JPH05196632A - 運転技量判定装置 - Google Patents

運転技量判定装置

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Publication number
JPH05196632A
JPH05196632A JP2719192A JP2719192A JPH05196632A JP H05196632 A JPH05196632 A JP H05196632A JP 2719192 A JP2719192 A JP 2719192A JP 2719192 A JP2719192 A JP 2719192A JP H05196632 A JPH05196632 A JP H05196632A
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JP
Japan
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stop shock
amount
driving skill
stop
braking
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JP2719192A
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English (en)
Inventor
Akihide Tachibana
彰英 橘
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 制動時の停止ショック量に基づいて運転者の
運転技量を判定する装置を提供する。 【構成】 車両停止時に生ずる揺れ返しの大きさである
停止ショック量は加速度センサにより検出され、1回の
制動毎に最大停止ショック量Gmax が求められる(S5
〜S7)。制動が1回終了する毎に最大停止ショック量
max の総和Gtotal が求められ、制動回数C1 が所定
回数CA に達する前に判定値より大きくなれば運転技量
が未熟と判定され、停止ショック低減制御が許可され、
停止ショックが自動的に低減される。運転技量が高度で
あり、停止ショック量が小さい場合には総和Gtotal
判定値を超える前に制動回数C1 が設定回数CA に達
し、この場合には自動の停止ショック低減制御は許可さ
れず、再び初めから運転技量の判定が行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、運転者の運転技量を判
定する運転技量判定装置に関するものであり、特に、停
止ショック量に基づいて運転技量を判定する装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】車両において運転者の運転技量を判定す
ることが必要な場合がある。車両停止時における停止シ
ョックを自動的に低減させる制御を行う場合がその一例
である。走行している車両を停止させるとき、車両が停
止するまでブレーキペダル等のブレーキ操作部材を操作
し続けると停止時に停止ショックが生じ、乗員に不快感
を与えることを避け得ない。これは車両走行速度が零に
なって車両が停止するとき、減速度が一定値から急に零
になるからであり、運転者は停止時にできる限り停止シ
ョックが生じないように気を付けてブレーキ操作を行う
ことが必要である。しかし、そのようにブレーキ操作を
行うことは初心者にとって困難であることは勿論、熟練
者にとっても容易ではない。そのため、特開平1−16
4656号公報に記載の車両用ブレーキ装置において
は、車両停止時における停止ショックを運転者の運転技
術によらず、自動的に緩和し得るようにされている。停
車時にブレーキシリンダの圧力を自動的に低下させて減
速度を漸減させ、停止時の減速度の変化を小さくして停
止ショックを低減するようにされているのである。この
ようにブレーキシリンダ圧を自動的に低下させて停止シ
ョックを低減させれば、制動距離が伸びる。そのため、
本出願人は、特願平2−274886号の出願におい
て、制動開始から車速が基準値に低下するまでの経過時
間が設定時間以下である場合には停止ショック低減制御
を行わせ、設定時間を超える場合には行わせない車両用
ブレーキ装置を提案した。比較的低速から制動が行われ
る場合には車両が短時間で停止するため、運転者がブレ
ーキ操作部材を緩めて停止ショックを低減させることが
難しいのであるが、高速から制動が行われる場合には停
車までに比較的長い時間を要するため、運転者が制動操
作力を低減させて停止ショックを低減させることが容易
であり、高速からの制動時には停止ショック低減制御が
行われないようにして原則的には制動距離の短縮を図
り、必要に応じて運転者が制動操作力の低減により停止
ショックの低減を図ることができるようにしたのであ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、制動開
始から車速が基準値に低下するまでの経過時間が長くて
も、運転者の運転技量が未熟であれば車両を停止ショッ
ク少なく停止させることはできず、停止時にショックが
生ずる。そのため、運転技量が未熟な場合には停止ショ
ック低減制御が自動的に行われ、停止ショックが低減さ
れるようにすることが望ましい。
【0004】運転技量が未熟であるか、高度であるかが
影響する制御には、停止ショック低減制御の他、変速制
御,スロットル制御等がある。例えば、スロットルバル
ブがアクセルペダルの踏込み量に応じて開かれるスロッ
トル制御においては、運転技量が高度であれば、クラッ
チの接続時にアクセルペダルが適切に踏み込まれ、スロ
ットルバルブが適量開かれるが、運転技量が未熟な場合
にはアクセルペダルが過度に踏み込まれることが多く、
急発進等を生ずる。そのため、スロットルバルブの開閉
がアクセルペダルの踏込み量に応じて電気的に行われる
場合のように、運転者のアクセルペダルの踏込みとは別
にスロットルバルブを開閉することが可能な場合には、
