JPH05192165A - 組換え鶏痘ウイルス - Google Patents

組換え鶏痘ウイルス

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JPH05192165A
JPH05192165A JP4227349A JP22734992A JPH05192165A JP H05192165 A JPH05192165 A JP H05192165A JP 4227349 A JP4227349 A JP 4227349A JP 22734992 A JP22734992 A JP 22734992A JP H05192165 A JPH05192165 A JP H05192165A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 蛋白質の発現用として、及びワクチンとして
の使用のための組換え鶏痘ウイルスを得る。 【構成】 FPVチミジンキナ−ゼ(tk)遺伝子と3
´−オープンリーディングフレームの間に位置する遺伝
子間領域を、外来DNAの挿入のために使用する。当該
遺伝子間領域は、1つ又はそれ以上の特有の制限部位を
構成するごとく拡張され、それにより外来DNAの挿入
を可能とし、その状態においてFPVtk−遺伝子がそ
の無傷性を維持し、完全なチミジンキナーゼをコードす
る。新規強制ポックスウイルスプロモーターが提供さ
れ、新規非必須部位としてのワクシニアウイルス チミ
ジンキナーゼ遺伝子及びE.coli lacZ遺伝子
を運ぶ新規FPV宿主ウイルス株もまた提供される。新
規鶏痘ウイルス宿主株は、ワクシニアウイルスtk−遺
伝子側面領域を運ぶいずれかのプラスミドの使用を可能
とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、組換え鶏痘ウイルス
(FPV)、特異的ベクター、新強制プロモーター、新
規FPV宿主株、及び蛋白質の組換え生産方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】鳥類ポックスウイルスの原型として位置
付けられる鶏痘ウイルスは、典型的なポックスウイルス
構造を有する。ウイルスゲノムは、200〜240×1
6 ダルトンであるとされている。
【0003】鳥類の痘は、それが世界的な有病率をほこ
るものではあるが、鳥類ポックスウイルスの宿主範囲が
鳥類に限定され、哺乳類は除外されるため、公衆衛生の
問題としては取り上げられていない。宿主への感染後、
ウイルスDNAの複製が開始され、初期蛋白質が感染後
60〜96時間の間に合成され、その後後期蛋白質が合
成される。感染性ビリオンの構築は72〜96時間の間
に起こる。
【0004】組織培養細胞でのFPVの増殖は、ニワト
リ胎芽線維芽(CEF)細胞、ニワトリ胎芽皮膚(CE
D)細胞、加えて、ダック胎芽線維芽(DEF)細胞に
て達成される。組織培養におけるウイルスサイクルは類
似し、鳥類中におけるサイクルよりも早い。CED細胞
におけるDNA複製は、12〜16時間の間に開始さ
れ、感染性ウイルス粒子は、16時間後に初めて出現
し、感染後48時間まで数的増加を続ける。
【0005】マケット(Mackett)等(Pro
c.Natl.Acad.Sci.,79,7415〜
7419(1982))に加えて、パニカリ及びパオレ
ッティ(Panicali&Paoletti)(Pr
oc.Natl.Acad.Sci.,79,4927
〜4931(1982))も、オルソポックスウイルス
の原型に属するワクシニアウイルス(VV)について、
部位特異的組換えによるワクシニアウイルスゲノムへの
外来DNAの挿入を可能とする技術(イン ビボでの組
換えとして知られる)を開発している。この技術によれ
ば、組換え生ワクチンの生成のための真核性発現ベクタ
ーとして、ワクシニアウイルスを使用することが可能と
なる。組換えポックスウイルスは、細胞培養での増殖に
は必須でないウイルスゲノムの領域へ外来遺伝子を挿入
することにより通常構築される。組換えワクシニアウイ
ルスに関して、チミジンキナーゼ(tk)遺伝子は、上
記非必須部位(NES)であり、加えてtk−陰性組換
えウイルスの選択を可能にする。
【0006】組換えFPVの構築のためには、同様の原
理が組換えワクシニアウイルスについて記載したごとく
適用される。FRV−M3株における鶏痘ウイルスチミ
ジンキナーゼ遺伝子(ボイル及びコウパー(Boyle
&Coupar)、PCT/AU87/00323;ボ
イル及びコウパー、Virus Res.,10,34
3(1988))、野生型ウイルス株FP−1の900
bpPvuII断片上に存在する領域(テイラー等(T
aylor),Vaccine,6,497〜503,
504〜508(1988))、及びオープンリーディ
ングフレームorf7とorf9の間の遺伝子間領域
(ドリリエン等(Drillien),Virolog
y,160,203〜209(1987);スペナー等
(Spehner),J.Virol.,64,527
〜533(1990))を包含するいくつかの非必須部
位が記載されている。
【0007】近年、いくつかのグループが、FPV組換
え体の構築について記載している。ノボル(Nobor
u)等は、欧州特許EP−284,416に、組織培養
におけるFPV増殖のために必須でないいくつかのゲノ
ム挿入部位について開示する。パオレッティは、PCT
/WO−89/03429に、FPV組換え体を生成す
るためのベクターについて記載している。それらには、
種々のワクシニアプロモーターの制御の下で異種抗原を
コードする遺伝子の発現が開示されている。
【0008】更に、ビンス(Binns)等は、PCT
/WO−90/04638に、β−ガラクトシダーゼで
のトランジェントアッセイを用いたいくつかのFPVプ
ロモーターについて開示している。ドリリエン及びスペ
ナーは、欧州特許EP−314,569に、ワクシニア
プロモーターの制御の下麻疹F蛋白質をコードする遺伝
子を含むFPV組換え体の構築について記載している。
この遺伝子は、FPVゲノムの、組織培養において必須
でない部位に挿入された。
【0009】コーエン(Cohen)及びパニカリは、
PCT/WO−90/02191に、病原体の免疫原性
蛋白質を発現可能な組換え鶏痘ウイルスについて記載し
ている。この組換えFPVは、家禽及び他の動物用の生
ワクチンとして用立てられる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、組換
え鶏痘ウィルス(FPV)、特異ベクター、新強制プロ
モーター、新規FPV宿主株及び蛋白質の組換え生産方
法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】本発明者等は、FPV株
HPl.441において、予測されるゲノムを有する安
定な組換え体を得るためには、無傷チミジンキナーゼ遺
伝子の存在が必要であることを明かにしている。
【0011】tk−遺伝子が、どの程度種々のFPV株
にとって必須であるかは、今のところ科学的に明らかに
されていない。この不明確さを解消するために、本発明
者等は、外来DNAの挿入の更に他の部位について研究
し、無傷tk−遺伝子と3′オープンリーディングフレ
ームの間の遺伝子間領域が、挿入部位として好ましいこ
とを見出した。本発明はまた、新規非必須部位としてワ
クシニアウイルスチミジンキナーゼ遺伝子及びE.co
li lacZ遺伝子を構成するように修飾された新規
FPVの宿主株を提供する。かかる宿主を用いることに
より、ワクシニアウイルスtk側面領域を運ぶいずれの
挿入プラスミドも使用可能となる。本発明は更に、いく
つかの好ましいプラスミド構築物に加えて、新規強制プ
ロモーターを提供する。
【0012】本発明の利点を示すために、分断ウイルス
チミジンキナーゼ遺伝子か又は無傷tk−遺伝子と3′
オープンリーディングフレームの間の遺伝子間領域のい
ずれかを外来マーカー遺伝子の挿入部位として用いるF
PV挿入プラスミドを構築した。両タイプの実験より誘
導された組換え体のゲノム構造を分析することにより、
無傷チミジンキナーゼ遺伝子の存在においてのみ、予測
されるゲノムを有する安定な組換え体が得られることが
明らかとなった。この結果は、FPVtk−遺伝子がそ
の無傷な状態において、細胞培養におけるウイルスの増
殖に必須であることを顕著に示唆している。
【0013】本発明は、FPV tk−遺伝子と3′オ
ープンリーディングフレーム(3′orf)の間の遺伝
子間領域が広げられ、1又はそれ以上の特有の制限部位
を形成し、それにより、当該遺伝子間領域への異種DN
Aの挿入による無傷FPVtk−遺伝子の維持及び完全
な形でのチミジンキナーゼ(TK)のコード化を行うこ
とを特徴とする、組換え鶏痘ウイルス(FPV)挿入プ
ラスミドに関する。
【0014】当該拡張遺伝子間領域は、例えば、以下の
表4の配列よりなる。
【遺伝子配列1】
【表4】
【0015】野生型遺伝子間領域の上記のごとき修飾
は、部位特異的突然変異誘発により得られる。
【0016】外来蛋白質を発現することができる組換え
FPVは、鶏痘ウイルスゲノムへ外来蛋白質をコードす
るDNA配列を組み込むことにより調製される。この外
来DNA配列は、外来DNA配列を運ぶ挿入プラスミド
とFPVゲノムの側面配列の間のイン ビボにおける組
換え過程により、FPVゲノムへ組み込まれる。この挿
入プラスミドは、少なくとも、上記遺伝子間領域と相同
性を有するDNA配列と上記側面配列との間に位置する
鶏痘ウイルス又は他のポックスウイルスプロモーターへ
結合した外来DNA配列よりなる。従って、選択可能な
挿入プラスミドは、少なくとも以下よりなる: (a)発現すべき外来DNA配列へ結合した自然又は合
成ポックスウイルスプロモーター; (b)組換えFPVの選択のためのマーカー又は指標を
コードする遺伝子へ結合した第二のポックスウイルスプ
ロモーター; (c)構成因子の構築物(a)及び(b)の5′及び
3′末端の両側面に位置するFPVのDNA配列(当該
側面DNA配列は、拡張された遺伝子間領域の上流及び
下流の配列と相同性を有する。)。
【0017】上記プラスミドは、好ましくは更に、原核
性宿主における複製のためのレプリコン、及び形質転換
された原核性宿主における選択のための選択能力を有す
るマーカー又は指標をコードする遺伝子よりなる。
【0018】組換えFPVにおけると同様に上記プラス
ミドにおいて使用されるプロモーターは、ポックスウイ
ルスプロモーターであり、特にはFPVプロモーターで
ある。外来蛋白質の効果的な発現のためには、プロモー
ターは、外来DNA配列のコーディング配列の直ぐ近傍
にあることが望ましい。
【0019】今までに構築されたVV組換え体の大部分
は、対象として重要な外来遺伝子を誘導するためにクロ
ーン化VVプロモーターを用いる。クローン化VVプロ
モーター及び外来遺伝子よりなる転写単位の、VVゲノ
ムの非必須部位へのイン ビボでの組換えは、通常プロ
モーター要素の重複をもたらし、組換え体の第二の組換
え、分離及び不安定性をもたらし得る。従って、遺伝子
的に安定なポックスウイルス組換え体を構築するために
は、外来遺伝子の転写をコントロールする、非相同性あ
るいは短い合成ウイルスプロモーターを用いることが望
ましい。
【0020】好ましいFPVプロモーターは、P2プロ
モーターである(図19)。このプロモーターは、その
上流部において、いくつかの臨界初期領域次いで後期プ
ロモーターコンセンサス配列を含む。機能分析を行い、
P2プロモーターが、ウイルス生活環における初期及び
後期で活性であることを確証した。
【0021】図19において、アンダーラインされた部
分は、図18を参照のこと。上流域は、位置−174ま
で延びる。P2遺伝子のコーディング配列は、+1〜+
399まで延び、133のアミノ酸をコードする。P2
遺伝子の計算上の分子質量は、14806Da.であ
る。下流域(415bp)は、A及びTが豊富であり、
4kDa.より大きい蛋白質をコードするオープンリー
ディングフレームを含まない。
【0022】新規FPVプロモーターの活性力を、ワク
シニアウイルス組換え体におけるいくつかの既知の強制
ポックスウイルスプロモーターと比較した。P2プロモ
ーターが、VV感染細胞における最も強制力のある自然
プロモーターの一つに属することを見出した。
【0023】P2プロモーターを最大にする試みにおい
て、、一連の突然変異体を構築した(図26)。すべて
の突然変異体において、P2遺伝子融合配列を除去し、
lacZ遺伝子の開始コドンを後期プロモーターシグナ
ルTAAATの近傍に位置させた。突然変異体m0(T
AAATG AAT TCC)においては、lacZ遺
伝子のATGを、後期プロモーターコア配列と直接融合
させ、これにより、野生型P2配列の位置−1のC残基
を削除し、後期プロモーターの有効性を向上させた突然
変異を得る。この構造は、多くの後期VVプロモーター
において見出だされ、後期プロモーターコンセンサス及
び開始コドンの最良のコンテクストであると考えられる
(デヴィドソン,エー.ジェー.(Davidson,
A.J.)及びモス,ビー.(Moss,B.),分子
生物学雑誌(J.Mol.Biol.210:749,
