JPH05188450A - 駆動力伝達機構 - Google Patents

駆動力伝達機構

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JPH05188450A
JPH05188450A JP592292A JP592292A JPH05188450A JP H05188450 A JPH05188450 A JP H05188450A JP 592292 A JP592292 A JP 592292A JP 592292 A JP592292 A JP 592292A JP H05188450 A JPH05188450 A JP H05188450A
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gear
driving force
zoom
transmission
motor
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JP592292A
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Inventor
Yukihiko Sugita
幸彦 杉田
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、モータ等の駆動源の一方向の回転
駆動力を、伝達歯車列の一部を手動操作によって歯車の
軸方向に移動させて、その回転方向を正逆方向に任意に
切り換えて伝達する駆動力伝達機構を提供する。 【構成】 モータにより回転される出力歯車30と、こ
の出力歯車からの駆動力を、伝達歯車列を介して伝達さ
れる作動部材60と、手動操作によって上記伝達歯車列
の一部を、回転軸に沿って移動させて駆動力伝達経路中
の歯車列を奇数枚増減し、上記作動部材に伝達される駆
動力の回転方向を切り換える切換手段33,33a,3
3b,35a,36a,40,41とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、駆動力伝達機構、詳
しくは、モータ等の駆動源の一方向の回転駆動力を、伝
達歯車列の一部を手動操作によって移動させて、その回
転方向を正逆方向に任意に切り換えて伝達する駆動力伝
達機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種、従来の駆動力伝達機構は、周知
のように、一つの負荷である実作動部に対して一つの専
用の駆動モータを備え、個々のモータによってそれぞれ
の作動部を駆動するか、または特開平1−93711号
公報に開示されているカメラのズーム駆動手段のよう
に、一方向にのみ回転駆動する太陽歯車に対して、第1
の遊星歯車を連結アームによって噛み合わせる一方、他
の連結アームによって伝達歯車の噛み合った第2の遊星
歯車を噛み合わせ、逆回転をしている上記第1の遊星歯
車と正回転をしている上記伝達歯車のいずれかの歯車
を、手動操作により切り換えてズーミング用の駆動歯車
に噛み合わせるようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、専用の駆動
モータを使用するとスペースをとるばかりでなく、コス
トアップを招くという欠点があり、また、一方向に回転
している駆動力を、両方向の回転に切り換える上記ズー
ム駆動手段においては、遊星歯車機構等のギアーの水平
方向の切り換えを手動操作により行うと、ギアーの動力
伝達時に発生する反力を受けてしまうため、手動操作レ
バーの操作力量が、その操作方向で極端に異なり、操作
に違和感を生じる。また、この操作力量を均一にするた
めに別機構を設けると、操作開始時から実作動時までの
タイムラグが長くなるという不具合を生じる。
【0004】本発明の目的は、上記従来の欠点を除去す
るために、モータ等の駆動源の一方向の回転駆動力を、
伝達歯車列の一部を手動操作によって歯車の軸方向に移
動させて、その回転方向を正逆方向に任意に切り換えて
伝達する駆動力伝達機構を提供するにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明による駆動力伝達
機構は、モータにより回転される出力歯車と、この出力
