JPH05194448A - 1,2,4−チアジアゾール化合物の製造法 - Google Patents

1,2,4−チアジアゾール化合物の製造法

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JPH05194448A
JPH05194448A JP24310692A JP24310692A JPH05194448A JP H05194448 A JPH05194448 A JP H05194448A JP 24310692 A JP24310692 A JP 24310692A JP 24310692 A JP24310692 A JP 24310692A JP H05194448 A JPH05194448 A JP H05194448A
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JP
Japan
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substituent
group
compound
lower alkyl
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Application number
JP24310692A
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English (en)
Inventor
Kuniaki Tatsuta
邦明 竜田
Yasuyuki Kurita
泰行 栗田
Takashi Inagaki
隆司 稲垣
Ryonosuke Yoshida
良之助 吉田
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KATAYAMA SEIYAKUSHIYO KK
Original Assignee
KATAYAMA SEIYAKUSHIYO KK
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Publication date
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  • Nitrogen- Or Sulfur-Containing Heterocyclic Ring Compounds With Rings Of Six Or More Members (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は1,2,4−チアジアゾール化合物お
よびその製造法を提供するものである。 【構成】 式(I): 【化1】 (式中、R1は低級アルキル基である)で表されるイソ
キサゾール化合物にチオシアン酸塩とアシルハライドま
たはその間の反応成績体を反応させて式(II): 【化2】 (式中、R1は前記と同意義。R2は置換基を有すること
もある低級アルキル基、置換基を有することもあるフェ
ニル基、置換基を有することもあるフェニル低級アルキ
ル基、置換基を有することもある低級アルキルオキシ
基、置換基を有することもあるフェニルオキシ基、置換
基を有することもあるフェニル低級アルキルオキシ基で
ある)で表される1,2,4−チアジアゾリル酢酸化合物
を得ることを特徴とする1,2,4−チアジアゾール化合
物の製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は1,2,4−チアジアゾー
ル化合物およびその製造法ならびに用途、特に抗生物質
として有用な7−アシルアミノセファロスポリン類の製
造に使用されるアシル化剤の合成原料として利用出来る
1,2,4−チアジアゾール化合物およびその製造法なら
びに用途に関する。
【0002】
【従来の技術】これまで抗生物質として各種の7−アシ
ルアミノセファロスポリン類が知られており、その製造
法も種々の方法が知られている。それら種々の方法のう
ちで最も典型的なものの一つは、7−アミノセファロス
ポリン類にアシル化剤を作用させて7−アシルアミノセ
ファロスポリン類に変換する方法である。この変換方法
で使用されるアシル化剤も、その種類によって得られる
7−アシルアミノセファロスポリン類の抗菌作用が左右
されるところから、各種のものが提案されている。それ
ら各種のアシル化剤のうち、2−(5−アミノ−1,2,
4−チアジアゾール−3−イル)−酢酸およびその反応
性誘導体は、これを使用することによって得られる7−
[2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−3
−イル)−アセトアミド]−セファロスポリン類が一般
に優れた抗菌作用を示すところから、広く利用されてい
るものの一つである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記2−(5−アミノ
−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−酢酸および
その反応性誘導体の製造法としては、これまで各種の方
法が知られているが、いずれも工業的実施のためには何
らかの隘路を有していた。たとえば5−アミノ−3−メ
チル−1,2,4−チアジアゾールのアミノ基を保護した
後、ジイソプロピルアミンとブチルリチウムから合成し
たリチウムジイソプロピルアミドを反応させ、これに炭
酸ガスを吹込んでメチル基をカルボキシメチル基に変換
する方法が知られているが、この方法はリチウムジイソ
プロピルアミドの合成に際しブチルリチウムを−78℃
程度の低温で用いなければならないと言う短所がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、2−(5
−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−酢
酸およびその反応性誘導体の工業的に有利な製造法を開
発すべく種々研究を重ねる過程において、たまたまイソ
キサゾール類を1,2,4−チアジアゾール類に変換する
新しい転位反応を見いだし、この転位反応を利用して一
連の工程からなる、工業的に有利な2−(5−アミノ−
1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−酢酸およびそ
の反応性誘導体の合成法を完成するに至った。本発明
は、このような一連の工程からなる合成法において核心
をなす、3−アミノ−5−低級アルコキシイソキサゾー
ルを転位させて2−(5−置換アミノ−1,2,4−チア
ジアゾール−3−イル)−酢酸低級アルキルエステルを
製造する工程に関するものである。また、本発明はここ
で得られた2−(5−置換アミノ−1,2,4−チアジア
ゾール−3−イル)−酢酸低級アルキルエステルを特定
の方法で酸化して工業的有利に2−(5−置換アミノ−
1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−2−オキソ酢
酸低級アルキルエステルを製造する工程に関するもので
ある。なおまた、本発明は上記したような核心工程を含
む一連の工程からなる、2−(5−アミノ−1,2,4−
