JPH052007A - ウオールジエツト型電気化学的検出器およびその製造方法 - Google Patents
ウオールジエツト型電気化学的検出器およびその製造方法Info
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- JPH052007A JPH052007A JP17781591A JP17781591A JPH052007A JP H052007 A JPH052007 A JP H052007A JP 17781591 A JP17781591 A JP 17781591A JP 17781591 A JP17781591 A JP 17781591A JP H052007 A JPH052007 A JP H052007A
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Abstract
エハ2上に複数の同心円状の薄膜電極からなる作用電極
5,6が微小間隔によって分離されて形成される。
Description
相クロマトグラフィ等に適用されるウォールジェット型
電気化学的検出器およびその製造方法に関するものであ
る。
るキャリア溶媒に検体試料を注入し、これを流路中に配
置した検出器により測定するフローセルと呼ばれる装置
が使われている。また、液相クロマトグラフィでは、試
料注入口と検出器との間にクロマトグラフィのためのカ
ラムが挿入されており、ここで注入試料が分離され、各
成分毎に検出されるようになっている。
の分光学的方法,屈折率測定,電導度測定,電気化学的
方法等が知られている。電気化学的方法では、流路中に
電極を配置し、そこに一定の電位を印加しておき、キャ
リアに乗って流れる試料が電極に到達した際、電極との
間で起こる酸化還元電流をモニタすることで検出を行っ
ている。このように電気化学的検出器は、装置が単純で
比較的高感度であり、しかも電気化学的に不活性な物質
や印加した電位より低い酸化還元電位を持つ物質には応
答しないので、特定物質を選択的に検出できるという特
徴を有する。
ウォールジェット型等の各種の形状があるが、その中で
電極面に対してその上面から垂直にキャリア溶液を吹き
付ける構造を持つウォールジェット型電気化学的検出器
は、電極表面上に形成される目的物質の拡散層の厚さが
薄く、検出感度の点で他の構造の検出器より優れた特性
を示す。
るいは 生物学的に検出を要求されている生体中の医薬
品や神経伝達物質等は、その存在量が微量である上に、
測定に使用しうる試料の量も限られているため、より高
感度な検出器の開発が必要とされている。一方、電気化
学的検出器の作用電極に微小櫛形電極を用いると、検出
物質と電極との接触時間が短くなり、鋭い電極応答が得
られるようになる。また、噛み合わせた少なくとも1組
の櫛形作用電極を用い、その一方の電極を目的物質の酸
化電位に、他方を還元電位に設定することにより、2つ
の電極間で酸化と還元とを繰り返させるレドックスサイ
クルと呼ばれる現象を利用すると、検出感度や選択性を
より高めることができる。したがってウォールジェット
型電気化学的検出器に微小電極を組み込むことで極めて
検出感度の高い検出器が開発されるものと期待される。
しかしながら、前述したウォールジェット型電気化学
的検出器では、キャリア溶液は電極の存在する壁面に吹
き付けられた後、壁面に沿って同心円状に広がり流れる
ため、従来の直線的な櫛形電極では、電極を構成するそ
れぞれの帯状導電性薄膜上を垂直に横断する方向にのみ
キャリア溶液を流すことは不可能であった。このため、
フロー方向が帯状電極に垂直な方向からずれるにつれて
フロー方向に対する電極の長さが長くなり、それに伴
い、検出物質と電極との接触時間が長くなるために電極
での応答が鈍化してしまうこと、また噛み合った2つの
櫛形電極を用いてレドックスサイクリングによる検出感
度の向上を図った場合、従来の直線的な電極では、酸化
電極と還元電極との配列の方向とフロー方向とが一致し
ていないため、一方の電極で生成した試料の酸化体はも
う一方の電極で効率良く還元されず、検出感度の大幅な
向上が達成できなかった。
を解決するためになされたものであり、その目的は、高
い検出感度が得られるウォールジェット型電気化学的検
出器およびその製造方法を提供することにある。
るために本発明によるウォールジェット型電気化学的検
出器は、絶縁性基板上に形成された複数の同心円状の薄
膜電極からなり、各電極は微小な平面的間隔および/ま
たは絶縁層を介した立体的段差による微小間隔によって
分離され、各電極表面の少なくともその一部を露出させ