歯車からの駆動力を、伝達歯車列を介して伝達される作
動部材と、手動操作によって上記伝達歯車列の一部を、
回転軸に沿って移動させて駆動力伝達経路中の歯車列を
奇数枚増減し、上記作動部材に伝達される駆動力の回転
方向を切り換える切換手段とを具備したことを特徴とす
る。
【0006】
【作用】モータの回転駆動力を出力歯車を通じ、伝達歯
車列を介して作動部材に伝達する駆動力伝達経路中の歯
車列の一部を、歯車の軸方向に移動させて、歯車列の歯
車の枚数を奇数枚と偶数枚とに切り換え、上記作動部材
に伝達される駆動力の回転方向を切り換える。
【0007】
【実施例】以下、図示の実施例によって本発明を説明す
る。図1〜図5は、本発明の一実施例を示したものであ
る。なお、本実施例は、本発明による駆動力伝達機構を
ズームカメラに適用したものであって、同カメラにおけ
るズームレンズを駆動する作動部材に、駆動源である1
つのモータの回転駆動力を正逆回転させて伝達する場合
について述べる。
【0008】図1,図2,図3に示すように、駆動源で
あるモータ1の出力軸1aには、太陽歯車2(図2,3
参照)と共に、連結腕5が固定されている。この連結腕
5は、太陽歯車2と遊星歯車3(4)を連結するもので
あって、遊星歯車3(4)上に延び出した延出端部には
遊星歯車3(4)の中心軸7を回転自在に軸支してい
る。上記遊星歯車3(4)は、図4に示す如く、2段ギ
アーで形成されていて、上位の大径歯車3が太陽歯車2
に噛み合っていて、同太陽歯車2の周囲を自転しながら
公転運動をする。下位の小径歯車4は上位の大径歯車3
と共に回転し、図2,図3に示すように、同歯車4の公
転軌跡上に配設された第1の被駆動歯車11または第2
の被駆動歯車12に噛み合って回転駆動力を伝達する。
この太陽歯車2と遊星歯車3(4)とからなる遊星歯車
機構は、フィルムの巻上げ,巻戻し機構とズームレンズ
駆動機構とに動力を切り換えて伝達するクラッチ機構を
構成している。
【0009】上記第1の被駆動歯車11は、遊星歯車4
の公転軌跡上に配設されていて、フィルムの巻上げ,巻
戻し機構への動力伝達経路を形成しており、フィルムの
巻上げ,巻戻し用歯車14に噛み合っている。また、こ
の第1の被駆動歯車11には、同歯車11を逆回転(図
1,2において時計方向)させるための巻戻し用歯車1
3が噛み合っている。この巻戻し用歯車13も遊星歯車
4の公転軌跡上にあって第1の被駆動歯車11に隣って
配設されており、第1の被駆動歯車11に噛み合ってい
る遊星歯車4が更に太陽歯車2の周りに反時計方向に回
動した位置4Aにおいて、同遊星歯車4が噛み合うよう
になっている。上記第2の被駆動歯車12は、遊星歯車
4の時計方向への公転軌跡上に配設されていて、ズーム
レンズ駆動機構への動力伝達部材を形成しており、出力
歯車30に噛み合っている。この出力歯車30は、伝達
歯車列にズームレンズ駆動機構を動作させる回転駆動力
を伝達する役目をする。
【0010】一方、上記連結腕5の、遊星歯車3(4)
の中心軸7を軸支する延出端部とは反対方向に延び出し
た腕端部には垂下ピン8が設けられている。そして、こ
の垂下ピン8の側近には、係止レバー15の一腕に形成
された係止用傾斜面15aが位置するようになってい
る。係止レバー15は、逆への字状に形成されており、
その中程の支点を支軸9に揺動自在に支持されていて、
上記垂下ピン8の近傍に向けて延び出した一腕の中程
の、ピン8に対向する側には上記係止用傾斜面15aが
形成されている。そして、この係止レバー15は、その
一腕端と不動部材とに掛け渡されたトグルバネ16によ
って支軸9の周りに反時計方向に回動した位置15Aと
時計方向に回動した位置15Bとに変移する習性が与え
られており、この習性による回動位置15A,15B
は、それぞれストッパーピン17,18によって規制さ
れている。
【0011】他方、上記回転規制部材6は、連結腕5に
対して上記係止レバー15とは反対側の位置に配置され
ており、上記連結腕5から突出した、遊星歯車3(4)
の中心軸7の回動通路上に同軸7によって押動されるよ
うに延び出した二又状の押動アーム6a,6bと、上記
第1の被駆動歯車11と第2の被駆動歯車12との間に
延び出した三本のアーム6c,6d,6eとで形成され
ていて、中程の支点を支軸10に揺動自在に支持されて
