JPH05186853A - シャドウマスク用アンバ−合金 - Google Patents
シャドウマスク用アンバ−合金Info
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- JPH05186853A JPH05186853A JP227592A JP227592A JPH05186853A JP H05186853 A JPH05186853 A JP H05186853A JP 227592 A JP227592 A JP 227592A JP 227592 A JP227592 A JP 227592A JP H05186853 A JPH05186853 A JP H05186853A
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Abstract
バ−合金を提供する。 【構成】Ni35.3〜36.3%、Nb0.02〜
0.2%含有し、C≦0.008%,Si≦0.1%、
Mn≦0.2%,Al≦0.03%であって、残部がF
eであり、且つ、Nb,C,Si,Mn及びAlが次
式: K=30(%C)+3.0(%Si)+1.2(%M
n)+3.0(%Al)−2.0(%Nb)≦0.40 を満足する範囲で存在することを特徴とするシャドウマ
スク用アンバ−合金、及び、更に、上記の合金の一部を
B0.0005〜0.004%で置き換えたシャドウマ
スク用アンバ−合金である。
Description
バ−合金に関し、さらに詳しくは、シャドウマスクの使
用温度における熱膨張率が小さいアンバ−合金に関す
る。
−Ni鋼の一種であり、従来よりメ−トル標準器、測量
用テ−プ、時計の補正振子、バイメタルその他膨張の調
節用、或はLNGのタンカ−の内張り等に使用され、そ
の熱膨張係数は30〜70℃で1.3〜2.0×10~6
/℃である。
面の直前に配置され、電子銃より発した電子ビ−ムがあ
たり、発熱し、熱膨張を生ずる。シャドウマスクが、温
度の上昇にともなって膨張し、シャドウマスク孔の形
状、寸法の変化を生じると、所定の電子ビ−ムが所定の
蛍光面に当たらなくなり、色ずれを生じ、画像が不鮮明
となる。このため、シャドウマスクには熱膨張が小いア
ンバ−合金が多く使用される様になっている。しかし、
従来のアンバ−合金の熱膨張係数では不充分であるため
より低い熱膨張のものが望まれるわけであり、この様な
観点より、さらに熱膨張の小さいものを得るため種々の
検討がなされている。
Niを34〜37%とし、Mnを0.4%以下、Siを
0.1%以下ならびにAl,Mg,Ti,Ca,C,Z
rを合計で0.05%以下とすることにより、より低熱
膨張のアンバ−合金を得ることができると記載され、3
0〜70℃の温度範囲で熱膨張係数1.0〜1.2×1
0~6/℃を得ており、従来の一般のアンバ−合金の1.
2〜1.9×10~6/℃より、小さい熱膨張を有するア
ンバ−合金が得られることを開示している。
に用いられるシャドウマスクは電子ビ−ムがあたること
により発熱し、熱膨張するが、その熱膨張は極めて小さ
い方が良い。小さければ小さいほど色ずれを生ずること
なく、かつ大きな画面でも安定した画質が得られる。特
に最近のテレビ、ディスプレイの大型化は著しいものが
あり、電子ビ−ムがあたることによる発熱、熱膨張は問
題となっている。電子ビ−ムによる発熱は、シャドウマ
スク全体の平均温度としては、50〜100℃に上昇す
るが、局所的には150〜200℃にもなるといわれて
いる。この様な局所的高温化は、局所的な孔変形をひき
おこし、局所的な色ずれを生ずることが知られている。
ンバ−合金の熱膨張は30〜70℃まででは、確かにこ
れまでの一般のアンバ−合金のそれより小さいが、30
〜150度までの熱膨張は逆に大きくなることが開示さ
れている。上記に示したように、シャドウマスクは局所
的には150〜200℃になることを考えるとき、特開
昭62−290846に開示されるアンバ−合金では、
シャドウマスク用としては未だ十分なものとは言い難
い。したがって、30〜70℃、及び30〜150℃の
いずれの温度範囲でも、従来のアンバ−合金よりも、さ
らに低い熱膨張を有するシャドウマスク用アンバ−合金
が必要となるわけである。
々検討した結果、本発明を完成したもので、本発明の目
的は熱膨張係数の小さいシャドウマスク用合金を提供す
るものである。
35.3〜36.3%、Nb0.02〜0.2%含有
し、C≦0.008%,Si≦0.1%、Mn≦0.2
%,Al≦0.03%であって、残部がFeであり、且
つ、Nb,C,Si,Mn及びAlが次式: K=30(%C)+3.0(%Si)+1.2(%M
n)+3.0(%Al)−2.0(%Nb)≦0.40 を満足する範囲で存在することを特徴とするシャドウマ
スク用アンバ−合金であり、また、Ni35.3〜3
6.3%、Nb0.02〜0.2%、B0.0005〜
0.004%を含有し、C≦0.008%,Si≦0.