運転技量が未熟な場合にはスロットルバルブの開度を小
さく抑えることが望ましい。
【0005】本発明は、運転者の運転技量を判定するこ
とができる装置を提供することを課題として為されたも
のである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係る運転技量判
定装置は、上記の課題を解決するために、(a)車両停
止時の停止ショック量を検出する停止ショック量検出手
段と、(b)その停止ショック量検出手段により検出さ
れた停止ショック量に基づいて停止ショック発生状況を
取得し、その停止ショック発生状況が基準停止ショック
発生状況を超える場合には運転技量が低度であると判定
し、基準停止ショック発生状況以下の場合には運転技量
が高度であると判定する判定手段とを含むように構成さ
れる。ここにおいて停止ショック発生状況は、例えば、
実施例において詳述するように、制動が複数回行われる
とき、各回の制動時の最大停止ショック量の総和,設定
量を超える最大停止ショック量の総和,最大停止ショッ
ク量が設定量を超える回数あるいは制動回数に対する比
率等を求めることにより取得される。
【0007】
【作用】運転者の運転技量が高度であれば、車両を停止
ショック少なく停止させることができ、停止ショック量
が少ないのに対し、低度であれば停止ショック量が多く
なる。そのため、停止ショック量に基づいて停止ショッ
ク発生状況を求めた場合、運転技量が低度なときと高度
なときとでは停止ショック発生状況が異なり、これと基
準停止ショック発生状況との比較により、運転者の運転
技量の程度を判定することができる。
【0008】
【発明の効果】このように本発明によれば、停止ショッ
ク量に基づいて運転者の運転技量を判定することがで
き、停止ショック低減制御等、運転者の運転技量に応じ
て制御の実行,不実行を決定することが望ましい場合
に、運転技量が低度であれば制御が自動的に行われるよ
うにしたり、あるいはスロットル制御や変速制御等を行
う場合に適切な制御結果が得られるように運転者の操作
を補助するようにする等、適宜の処理が行われるように
して最適な制御結果を得ることが可能となる。
【0009】
【実施例】以下、本発明を4輪自動車の2系統アンチス
キッド型液圧ブレーキ装置に適用した場合の一実施例を
図面に基づいて詳細に説明する。図3において10はブ
レーキ操作部材としてのブレーキペダルである。ブレー
キペダル10の踏込みによりマスタシリンダ12の2個
の加圧室にそれぞれ同じ高さの液圧が発生し、一方の加
圧室に発生した液圧は、液通路14および液通路14か
ら分岐された分岐通路16,18によりそれぞれ、左右
前輪20,22に設けられたブレーキのブレーキシリン
ダ24,26に供給される。他方の加圧室に発生した液
圧は、図示は省略するが、左右後輪のブレーキに設けら
れたブレーキシリンダに供給される。本液圧ブレーキ装
置は、前後2系統型なのであり、マスタシリンダ12,
ブレーキシリンダ24,26を有するブレーキ等が流体
圧ブレーキ系を構成している。
【0010】左右前輪20,22は、マスタシリンダ1
2との間に設けられたアンチスキッドアクチュエータ2
7を用いてアンチスキッド制御される。アンチスキッド
アクチュエータ27は、電磁液圧制御弁28,30を備
えている。上記分岐通路16,18にはそれぞれ、電磁
液圧制御弁28,30が設けられ、左右前輪20,22
についてそれぞれ独立してアンチスキッド制御が行われ
るようになっているのである。
【0011】電磁液圧制御弁28,30はリザーバ通路
32によってリザーバ34に接続されており、ブレーキ
シリンダ24,26をマスタシリンダ12の加圧室に連
通させ、液圧を増大させる増圧状態と、リザーバ34に
連通させ、液圧を減少させる減圧状態と、いずれにも連
通させず、液圧を一定の高さに保つ保持状態とに切り換
えられる。リザーバ34に排出されたブレーキ液は、逆
止弁40,42を備えたポンプ44により汲み上げられ
て液通路14に戻される。リザーバ34内のブレーキ液
は、逆止弁40,42,ポンプ44をバイパスして設け
られ、逆止弁46を備えた液通路48によっても液通路
14に戻される。なお、分岐液通路16,18にはそれ
ぞれ、電磁液圧制御弁28,30をバイパスし、逆止弁
50,52を備えたバイパス通路54,56が設けられ
ており、ブレーキシリンダ24,26内のブレーキ液が
マスタシリンダ12に迅速に戻るようにされている。
【0012】また、図示は省略するが、後輪系統につい
ても同様のアンチスキッドアクチュエータが設けられて
おり、左右後輪が共通してアンチスキッド制御されるよ
うになっている。
【0013】分岐通路16,18の電磁液圧制御弁2
8,30とブレーキシリンダ24,26との間にはそれ
ぞれ、減圧調整弁60,62が設けられている。これら
減圧調整弁60,62は本出願人に係る特願平3−34
1233号の明細書に記載の減圧調整弁と同じであり、
いずれも同じ構成のものである。以下、図4〜図8に基
づいて減圧調整弁60について代表的に説明する。
【0014】図4に示すように、減圧調整弁60のバル
ブハウジング66は、有底円筒状のケース68にキャッ
プ70が螺合された箱体を成す。このバルブハウジング
66内には、第一,第二および第三の部材72,74,
76が互に固定されて成るシリンダ78が嵌合固定され
るとともに、シリンダ78にはニードル支持体80およ
びプランジャ82が同心状にかつ軸方向に摺動可能に嵌
合されている。それによりバルブハウジング66内に
は、ニードル支持体80とキャップ70との間の上部室
84と、プランジャ82とシリンダ78に固定のストッ
パ86との間の下部室88とが形成されており、ニード
ル支持体80およびプランジャ82は上部室84内に配
設されたスプリング90によってプランジャ82がスト
ッパ86に当接する後退方向に付勢されている。また、
キャップ70には連通穴94が形成され、上部室84と
電磁液圧制御弁28とを連通させている。キャップ70
