JPH05186574A - 熱液晶ポリエステルおよびそれからなる成形品 - Google Patents

熱液晶ポリエステルおよびそれからなる成形品

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JPH05186574A
JPH05186574A JP4020426A JP2042692A JPH05186574A JP H05186574 A JPH05186574 A JP H05186574A JP 4020426 A JP4020426 A JP 4020426A JP 2042692 A JP2042692 A JP 2042692A JP H05186574 A JPH05186574 A JP H05186574A
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光郎 松本
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 下記化1で示される構成単位(1)、下記化
2で示される構成単位(2)、下記化3で示される構成
単位(3)、下記化4で示される構成単位(4)および
下記化5で示される構成単位(5)よりなり、(1)+
(2)+(3)が15〜90モル%、(4)+(5)が
10〜85モル%、(2)が0.1〜10モル%、
(4)+(5)に対する(4)が10〜100モル%で
ある熱液晶ポリエステル。 【化1】 【化2】 【化3】 【化4】 【化5】 (上記式中、Arは1,4−フェニレン基または2,6
−ナフチレン基を表し、Rは炭素数2〜10の2価の脂
肪族基を表す。) 【効果】 このポリエステルは成形性およびガスバリヤ
ー性に優れることから、包装材料等の成形品の素材とし
て有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は成形性の改良された光学
的に異方性の溶融相を形成する共重合ポリエステル、お
よびそれからなる酸素バリヤー性に優れた成形品に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ポリエステル、とりわけポリエチレンテ
レフタレート(以下PETと略称することがある)は、
衛生性、保香性、加工性等の優れた性質を有しているた
めに、醤油、ソース等の調味料、ジュース、コーラ、ラ
ムネ等のソフトドリンク、生ビール、化粧品、医薬品な
どの容器として広く利用されている。さらに上記のよう
な性能に加えて、ガラスよりも軽量であること、適度の
耐圧力性、ガスバリヤー性を有することから、今後ガラ
ス瓶の代替としての一層の伸長が期待されている。しか
しながら、ガラス瓶代替として最も市場が大きいと予想
されるラガービール、ワイン等ではシェルフライフが長
くなること、また炭酸飲料等では容器の小型化により内
容量当たりの容器の表面積が増大することから、外部か
らの酸素の侵入や炭酸ガスの散逸をさらに減少させるた
めに容器のガスバリヤー性の向上が強く要望されてい
る。PET自体のガスバリヤー性の改良については、す
でにかなりのハイレベルにあること、また容器成形性能
や耐圧力性等の機械的性質を損なうことなく改良する必
要があることから、その実現はきわめて困難である。従
来PET容器のガスバリヤー性を改良する方法は種々提
案されている。例えば、容器の内外層にポリ塩化ビニリ
デン等をコーティングする方法や、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体ケン化物等を用いて2層〜5層の多層構造と
する方法(特開昭56−77143号公報)等が提案さ
れているが、これらの方法は従来のポリエステルの成形
設備にさらにコーティングや多層容器とするための設備
が必要となり工業上不利であるばかりでなく、異種のポ
リマーを用いるために多層容器の場合には層間剥離を起
こしやすい点、さらには使用済みの容器の回収再利用や
焼却等についても不都合な点を有している。またあらか
じめポリエステルとナイロン等の異種の樹脂をブレンド
したものから容器を製造する方法も提案されている(特
公昭53−33618号公報、特開昭56−64839
号公報)。この場合、既存の設備で容器の製造は可能で
あるが、容器の物性低下を伴うことと、回収再利用の点
から不利である。
【0003】一方、光学的に異方性の溶融相を形成する
いわゆるサーモトロピック液晶ポリマーをガスバリヤー
材として用いる方法も近年提案されている(特開昭61