1%、Mn≦0.2%,Al≦0.03%であって、残
部がFeであり、且つ、Nb,C,Si,Mn及びAl
が次式: K=30(%C)+3.0(%Si)+1.2(%M
n)+3.0(%Al)−2.0(%Nb)≦0.40 を満足する範囲で存在することを特徴とするシャドウマ
スク用アンバ−合金である。即ち、本発明においては上
記の構成要件を具備することによって、30〜70℃の
温度範囲における熱膨張係数を1.0×10~6/℃以下
とすることが出来る。
素の含有量と合金の熱膨張の及ぼす影響について説明す
ると次のとおりである。
金ではNi添加量の増加につれ、熱膨張係数が小さくな
り、36%近辺で最小となり、さらにNi添加量が増加
するにつれ、熱膨張係数が大きくなることが知られてい
る。36%Ni近辺で熱膨張係数とNi添加量の関係に
ついて詳細に実験をしてみると、30〜70℃ではNi
35.5%で、30〜150℃では36.0%近辺で熱
膨張係数が最小となることがわかった。これらのことよ
り、シャドウマスクで問題となる温度範囲ではNi3
5.3〜36.3%が最も望ましい。
であり、Nb以外のC,Si,Mn,Al等の各種元素
は微量の含有により、熱膨張係数が大きくなるが、Nb
は唯一熱膨張係数を低下させる作用がある。特に30〜
70℃の熱膨張係数の低下よりも、30〜150℃の範
囲で大きな効果がある。本元素の添加により熱膨張係数
は次第に低下し30〜70℃の熱膨張係数はNb0.1
%で最小となり、30〜150℃の熱膨張係数はNb
0.15%で最小となる。これらの添加量より多くなる
と、他の元素と同様、添加量が増すにつれ、熱膨張係数
が増大する。したがって、Nb0.02〜0.2%が最
適の範囲となる。
係数を増加させる元素であるが、詳細な実験を行ってみ
ると、30〜70℃及び30〜150℃の両温度範囲と
も、Cが約0.01%までは、その熱膨張係数の増加は
比較的小さいが、0.01%をこえるあたりから急激に
増加する様になる。したがって、シャドウマスクで問題
となる温度範囲で低い熱膨張係数を安定的に確保するに
はCは0.008%以下とすることが必要となる。
とともに熱膨張係数を増加させる元素であり添加量の増
加は好ましくない。またシャドウマスク製造工程の中
で、エッチング加工時にSiが多いと、エッチング液中
にSi濃度が高くなり、干天状の固形物を作りエッチン
グ液の配管を詰まらせる原因となる。これらのことより
0.1%以下とする必要がある。
の増加につれ、熱膨張係数を増加させる元素であるが、
その添加量が小さい場合には、ほとんど熱膨張係数が増
加しないという特徴がある。しかし0.2%を超える
と、次第に熱膨張係数は大きく増加し始める。
て低い熱膨張係数を得るためには、0.2%以下とする
必要がある。Al:AlはFe−Ni合金の精錬では、
脱酸剤として使用されることが多く、多くのFe−Ni
合金で微量のAlを含有することが多い。しかし、Al
はC,Si,Mnと同様にその含有量の増加につれ、熱
膨張係数が増加する。添加量が少ない場合にはほとんど
熱膨張係数を増加させないが、0.03%を超えると、
大きく増加し始める。これらのことより0.03%以下
とすることが必要となる。
す影響について述べたが、Ni,Nb及びMnの熱膨張
係数に及ぼす各元素の量の影響を図示すると図1〜図3
のようになる。しかして、上記の結果はC,Si,M
n,Al等の元素の範囲は互いに他の元素がほとんど含
有されていない場合であるが、他の元素の存在のもとで
は、その含有量はさらに低くする必要があり、各種元素
が存在する実用合金では、低い熱膨張係数を安定的に確
保するためには、元素の相互含有量は次式で満たされる
必要がある。
1.2(%Mn)+3.0(%Al)−2.0(%N
b)≦0.40 B:Bは他元素と同様、熱膨張係数を増加させる元素で
あるが、0.005%まではほとんど影響することな
い。しかし、Bの添加理由はFe−Ni合金の集合組織
を変える作用があり、プレス成形過程で異方性を生じに
くくするからである。
クの製造する方法は、従来の製造方法と何ら異ならな
い。すなわち、エッチング加工後、焼鈍し、続いてプレ
ス成形加工及び黒化処理工程を施す。Bを添加したFe
−Ni合金は、先に述べたようにプレス成形過程で異方
性が生じにくいのでシャドウマスク用としてBを含有す
ることが望まれる。しかし、その添加量が少ないと異方
性軽減の効果も小さく、また添加量が多いと熱膨張係数
も大きくなる。これらのことよりB0.0005〜0.