には更にポート96が形成され、ブレーキシリンダ24
に接続されるとともに、ポート96と上部室84とを連
通させる制御穴98がニードル支持体80およびプラン
ジャ82と同心状に形成されている。
【0015】プランジャ82は有底円筒状を成し、その
内部にキャップ100が螺合されるとともに、底壁には
貫通穴102が形成されている。また、プランジャ82
内にはバルブプレート104が移動可能に配設されると
ともにスプリング106により付勢され、上記底壁に形
成された円環状の突起108に当接させられている。バ
ルブプレート104は円板状を成し、図6に示すよう
に、その中心を貫通する小径穴110が形成されるとと
もに、外周面に開口する3個のスリット112が形成さ
れており、突起108に当接した状態では、図7に示す
ようにスリット112が閉じられる。
【0016】ニードル支持体80の中心には、ニードル
114が圧入されている。このニードル114の先端部
は、先端ほど直径が漸減するテーパ部116とされてい
る。ニードル支持体80にはまた、軸方向に延びる複数
本の連通穴118が形成されるとともに、直径方向に延
びる溝120が形成されている。
【0017】さらに、バルブハウジング66のシリンダ
78の外周側には、ボビン124に巻かれたコイル12
6が配設されている。前記ニードル支持体80,プラン
ジャ82,シリンダ78を構成する第一部材72,ケー
ス68,第三部材76は磁性体である鉄系の材料により
作られており、第二部材74,ニードル114,キャッ
プ70およびスプリング90は非磁性体のステンレス系
材料,ストッパ86はアルミ系材料,ボビン124は樹
脂系の材料によって作られている。
【0018】コイル126に通電されない状態では磁気
回路は形成されず、ニードル支持体80およびプランジ
ャ82は図4に示す位置にあり、ニードル114は制御
穴98から離間し、ブレーキシリンダ24とマスタシリ
ンダ12あるいはリザーバ34とは絞りを受けることな
く連通させられる。また、コイル126に通電されれ
ば、図5に矢印で示すように示すように磁気回路が形成
され、第一部材72に接近すべく、ニードル支持体80
およびプランジャ82が一体的に上部室84側に前進
し、キャップ70に当接するとともに、ニードル114
が制御穴98に嵌入し、電磁液圧制御弁28とブレーキ
シリンダ24との連通を遮断する。
【0019】このとき上部室84の容積が減少する一
方、下部室88の容積が増大するため、バルブプレート
104の両側に液圧差が生じ、バルブプレート104が
図6に示すようにスプリング106の付勢力に抗して突
起108から離間させられてキャップ100に当接させ
られる。そのためスリット112が開かれ、上部室84
内のブレーキ液は、連通穴118,溝120から実線の
矢印で示すようにスリット112を通り、殆ど流通抵抗
を受けることなく下部室88に流入する。図中破線の矢
印で示すのは、ニードル支持体80およびプランジャ8
2の移動方向である。
【0020】この状態でコイル126への通電が断たれ
るとともに、電磁液圧制御弁28が減圧状態に切り換え
られれば、上部室84の圧力が低下し、バルブプレート
104が突起108に当接してスリット112が閉じら
れ、上部室84と下部室88とは小径穴110のみによ
って連通させられる状態となる。そのため、下部室88
から上部室84へのブレーキ液の流れが小径穴110に
より絞られ、ニードル支持体80およびプランジャ82
がスプリング90の付勢力によりゆっくり後退させられ
る。したがって、ニードル114の先端のテーパ部11
6が制御穴98から抜け出すとき、徐々に開口面積が増
大し、その結果、ブレーキシリンダ24とリザーバ34
との連通開度は零から徐々に増大することとなり、ブレ
ーキシリンダ24の液圧は、図8に示すように滑らかに
低下し始め、ニードル114が制御穴108から抜け出
した後は急速に低下する。ただし、減圧の進行と共にブ
レーキシリンダ24側とリザーバ34側との液圧差の減
少により減圧勾配は徐々に緩やかになる。設定時間減圧
が行われた後、電磁液圧制御弁28が保持状態とされる
ことによりそれ以後はブレーキシリンダ圧が一定の高さ
に保たれる。
【0021】本液圧ブレーキ装置においてアンチスキッ
ド制御および停止ショック低減制御は、電子制御ユニッ
ト130によって行われる。電子制御ユニット130は
コンピュータを主体とするものであり、ブレーキペダル
10の踏込みを検出するブレーキスイッチ132の信
号,加速度センサ134および車輪速度センサ136の
検出値が供給される。加速度センサ134は、車両の左
右方向の軸線まわりに回動する錘の回動角度および方向
を検出することにより車両の前後方向の加速度を検出す
るセンサであり、車両前進時の加速度を正,減速度を負
の値で検出する。なお、本実施例では説明を容易にする
ために、正の加速度と負の加速度とは、それぞれ加速
度,減速度と称して区別するとともに、記号はいずれも
G(符号は正)で表すこととする。また、車輪速度セン
サ136は図には一つのみ示されているが、実際には左
右前輪20,22の各速度を検出する2個のセンサと、
左右後輪の速度の平均値を検出するセンサとの3個のセ
ンサが設けられており、電子制御ユニット130はこれ
ら検出値に基づいて車体減速度,車輪のスリップ率等を
演算する。
【0022】コンピュータのRAMには、図9に示すよ
うに、最大停止ショック量メモリ140,総停止ショッ
ク量メモリ142,停止ショック量検出フラグ144,
停止ショック低減制御許可フラグ146および停止ショ
ック量検出回数カウンタ148がワーキングメモリと共
に設けられている。また、コンピュータのROMには、
図10にグラフで示す減速度Gと停止ショック低減制御
の開始車速Vxとの関係を規定するマップ,アンチスキ
ッド制御を行うためのルーチン,停止ショック低減制御
開始車速を決定するルーチン,図1にフローチャートで
示す運転技量判定ルーチン,図2にフローチャートで示
す停止ショック低減制御許可判定ルーチン等が格納され