チアジアゾール−3−イル)−酢酸およびその反応性誘
導体の製造法に関するものである。
【0005】本発明の要旨は、 式(I):
【化10】 (式中、R1は低級アルキル基である。)で表されるイ
ソキサゾール化合物にチオシアン酸塩とアシルハライド
またはその間の反応成績体を反応させて 式(II):
【化11】 (式中、R1は前記と同意義。R2は置換基を有すること
もある低級アルキル基、置換基を有することもあるフェ
ニル基、置換基を有することもあるフェニル低級アルキ
ル基、置換基を有することもある低級アルキルオキシ
基、置換基を有することもあるフェニルオキシ基または
置換基を有することもあるフェニル低級アルキルオキシ
基である)で表される1,2,4−チアジアゾリル酢酸化
合物を得ることを特徴とする1,2,4−チアジアゾール
化合物の製造法、式(II)で表される1,2,4−チアジア
ゾリル酢酸化合物をジメチルスルホキシド、ヨウ素およ
び硫酸を用いて酸化して 式(III):
【化12】 (式中、R1およびR2は前記と同意義である)で表され
る1,2,4−チアジアゾリル−2−オキソ酢酸化合物を
得ることを特徴とする1,2,4−チアジアゾール化合物
の製造法、式(I)で表されるイソキサゾール化合物にチ
オシアン酸塩とアシルハライドまたはその間の反応成績
体を反応させて式(II)で表される1,2,4−チアジアゾ
リル酢酸化合物を得、次いでこれを酸化して式(III)で
表される1,2,4−チアジアゾリル−2−オキソ酢酸化
合物を得、次いでこれをN−低級アルコキシアミンと反
応させて 式(IV):
【化13】 (式中、R3は低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、
カルボキシ低級アルキル基または低級アルコキシカルボ
ニル低級アルキル基である。R1およびR2は前記と同意
義である)で表される1,2,4−チアジアゾリル−2−
低級アルコキシイミノ酢酸化合物を得、要すればこれを
加水分解して 式(V):
【化14】 (式中、R3は前記と同意義である)で表される1,2,
4−チアジアゾリル−2−低級アルコキシイミノ酢酸化
合物を得ることを特徴とする1,2,4−チアジアゾール
化合物の製造法、および別法として、加水分解を2段階
で行い、まず式(IV)で表される化合物のチアジアゾール
環の3位のイミノ酢酸エステル基のみをアルカリで加水
分解し、ついで式(IV)で表される化合物のチアジアゾ
ール環の5位のアシルアミノ基をアンモニアまたは有機
アミンで加水分解して式(V)で表される化合物を得る
ことを特徴とする1,2,4−チアジアゾール化合物の製
造法に存する。
【0006】なお、本明細書において、「低級」とは、
特に規定しない場合は炭素数6以下の基を表す。従っ
て、低級アルキル基またはフェニル低級アルキル基、カ
ルボキシ低級アルキル基、ハロ低級アルキル基における
低級アルキルには飽和の直鎖または分枝状、炭素原子1
〜6個、好ましくは1〜5個、より好ましくは1〜4個
を含む炭化水素残基が含まれる。これには、例えばメチ
ル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、t−ブ
チルなどが包含される。また、フェニル低級アルキル基
にはベンジル、フェネチルなどが包含される。低級アル
キル基、フェニル基、フェニル低級アルキル基、低級ア
ルキルオキシ基、フェニルオキシ基およびフェニル低級
アルキルオキシ基に存在し得る「置換基」は、本発明方
法の転位反応に好ましくない影響を及ぼさない限りいか
なる基でもよく、例えば低級アルキル、低級アルコキ
シ、ヒドロキシ、ハロゲン、ニトロなどから適宜に選択
されてよい。「ハロ低級アルキル基」とは、1個以上の
ハロゲンを有する低級アルキル基である。これには、例
えば、クロロメチル、ブロモメチル、フルオロメチル、
1,2-ジクロロメチル、1,2,2−トリクロロメチル、クロロプロ
ピル、クロロブチル、クロロペンチル、クロロヘキシル
などが含まれる。「カルボキシ低級アルキル基」とは、
1個以上のカルボキシを有する低級アルキル基である。
例えば、カルボキシメチル、1−カルボキシエチル、2
−カルボキシエチルおよび1−メチル−1−カルボキシ
エチルなどである。「低級アルコキシカルボニル低級ア
ルキル基」とは、式R−O−CO−R'−で示される基
を意味し、ここでRは上記のような低級アルキル、R'
は低級アルキルから水素1個を除いて生ずる低級アルキ
レンである。「ハロゲン」としては、ふっ素、塩素、臭
素およびよう素が含まれる。「要すれば」とは、この語
の次に記載される事柄が起こる場合と起こらない場合を
含むことをいう。また、置換基を「有することもある」
とは、置換基が存在する場合と置換基が存在しない場合
を含む。以下、本発明に従って、イソキサゾール化合物
(I)から1,2,4−チアジアゾリル酢酸化合物(II)を
製造し、これから1,2,4−チアジアゾリル−2−オキ
ソ酢酸化合物(III)、更に1,2,4−チアジアゾリル−
2−低級アルコキシイミノ酢酸化合物(IV)または(V)に
至る一連の工程を順次説明する。
【0007】本発明方法の第1工程は、イソキサゾール
化合物(I)にチオシアン酸塩とアシルハライドまたはそ
の間の反応成績体を反応させて1,2,4−チアジアゾリ
ル酢酸化合物(II)を製造するものである。出発物質で
あるイソキサゾール化合物(I)は、たとえば特公昭45-39
702号公報記載の方法に従って、β,β−ジアルコキシア
クリロニトリルとヒドロキシルアミンを反応させること
によってこれを製造することが出来る。反応試薬である
チオシアン酸塩としてはチオシアン酸アルカリ金属(た
とえばチオシアン酸ナトリウム、チオシアン酸カリウ
ム)の使用が好ましく、アシルハライドとしては式XC
OR2(式中、Xはハロゲン原子である。R2は前記と同
意義。)で表される化合物、特に低級アルキルアシルハ
ライドやフェニル低級アルキルアシルハライドの使用が
好ましい。イソキサゾール化合物(I)に対してチオシア
ン酸塩とアシルハライドを反応させてもよいが、通常は
予めチオシアン酸塩とアシルハライドを反応させてアシ
ルイソチオシアナートを生成せしめ、これを単離するか
単離することなくイソキサゾール化合物(I)に反応させ
るのが好ましい。チオシアン酸塩とアシルハライドの間
の反応およびその間で生成したアシルイソチオシアナー
トとイソキサゾール化合物(I)の間の反応は、いずれも
不活性溶媒、特にアセトニトリル、ジメチルホルムアミ
ドまたはテトラヒドロフランのような極性溶媒中で実施
するのが好ましい。「反応成績体」には直接チオシアン酸
塩とアシルハライドの反応により得られる生成物だけで
なく、他の化合物による反応から得られ、同じ構造をも
つ生成物も含まれる。通常、この反応成績体はアシルイ
ソチオシアナートの構造を有する。
【0008】具体的な製造法の代表例を挙げれば、クロ
ルぎ酸メチルとチオシアン酸カリウムをアセトニトリル
中で加熱して反応させた後、氷冷し、これに3−アミノ
−5−メトキシイソオキサゾールを加え、室温で反応さ
せる。反応液を氷水に注ぎ、析出した2−(5−メトキ
シカルボニルアミノ−1,2,4−チアジアゾール−3−
イル)酢酸メチルを単離する。また、反応成績体が2−
