JPH10139770A - 2−(3−シアノフェニル)チアゾール誘導体の製造法 - Google Patents

2−(3−シアノフェニル)チアゾール誘導体の製造法

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JPH10139770A
JPH10139770A JP8296223A JP29622396A JPH10139770A JP H10139770 A JPH10139770 A JP H10139770A JP 8296223 A JP8296223 A JP 8296223A JP 29622396 A JP29622396 A JP 29622396A JP H10139770 A JPH10139770 A JP H10139770A
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Toru Minojima
徹 美濃島
Toshiyuki Hiramatsu
俊行 平松
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Teijin Ltd
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Teijin Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 医薬品として有用な2−(3−シアノフェニ
ル)チアゾール誘導体の新規製造法を提供する。 【解決手段】 下記式(I) [ 式中、R1は水素原子、または、無置換もしくは置換
されたC1〜C10のアルキル基、R2はC1〜C6のアルコ
キシ基、ヒドロキシ基、アミノ基など、R3は水素原
子、無置換もしくは置換されたC1〜C6のアルキル基な
ど、Xはハロゲン原子、または、脱離基を表す。]で表
される2−フェニルチアゾール誘導体を、触媒量のニッ
ケルまたはパラジウム錯体存在下、下記式(II) [ 式中、Mはアルカリ金属、または、トリメチルシリル
基を表す。]で表されるシアン化合物と反応させ、その
後必要に応じて、加水分解、エステル化反応、アミド化
反応、エステル交換反応などをすることを特徴とする下
記式(III) で表される2−(3−シアノフェニル)チアゾール誘導
体の製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2−(3−シアノ
フェニル)チアゾール誘導体の製造法に関する。さらに
詳細には、本発明は、例えば、痛風、高尿酸血症治療剤
等のキサンチンオキシダーゼ(以下「XOD」という)
阻害剤として有用な2−(3−シアノフェニル)チアゾ
ール誘導体、または、その医薬上許容される塩の製造法
に関する。
【0002】
【従来技術および発明が解決しようとする課題】痛風は
高尿酸血症を基礎疾患とし、発作の寛解後は高尿酸血症
の改善療法が行われる。高尿酸血症の治療薬は大別して
尿酸排泄促進剤と尿酸合成阻害剤(XOD阻害剤)に分
けられ、疾患の態様や程度に応じて適宜選択される。X
OD阻害剤として、2−フェニルチアゾール誘導体が知
られている(参考文献:国際出願公開特許WO92/09279号
明細書)。2−(4−アルコキシ−3−シアノフェニ
ル)チアゾール誘導体の合成法に関しては、例えば、ホ
ルミル化反応を使って、フェノール誘導体の2位にホル
ミル基を導入し、そのホルミル基をシアノ基へ変換する
方法がある(参考文献:特開平6−329647号公
報)。しかし、そのホルミル化反応では、溶媒量のトリ
フロロ酢酸を使う必要があった。トリフロロ酢酸は、高
価な上、腐食性があり、また、環境を害する恐れのある
物質である。
【0003】ところで、ベンゾニトリル誘導体を合成す
る方法として、触媒量のニッケルやパラジウム錯体を使
用し、ハロゲン化ベンゼン誘導体や脱離基を有するベン
ゼン誘導体から導く方法が知られている(例えば、 J.
Organomet. Chem., 54, C57(1973)、Bull. Chem. Soc.
Jpn., 48, 3298 (1975)、Chem. Lett., 1975, 277、J.
Organomet. Chem., 173, 335 (1979)、J. Org. Chem.,
51, 4714 (1986)、 Chem. Lett., 1989, 1957、
J. Chem. Soc. Perkin Trans. I, 1989, 1365、 Bull.
Chem. Soc. Jpn., 64, 1118 (1991)、J. Org.
Chem., 60, 6895 (1995))。しかし、チアゾール環を置
換基に有するような複雑なハロゲン化ベンゼン誘導体や
擬ハロゲン化ベンゼン誘導体に適応した例はない。従っ
て、遷移金属触媒よる効率的なシアノ化反応で、2−
(3−シアノフェニル)チアゾール誘導体を合成する方
法が提供されれば、上記問題点が解決され、前記XOD
阻害剤の工業的製造法として意義がある。
【0004】一方、シアノ化反応に用いる原料の2−フ
ェニルチアゾール誘導体の効率的合成法の開発も重要で
ある。2−(3−ハロゲン化フェニル)チアゾール誘導
体の合成法として、ニトロ基をハロゲン原子に変換する
方法が知られている(参考文献:国際出願公開特許WO92
/09279号明細書)。しかし、ジアゾニウム塩を経由する
反応を使用するため、安全性の観点などから工業的製法
に利用することは難しい。一般に、チアゾール環を合成
するのには、α−ハロケトンとチオアミド類を反応させ
るHantzsch法を使うことができる(参考文献:
実験化学講座 第四版 24 有機合成VI ヘテロ元素・典
型金属元素化合物P529)。しかし、3−ハロゲン化チオ
ベンズアミド誘導体と2−ハロゲン化−β−ケトエステ
ル類との組み合わせの適応例はない。
【0005】さらに、3−ハロゲン化チオベンズアミド
誘導体の効率的合成法の開発も重要である。3−ハロゲ
ン化チオベンズアミド誘導体の合成法として、エトキシ
カルボニルイソチオシアネートを使ったフリーデルクラ
フツ反応を用いた方法が知られている(参考文献:Org.
