JPH05188909A - フォント作成装置及び方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】囲み型フォントを容易に作成することを可能と
する。 【構成】フォント処理部２０は、囲み型フォント作成が
指示されると、例えば囲みパターン一覧及び内側文字パ
ターン一覧を表示させ、それぞれ任意のパターンを選択
させる。内側文字パターン処理部２２ｂは、選択された
内側文字パターンを、囲みパターンに応じて、すなわち
囲みパターン内にバランス良く配置されるように縮小さ
れ、かつ複数の文字が選択された場合にはそれぞれの文
字の位置を求める。パターン合成部２２ｃは、囲みパタ
ーンと編集された内側文字パターンとを合成して、１つ
の囲み型フォントを生成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、文書作成装置等におい
て任意のフォントを作成するフォント作成装置及び方法
に関する。

【０００２】

【従来の技術】一般に、文書作成装置等においては、装
置で用意されている文字以外に、任意に作成した文字や
記号のパターン（外字）を空き文字コードに割り当て
て、文書作成に用いることができるようになっている。

【０００３】この種、外字を作成する機能では、外字パ
ターンを読出して、任意に拡大／縮小したり、回転させ
たりして、外字パターンを編集することができる。さら
には、元の外字パターンに対して、他の文字パターンを
反転重ね（ＥＸＣＬＵＳＩＶＥ−ＯＲ）、重ね書き（Ｏ
Ｒ）、型抜き（ＡＮＤ）するなどして、別の外字パター
ンを作成することもできる。

【０００４】例えば、重ね書き（ＯＲ）の場合は、元の
パターンと合成するパターンの黒（ドット）と黒が重な
ると黒、白と白が重なると白、黒と白が重なると黒とな
るように外字パターンを作成する。また、反転重ね（Ｅ
ＸＣＬＵＳＩＶＥ−ＯＲ）の場合は、元のパターンと合
成するパターンの黒と黒が重なると白、白と白が重なる
と白、黒と白が重なると黒となるように外字パターンを
作成する。

【０００５】ところで、一般の文書中では、円や矩形等
のパターンの中に、他の文字パターン（内側文字パター
ン）を入れた囲み型フォントが、外字として用いられる
ことが多い。この囲み型フォントには、例えば丸数字な
どがある。

【０００６】従来、外字作成機能を用いて囲み型フォン
トを作成する場合、次のような手順によって行なわれて
いる。まず、円や矩形等のパターンを、必要に応じて拡
大／縮小することにより、囲みパターン（外枠となるパ
ターン）を作成して登録する。次に、所定の（枠内に入
れる）文字パターンを（囲みパターンに応じて）縮小す
ることにより、内側文字パターンを作成して登録する。
そして、囲みパターンと内側文字パターンとを重ね書き
（ＯＲ）することにより、１つの外字パターンとして登
録する。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】このように従来の外字
を作成する機能では、１つの囲み型フォントを作成する
には、多くの手順が必要であるため、非常に繁雑となっ
ていた。特に、内側文字パターンが、複数の文字から構
成されるような場合では、これらの文字に対する縮小率
の設定や、囲みパターン中の位置の設定等が困難となっ
ていた。このようなことから、簡単に囲み型フォントを
作成することができなかった。

【０００８】本発明は前記のような点に鑑みてなされた
もので、囲み型フォントを容易に作成することが可能な
フォント作成装置及び方法を提供することを目的とす
る。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明は、囲み枠となる
囲みパターンと、前記囲み枠内に配置されるべき内側パ
ターンを選択し、前記内側パターンについて、前記囲み
パターンに応じて編集すると共に、前記囲みパターン中
における位置を決定し、編集された内側パターンと前記
囲みパターンとを合成することにより、１つのフォント
を作成するものである。

【００１０】

【作用】これにより、囲み型フォントを作成する場合
に、操作者が介在しなくても、囲みパターンと内側（文
字）パターンとのバランスのとれた１つのフォントが合
成される。

【００１１】

【実施例】以下、図面を参照して本発明の一実施例を説
明する。図１は同実施例に係わるフォント作成機能を有
する文書作成装置の概略構成を示すブロック図である。
図１に示すように、文書作成装置は、キーボード１０、
入力制御部１２、ディスプレイ１４、表示制御部１６、
編集部１８、フォント処理部２０、及び囲み型フォント
生成部２２によって構成されている。