1989)。
【0024】突然変異体m1(TAAACATG AA
T TCC)は、推定上のP2遺伝子のATGと直接に
融合したlacZ遺伝子のATGを有する。
【0025】突然変異体m2は、後期プロモーター領域
の上流に見出だされる初期プロモーター臨界領域の意義
を調査するために構築された。突然変異体プロモーター
m2は、後期プロモーターモチーフの上流の機能的に重
要なT−豊富領域内の初期RNA停止シグナルが、位置
−18でのTTG挿入により不活化されること以外、m
1の構造と同様である。
【0026】従って、好ましいFPVプロモーターは、
図18及びその機能的同等物から誘導可能なDNA配列
を有するP2プロモーターである。プロモーターの活性
力についての実験データを、図27に示す。
【0027】プロモーター領域の次には、好ましくは外
来遺伝子の挿入が可能な多重クローニング部位(MC
S)が位置づけられる。
【0028】P2遺伝子及び下流領域は、配列分析によ
り特徴づけられた(図19)。P2遺伝子は、計算上の
分子質量が14806Da.の133アミノ酸をコード
する。下流領域(415bp)は、AおよびTが豊富で
あり、4kDa.以上の蛋白質をコードするオープンリ
ーディングフレームを含まない。即ち、ゲノムのこの領
域は、おそらく非コード化領域である。従って、P2遺
伝子の下流領域は、FPVゲノムへ外来遺伝子を挿入す
るために使用することができる、新規の非必須部位であ
る。
【0029】好ましいプラスミドは、組換えFPVの選
択を可能とする遺伝因子を含む。これらの因子は、選択
可能なマーカー又は指標をコードする遺伝子に加えて、
組換えウイルス中の当該遺伝子の発現をコントロールす
るポックスウイルスプロモーターより構成される。プロ
モーター及びマーカー又は指標遺伝子は、FPVゲノム
へ共に組み込まれ、側面FPV配列間に位置付けられ
る。次いで、組換えFPVは、マーカー又は指標の発現
に基づき選択される。
【0030】同定のための好ましい遺伝子は、酵素β−
ガラクトシダーゼをコードするE.coli lacZ
遺伝子である。この酵素の発現に基づく同定の方法は、
文献において論述されている。選択方法としては、マイ
コフェノール酸に対する耐性を付与する、キサンチン
グアニン ホスホリボシル トランスフェラーゼをコー
ドする遺伝子による選択のような薬剤耐性選択等が挙げ
られる。
【0031】又、本発明に係るプラスミドは、好ましく
は、E.coliのような原核性宿主における選択及び
増幅を可能とする選択可能な指標又はマーカーをコード
する遺伝子に加えて、原核性宿主における複製のための
レプリコンを含む。レプリコンは、pBR322のよう
な従来のいずれの原核性プラスミドからも得られる。選
択可能のマーカーは、抗生物質耐性を与える遺伝子であ
ることができる。
【0032】本発明に係る特異的プラスミドは、挿入プ
ラスミドpTKm−sp11−gptのlacZ遺伝子
を、対象として重要な外来遺伝子に置き換えることによ
り構築し得る。
【0033】マーカー及び指標遺伝子と共に発現するD
NA配列を含むDNAプラスミドは、適切なFPV配列
により側面配列化され、FPVでの組換え及び側面配列
化された遺伝子のFPVゲノムへの組込みが許容され
る。この組換えは、真核性宿主細胞の細胞質において生
ずる。組換えのための適切な宿主細胞であるためには、
それらが(1)FPVによる感染性を有し、(2)DN
Aベクターによるトランスフェクションが可能であるこ
とが要求される。そういった細胞の例としては、ニワト
リ胎芽線維芽細胞及びニワトリ胎芽皮膚細胞が挙げられ
る。
【0034】イン ビボでの組換えのために、初めに細
胞をFPVで感染させ、次いで、挿入プラスミドでトラ
ンスフェクトした。ウイルス感染は、FPVでの真核性
細胞の感染についての標準的方法により行われる。次い
で、従来のいずれかのトランスフェクション法の手段を
用いて、細胞を挿入プラスミドでトランスフェクトす
る。
【0035】感染及びそれに次ぐトランスフェクション
の後、細胞を標準的条件下でインキュベートし、ウイル
スの複製を可能とする。この過程において、イン ビボ
での組換えが、挿入ベクターの相同性FPV配列とFP
Vの間で起こり、外来DNA配列が、FPVゲノムに挿
入される。
【0036】次いで組換えFPVを、例えばβ−ガラク
トシダーゼを発現するE.colilacZ遺伝子のよ
うな挿入マーカー又は指標の手段により選択する。この
酵素、例えば5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリル
−β−D−ガラクトシドに対する色素産生基質を用い
て、組換えウイルスをブループラークとして検出する。
【0037】本発明の他の主要な態様によれば、組換え
FPVは、上記組込み領域内の挿入部位として、1又は
それ以上の外来DNA配列の挿入のためには必須でない
部位(NES)として機能するワクシニアウイルスtk
−遺伝子を含む。
【0038】好ましい修飾としては、当該組換えFPV
は、当該拡張された遺伝子間領域に、選択マーカー及び
/又はレポーター遺伝子及びVVtk−遺伝子を所望の
いずれかの順序で含む。
【0039】大部分の好ましい修飾体は、拡張遺伝子間
領域内にワクシニアウイルスtk−遺伝子及びlacZ
遺伝子挿入物を含む組換え鶏痘ウイルスよりなる。そう
いった2つの新規宿主株のゲノム構造を、図15に示
す。鶏痘ウイルス又はワクシニアウイルスtk−遺伝子
のいずれかを、外来遺伝子挿入のための非必須部位とし
て使用できる。f−TK2a及びf−TK2b株は、ワ
クシニアウイルスtk−遺伝子の配向性においてのみ異
なる。これは、2つの配向において、対象として重要な
外来遺伝子の相同的組換えによる挿入を可能とする。こ
れは、転写干渉現象を研究する上で有利である。
【0040】新規FPV宿主株の上記修飾体が、2つの
無傷tk−遺伝子を含むことから、外来DNAの挿入の
ためにいずれか1つを用いることが可能である。これ
は、FPVtk又はVVtk側面配列のいずれかを有す
るプラスミドの拡大した範囲の適用を可能とする。
【0041】従って、本発明は、上記新規FPV宿主株
の相同的組換えにより得られた組換えFPV、及び、F
PVtk−遺伝子又はVVtk−遺伝子のいずれかへ外
来DNAの挿入を可能とする、ここに記載されたあらゆ
るプラスミドを包含する。
【0042】上述のように、外来蛋白質を発現可能な組
換えFPVは、当該外来蛋白質をコードするDNA配列
をFPVゲノムへ組み込むことにより製造される。これ
は、上記の挿入ベクターの手段によりイン ビボ組換え
によりなされる。本発明に係る特異的ベクターは図28
に示すpTZgpt−Fls又はpTZgpt−P11
M及び図24に示すpP2mxgptのような挿入プラ
スミドの手段により構築される。
【0043】構築物pTZgpt−Fls(図28)
は、前に用いたプラスミドpTKgpt−F1s(図2
8の上部)との比較に有利であり、f1複製起点(f1
ori)がpUC部に代えてpTZ部(PvuII断
片)を用いることにより導入されたプラスミドを示す。
f1 oriの挿入は、配列決定及びイン ビトロ突然
変異誘発のために要求される一本鎖DNAの生成を可能
とする。この点で、M13ベクターにおける時間を消費
する再クローニング実験は必要としない。
【0044】プラスミドpTZgpt−P11M(図2
8)において、P11“後期プロモーターコンセンサス
領域”TAAATGAATTCは変異を受け、以下の配
列TAAATAAAGAATTCに変換される。この構
築物は、遺伝子がそれら自身の翻訳開始コドン(AT
G)の制御のもと発現できる利点を有する。
【0045】プラスミドpTZgpt−dP(図28)
は、プロモーターp7.5の制御を受ける側面VVtk
配列及びgpt遺伝子のほか、単一HpaI部位を含
む。この部位は、種々のプロモーター−外来−遺伝子カ
セットの挿入のために良好に機能する。
【0046】図28において、プラスミドは実験例に記
載するように構築した。tkは、ワクシニアウイルス
チミジンキナーゼ遺伝子を意味する。P7.5は、ワク
シニアウイルス7.5kDa蛋白質の遺伝子のプロモー
ターを意味する。P11は、ワクシニアウイルス11k
Daポリペプチドの遺伝子のプロモーターを意味する。
P11Mは、突然変異化P11プロモーターを意味す
る。f1 oriは、f1複製起点を意味する。gpt
は、E.coli gpt遺伝子(酵素キサンチン グ
アニン ホスホリボシル トランスフェラーゼをコード
する)を意味する。MCSは、多重クローニング部位を
意味する。
【0047】挿入プラスミドpP2m0gpt、pP2
m1gpt、pP2m2gpt(pP2mxgpt;図
24)は、新規鶏痘ウイルス宿主株のワクシニアウイル
スtk−遺伝子へ、対象として重要な外来遺伝子を導く
(図15)。省略記号P2mxは、図26に記載した変
異P2プロモーターを意味する。これらの挿入プラスミ
ドは、それら自身翻訳開始及び終止コドンを欠くオープ
ンリーディングフレームの高レベルの発現のために適し
ている。3つのリーディングフレームのすべてにおいて
翻訳を終結させる翻訳終止コドンを、プラスミドにより
提供する。挿入プラスミドpP2m0gpt,pP2m
1gpt,pP2m2gptの多重クローニング部位の
追加の造作は、ポックスウイルス初期遺伝子発現を終結
させる転写終止シグナルである。この多重クローニング
部位の配列を、図25に示す。
【0048】プラスミドpFSgpt(図22)もま
た、新規鶏痘ウイルス宿主株のワクシニアウイルスtk
−遺伝子へ、対象として重要な外来遺伝子を導く(図1
5)。それは、ポックスウイルス−プロモーター外来遺
伝子カセットのクローニングのために使用し得る。プラ
スミドpFSgptもまた、翻訳終止コドン及びポック
スウイルス初期転写終止シグナルを提供する。多重クロ
ーニング部位の配列を、図23に示す。
【0049】プラスミドpTZgpt−sPx(図2
9)は、種々の合成プロモーターをテストするために構
築された“プロモーター テスト プラスミド”である
(ここでは、sPxと呼ぶ。)。省略記号sPxは、以
下の意味を有する: (1)sP11は、合成VV P11プロモーター突然
変異体である: (2)s4bは、合成FPV 4bプロモーター突然変
異体である: (3)sartは、合成プロモーター突然変異体であ
る。
【0050】図29において、FPV−tkは、鶏痘ウ
イルスのチミジンキナーゼ遺伝子を意味する。P7.5
は、ワクシニアウイルス7.5kDa蛋白質の遺伝子の
プロモーターを意味する。gptは、キサンチン グア
ニン ホスホリボシル トランスフェラーゼをコードす
るE.coli gpt遺伝子を意味する。矢印は、転
写の方向を示す。
【0051】上記プロモーターは、FPVと同様にVV
においても活性な強制後期プロモーターよりなる。これ
らのプロモーターは、レポーター遺伝子(lacZ)と
共に又は伴わずに摘出され、種々のベクターシステムへ
のクローン化ができる。これらの追加プロモーターは、
有用なプロモータープールを拡張し、多重発現を可能と
する。これらはまた、ウイルスゲノムと相同性を有する
領域が相当短い配列に制限される利点を有し、組換えの
蓋然性を減らし、それにより組換えウイルスの不安定性
を減少させる。
【0052】上述のように、外来蛋白質の発現に用いら
れる組換えFPVは、イン ビボ相同的組換えにより得
られる。
【0053】本発明はまた、外来蛋白質の発現方法も包
含する。この方法は、適切な宿主細胞を本発明に係る組
換えFPVで感染させることよりなる。次いで、宿主細
胞を培養し、所望の蛋白質を発現させ、その蛋白質を従
来法の手段により回収する。
【0054】適した細胞又は細胞培養物は、ニワトリ胎
芽線維芽細胞又はニワトリ皮膚線維芽細胞である。
【0055】所望の蛋白質はいずれも、上記組換えFP
Vを使用することにより発現可能であり、十分量得るこ
とが出来る。翻訳後修飾をある程度必要とする蛋白質を
発現することは、それが宿主細胞で行われることから特
別重要な事項である。そういった蛋白質としては、例え
ば、因子II,V,VII,VIII,IX,X,X
I,XII,XIII,蛋白質C,蛋白質S,フォンビ
ルブランド因子,プラスミノーゲン及び1又はそれ以上
のアミノ酸が置換えられ、削除され又は挿入されている
それらの誘導体,その部分配列及び活性形,アポAI及
びアポAIIのようなアポリポ蛋白質,肝炎B−抗原の
ようなウイルス抗原,肝炎C−ウイルス抗原,肝炎E−
ウイルス抗原,ダニ媒介脳炎(TBE)ウイルス抗原,
HIV及びHSV抗原及びそれら抗原の全部又は部分配
列であって、百日咳,破傷風,マラリア,家禽病,マレ
ック病,ILT,感染性気管支炎,コクシジュウム症及
びニューカッスル病をもたらすものが挙げられる。上記
抗原は、ワクチンとして利用できる。
【0056】
【実験例】以下実験例により本発明を説明する。 1.方法 1.1.ウイルス及び細胞 鶏痘ウイルス株HP1(マイルおよびマリッキ(May
r&Malicki);Zentralblatt
f.Veterinarmedizin,Reich
B,13,1〜12(1966))及び弱毒株HP1−
441(HP1の継代番号441)を、プルフ.エー.