配設されている。上記三本のアーム6c,6d,6e
は、中央に延び出した第1アーム6cに対して、その左
右に延び出した第2アーム6dと第3アーム6eとが対
称的に形成されていて、両アーム6d,6eの外側面に
は上記第1の被駆動歯車11に噛み合う係止用部分ギア
ー6doおよび第2の被駆動歯車12に噛み合う係止用
部分ギアー6eoがそれぞれ形成されている。そして、
第1アーム6cと不動部材とに掛け渡されたトグルバネ
19によって支軸10の周りに反時計方向に回動し、部
分ギアー6doが上記第1の被駆動歯車11に噛み合っ
た位置6A(図4参照)と、時計方向に回動し、部分ギ
アー6eoが上記第2の被駆動歯車12に噛み合った位
置6B(図3参照)とに変移する習性が与えられてい
て、この習性による回動位置6A,6Bは、第1アーム
6cと支軸10との間に穿設され、不動ピン20に嵌入
する部分円弧状の回動規制孔6fによって規制されてい
る。
【0012】次に、ズームレンズ駆動機構への駆動力伝
達経路を、図1,図5〜図7によって説明すると、この
駆動力伝達経路は駆動力の回転方向切換手段を含む伝達
歯車列で形成されている。即ち、上記出力歯車30には
軸駆動歯車31が噛み合っており、同歯車31は支軸で
ある駆動軸32に一体に取り付けられている。そして、
この駆動軸32には上記回転方向切換手段が設けられて
いる。この回転方向切換手段は、駆動軸32の上部にプ
ーリ状の連結環33が固定されており、更に、同連結環
33の上位および下位には、該連結環33を挟んでそれ
ぞれ駆動軸32に対して回転自在に第1伝達ギアー35
および第2伝達ギアー36が配設されている。そして、
上位の第1伝達ギアー35の下面の駆動軸32寄りの左
右の対称位置には図7に示すように、外方が部分円弧状
をなす径方向の結合凹部35a,35aが設けられてお
り、同凹部35a,35aには連結環33の上面中央寄
りの左右対称位置に、駆動軸32に一体に突設された結
合凸部33a,33aが駆動軸32の上下動により係脱
するようになっている。また、下位の第2伝達ギアー3
6の上面の駆動軸32寄りの左右の対称位置にも、図
5,7に示すように、外方が部分円弧状をなす径方向の
結合凹部36a,36aが設けられており、同凹部36
a,36aには連結環33の下面中央寄りの左右対称位
置に、駆動軸32に一体に突設された結合凸部33b,
33bが駆動軸32の上下動により係脱するようになっ
ている。
【0013】そして、図1、図5に示す如く、上記第1
伝達ギアー35は、更に伝達歯車列を形成する第1ギア
ー37に噛み合っており、第1ギアー37は第2ギアー
38に噛み合っている。また、上記第2伝達ギアー36
は、直接第2ギアー38に噛み合っている。上記第2ギ
アー38には図1に示す如く、更に段歯車からなる第3
ギアー50が連結されており、同第3ギアー50には更
に段歯車からなる第4ギアー51が連結されていて、同
第4ギアー51には更に段歯車からなる第5ギアー52
が連結されている。そして、この第5ギアー52にはベ
ベルギアーからなる第6ギアー53a,53bを介して
ズームレンズを光軸方向に移動させる、駆動ギアーから
なる作動部材60が連結されている。
【0014】一方、図5〜図7に示すように、上記連結
環33は、プーリ状に形成された作動環41に弾性連結
板40で連結されており、作動環41はズーム用操作部
材45で上下方向に移動せられるようになっている。即
ち、上記連結環33の小径の胴周部には、幅の狭い細長
い板バネからなる上記弾性連結板40の一端部に形成さ
れたフォーク部40aが嵌合しており、弾性連結板40
の他端部に形成されたフォーク部40bは支軸43に固
定された上記作動環41の小径の胴周部に嵌合してい
る。この作動環41は上記支軸43と共に上記ズーム用
操作部材45の内側縁部の裏面に形成されている傾斜カ
ム面45cによって上下動をするようになっている。
【0015】上記ズーム用操作部材45は、円板状に形
成されていて、中心部を支軸46に回動自在に支持され
ている。そして、外側縁部にはカメラの外部に突出する
操作ツマミ45aが形成されており、内側縁部には更に
外方に突出する部分円弧状の作動縁部45Aが形成され
ている。この作動縁部45Aの裏面には、図6に示すよ
うに中程に上記傾斜カム面45cを挟んで両側に肉薄の