004%が適正な範囲となる。
るが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。 実施例1〜9 高周波溶解炉にて表1に示す組成及び残部Feのもの1
Kgを溶解し、鋳造、鍛造、熱間圧延、熱処理、冷間圧
延を経て、900℃にて最終熱処理を施した後、熱膨張
係数を測定した。その結果を表1に示す。
して最終熱処理を施した後、熱膨張係数を測定した。そ
の結果を表1に示す。
は次のような効果を奏する。 (1)本発明のシャドウマスク用アンバ−合金は30〜
70℃、30〜150℃の温度範囲において、従来のア
ンバ−合金の熱膨張係数の50〜70%の小さい熱膨張
係数を有し、シャドウマスクで問題となる電子ビ−ム照
射による発熱断熱波に起因する色ずれ、局所的な色ムラ
を防止することができる。 (2)上記の様な熱膨張係数が極めて小さいことに加
え、エッチング加工時のSiに由来する干天状の固形物
を生成することもなく、エッチング液配管を詰まらせる
ことがない。 (3)さらには、プレス成形加工時に成形異方性を生ず
ることなく、極めて良好な成形加工ができる。
ぼすNi量の影響を示す図
ぼすNb量の影響を示す図
示す図
バ−合金に関し、さらに詳しくは、シャドウマスクの使
用温度における熱膨張率が小さいアンバ−合金に関す
る。
−Ni鋼の一種であり、従来よりメ−トル標準器、測量
用テ−プ、時計の補正振子、バイメタルその他膨張の調
節用、或はLNGのタンカ−の内張り等に使用され、そ
の熱膨張係数は30〜70℃で1.3〜2.0×10~6
/℃である。
面の直前に配置され、電子銃より発した電子ビ−ムがあ
たり、発熱し、熱膨張を生ずる。シャドウマスクが、温
度の上昇にともなって膨張し、シャドウマスク孔の形
状、寸法の変化を生じると、所定の電子ビ−ムが所定の
蛍光面に当たらなくなり、色ずれを生じ、画像が不鮮明
となる。このため、シャドウマスクには熱膨張が小いア
ンバ−合金が多く使用される様になっている。しかし、
従来のアンバ−合金の熱膨張係数では不充分であるため
より低い熱膨張のものが望まれるわけであり、この様な
観点より、さらに熱膨張の小さいものを得るため種々の
検討がなされている。
Niを34〜37%とし、Mnを0.4%以下、Siを
0.1%以下ならびにAl,Mg,Ti,Ca,C,Z
rを合計で0.05%以下とすることにより、より低熱
膨張のアンバ−合金を得ることができると記載され、3
0〜70℃の温度範囲で熱膨張係数1.0〜1.2×1
0~6/℃を得ており、従来の一般のアンバ−合金の1.
2〜1.9×10~6/℃より、小さい熱膨張を有するア
ンバ−合金が得られることを開示している。
に用いられるシャドウマスクは電子ビ−ムがあたること
により発熱し、熱膨張するが、その熱膨張は極めて小さ
い方が良い。小さければ小さいほど色ずれを生ずること
なく、かつ大きな画面でも安定した画質が得られる。特
に最近のテレビ、ディスプレイの大型化は著しいものが
あり、電子ビ−ムがあたることによる発熱、熱膨張は問
題となっている。電子ビ−ムによる発熱は、シャドウマ
スク全体の平均温度としては、50〜100℃に上昇す
るが、局所的には150〜200℃にもなるといわれて
いる。この様な局所的高温化は、局所的な孔変形をひき
おこし、局所的な色ずれを生ずることが知られている。
ンバ−合金の熱膨張は30〜70℃まででは、確かにこ
れまでの一般のアンバ−合金のそれより小さいが、30
〜150度までの熱膨張は逆に大きくなることが開示さ
れている。上記に示したように、シャドウマスクは局所
的には150〜200℃になることを考えるとき、特開
昭62−290846に開示されるアンバ−合金では、
シャドウマスク用としては未だ十分なものとは言い難
い。したがって、30〜70℃、及び30〜150℃の
いずれの温度範囲でも、従来のアンバ−合金よりも、さ
らに低い熱膨張を有するシャドウマスク用アンバ−合金
が必要となるわけである。
々検討した結果、本発明を完成したもので、本発明の目
的は熱膨張係数の小さいシャドウマスク用合金を提供す
るものである。
35.3〜36.3%、Nb0.02〜0.2%含有
し、C≦0.008%,Si≦0.1%、Mn≦0.2
%,Al≦0.03%であって、残部がFeであり、且
つ、Nb,C,Si,Mn及びAlが次式: K=30(%C)+3.0(%Si)+1.2(%M
n)+3.0(%Al)−2.0(%Nb)≦0.40 を満足する範囲で存在することを特徴とするシャドウマ
スク用アンバ−合金であり、また、Ni35.3〜3
6.3%、Nb0.02〜0.2%、B0.0005〜
0.004%を含有し、C≦0.008%,Si≦0.