−192762号公報、特開昭62−119265号公
報、特開昭62−187033号公報、特開昭64−4
5242号公報、特開平1−288421号公報)。ま
た、Polym.Prepr.(Am.Chem.So
c.,Div.Polym.Chem.),30
(1),3−4(1989)には、エチレンテレフタレ
ート単位換算で40モル%のポリエチレンテレフタレー
トと60モル%の4−アセトキシ安息香酸とから製造さ
れるサーモトロピック液晶ポリマーより得られる溶融押
出しフィルムの35℃での酸素ガス透過量は36ml・
20μm/m2・day・atmであることが報告され
ている。
【0004】なお、特公昭56−18016号公報に
は、式 −OC−R1−CO−O−R2−O−(ここでR
1は炭素数4〜20の脂環族2価ラジカル、炭素数1〜
40の脂肪族2価ラジカル、または少なくとも3個の炭
素原子で隔てられたカルボニル結合をもつ炭素数6〜1
6の芳香族2価ラジカルを、R2は炭素数2〜40の脂
肪族2価ラジカル、炭素数4〜20の脂環族2価ラジカ
ル、炭素数6〜20の芳香族2価ラジカルまたは分子量
200〜8000のポリ(アルキレンオキシド)2価ラ
ジカルを示す)で表される繰り返し単位を有するポリエ
ステルとアシルオキシ芳香族カルボン酸とを反応させる
ことによる共重合ポリエステルの製造方法が開示されて
いるが、アシルオキシ芳香族カルボン酸として具体的に
例示されているのはアシルオキシ安息香酸類のみであ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来提
案されているサーモトロピック液晶ポリマーを酸素バリ
ヤー用の成形品として用いる場合には多くの問題点があ
る。すなわち、第一の問題点としては、従来提案されて
いるサーモトロピック液晶ポリマーから得られる成形品
は概して結晶化度が高く、力学的物性の異方性が大であ
り、伸度が小であり実質的には延伸が不可能である点で
ある。従って、このようなポリマーから酸素バリヤー用
の各種の成形体、例えば、フィルム、シート、ボトル、
カップ、トレイ、袋等に成形加工することは非常に困難
である。
【0006】そのため、特開昭62−187033号公
報では熱(サーモトロピック)液晶ポリエステルからな
る層と少なくともその片面にポリエチレンテレフタレー
ト成分を含有するポリエステルからなる層を有する積層
延伸成形品が提案されている。該公報中には(光学的に
異方性を形成しない)ポリエステルからなる層と熱液晶
ポリエステルからなる層の厚み比は、積層延伸成形品の
全厚みに対してポリエステル層が50〜98%、熱液晶
ポリエステル層が2〜50%、好ましくは5〜20%で
あることが開示されており、熱液晶ポリエステル層が5
0%以上である場合には、ポリエステル単独で延伸した
場合に比べて延伸させにくいと記載されている。一方、
力学物性の異方性の小なる成形品を与えるサーモトロピ
ック液晶ポリマーに関する提案もなされている。例え
ば、特開昭60−28428号公報には、テレフタロイ
ル基、1,3−ジオキシフェニレン基および2−置換−
1,4−ジオキシフェニレン基からなるサーモトロピッ
ク液晶ポリエステルが提案されている。このように、イ
ソ骨格、および置換基の導入により、サーモトロピック
液晶ポリマーの成形性が向上し、必ずしも充分ではない
が、各種の成形体を製造することは容易となる方向では
ある。
【0007】また、従来提案されているサーモトロピッ
ク液晶ポリマーを酸素バリヤー用の成形体として用いる
場合に生じうる第二の問題点としては、サーモトロピッ
ク液晶ポリマーから得られる成形品の中には、酸素バリ
ヤー性が必ずしも十分に高いとは言い難いものも含まれ
ていることである。例えば前述したPolym.Pre
pr.(Am.Chem.Soc.,Div.Poly
m.Chem.),30(1),3−4(1989)に
記載されたエチレンテレフタレート単位換算で40モル
%のポリエチレンテレフタレートと60モル%の4−ア
セトキシ安息香酸とから製造されるサーモトロピック液
晶ポリマーより得られるフィルムの酸素ガス透過量は3
6ml・20μm/m2・day・atmであることが
報告されているように、該ポリマーは必ずしも高性能の
酸素バリヤー材とは言えないレベルである。また本発明
者等の検討によると前述の特開昭60−28428号公
報に記載されたサーモトロピック液晶ポリエステルから
得られるフィルムの酸素バリヤー性能も、必ずしも高い
レベルではないことが判明した。