ている。
【0023】アンチスキッド制御ルーチンは、車輪のス
リップ率が適正範囲を超えた場合に電磁液圧制御弁2
8,30を切り換えて車輪速度を回復させるように構成
されている。アンチスキッド制御時にはまず、電磁液圧
制御弁28,30が減圧状態に切り換えられ、スリップ
率が回復すれば増圧状態に切り換えられ、減圧,増圧,
保持状態に繰り返し切り換えられてスリップ率が適正範
囲に保たれる。アンチスキッド制御は停止ショック低減
制御に優先して行われ、アンチスキッド制御が行われて
いる場合には停止ショック低減制御は行われず、停止シ
ョック低減制御が行われている状態でアンチスキッド制
御を行うことが必要な事態が生じた場合には、停止ショ
ック低減制御は解除される。
【0024】次に、図1および図2のフローチャートに
基づいて運転技量の判定および停止ショック低減制御の
許可判定について説明する。本実施例においては、イグ
ニッションスイッチがONにされてからOFFにされる
までの間に通常多数回行われる制動毎の最大停止ショッ
ク量を求め、それの一定制動回数当たりの総和が判定値
を超えた場合に停止ショックが大きく、運転者の運転技
量が未熟であると判定されて停止ショック低減制御の実
行が許可され、ブレーキシリンダ圧が自動的に低下させ
られるようになっている。判定値以下の場合には運転者
の運転技量が優れていると判定され、停止ショック低減
制御の実行は許可されず、停止ショックの低減は運転者
のブレーキペダル10の操作に任される。
【0025】まず、運転技量判定ルーチンが実行され、
ステップS1(以下、S1と略記する。他のステップに
ついても同じ。)において停止ショック低減制御許可フ
ラグ146がOFFであるか否かの判定が行われる。こ
のフラグ146は通常OFFにされており、S1の判定
はYESとなってS2が実行され、ブレーキスイッチ1
32がONであるか否かにより、制動が行われているか
否かの判定が行われる。ブレーキペダル10が踏み込ま
れていなければS2の判定結果はNOとなり、S8にお
いて停止ショック量検出フラグ144がONであるか否
かにより、停止ショック量の検出が行われているか否か
が判定されるが、このフラグ144も通常OFFにされ
ており、S8の判定もNOとなってルーチンの実行は終
了する。
【0026】ブレーキペダル10が踏み込まれ、制動が
開始されればS2の判定結果はYESとなってS3が実
行され、車速(この車速は、操向輪である左右前輪2
0,22の各車輪速度の平均値である)が0km/hである
か否かにより車両が停止しているか否かの判定が行われ
る。制動開始後、車両が停止するまではS3の判定結果
はNOとなり、S1〜S3およびS8が繰り返し実行さ
れる。そして、車両が停止し、S3の判定結果がYES
になればS4が実行され、停止ショック量検出フラグ1
44がONにされた後、S5において停止ショック量G
が読み込まれる。
【0027】車速が0km/hになって車両が停止すると
き、停止ショック低減制御が行われなければ車両の前傾
が急に復元する揺り返しが生じ、図11に示すように、
その揺り返しが加速度センサ134により加速度Gとし
て検出される。この加速度Gの大きさが停止ショック量
を表すのであり、S5では加速度センサ134の検出値
が読み込まれる。次いで、S6において最大停止ショッ
ク量メモリ140に格納された最大停止ショック量G
max が今回の停止ショック量Gより小さいか否かの判定
が行われる。最大停止ショック量メモリ140は当初ク
リアされており、S6が1回目に行われるとき、Gmax
は0であってS6の判定結果はYESとなり、S7が実
行され、S5で読み込まれた停止ショック量Gが最大停
止ショック量メモリ140に格納されて最大停止ショッ
ク量Gmax とされる。
【0028】車両が停止している間は、S1〜S7が繰
り返し実行され、S5において読み込まれた停止ショッ
ク量Gが最大停止ショック量Gmax より大きければ、そ
の停止ショック量Gが最大停止ショック量Gmax とされ
る。車両は揺り返しが複数回生じた後、静止状態となる
が、その複数回の揺り返しのうち最初のものの極大値が
最大値となるため、この極大値が最大停止ショック量G
max として求められるようにされているのである。
【0029】そして、ブレーキペダル10の踏込みが解
除されるか、あるいは車速が0km/hでなくなればS8が
実行されるが、停止ショック量検出フラグ144がON
にされているためS8の判定結果がYESとなってS9
が実行され、停止ショック量検出フラグ144がOFF
にされた後、S10において最大停止ショック量Gmax
が総停止ショック量メモリ142に格納された総停止シ
ョック量Gtotal に加算される。1回の制動が終了する
毎に、そのときの制動の最大停止ショック量Gmax が加
算されるのである。なお、総停止ショック量メモリ14
2は当初クリアされている。
【0030】続いて、S11において最大停止ショック
量メモリ140がクリアされ、S12において停止ショ
ック量検出回数カウンタ148のカウント値C1 が1増
加させられた後、S13において停止ショック量を検出
した回数が設定回数CA 以上になったか否かの判定が行
われる。この判定結果は当初はNOであり、S14が実
行され、停止ショック低減制御の許可判定が図2に示す
フローチャートに従って行われる。
【0031】まず、S16において総停止ショック量G
total が判定値Glimit より大きいか否かの判定が行わ
れる。ここではまだ制動は1回行われたのみであるた
め、総停止ショック量Gtotal が判定値Glimit より大
きくなることは殆どなく、S16の判定結果はNOとな
り、S18において停止ショック低減制御許可フラグ1
46がOFFにされ、停止ショック低減制御の実行が禁
止されてルーチンの実行が終了し、停止ショック低減制
御が自動的に行われることはない。
【0032】以後、車両が停止させられる毎に同様のこ
とが繰り返される。そして、運転者の運転技量が高度で