1%、Mn≦0.2%,Al≦0.03%であって、残
部がFeであり、且つ、Nb,C,Si,Mn及びAl
が次式: K=30(%C)+3.0(%Si)+1.2(%M
n)+3.0(%Al)−2.0(%Nb)≦0.40 を満足する範囲で存在することを特徴とするシャドウマ
スク用アンバ−合金である。即ち、本発明においては上
記の構成要件を具備することによって、30〜70℃の
温度範囲における熱膨張係数を1.0×10~6/℃以下
とすることが出来る。
素の含有量と合金の熱膨張の及ぼす影響について説明す
ると次のとおりである。
金ではNi添加量の増加につれ、熱膨張係数が小さくな
り、36%近辺で最小となり、さらにNi添加量が増加
するにつれ、熱膨張係数が大きくなることが知られてい
る。36%Ni近辺で熱膨張係数とNi添加量の関係に
ついて詳細に実験をしてみると、30〜70℃ではNi
35.5%で、30〜150℃では36.0%近辺で熱
膨張係数が最小となることがわかった。これらのことよ
り、シャドウマスクで問題となる温度範囲ではNi3
5.3〜36.3%が最も望ましい。
であり、Nb以外のC,Si,Mn,Al等の各種元素
は微量の含有により、熱膨張係数が大きくなるが、Nb
は唯一熱膨張係数を低下させる作用がある。特に30〜
70℃の熱膨張係数の低下よりも、30〜150℃の範
囲で大きな効果がある。本元素の添加により熱膨張係数
は次第に低下し30〜70℃の熱膨張係数はNb0.1
%で最小となり、30〜150℃の熱膨張係数はNb
0.15%で最小となる。これらの添加量より多くなる
と、他の元素と同様、添加量が増すにつれ、熱膨張係数
が増大する。したがって、Nb0.02〜0.2%が最
適の範囲となる。
係数を増加させる元素であるが、詳細な実験を行ってみ
ると、30〜70℃及び30〜150℃の両温度範囲と
も、Cが約0.01%までは、その熱膨張係数の増加は
比較的小さいが、0.01%をこえるあたりから急激に
増加する様になる。したがって、シャドウマスクで問題
となる温度範囲で低い熱膨張係数を安定的に確保するに
はCは0.008%以下とすることが必要となる。
とともに熱膨張係数を増加させる元素であり添加量の増
加は好ましくない。またシャドウマスク製造工程の中
で、エッチング加工時にSiが多いと、エッチング液中
にSi濃度が高くなり、干天状の固形物を作りエッチン
グ液の配管を詰まらせる原因となる。これらのことより
0.1%以下とする必要がある。
の増加につれ、熱膨張係数を増加させる元素であるが、
その添加量が小さい場合には、ほとんど熱膨張係数が増
加しないという特徴がある。しかし0.2%を超える
と、次第に熱膨張係数は大きく増加し始める。
て低い熱膨張係数を得るためには、0.2%以下とする
必要がある。 Al:AlはFe−Ni合金の精錬では、脱酸剤として
使用されることが多く、多くのFe−Ni合金で微量の
Alを含有することが多い。しかし、AlはC,Si,
Mnと同様にその含有量の増加につれ、熱膨張係数が増
加する。添加量が少ない場合にはほとんど熱膨張係数を
増加させないが、0.03%を超えると、大きく増加し
始める。これらのことより0.03%以下とすることが
必要となる。
す影響について述べたが、Ni,Nb及びMnの熱膨張
係数に及ぼす各元素の量の影響を図示すると図1〜図3
のようになる。しかして、上記の結果はC,Si,M
n,Al等の元素の範囲は互いに他の元素がほとんど含
有されていない場合であるが、他の元素の存在のもとで
は、その含有量はさらに低くする必要があり、各種元素
が存在する実用合金では、低い熱膨張係数を安定的に確
保するためには、元素の相互含有量は次式で満たされる
必要がある。
1.2(%Mn)+3.0(%Al)−2.0(%N
b)≦0.40 B:Bは他元素と同様、熱膨張係数を増加させる元素で
あるが、0.005%まではほとんど影響することな
い。しかし、Bの添加理由はFe−Ni合金の集合組織
を変える作用があり、プレス成形過程で異方性を生じに
くくするからである。
クの製造する方法は、従来の製造方法と何ら異ならな
い。すなわち、エッチング加工後、焼鈍し、続いてプレ
ス成形加工及び黒化処理工程を施す。Bを添加したFe
−Ni合金は、先に述べたようにプレス成形過程で異方
性が生じにくいのでシャドウマスク用としてBを含有す
ることが望まれる。しかし、その添加量が少ないと異方
性軽減の効果も小さく、また添加量が多いと熱膨張係数
も大きくなる。これらのことよりB0.0005〜0.