【0008】
【課題を解決するための手段】このような状況に鑑み、
本発明者等は、従来の熱液晶ポリマーが達成し得ない優
れた成形性、とりわけ低温域を含む広い温度範囲におけ
る良好な延伸性を有し、かつ高度なガスバリヤー性を備
えた成形品を与える熱液晶ポリマーおよびそれからなる
成形品を提供すべく鋭意検討を重ねた結果、本発明を完
成するに至った。
【0009】すなわち本発明は、第一に新規な熱液晶ポ
リエステルを提供するものであり、それは、実質的に下
記化6
【0010】
【化6】
【0011】(化6中Arは1,4−フェニレン基また
は2,6−ナフチレン基を表す。)
【0012】で示される構成単位(1)、下記化7
【0013】
【化7】
【0014】(化7中Rは炭素数2〜10の2価の脂肪
族基を表す。)
【0015】で示される構成単位(2)、下記化8
【0016】
【化8】
【0017】で示される構成単位(3)、下記化9
【0018】
【化9】
【0019】で示される構成単位(4)および下記化1
【0020】
【化10】
【0021】で示される構成単位(5)からなり、構成
単位(1)および構成単位(2)のモル数の和と構成単
位(3)のモル数が実質的に等しく、構成単位(1)、
構成単位(2)および構成単位(3)の合計量が15〜
90モル%、構成単位(4)および構成単位(5)の合
計量が10〜85モル%であり、構成単位(2)の量が
0.1〜10モル%であり、かつ構成単位(4)および
構成単位(5)の合計量に対する構成単位(4)の量の
割合が10〜100モル%である熱液晶ポリエステルで
ある。
【0022】本発明は、第二に、改善されたガスバリヤ
ー性、とりわけ高度の酸素バリヤー性を有する成形品を
提供するものであり、かかる成形品は本発明の新規な上
記熱液晶ポリエステルからなる成形品である。尚、本明
細書において用いられる用語「成形品」とは主として飲
食品、医薬品等の包装用途に適する成形物品を意味す
る。このような成形物品は本発明の熱液晶ポリエステル
を成形して得られるシート;フィルム;ボトル、トレ
イ、カップ、袋等の有底容器をも含む。
【0023】以下本発明を説明する。本発明の熱液晶ポ
リエステルにおける必須の構成単位は、上記構成単位
(1)、(2)、(3)および(4)である。本発明の
熱液晶ポリエステルの構成単位(1)は、芳香族ジカル
ボン酸成分により導入される構成単位であり、具体的に
はテレフタロイル基および/またはナフタレン−2,6
−ジカルボニル基である。構成単位(1)の一部、好ま
しくは構成単位(1)の20モル%以下は、他のジカル
ボン酸成分に置き換えられていてもよい。他のジカルボ
ン酸成分としては、例えば、イソフタル酸、2,7−ナ
フタレンジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカルボン
酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、4,4´−ビフ
ェニルジカルボン酸、4,4´−オキシジ安息香酸、
4,4´−メチレンジ安息香酸、4,4´−スルホニル
ジ安息香酸、ジフェン酸などの芳香族ジカルボン酸に対
応するものが挙げられる。
【0024】また、本発明の熱液晶ポリエステルにおけ
る構成単位(2)は、炭素数4〜12の脂肪族ジカルボ
ン酸成分により導入される構成単位である。前記化7中
のRが表す炭素数2〜10の2価の脂肪族基としては、
イソプロピリデン基、エチレン基、トリメチレン基、テ
トラメチレン基、1−メチルテトラメチレン基、ペンタ
メチレン基、1,1−ジメチルトリメチレン基、1,1
ージエチルエチレン基、ヘキサメチレン基、ヘプタメチ
レン基、オクタメチレン基、ノナメチレン基、デカメチ
レン基等の炭素数2〜10のアルキレン基などが例示さ
れる。脂肪族基Rの炭素数が11以上の場合には生成す
るポリエステルが熱液晶を形成しない場合があり、また
そのポリエステルを用いて得られる成形品の酸素バリヤ
ー性が低下することから好ましくない。脂肪族基Rとし
ては、得られる熱液晶ポリエステルからなる成形品の延
伸性、酸素バリヤー性等の点から、エチレン基、テトラ
メチレン基、ヘプタメチレン基、オクタメチレン基など
の炭素数2〜8の直鎖アルキレン基が好ましい。
【0025】また得られるポリエステルが溶融成形が可
能である範囲内の量であれば、構成単位(1)または構
成単位(2)の一部をトリメリット酸、トリメシン酸、
ピロメリット酸などの3価以上のカルボン酸成分に置き
換えることも可能である。