作動面45bと肉厚面45dが形成されているほか、中
央部に部分円弧状のガイド孔45eが穿設されている。
このガイド孔45eに上記支軸43が貫通していて、同
軸43に巻装されたコイルばね42により上方に押圧さ
れた上記作動環41が、その上面を上記作動縁部45A
の裏面に圧接している。この圧接状態は通常は肉薄の作
動面45bに作動環41が圧接している。また、このズ
ーム用操作部材45の裏面には、後述するズームスイッ
チZSWを開閉するための作動ピン45f,45gが固
植されていて、同操作部材45をワイド方向またはテレ
方向に回動操作したときには、同ピンによってズームス
イッチZSWが閉成されるようになっている。
【0016】また、上記支軸43の上端面43aには、
図8に示す如く、パワースイッチノブ48がスライド自
在に配設されている。このパワースイッチノブ48はカ
メラの外部から操作できるようになっていて、その下面
には傾斜面48aが形成されており、同ノブ48をオン
位置に移動させたときには、カメラを作動状態にするメ
インスイッチがオンされると共に、同ノブ48の肉薄部
48cが上記支軸43の上端面43aに対向するので、
支軸43は上昇し、上記ズーム用操作部材45の肉薄の
作動面45bに作動環41が圧接する。また、同ノブ4
8をオフ位置に移動させたときには、カメラを不作動状
態にするメインスイッチがオフされると共に、同ノブ4
8の肉厚部48bが上記支軸43の上端面43aに対向
するので、支軸43は降下する。
【0017】このように構成されている本実施例の駆動
力伝達機構の動作を、次に説明すると、先ず、パワース
イッチノブ48をメインスイッチのオン位置に移動さ
せ、カメラを動作状態にする。すると、図1に示すモー
タ1が回転し、太陽歯車2が時計方向に回転する。この
際、パワースイッチノブ48の肉薄部48cが支軸43
の上端面43aに対向するので、支軸43は上昇し、作
動環41が上記ズーム用操作部材45の肉薄の作動面4
5bに圧接する(図8参照)。
【0018】太陽歯車2が時計方向に回転すると、図3
に示すように連結腕5も時計方向に回動して遊星歯車4
が公転軌跡上に配設されている、ズームレンズ駆動機構
への動力伝達部材を形成している上記第2の被駆動歯車
12に噛み合い、モータ1の回転動力を被駆動歯車12
に伝える。また、連結腕5が時計方向に回動すると、連
結腕5から突出している、遊星歯車3(4)の中心軸7
が回転規制部材6の他方の押動アーム6bを押し回すの
で、回転規制部材6は支軸10の周りにトグルバネ19
の弾力によって反時計方向に回動し、部分ギアー6do
が上記第1の被駆動歯車11に噛み合った位置6Aに変
移する。これにより動力が上記第2の被駆動歯車12に
伝達されている間、上記第1の被駆動歯車11を拘束
し、同歯車11の回転を阻止する。従って、撮影中は、
フィルムの巻上げ,巻戻し機構が妄動するようなことは
なく、フィルムの静止状態を確保することができる。
【0019】また、連結腕5が時計方向に回動すると、
その垂下ピン8によって係止レバー15の他腕15bが
押されるので、係止レバー15はトグルバネ16の弾力
によって支軸9の周りに反時計方向に回動した位置15
Aに変移する。
【0020】そして、この状態においては遊星歯車4が
第2の被駆動歯車12に噛み合い、回転力は出力歯車3
0,軸駆動歯車31に伝達されて、駆動軸32と共に連
結環33を時計方向に回転させる。このとき、作動環4
1は上昇しているため、連結環33は、その結合凸部3
3a,33aが第1伝達ギアー35の下面の凹部35
a,35aに嵌入して第1伝達ギアー35に結合してお
り、よって、連結環33の動力は、第1伝達ギアー3
5,第1ギアー37を介して第2ギアー38に伝達され
て、同ギアー38を時計方向に回転させる。この第2ギ
アー38の回転力は更に、ギアートレインを形成する第
3ギアー50、第4ギアー51,第5ギアー52,第6
ギアー53a,53bを介して作動部材60を時計方向
に回転させ、ズームレンズ鏡筒を光軸方向に移動させて
沈胴位置から撮影位置(ワイド)に繰り出す。
【0021】このワイドの撮影状態で、撮影者がズーム
用操作部材45の操作ツマミ45aを反時計方向(図6
において)のテレ方向に回すと、ギアートレインの作動
状態は、そのままになっているので、作動部材60が時