マイル,ムニッヒ(Prof.Mayr,Munic
h)の好意により提供を受けた。初代ニワトリ胎芽線維
芽(CEF)細胞を、欧州特許出願公開第033880
7号に記載されるように調製した。この細胞を、5%ウ
シ胎児血清、グルタミン及び抗生物質で補足された組織
培養液199(TCM199;ギブコ(Gibco)B
RL)にて増殖させた。ワクシニアウイルス(ATCC
#VR119,株WR)を、Dr.ビー.モス(B.M
oss)の好意により提供を受けた。このウイルスを、
マケット(Mackett)等(ディー.エム.グロー
バー(D.M.Gloverによる(ed).(198
5),DNAクローニング:実践的アプローチ;IRL
プレス,オックスフォード)により報告されたようにC
V−1細胞にて複製させ、精製した。アフリカグリーン
モンキー腎細胞系CV−1(ATCC#CCL70)
を、ATCC(American TypeCultu
re Collection),ロックビル,メリーラ
ンド,より得た。
【0057】1.2.鶏痘ウイルス(FPV)の精製 精製を、以下の修正を加えて、基本的にはジョクリク
(Joklik)(Virology,18,9〜18
(1962))に記載されたように行った:CEF単層
(20コの175cm2 細胞培養フラスコ)を、1pf
u(プラーク形成単位)/細胞で感染させ、+37℃,
5%CO2 で4〜5日間インキュベートした。細胞を、
倍地に剥ぎ落とし、ソルバル(Sorvall)RC3
C遠心機のH6000A−ローターにて2,000rp
mで20分遠心することにより沈降させた。ペレット
を、5mlの10mMトリス(pH9)に懸濁させ、超
音波処理し、1/10量の2.5%トリプシンで補足
し、+37℃で30分インキュベートした。細胞外ウイ
ルスをペレットにするために、上清をベックマン タイ
プ19ローターにて+4℃, 2時間, 17,000rp
mで遠心した。細胞倍溶液上清のトリプシン処理細胞及
びウイルスペレットを、プールし、36%スクロースク
ッション上に装填し、ベックマンSW28ローターにて
+4℃で80分13,500rpmで遠心した。ペレッ
トを、1mlの1mMトリス(pH9)に再懸濁し、超
音波処理し、20〜40%のスクロース勾配上に置き、
+4℃で50分間12,000rpmで遠心した。2つ
のウイルスバンド(ウイルスの細胞内及び細胞外形態)
を、集め、プールし、2容量の10mMトリス(pH
9)を加えた。ウイルスペレットを、15,500rp
mで60分遠心の後集め、500μlの1mMトリス1
mMNaCl(pH9)に再懸濁した。
【0058】1.3.細胞感染及びプラークアッセイ プラークアッセイを、CEFまたはCV−1の融合性単
層上にて行った。条件は、CEFについては、60cm
2 組織培養シャーレを用い約6×106 細胞で行うか又
は10cm2,6ウエルプレートを用い1ウエルにつき1
×106 細胞で行う。CV−1細胞については、10m
2,6ウエルプレートを用いウエルあたり1×106 細胞
で行う。ウイルス懸濁物を、1時間時々振動させなが
ら、0.6ml容量のTCM199中にて細胞に吸着さ
せた。懸濁物をアスピレーションで除去し、血清を含ま
ないDMEM、抗生物質及び1%低融解性アガロ−ス
(LMA;ギブコ(Gibco)BRL)よりなる培養
液といれかえた。CEF細胞上にタイトレートされたF
PV−プラークを、感染後5又は6日目に30μg/m
lのニュートラルレッド(シグマ)で染色した。CV−
1細胞上にタイトレートされたワクシニアウイルスプラ
ークを、感染後3日目に50μg/mlのニュートラル
レッドで染色した。
【0059】1.4.イン ビボ組換え CEF細胞又はCV−1細胞(60m2 組織培養シャー
レにて)を、細胞当たり1プラーク形成単位(pfu)
のHP1−441又はVVでぞれぞれ感染させた。ウイ
ルスを、+37゜Cで1時間2.5mlのTCM199
中にて吸着させた。次いで、培養液を、アスピレート除
去し、感染単層を、グラハムおよびヴァン デル イー
ビ−(Graham&van der Eb)(Vir
ology,52,456〜467(1973))によ
る終量1mlにおけるヘペス緩衝食塩水中20μgのプ
ラスミドDNA及び5μgのHP1−441又はVV野
生型DNAよりなるDNA−Ca−ホスフェート沈降物
でオーバーレイした。室温で30分のインキュベーショ
ンの後、9mlのTCM199を加え、インキュベーシ
ョンを+37゜Cで更に4時間続けた。培養液を、10
mlの新鮮なTCM199と代え、プレートを2日イン
キュベートした。次いで、細胞を、培養液に剥ぎ落と
し、凍結及び解凍のサイクルを続けて3回行うことによ
りペレットを溶解した。次いで、後代ウイルスが、組換
え体の存在についてアッセイされた。
【0060】1.5.組換え体の選択及びプラーク精製 1.5.1.ブループラークスクリーニング lacZ遺伝子挿入物を有するウイルスを、以下の修正
を加えたチャクラバルティ(Chakrabarti)
等(Mol.Cell.Biol.,5,3403〜3
409(1985))に記載されたブループラークスク
リーニングにより同定した:CEF−細胞(60cm2
組織培養シャーレにおける)又はCV−1細胞(6ウエ
ルプレートにおける)を、組換え実験により誘導された
ウイルス粗製ストックで感染させ、1%LMAを含むD
MEM(血清を含まない)でオーバーレイした。CEF
については5〜6日、CV−1については3日の後、リ
ン酸緩衝食塩水(PBS)中1%LMA及び色素産生基
質5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリル−β−D−
ガラクトシド(X−gal)600μg/mlよりなる
第二のオーバーレイにて、単層を染色した。ブループラ
ークが、4〜12時間後に現われた。
【0061】1.5.2.gpt−選択 gpt−遺伝子挿入物を有する組換えFPVウイルス
を、以下の修正を加えて、基本的にはフォークナーおよ
びモス(Falkner&Moss)(J.Viro
l.,62,1849〜1854(1988))に記載
したように、薬剤マイコフェノール酸(MPA)に対す
る耐性に基づいて同定した:CEF細胞の単層を組換え
ウイルスで感染させ、125μg/mlキサンチン,5
〜25μg/mlMPA及び1%LMAで補足されたD
MEMでオーバーレイした。5〜6日後、プラークを、
30μg/mlニュートラルレッドを含むPBS中1%
LMAよりなる第二のオーバーレイで染色することによ
り視覚化した。gpt−及びlacZポジティブ組換え
体の場合は、オーバーレイは、加えて600μg/ml
のX−galを含んだ。プラークは、プラーク精製の数
回の循環工程をうけた。
【0062】CV−1細胞の単層を、組換えワクシニア
ウイルスで感染させ、250μg/mlキサンチン,1
5μg/mlヒポキサンチン,25μg/mlMPA及
び1%LMAで補足したDMEMでオーバーレイした。
2〜3日後、プラークを、50μg/mlニュートラル
レッド及び600μg/mlX−galを含むPBS中
1%MPAよりなる第二のオーバーレイにて染色するこ
とにより視覚化した。プラークは、プラーク精製の数回
の循環工程をうけた。
【0063】1.6.トランジェント発現アッセイ 以下の修正を加えて、基本的にはコクラン(Cochr
an)等(Proc.Natl.Acad.Sci.U
SA,82,19〜23(1985))に記載したよう
にアッセイを行った:CV−1細胞(約1×107
胞)の融合性単層を、5又は10プラーク形成単位の野
生型ワクシニアウイルスで感染させ、グラハムおよびヴ
ァン デル イービー(Virology,52,45
6〜467(1973))にしたがって調製したDNA
−Ca−沈降物の形態における30μgプラスミドDN
Aでトランスフェクトした。細胞を、感染後24時間で
遠心によりハーベストし、100μlのPBSに再懸濁
させた。感染細胞の細胞質抽出物を、超音波処理により
調整し、β−ガラクトシダーゼ活性についてアッセイし
た。
【0064】1.7.β−ガラクトシダーゼアッセイ CV−1細胞(8×106 細胞)の融合性単層を、10
プラーク形成単位のワクシニア組換え体で感染させ、感
染後24時間で遠心によりハーベストし、100μlの
PBSに再懸濁した。細胞質抽出物の調製のために、細
胞を、凍結及び解凍の3回の繰返しサイクルにより、及
び、超音波処理により破壊した。蛋白質抽出物をブラド
フォード(Bradford)(Anal.Bioch
em.72,248〜254(1976))にしたがっ
て定量した。酵素アッセイを、以下の修正を加えて、基
本的にはミラー(Miller)(分子遺伝学における
実験において,コールド スプリング ハーバー ラボ
ラトリー,コールド スプリング ハーバー,ニューヨ
ーク:352〜355(1972))に記載されたよう
に行った:すべての試薬を、28゜Cへ予め加温し、溶
解物を氷上に保持した。反応を、770μl lxZ緩
衝液(0.6M Na2 HPO4 ,0.4MNaH2
4 ,0.1M KCl、0.01M MgSO4
0.5Mβ−メルカプトエタノール,pH7)中にて行
った。200μlの色素産生基質o−ニトロフェニル−
β−D−ガラクトピラノシド(ONPG;0.1Mリン
酸緩衝液pH7.0中4mg/ml)を加え、反応を3
0μlの希釈(1:100)細胞抽出物を加えることに
より開始させた。室温で3分後、アッセイを、ベックマ
ンDU8光度計に移した。光学密度を、PBSサンプル
を参照して28゜Cで15分420μmで記録した。結
果は、UV−Visデンシトメーター(ヒルシェマン
(Hirschmann))を用いてポリアクリルアミ
ドゲルのスキャンニングにより確認した。
【0065】1.8.配列決定 配列を、特異的プライマーを用いるジデオキシ鎖終結法
(サンガーおよびコールソン(Sanger&Coul
son);J.Mol.Biol.,94,441,
(1975))によりT7ポリメラーゼ配列化キット
(ファルマシア)を用いて決定した。プラスミドの構築
を、サンブルック(Sambrook)等(分子クロー
ニング;コールド スプリング ハーバー ラボラトリ
ー プレス(1989))に記載した標準法にしたがっ
て行った。
【0066】2.挿入プラスミドの構築 2.1.pFPtk5 第1の工程として、FPVチミジンキナーゼ遺伝子を以
下のようにクローニングした:鶏痘ウイルスDNA(H
P1ムニヒ(Munich)株)のEcoRI消化物
を、ベクターpTZ19R(ファルマシア)のEcoR
I部位へクローニングした。プラスミド(pFPtk5
と呼ばれる。)を含むtk−遺伝子を、オリゴヌクレオ
チドプローブ5′−CAG TTA TTG TGG
CCGCGC TTA ACG GTG A−3′を用
いるコロニーフィルターハイブリッド形成法により同定
した。プラスミドは、5.5kbEcoRI断片を含ん
だ。
【0067】2.2.pFPtk10.4 pFPtk5を、ClaI,BamHI及びScaIで
開裂させ、クレノーポリメラーゼで処理し、PvuI
I,EcoRI及びホスファターゼで処理されたベクタ
ーpTZ19Rでライゲートした。得られたプラスミド
pFPtk10.4は、鶏痘ウイルスtk−遺伝子を含
む2.8kbBamHI−ClaI挿入物を有した(ボ
イル(Boyle)等;Virology,156,3
55〜356(1987))。
【0068】2.3.pFP−UV2i pFPtk10.4のtk−コーディング領域内の特有
のNcoI部位へ、pUV1からの2.3kbSspI
断片(フォ−クナー(Falkner)等;Nucl.