【0026】また、本発明の熱液晶ポリエステルにおけ
る構成単位(3)とは、エチレングリコールにより導入
されるようなエチレンジオキシ基であるが、その一部、
好ましくは構成単位(3)の20モル%以下は、他のグ
リコールにより導入されうる構成単位に置き換えられて
いてもよい。エチレングリコール以外のグリコール成分
としては、例えば、1,2−プロパンジオール、1,3
−プロパンジオール、1,4−ブタンジオ−ル、1,3
−ブタンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオ
ール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコ
ール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5
−ペンタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノ
ール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、o−、m−、またはp−キシリレングリコールなど
が挙げられる。
【0027】また得られるポリエステルが溶融成形が可
能である範囲内の量であれば、構成単位(3)の一部を
グリセリン、トリメチロールプロパン、トリエチロール
プロパン、ペンタエリスリトールなどの3価以上のアル
コール成分に置き換えることも可能である。
【0028】本発明の熱液晶ポリエステルにおける構成
単位(1)、構成単位(2)および構成単位(3)は、
通常はテレフタル酸および脂肪族ジカルボン酸またはそ
れらのエステル形成性誘導体とエチレングリコールとを
主たる出発物質とする反応、2,6−ナフタレンジカル
ボン酸および脂肪族ジカルボン酸またはそれらのエステ
ル形成性誘導体とエチレングリコールとを主たる出発物
質とする反応、またはテレフタル酸、2,6−ナフタレ
ンジカルボン酸および脂肪族ジカルボン酸の混合物、も
しくはそれらのエステル形成性誘導体とエチレングリコ
ールとを主たる出発物質とする反応によって得られるポ
リエステルを原料のひとつとして用いることによって本
発明の熱液晶ポリエステルの分子中に導入される。
【0029】本発明の熱液晶ポリエステルの製造におい
て用いる脂肪族ジカルボン酸を共重合させたポリエチレ
ンテレフタレート、脂肪族ジカルボン酸を共重合させた
ポリエチレンナフタレートあるいはこれらの共重合体の
ごとき原料ポリエステルは、従来ポリエチレンテレフタ
レート等の通常のポリエステルの製造に際して提案され
ている方法に準じて製造することができる。例えば、ジ
カルボン酸とグリコールとをエステル化反応させたあと
重縮合する方法、ジカルボン酸エステルとグリコールと
をエステル交換したあと重縮合する方法等によって原料
ポリエステルが得られる。その際、エステル化触媒、エ
ステル交換触媒、重縮合触媒、安定剤等を使用すること
が好ましい結果を与える場合があるが、これらの触媒、
安定剤等としては、ポリエステル、特にポリエチレンテ
レフタレートの製造において使用しうる触媒、安定剤等
として知られているものを用いることができる。例え
ば、これらの反応を促進する触媒としては、ナトリウ
ム、マグネシウム、カルシウム、亜鉛、マンガン、錫、
タングステン、ゲルマニウム、チタン、アンチモン等の
金属の化合物が、また安定剤としてはリン酸、リン酸エ
ステル類、亜リン酸、亜リン酸エステル類などのリン化
合物を例示することができる。さらに、必要に応じて他
の添加剤(着色剤、紫外線吸収剤、光安定化剤、帯電防
止剤、難燃剤、結晶化促進剤等)を添加することもでき
る。
【0030】本発明の熱液晶ポリエステルを製造する際
に上記のような構成単位(1)、構成単位(2)および
構成単位(3)を含む原料ポリエステルを使用する場
合、該原料ポリエステルの重合度に関しては、特に規定
はないが、フェノール/テトラクロロエタン等重量混合
溶媒中、30℃で測定した極限粘度が0.01〜1.5
dl/gのものを用いることが望ましい。
【0031】構成単位(1)、構成単位(2)および構
成単位(3)は、それらの合計量において熱液晶ポリエ
ステル中、15〜90モル%の範囲内、好ましくは25
〜85モル%の範囲内、より好ましくは30〜80モル
%の範囲内で存在する。
【0032】また、本発明の熱液晶ポリエステルにおい
て、低温成形性、低温延伸性、酸素バリヤー性の点から
構成単位(2)は0.1〜10モル%、好ましくは0.