あり、各制動時毎の停止ショック量が0あるいは僅かな
場合には、停止ショック量の検出回数C1 が設定回数C
A に到達するまで、総停止ショック量Gtotal が判定値
limit を超えることはない。そのためS13の判定結
果がYESとなり、S15において総停止ショック量メ
モリ142および停止ショック量検出回数カウンタ14
8がクリアされてルーチンの実行は終了する。そして、
次の制動時から再び制動毎に最大停止ショック量Gmax
が求められ、その総和が判定値Glimit を超えるか否か
により運転技量が判定される。
【0033】イグニッションスイッチがONにされてか
らOFFにされるまでの間に制動が多数回行われるのが
普通であるが、設定回数CA の制動時の最大停止ショッ
ク量Gmax の和が総停止ショック量Gtotal であり、運
転者の運転技量が未熟であって停止ショック低減操作を
行うことができず、あるいは行っても不十分であって最
大停止ショック量Gmax が大きい場合には、制動が設定
回数CA 行われる前に総停止ショック量Gtotal が判定
値Glimit より大きくなる。そのため、S16の判定結
果がYESとなり、S17において停止ショック低減制
御許可フラグ146がONにされて停止ショック低減制
御が許可され、車両は自動的に停止ショック少なく停止
させられることとなる。
【0034】停止ショック低減制御は既に知られている
制御であり、簡単に説明する。停止ショック低減制御を
行うためのルーチンにおいてはまず、停止ショック低減
制御の開始条件が成立しているか否かが判定される。停
止ショック低減制御開始条件は、車速が、車両の各減速
度Gに対して設定される制御開始車速Vxまで低下した
ことであり、制御開始車速Vxは前記ROMに格納され
たマップに基づいて、制動中の減速度Gxから求められ
る。実際の車速が制御開始車速Vxより高ければ制御を
開始するには早く、停止ショック低減制御は行われな
い。
【0035】車輪速度が制御開始車速Vx以下になれば
停止ショック低減制御が実行される。この際、まず、図
12のタイムチャートに示すように、減圧調整弁60,
62のコイル126が短時間励磁され、ニードル114
によって電磁液圧制御弁28,30とブレーキシリンダ
24,26との連通が遮断される。次いでコイル126
が消磁されるとともに電磁液圧制御弁28,30が減圧
状態に切り換えられ、ブレーキシリンダ24,26内の
ブレーキ液がリザーバ34に排出されてブレーキシリン
ダ圧が図8に示すように減圧される。ブレーキシリンダ
圧は減圧調整弁60,62の作用により緩やかに減圧を
開始し、低下するのであり、車両は自動的に停止ショッ
ク少なく停止させられる。減圧が所定時間行われたなら
ば、電磁液圧制御弁28,30が一定時間保持状態とさ
れ、保持時間経過後、電磁液圧制御弁28,30が増圧
状態とされて停止ショック低減制御が終了する。
【0036】停止ショック低減制御が許可されてONに
されれば、次にS1が実行されるとき、その判定結果は
NOとなり、S2〜S15は実行されず、イグニッショ
ンスイッチがOFFにされるまで停車毎に停止ショック
低減制御が自動的に行われる。
【0037】このように本実施例においては、停止ショ
ック量の検出に基づいて運転者の運転技量が判定され、
低度であると判定された場合には停止ショック低減制御
が自動的に行われ、車両がショック少なく停止させられ
る。また、運転者が高度な運転技量を有し、自分で停止
ショック少なく車両を停止させることができる場合に
は、自動的な停止ショック低減制御が行われないため、
運転者自身のブレーキペダル10の踏込み感覚と車両の
減速状態とが異なって運転者が違和感を感ずることがな
く、制動距離が無用に伸びることもない。なお、高度な
運転技量を有する運転者であっても、渋滞等によって繰
り返し制動を行って疲労し、的確な操作を行うことがで
きなくなった場合には、総停止ショック量Gtotal が判
定値Glimit を超え、停止ショック低減制御が自動的に
行われて車両がショック少なく停止させられることとな
る。
【0038】以上の説明から明らかなように、本実施例
においては、設定制動回数CA 内における制動毎の最大
停止ショック量Gmax の総和を取得することが停止ショ
ック発生状況を取得することであり、判定値Glimit
基準停止ショック発生状況である。また、加速度センサ
134が停止ショック量検出手段を構成し、コンピュー
タのROMのS1〜S18を記憶する部分ならびにCP
UおよびRAMのそれらステップを実行する部分が判定
手段を構成しているのである。
【0039】本発明の別の実施例を図13〜図15に示
す。本実施例は、設定量以上の最大停止ショック量の総
和を求め、その総和が判定値を超えた場合に運転者の運
転技量が未熟であると判定するようにしたものであり、
設定量を超える最大停止ショック量の総和を求めること
が停止ショック発生状況を取得することであり、判定値
limit が基準停止ショック発生状況である。以下、図
13に示すフローチャートに基づいて運転技量の判定お
よび停止ショック低減制御許可判定について説明する。
なお、本実施例の運転技量の判定に用いられるコンピュ
ータのRAMの構成は前記実施例と同じである。
【0040】本フローチャートのS31〜S39は、前
記S1〜S9と同様に実行される。そして、1回の制動
が終了し、ブレーキペダル10の踏込みが解除されれ
ば、S40においてその制動時の最大停止ショック量G
max が設定量Slimit 以上であるか否かの判定が行われ
る。コンピュータのROMには、図14にグラフで示す
ように減速度Gに基づいて設定量Slimit を決定するマ
ップが格納されている。運転者のペダル操作によって
も、また自動的にも、停止ショックの低減制御が行われ
ない場合には、停止ショックは二点鎖線で示すように減
速度Gが大きいほど大きくなり、自動的に停止ショック
低減制御が行われる場合には一点鎖線で示す大きさとな
るのであり、それらの間に設定量Slimit を決定するラ