Acids Res.,15,7192(1987))
を、挿入した。断片は、P11−プロモーター(バート
レット(Bertholet)等,Proc.Nat
l.Acad.Sci.USA,82,2096〜21
00(1985))、P7.5プロモーター(コクラン
(Cochran)等;J.Virol.,54,30
〜37(1985))及びlacZの5′部分を含む。
【0069】2.4.pFP−UV2 プラスミドpFP−UV2のクローニングを、中間体プ
ラスミドpFP−UV2iへ、2.3kblacZ断片
(lacZ遺伝子の3′部分)を挿入することにより完
成させた。
【0070】2.5.pFP−UV2−PT 以下の実験において、プロトロンビンのcDNA配列
を、プラスミドpFP−UV2へクローニングした。こ
の実験は、欧州特許出願第90101623.8号に記
載されるように、プラスミドpPt#12からのEco
RI断片(2.0kb)を摘出することにより行われ
た。次いで、完全なヒトプロトロンビンcDNAを、E
coRI及びホスファターゼ処理ベクターpFP−UV
2へクローニングした。この構築物においては、プロト
ロンビンcDNAの翻訳開始コドンが、ワクシニアウイ
ルス主要後期11Kポリペプチドのプロモーターの自然
発生開始コドンと正確に融合されている。得られたプラ
スミドは、pFP−UV2−PTと呼ぶ。
【0071】2.6.pTKm このプラスミドを、ホスホロチオエート−ベース突然変
異誘発法(アマシャム社(Amersham,In
c.))を用いて、オリゴヌクレオチド誘導突然変異誘
発によりpFPtk10.4から構築した。FPVチミ
ジンキナーゼ遺伝子の遺伝子間領域を拡張し修飾するた
めに用いられる突然変異誘発プライマーは、配列5′−
TTA CAC TAA ACC GGT ACC C
GG GATCGA TAA AAA CCT TAA
TTA CTA−3′を有した。この突然変異体の構
造は、プライマーを用いて、変形配列の下流46bpに
位置する5′−CCATTCCGTGTATAATGT
AC−3′を配列化することにより確認した。
【0072】2.7.pFP−ZsP11 プラスミドpFP−Z21(2.15参照)において、
lacZ遺伝子を、いくつかの制限部位により側面配列
化するが、それにはプロモータ配列は含まない。pFP
−Z21のPstI及びSmaI部位へ、合成プロモー
ター(ワクシニアP11プロモーターの修飾体)を、ア
ニーリングされたオリゴヌクレオチドI及びIIよりな
る合成リンカーのライゲーションによりlacZ遺伝子
の上流に挿入した。
【0073】オリゴヌクレオチドIの配列は以下の表5
のごとくである。
【遺伝子配列2】
【表5】
【0074】オリゴヌクレオチドIIの配列は以下の表
6のごとくである。
【遺伝子配列3】
【表6】
【0075】2.8.pTKm−sP11 合成ワクシニア後期プロモーターにより制御されるE.
coli lacZ遺伝子を含む3.3kbSmaI/
BaII断片を、プラスミドpFP−ZsP11から調
製し、SmaIにて線状化されたベクターpTKmへ挿
入した。得られたプラスミドは、pTKm−sP11と
呼ぶ。
【0076】2.9.pTKm−sP11−gpt pTKm−sP11を、SmaIを用いて線状化し、プ
ラスミドpTKgpt−Fls(フォークナーおよびモ
ス,J.Virol.,62,1849〜1854(1
988))から摘出した1.1kbHpa 1−Dra
I P7.5−gpt遺伝子カセットとライゲートし
た。得られたプラスミドは、pTKm−sP11−gp
tと呼ぶ。
【0077】2.10.pTKm−VVtka及びb これらのプラスミドを、SmaIにより線状化されたベ
クターpTKm−sP11ヘ、 pGS50(マケット
およびスミス(Mackett&Smith)J.Ge
n.Virol.,67,2067〜2081(198
6))からの1.1b Dra I断片として調整され
た完全なワクシニアチミジンキナーゼ遺伝子を挿入する
ことにより構築した。得られたプラスミドを、pTKm
−VVtka及びbと呼んだ。
【0078】2.11.M13mp18−UV1 第1の工程として、挿入ベクターpFP−UV2(2.
4参照)から誘導された1.2kbPstI/SauI
断片を、M13mp18へサブクローニングした。この
断片は、11Kポリペプチドをコードするワクシニアウ
イルス遺伝子のプロモーター(P11;バートレット
等;Proc.Natl.Acad.Sci.USA,
82,2096〜2100(1985))及び7.5K
ポリペプチドをコードするワクシニアウイルス遺伝子の
プロモーター(P7.5;コクラン等;J.Viro
l.,54,30〜37(1985))及びlacZ遺
伝子の断片を含む。得られたプラスミドは、M13mp
18−UV1と呼んだ。
【0079】2.12.M13mp18−Eco2 オリゴヌクレオチド誘導突然変異誘発(アマシャム社)
を、M13mp18−UV1のlacZ遺伝子のATG
の上流に第2のEcoRI部位7kbを導入するために
用い、中間体プラスミドM13mp18−Eco2を調
製した。lacZ上流域を改変するために用いられる突
然変異誘発プライマーは、配列5′−ACC ATA
TGT AAG GAA TTC CTT AGATA
A−3′を有した。
【0080】2.13.pFP−UV2−Eco2 M13mp18−Eco2から調製した修飾PstI/
SauIプロモーター断片を、PstI/SauI切断
pFP−UV2へ挿入した。得られたベクターは、pF
P−UV−2−Eco2と呼ぶ。
【0081】2.14.pFP−Z1 プラスミドpFP−Z1を、pFP−UV2−Eco2
から0.9kbEcoRI P11/P7.5断片を削
除することにより構築し、lacZ遺伝子の上流近傍に
多重クローニング部位を配置した。
【0082】2.15.pFP−Z21 プラスミドpFP−Z21を、部分的にClaIで消化
したベクターpFP−Z1へ、合成リンカー配列(5′
−CGA TTG GCC AGG ATCCGT C
GA CAG GCC TAT−3′;相補鎖,5′−
CGATAG GCC TGT CGA CGG AT
C CTG GCC AAT−3′)を導入することに
より構築した。この修飾は、lacZ遺伝子の単一切除
を可能とする。
【0083】2.16.pFP−2 プラスミドpFP−2を、SmaIで線状化したプラス
ミドpFP−Z1へ、SspI/EcoRV消化FPV
−DNA(HP1−441)のランダム断片を挿入する
ことにより構築されたライブラリーから単離した。
【0084】2.17.pFP−ZP2 P2プロモーター活性を含む0.6kbEcoRI/N
siI断片を、pFP−2から調製した。この断片を、
EcoRI/PstIで線状化したベクターpFP−Z
21とライゲートした。
【0085】2.18.pTZgpt−P2a及びpT
Zgpt−P2b これらのプラスミドを、HpaIで線状化したプラスミ
ドpTZgpt−dP(2.27参照)へ、pFP−Z
P2から誘導したP2−lacZ遺伝子カセット(3.
7kbSmaI/StuI断片)を挿入することにより
構築した。得られたベクターは、pTZgpt−P2a
及びpTZgpt−P2bと呼ぶ。
【0086】2.19.pFS50 第1の工程において、プラスミドpTZ19R(ファル
マシア)をPvuIIで消化し、多重クローニング部位
及びその近接配列を含む349bp断片を削除した。こ
のベクター断片を、DraI消化によりpGS50から
調製した1.1kbワクシニアtk−遺伝子断片とライ
ゲートした。得られたプラスミドは、pFS50と呼
ぶ。
【0087】2.20.pFS51 pFS50を、ClaI及びEcoRIで切断し、合成
リンカー(P−MCS1及び2)とライゲートした。こ
のベクターは、pFS51と呼ぶ。リンカー構築のため
に用いたオリゴヌクレオチドは、以下の表7の配列を有
する。
【0088】
【遺伝子配列4】
【表7】
【0089】2.21.pFSgpt プラスミドpFSgptを、PvuII/NdeIで切
断したプラスミドpFS51へ、NdeI及びDraI
での消化によりpTKgtp−Fls(フォ−クナー&
モス;J.Virol.,62,1849〜1854
(1988))から調製した0.98kb P7.5−
gpt遺伝子カセットをサブクローニングすることによ
り生成した。
【0090】2.22.pP2m0gpt 突然変異体m0 P2プロモーターをコードする合成オ
リゴヌクレオチドをアニーリングし、NdeI/Bam
HIにより線状化したベクターpFSgptへ強制クロ
ーニングすることにより挿入した。これらのオリゴヌク
レオチドのヌクレオチド配列は、以下の表8のごとくで
ある。
【0091】
【遺伝子配列5】
【表8】
【0092】2.23.pP2m1gpt pP2m1gptを構築するために、合成リンカー配列
m1.1及びm1.2をアニーリングし、NdeI/B
amHIで線状化したベクターpFSgptでライゲー
トした。オリゴヌクレオチドは、以下の表9の配列を有
する。
【0093】
【遺伝子配列6】
【表9】 得られたプラスミドは、pP2m1gptと呼ぶ。
【0094】2.24.pP2m2gpt ベクターpP2m2gptを、NdeI/BamHIで
切断されたプラスミドpFSgptと、アニーリングさ
れたオリゴヌクレオチドm2.1及びm2.2をライゲ
ートすることにより生成した。クローニングのために使
用されるオリゴヌクレオチドは、以下の表10の配列を
有する。
【0095】
【遺伝子配列7】
【表10】 得られたプラスミドは、pP2m2gptと呼ぶ。
【0096】2.25.pP2m0gpt−lacZ,
pP2m1gpt−lacZ及びpP2m2gpt−l
acZ/pP2mxgpt−lacZ pP2m0gpt−lacZ,pP2m1gpt−la
cZ及びpP2m2gpt−lacZの構築を、Eco
RI/SmaIで線状化したベクターpP2m0gp
t,pP2m1gpt及びpP2m2gptへ、3.2
kbEcoRI/BaII断片(プラスミドpFP−Z
21から誘導された)としてのE.coli lacZ
遺伝子を挿入することにより行った。
【0097】2.26.pTZgpt−Fls ワクシニアウイルス挿入ベクターpTZgpt−Fls
を、pTKgpt−Fls(フォークナーおよびモス;
J.Virol.,62,1849〜1854(198
8))の2.4kbPvuII断片(プラスミドpUC
18から初めに誘導された)を、プラスミドpTZ19
R(ファルマシア社)からの2.5kbPvuII断片
に置き換えることにより構築した。アンピシリン耐性遺
伝子及びプラスミドの複製起点(2.4kbpUC P
vuII断片上にも存在)に加えて、バクテリオファー
ジf1の複製起点を、このクローニング工程によりpT
Kgpt−Flsへ挿入した。
【0098】2.27.pTZgpt−dP pTZgpt−FlsのP11プロモーターをPstI
及びHpaIの消化により削除し、ラージベクター断片
をHpaIリンカー(5′−GGTTAACC−3′,
ファルマシア社)とライゲートした。得られたプラスミ
ドは、pTZgpt−dPと呼ぶ。
【0099】2.28.M13mp18−UV3 プラスミドM13mp18−UV3を、ベクターM13
mp18−UV1(2.11参照)中のP11プロモー
ターのイン ビトロにおけるオリゴヌクレオチド誘導突
然変異誘発(ファルマシア社)により構築した。プロモ
ーター領域を改変するために使用されるオリゴヌクレオ
チドは、配列5′−TAGCTATAAATAAAGA
ATT CCTGCAG−3′を有する。
【0100】2.29.pTZgpt−P11M ワクシニアウイルス組換えプラスミドpTZgpt−P
11Mを、HpaIで消化したpTZgpt−dPプラ
スミドへ、M13mp18−UV3から誘導したHin
dIII/Asp718クレノーポリメラーゼ処理60
0bp断片を挿入することにより構築した。この断片
は、突然変異P11プロモーター(P11M)を含む。
【0101】2.30.pFP−ZsP11 オリゴヌクレオチドsP11(3)及びsP11(4)
をアニーリングし、SmaI/PstIで切断したベク
ターpFP−Z21(2.15参照)へクローニングし
た。sP11(3)及びsP11(4)の配列はそれぞ
れ以下表11のごとくである。
【0102】
【遺伝子配列8】
【表11】 得られたプラスミドは、pFP−ZsP11と呼ぶ。