5〜8モル%、より好ましくは0.7〜6モル%の範囲
で存在する。0.1モル%未満であると良好な延伸性を
発揮しうる延伸温度範囲が狭い。10モル%を越えると
組成によっては得られるポリマーが熱液晶を形成しない
ことがあり、また得られるフィルムの酸素バリヤー性が
著しく低下するために好ましくない。
【0033】一方、本発明の熱液晶ポリエステルにおけ
る構成単位(4)および構成単位(5)は、それぞれ、
6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸もしくはそのエステル
形成性誘導体により導入されるような6−オキシ−2−
ナフトイル基および4−ヒドロキシ安息香酸もしくはそ
のエステル形成性誘導体により導入されるような4−オ
キシベンゾイル基である。構成単位(4)および構成単
位(5)の一部、好ましくは10モル%以下は、他のヒ
ドロキシ芳香族カルボン酸またはそのエステル形成性誘
導体によって導入されうる構成単位に置き換えられてい
てもよい。6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸および4−
ヒドロキシ安息香酸以外のヒドロキシカルボン酸成分に
よって導入されうる構成単位としては、例えば、3−オ
キシベンゾイル基、3−クロロ−4−オキシベンゾイル
基、4−オキシ−3,5−ジメチルベンゾイル基、4−
オキシ−3−メチルベンゾイル基、7−オキシ−2−ナ
フトイル基、4−オキシ−1−ナフトイル基、5−オキ
シ−1−ナフトイル基などが挙げられる。
【0034】また、本発明の熱液晶ポリエステルにおい
て、構成単位(4)および構成単位(5)の含有量の合
計は、10〜85モル%の範囲が適当であり、好ましく
は15〜75モル%であり、より好ましくは20〜70
モル%である。構成単位(4)および構成単位(5)の
含有量の合計が85モル%を越えると、溶融重合が困難
になること、成形性が著しく損なわれることなどの不都
合が生じ、10モル%未満であると、得られるポリエス
テルは熱液晶を形成せず、ガスバリヤー性が大きく低下
するので好ましくない。
【0035】また、構成単位(4)および構成単位
(5)の合計量に対する構成単位(4)の量の割合が1
0〜100モル%であることが必要であり、このことに
より、成形性、延伸性に優れ、かつ酸素ガスバリヤー性
に極めて優れた成形品を与える熱液晶ポリエステルが得
られる。
【0036】本発明の熱液晶ポリエステルにおける構成
単位(4)および構成単位(5)は、通常対応するアシ
ルオキシカルボン酸を原料として用いることによりポリ
マー分子中に導入される。アシルオキシカルボン酸とし
ては、対応するヒドロキシカルボン酸と無水酢酸との反
応によって得られるようなアセトキシカルボン酸が好ま
しい。
【0037】本発明の熱液晶ポリエステルは溶融相にお
いて液晶を形成する(光学的異方性を示す)性質を有す
る。溶融相におけるこのような光学的異方性の確認は、
当業者によく知られているように、加熱装置を備えた偏
光顕微鏡を用いて、直交ニコル下で試料の薄片、好まし
くは厚み5〜20μm程度の薄片をカバーグラス間には
さみ一定の昇温速度下で観察し、一定温度以上で光を透
過することを見ることにより行ない得る。尚、本観察に
おいては高温度下でカバーグラス間にはさんだ試料に軽
く圧力を加えるか、あるいはカバーグラスをずり動かす
ことによってより確実に偏光の透過を観察し得る。本観
察において偏光の透過し始める温度が、光学的に異方性
の溶融相への転移温度である。溶融成形の容易さの点か
ら、この転移温度は350℃以下、より好ましくは30
0℃以下であることが望ましい。
【0038】本発明の熱液晶ポリエステルの光学的に異
方性の溶融相への転移温度は、従来提案されている熱液
晶ポリエステルとは異なり、示差走査熱量計により決定
することは難しい。すなわち、あとの実施例から明らか
なように、本発明の熱液晶ポリエステルを示差走査熱量
計により測定した場合には、組成によっては明確な吸熱
ピークが観測されない場合があり、例え吸熱ピークが観
測される場合にも、該ピークは必ずしも、結晶から液晶
への転移に基づくものではない。本発明の熱液晶ポリエ
ステルでは、構成単位(4)および構成単位(5)の割
合が増加するに従って吸熱ピークが小となり、構成単位
(4)および構成単位(5)の割合の合計が35モル%