計方向への回転を続け、更にズームレンズ鏡筒を光軸方
向に移動させてテレ状態にする。また、撮影者がズーム
用操作部材45の操作ツマミ45aを時計方向(図6に
おいて)のワイド方向に回せば、ズーム用操作部材45
の裏面の作動縁部45Aの傾斜カム面45cが作動環4
1の上面に対向するため、作動環41はコイルばね42
を圧縮しながら支軸43と共に、下方に押し下げられ
る。
【0022】これにより連結環33も第1伝達ギアー3
5から離脱して下方に押し下げられ、今度は第2伝達ギ
アー36と連結する。即ち、連結環33は、その下面の
結合凸部33b,33bが第2伝達ギアー36の上面の
凹部36a,36aに嵌入して第2伝達ギアー36に結
合される。よって、連結環33の動力は、第2伝達ギア
ー36から直接、第2ギアー38に伝達される。
【0023】この際、連結環33の結合凸部33b,3
3bは直ぐには凹部36a,36aに嵌入しないことが
あるが、そのときには、弾性連結板40が撓み、結合凸
部33b,33bを第2伝達ギアー36の上面に押し付
けているため、モータ1が回転し動力が軸駆動歯車31
に伝達されて連結環33の回転が持続されれば、連結環
33の回転角が180度以内の位置で、必ず結合凸部3
3b,33bは凹部36a,36aに嵌入する。これに
よって、軸駆動歯車31の回転力は今度は第2伝達ギア
ー36から直接、第2ギアー38に伝達される。
【0024】すると、第2ギアー38は反時計方向に回
転する。この回転力はギアートレインを形成する第3ギ
アー50、第4ギアー51,第5ギアー52,第6ギア
ー53a,53bを介して作動部材60を反時計方向に
回転させ、ズームレンズ鏡筒を光軸方向の後方に移動さ
せて撮影位置(ワイド)に繰り込む。
【0025】また、撮影者がズーム用操作部材45の操
作ツマミ45aから手を離せば、ズーム用操作部材45
は中央の位置に戻り、作動縁部45Aの肉薄の作動面4
5bが作動環41の上面に対向するため、作動環41は
コイルばね42の伸長力により、再び押し上げられ、作
動環41の上面は作動面45bに当て付く。この作動環
41の上昇により、連結環33も上昇し、第2伝達ギア
ー36から離れ、再び第1伝達ギアー35に連結する。
このときも同様に、連結環33の結合凸部33a,33
aは直ぐには凹部35a,35aに嵌入しないことがあ
るが、その時には、弾性連結板40が撓み、結合凸部3
3a,33aを第1伝達ギアー35の下面に押し付けて
いるため、モータ1が回転し動力が軸駆動歯車31に伝
達されて連結環33の回転が持続されれば、連結環33
の回転角が180度以内の位置で、必ず結合凸部33
a,33aは凹部35a,35aに嵌入する。
【0026】そして、上述のようにズーミング操作をし
て、シャッタをレリーズして撮影を行ったのち、モータ
1が逆転し、太陽歯車2が反時計方向に回転すると、図
2に示すように連結腕5も反時計方向に、垂下ピン8が
上記係止用傾斜面15aに当接する位置まで回動する。
この位置は遊星歯車4が公転軌跡上に配設されている、
フィルムの巻上げ,巻戻し機構への動力伝達経路を形成
している上記第1の被駆動歯車11に噛み合う位置であ
って、モータ1の回転動力を被駆動歯車11に伝える。
また、連結腕5が反時計方向に回動すると、連結腕5か
ら突出している、遊星歯車3(4)の中心軸7が回転規
制部材6の一方の押動アーム6aを押し回すので、回転
規制部材6は支軸10の周りにトグルバネ19の弾力に
よって時計方向に回動し、部分ギアー6eoが上記第2
の被駆動歯車12に噛み合った位置6Bに変移する。こ
れにより動力が上記第1の被駆動歯車11に伝達されて
いる間、上記第2の被駆動歯車12を拘束し、同歯車1
2の回転を阻止する。従って、フィルムの巻上げ,巻戻
し中はズームレンズ駆動機構が妄動するようなことはな
く、ズームレンズ鏡筒の停止位置を確保することができ
る。
【0027】遊星歯車4が第1の被駆動歯車11に噛み
合い、同歯車11を反時計方向に回転させると、フィル
ムの巻上げ,巻戻し用歯車14を時計方向に回転させて
フィルムの巻上げが行われる。また、撮影とフィルムの
巻上げが繰り返し行われて、やがてフィルムエンドにな
ると、フィルムの終端がフィルムスプールに固定されて
いるために、フィルムの巻上げ,巻戻し用歯車14が一
旦、停止する。すると、これにより負荷が増えモータ1