て構成するものである。また、本発明によるウォールジ
ェット型電気化学的検出器の製造方法は、絶縁性基板上
に電極パターン,リードおよび接続パッドを形成し、次
いで電極パターンおよび接続パッドの部分のみを残して
絶縁膜で覆って形成するものである。さらに微小電極の
形成は、絶縁性基板上に同心円状のパターン形状を有す
る互いに平面的間隔で絶縁された複数の下部導電性薄膜
を形成し、この下部導電性薄膜を絶縁性膜で被覆した
後、同心円状のパターン形状を互いに平面的間隔で絶縁
された複数の上部導電性薄膜を絶縁性膜上に再び形成
し、次いでこの上部導電性薄膜をマスクにして絶縁性膜
を下部導電性薄膜が現れるまでエッチングを行うもので
ある。
試料導入ノズルを中心として櫛形電極を同心円状に配列
することにより、電極および電極の配列がセル内全域に
おいてフロー方向に対して直交するような構造を有して
いる。このため、通常のウォールジェット型電気化学的
検出器の持つ優れた検出感度に加えて電極と目的物質と
の接触時間が短く、なおかつレドックサイクルが効率的
に行なわれるという櫛形微小電極による高感度化の効果
を合わせ持つ電気化学的検出器が製作された。このた
め、このウォールジェット型電気化学的検出器は、従来
のフローセル用電気化学的検出器に比べ、高い検出感度
を有している。
に説明する。なお、本発明は以下の実施例のみに限定さ
れるものではない。 (実施例1)図1(a)〜(f)は、本発明によるウォ
ールジェット型電気化学的検出器の一実施例による構成
をその製造方法に基づいて説明する工程の断面図であ
る。同図において、まず、図1(a)に示すように表面
に厚さ1μmのシリコン酸化膜1を付着したシリコンウ
エハ(大阪チタニウム社製)2上に5nm厚のチタンを
挟んで100nm厚の白金薄膜3を電子線加熱蒸着装置
(アネルバ製:VI451)を用いて形成した。このシ
リコンウエハ2上に形成された白金薄膜3上にフォトレ
ジスト(シップレー社製:MP1400−27)を1μ
mの厚みに塗布した。このフォトレジスト塗布シリコン
ウエハ2をホットプレート上で80℃,2分の条件でベ
ークした。その後、クロムマスクを用いて同心円状の電
極パターンを、マスクアライナー(キャノン製:PLA
−501)により15秒間密着露光した。露光したシリ
コンウエハ2は、レジスト現像液(シップレー社製:M
F319)中で20℃,60秒間現像を行い、水洗,乾
燥してマスクパターンをレジストに転写してレジストパ
ターン4を形成した(図1(b))。次にこのシリコン
ウエハ2をイオンミリング装置(Commonwealth Scienti
fic社製:Millatron)内の所定位置に取付け、アルゴン
ガス圧2×10-4Torr,引き出し電圧550Vでミ
リングを行い、レジストに覆われていない部分び白金お
よびその下層のチタンを取り除いた後、アッシング装置
(東京応化製:プラズマアッシャー)にてレジストを除
去して同心円状の作用電極5,6を形成した(図1
(c))。次にこのシリコンウエハ2をプラズマCVD
装置(Applied Materials社製:AMP−3300)に
入れ、シランガス23SSCM,アンモニアガス48S
CCMの流量で各ガスを流し、ガス圧0.2Torr,
投入電力500W,シリコンウエハ温度300℃で10
分間堆積を行い、400nm厚の窒化シリコン膜7でこ
のシリコンウエハ2上を被覆した(図1(d))。次に
再びレジストをスピンコートし、マスクアライナーで露
光後、現像してレジストパターン8を得た(図1
(e))。次にこのシリコンウエハ2を反応性イオンエ
ッチング装置(アネルバ製:DEM451)中に入れ、
CF4ガス、流量:25SCCM,圧力:0.25P
a,150Wの条件でレジストパターン8をマスクにし
て15分間、窒化シリコン膜7のエッチングを行って同
心円状の作用電極5,6および図示しないその接続パッ
ドを露出させた(図1(f))。製作した同心円状の作
用電極5,6の形状は、各電極の幅1.0μm、電極間
隔1.0μm,最外周電極の半径2.5mm,電極の本
数各625本であった。このようにして製作した電気化
学測定用セルの概略を図2に示す。
M−60ポンプ,LC−4CコントローラーおよびRHEO
DYNE社製:8125インジェクターと組み合わせてフロ
ーセルシステムを形成した。このシステムのブロックダ
イヤグラムを図3に示す。同図において、31はキャリ
ア容器、32は無脈流ポンプ、33は試料注入口、34
はカラム、35はコントローラー、36は廃液だめ、3
7は参照電極、38は対極、39は電気化学的検出器、
40はその同心円状の作用電極である。
対して同心円状作用電極40の一方の電極の電位を0.
