JPH05190021A - 誘電体磁器組成物及びその製造方法 - Google Patents

誘電体磁器組成物及びその製造方法

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JPH05190021A
JPH05190021A JP4025664A JP2566492A JPH05190021A JP H05190021 A JPH05190021 A JP H05190021A JP 4025664 A JP4025664 A JP 4025664A JP 2566492 A JP2566492 A JP 2566492A JP H05190021 A JPH05190021 A JP H05190021A
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泰史 井上
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直人 成田
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洋一 水野
Atsushi Masuda
淳 増田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 900℃以下の温度の焼成で緻密に焼結させ
ることができ、しかも所望の電気特性を備えている低誘
電率の誘電体磁器組成物を提供すること。 【構成】 組成式:a(xBa−yCa−zSr)O−
bSiO2 −cZrO2−(d/2)Al23 −eT
iO2 −(f/i)Lnij (但し、LnはLa,Ce,Pr,Nd,Sm,Eu,
Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb及びLuか
ら選択された一種または二種以上の元素、5モル%≦a
≦60モル%、x+y+z=1、10モル%≦b≦70
モル%、0モル%<c≦30モル%、0モル%<d≦3
0モル%、0モル%<e≦30モル%、0モル%<f≦
20モル%、a+b+c+d+e=100モル%、a+
b+c+d+e+f>100モル%)で表わされる組成
物を主成分とする焼結体からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は損失の小さな低誘電率
の誘電体磁器組成物とその製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】損失の小さな低誘電率の誘電体磁器組成
物を誘電体層の材料に用いた磁器コンデンサは、一般
に、高周波回路におけるフィルター等に使用されてい
る。このような低誘電率の誘電体磁器組成物は一般的に
1200〜1300℃という高温で焼結されることが多
いので、これを積層磁器コンデンサの誘電体層の材料と
して使用する場合は、積層磁器コンデンサの内部電極の
材料にPt,Pdあるいはこれらの合金のような高融点
の金属を使う必要があった。
【0003】
【発明が解決しようとする問題点】しかし、Pt,Pd
あるいはこれらの合金は電気伝導度が低く、これを内部
電極の材料として使用した積層磁器コンデンサを高周波
回路におけるフィルターに使用した場合は、損失が大き
くなり、Qが低下してしまうという欠点があった。この
ため、電気伝導度のより高いAg,Cu等の金属を積層
磁器コンデンサの内部電極の材料として使用できるよう
に、1000℃以下、好ましくは900℃以下の温度の
焼成で緻密に焼結させることができ、しかも所望の電気
特性を備えている誘電体磁器組成物を開発する必要があ
った。
【0004】本発明の目的は、900℃以下の温度の焼
成で緻密に焼結させることができ、しかも所望の電気特
性を備えている低誘電率の誘電体磁器組成物とその製造
方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る誘電体磁器
組成物は、組成式:a(xBa−yCa−zSr)O−
bSiO2 −cZrO2 −(d/2)dAl23 −e
TiO2 −(f/i)Lnij (但し、LnはLa,Ce,Pr,Nd,Sm,Eu,
Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb及びLuか
ら選択された一種または二種以上の元素、5モル%≦a
≦60モル%、x+y+z=1、10モル%≦b≦70
モル%、0モル%<c≦30モル%、0モル%<d≦3
0モル%、0モル%<e≦30モル%、0モル%<f≦
20モル%、a+b+c+d+e=100モル%、a+