のトルクが上がることによって、係止レバー15を抑え
ているトグルバネ16の弾力では、連結腕5のトルクを
支えきれなくなる。よって、係止レバー15は支軸9の
周りに時計方向に回動したストッパピン18に当接する
位置15Bまで変移する。すると、連結腕5が更に反時
計方向に回動するため、遊星歯車4は第1の被駆動歯車
11との噛合が外れ、今度は巻戻し用歯車13と噛み合
う位置4A(3A)に変移する。この巻戻し用歯車13
は第1の被駆動歯車11を介して巻戻し用歯車14と連
結しているため、太陽歯車2が反時計方向に回転してい
ると、巻戻し用歯車14を今度は反時計方向に回転させ
ることになり、これによってフィルムの巻き戻しが行わ
れる。
【0028】フィルムの巻き戻しが終了したら、一旦、
太陽歯車2を時計方向に回転させ、連結腕5を時計方向
に回動させることにより、垂下ピン8を上記係止レバー
15の他腕15bに当接させ、係止レバー15を支軸9
の周りに反時計方向に回動したストッパピン17に当接
する、通常の位置15Aまで変移させる。この動作によ
って動力は再びフィルムの巻き上げ方向に伝えられるよ
うになる。
【0029】そして、撮影者が撮影を終了し、パワース
イッチノブ48をメインスイッチのオフ位置に移動させ
ると、前述したように、作動環41を下側に押し下げて
連結環33を降下させ、第2伝達ギアー36と噛合せ、
レンズ鏡筒を繰り込む方向にギアートレインを作動さ
せ、レンズ鏡筒を撮影位置から沈胴位置に移動させる。
また、図9は上記ズームカメラの要部の電気回路の構成
をブロックで示したものであり、図10は上記ズームカ
メラの主な動作を示すフローチャートである。上記電気
回路は、前記モータ1を駆動するモータドライブ回路M
Dと、同回路MDの動作を制御するモータコントロール
回路MCと、同回路MCと信号の授受を行うカメラ制御
部CCと、上記モータドライブ回路MDにカメラの動作
状態信号を入力する、後蓋開閉検出スイッチBSW,ズ
ームスイッチZSW,パワースイッチPSW,フィルム
エンド検出スイッチESW,1コマ送り検出スイッチF
SWおよびズームエンコーダZEと、上記カメラ制御部
CCにレリーズ信号を入力するレリーズSWと、上記各
回路に動作電圧を供給する電源Baとで構成されてい
る。
【0030】このように構成されたカメラは、図10に
示すようにスタートすると、先ずステップS1におい
て、後蓋開閉検出スイッチBSWをチェックする。これ
がオンしているとフィルムの巻上処理を行い、オフであ
るとステップS2でメインスイッチ,つまりパワースイ
ッチPSWをチェックする。そして、これがオフである
と、前述のようにレンズ鏡胴の沈胴処理が行なわれてい
ることになるので、次にステップS3に移行し、メイン
スイッチPSWのオン状態をチェックする。このメイン
スイッチPSWがオンすると、前述のように駆動力伝達
機構によってレンズ鏡胴の繰出し処理が行なわれる。次
いでステップS4においてレリーズ後のコマ送りが1コ
マ送り検出スイッチFSWによりチェックされてコマ送
り処理が行われ、ステップS5に移行する。そして、こ
こでズームスイッチZSWのオン状態がチェックされて
オンであれば、ズーム処理が行われ、オフであればステ
ップS1に戻る。
【0031】なお、上記実施例ではズーム用操作部材4
5の裏面に設けた傾斜カム面45cと肉厚面45dによ
って作動環41を上下動させるようにしたが、これはプ
ランジャを用いて行ってもよい。また、上記実施例にお
いては駆動力伝達経路を形成する最初の歯車である軸駆
動歯車の歯車軸に、駆動力の回転方向切換手段を設けた
が、これは伝達歯車列中であればよいことは言うまでも
ない。
【0032】更にまた、以上述べた実施例はズームレン
ズ駆動機構への駆動力の伝達に、本発明の駆動力伝達機
構を適用したものであるが、本発明はこれに限定される
ものではなく、例えば、本発明の駆動力伝達機構をモー
タの反時計方向の回転でフィルムの巻上げ,巻戻しを行
い、時計方向の回転でオートフォーカス(AF)時のレ
ンズの繰出しを行うように構成してもよい。
【0033】即ち、AF用レンズの駆動経路を、通常は
レンズの繰込み側にギアー連結させておき、撮影者がレ
リーズ釦を押すとき、1stレリーズ時のAF測距と同
時に、その釦押込力でギアーを垂直に押し下げ、レンズ