6Vに、他方の電極の電位を0.0Vに設定し、1μm
ol/lのフェロセン100μlを流速0.5ml/m
inのもとで注入したところ、注入後、9秒で応答電流
が流れ始め、12秒でピーク電流値82nAを示し、1
5秒で元に戻った。一方、片方の電極の電位を0.6V
に設定し、他方の電極の電位を規制しない条件で同様の
実験を行ったところ、注入後、9秒で応答電流が流れ始
め、12秒でピーク電流値23nAを示し、15秒で元
に戻った。さらに同一面積の円形電極を用いて同様の実
験を行ったところ、注入後、9秒で応答電流が流れ始
め、15秒でピーク電流値7nAを示し、25秒で元に
戻った。
明によるウォールジェット型電気化学的検出器の製造方
法の他の実施例を説明する工程の断面図であり、前述の
図と同一部分には同一符号を付してある。同図におい
て、まず、図4(a)に示すように表面に厚さ1μmの
シリコン酸化膜1を付着したシリコンウエハ(大阪チタ
ニウム社製)2上にフォトレジスト(シップレー社製:
MP1400−27)を1μmの厚みに塗布した。この
フォトレジスト塗布シリコンウエハ2をオーブン中に入
れ、80℃,30分の条件でベークした。その後、レチ
クルを用いてステッパー(ニコン製:NSR1010
G)により0.3秒間縮小投影露光した。露光したシリ
コンウエハ2は、レジスト現像液(シップレー社製:M
F319)中で20℃,60秒間現像を行い、水洗,乾
燥してレチクルパターンをレジストに転写してレジスト
パターン4を形成した(図4(b))。次にこのレジス
トパターン4が形成されたシリコンウエハ2をスパッタ
装置(アネルバ製:SPF−332H)内の所定位置に
取付け、圧力:1.3Pa,アルゴン中、パワー:50
Wでクロムのスパッタを10秒間行い、真空を破ること
なく、引き続いてパワー:70Wで1分間白金のスパッ
タを行い、膜厚100nmのクロム−白金薄膜3を形成
した(図4(c))。その後、このシリコンウエハ2を
メチルエチルケトン中に浸漬して超音波処理を行い、電
極形成部分以外のレジストを剥離して同心円状作用電極
5,6の電極パターンを形成した(図4(d))。次に
この同心円状作用電極5,6の電極パターンを形成した
シリコン酸化膜1上にパワー:50W,10分のスパッ
タを行い、膜厚300nmの二酸化シリコン膜9を形成
した。次に再びレジストを塗布し、露光,現像を行い、
電極間の二酸化シリコン膜9上にレジストパターン8を
形成した(図4(e))。引き続き反応性イオンエッチ
ング装置(アネルバ製:DEM451)中に入れ、CF
4ガス、流量:25SCCM,圧力:0.25Pa,1
50Wの条件で10分間、二酸化シリコン膜9のエッチ
ングを行って同心円状の作用電極5,6の電極パターン
を露出させた(図4(f))。製作した同心円状の作用
電極5,6の形状は、各電極の幅2.0μm,電極間隔
2.0μm,最外周の電極の半径2.5mm,電極の本
数312本であった。
ルを実施例1と同一のフローセルシステムに組み込み、
参照電極に対して一方の電極の電位を0.6Vに、他方
の電極の電位を0.0Vに設定し、1μmol/lのフ