(5−ベンジルオキシカルボニルアミノ−1,2,4−チ
アジアゾール−3−イル)酢酸メチルのように結晶化し
ないものの場合には、酢酸エチルのような溶媒で抽出し
て単離する。なお必要ならば、シリカゲルのクロマト法
で精製することも出来る。本発明により製造出来る1,
2,4−チアジアゾリル酢酸化合物(II)の具体例として
は、2−(5−メトキシカルボニルアミノ−1,2,4−
チアジアゾール−3−イル)酢酸メチル,2−(5−エ
トキシカルボニルアミノ−1,2,4−チアジアゾール−
3−イル)酢酸エチル,2−(5−エトキシカルボニル
アミノ−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)酢酸メ
チル,2−(5−フェノキシカルボニルアミノ−1,2,
4−チアジアゾール−3−イル)酢酸メチル,2−(5
−ベンジルオキシカルボニルアミノ−1,2,4−チアジ
アゾール−3−イル)酢酸メチルなどが挙げられる。
【0009】第2工程は、ここに得られた1,2,4−チ
アジアゾリル酢酸化合物(II)を酸化して1,2,4−チ
アジアゾリル−2−オキソ酢酸化合物(III)を製造す
るものである。この酸化は自体常套の方法、たとえば2
酸化セレンを使用して行ってもよいが、2酸化セレンは
毒性が強いため、その使用は工業的に好ましくない。こ
れに代わる優れた酸化剤を種々検討した結果、ジメチル
スルホキシド、ヨウ素および硫酸を酸化剤として使用す
れば、2酸化セレンのような毒性もなく、有利に酸化反
応が進行することが認められた。従って、特にジメチル
スルホキシド、ヨウ素および硫酸を酸化剤として使用す
るのが好ましい。これら酸化剤の使用量は、1,2,4−
チアジアゾリル酢酸化合物(II)に対しジメチルスルホ
キシドが3〜30当量(好ましくは5〜15当量)、ヨ
ウ素が0.05〜10当量(好ましくは0.1当量)、硫
酸が0.05〜1当量(好ましくは0.1当量)である。
酸化反応は通常80〜100℃に加熱下において円滑に
進行する。反応媒質は特に使用する必要はないが、使用
するとすれば酢酸エチル、ベンゼン、トルエン、アセト
ンなどから適宜に選択すればよい。
【0010】第3工程は、ここに得られた1,2,4−チ
アジアゾリル−2−オキソ酢酸化合物(III)に低級ア
ルコキシアミンを反応させて1,2,4−チアジアゾリル
−2−低級アルコキシイミノ酢酸化合物(IV)を得るも
のである。低級アルコキシアミンは、式:R3ONH
2(R3は前記と同意義。)で表され、その具体例として
はメトキシアミン、エトキシアミン、プロポキシアミン
などが挙げられる。反応は通常5〜40℃の温度で円滑
に進行する。反応に際し、触媒として塩酸のような酸性
物質を反応系に存在せしめるのが好ましい。反応媒質は
特に使用する必要はないが、使用するとすればメタノー
ル、エタノールなどから適宜に選択すればよい。
【0011】第4工程は、ここに得られた1,2,4−チ
アジアゾリル−2−低級アルコキシイミノ酢酸化合物
(IV)の3位に存在する酢酸エステル基からエステル部
分を脱離せしめたり、5位に存在する置換カルボニルア
ミノ基から置換カルボニル部分を脱離せしめるものであ
る。これらの脱離は、一般に塩基性物質(水酸化ナトリ
ウム)と加熱することによって行われ、この際の加熱は
一般に30〜100℃が好ましい。塩基性物質の種類や
加熱温度を適宜に選択することにより3位におけるエス
テル部分の脱離と5位における置換カルボニル部分の脱
離を同時にまたは逐次に行うことができる。脱離は通常
水性媒質中で行われる。
【0012】加水分解を逐次行う場合は、式(IV)の化
合物が、下記の式(VI):
【化15】 (式中、R2は置換基を有することもある低級アルキル
オキシ、または置換基を有することもある低級アルキル
基、置換基を有することもあるフェニル基である)で表
される化合物を経て式(V)の化合物に収率良く加水分
解されることが判明した。すなわち、第1段階で式(IV)
の化合物のチアジアゾール環の3位のイミノ酢酸エステ
ル基のエステルのみをアルカリで加水分解し、ついで第
2段階で式(IV)の化合物のチアジアゾール環の5位の
アシルアミノ基をアンモニアまたは有機アミンで加水分
解して式(V)の化合物を得るものである。この方法は
式(IV)の化合物をアルカリ金属水酸化物(例えば、N
aOH、KOH)などのアルカリを用いて加水分解し、
式(VI)の化合物を得て、ついでこれを、アンモニアま
たは有機アミン、例えば、メチルアミン、エチルアミ
ン、ブチルアミン、シクロヘキシルアミンなどの第1級
アミン、ジメチルアミン、ジエタノールアミンなどの第
2級アミンを用いて加水分解し、式(V)の化合物を高
い収率で得ることができる。
【0013】以上、第1工程〜第4工程を説明したが、
それら各工程における反応生成物は必要に応じ常套の方
法により単離し、更に精製されてもよく、あるいは単離
されることなくそのまま次の工程に使用されてもよい。
本発明により得られた1,2,4−チアジアゾリル−2−
低級アルコキシイミノ酢酸化合物(IV)または(V)は、
常套の方法に従って7−アシルアミノセファロスポリン
類製造用のアシル化剤として用いられてよい。
【0014】
【実施例】
参考例1 (A)マロノニトリル(12.0g;182mmol)とメタノール
(7.35ml;182mmol)の無水エーテル(240ml)溶液に−
5℃撹拌下、塩酸ガス(8.5g;0.23mol)を1時間かけ
て吹込んだ。同温度にて1時間、更に室温にて6時間撹
拌した後、析出した白色結晶を濾別、エーテルにより洗
浄(100ml×3)、減圧乾燥しメチルシアノアセトイミデ
ート塩酸塩(23.8g;収率97.3%)を得た。メチルシア
ノアセトイミデート塩酸塩(23.8g;177mmol)のメタノ
ール(177ml)懸濁液を室温にて12時間撹拌した後、反
応系を直接濃縮した。得られた残渣を酢酸エチル(100m
l)により希釈し、飽和重曹水、続いて飽和食塩水によ
り洗浄し、芒硝乾燥後、濃縮した。得られた粗シロップ
は減圧蒸留により精製し、3,3,3−トリメトキシプロ
パンニトリル(19mmHg;110〜112℃:22.1g;収率86.0
%)を得た。 NMR (CDCl3) 2.87 (2H. s. CH3) 3.36 (9H. s. CH
3 × 3) 3,3,3−トリメトキシプロパンニトリル(22.1g;152
mmol)を222〜225℃にて7分間撹拌した。この反応系を
直接、減圧蒸留により精製し、3,3−ジメトキシアク
リロニトリル(19mmHg;112-115℃:13.6g;収率3工程6
6.1%)を得た。 NMR (CDCl3) 3.50 (1H. s. H-2) 3.74 (3H. s. CH
3) 3.80 (3H. s. CH3) (B)ヒドロキシルアミン塩酸塩(1.55g;22.3mmol)
の水(3.41ml)溶液に室温撹拌下、8N水酸化ナトリウ
ム水溶液(3.35ml;26.8mmol)を加えた。次に45℃に昇
温し、3,3−ジメトキシアクリロニトリル(2.27g;2
0.1mmol)のメタノール(5.50ml)溶液を30分間かけ
て滴下し、更に同温度で1時間撹拌した。3,3−ジメ
トキシアクリロニトリルの消失確認後、同温度にて8N