Prep. Proced. Int. 22(6), 755-60,(1990))。しか
し、試薬として使用するエトキシカルボニルイソチオシ
アネートは特異臭を有する有害物であり、工業的使用に
は不適切である。また、複雑な置換基を有する3−ハロ
ゲン化チオベンズアミド誘導体を合成する場合には、ル
イス酸によるエーテル結合の切断、フリーデルクラフツ
アルキル化反応などの副反応が起こり、目的物の収率が
低い場合がある。
【0006】一般に、チオカルボン酸アミド類の合成法
として、ニトリル化合物から合成する方法が知られてい
る(参考文献:新実験化学講座 14 有機化合物の合成
と反応[III] P1828, P1830)。そこで、3−ハロゲン化
チオベンズアミド誘導体を3−ハロゲン化ベンゾニトリ
ル誘導体から変換することが考えれる。ところで、フェ
ノール誘導体を位置選択的に臭素化する方法として、酢
酸を溶媒として使用し、臭素で臭素化する方法がある
(例えば、Ber. Dtsch. Chem. Ges., 86, 1556, (195
3)、Aust. J. Chem., 23, 791, (1970))。しかし、4
−シアノフェノール誘導体に適応した例はなく、さら
に、そのシアノ基をチオカルボン酸アミドへと変換した
例はない。
【0007】本発明者等は、上述した従来技術に鑑み、
XOD阻害剤の製造法の開発を指向して、遷移金属触媒
による2−フェニルチアゾール誘導体のシアノ化反応、
および、2−(3−ハロゲン化フェニル)チアゾール誘
導体の工業的製造法を鋭意研究した結果、本発明に到達
したものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は第一
に、下記式(I)
【0009】
【化12】
【0010】[ 式中、R1は水素原子、または、無置換
もしくは置換されたC1〜C10のアルキル基を表す。R2
はC1〜C6のアルコキシ基、ヒドロキシ基、アミノ基、
または、モノもしくはジ置換C1〜C5のアルキルアミノ
基を表す。R3は水素原子、無置換もしくは置換された
1〜C6のアルキル基、または、無置換もしくは置換さ
れたフェニル基を表す。Xはハロゲン原子、または、脱
離基を表す。]で表される2−フェニルチアゾール誘導
体を、触媒量のニッケルまたはパラジウム錯体存在下、
下記式(II)
【0011】
【化13】
【0012】[ 式中、Mはアルキル金属、または、トリ
メチルシリル基を表す。]で表されるシアン化合物と反
応させることを特徴とする下記式(III)
【0013】
【化14】
【0014】[ 式中、R1、R2、R3の定義は前記式
(I)におけるものと同じ。]で表される2−(3−シ
アノフェニル)チアゾール誘導体の製造法である。
【0015】更に本発明は第二に、上記2−(3−シア
ノフェニル)チアゾール誘導体の製造法において、前記
式(I)で表される2−フェニルチアゾール誘導体とし
て、下記式(IV)
【0016】
【化15】
【0017】[ 式中、R1は水素原子、または、無置換
もしくは置換されたC1〜C10のアルキル基を表す。
X’はハロゲン原子を表す。]で表される3−ハロゲン
化チオベンズアミド誘導体と下記式(V)
【0018】
【化16】
【0019】[ 式中、R2'はC1〜C6のアルコキシ基を
表す。R3'は無置換もしくは置換されたC1〜C6のアル
キル基、または、無置換もしくは置換されたフェニル基
を表す。Yはハロゲン原子を表す。]で表される2−ハ
ロゲン化−β−ケトエステルから合成される下記式
(I’)
【0020】
【化17】
【0021】[ 式中、R2'及びR3'の定義は前記式
(V)におけるものと同じであり、R1及びX’の定義は
前記式(IV)におけるものと同じ。]で表される2−
(3−ハロゲン化フェニル)チアゾール誘導体を用いる
ことを特徴とする下記式(III’)
【0022】
【化18】
【0023】[ 式中、R1の定義は前記式(IV)におけ
るものと同じ。R2'及びR3'の定義は前記式(V)にお
けるものと同じ。]で表される2−(3−シアノフェニ
ル)チアゾール誘導体の製造法である。
【0024】さらに本発明は第三に、上記第二の発明の
2−(3−シアノフェニル)チアゾール誘導体の製造法
において、前記式(IV)で表される3−ハロゲン化チオ
ベンズアミド誘導として、下記式(VI)
【0025】
【化19】
【0026】[ 式中、R1は水素原子、または、無置換
もしくは置換されたC1〜C10のアルキル基を表す。]で
表されるベンゾニトリル誘導体を、臭素と反応させて得
られる下記式(VII)
【0027】
【化20】
【0028】[ 式中、R1の定義は前記式(VI)におけ
るものと同じ。]で表される3−ブロモベンゾニトリル
誘導体から変換される下記式(IV’)
【0029】
【化21】
【0030】[ 式中、R1の定義は前記式(VI)におけ
るものと同じ。X’’は臭素原子を表す。]で表される
3−ブロモチオベンズアミド誘導体を用いることを特徴
とする、下記式(III’)
【0031】
【化22】
【0032】[ 式中、 R1の定義は前記式(VI)におけ
るものと同じ。R2'はC1〜C6のアルコキシ基を表す。
3'は無置換もしくは置換されたC1〜C6のアルキル
基、または、無置換もしくは置換されたフェニル基を表
す。]で表される2−(3−シアノフェニル)チアゾー
ル誘導体の製造法である。
【0033】
【発明の実施の形態】上記式(I)、(III)、(I
V)、(I’)、(III’)、(VI)、(VII)、および
(IV’)で表される化合物において、R1は水素原子、
または、無置換もしくは置換されたC1〜C10のアルキ
ル基を表す。このようなC1〜C10のアルキル基として
は、鎖状(直鎖もしくは分岐状)または環状のアルキル
基を意味し、その好適な具体例としては、メチル基、エ
チル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソ
ブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ペンチル
基、ネオペンチル基、1−エチルプロピル基、2,2−
ジメチルプロピル基、ヘキシル基、2−エチルブチル
基、シクロプロピル、および、シクロペンチル、シクロ
ヘキシル基などがあげられる。さらに、置換されたC1
〜C10アルキル基の置換基としては、本発明のシアノ化
反応に反するものでない限り、特に限定されないが、例
えばハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基、ピペリジノ
基、モルホリノ基などを挙げることができ、そのような
置換されたC1〜C10アルキル基として例えば1,1−
ジフルオロエチル基、トリフルオロメチル基、2−ヒド
ロキシ−2−メチルプロピル基、エトキシエチル基、メ
トキシエトキシエチル基、ピペリジノエチル基、モルホ
リノエチル基などが挙げられる。これらのなかでも、R
1が水素原子またはC1〜C5のアルキル基であるものが
好ましく、なかでも、R1がイソブチル基であるものが
好ましい。
【0034】上記式(I)及び(III)で表される2−
フェニルチアゾール誘導体において、R2はC1〜C6
アルコキシ基、ヒドロキシル基、アミノ基、または、モ
ノもしくはジ置換のC1〜C5アルキルアミノ基を表す。
このようなC1〜C6のアルコキシ基としては、C1〜C6
の鎖状(直鎖もしくは分岐状)のアルキル基を有するも
のをいい、その好適な具体例としては、メトキシ基、エ
トキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ
基、イソブトキシ基、sec-ブトキシ基、tert-ブトキシ
基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基などをあげる
ことができる。R2におけるモノもしくはジ置換のC1
5アルキルアミノ基としては、C1〜C5の鎖状(直鎖
状もしくは分岐状)のアルキル基を有するアミノ基をい
い、ジ置換アルキルアミノ基の場合には、2つのアルキ
ル基が環状に結合し、ジアルキルアミノ基の窒素原子と
一緒になって5〜6員環を形成する飽和炭化水素原子団