【００１２】キーボード１０は、利用者によるキー操作
を受けて、文章作成等に必要な入力情報や、外字作成に
必要な情報を入力制御部１２を介して入力するためのも
のである。

【００１３】キーボード１０には、各種文字キー、各種
機能項目の指定や、文書編集の範囲の指定等をカーソル
移動により行なうための上下左右のカーソルキー等に加
えて、文書入力時のかな漢字変換の指示や次候補処理の
実行を指示するための［変換／次候補］キー、各種設定
の確定を指示するための［選択／実行］キー、各種設定
内容の訂正を指示するための［訂正］キー、処理の中断
や確定前の入力の取消し等を指示するための［取消し］
キー、文書の作成，編集・校正等に用いられる［削除］
キー，［挿入］キー等を含む各種のファンクションキー
が設けられている。

【００１４】入力制御部１２は、キーボード１０から入
力された有効キーの入力を行ない、編集部１８に通知す
るものである。

【００１５】ディスプレイ１４は、例えば液晶表示器に
よって構成され、表示制御部１６によって表示制御が行
なわれる。表示制御部１６は、編集部１８における処理
に応じた画面の表示制御を行なう。

【００１６】編集部１８は、文書を作成するための機能
を有し、表示制御部１６を介してディスプレイ１４に文
書編集画面を表示させる。また、フォント作成機能の実
行中には、フォント処理に関する画面を表示させる。

【００１７】フォント処理部２０は、囲み型フォント生
成部２２におけるフォント作成処理の制御をはじめ、フ
ォントに関する処理を行なう。囲みフォント生成部２２
は、フォント処理部２０のもとに、囲み型フォントの生
成処理を行なう。囲み型フォント生成部２２には、囲み
パターンデータ記憶部２２ａ、内側文字パターン処理部
２２ｂ、及びパターン合成部２２ｃが設けられている。

【００１８】囲みパターンデータ記憶部２２ａは、囲み
型フォントを生成する際に囲みパターンとなるデータを
記憶している。囲みパターンデータ記憶部２２ａには、
囲み型フォントとして使用可能なパターンが登録されて
いる。また、各パターンには、内側文字パターンに対す
る基本的な縮小率が設定されている。例えば、円形には
８０％、四角形には９０％、三角形には６０％とする縮
小率が設定されている。この縮小率は、内側文字パター
ンが囲みパターンと重ならないような値に設定されてい
る。

【００１９】内側文字パターン処理部２２ｂは、囲み型
フォントを生成する際に、内側文字パターンの選択、パ
ターンの拡大／縮小、囲みパターン中におけるパターン
位置の決定等を行なう。パターン合成部２２ｃは、囲み
パターンと所定の処理が施された内側文字パターンとを
合成し、囲み型フォントを生成する。

【００２０】次に、同実施例における囲み型フォントの
作成動作について、図２に示すフローチャートを参照し
ながら説明する。まず、キーボード１０のフォント（外
字）作成機能を指示するための所定のキーが押下される
と、入力制御部１２は、編集部１８を介してフォント処
理部２０に起動を指示する。

【００２１】フォント作成機能が起動されると、フォン
ト処理部２０によって、フォント（外字）に関する処理
が可能となる。ここで、囲み型フォント作成がキーボー
ド１０の所定キーが押下されることによって指示される
と、フォント処理部２０は、囲みパターンデータ記憶部
２２ａに登録された囲みパターンに応じて、囲みパター
ンを選択するための囲みパターン一覧を編集部１８の処
理画面中に表示させる。図３には、囲みパターン一覧の
一例を示している。

【００２２】この囲みパターン一覧から任意のパターン
が選択されると、フォント処理部２０は、選択された囲
みパターンを一時登録すると共に、囲みパターンに設定
された内側文字パターンに対する縮小率のデータを記憶
する（ステップＳ１）。

【００２３】なお、囲みパターンの選択は、囲みパター
ン一覧から選択するだけでなく、任意に作成されたパタ
ーンや、コード入力やキーボード１０の文字キーによっ
て任意に指定された文字のパターンを囲みパターンとし
て選択することができる。