の繰出し側にギアーを連結し、2ndレリーズ時にモー
タを回転させて上記AF用レンズの繰出しを行うように
し、撮影者が撮影を終了し、レリーズ釦から押圧力を去
ると、ギアーの連結は再びレンズの繰込み側に連結し、
レンズを通常の位置に繰込むように構成してもよい。
【0034】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、1つ
のモータの1方向の回転動力が伝達される経路の途中
に、撮影者が手動で操作する部材(ズーム用操作部材,
パワースイッチノブ,レリーズ釦等)の作動に連動し
て、ギアーを軸方向に移動させ動力伝達経路の一部を変
えるだけで、実作動部に正逆両方向の回転を伝達するこ
とができる。しかも、従来のもののようにギアーの動力
伝達切り換え時に反力を受けることもなく、かつ切換の
タイムラグも少ない。よって、この種、従来の欠点を除
去した駆動力伝達機構を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例を示したものであって、本発
明による駆動力伝達機構をズームカメラのズームレンズ
駆動系に適用した場合の斜視図。
【図2】上記ズームカメラにおけるフィルム巻上駆動経
路側にクラッチ機構が切り替わっている状態を示す平面
図。
【図3】上記ズームカメラにおけるズームレンズ駆動経
路側にクラッチ機構が切り替わっている状態を示す平面
図。
【図4】連結腕と遊星歯車の側面図。
【図5】上記駆動力伝達機構における回転方向切換手段
を示す斜視図。
【図6】ズーム用操作部材と弾性連結板の裏面図。
【図7】上記回転方向切換手段の要部を断面で示した回
転方向切換手段の側面図。
【図8】ズーム用操作部材とパワースイッチノブとの関
係を示す斜視図。
【図9】上記ズームカメラの要部の電気回路の構成を示
すブロック線図。
【図10】上記ズームカメラの主な動作を示すフローチ
ャート。
【符号の説明】
30…………………………………出力歯車 31…………………………………軸駆動歯車(切換手
段) 32…………………………………駆動軸(切換手段) 33…………………………………連結環(切換手段) 33a,33b……………………結合凸部(切換手段) 35a,36a……………………結合凹部(切換手段) 31,35〜38,50〜53…伝達歯車列 40…………………………………弾性連結板(切換手
段) 41…………………………………作動環(切換手段) 60…………………………………駆動ギアー(作動部
材)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モータにより回転される出力歯車と、 この出力歯車からの駆動力を、伝達歯車列を介して伝達
    される作動部材と、 手動操作によって上記伝達歯車列の一部を、回転軸に沿
    って移動させて駆動力伝達経路中の歯車列を奇数枚増減
    し、上記作動部材に伝達される駆動力の回転方向を切り
    換える切換手段と、 を具備したことを特徴とする駆動力伝達機構。
JP592292A 1992-01-16 1992-01-16 駆動力伝達機構 Withdrawn JPH05188450A (ja)

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JP592292A JPH05188450A (ja) 1992-01-16 1992-01-16 駆動力伝達機構

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6298741B1 (en) * 1998-05-06 2001-10-09 Joseph Pollak Corporation Actuator with dual operating outputs

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6298741B1 (en) * 1998-05-06 2001-10-09 Joseph Pollak Corporation Actuator with dual operating outputs

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