ェロセン100μlを流速0.5ml/minのもとで
注入したところ、注入後、9秒で応答電流が流れ始め、
12秒でピーク電流値57nAを示し、15秒で元に戻
った。
明によるウォールジェット型電気化学的検出器の製造方
法のさらに他の実施例を説明する工程の断面図であり、
前述の図と同一部分には同一符号を付してある。同図に
おいて、まず、図5(a)に示すように表面に厚さ1μ
mのシリコン酸化膜1を付着したシリコンウエハ(大阪
チタニウム社製)2上にスパッタ装置(アネルバ製:S
PF332H)内の所定位置に取付け、クロム,白金を
順次スパッタデポを行った。圧力10-2Torr,アル
ゴン雰囲気中でクロム:50W,10秒、白金:70
W,1分間のスパッタを行い、膜厚100nmの白金/
クロム薄膜を得た。その後、このシリコンウエハ2上に
フォトレジスト(シップレー社製:MP1400−2
7)を1.0μmの厚みに塗布した。このフォトレジス
ト塗布シリコンウエハ2をホットプレート上で80℃,
2分の条件でベークした。その後、マスクアライナー
(キャノン製:PLA−501)により15秒間密着露
光した。露光したシリコンウエハ2は、レジスト現像液
(シップレー社製:MF319)中で20℃,60秒間
現像を行い、水洗,乾燥してマスクパターンをレジスト
に転写した。次にこのシリコンウエハ2をイオンミリン
グ装置(Commonwealth Scientific社製:Millatron)内
の所定位置に取付け、アルゴンガス圧2×10-4Tor
r,引き出し電圧550Vで白金/クロム薄膜のミリン
グを2分間行い、アッシング装置(東京応化製:プラズ
マアッシャー)にてレジストを除去して下部櫛形電極1
0の電極パターンを形成した(図5(b))。次にこの
シリコンウエハ2を再びスパッタ装置(アネルバ製:S
PF−332H)中に入れ、シリコンウエハ2の全面を
膜厚100nmの二酸化シリコン膜9で覆った(図5
(c))。その後、再びこのシリコンウエハ2をスパッ
タ装置に取り付け、クロム,白金のスパッタデポを順次
行い、膜厚100nmの白金/クロム薄膜を形成した。
その後、このシリコンウエハ2上にフォトレジスト(シ
ップレー社製:MP1400−27)を1.0μmの厚
みに塗布し、位置合わせを行って櫛形電極パターンを密
着露光した。現像後、再び白金/クロム膜のミリングを
行い、レジストをアッシングで剥離して上部櫛形電極1
1の電極パターンを形成した(図5(d))。次にこの
シリコンウエハ2を再びスパッタ装置(アネルバ製:S
PF−332H)中に入れ、シリコンウエハ2の全面を
膜厚100nmの二酸化シリコン膜9で覆った(図5
(e))。次にこのシリコンウエハ2上にフォトレジス
ト(シップレー社製:AZ1400−27)を1.0μ
mの厚みに塗布し、クロムマスクを用いて上下に噛み合
った櫛形電極部分(半径2.5mm)および図示しない
パット部分のみを露光,現像し、その部分を露出させた
(図5(f))。次にこのシリコンウエハ2を反応性イ
オンエッチング装置(アネルバ製:DEM−451)中
に入れ、CF4ガス、流量:25SCCM,圧力:0.
