JP3730707B2 - 軒樋用化粧部材 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、軒樋の外周面側に取り付けられる短尺な軒樋用化粧部材に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から軒樋は、例えば、鼻隠し板に取り付けられる固定板と、固定板の屋外側に突出して設けられた吊具本体とよりなる軒樋吊具により保持されて取り付けられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記軒樋吊具により取り付けられた従来の軒樋は、軒樋の外形が限られているので意匠性に乏しく、軒樋の外観を向上しようとするに問題であった。
【0004】
本発明は、上述の従来の技術における問題を解決するためになされたものであって、本発明の目的は、軒樋の外周面側に取り付け、軒樋の外観を向上させることができる軒樋用化粧部材を提供することである。
【0005】
本発明は、上記目的を達成するためになされたものであって、請求項1記載の発明は、軒樋の長手方向に対して短尺な軒樋用化粧部材であって、軒樋は前後壁の上端縁に形成された前耳と、後耳とを有し、軒樋吊具は鼻隠し板に取り付けられる固定板と、固定板の屋外側に突出して設けられた吊具本体とよりなり、軒樋用化粧部材の一端は、吊具本体の先端に保持された軒樋の前耳に係止可能になされ、軒樋用化粧部材の他端は、固定板に係止可能になされることにより軒樋吊具により保持された軒樋の下面を含む外周面側に取り付けられるものである。
【0006】
請求項2記載の発明は、軒樋の長手方向に対して短尺な軒樋用化粧部材であって、軒樋は前後壁の上端縁に形成された前耳と、後耳とを有し、軒樋吊具は鼻隠し板に取り付けられる固定板と、固定板の屋外側に突出して設けられた吊具本体とよりなり、軒樋用化粧部材の一端は、吊具本体の先端に保持された軒樋の前耳を覆った状態で吊具本体の先端側に係止可能になされ、軒樋用化粧部材の他端は、固定板に係止可能になされることにより軒樋吊具により保持された軒樋の下面を含む外周面側に取り付けられるものである。
【0007】
本発明の化粧部材は、形状や色が特に制限されるものでなく、意匠面からいろんな装飾部材を取り付けたり、色模様を形成してもよい。また、化粧部材の外側面に、例えば、家紋等を軒下から見える位置に取り付けたものであってもよい。
【0008】
(作用)
請求項1又は2に記載の発明によれば、軒樋吊具により保持された軒樋の下面を含む外周面側に、軒樋の長さに対して短尺の、つまり幅の狭い軒樋用化粧部材が取り付けられているので、軒樋の外観を向上させることができる。すなわち、建物の軒先に軒樋吊具により保持されて配設される軒樋の外周面の一部が軒樋用化粧部材にて覆われて化粧されることで、軒先の見栄えは向上する。
【0009】
請求項1記載の化粧部材は、一端が吊具本体の先端に保持された軒樋の前耳に係止可能になされ、他端が固定板に係止可能になされているので、化粧部材を軒樋と軒樋吊具に確実に、且つ、容易に取り付けることができる。
【0010】
請求項2記載の化粧部材は、一端が吊具本体の先端に保持された軒樋の前耳を覆った状態で吊具本体の先端側に係止可能になされ、他端が固定板に係止可能になされているので、化粧部材を軒樋吊具に確実に、且つ、容易に取り付けることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
図1と図2は、本発明の一実施例であって、図1は化粧部材の斜視図、図2は図1の化粧部材の使用状態を示す説明図である。
図3と図4は、本発明の別の実施例であって、図3は化粧部材の斜視図、図4は図3の化粧部材の使用状態を示す説明図である。
図1〜図4において、1、1Aは化粧部材、11は部材本体、12は装飾体、13、13Aは嵌着部、14は係止片、2は軒樋吊具、21は固定板、22は吊具本体、23は前耳保持部、24は後耳保持部、25は係合部、3は軒樋、31は底壁、32は前壁、33は後壁、34は前耳、35は後耳である。
【0012】
まず、本発明の一実施例を図1と図2を参照して説明する。
本発明に係る化粧部材(軒樋用化粧部材)1は、軒樋吊具2により保持された軒樋3の外周面側に取り付けられるものであって、短尺、つまり幅の狭いものである。化粧部材1と軒樋吊具2はいずれもポリカーボネートで形成され、軒樋3は硬質塩化ビニル樹脂で形成されている。
【0013】
化粧部材1は、図1および図2に示すとおり、軒樋3の外周形状と略同じになされた部材本体11の下方に、装飾体12が一体に設けられ、部材本体11の屋外側の端部に逆L字形状の嵌着部13が内側に向かって形成され、嵌着部13は後述する軒樋3の前耳34に嵌着して係止可能になされている。また、部材本体11の屋内側の端部に突出した係止片14が形成され、この係止片14は後述する軒樋吊具2の固定板21に形成されている係合部25に嵌着されて係止可能になされている。
【0014】
軒樋吊具2は、鼻隠し板に取り付けられる固定板21と、固定板21の屋外側に突出して設けられた吊具本体22とよりなっている。吊具本体22の屋外側先端には、後述する軒樋3の前耳34を保持する前耳保持部23が設けられ、前耳保持部23より屋内側に後耳35を保持する後耳保持部24が固定板21から突出して設けられている。
【0015】