【００２４】次に、フォント処理部２０は、内側文字パ
ターンを選択するための内側文字パターン一覧を表示さ
せる。図４には、内側文字パターン一覧の一例を示して
いる。内側文字パターン一覧は、全ての文字を複数の文
字毎に任意に表示させても良いし、囲み型フォントに用
いられやすい漢字、数字、英字のみを登録しておいて表
示させても良い。

【００２５】この内側文字パターン一覧から任意のパタ
ーンが選択されると、フォント処理部２０は、選択され
た内側文字パターンを一時記憶し、図４に示す一覧中の
「入力文字列」欄に順次表示させる（ステップＳ２）。
内側文字パターンは、１文字に限らず、複数の文字を選
択することができる（ただし、選択可能限度数をもうけ
る）。

【００２６】ここで「選択／実行」キーが押下されて内
側文字パターンの確定が指示されると、フォント処理部
２０は、選択された全内側文字パターンを内側文字パタ
ーン処理部２２ｂに転送する。

【００２７】なお、内側文字パターンは、内側文字パタ
ーン一覧から選択するだけでなく、コード入力やキーボ
ード１０の文字キーによって任意に指定することもでき
るようにする。

【００２８】内側文字パターンとなる文字が確定される
と、フォント処理部２０は、選択された内側文字パター
ンに対する内側文字パターン処理の実行を指示すると共
に、ステップＳ２で選択された内側文字パターン及び文
字数を内側文字パターン処理部２２ｂに転送する。

【００２９】ここで、図５に示すフローチャートを参照
しながら内側文字パターン処理について説明する。ま
ず、内側文字パターン処理部２２ｂは、内側文字パター
ン及び文字数を取得する（ステップＡ１）。内側文字パ
ターンの文字数が２文字以上の場合（ステップＡ２）、
１文字分の大きさのパターンに合成するために、各文字
に対する横方向の縮小率（１／文字数）、及び各文字の
横方向起点座標を求める（ステップＡ３，Ａ４）。

【００３０】例えば、内側文字数が３文字の場合、横方
向縮小率は、１÷３文字＝0.333 のため３３％となる。
この際、横方向起点座標は、２文字目の横方向座標が、
200×0.333 ＝６６、３文字目の横方向座標(200×0.33
3)×２＝１３２となる（ただし、縮小前の２文字目の起
点座標を200 としている）。

【００３１】内側文字パターン処理部２２ｂは、横方向
縮小率に応じて、ステップＳ２において選択された各文
字のパターンを横方向に縮小する（ステップＡ５）。ま
た、各文字毎に横方向起点座標に応じて、横方向に縮小
したパターンを割り付ける（ステップＡ６）。これによ
り、複数の文字パターンを１文字分の大きさの内側文字
パターンに編集することができる。

【００３２】次に、内側文字パターン処理部２２ｂは、
内側文字パターンの大きさを設定するために、ステップ
Ｓ１において選択された囲みパターンに応じて、囲みパ
ターン及び内側文字パターンのサイズを示す枠（内側文
字パターン枠）を編集部１８の処理画面中に表示させる
（ステップＡ７）。

【００３３】この表示画面の一例を、図６に示してい
る。この表示パターンは、１文字の大きさとしても良い
し、編集用として拡大したものであっても良い（さら
に、両方を同時に表示しても良い）。

【００３４】内側文字パターン処理部２２ｂは、囲みパ
ターンに設定された内側文字パターンに対する基本的な
縮小率を取得し、この縮小率に応じて初期画面における
内側文字パターン枠のサイズを表示させる。

【００３５】図６に示す画面中では、キーボード１０の
カーソルキーによる指示に応じて、例えばドット単位
で、枠の位置、すなわち枠サイズを変更する（ステップ
Ａ８，Ａ９）。例えば下方向，右方向のカーソルキーが
押下された場合には、枠サイズを拡大し、上方向，左方
向のカーソルキーが押下された場合には、枠サイズを縮
小するように表示を行なう。なお、内側文字パターン枠
は、中心位置を基準にしてサイズが変更される。