【0103】2.31.pTZgpt−sP11 pFP−ZsP11を、SmaI/BaIIで消化し、
lacZ遺伝子へリンクした合成プロモーター配列を含
む3.3kb断片をワクシニアウイルス挿入ベクターp
TZgpt−dP(2.27参照)へクローニングし
た。得られたプラスミドは、pTZgpt−sP11と
呼ぶ。
【0104】2.32.pFP−Zs4b オリゴヌクレオチドs4b(3)及びs4b(4)をア
ニーリングし、SmaI/PstI切断ベクターpFP
−Z21(2.15参照)へクローニングした。s4b
(3)及びs4b(4)の配列はそれぞれ以下表12の
ごとくである。
【0105】
【遺伝子配列9】
【表12】 得られたプラスミドは、pFP−Zs4bと呼ぶ。
【0106】2.33.pTZgpt−s4b pFP−Zs4bをSmaI/BaIIで消化し、la
cZ遺伝子とリンクした合成プロモーター配列を含む
3.3kb断片をワクシニアウイルス挿入ベクターpT
Zgpt−dP(2.27参照)へクローニングした。
得られたプラスミドは、pTZgpt−s4bと呼ぶ。
【0107】2.34.pFP−Zsart オリゴヌクレオチドsart(3)及びsart(4)
をアニーリングし、SmaI/PstIで切断したベク
ターpFP−Z21(2.15参照)へクローニングし
た。sart(3)及びsart(4)の配列は、それ
ぞれ以下の表13のごとくである。
【0108】
【遺伝子配列10】
【表13】 得られたプラスミドは、pFP−Zsartと呼ぶ。
【0109】2.35.pTZgpt−sart pFP−ZsartをSmaI/BaIIで消化し、l
acZ遺伝子へリンクした合成プロモーター配列を含む
3.3kb断片をワクシニアウイルス挿入ベクターpT
Zgpt−dP(2.27参照)へクローニングした。
得られたプラスミドは、pTZgpt−sartと呼
ぶ。
【0110】組換えウイルスvflsβ,vP11,v
P11m,v4b及びvartを、組換えプラスミドp
TKgptF1β(フォークナーおよびモス等;J.V
irol.62,1849〜1854(1988))、
pTZgpt−sP11、pP11m−lacZ(ティ
−.ロングマン(T.Langmann),デュプロマ
ルベイト(Diplomarbeit),Univer
sitat Wien 1991)pTZgpt−s4
b及びpTZgpt−sartからそれぞれ誘導した。
【0111】3.細胞培養における増殖のための鶏痘ウ
イルスチミジンキナーゼの適応性 3.1.FPV挿入プラスミドpFP−UV2及びpF
P−UV2−PTの構築 構築されたプラスミドpFP−UV2及びpFP−UV
2−PTの最初のタイプにおいては、鶏痘ウイルスtk
−遺伝子のコーディング配列は、外来遺伝子挿入物によ
り2つの断片に分割される。プラスミドpFP−UV2
は、ワクシニアウイルス挿入プラスミドpUV1(フォ
ークナー等;Nucl.Acids.Res.,15,
7192(1987))と同様の構造を有する。pUV
1においては、E.coli lacZレポーター遺伝
子が、ワクシニアウイルス初期/後期P7.5プロモー
ター(コクラン等;J.Virol.,54,30〜3
7(1985))により駆動する。ワクシニアウイルス
主要後期11Kポリペプチドのプロモーター(ベルトレ
ット等;Proc.Natl.Acad.Sci.US
A,82;2096〜2100(1985))は、多重
クローニング部位により追従され、挿入する外来遺伝子
の調節因子として機能する。両構成要素ともワクシニア
ウイルスtk−遺伝子配列により側面配列化される(図
1のA)。プラスミドpFP−UV2は、lacZレポ
ーター遺伝子及びプロモーターの配列と同様である。し
かしながらそのプラスミドは、鶏痘ウイルスtk−遺伝
子配列により側面配列化される(図1のA)。イン ビ
ボ組換えによるFPVのゲノムtk−位置へのpFP−
UV2の挿入により、pUV1の場合のように、ウイル
スtk−遺伝子が不活性化される。このプラスミドを構
築するために、pUV1のプロモーターlacZ遺伝子
カセットを、図1のAに概説されるように、2工程によ
って、FPVth−遺伝子の範囲内の特有のNcoI部
位へクローニングした。組換えプラスミドpFP−UV
2−PTを構築するために、ヒトプロトロンビンcDN
Aを、ワクシニア11Kプロモーターの下流のベクター
pFP−UV2へ挿入した。プラスミドpFP−UV2
−PTを、初めの一連のFPV組換え体の構築のために
使用した。
【0112】図1において、略号は以下の意味を有す
る。 FPV−tk=鶏痘ウイルスチミジンキナーゼ遺伝子 VV−tk=ワクシニアウイルス チミジンキナーゼ遺
伝子 P11=ワクシニアウイルス主要後期11kDaポリペ
プチドのプロモーター P7.5=ワクシニアウイルス7.5kDaポリペプチ
ドのプロモーター lacZ=β−ガラクトシダーゼをコードするE.co
li遺伝子 (矢印は転写の方向を示す。)
【0113】3.2.pFP−UV2−PTから誘導さ
れたFPV組換え体のゲノム特性 プラスミドpFP−UV2−PTの機能特性を調査する
ために、ニワトリ胎芽線維芽細胞におけるイン ビボ組
換え実験を行った。lacZレポーター遺伝子のため
に、組換えウイルスを、ブループラークスクリーニング
により同定した。いくつかのプラークを採取し、プラー
クを3回精製した。FPVtk遺伝子及びlacZ遺伝
子プローブを有するFPV組換え体で感染させた細胞か
らの全DNAのサザンハイブリッド形成によっては、制
限断片の正確なバンドパターン(lacZ遺伝子を有す
る約8.3kbの1つの新規バンド及びFPVtk−遺
伝子プローブを有する約1.9及び8.3kbの2つの
バンド)を観察できないことが示された。その代わり
に、野生型tk−遺伝子バンドを含む複合パターンのバ
ンドは見られた。1つの典型的なウイルス単離体(f−
PT1ブルーと呼ばれる)を、プラーク精製及びサザン
分析のさらなるラウンドのために選択した。3回のプラ
ーク精製単離体から始まる全11ラウンドのプラーク精
製によっては、意味あるほどには複合バンドパターンは
変化しなかった。図2及び図3のレーン1〜5におい
て、FPVtk−遺伝子プローブ(図2)及びlacZ
遺伝子プローブ(図3)で視覚化された、3、5、7、
9及び11回目のラウンドのプラーク精製のウイルスD
NAのサザン分析を示す。他の単離体f−PT2ブルー
は、同様の結果を示したが、同定可能なDNAバンドパ
ターンではなかった(図2及び図3、レーン6)。
【0114】プラーク精製の全てのラウンドの際に、白
色プラークが頻繁に観察された。2種の白色プラークf
−PT1及び2ホワイトを、f−PTブルー単離体と共
に分析した。それらは、lacZ遺伝子プローブとハイ
ブリッドを形成したが、青色を発現することはなかった
(図3,レーン8及び9)。FPVtk−遺伝子プロー
ブとのハイブリッド形成は、全ての場合において、野生
型tk−遺伝子の存在を明らかにした(図2,レーン1
〜9,矢印)。FPV野生型コントロールは、レーン7
に示され、ネガティブコントロール(ニワトリ胎芽線維
芽DNA)は、レーン10に示される。これらの意外な
結果が部分EcoRI消化によるものでないことを実証
するために、図2に示されるのと同様のブロットを、プ
ロトロンビン遺伝子プローブへハイブリダイズした。図
4に示されるように、全ての場合において(レ−ン6を
除き、これらのより大きいバンドは、f−PT2ブルー
ゲノムにおけるより複合的な組換え結果により形成され
たものである。)、制限的消化が完全であることを示す
唯一のバンド(2.0kbプロトロンビンバンド)が検
出された。従って、図2及び図3に示される複合バンド
は、ウイルスDNAの部分消化ゆえの人工的なものでは
なく、挿入プラスミドpFP−UV2−PTを有するウ
イルスtk遺伝子の不活性化により、ゲノム的にモノク
ローナルな鶏痘組換え体が得られなかったことを反映す
るものである。
【0115】図2〜4においてレーン1〜5は、プラー
ク精製の異なる段階(それぞれ3,5,7,9及び11
回目のラウンド)でのFPV組換え体f−PT1−ブル
ーからのDNAを示す。レーン6は、異なる単離体f−
PT2−ブルーを示す。レーン7,8及び9は、それぞ
れFPV野生型及び2つの別個のホワイトプラーク単離
体(f−PT−ホワイト1及び2)を示す。ネガティブ
コントロールとして、ニワトリ胎芽線維芽細胞DNAが
レーン10に示される。図2における矢印は、FPV野
生型tk−遺伝子バンドを指す。右に記載した値は、キ
ロベースペアー(kb)での標準に対応する。
【0116】3.3.FPV挿入プラスミドpTKm−
sP11−gptの構築 tk−遺伝子がFPV株HP1.441において必須で
あるとする仮説を調査するために、新規挿入プラスミド
pTKmを構築した。このプラスミドにおける外来遺伝
子の挿入部位は、tk−遺伝子とtk遺伝子の下流のオ
ープンリーディングフレーム(3′orf)の間の遺伝
子間領域に位置づける。tk−遺伝子と3′orfの間
の野生型遺伝子間領域は、外来遺伝子挿入のための特有
な制限部位を含まない。従って、この領域を、図5,6
に示されるように修飾した。tk−遺伝子の停止コドン
のすぐ下流に、ワクシニアウイルス初期転写停止シグナ
ル(ロルマン ジー.(Rohrmann G.)等,
Cell,46:1029(1986))及び特有の制
限部位ClaI、SmaI及びAsp718を、部位誘
導突然変異形成により導入した。プラスミドpTKmの
修飾された拡張遺伝子間領域へ、合成P11プロモータ
ー−lacZ遺伝子カセット及びP7.5−gpt遺伝
子カセットを、2工程により挿入した。最後に得られた
プラスミドは、pTKm−sP11−gptと呼び(図
7,8)、それは、ブループラークスクリーニングのた
めのlacZ遺伝子及び選択マーカーとしてのgpt−
遺伝子を含む。ウイルスゲノムへの挿入に際して、PV
tk−遺伝子を分裂させることも不活性化させることも
ない。
【0117】図7及び図8において、sP11は、ワク
シニア主要後期11kDaポリペプチドのプロモーター
から誘導した合成ワクシニアウイルス後期プロモーター
を意味する。3′orfは、鶏痘ウイルスtk−遺伝子
の下流のオープンリーディングフレームを意味する。g
ptは、酵素キサンチン−グアニン−ホスホリボシル−
トランスフェラーゼをコードするE.coli遺伝子を
意味する。他の略号は、図1に記載したのと同様であ
る。矢印は、転写の方向を示す。
【0118】3.4.無傷のFPVtk−遺伝子を有す
る組換え鶏痘ウイルス 続いて、プラスミドpTKm−sP11−gptを、ニ
ワトリ胎芽線維芽細胞におけるイン ビボ組換えによる
FPV組換え体を構築するために用いた。gpt選択に
より得られた全てのプラークを、オーバーレイ中X−g
alの存在下青色に染色した。プラーク精製(gpt−
選択に基づく)の2回のラウンドのみがウイルス単離体
を得るために必要とされた。
【0119】次いで、f−sP11#1と呼ばれる単離
体のうちの一つを、大量に増殖させ、精製した。組換え
体及び野生型のウイルスDNAを、EcoRIで消化
し、アガロースゲル上で分離し、サザンブロッティング
により分析した。図9のA〜Cにおいて、異なるプロー
ブを用い、個々のレーンは以下を示す。
【0120】(A)FPVtk−遺伝子プローブとのハ
イブリッド形成。レーン1は、FPV組換え体f−sP
11#1のDNAを示す。レーン2は、FPV野生型ウ
イルスHP1.441のDNAを示す。レーン3は、H
indIIIで消化したラムダDNAを示す。 (B)gpt−遺伝子プローブとのハイブリッド形成。
レーン1は、HindIIIで消化したラムダDNAを
示す。レーン2は、FPV組換え体f−sP11#1の
DNAを示す。レーン3は、FPV野生型ウイルスHP
1.441のDNAを示す。 (C)lacZ遺伝子及びファージラムダDNAプロー
ブとのハイブリッド形成。レーン1は、HindIII
で消化したラムダDNAを示す。レーン2は、FPV組
換え体f−sP11#1のDNAを示す。レーン3は、
FPV野生型ウイルスHP1.441のDNAを示す。
比較のために右に記載した値は、キロベースペアの基準
に従う。
【0121】図9のAおいては、制限断片を、FPVt
k−遺伝子プローブとハイブリッド形成させた。組換え
DNAにおいては、2つの新規断片5.2kb及び4.