25Pa,150Wの条件でレジストパターン8をマス
クにして5分間、二酸化シリコン膜9のエッチングを行
って上部櫛形電極11および下部櫛形電極10を露出さ
せた。この結果、上下に分かれた2つの作用電極の間が
極めて小さい同心円状の噛み合った櫛形電気化学測定セ
ルが得られた(図5(g))。
は、各櫛の電極幅2.0μm,櫛形電極間の段差0.3
μm,最外周の電極の半径2.5mm,櫛の本数各62
5本づつであった。このようにして製作した電気化学測
定用セルの概略を図6に示す。
グラフィ装置(BAS社製:LC−4C,PM−60に
カラムとしてカテコールパックを取付け)に装着し、上
部櫛形電極の電位を飽和カロメル電極に対して0.0
V,下部作用電極の電位を0.7Vに設定した。ノルア
ドレナリン、エピネフリン,ドーパミン,ドーパを各4
00pgづつpH3.1のリン酸緩衝液1mlに溶か
し、溶液100μlを流速0.7ml/minのもとで
注入したところ、各試料はカラムにより分離され、各試
料とも9nAのピーク電流を示した。通常のグラッシー
カーボンを電極とした場合には、ピーク電流は0.5n
Aであった。
方法により各電極の幅:5μm,電極間隔:5μm(実
施例4),各電極の幅:10μm,電極間隔:10μm
(実施例5)の同心円状ウォールジェット型電気化学的
検出器を作製した。
方の電極の電位を0.6Vに、他方の電位を0.0Vに
設定して実施例1と同様な方法で測定した応答電流と同
心円状微小櫛形電極サイズとの関係を実施例1,実施例
2の電極を用いて測定した結果と併せて表1に示す。
方法により各電極の幅を1μmに固定して電極間隔:2
μm(実施例6),電極間隔:5μm(実施例7),電
極間隔:10μm(実施例8)の同心円状ウォールジェ
ット型電気化学的検出器を作製した。
方の電極の電位を0.6Vに、他方の電位を0.0Vに
設定して実施例1と同様な方法で測定した応答電流と同
心円状微小櫛形電極の電極間隔との関係を実施例1の電
極を用いて測定した結果と併せて表2に示す。
な方法により電極間隔を1μmに固定して各電極の幅:
2μm(実施例9),各電極の幅:5μm(実施例1
0)、各電極の幅:10μm(実施例11)の同心円状
ウォールジェット型電気化学的検出器を作製した。
方の電極の電位を0.6Vに、他方の電位を0.0Vに
設定して実施例1と同様な方法で測定した応答電流と同
心円状微小櫛形電極の各電極の幅との関係を実施例1の
電極を用いて測定した結果と併せて表3に示す。
り中心の下部電極の半径および隣接した上部電極の幅を
50μmとし、隣接した1組の上部電極および下部電極
の幅は等しくしつつ、中心から離れるにしたがって電極
の幅が49μm,48μm,と1μmずつ次第に狭くな
り、最外周では上部電極および下部電極の電極幅がそれ
ぞれ1μmとなるような同心円状ウォールジェット型電
気化学的検出器を作製した。
電極の電位を0.6Vに、他方の電位を0.0Vに設定
して実施例1と同様な方法で測定した結果、試料注入
後、9秒で応答電流が流れ始め、12秒でピーク電流5
0nAを示し、15秒で元に戻った。
いは 全体が絶縁性の基板としては、酸化膜付きのシリ
コンウエハを用いたが、この他に石英板,酸化アルミニ
ウム基板,ガラス基板,プラスチック基板等を挙げるこ
とができる。また、電極の金属としては、金,白金,
銀,クロム,チタン,ステンレス等を挙げることができ
る。さらに電極用の半導体としてはpおよびn型シリコ
ン,pおよびn型ゲルマニウム,硫化カドミウム,ニ酸
化チタン,酸化亜鉛,ガリウムリン,ガリウム砒素,イ
ンジウムリン,カドミウムセレン,カドミウムテルル,
ニ酸化モリブデン,セレン化タングステン,ニ酸化銅,
酸化錫、酸化インジウム,インジウム錫酸化物等を挙げ
ることができる。また、半金属としては、導電性カーボ
ンを挙げることができる。絶縁膜としては、酸化シリコ
ン,ニ酸化シリコン,窒化シリコン,シリコン樹脂,ポ
リイミドおよびその誘導体,エポキシ樹脂,高分子熱硬
化物等を挙げることができる。
パターン形成法,エッチング法等のリソグラフィ技術を
組み合わせて行う。また、薄膜形成法としては、蒸着
法,スパッタ法,CVD法または塗布法を挙げることが