であっても良く、さらに環内に酸素原子や窒素原子が1
つ含まれていても良い。
【0035】その具体例として、メチルアミノ基、エチ
ルアミノ基、プロピルアミノ基、イソプロピルアミノ
基、ブチルアミノ基、イソブチルアミノ基、tert-ブチ
ルアミノ基、ペンチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジ
エチルアミノ基、ピロリジノ基、ピペリジノ基、モルホ
リノ基、4−メチルピペラジノ基などが挙げられる。な
かでも、メチルアミノ基、プロピルアミノ基、ブチルア
ミノ基などC1〜C6のモノアルキルアミノ基が好適な例
として挙げられる。これらのなかでもR2としてはヒド
ロキシ基、または、C1〜C6のアルコキシ基が好まし
く、なかでもエトキシ基を好ましいものとして挙げるこ
とができる。
【0036】上記式(V)、(I’)及び(III’)で表
される化合物において、R2'はC1〜C6のアルコキシ基
を表す。このようなC1〜C6のアルコキシ基としては、
1〜C6の鎖状(直鎖もしくは分岐状)のアルキル基を
有するものをいい、その好適な具体例としては、メトキ
シ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、
ブトキシ基、イソブトキシ基、sec-ブトキシ基、tert-
ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基など
をあげることができる。これらのなかでもR2'がエトキ
シ基である場合を好ましいものとして挙げることができ
る。
【0037】上記式(I)および(III)で表される2
−フェニルチアゾール誘導体において、R3は水素原
子、無置換もしくは置換されたC1〜C6のアルキル基、
または、無置換もしくは置換されたフェニル基を表す。
このようなC1〜C6のアルキル基としては、鎖状(直鎖
もしくは分岐状)または環状のアルキル基を意味し、そ
の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、
イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル
基、tert-ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、1
−エチルプロピル基、2,2−ジメチルプロピル基、ヘ
キシル基、2−エチルブチル基、シクロプロピル基、シ
クロペンチル基、シクロヘキシル基などがあげられる。
また置換されたC1〜C6のアルキル基及び置換されたフ
ェニル基の置換基としては、本発明のシアノ化反応に反
するものでない限り、特に限定されないが、例えばハロ
ゲン原子、水酸基、アルコキシ基、ピペリジノ基、モル
ホリノ基などを挙げることができる。これらの中でも、
3としてはC1〜C3のアルキル基が好ましく、なかで
もメチル基であるものが好ましい。
【0038】上記式(V)、(I’)、および(III’)
で表される化合物において、R3'は無置換もしくは置換
されたC1〜C6のアルキル基、または、無置換もしくは
置換されたフェニル基を表す。このようなC1〜C6のア
ルキル基としては、鎖状(直鎖もしくは分岐状)または
環状のアルキル基を意味し、その具体例としては、メチ
ル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル
基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ペ
ンチル基、ネオペンチル基、1−エチルプロピル基、
2,2−ジメチルプロピル基、ヘキシル基、2−エチル
ブチル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シク
ロヘキシル基などがあげられる。また置換されたC1
6のアルキル基及び置換されたフェニル基の置換基と
しては、本発明のシアノ化反応に反するものでない限
り、特に限定されないが、例えばハロゲン原子、水酸
基、アルコキシ基、ピペリジノ基、モルホリノ基などを
挙げることができる。これらの中でも、R3'としてはC
1〜C3のアルキル基が好ましく、なかでもメチル基であ
るものが好ましい。
【0039】上記式(I)で表される2−フェニルチア
ゾール誘導体において、Xはハロゲン原子、または、脱
離基を表す。このようなハロゲン原子としては、例え
ば、塩素原子、臭素原子、または、ヨウ素原子を表す
が、これらのなかでもXが塩素原子、臭素原子、また
は、ヨウ素原子が好ましいものとして挙げられ、なかで
も塩素原子、または、臭素原子をより好ましいものとし
て挙げることができる。Xにおける脱離基としては、O
SO2R’もしくはOP(O)(OR’)2(R’は無置
換もしくはハロゲンで置換されたC1〜C6のアルキル
基、または、無置換もしくは置換されたC1〜C10のア
リール基を表す)などが挙がられる。このようなC1
6のアルキル基としては、鎖状(直鎖もしくは分岐
状)または環状のアルキル基を意味し、その具体例とし
ては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル
基、ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブ
チル基、ペンチル基、ネオペンチル基、1−エチルプロ
ピル基、2,2−ジメチルプロピル基、ヘキシル基、2
−エチルブチル基などがあげられる。R’におけるC1
〜C10のアリール基としては、5、6員環の単環もしく
は縮合環からなる芳香族炭化水素残基、または、芳香族
複素環基を意味し、その具体例として、フェニル基、ト
リル基、ナフチル基、2−ピロリル基、2−フリル基、
2−チエニル基、2−ピリジル基が挙がられる。置換基
としてのハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子
が挙げられる。これらのなかでも、R’としてメチル
基、トリフルオロメチル基、フェニル基、および、4−
トリル基が好適なものとして挙がられる。
【0040】上記式(IV)および(I’)で表される化
合物において、X’はハロゲン原子を表す。このような
ハロゲン原子としては、例えば、塩素原子、臭素原子、
または、ヨウ素原子を表すが、これらのなかでも、Xが
塩素原子、または臭素原子が好ましいものとして挙げら
れる。上記式(V)で表される2−ハロゲン化−β−ケ
トエステルにおいて、Yはハロゲン原子を表す。このよ
うなハロゲン原子としては、例えば、塩素原子、臭素原
子、または、ヨウ素原子を表すが、これらのなかでも、
Yが塩素原子が好ましいものとして挙げられる。上記式
(II)で表されるシアン化合物において、Mはアルカリ
金属、または、トリメチルシリル基を表す。このような
アルカリ金属として、例えば、リチウム、ナトリウム、
カリウムなどの原子を挙げることができる。これらのな
かでも上記式(II)のMとして、カリウム原子が好まし
い。
【0041】本発明の第一の発明の2−(3−シアノフ
ェニル)チアゾール誘導体の製造法において、前記式
(I)、(II)及び(III)の化合物の置換基等の好ま
しい組み合わせとしては、R1が水素原子、または、無
置換もしくは置換されたC1〜C5のアルキル基、R2
ヒドロキシ基、または、C1〜C6のアルコキシ基、R3
がC1〜C3のアルキル基、Xが塩素原子、臭素原子、ま
たは、ヨウ素原子、Mがナトリウム原子、または、カリ
ウム原子である場合を挙げることができ、なかでもR1
がイソブチル基、R2がエトキシ基、R3がメチル基、X
が塩素原子、または、臭素原子、Mがカリウム原子であ
る場合を特に好ましいものとして挙げることができる。
同様に本発明の第二の発明の2−(3−シアノフェニ
ル)チアゾール誘導体の製造法において、前記式(I
V)、(V)、(I’)及び(III’)等の化合物の置換基
等の好ましい組み合わせとしては、R1がイソブチル
基、R2'がエトキシ基、R3'がメチル基、X’が塩素原
子、または、臭素原子、Yが塩素原子、Mがカリウム原
子である場合を挙げることができ、本発明の第三の発明
の2−(3−シアノフェニル)チアゾール誘導体の製造