インが設定されている。減速度Gは車速が10km/h〜5
km/hまで低下する間の平均値であり、その減速度Gに基
づいて設定量Slimit が決定され、最大停止ショック量
max と比較される。なお、設定量Slimit は、図15
に示すように例えば0.05G〜0.1Gの間において
設定される固定の値でもよい。
【0041】最大停止ショック量Gmax が設定量S
limit より小さければS40の判定結果はNOとなり、
総停止ショック量Gtotal に加算されないが、設定量S
limit 以上であればS40の判定結果はYESとなり、
S41においてその最大停止ショック量Gmax が総停止
ショック量Gtotal に加算される。その後、S42にお
いて最大停止ショック量メモリ140の内容がクリアさ
れ、S43において停止ショック量検出回数カウンタ1
48のカウント値C1 が1増加させられる。次いでS4
4においてカウント値C1 が設定回数CA 以上であるか
否かの判定が行われるが、この判定は当初はNOであ
り、S45において制御許可判定が行われる。
【0042】制御許可判定は、前記図2に示すルーチン
と同じルーチンによって行われ、総停止ショック量G
total が判定値Glimit より大きい場合に運転者の運転
技量が未熟と判定され、停止ショック低減制御が許可さ
れる。ただし、本実施例において総停止ショック量G
total は、停止ショック量Gのうち設定量を超えたもの
のみの総和であり、ある程度の停止ショックがあって
も、それが許容範囲のものであれば何回発生しても総停
止ショック量Gtotal が増加することはなく、制動毎の
最大停止ショック量Gmax がすべて加算される場合に比
較して、停止ショックの許容範囲を明確に設定し得る利
点がある。したがって、設定量Slimit を運転者の好み
に合わせて変更可能とすれば、本実施例の利点を一層有
効に享受し得る。S16の判定結果は当初は通常NOで
あり、S18において停止ショック低減制御許可フラグ
146がOFFにされる。
【0043】制動が複数回行われ、各制動時の最大停止
ショック量Gmax が設定量Slimit 以上であれば総停止
ショック量Gtotal に加算され、運転者の運転技量が未
熟であって停止ショック量が大きく、総停止ショック量
total が判定値Glimit より大きくなれば停止ショッ
ク低減制御が許可され、一旦、許可された後はS31の
判定結果がNOとなり、イグニシッションスイッチがO
FFになるまで停止ショック低減制御が自動的に行われ
る。また、運転者の運転技量が高度であれば、総停止シ
ョック量Gtotal が判定値Glimit を超える前に制動回
数C1 が設定回数CA になり、S44の判定結果がYE
SとなってS46が実行され、総停止ショック量メモリ
142がクリアされ、運転技量の判定が最初から行われ
る。
【0044】本発明の更に別の実施例を図16〜図18
に基づいて説明する。本実施例は、制動時毎の最大停止
ショック量Gmax が設定量Slimit 以上になった回数が
判定値を超えた場合に運転者の運転技量が未熟であると
判定し、停止ショック低減制御が自動的に行われるよう
にしたものであり、設定量Slimit 以上の最大停止ショ
ック量Gmax の回数を数えることが停止ショック発生状
況の検出であり、判定値Nlimit が基準停止ショック発
生状況である。本実施例において運転技量の判定を行う
コンピュータのRAMは図16に示すように構成され、
最大停止ショックメモリ160,停止ショック量検出フ
ラグ162,停止ショック低減制御許可フラグ164,
停止ショック量検出回数カウンタ166および大停止シ
ョック量検出回数カウンタ168がワーキングメモリと
共に設けられている。
【0045】本実施例において、運転技量判定ルーチン
のS51〜S60は、前記S31〜S40と同様に実行
される。制動時の最大停止ショック量Gmax が設定量S
limit 以上であればS61が実行され、大停止ショック
量検出回数カウンタ168のカウント値C2 が1増加さ
せられて、最大停止ショック量Gmax が設定量Slimit
以上となった回数がカウントされる。
【0046】1回の制動が終了する毎にS65において
制御許可判定が図18に示すフローチャートに従って行
われる。S67において最大停止ショック量Gmax が設
定量Slimit を超えた回数C2 が判定値Nlimit より大
きいか否かにより、運転者の運転技量が未熟であるか高
度であるかの判定が行われるが、この判定結果は当初は
NOであり、S69において停止ショック低減制御許可
フラグ164がOFFにされ、自動的な停止ショック低
減制御は行われない。運転者の運転技量が未熟であり、
最大停止ショック量Gmax が判定値Slimit 以上となっ
た回数C2 が判定値Nlimit を超えればS67の判定結
果がYESとなり、S68において停止ショック低減制
御許可フラグ164がONにされて制御が許可され、車
両が自動的に停止ショック少なく停止させられる。
【0047】一旦、停止ショック低減制御が許可された
ならばS51の判定結果がNOとなり、運転技量の判定
は行われない。また、運転技量が高度である場合には、
未熟であると判定される前に制動回数C1 (S63にお
いて停止ショック量検出回数カウンタ166によりカウ
ントされている)が設定回数CA に達し、S64の判定
結果がYESとなり、S66においてカウント値C1
2 がクリアされ、運転技量の判定が最初から行われ
る。本実施例には、特別な事情で大きな停止ショックが
少ない回数(例えば1〜2回)発生しても、運転技量が
低度であると判定されてしまうことがない利点がある。
【0048】本発明の更に別の実施例を図19および図
20に示す。本実施例は、制動時の最大停止ショック量
max が設定量Slimit 以上となった回数C2 の総制動
回数C1 に対する割合が判定値Rlimit より大きくなっ
たときに運転者の運転技量が未熟であると判定し、停止