【００３６】こうして、内側文字パターン枠が任意のサ
イズに変更されて確定が指示されると（ステップＡ１
０）、内側文字パターン処理部２２ｂは、指定された枠
サイズに応じた縮小率によって、ステップＡ６において
得られた内側文字パターンを縮小し、囲み型フォントに
用いられるパターンを生成する（ステップＡ１１）。こ
れで、内側文字パターン処理を終了する。

【００３７】なお、囲みパターンに設定された内側文字
パターンに対する縮小率によって処理されて良い場合に
は、図６に示す画面が表示された状態で、単に確定を指
示するだけで良い。

【００３８】内側文字パターン処理の後、フォント処理
部２０は、パターン合成部２２ｃにステップＳ１におい
て選択された囲みパターンと、ステップＳ３において得
られた内側文字パターンとの合成を指示する。パターン
合成部２２ｃは、２つのパターンを、反転重ね（ＥＸＣ
ＬＵＳＩＶＥ−ＯＲ）や重ね書き（ＯＲ）によって合成
し、囲み型フォントのパターンを生成する（ステップＳ
４）。

【００３９】この結果、図７に示すような囲み型フォン
トが得られる。図７（ａ）は、図３に示す囲みパターン
一覧から円形が選択され、図４に示す内側文字パターン
一覧から漢字「済」が選択された場合に生成される囲み
型フォントである。図７（ｂ）は、数字「２０」が内側
文字パターンと選択された場合の囲み型フォントであ
る。

【００４０】このようにして、２つのパターンを合成す
ることにより作成される囲み型フォントを、簡単な操作
だけで得られる。すなわち、内側文字パターンの大きさ
を囲みパターンに応じて簡単に縮小することができ、特
に内側文字パターンが複数の文字から構成される場合で
あっても、それぞれの適切な文字位置が自動的に設定さ
れるので、非常に操作が簡単となる。

【００４１】なお、前記実施例においては、図６に示す
ような画面を用いて、内側文字パターンのサイズを指定
できるようにしているが、囲みパターンに設定された内
側文字パターンに対する縮小率に応じて自動的に処理を
行っても良い。この場合、モード設定によって、何れの
方式によって囲み型フォントを生成するか指定できるよ
うにしても良い。

【００４２】また、前記実施例では、内側文字パターン
を囲みパターンに応じて縮小しているが、囲みパターン
のサイズを変更するようにしても良い。

【００４３】

【発明の効果】以上のように本発明によれば、繁雑な操
作を必要とせずに容易に囲み型フォントの生成が可能と
なるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例に係わるフォント作成機能を
有する文書作成装置の概略構成を示すブロック図。

【図２】囲み型フォントの作成動作の手順を示すフロー
チャート。

【図３】囲みパターン一覧の一例を示す図。

【図４】内側文字パターン一覧の一例を示す図。

【図５】内側文字パターン処理の手順を示すフローチャ
ート。

【図６】囲みパターン及び内側文字パターン枠の表示例
を示す図。

【図７】囲み型フォントの一例を示す図。

【符号の説明】 １０…キーボード、１２…入力制御部、１４…ディスプ
レイ、１６…表示制御部、１８…編集部、２０…フォン
ト処理部、２２…囲み型フォント生成部、２２ａ…囲み
パターンデータ記憶部、２２ｂ…内側文字パターン処理
部、２２ｃ…パターン合成部。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 囲み枠となる囲みパターンと、前記囲み
   枠内に配置されるべき内側パターンを選択する選択手段
   と、 前記選択手段によって選択された前記内側パターンにつ
   いて、前記囲みパターンに応じて編集すると共に、前記
   囲みパターン中における位置を決定する内側パターン処
   理手段と、 前記内側パターン処理手段によって編集された内側パタ
   ーンと、前記選択手段によって選択された前記囲みパタ
   ーンとを合成する合成手段と、 を具備し、 １つのフォントを作成することを特徴とするフォント作
   成装置。
2. 【請求項２】 囲み枠となる囲みパターンと、前記囲み
   枠内に配置されるべき内側パターンを作成又は選択し、 前記一方又は双方のパターンについて、前記一方又は双
   方パターンに応じて自動的に編集すると共に、前記双方
   のパターン位置を決定し、 この位置決定に基づいて双方のパターンを合成すること
   により、１つのフォントを作成することを特徴とするフ
   ォント作成方法。