以上では吸熱ピークが観測されなくなることが多い。
【0039】本発明の熱液晶ポリエステルの製造は、例
えば先ず原料ポリエステルを6−アシルオキシ−2−ナ
フトエ酸および4−アシルオキシ安息香酸でアシドリシ
スすることによってポリエステルフラグメントを調製
し、引き続いてこのポリエステルフラグメントの重合度
を上昇させることによって目的とする熱液晶ポリエステ
ルを調製する方法で行われる。。第一段階のアシドリシ
スは、通常、窒素、アルゴン、二酸化炭素のような不活
性ガス雰囲気下250〜300℃で行なわれる。
【0040】原料化合物として6−アシルオキシ−2−
ナフトエ酸および4−アシルオキシ安息香酸の代わりに
対応するヒドロキシ芳香族カルボン酸、すなわち6−ヒ
ドロキシ−2−ナフトエ酸および4−ヒドロキシ安息香
酸をそれぞれ用いることもできる。その場合には、該ヒ
ドロキシ芳香族カルボン酸と低級脂肪族酸無水物、好ま
しくは無水酢酸を反応させ実質的にすべてのヒドロキシ
ル基をアシルオキシ基、好ましくはアセトキシ基に変換
(アシル化)したのちに、生成した対応するアシルエス
テルを単離することなく、所定の原料ポリエステルと反
応させることにより本発明の熱液晶ポリエステルが製造
される。この場合、原料ポリエステルは、6−ヒドロキ
シ−2−ナフトエ酸および4−ヒドロキシ安息香酸のア
シル化反応の前後の任意の時期に系に加えることができ
る。この6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸および4−ヒ
ドロキシ安息香酸のアシル化反応段階では、反応の進行
に伴って生成する6−アシルオキシ−2−ナフトエ酸が
系内に析出し、重合を円滑に進行させることが困難にな
ることがあるので、それを未然に防止するために、目的
とするアシル化反応に悪影響を及ぼさず、かつ100〜
300℃程度の沸点を有する溶媒、特に好ましくは酢酸
を系内に存在させておくことが望ましい。
【0041】6−アシルオキシ−2−ナフトエ酸および
4−アシルオキシ安息香酸と原料ポリエステルとのアシ
ドリシス反応の段階で生成する低級脂肪族酸は理論留出
量の大半が系外に出る。次いで系中に残存するアシドリ
シス反応の生成物を減圧下250〜350℃でさらに脱
低級脂肪族酸させて、所望の物品を成形するのに好適
な、好ましくは0.1dl/g以上の対数粘度にまで重
合度を増大させる。この場合、重合温度は反応速度の点
から270℃以上、また生成ポリエステルの分解を抑制
する点から350℃以下の温度であることが好ましい
が、特に好ましくは270〜320℃である。この重合
段階においては減圧度を徐々に高め、最終的に1mmH
g以下、好ましくは0.5mmHg以下にすることが望
ましい。またさらに分子量を高める方法として、業界周
知の固相重合法等を用いることも場合により可能であ
る。
【0042】本発明の熱液晶ポリエステルの、ペンタフ
ルオロフェノール中、60℃で測定した対数粘度は、得
られる成形品の力学強度の点から、0.1dl/g以
上、好ましくは0.3dl/g以上、より好ましくは
0.4dl/g以上であることが望ましい。また、対数
粘度に臨界的な上限値はないが、溶融重合の容易さ、成
形性等の点から3.0dl/g以下、好ましくは2.0
dl/g以下であることが望ましい。
【0043】尚、本発明の熱液晶ポリエステルの構成単
位(1)、(2)、(3)、(4)および(5)の組成
比に関しては、NMRスペクトルにより決定され、通
常、仕込み原料組成比と実質的に同一の組成を有するポ
リマーが得られる。
【0044】本発明の熱液晶ポリエステルは、従来の公
知の熱液晶ポリマーと異なり、溶融状態から急冷して得
られる成形品の結晶化度が極めて低く、通常の場合には
X線回折により求められる結晶化度は20%以下であ
る。この結晶化度は熱液晶ポリエステル中の構成単位
(4)の割合が増加するに従って低下する。このため、
本発明の熱液晶ポリエステルから得られるフィルム形態
などの成形品は、従来提案されている熱液晶ポリエステ
ルとは異なり、一軸方向および二軸方向の熱延伸が可能
であり、多くの場合、2×2倍以上または3×3倍以上
の同時、あるいは逐次二軸延伸が可能である。しかも、
本発明の熱液晶ポリエステルからなる成形品は優れたガ
スバリヤー性を有している。このような優れたガスバリ
ヤー性は、ヒドロキシ芳香族カルボン酸成分として4−
