JPH0519419U - 軒 樋 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 施工が簡単で、施工後に軒樋の揺動に伴う離
脱の恐れのない内吊り方式による軒樋、特に屋外側の中
空耳縁が側壁の内面に突設された軒樋の提供を目的とす
るものである。 【構成】 屋外側の中空耳縁２の建屋側下端部に中空状
係止片３を垂下して断面略逆Ｌ字状からなる中空室４を
形成し、この中空耳縁２の中空状係止片３の屋外側壁面
に該壁面の凹設により長手方向に沿う嵌入溝５を形成し
てなる軒樋である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は施工後に取付金具が屋外側に表出しない内吊り方式により取付けられ る軒樋、特に、屋外側の中空耳縁が側壁の内面に突設された軒樋に係るものであ る。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種の内吊り方式により取付けられる軒樋は実開昭６２−４５２６号 公報にみられるように屋外側の耳縁が側壁の上端部外壁面に設けられていたが、 昨今の軒樋にあっては実開平１−６８４３９号公報にみられるように軒先の美観 性を向上させるために屋外側の耳縁を屋外側壁の上端部内壁面に設けて、屋外側 壁面を化粧鼻隠し板として使用するようになした軒樋が考案され、また、使用さ れるに至った。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、この種の軒樋は、屋外側の耳縁を側壁の内壁面側に位置させる関係 上、吊り金具の係止部の係止の用に供される嵌着口が耳縁の下方に形成されるた めに施工後に強風等により煽られた際に軒樋が上下動し、この結果、軒樋が吊り 金具より離脱するという課題を有していた。

【０００４】 そこで、軒樋の離脱を防止するために軒樋の耳縁を上方より押さえる押圧片を 付設した吊り金具が使用されるに至ったが、上記押圧片が係止部への耳縁の嵌着 に際し障害となるために施工が煩雑なものとなっていた。

【０００５】 本考案は上記従来品の欠点を解消すべく考案されたものであって、施工が簡単 にして、施工後における軒樋の揺動に伴う離脱の恐れのない軒樋を提供せんとす るものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案は上記に鑑み考案されたものであって、断面がＵ字状からなる軒樋本体 の屋外側壁の上端部内壁面側に中空耳縁を形成してなる軒樋において、上記中空 耳縁の建屋側下端部に中空状係止片を垂下して断面略逆Ｌ字状からなる中空室を 形成するとともに上記中空状係止片の屋外側壁面に該壁面の凹設により長手方向 に沿う嵌入溝を形成せしめてなることを特徴とする軒樋である。

【０００７】

【作用】

本考案の軒樋は屋外側の中空耳縁の建屋側下端部に中空状係止片を垂下して断 面略逆Ｌ字状からなる中空室を形成し、この中空耳縁の中空状係止片の屋外側壁 面に該壁面の凹設により長手方向に沿う嵌入溝を形成してなるため、取付金具の 係止部の先端部を嵌入溝に嵌入させるとともに該係止部を屋外側壁の内壁面と嵌 入溝との間に張設して固定させることができる。

【０００８】

【実施例】

以下、本考案を図面に示す実施例について説明すれば、図１は本考案の軒樋の 一実施例を示す端面図、図２は同上使用状態を示す斜視図で、断面がＵ字状から なって、底板１１が二重壁からなり且つ屋外側壁１２の上半部が屋内側に向けて 傾斜せる軒樋本体１の該屋外側壁１２の上端部内壁面側に中空耳縁２を形成し、 この中空耳縁２の建屋側下端部に中空状係止片３を垂下して断面略逆Ｌ字状から なる中空室４を形成するとともに上記中空状係止片３の屋外側壁面に該壁面の凹 設により長手方向に沿う嵌入溝５を形成してなる軒樋である。

【０００９】 尚、図中の符号６は屋内側壁１３の上端部外壁面側に形成された屋外側耳縁で あり、符号７は軒樋本体１の屋内側壁１３の下端部に形成された長手方向に沿う 目隠し板を示すものである。

【００１０】 本考案の軒樋は上記構成よりなるために、施工に際しては図２に示すように予 め軒先に固定された吊り金具Ａの屋外側係止部ａの先端部に中空耳縁２の下面を 当接して該屋外側係止部ａの先端部に嵌入溝４を嵌挿し、これを軸にして軒樋本 体１を回動させて屋外側係止部ａを屋外側壁１２の内壁面と嵌入溝４との間に張 設させるとともに屋外側耳縁を屋内側耳縁抱持部ｂに装着することにより取付け られるものである。

【００１１】

【考案の効果】

以上より明らかなように、本考案の軒樋は屋外側の中空耳縁の建屋側下端部に 中空状係止片を垂下して断面略逆Ｌ字状からなる中空室を形成し、この中空耳縁 の中空状係止片の屋外側壁面に該壁面の凹設により長手方向に沿う嵌入溝を形成 してなる構成よりなるため、取付後において取付金具の係止部の先端部が嵌入溝 に嵌入されるとともに該係止部が屋外側壁の内壁面と嵌入溝との間に張設される ために従来品にみられる強風等による軒樋の揺動に伴う離脱が防止せしめられる ばかりでなく、施工性も合わせ向上せしめられる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の軒樋の一実施例を示す端面図である。

【図２】同上使用状態を示す斜視図である。

【符号の説明】

１ 軒樋本体 ２ 中空耳縁 ３ 中空状係止片 ４ 中空室 ５ 嵌入溝 １２ 屋外側壁

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 断面がＵ字状からなる軒樋本体の屋外側
   壁の上端部内壁面側に中空耳縁を形成してなる軒樋にお
   いて、上記中空耳縁の建屋側下端部に中空状係止片を垂
   下して断面略逆Ｌ字状からなる中空室を形成するととも
   に上記中空状係止片の屋外側壁面に該壁面の凹設により
   長手方向に沿う嵌入溝を形成せしめてなることを特徴と
   する軒樋。