水酸化ナトリウム水溶液(1.25ml;10.1mmol)を加え、
60℃に昇温し、6時間撹拌した。反応終了確認後、反応
系を直接濃縮した(19mmHg;60℃:無機物が若干析出し
始めるまで)。得られた濃縮液を酢酸エチルにより抽出
(5ml×3)、芒硝乾燥、濃縮、減圧乾燥し、白色結晶の
3−アミノ−5−メトキシイソキサゾール(1.62g;収
率70.6%)を得た。融点82〜83℃(ヘキサン−酢酸エチ
ル)。 NMR (CDCl3) δ 3.93 (5H. bs. CH3 + NH2) 4.81
(1H. s. H-4) NMR (CDCl3 + D2O) δ 3.93 (3H. s. CH3) 4.83
(1H. s. H-4) IR (CHCl3) 3840. 1628. 1487 cm-1 元素分析(C4H6N2O2) 計算値(%) C 42.11 H 5.30 N 24.55 実験値(%) C 41.74 H 5.06 N 24.35
【0015】実施例1 クロロぎ酸メチル(167μl;2.16mmol)、チオシアン酸
カリウム(227mg;2.34mmol)のアセトニトリル(1.80m
l)懸濁液を70℃にて30分間撹拌した。続いて氷冷撹拌
下、3−アミノ−5−メトキシイソキサゾール(205m
g;1.80mmol)を加え、同温度にて10分間、室温にて1
5分間撹拌した後、氷水(18ml)中に反応系を注加し
た。析出した沈殿を濾取し、水、続いてエーテルにより
洗浄した後、減圧乾燥し、2−(5−メトキシカルボニ
ルアミノ−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)酢酸
メチル(334mg,収率80.6%)を得た。融点167〜169℃
(MeOH)。 NMR (CDCl3) δ 3.73 (3H. s. COOCH3) 3.95 (3H.
s. NHCOOCH3) 3.97 (2H. s. CH2) 10.50 (1H. bs. NH) IR (CHCl3) 3406. 1736. 1549 cm-1 元素分析(C7H9N3O4S) 計算値(%) C 36.36 H 3.92 N 18.17 実験値(%) C 36.40 H 3.94 N 18.11
【0016】実施例2 クロロぎ酸エチル(124μl;1.29mmol)、チオシアン酸
カリウム(136mg;1.40mmol)のアセトニトリル(1.08m
l)懸濁液と3−アミノ−5−メトキシイソキサゾール
(123mg;1.08mmol)を用い、クロロぎ酸メチルを用い
た場合と同様の手法により、2−(5−エトキシカルボ
ニルアミノ−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)酢
酸メチル(209mg;収率78.9%)を得た。融点110〜112
℃(MeOH)。 NMR (CDCl3) δ 1.38(3H.t.CH3) 3.73(3H.s.COOCH3)
3.97(2H.s.CH2COOCH3) 4.39(2H.q.CH2) 10.45(1H.bs.NH) IR (CHCl3) 3406. 1732. 1564 cm-1 元素分析(C8H11N3O4S) 計算値(%) C 39.18 H 4.52 N 17.13 実験値(%) C 39.16 H 4.40 N 17.18
【0017】実施例3 クロロぎ酸フェニル(232μl;1.85mmol)、チオシアン
酸カリウム(195mg;2.00mmol)のアセトニトリル(1.5
4ml)懸濁液と3−アミノ−5−メトキシイソキサゾー
ル(170mg;1.49mmol)を用い、クロロぎ酸メチルを用
いた場合と同様の手法により、2−(5−フェノキシカ
ルボニルアミノ−1,2,4−チアジアゾール−3−イ
ル)酢酸メチル(251mg;収率57.4%)を得た。融点162
〜164℃(MeOH)。 NMR (CDCl3) δ 3.66 (3H. s. CH3) 3.99 (2H.
s. CH2) 7.13〜7.48 (5H. m. ph) 10.87 (1H. bs. NH) IR (CHCl3) 3432. 1743. 1576 cm-1 元素分析(C12H11N3O4S) 計算値(%) C 49.14 H 3.78 N 14.33 実験値(%) C 48.81 H 3.79 N 14.31
【0018】実施例4 ベンジルオキシカルボニルクロリド(285μl;2.00mmo
l)、チオシアン酸カリウム(210mg;2.17mmol)のアセ
トニトリル(1.67ml)懸濁液と3−アミノ−5−メトキ
シイソキサゾール(190mg;1.67mmol)を用い、クロロ
ぎ酸メチルを用いた場合と同様の手法により反応を行っ
た。氷水に注加した時点で結晶化できなかったため、酢
酸エチルによる抽出、シリカゲルカラムクロマトグラフ
ィーによる精製を経て、2−(5−ベンジルオキシカル
ボニルアミノ−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)
酢酸メチル(128mg;収率24.9%)を得た。融点121〜12
3℃(MeOH)。 NMR (CDCl3) δ 3.70(3H.s.CH3) 3.85(2H.s.CH2) 5.3
3(2H.s.CH2Ph) 7.35-7.45(5H.m.Ph) 9.96(1H.bs.NH) IR (CHCl3) 3404. 1736. 1564 cm-1 元素分析(C13H13N3O4S) 計算値(%) C 50.81 H 4.26 N 13.67 実験値(%) C 50.85 H 4.27 N 13.43 上記と同様にして、以下の1,2,4−チアジアゾール化
合物(I)を得た。 2−(5−エトキシカルボニルアミノ−1,2,4−チア
ジアゾール−3−イル)酢酸エチル、融点102〜104.5
℃;2−(5−メトキシカルボニルアミノ−1,2,4−
チアジアゾール−3−イル)酢酸エチル、融点158〜160
℃;2−(5−ベンジルオキシカルボニルアミノ−1,
2,4−チアジアゾール−3−イル)酢酸エチル、融点8
9〜91℃;2−(5−イソブトキシカルボニルアミノ−
1,2,4−チアジアゾール−3−イル)酢酸エチル、融
点64〜66℃;2−(5−n−ヘキシルオキシカルボニル
アミノ−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)酢酸エ
チル、融点70〜72℃。
【0019】実施例5 2−(5−メトキシカルボニルアミノ−1,2,4−チア
ジアゾール−3−イル)酢酸メチル(48.0mg;2.08×10
-1mmol)、ジメチルスルホキシド(74.0μl;1.04mmo
l)、ヨウ素(5.3mg;2.1×10-2mmol)、濃硫酸(0.6μ
l)の酢酸エチル(480μl)溶液を加熱還流下、3時間
撹拌した。(浴温100℃) 放冷後、反応系を酢酸エチル(1.0ml)にて希釈し、飽
和チオ硫酸ナトリウム水溶液、飽和重曹水、飽和食塩水
により順次洗浄し、芒硝乾燥、濃縮し、泡状の2−(5
−メトキシカルボニルアミノ−1,2,4−チアジアゾー
ル−3−イル)−2−オキソ酢酸メチル(31.0mg;収率
60.8%)を得た。融点112〜117℃。 NMR (CDCl3) δ 3.96(3H.s.CH3) 4.02(3H.s.CH3) 10.