b+c+d+e+f>100モル%)で表わされる組成
物を主成分とする焼結体からなるものである。
【0006】ここで、5モル%≦a≦60モル%とした
のは、aが5モル%未満になったり、60モル%を越え
たりすると、いずれの場合も、900℃の温度の焼成で
緻密な焼結体が得られなくなるからである。また、10
モル%≦b≦70モル%としたのは、bが10モル%未
満になると組成物がガラス化せず、bが70モル%を越
えると、900℃の焼成で緻密な焼結体が得られなくな
るからである。
【0007】また、0モル%<c≦30モル%としたの
は、cが30モル%を越えると、900℃の焼成で緻密
な焼結体が得られなくなるからである。また、0モル%
<d≦30モル%としたのは、dが30モル%を越える
と、900℃の焼成で緻密な焼結体が得られなくなるか
らである。また、0モル%<e≦30モル%としたの
は、eが30モル%を越えると、900℃の焼成で緻密
な焼結体が得られなくなるからである。0モル%<f≦
20モル%としたのは、fが20モル%を越えると、9
00℃の焼成で緻密な焼結体が得られなくなるからであ
る。
【0008】以上説明したこの誘電体磁器組成物は、焼
成して酸化物となるBa,Ca,Sr,Si,Zr,A
l,Ti及びLnの各原料化合物の中の少なくともB
a,Ca,Sr及びSiの各原料化合物を混合して加熱
溶融し、この溶融したものを急冷してガラス化し、この
ガラス化したものを微粉砕し、この微粉砕したものを含
めて全ての原料化合物の混合物を成形し、この成形した
ものを焼成する方法によって製造することができる。
【0009】ここで、原料化合物としては、焼成して酸
化物となるBa,Ca,Sr,Si,Zr,Al,Ti
及びLnの各化合物を使用することができる。後述する
実施例では、原料化合物としてBaCO3 ,CaCO
3 ,SrCO3 ,SiO2 ,ZrO2 ,Al23 ,T
iO2 ,La23 ,Gd23 及びYb23 を原料
化合物として使用したが、加熱によって酸化物となるも
のであればこれら以外の化合物を使用できることはもち
ろんである。
【0010】また、各原料化合物は、式:a(xBa−
yCa−zSr)O−bSiO2 −cZrO2 −(d/
2)dAl23 −eTiO2 −(f/i)Lnij (但し、LnはLa,Ce,Pr,Nd,Sm,Eu,
Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb及びLuか
ら選択された一種または二種以上の元素、5モル%≦a
≦60モル%、x+y+z=1、10モル%≦b≦70
モル%、0モル%<c≦30モル%、0モル%<d≦3
0モル%、0モル%<e≦30モル%、0モル%<f≦
20モル%、a+b+c+d+e=100モル%、a+
b+c+d+e+f>100モル%)で表わされる割合
で使用する。各原料化合物の割合の限定理由は上述した
誘電体磁器組成物の説明におけると全く同様である。
【0011】更に、Zr,Al,Ti及びLnの各化合
物については、他の原料化合物とともにガラス化して使
用してもよいし、あるいはガラス化した他の原料化合物
に後から混合して使用してもよい。いずれの場合も所望
の誘電体磁器組成物を得ることができる。
【0012】
【実施例】
実施例1及び比較例1 まず、表1の試料No.1-1の場合について説明する。Ba
CO3 ,CaCO3 ,SrCO3 ,SiO2 ,ZrO
2 ,Al23 ,TiO2 ,La23 ,Gd23
びYb23 を、表1の試料No.1-1に示すモル比で秤量
し、これらを水とともにボールミルに入れ、湿式で十分
に撹拌混合して混合物を得た。
【0013】次に、この混合物を乾燥した後、坩堝に入
れて1700℃に加熱し、溶融した混合物を水中に滴下
して急冷し、ガラスを得た。そして、このガラスを粉砕
して、平均粒径1μm程度の微粉末とし、このガラス粉
末に有機バインダー(PVA)を加えて十分に混合し、
1ton/cm2 の圧力で直径10mm、厚み1mmの円板状の成
形体を作製した。
【0014】次に、この成形体を焼成炉に入れ、大気雰
囲気中において400〜600℃で10時間保持して成
形体中の有機バインダーを燃焼除去させ、その後、炉内
温度を900℃まで上昇させ、この温度で2時間保持さ
せて成形体を焼結させた。
【0015】次に、この焼結させた成形体の表裏面に銀
ペーストを塗布して焼き付け、直径7mmの銀電極を表裏
面に備えた測定用の試料を得た。そして、この試料の電
気特性(比誘電率εr 及びQ)を、1MHz,1Vrm
s,20℃の条件で測定した。結果は表1の試料No.1-1
の電気特性の欄に示す通りとなった。