ショック低減制御を自動的に行うようにしたものであ
り、上記割合を求めることが停止ショック発生状況の取
得であり、判定値Rlimit が基準停止ショック発生状況
である。なお、本実施例において運転技量の判定を行う
コンピュータのRAMの構成は図16に示すRAMと同
じである。
【0049】本実施例において停止ショック発生状況の
取得は、図19に示すフローチャートに従って行われ
る。このフローチャートのS71〜S83は、前記図1
7に示すフローチャートのS51〜S63と同様に実行
され、最大停止ショック量Gmax が設定量Slimit 以上
となった回数C2 ,制動回数C1 がカウントされる。そ
して、1回の制動が終了する毎に図20のフローチャー
トに従って停止ショック低減制御の許可の判定が行われ
る。
【0050】まず、S85において制動回数C1 が設定
回数CB 以上行われたか否かが判定されるが、この判定
は当初はNOであり、ルーチンの実行は終了する。制動
回数C1 が設定回数CB 以上になればS85の判定結果
がYESとなり、S86において最大停止ショック量G
max が設定量Slimit を超えた回数C2 の制動回数C1
に対する割合が判定値Rlimit より大きいか否かの判定
が行われる。大きくなければ停止ショック量が小さく、
運転者の運転技量が高度であることを意味し、S88に
おいて停止ショック低減制御許可フラグ164がOFF
にされた後、S89においてカウント値C1 ,C2 がク
リアされてルーチンの実行が終了し、停止ショック発生
状況の取得,停止ショック低減制御の許可の判定が最初
から行われ、次に制動が設定回数CB 行われたとき、許
可判定が行われる。最大停止ショック量Gmax が設定量
limit を超えた回数の制動回数に対する割合に基づい
て運転技量を判定する場合、毎回の制動時に許可判定を
行えば、運転技量が高度であるのに最大停止ショック量
がたまたま設定量Slimit を超えた場合に割合C2 /C
1 が判定値Rlimit を超えてしまうため、そのような事
態を避けるために制動が設定回数CB 行われる毎に判定
が行われるようにされているのである。
【0051】運転技量が未熟な場合には割合C2 /C1
が判定値Rlimit を超えてS86の判定結果がYESと
なり、S87において停止ショック低減制御許可フラグ
164がONにされた後、S89が実行されてルーチン
の実行が終了する。一旦、停止ショック低減制御が許可
されれればS71の判定がNOとなり、イグニッション
スイッチがOFFにされるまで停止ショック低減制御が
自動的に行われる。
【0052】以上の実施例の全てにおいては、一旦運転
技量が未熟であると判定されれば、イグニッションスイ
ッチがOFFにされるまでは自動的な停止ショック低減
制御が許可され続けるようにされていたが、一旦、運転
技量が未熟であると判定されても、運転者が交替する等
の理由により、運転技量が未熟でなくなった場合にはそ
れを検出し、停止ショック低減の自動制御が解除される
ようにすることが望ましい。そのためには、例えば、マ
スタシリンダ12の加圧室の液圧を検出する手段を設
け、その検出値が電子制御ユニット130に供給される
ようにするとともに、図21の手動停止ショック低減制
御検出ルーチンを付加すればよい。
【0053】図21の手動停止ショック低減制御検出ル
ーチンは前記実施例のいずれかと組み合わせて実行され
るものであるが、まず、S91においてブレーキスイッ
チ132がONであるか否かにより、制動が開始された
か否が判定される。制動が開始されたならばS91の判
定結果はYESとなり、S92において停止ショック低
減制御開始車速Vxが算出されたか否かの判定が行われ
る。算出されていればS93が実行され、車速Vが開始
車速Vxに設定値αを加えた値まで低下したか否かの判
定が行われる。この判定は当初はNOであり、ルーチン
の実行は終了する。車速Vが低下し、S93の判定結果
がYESになればS94においてマスタシリンダ圧PM
1 が読み込まれた後、S95において車速Vが開始車速
Vxから設定値βを引いた値まで低下したか否かの判定
が行われる。
【0054】低下すればS96が実行され、再度マスタ
シリンダ圧PM2 が読み込まれ、S97において先に読
み込んだマスタシリンダ圧PM1 との差が設定値PA
上あるか否かの判定が行われる。S95の判定がYES
になるときには、停止ショック低減制御が開始されてい
るべきであり、停止ショック低減制御開始前と開始後と
における各マスタシリンダ圧が比較されるのである。運
転者が停止ショック低減制御を行っている場合にはブレ
ーキペダル10の踏込みが緩められ、マスタシリンダ圧
が低下しているはずであり、その差が設定値PA 以上で
あれば運転者が自分で停止ショック低減制御を行える高
度な運転技量を持っていると判定され、S98において
停止ショック低減制御許可フラグがOFFにされる。そ
のため、それまで既に停止ショック低減制御が許可され
てそれを表すフラグがONにされていればOFFに変え
られることとなり、次に制動が行われるときに自動的な
停止ショック低減制御は行われず、運転者のペダル操作
に任される。
【0055】なお、上記各実施例においては、運転技量
の判定に使用される停止ショック発生状況量が一定制動
回数毎にクリアされるようにされていたが、新しい停止
ショック発生状況量ほど大きな重みを与える等により、
連続的に運転技量の判定を行うことも可能である。例え
ば、図13,図2の実施例において、S41を Gtotal =δGtotal +Gmax (0<δ<1) に変更するとともに、S43,S44,S46を省略し
てS42の後にS45を実行するのである。また、図1
9,図20の実施例において、S81およびS83をそ
れぞれ、 C2 =γC2 +1(0<γ<1) C1 =εC1 +1(0<ε<1) に変更するとともに、S89を省略してもよい。
【0056】さらに、図1,図2の実施例において、R
AMの最大停止ショック量メモリ140を直近所定回数