軒樋3は、底板31と、底板31の両側縁から立設された前壁32と、後壁33とよりなり、前壁32と後壁33のそれぞれの上端縁には、前耳34と後耳35が形成されている。
【0016】
つぎに、上述の化粧部材1の取付方法を説明しながら、本実施例の作用を述べる。
まず、軒樋吊具2の固定板21を図示省略の鼻隠し板の所定位置に釘等で固定して取り付ける。ついで、軒樋3の後耳35を後耳保持部24に下方から挿入して保持したのち、軒樋3の前耳34を前耳保持部23に上方に持ち上げながら保持する。このように軒樋吊具2に軒樋3を取り付けたのち、化粧部材1の係止片14を固定板21に形成された係合部25に嵌着し、化粧部材1の部材本体11の上面を軒樋3の外周面に沿わせて、嵌着部13を吊具本体22の先端に保持された軒樋3の前耳34に嵌着して係止する。
【0017】
すると、軒樋吊具2により保持された軒樋3の外周面側の一部、つまり軒樋3を保持している軒樋吊具2が位置している部分の軒樋3の下面を含む外周面側に化粧部材1が取り付けられているので、軒樋3の外観を向上させることができる。
【0018】
また、本実施例の化粧部材1は、一端が吊具本体22の先端に保持された軒樋3の前耳34に係止可能になされ、他端が固定板21に係止可能になされているので、化粧部材1を軒樋3と軒樋吊具2に確実に、且つ、容易に取り付けることができる。
【0019】
つぎに、本発明の別の実施例を図3と図4を参照して説明する。
本実施例に示す化粧部材1Aは、部材本体11の屋外側の端部に設けられている嵌着部13Aのみが、前記第一実施例と異なり、他は同じになされている。従って、異なるところだけ別符号を付けて説明し、同じところについては説明を省略するものとする。
【0020】
上記嵌着部13Aは、図3に示すように、吊具本体22の先端側に係止可能な挟み形状になされている。化粧部材1Aは、前記実施例の化粧部材1と同様にして取り付けられるが、図4に示すように、嵌着部13Aを吊具本体22の先端部に挟持して取り付けたのち、係止片14を嵌合部25に押し込んで取り付けるとよい。
【0021】
すると、第一実施例と同様、軒樋吊具2により保持された軒樋3の外周面側の一部、つまり軒樋3を保持している軒樋吊具2が位置している部分の軒樋3の下面を含む外周面側に化粧部材1Aが取り付けられているので、軒樋3の外観を向上させることができる。
【0022】
また、本実施例の化粧部材1Aは、一端が吊具本体22の先端側に係止可能になされ、他端が固定板21に係止可能になされているので、化粧部材1Aを軒樋吊具2に確実に、且つ、容易に取り付けることができる。
【0023】
【発明の効果】
請求項1又は2に記載の発明によれば、軒樋吊具により保持された軒樋の外周面側に、軒樋の長さに対して短尺の、つまり幅の狭い軒樋用化粧部材が取り付けられているので、軒樋の外観を向上させることができる。すなわち、建物の軒先に軒樋吊具により保持されて配設される軒樋の外周面の一部が軒樋用化粧部材にて覆われて化粧されることで、軒先の見栄えは向上する。このように、軒樋の外周面側の一部に取り付けることで、軒樋の外観を向上させることができる軒樋用化粧部材を提供することができる。
【0024】
請求項1記載の化粧部材は、一端が吊具本体の先端に保持された軒樋の前耳に係止可能になされ、他端が固定板に係止可能になされているので、化粧部材を軒樋と軒樋吊具に確実に、且つ、容易に取り付けることができる。
【0025】
請求項2記載の化粧部材は、一端が吊具本体の先端側に係止可能になされ、他端が固定板に係止可能になされているので、化粧部材を軒樋吊具に確実に、且つ、容易に取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であって、化粧部材の斜視図である。
【図2】図1の化粧部材の使用状態を示す説明図である。
【図3】本発明の別の実施例であって、化粧部材の斜視図である。
【図4】図3の化粧部材の使用状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1、1A 化粧部材
13、13A 嵌着部
14 係止片
2 軒樋吊具
21 固定板
22 吊具本体
25 係合部
3 軒樋
32 前壁
33 後壁
34 前耳
35 後耳

Claims (2)

  1. 軒樋の長手方向に対して短尺な軒樋用化粧部材であって、軒樋は前後壁の上端縁に形成された前耳と、後耳とを有し、軒樋吊具は鼻隠し板に取り付けられる固定板と、固定板の屋外側に突出して設けられた吊具本体とよりなり、軒樋用化粧部材の一端は、吊具本体の先端に保持された軒樋の前耳に係止可能になされ、軒樋用化粧部材の他端は、固定板に係止可能になされることにより軒樋吊具により保持された軒樋の下面を含む外周面側に取り付けられることを特徴とする軒樋用化粧部材。
  2. 軒樋の長手方向に対して短尺な軒樋用化粧部材であって、軒樋は前後壁の上端縁に形成された前耳と、後耳とを有し、軒樋吊具は鼻隠し板に取り付けられる固定板と、固定板の屋外側に突出して設けられた吊具本体とよりなり、軒樋用化粧部材の一端は、吊具本体の先端に保持された軒樋の前耳を覆った状態で吊具本体の先端側に係止可能になされ、軒樋用化粧部材の他端は、固定板に係止可能になされることにより軒樋吊具により保持された軒樋の下面を含む外周面側に取り付けられることを特徴とする軒樋用化粧部材。
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