法において、前記式(VI)、(VII)、(IV’)及び(I
II’)等の化合物の置換基等の好ましい組み合わせとし
ては、R1がイソブチル基、R2'がエトキシ基、R3'
メチル基、Xが臭素原子、Yが塩素原子、Mがカリウム
原子である場合を挙げることができる。
【0042】本発明のうち、化合物(I)から(III)
の反応(シアノ化反応)に用いられる有機溶媒として
は、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、1,
4−ジオキサン、ジメトキシエタン、アセトニトリル、
ベンゼン、1−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシ
ド、ヘキサメチルホスホリックトリアミドが好ましく、
それらを2種以上混合して用いてもよい。特に溶媒とし
て、ジメチルホルムアミドが好ましい。さらにこれらの
溶媒に、水、メタノール、エタノール、イソプロピルア
ルコール、tert-ブチルアルコール、フェノールを添加
しても構わない。有機溶媒の使用量は反応を円滑に進行
させるのに十分な量があればよいが、通常は原料の1〜1
00倍容量、好ましくは1〜20倍容量が用いられる。
【0043】本発明のうち、化合物(I)から(III)
の反応(シアノ化反応)に用いられる遷移金属触媒とし
ては、0価またはII価のニッケル錯体またはパラジウム
錯体が用いることができる。0価の錯体はそのまま触媒
反応に用い、II価の錯体は反応系内で0価の錯体に還元
して使用する。ニッケル錯体としては、テトラキス(ト
リフェニルホスフィン)ニッケル(0)、ビス(シクロ
オクタジエン)ニッケル(0)、ニッケル(II)クロラ
イド、ニッケル(II)ブロマイド、ビス(トリフェニル
ホスフィン)ニッケル(II)クロライド、ビス(トリフ
ェニルホスフィン)ニッケル(II)ブロマイド、[1,
2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン]ニッケル(I
I)クロライド、[1,3−ビス(ジフェニルホスフィ
ノ)プロパン]ニッケル(II)クロライド、[1,4−ビ
ス(ジフェニルホスフィノ)ブタン]ニッケル(II)ク
ロライド、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)
フェロセン]ニッケル(II)クロライド、[(R)−2,
2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1、1’−ビナ
フチル]ニッケル(II)クロライド、[(S)−2,2’−
ビス(ジフェニルホスフィノ)−1、1’−ビナフチ
ル]ニッケル(II)クロライド、ニッケル(II)シアニ
ド、ニッケル(II)アセチルアセトネートなどをあげる
ことができる。パラジウム錯体としては、テトラキス
(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、トリス
(ベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)、ビス
(ベンジリデンアセトン)パラジウム(0)、パラジウ
ム(II)アセテート、ビス(トリフェニルホスフィン)
パラジウム(II)クロライド、ビス(トリフェニルホス
フィン)パラジウム(II)アセテートなどをあげること
ができる。
【0044】反応を完結させるのに必要な金属錯体の量
を減らすために、反応系中に、ホスフィンなどの配位子
を添加する方がよい場合がある。特に、ニッケル(II)
クロライドやトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラ
ジウム(0)などのように金属錯体にホスフィン配位子
が存在しない場合には、反応系内に配位子を添加して反
応を行った方が良いことが多い。添加する配位子として
は、トリフェニルホスフィン、1,2−(ジフェニルホ
スフィノ)エタン、1,3−(ジフェニルホスフィノ)
プロパン、1,4−(ジフェニルホスフィノ)ブタン、
1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン、
(R)−2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1、
1’−ビナフチル、(S)−2,2’−ビス(ジフェニル
ホスフィノ)−1、1’−ビナフチル、トリブチルホス
フィン、トリエチルホスフィン、トリエチルホスファイ
トなどをあげることができる。II価の金属錯体を0価の
錯体に還元するのには、金属亜鉛や、エチルマグネシウ
ムブロマイドなどのグリニア試薬、ブチルリチウムなど
のアルキルリチウム試薬、水素化ホウ素ナトリウムなど
の水素化金属試薬、および、電解還元を使うことができ
る。反応に使用する遷移金属錯体の量は、基質化合物I
に対して0.01〜100 mol %である。配位子を添加する場
合の添加量は、遷移金属に対して、0.2 〜8当量程度で
ある。還元剤を添加する場合の添加量は、遷移金属に対
して、0.1〜10当量程度である。
【0045】本発明のうち、化合物(I)から(III)
の反応(シアノ化反応)を実施する反応温度は0〜150
℃の範囲であり、好ましくは20〜100 ℃である。反応時
間は反応温度に依存して異なるが、通常、10分〜3日間
程度で反応が完結する。さらに、得られた2−(3−シ
アノフェニル)チアゾール誘導体(III)は、反応終了
後、必要に応じて、フロリジルやセライトろ過による金
属錯体の除去、抽出、洗浄、再結晶、カラムクロマトグ
ラフィーなどの操作により反応溶液から分離、精製され
る。このようにして得られた2−(3−シアノフェニ
ル)チアゾール誘導体(III)のうち、R2がアルコキシ
基であるエステル化合物は、必要に応じて、例えば、酸
性もしくはアルカリ性条件下で加水分解することで、R
2がヒドロキシ基であるカルボン酸体に変換することが
できる。また、R2がヒドロキシ基であるカルボン酸体
は、酸触媒を使った方法や、DCCのような縮合剤を使
った方法、酸クロライドを経由した方法などで、エステ
ル化またはアミド化することによりR2がアルコキシ基
であるエステル化合物や、R2がアミノ基もしくはモノ
またはジ置換のC1〜C5のアルキルアミノ基であるアミ
ド化合物へ変換することが可能である。
【0046】かくして得られた2−(3−シアノフェニ
ル)チアゾール誘導体(III)のうちカルボキシル基を
有する化合物は、必要に応じて、製薬上許容される非毒
性カチオンとの塩に変換される。その種のカチオンとし
ては、ナトリウム、カリウムのようなアルカリ金属カチ
オン、マグネシウム、カルシウムのようなアルカリ土類
金属カチオン、他に通常使用されるアルミニウム、亜鉛
のような金属カチオン、あるいは、アンモニア、トリエ
チルアミン、ピリジンなどの有機塩基が挙げられる。ま
た、上記式IIIで表される化合物の分子中にアミノ基が
存在する場合、該当する酸付加塩にも変換されうる。か
かる酸としては塩酸、硫酸、硝酸などの鉱酸、あるい
は、酢酸、安息香酸、フマル酸、マレイン酸、メタンス
ルホン酸、トルエンスルホン酸などの製薬上許容される
有機酸が挙げられる。なお、本発明の第二の発明で化合
物(I’)を、また第三の発明で化合物(IV’)を得て
次いで化合物(I’)を得た後の反応は、上記の(I)
から(III)の反応と同様に実施することができる。本
発明のうち、化合物(IV)から(I’)への反応(チア
ゾール環化反応)は、チオアミドからチアゾールを合成
する一般的方法で行うことができる。化学量論的には、
化合物(IV)と化合物(V)との等モル反応であるが、
通常、化合物(V)を化合物(IV)に対して、0.1 〜 10
倍、好ましくは、0.5 〜 2倍使用して行う。本反応は、
溶媒を用いても用いなくても良いが、通常、有機溶媒存
在下で行われる。好ましい溶媒としては、エタノール、
ベンゼンなどを挙げることができる。
【0047】反応温度は、反応混合物が液状である範囲
内であればよいが、通常、20 〜 100 ℃程度で行う。反
応時間は反応温度に依存して異なるが、10分 〜 24時間
程度である。反応後、得られた生成物は、通常の手段に