【0016】以上、No.1-1の試料の作製方法及びその電
気特性の測定方法について述べたが、試料No.1-2〜1-23
についても、組成を表1に示すように変化させた他は、
No.1-1の試料と全く同一の方法で試料を作製し、全く同
一の方法でその電気特性を測定した。結果は表1の電気
特性の欄に示す通りとなった。
【0017】
【表1】
【0018】次に、表1に示す結果について、各Noの試
料の組成及びその電気特性等を参照しながら説明する。
まず、試料No.1-1〜1-3 に示すように、aが60モル%
で、Baの量が0〜60モル%の範囲(0≦x≦1)に
ある場合は所望の電気特性の組成物が得られる。また、
試料No.1-4〜1-6 に示すように、aが60モル%で、C
aの量が0〜60モル%の範囲(0≦y≦1)にある場
合は所望の電気特性の組成物が得られる。更に、試料N
o.1-7〜1-9 に示すように、aが60モル%で、Srの
量が0〜60モル%の範囲(0≦z≦1)にある場合は
所望の電気特性の組成物が得られる。
【0019】また、試料No.1-1〜1-11に示すように、a
が5〜60モル%の場合は所望の電気特性の組成物が得
られるが、試料No.1-12 に示すように、aが3モル%に
なるか、試料No.1-13 に示すように、aが65モル%に
なると、組成物が900℃で焼結しなくなる。従って、
aの適正範囲は5〜60モル%である。
【0020】次に、試料No.1-15,1-16に示すように、b
が10〜70モル%の場合は所望の電気特性の組成物が
得られるが、試料No.1-14 に示すように、bが5モル%
になると組成物がガラス化せず、また、試料No.1-17 に
示すように、bが75モル%になると、組成物が170
0℃で溶融しなくなる。従って、bの適正範囲は10〜
70モル%である。
【0021】次に、試料No.1-18 に示すように、cが3
0モル%の場合は所望の電気特性の組成物が得られる
が、試料No.1-19 に示すように、cが35モル%になる
と、組成物が900℃で焼結しなくなる。従って、cの
適正範囲は少なくとも30モル%以下である。
【0022】次に、試料No.1-20 に示すように、dが3
0モル%の場合は所望の電気特性の組成物が得られる
が、試料No.1-21 に示すように、dが35モル%になる
と、組成物が900℃で焼結しなくなる。従って、dの
適正範囲は少なくとも30モル%以下である。
【0023】次に、試料No.1-22 に示すように、eが3
0モル%の場合は所望の電気特性の組成物が得られる
が、試料No.1-23 に示すように、eが35モル%になる
と、組成物が900℃で焼結しなくなる。従って、eの
適正範囲は少なくとも30モル%以下である。
【0024】次に、試料No.1-25,1-27,1-29,1-30,1-31,
1-33に示すように、fが20モル%未満の場合は所望の
電気特性の組成物が得られるが、試料No.1-24,1,26,1-2
8,1-32,1-34 に示すように、fが20モル%を越える
と、組成物が900℃で焼結しなくなる。従って、fの
適正範囲は少なくとも20%以下である。
【0025】実施例2及び比較例2 実施例1で使用したものと同様の原料化合物を、TiO
2 を除き、表2に示す割合で秤量して混合し、実施例1
と同様に加熱溶融して急冷し、得られたガラスにTiO
2 を表2に示す割合で加え、これらを湿式で粉砕混合し
て混合物を得た。以後は、この混合物を用いて、実施例
1と同様の手順で測定用の試料を作製し、その電気特性
を測定した。結果は表2の電気特性の欄に示す通りとな
った。この結果によれば、実施例2及び比較例2のよう
にして製造した誘電体磁器組成物も実施例1及び比較例
1の場合と全く同様の傾向を示した。しかして、実施例
2及び比較例2ではTiO2 を他の原料化合物とともに
ガラス化しなくても実施例1及び比較例1の場合と同様
の結果が得られることがわかる。
【0026】
【表2】
【0027】実施例3及び比較例3 実施例1で使用したものと同様の原料化合物を、Al2
3 を除き、表3に示す割合で秤量して混合し、実施例
1と同様に加熱溶融して急冷し、得られたガラスにAl
23 を表3に示す割合で加え、湿式で粉砕混合して混
合物を得た。以後は、この混合物を用いて、実施例1と
同様の手順で測定用の試料を作製し、その電気特性を測
定した。結果は表3の電気特性の欄に示す通りとなっ
た。この結果によれば、実施例3及び比較例3のように
して製造した誘電体磁器組成物も実施例1及び比較例1
の場合と全く同様の傾向を示した。しかして、実施例3
及び比較例3ではAl23 を他の原料化合物とともに