7kbが視覚化される(レーン1)。コントロールDN
Aにおいては、5.5kb野生型tk−バンドが示され
る。gpt−遺伝子プローブとのハイブリッド形成後
(図9のB)、tk−遺伝子及びgpt配列の一部を含
む5.2kb断片を、シグナルが得られない野生型ウイ
ルス(レーン3)と共に、ライトアップする(レーン
2)。最後に、lacZ遺伝子及びファ−ジラムダプロ
ーブとのハイブリッド形成(図9のC)は、組換えウイ
ルスの断片を含む4.7kblacZ遺伝子(レーン
2)及びマーカーバンド(レーン1)を明らかにする。
野生型ウイルスについては、ハイブリッド形成はなされ
ない(レーン3)。
【0122】この実験から、FPVtk−遺伝子と3′
orfの間の遺伝子間領域が必須なものでなく、無傷の
tk−遺伝子が真のFPV組換え体の精製を可能とする
ことが結論づけられた。
【0123】3.5.新規FPV宿主株:f−TK2a
及びf−TK2b 技術的及び生物学的理由により、組換えFPVの構築の
ためには、より困難性を有し、より時間の消費を考慮す
る必要がある。従って、対象として重要な遺伝子をFP
Vへ挿入する前に、同様のワクシニアウイルス組換え体
を通常それぞれの遺伝子の機能を調査するために構築し
た。鶏痘組換え体の構築のためにも同様のワクシニア挿
入プラスミドの使用を可能とするために、E.coli
lacZ遺伝子と共にワクシニアウイルスtk−遺伝子
を、鶏痘ウイルスのtk−遺伝子と3′orfの遺伝子
間領域に挿入した。プラスミドpTKm−VVtka及
びpTKm−VVtkbを、中間体プラスミドpTKm
−sP11へ機能性VVtk−遺伝子をクローニングす
ることにより構築した(図7,8)。FPV野生型ウイ
ルスとpTKm−VVtka及びbの組換えに際して、
2つの新規FPV宿主株(f−TK2a及びf−TK2
bと呼ぶ)を作成した。従って、この新規宿主株は、2
つの機能性tk−遺伝子及びlacZ遺伝子を含み、そ
れら遺伝子の全ては、組換え基質として適切な挿入プラ
スミドに対する新規非必須部位として使用できる。この
新規株のサザンブロット分析を、図6A〜Cに示す。野
生型ウイルスHP1.441のDNA、2つのFPV組
換え体のDNA及びプラスミドpTKm−VVtka及
びpTKm−VVtkbを、制限酵素PstI、Cla
I及びEcoRIで消化し、1%アガロースゲル上にて
分離し、ニトロセルロースへ移した。図10〜12のブ
ロットは、FPV−tk−遺伝子プローブ(図10)、
ワクシニアウイルスtk−遺伝子プローブ(図11)及
びlacZ遺伝子及びラムダDNAプローブ(図12)
とハイブリダイズされた。
【0124】図10〜12において、レーン1は、Ps
tIで消化したFPV野性型DNA(HP1.441)
を示す。レーン2は、PstIで消化したf−TK2a
DNAを示す。レーン3は、PstIで消化したf−T
K2bDNAを示す。レーン4は、ClaIで消化した
FPV野性型DNA(HP1.441)を示す。レーン
5は、ClaIで消化したf−TK2aDNAを示す。
レーン6は、ClaIで消化したf−TK2bDNAを
示す。レーン7は、EcoRIで消化したFPV野性型
DNA(HP1.441)を示す。レーン8は、Eco
RIで消化したf−TK2aDNAを示す。レーン9
は、EcoRIで消化したf−TK2bDNAを示す。
レーン10は、マーカーDNAを示す。レーン11はE
coRIで消化したpTKm−VVtkaDNAを示
す。レーン12は、EcoRIで消化したpTKm−V
VtkbDNAを示す。レーン13は、ClaIで消化
したpTKm−VVtkaDNAを示す。レーン14
は、ClaIで消化したpTKm−VVtkbDNAを
示す。レーン15は、PstIで消化したpTKm−V
VtkaDNAを示す。
【0125】全ての消化物について、正確なバンドパタ
ーン(図13及び14も参照)が、観察された。Cla
I消化物の場合には、図11のレーン5及び6における
約0.5及び0.7kbの小ハイブリッド形成断片は、
ClaI消化親プラスミドにおいて見出だせなかった
(図11のレーン13及び14)。これは、プラスミド
DNAが、それぞれのClaI部位をメチル化するE.
coli株HB101から単離されたことによるもので
ある。コントロール実験において、この部位は、DNA
がダムメチル化ネガティブE.coli株から調製され
た場合に切断可能であった。
【0126】図13および14において、数字は、断片
の予測されるサイズ(キロベースペア(kb))を示
す。FPV−tkは、鶏痘ウイルス チミジンキナーゼ
遺伝子を意味する。VV−tkは、ワクシニアウイルス
チミジンキナーゼ遺伝子を意味する。sP11は、合
成P11プロモーターを意味する。lacZは、E.c
oli lacZ遺伝子を意味する。矢印は、転写の方
向を示す。
【0127】4.ワクシニアウイルス組換え体における
鶏痘ウイルス初期/後期プロモーター 4.1.鶏痘プロモーターの同定 ワクシニアウイルスプロモーター及びlacZ遺伝子の
コーディング配列よりなる転写ユニットは、色素産生基
質X−galの存在下増殖する細菌コロニーのβ−ガラ
クトシダーゼポジティブ表現型に帰結するE.coli
細胞において活性である。この現象は、lacZネガテ
ィブE.coli株においてE.coli lacZ遺
伝子を含むワクシニア挿入プラスミドを作用させる場合
に観察される(チャクラバルティ等;Mol.Cel
l.Biol.,5,3403〜3409(198
5))。FPV及びワクシニアのプロモーター配列が、
機能的に等しいことから(ボイル&カッパー;J.Ge
n.Virol.,67,1591〜1600(198
6);テイラー等;Vaccine,6,497〜50
3(1988))、鶏痘プロモーターもまた、E.co
liにおいて活性である。これらの考察に基づいて、実
験計画が、鶏痘ウイルスDNAにおけるプロモーター因
子の同定について提案される。
【0128】第1工程として、プラスミドpFP−Z1
及びpFP−Z21を構築した(図16)。図16にお
いて、FPV−tkは、鶏痘ウイルスチミジンキナーゼ
遺伝子を意味する。P7.5は、ワクシニアウイルス
7.5kDa蛋白質遺伝子のプロモーターを意味する。
P11は、ワクシニアウイルス11kDaポリペプチド
の遺伝子のプロモーターを意味する。ssDNAは、一
本鎖DNAを意味する。矢印は、転写の方向を示す。い
ずれのプラスミドも、プロモーターのないlacZ遺伝
子を含む。親プラスミドとして、pFP−UV2が選択
された。これは、ワクシニアウイルスP7.5プロモー
ター、P11プロモーター及び目的物をクローニングす
る多重クローニング部位により制御されるE.coli
lacZ遺伝子を含み、鶏痘ウイルスtk−配列によ
り側面配列化される。ワクシニアプロモーターを削除す
るために、新規EcoRI部位を、lacZ遺伝子の開
始コドンの上流7kbに導入した。EcoRIでの切断
及びライゲーションにより、プロモーターのないlac
Z遺伝子近傍に特有の制限部位を含むプラスミドpFP
−Z1を形成した。次の工程においては、鶏痘ウイルス
株HP1.441のDNAを、制限エンドヌクレアーゼ
SspI及びEcoRVにより消化し、プラスミドpF
P−Z1のlacZ遺伝子近傍の特有のSmaI部位に
クローニングした(図17)。プラスミドを、β−ガラ
クトシダーゼネガティブE.coli株NM522へト
ランスフェクトし、アンピシリン及びX−galを含む
寒天シャーレ上においた。一晩の増殖の後、低いパーセ
ンテージのコロニーが、青色を呈した。いくつかのコロ
ニーを集め、プラスミドDNAを、ワクシニアウイルス
特異的遺伝子発現のためにCV−1細胞におけるトラン
ジェント発現アッセイによりアッセイした(データは示
さない。)。プラスミドDNAは、ワクシニアトランジ
ェント発現アッセイにおいてさまざまな量のβ−ガラク
トシダーゼ活性を誘発した。更に分析を行うために、最
も高い活性を示したクローン(クローン#2)を選択
し、プロモーターを“P2”と呼び、プラスミドをpF
P−2と呼んだ(図17)。
【0129】図17においてgptは、E.coliキ
サンチン グアニン ホスホ−リボシルトランスフェラ
ーゼをコードする遺伝子を意味する。矢印は、転写の方
向を示す。
【0130】4.2.鶏痘ウイルスプロモーターP2の
構造 プラスミドpFP−2の2.5kb P2プロモーター
挿入物のDNAを、制限地図によって分析した。560
kbEcoRI−NsiI断片が、lacZ遺伝子に近
く、それゆえにプロモーター配列を含み得る。この断片
を、ポリリンカー挿入物をlacZ遺伝子の3′末端で
有するpFP−Z1の誘導体であるプラスミドpFP−
Z21へ挿入した(図16)。次いで、プロモーターl
acZ遺伝子カセットを摘出し、プラスミドpTZgp
t−dPの単一HpaI部位へクローニングし、プラス
ミドpTZgpt−P2a及びpTZgpt−P2bを
形成した(図17)。プロモーター外来遺伝子転写ユニ
ットの配向性が、転写のレベルに影響され得ることか
ら、両プラスミドともさらなる研究のために使用され
た。プロモーター挿入物の配列化を、鋳型としてプラス
ミドpTZgpt−P2aを用いて行った。プロモータ
ーの一次構造及びP2遺伝子の最初の10個のコドン
を、図18に示す。5′非翻訳領域は、NsiI部位で
開始する174bpの長さである。開始コドンの上流
に、保護されたポックスウイルスプロモーターコンセン
サス配列TAAATが存在する(図18,−6〜−2位
置)。その位置は後期プロモーターについて典型的であ
るが、いくつかの初期プロモーターにおいても見出せ
る。上流域の最初の174bpの範囲に、初期転写停止
シグナルにより追従されるいくつかの“臨界初期領域”
(TTTTTNT)もまた存在する。初期転写停止シグ
ナルは、後期プロモーターの機能的に重要なT−豊富領
域とオーバーラップする。
【0131】図18において、開始コドン(肉太活字)
のA残基は、位置+1と定義する。位置−6〜−2に
は、ワクシニアウイルス後期プロモーターコア配列が存
在し、位置−19〜−13には、ワクシニア初期RNA
停止シグナルが存在する。最小11ヌクレオチドにおい
て、16bpワクシニア初期プロモーター臨界領域へ一
致する配列は、下線がなされている。上流域は、位置−
174まで延びる。下流域(P2遺伝子の30ヌクレオ
チドコーディング配列)は、+1〜+30まで延びる。
【0132】プラスミドpTZgpt−P2aにおける
P2−lacZ転写単位は、融合遺伝子であった。開始
コドンは、5′非翻訳範囲の39ヌクレオチドを有する
フレームに融合したP2遺伝子及びコーディング領域l
acZ遺伝子の360bpにより追従された(データは
示さない。)。融合遺伝子の計算上の分子量は、133
kDである。
【0133】4.3.P2プロモーターと他のポックス
ウイルスプロモーターの活性力の比較 プラスミドpTZgpt−P2a及びpTZgpt−P
2bを、ワクシニアウイル組換え体vP2a及びvP2
bの構築のために使用した。両組換え体におけるP2プ
ロモーターの活性力を、他の強制ポックスウイルスプロ
モーターと比較した。ワクシニア組換え体vFlsβ
(フォークナー&モス;J.Virol.62,184
9〜1854(1988))は、ワクシニアP11プロ
モーターの野生型バージョンを含む。ワクシニア組換え
体vartは、P11野生型プロモーターより1.4倍