15(1H.bs.NH) IR (CHCl3) 3406. 1759. 1546 cm-1
【0020】実施例6 2−(5−エトキシカルボニルアミノ−1,2,4−チア
ジアゾール−3−イル)酢酸メチル(52.8mg;2.15×10
-1mmol)、ジメチルスルホキシド(76.5μl;1.07mmo
l)、ヨウ素(5.5mg;2.2×10-2mmol)、濃硫酸(0.6μ
l)の酢酸エチル(528μl)溶液を用い、実施例5の場
合と同様の手法により、白色結晶の2−(5−エトキシ
カルボニルアミノ−1,2,4−チアジアゾール−3−イ
ル)−2−オキソ酢酸メチル(40.8mg;収率73.2%)を
得た。融点170〜174℃(ヘキサン−酢酸エチル)。 NMR (CDCl3) δ 1.40(3H.t.CH3CH2O) 4.01(3H.s.CH3O)
4.41(2H.q.CH2O) 9.10(1H.bs.NH) 元素分析(C8H9N3O4S) 計算値 C 37.06 H 3.50 N 16.21 実験値 C 37.03 H 3.43 N 16.21
【0021】実施例7 2−(5−フェノキシカルボニルアミノ−1,2,4−チ
アジアゾール−3−イル)酢酸メチル(53.0mg;1.81×
10-1mmol)、ジメチルスルホキシド(64.0μl;9.02×1
0-1mmol)、ヨウ素(4.6mg;1.8×10-2mmol)、濃硫酸
(0.5μl)の酢酸エチル(530μl)溶液を用い、実施例
5の場合と同様の手法により、泡状の2−オキソ−2−
(5−フェノキシカルボニルアミノ−1,2,4−チアジ
アゾール−3−イル)酢酸メチル(24.4mg;収率43.9
%)を得た。融点74〜79℃。 NMR (CDCl3) δ 4.00(3H.s.CH3) 7.25〜7.49(5H.m.Ph)
9.45(1H.bs.NH)
【0022】実施例8 2−(5−ベンジルオキシカルボニルアミノ−1,2,4
−チアジアゾール−3−イル)酢酸メチル(64.0mg;2.
08×10-1mmol)、ジメチルスルホキシド(74.0μl;1.0
4mmol)、ヨウ素(5.3mg;2.1×10-2mmol)、濃硫酸
(0.6μl)の酢酸エチル(640μl)溶液を用い、実施例
5の場合と同様の手法により、白色結晶の2−(5−ベ
ンジルオキシカルボニルアミノ−1,2,4−チアジアゾ
ール−3−イル)−2−オキソ酢酸メチル(37.5mg;収
率56.1%)を得た。融点144〜147℃(ヘキサン−酢酸エ
チル)。 NMR (CDCl3) δ 4.00(3H.s.CH3) 5.35(2H.s.CH2) 7.32〜7.49(5H.m.Ph) 9.07(1H.bs.NH) 元素分析(C13H9N3O5S) 計算値 C 48.60 H 3.45 N 13.08 実験値 C 48.43 H 3.49 N 13.06
【0023】実施例9 2−(5−メトキシカルボニルアミノ−1,2,4−チア
ジアゾール−3−イル)酢酸メチル(97.8mg;4.23×10
-1mmol)、ジメチルスルホキシド(150μl;2.11mmo
l)、ヨウ素(10.7mg;4.23×10-2mmol)、濃硫酸(1.2μ
l)の酢酸エチル(978μl)溶液を3時間加熱還流し
た。(浴温100℃) 放冷後、反応系に95%メタノール水(978μl)、メト
キシアミン塩酸塩(42.4mg;5.08×10-1mmol)を室温撹
拌下に加え、同温度にて30分間撹拌した。反応終了確
認後、反応系を直接濃縮し、得られた残渣を酢酸エチル
(1.0ml)にて希釈し、飽和チオ硫酸ナトリウム水溶
液、飽和重曹水、飽和食塩水により順次洗浄し、芒硝乾
燥後、濃縮し、白色結晶の2−(5−メトキシカルボニ
ルアミノ−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−2
−メトキシイミノ酢酸メチル(シン異性体)(119mg)
を得た。融点158〜161℃(ヘキサン−酢酸エチル)。 NMR (CDCl3) δ 3.94(3H.s.NOCH
3.97(3H.s.COOCH) 4.12(3H.s.NHCOOCH) 8.58
(1H.bs.NH) 元素分析(C1311S) 計算値(%) C 48.60 H 3.45 N 13.08 実験値(%) C 48.43 H 3.49 N 13.06
【0024】実施例10 2−(5−エトキシカルボニルアミノ−1,2,4−チア
ジアゾール−3−イル)酢酸エチル(1.29g;5mmol)、
ジメチルスルホキシド(7.1ml;100mmol)、ヨウ素(1
27mg;0.5mmol)、濃硫酸(14μl;0.5mmol)を浴温100
℃で4時間加熱撹拌する。冷却後、95%メタノール水
(13ml)、メトキシアミン塩酸塩(501mg;5×1.2mmol)
を加え、室温で3時間撹拌する。さらに5N−水酸化ナ
トリウム水溶液(1.3ml;5×1.3mmol)を加えて1時間
室温で撹拌する。溶媒を減圧で充分に濃縮し、酢酸エチ
ル(20ml)を加え、飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液(2.