より、反応液から分離・精製される。例えば、抽出、洗
浄、クロマトグラフィー、再結晶、あるいは、これらの
組み合わせにより行われる。本発明のうち、化合物(V
I)から(VII)の反応(臭素化反応)では、化合物(V
I)と臭素は、化学量論的には等モル反応であるが、通
常、臭素を化合物に対して、0.5 〜 20倍、好ましく
は、1 〜 5倍使用して、反応を行う。反応は一般に有機
溶媒存在下で行われる。位置選択的に反応を進行させる
好ましい溶媒として、酢酸を挙げることができる。反応
温度は、反応混合物が液状である範囲内であればよい
が、通常、10 〜 30℃程度で行う。反応時間は反応温
度、臭素の当量により異なるが、通常、10分〜 3日間程
度である。反応後、得られた生成物は、通常の手段によ
り、反応液から分離・精製される。例えば、抽出、洗
浄、クロマトグラフィー、再結晶、あるいは、これらの
組み合わせにより行われる。特に、反応混合物をチオ硫
酸ナトリウム水溶液などで洗浄し、残った臭素除去する
と、目的物を単離しやすくなる。
【0048】本発明のうち、化合物(VII)から(I
V’)への反応(チオアミド化反応)は、硫化水素、ま
たは、硫化水素源として酸性条件でチオアセトアミドを
使用する方法で行うことができる。化合物(VII)と硫
化水素(または、硫化水素源の化合物)は等モル反応で
あるが、通常、硫化水素(または、硫化水素源の化合
物)は、化合物(VII)に対して、0.5 〜 20倍、好まし
くは、1 〜 5倍使用して行う。反応は一般に有機溶媒存
在下で行われる。、特に、好ましい溶媒として、ジメチ
ルホルムアミドを挙げることができる。反応温度は、反
応混合物が液状である範囲であればよいが、80 〜 160
℃程度で行う。反応時間は、反応温度や硫化水素(また
は、硫化水素源の化合物)の使用量で異なるが、通常、
10分 〜 24 時間程度である。反応後、得られた生成物
は、通常の手段により、反応液から分離・精製される。
例えば、抽出、洗浄、クロマトグラフィー、再結晶、あ
るいは、これらの組み合わせにより行われる。
【0049】
【実施例】以下、本発明を実施例、参考例によりさらに
詳細に説明する。ただし、本発明はこれらのものに限定
されることはない。
【0050】[参考例1]4−イソブトキシベンゾニト
リルの合成
【0051】
【化23】
【0052】4−シアノフェノール (59.6 g, 0.5 mo
l)、炭酸カリウム (276.4 g, 2.0 mol)、ヨウ化カリウ
ム (33.2 g, 0.2 mol) のジメチルホルムアミド (1 L)
懸濁液に、70 ℃ で1−ブロモ−2−メチルプロパン
(217.5 ml, 2.0 mol) を滴下した。滴下終了後、反応溶
液は 70 ℃のまま、6 時間攪拌した。反応液から不溶物
を除去した後、溶液を 300 ml 位まで濃縮した。水を加
えた後、その混合液からtert-ブチルメチルエーテルで
目的物を抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、硫酸
マグネシウムで乾燥した。その溶液を濃縮後、シリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー (5 〜 7 % 酢酸エチル/
ヘキサン) で精製し、4−イソブトキシベンゾニトリ
ル (84.6 g, 96.5 %) を得た。1 H-NMR (200 MHz, δppm, CDCl3) 1.30 (d, J = 6.6 Hz, 6H) 2.10 (m, 1H) 3.76 (d, J
= 6.5 Hz, 2H) 6.94 (d, J = 9.0 Hz, 2H) 7.57 (d, J = 8.8 Hz, 2H) IR (neat) 2963, 2226, 1607, 1510, 1472, 1302, 1260, 1171, 10
22, 835 cm-1
【0053】[実施例1−1] 3−ブロモ−イソブトキシベンゾニトリルの合成
【0054】
【化24】
【0055】4−イソブトキシベンゾニトリル (3.
50 g, 20 mmol) の酢酸 (50 ml) 溶液
に、臭素 (4.12ml, 80 mmol) を滴下し、30 時間室温
で攪拌した。反応溶液に酢酸エチル (100 ml) と 飽和
亜硫酸水素ナトリウム水溶液 (100 ml) を徐々に加え
た。その溶液を分液し、水相は酢酸エチル抽出した。抽
出液を有機相と合わせた後、飽和食塩水で洗浄した。そ
の溶液を硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮した。シリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー (3 〜 10 % 酢酸エチ
ル/ヘキサン)で精製し、3−ブロモ−4−イソブトキ
シベンゾニトリル (4.91 g, 96.6 %) を得た。1 H-NMR (200 MHz, δppm, CDCl3) 1.08 (d, J = 6.7 Hz, 6H) 2.18 (m, 1H) 3.84 (d, J
= 6.4 Hz, 2H) 6.90 (d, J = 8.6 Hz, 1H) 7.56 (dd, J = 2.0 & 8.6
Hz, 1H) 7.81 (d, J = 2.0 Hz, 1H) IR (neat) 2963, 2228, 1597, 1495, 1470, 1298, 1277, 1049, 10
14, 835 cm-1
【0056】[実施例1−2] 3−ブロモ−4−イソブトキシベンズチオアミドの合成
【0057】
【化25】
【0058】チオアセトアミド (2.90 g, 38.6 mmol)
と 3−ブロモ−4−イソブトキシベンゾチオアミド
(4.91 g, 19.3 mmol) のジメチルホルムアミド (3 ml)
懸濁液に、7.67 N 塩化水素/ジメチルホルムアミド溶
液 (10.5 ml) を加え溶液とした。その溶液を 80 ℃
で 4 時間撹拌した。その後、反応液を氷冷し、2 N 水酸
化ナトリウム水溶液 (37 ml) 加えた。 酢酸エチルで抽
出し、抽出液を飽和食塩水で洗浄した。硫酸マグネシウ
ムで乾燥後、その溶液を濃縮した。シリカゲルカラムク
ロマトグラフィー (20 % 酢酸エチル/ヘキサン) で
精製し、3−ブロモ−4−イソブトキシベンゾチオアミ
ド (4.90 g, 88.1 %) を得た。1 H-NMR (200 MHz, δppm, CDCl3) 1.08 (d, J = 6.7 Hz, 6H) 2.17 (m, 1H) 3.84 (d, J
= 6.5 Hz, 2H) 6.84 (d, J = 8.7 Hz, 1H) 7.86 (dd, J = 2.4 & 8.7
Hz, 1H) 8.10 (d, J = 2.3 Hz, 1H)
【0059】[実施例1−3] 2−(3−ブロモ−4−イソブトキシフェニル)−4−
メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルの合成
【0060】
【化26】
【0061】3−ブロモ−4−イソブトキシベンゾチオ
アミド (4.90 g, 17.0 mmol) をエタノール (40 ml)
に溶解する。その溶液に、2−クロロアセト酸酸エチル
(2.59 ml, 18.7 mmol) を入れ、7 時間還流した。反応
溶液を室温で16時間放置した。生成した結晶を濾取し、
冷えたエタノールで洗浄した。結晶を減圧下乾燥し、2
−(3−ブロモ−4−イソブトキシフェニル)−4−メ
チル−5−チアゾールカルボン酸エチル (6.07 g, 89.6
%) を得た。1 H-NMR (200 MHz, δppm, CDCl3) 1.09 (d, J = 6.7 Hz, 6H) 1.38 (t, J = 7.1 Hz, 3H)
2.19 (m, 1H) 2.76 (s, 3H) 3.84 (d, J = 6.5 Hz, 2H) 4.35 (q, J
= 7.1 Hz, 2H) 6.90 (d, J = 8.6 Hz, 1H) 7.84 (dd, J = 2.3 & 8.7
Hz, 1H) 8.18 (d, J = 2.2 Hz, 1H)