004%が適正な範囲となる。
るが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。 実施例1〜9 高周波溶解炉にて表1に示す組成及び残部Feのもの1
Kgを溶解し、鋳造、鍛造、熱間圧延、熱処理、冷間圧
延を経て、900℃にて最終熱処理を施した後、熱膨張
係数を測定した。その結果を表1に示す。
して最終熱処理を施した後、熱膨張係数を測定した。そ
の結果を表1に示す。
は次のような効果を奏する。 (1)本発明のシャドウマスク用アンバ−合金は30〜
70℃、30〜150℃の温度範囲において、従来のア
ンバ−合金の熱膨張係数の50〜70%の小さい熱膨張
係数を有し、シャドウマスクで問題となる電子ビ−ム照
射による発熱断熱波に起因する色ずれ、局所的な色ムラ
を防止することができる。 (2)上記の様な熱膨張係数が極めて小さいことに加
え、エッチング加工時のSiに由来する干天状の固形物
を生成することもなく、エッチング液配管を詰まらせる
ことがない。 (3)さらには、プレス成形加工時に成形異方性を生ず
ることなく、極めて良好な成形加工ができる。
Claims (2)
- 【請求項1】 Ni35.3〜36.3%、Nb0.0
2〜0.2%含有し、C≦0.008%,Si≦0.1
%、Mn≦0.2%,Al≦0.03%であって、残部
がFeであり、且つ、Nb,C,Si,Mn及びAlが
次式: K=30(%C)+3.0(%Si)+1.2(%M
n)+3.0(%Al)−2.0(%Nb)≦0.40 を満足する範囲で存在することを特徴とするシャドウマ
スク用アンバ−合金。 - 【請求項2】 Ni35.3〜36.3%、Nb0.0
2〜0.2%、B0.0005〜0.004%を含有
し、C≦0.008%,Si≦0.1%、Mn≦0.2
%,Al≦0.03%であって、残部がFeであり、且
つ、Nb,C,Si,Mn及びAlが次式: K=30(%C)+3.0(%Si)+1.2(%M
n)+3.0(%Al)−2.0(%Nb)≦0.40 を満足する範囲で存在することを特徴とするシャドウマ
スク用アンバ−合金。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP00227592A JP3465171B2 (ja) | 1992-01-09 | 1992-01-09 | シャドウマスク用アンバ−合金 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP00227592A JP3465171B2 (ja) | 1992-01-09 | 1992-01-09 | シャドウマスク用アンバ−合金 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05186853A true JPH05186853A (ja) | 1993-07-27 |
JP3465171B2 JP3465171B2 (ja) | 2003-11-10 |
Family
ID=11524818
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP00227592A Expired - Fee Related JP3465171B2 (ja) | 1992-01-09 | 1992-01-09 | シャドウマスク用アンバ−合金 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3465171B2 (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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FR2849061A1 (fr) * | 2002-12-20 | 2004-06-25 | Imphy Ugine Precision | Alliage fer-nickel a tres faible coefficient de dilatation thermique pour la fabrication de masques d'ombres |
CN100451156C (zh) * | 2007-04-27 | 2009-01-14 | 上海工程技术大学 | 稀土因瓦合金及其生产工艺 |
-
1992
- 1992-01-09 JP JP00227592A patent/JP3465171B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH08209306A (ja) * | 1994-11-23 | 1996-08-13 | Imphy Sa | 熱膨張係数の小さい鉄−ニッケル合金 |
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