5ml)、飽和重曹水(2.5ml)、飽和食塩水(2.5ml×2
回)で順次洗浄し、芒硝で乾燥後酢酸エチルを濃縮し、
真空乾燥し、白色結晶の2−(5−エトキシカルボニル
アミノ−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−2−
メトキシイミノ酢酸エチル(シン異性体)(1.32g;87.
6%)を得る。融点108〜110℃(ヘキサン−酢酸エチ
ル)。 IR (KBr) 2990. 1718. 1548. 1235. 1033cm-1 NMR (CDCl3) δ 1.36(6H.t.J=7Hz) 3.98(3H.s) 4.2
8(2H.q.J=7Hz) 4.36(2H.q.J=7Hz) 7.56(1H.bs.)
【0025】実施例11 2−(5−ベンジルオキシカルボニルアミノ−1,2,4
−チアジアゾール−3−イル)酢酸エチル(1.6g;5mmo
l)を使用し、実施例10と同様に操作し、シラップ状
の2−(5−ベンジルオキシカルボニルアミノ−1,2,
4−チアジアゾール−3−イル)−2−メトキシイミノ
酢酸エチル(シン異性体)(1.6g;91.7%)を得る。 NMR (CDCl3) δ 1.34(3H.t.J=7Hz) 3.92(3H.s) 4.36
(2H.q.J=7Hz) 5.21(2H.s) 7.26(5H.s)
【0026】実施例12 2−(5−ベンジルオキシカルボニルアミノ−1,2,4
−チアジアゾール−3−イル)−2−メトキシイミノ酢
酸エチル(シン異性体)(1.44g;4.11mmol)をエタノ
ール(14ml)に溶解させ、室温で2N−水酸化ナトリウ
ム溶液(4.11ml;8.22mmol)を加え、室温で2時間撹拌
する。エタノールを減圧濃縮し、水(15ml)に溶解さ
せ、酢酸エチル(10ml)で2回洗浄し、6N−塩酸
(1.6ml)でpH1とする。冷却後析出した結晶を濾取、
水洗し、減圧乾燥すると2−(5−ベンジルオキシカル
ボニルアミノ−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)
−2−メトキシイミノ酢酸(シン異性体)(1.02g;73.
8%)が得られる。融点138〜142℃。 IR (KBr) 3170. 1710. 1545. 1228. 1040cm-1 NMR (DMSO-d6) δ 3.93(3H.s) 5.25(2H.s) 5.85(2H.
bs) 7.31(5H.s)
【0027】実施例13 2−(5−エトキシカルボニルアミノ−1,2,4−チア
ジアゾール−3−イル)−2−メトキシイミノ酢酸エチ
ル(シン異性体)(302mg;1.0mmol)に1N−水酸化ナ
トリウム(6.0ml;6.0mmol)を加え、浴温110℃で5時
間還流する。冷却後、6N−塩酸(1.0ml)でpH1と
し、酢酸エチル(0.3ml×5)で抽出後、茫硝乾燥、 濃縮
し、減圧乾燥すると2−(5−アミノ−1,2,4−チア
ジアゾール−3−イル)−2−メトキシイミノ酢酸(シ
ン異性体)(102mg;50.4%)が得られる。融点179〜18
1℃。
【0028】実施例14 2−(5−メトキシカルボニルアミノ−1,2,4−チア
ジアゾール−3−イル)−2−メトキシイミノ酢酸メチ
ル(19.6mg;7.15×10-2mmol)の1N水酸化ナトリウム
水溶液(286μl;2.86×10-1mmol)を100℃にて4時間
撹拌した。続いて氷冷撹拌下に1N塩酸(290μl;2.90
×10-1mmol)を滴下し、酢酸エチルにより抽出(0.3ml
×5)、芒硝乾燥、濃縮し、白色結晶の2−(5−アミ
ノ−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−2−メト
キシイミノ酢酸(10.8mg;収率74.7%)を得た。融点17
9〜181℃。 NMR (DMSO-d6) δ 3.90(3H.s.CH3) 8.20(2H.bs.NH2)
【0029】実施例15 3−アミノ−5−メトキシイソキサゾール1.2gをテト
ラヒドロフラン10mlに溶解し、2〜3℃でベンゾイル
イソチオシアネート2.2gを滴下した。1時間撹拌後、
反応液を氷水中に注加し、析出した結晶を濾取した。
水、イソプロピルエーテルで洗浄後、結晶を50mlのエ
タノールで加温溶解した。減圧濃縮し、析出した2−
(5−ベンゾイルアミノ−1,2,4−チアジアゾール−
3−イル)−酢酸メチル1.6g(57.7%)を得た。融点
143〜144.5℃。 NMR δ (CDCl3) 3.68(3H.s. -COOCH3) 3.81(2H.
s.CH2) 7.05〜8.0(5H.m.-C6H5) IR (KBr) 1720.1660.1540 cm-1
【0030】実施例16 3−アミノ−5−エトキシイソキサゾール1.3g、テト
ラヒドロフラン10ml、ベンゾイルイソチオシアネート
2.1gを用いて、実施例15と同様にして2−(5−ベ
ンゾイルアミノ−1,2,4−チアジアゾール−3−イ
ル)−酢酸エチル2.0g(68.7%)を得た。融点 119.
0〜120.5℃。 NMR δ (CDCl3) 1.2(3H.t. -CH3-) 3.7(2H.s.-
CH2-) 4.1(2H.q.-OCH2) 7.2〜8.1(5H.m.-C6H5) 11.2(1H.brs.NH) IR (KBr) 1720.1670.1530.1270 cm-1
【0031】実施例17 4−ニトロベンゾイルクロリド3.8g、チオシアン酸カ
リウム2.5gをトルエン20ml中で80〜90℃に5時
間加熱撹拌した。不溶物を濾別後、濾液を濃縮して3.