C の停止ショック量をすべて記憶するシフトレジスタ
に変更し、S10をこのシフトレジスタに記憶されてい
る最大停止ショック量の和をGTOTAL として求めるステ
ップに変更するとともに、S13をC1 ≧CC となって
から後においてのみS14が実行されるように変更し、
かつ、S15を省略すれば、直近所定回数の制動時の最
大停止ショック量に基づいて運転技量の判定を連続的に
行うことができる。
【0057】また、上記各実施例においては、停止ショ
ック発生状況が1種類ずつ取得され、運転技量が判定さ
れるようになっていたが、これらの実施例を適宜組み合
わせて実施し、停止ショック発生状況を複数種類取得
し、それらに基づいて運転技量を判定するようにしても
よい。例えば、図13,図2の実施例と図17,図18
の実施例または図19,図20の実施例とを合わせて実
施し、いずれか一方においてでも運転技量が未熟と判定
されれば自動的な停止ショック低減制御が許可されるよ
うにし、あるいは両方において未熟とされた場合にのみ
自動的な停止ショック低減制御が許可されるようにする
のである。
【0058】さらに、前記各実施例においては運転技量
が2段階で判定されるようになっていたが、3段階以上
(連続は無数段階と考える)で判定されるようにするこ
とも可能である。
【0059】その他、特許請求の範囲を逸脱することな
く、当業者の知識に基づいて種々の変形,改良を施した
態様で本発明を実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である運転技量判定装置を備
えた車両用液圧ブレーキ装置を制御する電子制御ユニッ
トのコンピュータのROMに格納された運転技量判定ル
ーチンを示すフローチャートである。
【図2】上記コンピュータのROMに格納された停止シ
ョック低減制御許可判定ルーチンを示すフローチャート
である。
【図3】上記液圧ブレーキ装置の系統図である。
【図4】上記液圧ブレーキ装置に設けられた減圧調整弁
を示す正面断面図である。
【図5】上記減圧調整弁のコイルへの通電時に形成され
る磁気回路を示す図である。
【図6】上記減圧調整弁の作動状態を説明する図であ
る。
【図7】上記減圧調整弁の別の作動状態を説明する図で
ある。
【図8】上記減圧調整弁により減圧されるブレーキシリ
ンダ圧と時間との関係を示すグラフである。
【図9】上記コンピュータのRAMのうち本発明に関連
の深い部分を示す図である。
【図10】上記コンピュータのROMに格納されたマッ
プにより規定される減速度と停止ショック低減制御開始
車速との関係を示すグラフである。
【図11】上記液圧ブレーキ装置の制動時におけるブレ
ーキ操作,車輪速度および加減速度と時間との関係を示
すタイムチャートである。
【図12】上記液圧ブレーキ装置において停止ショック
低減制御が行われる際のタイムチャートを示す図であ
る。
【図13】本発明の別の実施例である運転技量判定ルー
チンを示すフローチャートである。
【図14】図13に示す運転技量判定ルーチンにおいて
最大停止ショック量の大小を判定する設定量を示すグラ
フである。
【図15】上記設定量の別の例を示すグラフである。
【図16】本発明の更に別の実施例である運転技量判定
装置のコンピュータのRAMの構成を示す図である。
【図17】図16に示すRAMを有するコンピュータの
ROMに格納された運転技量判定ルーチンを示すフロー
チャートである。
【図18】図17に示す運転技量判定ルーチン中の停止
ショック低減制御許可判定ルーチンを示すフローチャー
トである。
【図19】本発明の更に別の実施例である運転技量判定
装置のコンピュータのROMに格納された運転技量判定
ルーチンを示すフローチャートである。
【図20】図19に示す運転技量判定ルーチン中の停止
ショック低減制御許可判定ルーチンを示すフローチャー
トである。
【図21】図1,図2,図13,図17〜図20にそれ
ぞれ示されたルーチンと組み合わせて使用される手動停
止ショック低減制御検出ルーチンを示すフローチャート
である。
【符号の説明】
10 ブレーキペダル 12 マスタシリンダ 20 左前輪 22 右前輪 24,26 ブレーキシリンダ 130 電子制御ユニット 134 加速度センサ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両停止時の停止ショック量を検出する
    停止ショック量検出手段と、 その停止ショック量検出手段により検出された停止ショ
    ック量に基づいて停止ショック発生状況を取得し、その
    停止ショック発生状況が基準停止ショック発生状況を超
    える場合には運転技量が低度であると判定し、基準停止
    ショック発生状況以下の場合には運転技量が高度である
    と判定する判定手段とを含むことを特徴とする運転技量
    判定装置。
JP2719192A 1992-01-18 1992-01-18 運転技量判定装置 Pending JPH05196632A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5896085A (en) * 1995-09-07 1999-04-20 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Apparatus for controlling light distributions of head lamps
JP2005249802A (ja) * 1997-07-22 2005-09-15 Equos Research Co Ltd エージェント装置
DE112008002030T5 (de) 2007-10-12 2010-08-05 Mitsubishi Electric Corp. Informationsbereitstellende Vorrichtung in Fahrzeug

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