ガラス化しなくても実施例1及び比較例1の場合と同様
の結果が得られることがわかる。
【0028】
【表3】
【0029】実施例4及び比較例4 実施例1で使用したものと同様の原料化合物を、ZrO
2 を除き、表4に示す割合で秤量して混合し、実施例1
と同様に加熱溶融して急冷し、得られたガラスにZrO
2 を表4に示す割合で加え、湿式で粉砕混合して混合物
を得た。以後は、この混合物を用いて、実施例1と同様
の手順で測定用の試料を作製し、その電気特性を測定し
た。結果は表4の電気特性の欄に示す通りとなった。こ
の結果によれば、実施例4及び比較例4のようにして製
造した誘電体磁器組成物も実施例1及び比較例1の場合
と全く同様の傾向を示した。しかして、実施例4及び比
較例4ではZrO2 を他の原料化合物とともにガラス化
しなくても実施例1及び比較例1の場合と同様の結果が
得られることがわかる。
【0030】
【表4】
【0031】実施例5及び比較例5 実施例1で使用したものと同様の原料化合物を、Al2
3 及びTiO2 を除き、表5に示す割合で秤量して混
合し、実施例1と同様に加熱溶融して急冷し、得られた
ガラスにAl23 及びTiO2 を表5に示す割合で加
え、湿式で粉砕混合して混合物を得た。以後は、この混
合物を用いて、実施例1と同様の手順で測定用の試料を
作製し、その電気特性を測定した。結果は表5の電気特
性の欄に示す通りとなった。この結果によれば、実施例
5及び比較例5のようにして製造した誘電体磁器組成物
も実施例1及び比較例1の場合と全く同様の傾向を示し
た。しかして、実施例5及び比較例5ではAl23
びTiO2 を他の原料化合物とともにガラス化しなくて
も実施例1及び比較例1の場合と同様の結果が得られる
ことがわかる。
【0032】
【表5】
【0033】実施例6及び比較例6 実施例1で使用したものと同様の原料化合物を、ZrO
2 及びTiO2 を除き、表6に示す割合で秤量して混合
し、実施例1と同様に加熱溶融して急冷し、得られたガ
ラスにZrO2 及びTiO2 を表6に示す割合で加え、
湿式で粉砕混合して混合物を得た。以後は、この混合物
を用いて、実施例1と同様の手順で測定用の試料を作製
し、その電気特性を測定した。結果は表6の電気特性の
欄に示す通りとなった。この結果によれば、実施例6及
び比較例6のようにして製造した誘電体磁器組成物も実
施例1及び比較例1の場合と全く同様の傾向を示した。
しかして、実施例6及び比較例6ではZrO2 及びTi
2 を他の原料化合物とともにガラス化しなくても実施
例1及び比較例1の場合と同様の結果が得られることが
わかる。
【0034】
【表6】
【0035】実施例7及び比較例7 実施例1で使用したものと同様の原料化合物を、ZrO
2 及びAl23 を除き、表7に示す割合で秤量して混
合し、実施例1と同様に加熱溶融して急冷し、得られた
ガラスにZrO2 及びAl23 を表7に示す割合で加
え、湿式で粉砕混合して混合物を得た。以後は、この混
合物を用いて、実施例1と同様の手順で測定用の試料を
作製し、その電気特性を測定した。結果は表7の電気特
性の欄に示す通りとなった。この結果によれば、実施例
7及び比較例7のようにして製造した誘電体磁器組成物
も実施例1及び比較例1の場合と全く同様の傾向を示し
た。しかして、実施例7及び比較例7ではZrO2 及び
Al23 を他の原料化合物とともにガラス化しなくて
も実施例1及び比較例1の場合と同様の結果が得られる
ことがわかる。
【0036】
【表7】
【0037】実施例8及び比較例8 実施例1で使用したものと同様の原料化合物を、ZrO
2 ,Al23 及びTiO2 を除き、表8に示す割合で
秤量して混合し、実施例1と同様に加熱溶融して急冷
し、得られたガラスにZrO2 ,Al23 及びTiO
2 を表8に示す割合で加え、湿式で粉砕混合して混合物
を得た。以後は、この混合物を用いて、実施例1と同様
の手順で測定用の試料を作製し、その電気特性を測定し
た。結果は表8の電気特性の欄に示す通りとなった。こ
の結果によれば、実施例8及び比較例8のようにして製
造した誘電体磁器組成物も実施例1及び比較例1の場合
と全く同様の傾向を示した。しかして、実施例8及び比
較例8ではZrO2 ,Al23 及びTiO2 を他の原
料化合物とともにガラス化しなくても実施例1及び比較
例1の場合と同様の結果が得られることがわかる。
【0038】
【表8】
【0039】実施例9及び比較例9 実施例1で使用したものと同様の原料化合物を、La2
3 ,Gd23 及びYb23 を除き、表9に示す割
合で秤量して混合し、実施例1と同様に加熱溶融して急