ヒドロキシ安息香酸、あるいはそのエステル形成性誘導
体のみを用いた熱液晶ポリエステルではまったく発現せ
ず、また、ヒドロキシ芳香族カルボン酸成分として2種
のヒドロキシ安息香酸、あるいはそのエステル形成性誘
導体のみを用いた熱液晶ポリエステルでもまったく発現
しない。
【0045】本発明の熱液晶ポリエステルは、通常のポ
リエステルに関して従来知られている方法により溶融成
形が可能であり、それによって各種の成形品を得ること
が可能である。本発明の熱液晶ポリエステルは、低い温
度を含む広い温度範囲において熱延伸が可能であること
から特にシートやフィルムなどの成形品の製造に適して
いる。また、ダイレクトブローと呼ばれる押出し吹き込
み成形やインジェクションブロー成形、二軸延伸ブロー
成形などにより中空成形体を得ることもできる。本発明
の熱液晶ポリエステルから得られるフィルムは厚みによ
っては透明であり、例えば25μmの厚さの押し出しフ
ィルムで十分な透明性を有するものが多い。このように
透明なフィルムを与えることも従来の熱液晶ポリエステ
ルにはない本発明の熱液晶ポリエステルの特徴である。
【0046】さらに、本発明の熱液晶ポリエステルは、
他のポリマー、例えばポリエチレン、ポリプロピレン等
のポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート、
ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレー
ト等のポリエステル樹脂、ナイロン等のポリアミド樹脂
等と積層することも可能であり、共押出し、ドライラミ
ネーション、サンドイッチラミネーションなどによりフ
ィルム状、シート状、チューブ状などの積層体とし、さ
らに射出成形、ブロー成形、二軸延伸ブロー成形、真空
成形、圧縮成形などによりカップ状、ボトル状などの積
層体の容器とすることができる。
【0047】本発明の熱液晶ポリエステルから得られる
成形品は、酸素バリヤー性に優れており、ポリエチレン
テレフタレートの20〜400倍以上の性能を有してお
り、しかもその優れた酸素バリヤー性能の湿度依存性は
極めて小さい。例えば、本発明の熱液晶ポリエステルを
溶融状態から急冷して得られるフィルムは、通常、20
℃で測定した酸素透過量が20ml・20μm/m2
day・atm以下である。酸素バリヤー性は成形品に
対して熱処理を施すことにより更に向上する場合があ
る。
【0048】このように、本発明の熱液晶ポリエステル
は従来の熱液晶ポリマーと比較して飛躍的に改善された
成形性を有しており、延伸も可能であるとともに成形品
の酸素バリヤー性能にも極めて優れていることから、酸
素バリヤー性の要求される各種包装材料、容器として好
適に用いられる。従ってその用途は多岐にわたり、例え
ば、食品、医薬品、化粧品、繊維製品、工業薬品等の分
野における気体遮断性包装材料に用いることが出来る。
本発明の熱液晶ポリエステルからなる容器(包装材料を
含む)においては、その壁面の20℃で測定された酸素
透過量は、通常20ml・20μm/m2・day・a
tm以下である。
【0049】さらに、本発明の熱液晶ポリエステルは、
繊維、コーティング剤等として利用することができ、ま
た従来の熱液晶ポリマーとは特異的に異なる低温流動性
を利用して、接着剤などとして用いることも可能であ
る。
【0050】
【実施例】以下実施例により本発明を具体的に説明す
る。本実施例中の物性値の測定は次の方法に従った。
【0051】1)対数粘度(ηinh) ペンタフルオロフェノール溶媒を用いて0.1g/dl
の濃度で60℃で測定した。
【0052】ηinh=[ln(t1/t0)]/c
【0053】[式中、ηinhは対数粘度(dl/g)
を表し、t0は溶媒の流下時間(秒)を表し、t1は試料
溶液での流下時間(秒)を表し、cは溶液中の試料の濃
度(0.1g/dl)を表す。]
【0054】2)熱分析 示差走査熱量計(DSC;メトラー社製、TA−300
0型)を用いて、溶融状態から急冷した試料に対し、1
0℃/分の昇温速度にて融点およびガラス転移点を測定
した。
【0055】3)酸素透過量(PO2) ガス透過率測定装置(MODERN CONTOROL
S社製 OX−TRAN10/50A)を使用して20
℃、相対湿度65%の条件下で、熱プレスフィルムまた