【0062】[実施例1−4] 2−(3−シアノ−4−イソブトキシフェニル)−4−
メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルの合成(その
1)
【0063】
【化27】
【0064】青酸カリウム (130.2 mg, 2.0 mmol)、ビ
ス(トリフェニルホスフィン)ニッケル(II)クロライ
ド (130.8 mg, 0.2 mmol)、トリフェニルホスフィン (1
04.9mg, 0.4 mmol)、亜鉛 (39.2 mg, 0.6 mmol) のジメ
チルホルムアミド (5 ml)溶液を室温で 30分間攪拌した
後、その溶液に、2−(3−ブロモ−4−イソブトキシ
フェニル)−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エ
チル (398.2 mg,1.0 mmol) のジメチルホルムアミド (1
0 ml) 溶液を加え、80 ℃ に加熱して 16時間攪拌し
た。その後、反応溶液を室温まで冷却した後、tert-ブ
チルメチルエーテルと飽和食塩水を加えて分液した。水
相はtert-ブチルメチルエーテルで抽出し、抽出液は有
機相と合わせた。その有機溶液を飽和食塩水で洗浄後、
硫酸マグネシウムで乾燥した。その溶液を濃縮し、シリ
カゲルカラムクロマトグラフィー (5 〜 10 % 酢酸エ
チル/ヘキサン) で精製し、2−(3−シアノ−4−
イソブトキシフェニル)−4−メチル−5−チアゾール
カルボン酸エチル (251.4mg, 73 %) を得た。1 H-NMR (200 MHz, δppm, CDCl3) 1.09 (d, J = 6.7 Hz, 6H) 1.39 (t, J = 7.1 Hz, 3H)
2.21 (m, 1H) 2.77 (s, 3H) 3.90 (d, J = 6.5 Hz, 2H) 4.36 (q, J
= 7.2 Hz, 2H) 7.01 (d, J = 8.9 Hz, 1H) 8.09 (dd, J = 2.3 & 8.8
Hz, 1H) 8.18 (d, J = 2.2 Hz, 1H)
【0065】[参考例2−1] 1−イソブトキシ−2−クロロベンゼンの合成
【0066】
【化28】
【0067】2−クロロフェノール (10.36 ml, 0.1 mo
l) のジメチルホルムアミド (220ml) 溶液に、炭酸カ
リウム (69.11 g, 0.5 mol) と、ヨウ化カリウム (8.30
g,0.05 mol) を入れ、70 ℃で加熱攪拌した。その懸濁
液に1−ブロモ−2−メチルプロパン (54.38 ml, 0.5
mol) を滴下した。滴下終了後、反応溶液は 70 ℃のま
ま、4 時間攪拌した。その後、溶液が熱いまま、不溶物
をろ過で除去し、溶液を 100 ml 位まで濃縮した。水を
加えた後、その混合液からジエチルエーテルで目的物を
抽出した。抽出液を飽和食塩水 100 ml で洗浄し、硫酸
マグネシウムで乾燥した。その溶液を濃縮後、シリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー (5 〜10 % 酢酸エチル/
ヘキサン)で精製し、1−イソブトキシ−2−クロロフ
ェノール (18.5 g, 100 %) を得た。1 H-NMR (200 MHz, δppm, CDCl3) 1.06 (d, J = 8.2 Hz, 6H) 2.15 (m, 1H) 3.78 (d, J
= 6.5 Hz, 2H) 6.8 - 7.0 (m, 2H) 7.1 - 7.3 (m, 1H) 7.35
(dd, J = 1.8 & 7.8 Hz, 1
H)
【0068】[参考例2−2] N−エトキシカルボニル−3−クロロ−4−イソブトキ
シベンズチオアミドの合成
【0069】
【化29】
【0070】クロロフェノール誘導体 (1.85 g, 10 mm
ol)、エトキシカルボニルイソチオシアネート (2.36 m
l, 20 mmol) のニトロベンゼン (4 ml) 溶液を氷冷し、
そこへ、塩化アルミニウム (5.33 g, 40 mmol) を添加
し、氷冷下2 時間攪拌した。その後、反応溶液に 酢酸
エチル と 1 N 塩酸水溶液 (50 ml) を加えた後分液し
た。水相は酢酸エチルで抽出した。抽出液を有機相と合
わせたあと、飽和食塩水で洗浄した。その溶液を硫酸マ
グネシウムで乾燥後、濃縮した。その濃縮液をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー (10 〜 20 % 酢酸エチル
/ヘキサン) で精製し、N-エトキシカルボニル−3−
クロロ−4−イソブトキシベンズチオアミド (1.334 g,
42 %) を得た。なお、副生成物として、1−イソブト
キシ−4−tert-ブチル−2−クロロベンゼンと4−ter
t-ブチル−2−クロロフェノールが得られた。1 H-NMR (200 MHz, δppm, CDCl3) 1.07 (d, J = 6.8 Hz, 6H) 1.33 (t, J = 7.1 Hz, 3H)
2.18 (m, 1H) 3.84 (d, J = 6.4 Hz, 2H) 4.28 (q, J = 7.0 Hz, 2H) 6.86 (d, J = 8.7 Hz, 1H) 7.61 (dd, J = 2.4 & 8.7
Hz, 1H) 7.77 (d, J = 2.4 Hz, 1H) 8.87 (br.s, 1H)
【0071】[参考例2−3] 3−クロロ−4−イソブトキシベンズチオアミドの合成
【0072】
【化30】
【0073】N-エトキシカルボニル−3−クロロ−4−
イソブトキシベンズチオアミド (1.334 g, 4.22 mmol)
を 1 N 水酸化ナトリウム水溶液 (40 ml) 溶解し、12
日間攪拌した。析出物を濾取し、冷水で洗浄後、減圧乾
燥して、 3−クロロ−4−イソブトキシベンズチオア
ミド (702 mg, 68 %) を得た。1 H-NMR (200 MHz, δppm, CDCl3) 1.07 (d, J = 6.8 Hz, 6H) 2.18 (m, 1H) 3.84 (d, J
= 6.5 Hz, 2H) 6.89 (d, J = 8.7 Hz, 1H) 7.82 (dd J = 2.4 & 8.7 H
z, 1H) 7.94 (d, J = 2.3 Hz, 1H)
【0074】[実施例2−1] 2−(3−クロロ−4−イソブトキシフェニル)−4−
メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルの合成
【0075】
【化31】
【0076】3−クロロ−4−イソブトキシベンズチオ
アミド (664 mg, 2.73 mmol) と2−クロロアセト酸酸
エチル (415 μl, 3.0 mmol) のエタノール (7 ml) 溶
液を5 時間還流した。その後、反応溶液を室温で 16 時
間放置した。生成した結晶は濾取し、冷えたエタノール
で洗浄した。結晶は減圧下乾燥して、2−(3−クロロ
−4−イソブトキシフェニル)−4−メチル−5−チア
ゾールカルボン酸エチル (826 mg, 86 %) を得た。1 H-NMR (200 MHz, δppm, CDCl3) 1.08 (d, J = 6.7 Hz, 6H) 1.39 (t, J = 7.1 Hz, 3H)
2.19 (m, 1H) 2.76 (s, 3H) 3.85 (d, J = 6.5 Hz, 2H) 4.35 (q, J = 7.1 Hz, 2H) 6.94 (d, J = 8.6 Hz, 1H) 7.80 (dd, J = 2.3 & 8.6 Hz, 1H) 8.01 (d, J = 2.2
Hz, 1H)
【0077】[実施例2−2] 2−(3−シアノ−4−イソブトキシフェニル)−4−
メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルの合成(その
2)
【0078】
【化32】
【0079】2−(3−クロロ−4−イソブトキシフェ
ニル)−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチル
(175 mg, 0.5 mmol)、青酸カリウム (39.1 mg, 0.6 mm