冷し、得られたガラスにLa23 ,Gd23 及びY
23 を表9に示す割合で加え、湿式で粉砕混合して
混合物を得た。以後は、この混合物を用いて、実施例1
と同様の手順で測定用の試料を作製し、その電気特性を
測定した。結果は表9の電気特性の欄に示す通りとなっ
た。この結果によれば、実施例9及び比較例9のように
して製造した誘電体磁器組成物も実施例1及び比較例1
の場合と全く同様の傾向を示した。しかして、実施例9
及び比較例9ではLa23 ,Gd23 及びYb2
3 を他の原料化合物とともにガラス化しなくても実施例
1及び比較例1の場合と同様の結果が得られることがわ
かる。
【0040】
【表9】
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、従来よりも低い温度の
焼成で所望の電気的特性を有する低誘電率の誘電体磁器
組成物を得ることができるので、高周波用磁器コンデン
サの内部電極としてAgやCuのような電気伝導度の良
い、安価な材料を使用することができ、従って、従来よ
りも更に電気的特性の優れた磁器コンデンサを安価に提
供することができるという効果がある。
【0042】また、この発明によれば、従来よりも低い
温度の焼成で所望の電気的特性を有する誘電体磁器組成
物を得ることができるので、誘電体磁器組成物を焼結さ
せるためのエネルギーコストを低下させることができ、
従って、従来よりも安価な磁器コンデンサを提供するこ
とができるという効果がある。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01G 4/12 358 7135−5E (72)発明者 水野 洋一 東京都台東区上野6丁目16番20号 太陽誘 電株式会社内 (72)発明者 増田 淳 東京都台東区上野6丁目16番20号 太陽誘 電株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 組成式:a(xBa−yCa−zSr)
    O−bSiO2 −cZrO2 −(d/2)Al23
    eTiO2 −(f/i)Lnij (但し、LnはLa,Ce,Pr,Nd,Sm,Eu,
    Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb及びLuか
    ら選択された一種または二種以上の元素、 5モル%≦a≦60モル%、 x+y+z=1、 10モル%≦b≦70モル%、 0モル%<c≦30モル%、 0モル%<d≦30モル%、 0モル%<e≦30モル%、 0モル%<f≦20モル%、 a+b+c+d+e=100モル%、 a+b+c+d+e+f>100モル%) で表わされる組成物を主成分とする焼結体からなること
    を特徴とする誘電体磁器組成物。
  2. 【請求項2】 焼成して酸化物となるBa,Ca,S
    r,Si,Zr,Al,Ti及びLnの各原料化合物の
    中の少なくともBa,Ca,Sr及びSiの各原料化合
    物を混合して加熱溶融する工程と、この溶融したものを
    急冷してガラス化する工程と、このガラス化したものを
    微粉砕する工程と、この微粉砕したものを含めて全ての
    原料化合物の混合物を成形する工程と、この成形したも
    のを焼成する工程とを備え、 前記各原料化合物が、式:a(xBa−yCa−zS
    r)O−bSiO2 −cZrO2 −(d/2)dAl2
    3 −eTiO2 −(f/i)Lnij (但し、LnはLa,Ce,Pr,Nd,Sm,Eu,
    Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb及びLuか
    ら選択された一種または二種以上の元素、 5モル%≦a≦60モル%、 x+y+z=1、 10モル%≦b≦70モル%、 0モル%<c≦30モル%、 0モル%<d≦30モル%、 0モル%<e≦30モル%、 0モル%<f≦20モル%、 a+b+c+d+e=100モル%、 a+b+c+d+e+f>100モル%) で表わされる割合になっていることを特徴とする誘電体
    磁器組成物の製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10597226B2 (en) 2017-02-16 2020-03-24 Fanuc Corporation Float and evaporation suppressing method

Citations (3)

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