高い活性力を有する合成後期プロモーターの修飾バージ
ョンを含む。すべてのウイルスにおいて、lacZレポ
ーター遺伝子は、それぞれのポックスウイルスプロモー
ターの直ぐ近傍に存在した。
【0134】βガラクトシダーゼ活性アッセイのため
に、CV−1細胞を、方法の部に記載したようにウイル
スで感染させた。図20は、CV−1細胞における異な
るウイルス構築物により誘発された酵素活性を示す。ヒ
ストグラムは、個々のポックスウィルスプロモーター−
lacz構築物により誘発されたβ−ガラクトシダーゼ
発現レベルを示す。vFlsβにおける野生型P11プ
ロモーターの活性を、100%と規定する。きわだっ
て、FPV P2プロモーターの“b”配向は、P2プ
ロモーターが最も活性力の高いポックスウイルスプロモ
ーターに属することを示す190%の活性を誘発した。
24時間のインキュベーションの後において、β−ガラ
クトシダーゼは、最も豊富な蛋白質の一つであり、全可
溶性細胞蛋白質の約6.3%を示す。P2プロモーター
の“a”配向を有する組換えウイルスは、可溶性細胞蛋
白質の約5%を示す、150%のβ−ガラクトシダーゼ
活性を誘発した。ウイルスvartは、vFlsβによ
り誘発された標準値と比較して140%のβ−ガラクト
シダーゼ活性を誘発することが見出された。β−ガラク
トシダーゼ活性測定量は、3回の個々の実験の平均値と
する。別個の第2の方法によりこれらの値を確認するた
めに、感染CV−1細胞からの24時間抽出物を、10
%ポリアクリルアミドゲル上にて分離し、デンシトメー
ターでスキャンした。β−ガラクトシダーゼピークを、
内部標準としての42kDアクチンに対して定量した。
vFlsβについて得られた値は、再び100%標準と
した。スキャンニングデータは、以下の表14に示した
ように、酵素的に測定した活性データと良好な一致を示
した。
【0135】
【表14】
【0136】感染後24時間の細胞抽出物におけるβ−
ガラクトシダーゼの豊富性を説明するために、全可溶性
蛋白質のコマッシー(commassie)ブルーで染
色されたポリアクリルアミドゲルを、図21に示す。参
考ウイルスvFlsβ及び組換えvartは、野生型ウ
イルスコントロールでは示さない(レーン1及び2)1
17kDサイズ範囲の新規バンドを示した(レーン3,
4,9及び10;下の矢印)。配列分析により示唆され
たように、ウイルスvP2a及びvP2bにより誘導し
たβ−ガラクトシダーゼ融合蛋白質は、天然酵素よりも
大きく、その融合遺伝子特性を立証する(レーン5〜
8;上の矢印)。
【0137】図21に関して、細胞を、実験の部に記載
したように感染させた。全可溶性蛋白質を調製し、5μ
l及び10μlの各量を、10%ポリアクリルアミドゲ
ル上にて分析した。レーン1及び2は、ワクシニア野生
型ウイルスにより誘発した蛋白質を示す。レーン3及び
4は、ワクシニア組換え体vFlsβにより誘発した蛋
白質を示す。レーン5及び6は、ウイルスvP2aによ
り誘発した蛋白質を示す。レーン7及び8は、VV組換
え体vP2bにより誘発した蛋白質を示す。レーン9及
び10は、VV組換え体vartにより誘発した蛋白質
を示す。参考ウイルスvFlsβ(レーン3及び4)
は、野生型ウイルス感染細胞においては観察されなかっ
た(レーン1及び2)117kDa範囲の(下の矢印)
新規蛋白質を誘発した。組換え体vP2a及びvP2b
により得られたβ−ガラクトシダーゼ/P2−遺伝子融
合蛋白質(レーン5〜8)は、約130kDaであった
(上の矢印)。
【0138】4.4.P2プロモーターの最大限の利用 P2遺伝子プロモーターを最大限に利用するために、l
acZ遺伝子とリンクした突然変異化P2プロモーター
領域を含む新規挿入プラスミドのパネルを構築した。最
初の工程として、2本鎖プロモーターオリゴヌクレオチ
ドのサンプル挿入が可能であり、選択のための最小P
7.5−gpt遺伝子カセットを含むプラスミドを生成
した。このプラスミドpFSgptの構築は、図22,
23に示される。このプラスミドの特有のNdeI及び
BamHI部位へ、異なる突然変異体プロモーターオリ
ゴヌクレオチドm0,m1及びm2を挿入した。得られ
たプラスミドを、pP2m0gpt,pP2m1gpt
及びpP2m2gpt(pP2mxgpt,図24,2
5)と呼ぶ。次の工程において、E.colilacZ
遺伝子を、pP2m0gpt−lacZ,pP2m1g
pt−lacZ及びpP2m2gpt−lacZに帰結
するプロモーター配列の下流においた(pP2mxgp
t−lacZ,図24)。
【0139】図24において、野生型又は突然変異体P
2プロモーター配列のいずれかをコードするオリゴヌク
レオチドを、pFSgptへライゲートした。E.co
lilacZ遺伝子を、種々のプロモーターの下流に配
置し、それにより、プロモーターテストプラスミドpP
2mxgpt−lacZを生成した。P2mx.1及び
P2mx.2は、P2プロモーターをコードする合成リ
ンカー配列を意味する。他の略号については、図1を参
照のこと。
【0140】突然変異体プロモーターm0(TAAAT
G AAT TCC)においては、lacZ遺伝子のA
TGを、直接後期プロモーターコア配列と融合させ、野
生型P2配列の位置−1でのC−残基を除去し、後期プ
ロモーターの有効性を向上させた突然変異を得る(図2
6)。この構造は、多くのワクシニア後期プロモーター
において見出だされ、後期プロモーターコンセンサス及
び開始コドンの最適のコンテクストであると考えられ
る。
【0141】突然変異体m1(TAAACATG AA
T TCC)においては、lacZ遺伝子の2番目のコ
ドンを、推定上のP2遺伝子のATGと直接融合させ
る。この突然変異体において、lacZ遺伝子は、P2
野生型プロモーターにより駆動する(図26)。
【0142】突然変異体m2を、P2遺伝子の上流領域
において見出だされた初期プロモーター臨界領域の役割
を調査するために構築した。突然変異体プロモーターm
2は、後期プロモーターモチーフの上流の機能的に重要
なT−豊富領域の範囲内の初期RNA停止シグナルが、
位置−18でのTTG挿入により不活性化されることを
除き、m1と同様な構造を有する(図26)。
【0143】4.5.初期及び後期β−gal発現にお
ける突然変異体の効果 プラスミドを、ワクシニアウイルス組換え体を構築する
ため、及びCV−1細胞を感染させるために使用した。
細胞質抽出物を、β−ガラクトシダーゼ活性についてア
ッセイした。結果を、図27(a),(b)に示す。
【図面の簡単な説明】
【図1】鶏痘ウイルス挿入プラスミドpFP−UV2及
びpFP−UV2−PTの構築工程図である。
【図2】メンブランを32P標識FPVtk−遺伝子プロ
ープへハイブリダイズした場合の挿入プラスミドpFP
−UV2−PTから誘導されたFPV組換え体のサザン
ブロック分析を示す図である。
【図3】メンブランを1acZ遺伝子プローブへハイブ
リダイズした場合の挿入プラスミドpFP−UV2−P
Tから誘導されたFPV組換え体のサザンブロック分析
を示す図である。
【図4】メンブランをプロトンビン遺伝子プローブへハ
イブリダイズした場合の挿入プラスミドpFP−UV2
−PTから誘導されたFPV組換え体のサザンブロック
分析を示す図である。
【図5】野生型及び突然変異体鶏痘ウイルスtk−遺伝
子座の構造で、5.5kbE.coRI断片及び2.4
8kbBamHI/ClaI断片におけるFPVtk−
遺伝子の位置付けを示し(tk−遺伝子のコーディング
領域の中ほどにある単一のNcoI部位は、挿入ベクタ
ーpFP−UV2を構築するために用いられる。)、t
k−遺伝子のすぐ下流に、3′orf及びそれ自身無傷
なtk−遺伝子を残してのオリゴヌクレオチド誘導突然
変異を誘発させ、転写停止シグナル及びいくつかの有用
な制限部位を導入して、遺伝子間領域を修飾し拡張した
ことを示す図である。
【図6】修飾遺伝子間領域が、組換えプラスミドpTK
m及びその誘導体に存在する、FPV野生型及び修飾し
た遺伝子間領域の配列を示す図である。
【図7】FPV挿入プラスミドpTkm−sP11−g
ptの構築を示す図である。
【図8】FPV挿入プラスミドpTKm−VVtka及
びpTKm−VVtkbの構築を示す図である。
【図9】生成したFPV組換え体f−sP11#1及び
FPV野生型ウイルスDNAのサザンブロット分析を示
す図である。
【図10】FPV組換え体f−TK2a及びf−TK2
bのDNAのサザンブロット分析で、ブロットがFPV
tk−遺伝子プローブとハイブリダイズされた場合の図
である。
【図11】FPV組換え体f−TK2a及びf−TK2
bのDNAのサザンブロット分析で、ブロットがVV−
tk遺伝子プローブとハイブリダイズされた場合の図で
ある。
【図12】FPV組換え体f−TK2a及びf−TK2
bのDNAのサザンブロット分析で、ブロットが1ac
Z遺伝子及びラムダDNAプローブとハイブリダイズさ
れた場合の図である。
【図13】酵素EcoRI,PstI,及びClaIで
の鶏痘ウイルス宿主株f−TK2aの制限酵素開裂地図
である。
【図14】酵素EcoRI,PstI及びClaIでの
鶏痘ウイルス宿主株f−TK2bの制限酵素開裂地図で
ある。
【図15】野生型ウイルス及び新規FPV宿主株f−T
K2a及びf−TK2bのFPVチミジンキナーゼ(t
k)遺伝子座の周辺領域の概略構成を示し、FPV宿主
株は、FPVtk遺伝子と3′−オープンリーディング
フレーム(orf)の間の遺伝子間領域へ、2つの新規
挿入物ワクシニアウイルスtk−遺伝子(VV−tk)
及びE.coli lacZ遺伝子(lacZ)を挿入
しており、矢印が、それぞれの遺伝子の転写の方向を示
す図である。
【図16】“プロモーター トラップ”プラスミドpF
P−Z1及びpFP−Z21の構築工程図である。
【図17】ワクシニアウイルス挿入プラスミドpTZg
pt−P2a及びpTZgpt−P2bの構築工程図で
ある。
【図18】FPV P2プロモーター及びP2遺伝子の
最初の10のコドンの配列を示す図である。
【図19】FPVP2プロモーター、P2遺伝子及び下
流域を含むNsiI−EcoRI断片の配列を示す図で
ある。
【図20】P2プロモーターと他のポックスウイルスプ
ロモーターの比較を示す図である。
【図21】個々のワクシニア組換え体で感染させたCV
−1細胞のSDS−PAGE分析を示す図である。
【図22】挿入プラスミドpFSgptの構築工程図で
ある。
【図23】pFSgptの多重クローニング部位の配列
を示し、転写停止コドンを、肉太印字で示し、ポックス
ウイルス初期転写停止シグナルを、下線を付して示す図
である。
【図24】突然変異かP2プロモーター(mx)配列を
含む挿入プラスミドpP2mxgptの構築を示す図で
ある。
【図25】挿入プラスミドpP2mxgptの多重クロ
ーニング部位の配列を示し、翻訳開始及び停止コドン
を、肉厚印字にて示し、ポックスウイルス初期転写停止
シグナルを、下線を付して示す図である。
【図26】野生型及び突然変異体P2プロモーターの構
造を示す図である。
【図27】(a)は感染CV−1細胞におけるP2プロ
モーター突然変異体により誘発されたβ−ガラクトシダ
ーゼ活性の比較のための後期プロモーター活性を示す図
で、(b)は初期プロモーター活性を示す図である。
【図28】ワクシニアウイルス挿入プラスミドpTZg