ol)、ビス(トリフェニルホスフィン)ニッケル(II)
ブロマイド (74.3 mg, 0.1 mmol)、トリフェニルホスフ
ィン (52.5 mg, 0.2 mmol)、亜鉛 (19.6 mg, 0.3 mmol)
のジメチルホルムアミド (5 ml) 溶液を 80 ℃ に加熱
して 2 時間攪拌した。その後、反応溶液を室温まで冷
却した後、エーテルと飽和食塩水を加えて分液した。水
相はエーテルで抽出し、抽出液は有機相と合わせた。そ
の有機溶液を飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムで
乾燥した。その溶液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマ
トグラフィー (5 〜 10 % 酢酸エチル/ヘキサン) で
精製し、2−(3−シアノ−4−イソブトキシフェニ
ル)−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチル
(86.0 mg, 50 %) を得た。1H-NMRデータは実施例1−4
と同じ。
【0080】[参考例3] 2−(3−ヨード−4−イソブトキシフェニル)−4−
メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルの合成
【0081】
【化33】
【0082】2−(3−ブロモ−4−イソブトキシフェ
ニル)−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチル
(1.19 g, 3.0 mmol)、ヨウ化カリウム (2.49 g, 15 mm
ol)、臭化ニッケル(II) (132.5 mg, 0.606 mmol)、ト
リブチルホスフィン (299μl, 1.2 mmol) のジメチルホ
ルムアミド (15 ml) 溶液を4時間還流した。その後、反
応液を室温まで冷した後、反応液にtert-ブチルメチル
エーテルと水を加え分液した。水相はtert-ブチルメチ
ルエーテルで抽出した。抽出液は有機相と合わせ、チオ
硫酸ナトリウム水溶液と飽和食塩水で順次洗浄した。そ
の有機溶媒は硫酸マグネシウムで乾燥した 後、その溶
液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(5
〜 10 % 酢酸エチル/ヘキサン) で精製し、2−(3
−ヨード−4−イソブトキシフェニル)−4−メチル−
5−チアゾールカルボン酸エチル (1.07 g, 80 %) を得
た。1 H-NMR (200 MHz, δppm, CDCl3) 1.06 (d, J = 6.7 Hz, 6H) 1.35 (t, J = 7.1 Hz, 3H)
2.13 (m, 1H) 2.72 (s, 3H) 3.77 (d, J = 6.4 Hz, 2H) 4.31 (q, J
= 7.3 Hz, 2H) 6.74 (d, J = 8.6 Hz, 1H) 7.83 (dd, J
= 2.2 & 8.6 Hz, 1H) 8.36 (d, J = 2.2 Hz, 1H)
【0083】[実施例3] 2−(3−シアノ−4−イソブトキシフェニル)−4−
メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルの合成(その
3)
【0084】
【化34】
【0085】テトラキス(トリフェニルホスフィン)パ
ラジウム(0) (115.6 mg, 0.1 mmol)、 2−(3−ヨー
ド−4−イソブトキシフェニル)−4−メチル−5−チ
アゾールカルボン酸エチル(222.7 mg, 0.5 mmol)、青酸
カリウム (48.8 mg, 0.75 mmol) のテトラヒドロフラン
(20 ml) 溶液を 16 時間還流した。その後、反応溶液
を室温まで冷却した後、エーテルと飽和食塩水を加えて
分液した。水相はエーテルで抽出し、抽出液は有機相と
合わせた。その有機溶液を飽和食塩水で洗浄後、硫酸マ
グネシウムで乾燥した。その溶液を濃縮し、シリカゲル
カラムクロマトグラフィー (5 〜 10 % 酢酸エチル/
ヘキサン) で精製し、2−(3−シアノ−4−イソブ
トキシフェニル)−4−メチル−5−チアゾールカルボ
ン酸エチル(89.6 mg, 52 %) を得た。1H-NMRデータは実
施例1−4と同じ。
【0086】[実施例4] 2−(3−シアノ−4−イソブトキシフェニル)−4−
メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルの合成(その
4)
【0087】
【化35】
【0088】青酸カリウム (97.7 mg, 1.5 mmol)、
[1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン]ニッ
ケル(II)クロライド (108.4 mg, 0.2 mmol)、1,3
−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン (82.5 mg,
0.2 mmol)、亜鉛 (13.1 mg, 0.2 mmol) のN-メチルピロ
リドン (5 ml) 溶液を室温で 30分間攪拌した後、その
溶液に、2−(3−ブロモ−4−イソブトキシフェニ
ル)−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチル
(398.2 mg, 1.0 mmol) のN-メチルピロリドン (10 ml)
溶液を加え、80 ℃ に加熱して 16 時間攪拌した。その
後、反応溶液を室温まで冷却した後、tert-ブチルメチ
ルエーテルと飽和食塩水を加えて分液した。水相はtert
-ブチルメチルエーテルで抽出し、抽出液は有機相と合
わせた。その有機溶液を飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグ
ネシウムで乾燥した。その溶液を濃縮し、シリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー (5 〜 10 % 酢酸エチル/ヘ
キサン)で精製し、2−(3−シアノ−4−イソブトキ
シフェニル)−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸
エチル (186.0 mg, 54 %) を得た。1H-NMRデータは実施
例1−4と同じ。
【0089】[実施例5] 2−(3−シアノ−4−イソブトキシフェニル)−4−
メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルの合成(その
5)
【0090】
【化36】
【0091】青酸カリウム (130.2 mg, 2.0 mmol)、
[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]
ニッケル(II)クロライド (68.4 mg, 0.1 mmol)、亜鉛
(19.6mg, 0.3 mmol) のジメチルホルムアミド (5 ml)
溶液を室温で 30分間攪拌した後、その溶液に、2−
(3−ブロモ−4−イソブトキシフェニル)−4−メチ
ル−5−チアゾールカルボン酸エチル (398.2 mg, 1.0
mmol) のジメチルホルムアミド (10 ml) 溶液を加え、8
0 ℃ に加熱して 16 時間攪拌した。その後、反応溶液
を室温まで冷却した後、tert-ブチルメチルエーテルと
飽和食塩水を加えて分液した。水相はtert-ブチルメチ
ルエーテルで抽出し、抽出液は有機相と合わせた。その
有機溶液を飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾
燥した。その溶液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマト
グラフィー (5 〜 10 % 酢酸エチル/ヘキサン)で精
製し、2−(3−シアノ−4−イソブトキシフェニル)
−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチル (305.