できる。さらにレジストパターン形成法としては、フォ
トリソグラフィ,電子線リソグラフィ,X線リソグラフ
ィ等を利用することができる。また、パターン形成法と
しては、まず、基板全面に薄膜を形成し、そこにレジス
トパターンを形成し、これをマスクに下層の薄膜をエッ
チングするエッチング法またはレジストパターンを形成
後、その上に薄膜を堆積させ、レジストを剥離すること
により、レジストに覆われていなかった部分のみに薄膜
パターンを形成するリフトオフ法等が利用できる。さら
に電極形状としては、同心円の他に同心の四角形,六角
形等の多角形あるいは同一の焦点を有する楕円等等の形
状を挙げることができる。
ルジェット型電気化学的検出器によれば、少なくとも2
つの同心円状の電極を組み込んで構成したことにより、
レドックスサイクルによる電流増幅が起こり、円形電極
を用いた従来の検出器に比べて10倍以上の感度を向上
させることができた。また、リソグラフィ技術を用いて
製作するため、任意のサイズ,形状,電極間距離の電極
を持つ測定セルを安価で多量に得ることができる。した
がってフローセルや液相クロマトグラフィ用の電気化学
的検出器として極めて利用価値が大きい等の極めて優れ
た効果が得られる。
器の製造方法の一実施例を説明する工程の断面図であ
る。
る構成を示す斜視図である。
ダイヤグラムを示す図である。
器の製造方法の他の実施例を説明する工程の断面図であ
る。
器の製造方法のさらに他の実施例を説明する工程の断面
図である。
よる構成を示す斜視図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 少なくとも2つの同心円状電極からなる
ことを特徴とするウォールジェット型電気化学的検出
器。 - 【請求項2】 請求項1において、絶縁性基板上に形成
された複数の同心円状の薄膜電極からなり、各電極は微
小な平面的間隔および/または絶縁層を介した立体的段
差による微小間隔によって分離され、各電極表面の少な
くともその一部が露出していることを特徴としたウォー
ルジェット型電気化学的検出器。 - 【請求項3】 表面または全体が絶縁性の基板上に同心
円状のパターン形状を有する互いに平面的間隙で絶縁さ
れた複数の金属,半金属または半導体の下部導電性薄膜
を形成し、この下部導電性薄膜を絶縁性膜で被覆した
後、所望の同心円状のパターン形状を有する互いに平面
的間隙で絶縁された複数の上部導電性薄膜を絶縁性膜上
に再び形成し、次いで前記上部導電性薄膜パターンをマ
スクにして絶縁性膜を下部導電性薄膜が現れるまでエッ
チングすることを特徴としたウォールジェット型電気化
学的検出器の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3177815A JP2992603B2 (ja) | 1991-06-24 | 1991-06-24 | ウォールジェット型電気化学的検出器およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3177815A JP2992603B2 (ja) | 1991-06-24 | 1991-06-24 | ウォールジェット型電気化学的検出器およびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH052007A true JPH052007A (ja) | 1993-01-08 |
JP2992603B2 JP2992603B2 (ja) | 1999-12-20 |
Family
ID=16037582
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3177815A Expired - Lifetime JP2992603B2 (ja) | 1991-06-24 | 1991-06-24 | ウォールジェット型電気化学的検出器およびその製造方法 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2992603B2 (ja) |
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