pt−Fls及びpTZgpt−P11Mの構築工程図
である。
【図29】プロモーターテストベクターpTZgpt−
sP11,pTZgpt−s4b及びpTZgpt−s
art(pTZgpt−sPx)の構築工程図である。
【図30】突然変異化プロモーター領域のヌクレオチド
配列で、ワクシニアウイルス後期プロモーターコンセン
サス配列を細い線で、翻訳開始コドンを肉厚線で示す図
である。
【図31】個々のポックスウイルスプロモーターlac
Z遺伝子構築物により誘発されたβ−ガラクトシダーゼ
発現レベルの比較で、個々の組換え体の発現レベルを、
vFlsβの標準レベル(100%)と比較した図であ
る。
【符号の説明】
FPV−tk 鶏痘ウイルスチミジンキナーゼ遺伝子 VV−tk ワクシニアウイルス チミジンキナーゼ遺
伝子 Pll ワクシニアウイルス主要後期11kDaポ
リペプチドのプロモーター P7.5 ワクシニアウイルス7.5kDaポリペプ
チドのプロモーター 1acZ プータ−ガラクトシダーゼをコードする
E.coli遺伝子 sP11 ワクシニア主要後期11kDaポリペプチ
ドのプロモーターから誘導した合成ワクシニアウイルス
後期プロモーター 3′orf 鶏痘ウイルスtk−遺伝子の下流のオープ
ンリーディングフレーム gpt 酵素キサンチン−グアニン−ホスホリボシ
ル−トランスフェラーゼをコードするE.li遺伝子 ssDNA 一本鎖DNA tk ワクシニアウイルス チミジンキナーゼ遺
伝子 P11M 突然異変化P11プロモーター f1 ori f1複製起点 MCS 多重クローニング部位 P11wt P11プロモーターの野性型配列 P11m 突然変異化P11配列 sP11 合成突然変異化P11配列 s4b 合成FPV 4bプロモーター sart 合成(人工的)後期プロモーター
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12N 5/10 7/01 15/12 15/38 15/48 15/50 15/51 C12P 21/02 C 8214−4B (72)発明者 ファルコ−ギュンター ファルクナー オーストリア国 アー−2304 マンスドル フ 番地なし

Claims (34)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともFPVtk−遺伝子、下流遺
    伝子間領域及びそれに続く鶏痘ウイルス(FPV)の
    3′オープンリーディングフレーム(3′orf)より
    なり、当該遺伝子間領域が修飾され、1又はそれ以上の
    特有の制限部位を含む拡張遺伝子間領域を形成し、それ
    により外来DNAの挿入が可能となり、その状態におい
    てFPVtk−遺伝子はその無傷性が維持され、完全な
    チミジンキナーゼ(TK)のコーディングを行うことを
    特徴とするプラスミド。
  2. 【請求項2】 tk−遺伝子の配列に続いて、ポックス
    ウイルス初期転写停止シグナルが配列されることを特徴
    とする請求項1記載のプラスミド。
  3. 【請求項3】当該拡張遺伝子間領域が、以下の表1の配
    列よりなることを特徴とする請求項1記載のプラスミ
    ド: 【表1】
  4. 【請求項4】 部位−誘導突然変異形成により得ること
    が可能な請求項1記載のプラスミド。
  5. 【請求項5】プライマー配列5′−TTACACTAA
    ATCGGTACCCGGGATCGATAAAAAC
    CTTAATTACTA−3′を有する野生型配列の部
    位−誘導突然変異形成により得ることが可能な請求項3
    記載のプラスミド。
  6. 【請求項6】 図7のpTKmであるプラスミド。
  7. 【請求項7】 イン ビボにおける相同的組換えによる
    FPVへの外来DNAの挿入用プラスミドであって、当
    該プラスミドが、請求項1〜6のいずれか一つの項に記
    載のプラスミドから調製され、以下の構成要素: (a)発現すべき外来DNA配列へリンクした天然又は
    合成ポックスウイルスプロモーター、(b)組換え体F
    PVの選択のためのマーカー又は指標をコードする遺伝
    子へリンクした第二のポックスウイルスプロモーター、
    及び(c)構成要素(a)及び(b)の構築物の5′及
    び3′末端の両側面に位置するFPVのDNA配列であ
    って、当該側面DNA配列が、拡張遺伝子間領域の上流
    及び下流の配列と相同性を有する、よりなることを特徴
    とするプラスミド。
  8. 【請求項8】 更に、原核性宿主におけるプラスミド複
    製のためのレプリコン及び形質転換された原核性宿主に
    おけるプラスミド選択のための選択可能なマーカー又は
    指標をコードする遺伝子よりなる請求項7記載のプラス
    ミド。
  9. 【請求項9】 プロモーターが、外来遺伝子のコーディ
    ング配列の直ぐ近傍に位置することを特徴とする請求項
    7または8記載のプラスミド。
  10. 【請求項10】 ポックスウイルスプロモーターが、以
    下の表2に示す部分又は完全DNA配列 【表2】 を有するFPV P2プロモーター又はその機能的同等
    物であることを特徴とする請求項7〜9のいずれか一つ
    の項に記載のプラスミド。
  11. 【請求項11】 ポックスウイルスプロモーターが、図
    26に示すDNA配列を有するFPVプロモーターP2
    の突然変異体であることを特徴とする請求項7〜10の
    いずれか一つの項に記載のプラスミド。
  12. 【請求項12】 lacZ遺伝子が発現すべきDNA配
    列に置き換えられている、図7の挿入プラスミドpTK
    m−sP11−gptにより特徴付けられる請求項7記
    載のプラスミド。
  13. 【請求項13】 請求項7〜12のいずれか一つの項に
    記載するプラスミドを有する野生型 イン ビボ組換え
    により得ることが可能な、外来蛋白質の発現用として
    の、又はワクチンとしての組換えFPV。
  14. 【請求項14】 少なくとも、VVtk−遺伝子に加え
    て無傷のFPVtk−遺伝子よりなり、それらのいずれ
    か一つが、1又はそれ以上の外来DNA配列の挿入のた
    めの非必須部位(NES)として機能することを特徴と
    する宿主ウイルスとしての組換えFPVf−TK2a及
    びf−TK2b。
  15. 【請求項15】 更に、選択マーカー及び/又はレポー
    ター遺伝子を含むことを特徴とする請求項14記載の組
    換えFPV。
  16. 【請求項16】 図17のpTZgpt−P2aである
    プラスミド。
  17. 【請求項17】 図17のpTZgpt−P2bである
    プラスミド。
  18. 【請求項18】 図24のpP2m0gpt,pP2m
    1gpt及びpP2m2gpt(pP2mxgpt)で
    あるプラスミド。
  19. 【請求項19】 図22AのpFS50であるプラスミ
    ド。
  20. 【請求項20】 図22AのpFS51であるプラスミ
    ド。
  21. 【請求項21】 図22AのpFSgptであるプラス
    ミド。
  22. 【請求項22】 図28AのpTZgpt−Flsであ
    るプラスミド。
  23. 【請求項23】 図28AのpTZgpt−P11Mで
    あるプラスミド。
  24. 【請求項24】 外来DNAの挿入及びそれに次ぐイン
    ビボ組換えによる請求項14記載の宿主株への組込み
    のためのプラスミドであって、以下のプラスミド: a)図1のpFP−UV2,図7のpTKm,図22の
    pFS50,pFS51及びpFSgpt,図24のp
    P2mxgpt,及び図28のpTZgpt−Fls及
    びpTZgpt−P11M,及び b)図7のpTKm−sP11−gpt,図17のpT
    Zgpt−P2a及びpTZgpt−P2b,及び図2
    9のpTZgpt−sPxであって、これらのプラスミ
    ドにおけるlacZ遺伝子挿入物が、発現するDNA配
    列に置き換えられている、のうちの一つであることを特
    徴とするプラスミド。
  25. 【請求項25】 pTZgpt−sPxの構築物におけ
    るsPxは、図30に示すように、sP11,s4b,
    sartを意味する請求項24記載のプラスミド。
  26. 【請求項26】 請求項14記載の宿主株及び請求項2
    4記載のいずれかのプラスミドのイン ビボ組換えより
    得ることが可能な、外来蛋白質の発現用としての又はワ
    クチンとしての組換えFPV。
  27. 【請求項27】 請求項13又は26記載の組換えFP
    Vで感染させた脊椎動物細胞のイン ビトロ培養株。
  28. 【請求項28】 培養株が、ニワトリ胎芽線維芽(CE
    F)細胞又はニワトリ胎芽皮膚(CED)細胞よりなる
    ことを特徴とする請求項27記載のイン ビトロ培養
    株。
  29. 【請求項29】 蛋白質の組換え体による製造方法であ
    って、当該蛋白質をコードするDNAよりなる請求項1
    〜28のいずれか一つの項に記載した組換えウイルスで
    脊椎動物細胞又は細胞培養株を感染させ、当該蛋白質を
    ハーベストすることよりなることを特徴とする蛋白質の
    組換え体による製造方法。
  30. 【請求項30】 因子II,V,VII,VIII,I
    X,X,XI,XII,XIII,蛋白質C,蛋白質
    S,フォンビルブラント因子,プラスミノーゲン及び1
    又はそれ以上のアミノ酸が置換えられ、削除され又は挿
    入されているそれらの誘導体,その部分配列及び活性
    形,アポAI及びアポAIIのようなアポリポ蛋白質,
    肝炎B−抗原のようなウイルス抗原,肝炎C−ウイルス
    抗原,肝炎E−ウイルス抗原,ダニ媒介脳炎(TBE)
    ウイルス抗原,HIV及びHSV抗原,及び、百日咳,
    破傷風,マラリア,家禽病,マレック病,ILT,感染
    性気管支炎,コクシジュウム症及びニューカッスル病を
    もたらす有機体のそれら抗原の全部又は部分配列が挙げ
    られ、上記抗原は、ワクチンとして利用できる、以上の
    蛋白質の内の一つが発現することを特徴とする請求項2
    9記載の方法。
  31. 【請求項31】 請求項13〜15及び請求項26のい
    ずれか一つの項に記載の組換えFPVよりなることを特
    徴とする鳥類及び脊椎動物に感染する病原体の抗原に対
    するワクチン。
  32. 【請求項32】 請求項10記載のFPV P2プロモ
    ーターのDNA配列,その部分配列又は機能的同等物。
  33. 【請求項33】 以下の表3に示すFPV P2プロモ
    ーター、P2遺伝子及び3′配列: 【表3】 よりなるDNA配列又はその部分配列、又は機能的同等
    物。
  34. 【請求項34】 FPV P2遺伝子の下流の3′−領
    域が、外来DNAの挿入のための非必須部位として使用
    されることを特徴とする組換えFPV。
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