3gのp−ニトロベンゾイルイソチオシアネートを得た。
これをテトラヒドロフラン20mlに溶解し、2〜4℃で
3−アミノ−5−エトキシイソキサゾール2gを加え
た。2時間撹拌後、反応液を氷水中に注ぎ析出した結晶
を濾別した。水,イソプロピルエーテルで洗浄後、エタ
ノール100mlを加え40℃で30分撹拌した。析出し
た結晶を濾別後、酢酸エチル−イソプロピルエーテルか
ら再結晶した。収量2.2g(41.3%)の2−(5−(4
−ニトロベンゾイルアミノ−1,2,4−チアジアゾール
−3−イル)−酢酸エチルを得た。融点 178.0〜180.5
℃。 NMR δ (DMSO-D6) 3.9(2H.s.-CH2-) 4.1(2H.
q.-OCH2-) 8.27(4H.s.C6H4-) 14(1H.brs.-NH) 1.17(3H.t.-CH3-) IR (KBr) 1710.1670.1520〜40 cm-1
【0032】実施例18 3−アミノ−5−エトキシイソキサゾール1.3gをテト
ラヒドロフラン10mlに溶解し、2〜3℃で3,4−ジ
フルオロイソチオシアネート1.7gを加えた。2〜3℃
で1.5時間撹拌後、室温で反応させた。溶媒を濃縮
後、水を加えて結晶を濾取した。得られた結晶をエタノ
ールに溶解し、40〜50℃に30分加温後、濃縮して
2−[5−(3,4−ジフルオロフェニルアミノ)−1,2,
4−チアジアゾール−3−イル]−酢酸エチル0.25g
を得た。融点 84〜90℃。 NMR δ (CDCl3) 1.27(3H.t.-CH3-) 3.77(2H.s.-C
H2-) 4.17(2H.q.-OCH 2CH5) 6.83〜7.57(3H.m.C6H3F2-) 8.83(1H.brs.NH) IR (KBr) 1700.1620.1560.1510 cm-1
【0033】実施例19 2−(5−ベンゾイルアミノ−1,2,4−チアジアゾ
ール−3−イル)−酢酸メチル5g、ジメチルスルホキ
シド24ml、沃素0.63g、濃硫酸0.064ml溶
液を100℃に4時間加熱した。冷後200mlの酢酸
エチルを加え、飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液、飽和重
曹水、飽和食塩水により順次洗浄し、芒硝で乾燥した。
濃縮して2−(5−ベンゾイルアミノ−1,2,4−チ
アジアゾール−3−イル)−2−オキソ酢酸メチル1.
4gを得た。融点 164〜166.5℃。 NMR δ (CDCl3) 3.95(3H.s.COOCH3) 7.1〜8.1(5
H.m.C6H5-) 14.1(1H.brs.-CONH) IR (KBr) 1720〜1700.1520.1280 cm-1
【0034】実施例20 2−(5−ベンゾイルアミノ−1,2,4−チアジアゾ
ール−3−イル)−酢酸エチル2g、ジメチルスルホキ
シド12ml、沃素0.19g、濃硫酸0.019mlと
実施例19と同様にして2−(5−ベンゾイルアミノ−
1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−2−オキソ酢
酸エチル0.7gを得た。融点 178.0〜179.5℃。 NMR δ (CDCl3) 1.0(3H.t.-CH3) 4.4(2H.q.COO
CH2 CH3) 7.3〜8.2(5H.m.C6H5) 14.2(1H.brs.-CONH) IR 1720〜1700.1660.1530.1280 cm
-1
【0035】実施例21 2−(5−メトキシカルボニルアミノ−1,2,4−チ
アジアゾール−3−イル)−2−メトキシイミノ−酢酸
メチル13.7g(0.05モル)、水酸化ナトリウム
4.49g(0.11モル)、水112mlを室温にて1
時間撹拌して反応した。反応終了確認後35%塩酸にて
pH1とし、酢酸エチル抽出、芒硝乾燥濃縮し、白色結
晶の2−(5−メトキシカルボニルアミノ−1,2,4
−チアジアゾール−3−イル)−2−メトキシイミノ酢
酸9.8g(収率75.7%)を得た。融点 178〜180℃
(分解)。
【0036】実施例22 2−(5−ベンゾイルアミノ−1,2,4−チアジアゾ
ール−3−イル)−2−メトキシイミノ酢酸メチル32
g(0.1モル)、水酸化ナトリウム16g(0.4モ
ル)、水400mlを室温にて3時間撹拌して反応し
た。反応終了確認後、35%塩酸にてpH1とし、析出
した結晶を濾取、水、イソプロピルエーテルで順次洗浄
後、減圧乾燥して2−(5−ベンゾイルアミノ−1,
2,4−チアジアゾール−3−イル)−2−メトキシイ
ミノ−酢酸29.7g(収率97.4%)を得た。融点
198〜200℃(分解)。
【0037】実施例23 (a) 2−(5−メトキシカルボニルアミノ−1,
2,4−チアジアゾール−3−イル)2−メトキシイミ
ノ酢酸5g(0.019モル),25%アンモニア水7.