0 mg, 89 %) を得た。1H-NMRデータは実施例1−4と同
じ。
【0092】[実施例6] 2−(3−シアノ−4−イソブトキシフェニル)−4−
メチル−5−チアゾールカルボン酸エチルの合成(その
6)
【0093】
【化37】
【0094】青酸カリウム (130.2 mg, 2.0 mmol)、
[1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン]ニッケ
ル(II)クロライド (111.2 mg, 0.2 mmol)、亜鉛 (39.
2 mg, 0.6 mmol) のジメチルホルムアミド (5 ml) 溶
液を室温で 30分間攪拌した後、その溶液に、2−(3
−ブロモ−4−イソブトキシフェニル)−4−メチル−
5−チアゾールカルボン酸エチル (398.2 mg, 1.0 mmo
l) のジメチルホルムアミド(10 ml) 溶液を加え、80 ℃
に加熱して 16 時間攪拌した。その後、反応溶液を室
温まで冷却した後、tert-ブチルメチルエーテルと飽和
食塩水を加えて分液した。水相はtert-ブチルメチルエ
ーテルで抽出し、抽出液は有機相と合わせた。その有機
溶液を飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥し
た。その溶液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラ
フィー (5 〜 10 % 酢酸エチル/ヘキサン) で精製
し、2−(3−シアノ−4−イソブトキシフェニル)−
4−メチル−5−チアゾールカルボン酸エチル (282.4
mg, 82 %) を得た。1H-NMRデータは実施例1−4と同
じ。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式(I) 【化1】 [ 式中、R1は水素原子、または、無置換もしくは置換
    されたC1〜C10のアルキル基を表す。R2はC1〜C6
    アルコキシ基、ヒドロキシ基、アミノ基、または、モノ
    もしくはジ置換C1〜C5のアルキルアミノ基を表す。R
    3は水素原子、無置換もしくは置換されたC1〜C6のア
    ルキル基、または、無置換もしくは置換されたフェニル
    基を表す。Xはハロゲン原子、または、脱離基を表
    す。]で表される2−フェニルチアゾール誘導体を、触
    媒量のニッケルまたはパラジウム錯体存在下、下記式
    (II) 【化2】 [ 式中、Mはアルカリ金属、または、トリメチルシリル
    基を表す。]で表されるシアン化合物と反応させること
    を特徴とする下記式(III) 【化3】 [ 式中、R1、R2、R3の定義は前記式(I)における
    ものと同じ。]で表される2−(3−シアノフェニル)
    チアゾール誘導体の製造法。
  2. 【請求項2】 R1が水素原子、または、無置換もしく
    は置換されたC1〜C5のアルキル基、R2がヒドロキシ
    基、または、C1〜C6のアルコキシ基、R3がC1〜C3
    のアルキル基、Xが塩素原子、臭素原子、または、ヨウ
    素原子、Mがナトリウム原子、または、カリウム原子で
    ある請求項1記載の2−(3−シアノフェニル)チアゾ
    ール誘導体の製造法。
  3. 【請求項3】 R1がイソブチル基、R2がエトキシ基、
    3がメチル基、Xが塩素原子、または、臭素原子、M
    がカリウム原子である請求項1記載の2−(3−シアノ
    フェニル)チアゾール誘導体の製造法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の2−(3−シアノフェニ
    ル)チアゾール誘導体の製造法において、前記式(I)
    で表される2−フェニルチアゾール誘導体として、下記
    式(IV) 【化4】 [ 式中、R1は水素原子、または、無置換もしくは置換
    されたC1〜C10のアルキル基を表し、X’はハロゲン
    原子を表す。]で表される3−ハロゲン化チオベンズア
    ミド誘導体と下記式(V) 【化5】 [ 式中、R2'はC1〜C6のアルコキシ基を表す。R3'
    無置換もしくは置換されたC1〜C6のアルキル基、また
    は、無置換もしくは置換されたフェニル基を表す。Yは
    ハロゲン原子を表す。]で表される2−ハロゲン化−β
    −ケトエステルから合成される下記式(I’) 【化6】 [ 式中、R2'及びR3'の定義は前記式(V)におけるも
    のと同じであり、R1及びX’の定義は前記式(IV)に
    おけるものと同じ。]で表される2−(3−ハロゲン化
    フェニル)チアゾール誘導体を用いることを特徴とする
    下記式(III’) 【化7】 [ 式中、R1の定義は前記式(IV)におけるものと同
    じ。R2'及びR3'の定義は前記式(V)におけるものと
    同じ。]で表される2−(3−シアノフェニル)チアゾ
    ール誘導体の製造法。
  5. 【請求項5】 R1がイソブチル基、R2'がエトキシ
    基、R3'がメチル基、X’が塩素原子、または、臭素原
    子、Yが塩素原子、Mがカリウム原子である請求項4記
    載の2−(3−シアノフェニル)チアゾール誘導体の製
    造法。
  6. 【請求項6】 請求項4記載の2−(3−シアノフェニ
    ル)チアゾール誘導体の製造法において、前記式(IV)
    で表される3−ハロゲン化チオベンズアミド誘導とし
    て、下記式(VI) 【化8】 [ 式中、R1は水素原子、または、無置換もしくは置換
    されたC1〜C10のアルキル基を表す。]で表されるベ
    ンゾニトリル誘導体を、臭素と反応させて得られる下記
    式(VII) 【化9】 [ 式中、R1の定義は前記式(VI)におけるものと同
    じ。]で表される3−ブロモベンゾニトリル誘導体から
    変換される下記式(IV’) 【化10】 [ 式中、R1の定義は前記式(VI)におけるものと同
    じ。X’’は臭素原子を表す。]で表される3−ブロモ
    チオベンズアミド誘導体を用いることを特徴とする下記
    式(III’) 【化11】 [ 式中、R1の定義は前記式(VI)におけるものと同
    じ。R2'はC1〜C6のアルコキシ基を表す。R3'は無置
    換もしくは置換されたC1〜C6のアルキル基、または、
    無置換もしくは置換されたフェニル基を表す。]で表さ
    れる2−(3−シアノフェニル)チアゾール誘導体の製
    造法。
  7. 【請求項7】 R1がイソブチル基、R2'がエトキシ
    基、R3'がメチル基、Xが臭素原子、Yが塩素原子、M
    がカリウム原子であり、かつ、化合物(VII)から化合
    物(IV’)への変換にチオアセトアミドを用いる請求項
    6記載の2−(3−シアノフェニル)チアゾール誘導体
    の製造法。
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