1g,水93gを耐圧容器に加え、100℃、40時間
加熱反応した。反応終了確認後、アンモニアを減圧下に
留去したのち、2N−塩酸にてpH1とし酢酸エチル抽
出芒硝乾燥、濃縮し、白色結晶3.5gを得た。上記白
色結晶をメタノール−H2Oより再結晶、減圧乾燥し
て、2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−
3−イル)−2−メトキシイミノ酢酸1.75g(収率
45%)を得た。HPLC純度85%。
【0038】(b) 2−(5−ベンゾイルアミノ−
1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−2−メトキ
シイミノ酢酸20g(0.065モル)、14%アンモ
ニア水を500mlの耐圧容器に加え、100℃で40
時間加熱反応した。反応終了確認後、反応系を直接減圧
下にアンモニアを留去し、約1/2容量迄濃縮した。濃
縮液を2N−塩酸にてpH2〜3に調整し、酢酸エチル
抽出した。水層を濃塩酸にてpH1とし、食塩を加えて
酢酸エチル抽出、芒硝乾燥、濃縮し10gの白色結晶を
得た。上記白色結晶を酢酸エチルで洗浄、減圧乾燥して
9.6gの2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾ
ール−3−イル)−2−メトキシイミノ酢酸を得た。
(収率78.6%) HPLC純度97.5% 融点
174〜175℃(分解)。
【0039】(c) 2−(5−ベンゾイルアミノ−
1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−2−メトキ
シイミノ酢酸7.5g(0.0245モル)、ジエタノー
ルアミン12.9g(0.123モル)、水130gを
100℃にて24時間加熱反応した。反応終了確認後、
反応系を強酸性カチオン交換樹脂150mlを詰めたカ
ラムに流して得られた流出液及びイオン交換水1000
mlにて樹脂を洗浄した洗浄液を合わせて約300ml
迄濃縮する。濃縮液をイソプロピルエーテル抽出し水層
を濃縮し、析出した結晶濾取、減圧乾燥して、2−(5
−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−
2−メトキシイミノ酢酸4.2g(収率84.8%)を
得た。HPLC純度96.2%。
【0040】(d) 2−(5−ベンゾイルアミノ−
1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−2−メトキ
シイミノ酢酸153mg、5%ブチルアミン水溶液3m
lを100℃,40時間反応し、2−(5−アミノ−
1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−2−メトキ
シイミノ酢酸を得た。 (e) 2−(5−ベンゾイルアミノ−1,2,4−チ
アジアゾール−3−イル)−2−メトキシイミノ酢酸2
00mg、8%メチルアミン水溶液2.5mlを100
℃,40時間反応し、2−(5−アミノ−1,2,4−
チアジアゾール−3−イル)−2−メトキシイミノ酢酸
を得た。
【0041】実施例24 チオシアン酸カリウム(13.7g、0.137モル)の
ベンゼン(50ml)懸濁液に塩化イソブチリル(1
2.13g、0.114モル)を滴下し、80℃で8hr
撹拌したのち蒸留し、イソブチリルイソチオシアネート
6.9g(150〜154℃)を得る。3−アミノ−5
−メトキシイソオキサゾール(2.2g、0.026モ
ル)をアセトン(15ml)に溶解し、イソブチリルイ
ソチオシアネート(3.4g)を氷冷下で滴下し、0〜
3℃で1時間撹拌し反応したのち、氷水(100ml)
中に反応系を注加した。析出した沈澱を濾取し、水によ
り洗浄次いでイソプロピルエーテルで洗浄した後、減圧
乾燥し、2−(5−イソブチリルアミノ−1,2,4−
チアジアゾール−3−イル)酢酸メチル(0.4g)を
得た。融点 58〜61℃。 NMR (CDCl3) δ 1.33(dd.6H) 2.33〜3.20(m.1H) 3.7
0(s.3H) 3.90(s.2H) 12.80(bs.NH.1H) IR (KBr) 1730.1689.5.1537.2.1357.8.12
26.6 cm−1
フロントページの続き (72)発明者 吉田 良之助 大阪府枚方市招提田近1丁目12番地の3 株式会社片山製薬所枚方工場内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(I): 【化1】 (式中、R1は低級アルキル基である)で表されるイソ
    キサゾール化合物にチオシアン酸塩とアシルハライドま
    たはその間の反応成績体を反応させて式(II): 【化2】 (式中、R1は前記と同意義。R2は置換基を有すること
    もある低級アルキル基、置換基を有することもあるフェ
    ニル基、置換基を有することもあるフェニル低級アルキ
    ル基、置換基を有することもある低級アルキルオキシ
    基、置換基を有することもあるフェニルオキシ基、置換
    基を有することもあるフェニル低級アルキルオキシ基で
    ある)で表される1,2,4−チアジアゾリル酢酸化合物
    を得ることを特徴とする1,2,4−チアジアゾール化合
    物の製造法。
  2. 【請求項2】 式(II): 【化3】 (式中、R1は低級アルキル基、R2は置換基を有するこ
    ともある低級アルキル基、置換基を有することもあるフ
    ェニル基、置換基を有することもあるフェニル低級アル
    キル基、置換基を有することもある低級アルキルオキシ
    基、置換基を有することもあるフェニルオキシ基または
    置換基を有することもあるフェニル低級アルキルオキシ
    基である)で表される1,2,4−チアジアゾリル酢酸化
    合物をジメチルスルホキシド、ヨウ素および硫酸を用い
    て酸化して式(III): 【化4】 (式中、R1およびR2は前記と同意義である)で表され
    る1,2,4−チアジアゾリル−2−オキソ酢酸化合物を
    得ることを特徴とする1,2,4−チアジアゾール化合物
    の製造法。
  3. 【請求項3】 式(I): 【化5】 (式中、R1は低級アルキル基である)で表されるイソ
    キサゾール化合物にチオシアン酸塩とアシルハライドま
    たはその間の反応成績体を反応させて式(II): 【化6】 (式中、R1は前記と同意義であり、R2は置換基を有す
    ることもある低級アルキル基、置換基を有することもあ
    るフェニル基、置換基を有することもあるフェニル低級
    アルキル基、置換基を有することもある低級アルキルオ
    キシ基、置換基を有することもあるフェニルオキシ基ま
    たは置換基を有することもあるフェニル低級アルキルオ
    キシ基であるである。)で表される1,2,4−チアジ
    アゾリル酢酸化合物を得、次いでこれを酸化して式(II
    I): 【化7】 (式中、R1およびR2は前記と同意義である)で表され
    る1,2,4−チアジアゾリル−2−オキソ酢酸化合物
    を得、次いでこれをN−低級アルコキシアミンと反応さ
    せて式(IV): 【化8】 (式中、R3は低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、
    カルボキシ低級アルキル基または低級アルコキシカルボ
    ニル低級アルキル基である。R1およびR2は前記と同意
    義である)で表される1,2,4−チアジアゾリル−2
    −低級アルコキシイミノ酢酸化合物を得、要すればこれ
    を加水分解して式(V): 【化9】 (式中、R3は前記と同意義である)で表される1,
    2,4−チアジアゾリル−2−低級アルコキシイミノ酢
    酸化合物を得ることを特徴とする1,2,4−チアジアゾ
    ール化合物の製造法。
  4. 【請求項4】 まず式(IV)の化合物のチアジアゾール環
    の3位のイミノ酢酸エステル基のエステルのみをアルカ
    リで加水分解し、ついで式(IV)の化合物のチアジアゾ
    ール環の5位のアシルアミノ基をアンモニアまたは有機
    アミンで加水分解して式(V)の化合物を得るものであ
    る、請求項3記載の1,2,4−チアジアゾール化合物
    の製造法。
JP24310692A 1991-09-12 1992-09-11 1,2,4−チアジアゾール化合物の製造法 Pending JPH05194448A (ja)

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