はPETとの積層延伸フィルムについて測定した。単位
はml・20μm/m2・day・atmである。
【0056】4)延伸性 温度260〜290℃で厚さ約100μmの熱プレスフ
ィルムを作製し、このフィルムを柴山科学器械製作所製
二軸延伸装置を用いて90〜130℃の低温領域と15
0〜190℃の高温領域においてそれぞれ3×3倍の二
軸延伸に付した。尚、延伸性の評価に関しては、厚みむ
らの少ない均一な二軸延伸フィルムが得られたものを
「良好」、延伸性は認められたもののフィルムの厚みの
均一性が十分ではなかったものを「やや不良」、延伸性
が全く認められず、フィルムが破断したものを「破
断」、樹脂の流動現象が生じてフィルムがドローダウン
したものを「ドローダウン」と評価した。
【0057】5)ポリマー組成 得られたポリマーをトリフルオロ酢酸溶液とし、500
MHZ 1H−NMR(日本電子製、JNM GX−50
0型)にて測定した。尚、本測定の結果、実施例および
比較例でそれぞれ得られた熱液晶ポリエステルの構成単
位の組成は、いずれの場合も仕込み原料組成と分析精度
内で一致していることが確認された。
【0058】合成例1(原料ポリエステルAの合成) 2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル1623g
(6.65モル)、アジピン酸ジメチル61g(0.3
5モル)、エチレングリコール977g(15.75モ
ル)およびチタニウムテトライソプロポキシド0.24
gを撹拌機、蒸留塔および窒素ガス吹き込み口を備えた
内容積8リットルの反応器に仕込み、反応系内を3回窒
素置換したのち窒素気流下で140℃から240℃まで
約3時間かけて徐々に昇温し、理論量の99%以上のメ
タノールを留去した。引き続き反応系内を280℃まで
昇温し、0.5mmHg以下の高真空下で約2時間重縮
合せしめたのち生成したポリエステル(これをポリエス
テルAと称する)を取り出した。本ポリエステルAの、
フェノール/テトラクロロエタン等重量混合溶媒を用い
て30℃で測定した極限粘度は0.61dl/gであっ
た。
【0059】合成例2(原料ポリエステルBの合成) 合成例1において、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジ
メチルの代わりにテレフタル酸ジメチル1290g
(6.65モル)を用いた以外は合成例1と同様にして
ポリエステル(これをポリエステルBと称する)を得
た。本ポリエステルBの、フェノール/テトラクロロエ
タン等重量混合溶媒を用いて30℃で測定した極限粘度
は0.59dl/gであった。
【0060】合成例3(原料ポリエステルCの合成) 合成例2において、アジピン酸ジメチルの代わりにアゼ
ライン酸ジメチル76g(0.35モル)を用いた以外
は合成例2と同様にしてポリエステル(これをポリエス
テルCと称する)を得た。本ポリエステルCの、フェノ
ール/テトラクロロエタン等重量混合溶媒を用いて30
℃で測定した極限粘度は0.59dl/gであった。
【0061】合成例4(原料ポリエステルDの合成) 合成例2において、テレフタル酸ジメチル/アジピン酸
ジメチルのモル比を75/25に変更した以外は合成例
1と同様にしてポリエステル(これをポリエステルDと
称する)を得た。本ポリエステルDの、フェノール/テ
トラクロロエタン等重量混合溶媒を用いて30℃で測定
した極限粘度は0.48dl/gであった。
【0062】合成例5(原料ポリエステルEの合成) 合成例2において、アジピン酸ジメチルの代わりにコハ
ク酸ジメチル51g(0.35モル)を用いた以外は合
成例2と同様にしてポリエステル(これをポリエステル
Eと称する)を得た。本ポリエステルEの、フェノール
/テトラクロロエタン等重量混合溶媒を用いて30℃で
測定した極限粘度は0.65dl/gであった。
【0063】合成例6(原料ポリエステルFの合成) 合成例2において、アジピン酸ジメチルの代わりにセバ
シン酸ジメチル81g(0.35モル)を用いた以外は
合成例2と同様にしてポリエステル(これをポリエステ
ルFと称する)を得た。本ポリエステルFの、フェノー
ル/テトラクロロエタン等重量混合溶媒を用いて30℃
で測定した極限粘度は0.58dl/gであった。
【0064】合成例7(原料ポリエステルGの合成) 合成例2において、アジピン酸ジメチルの代わりに2−
メチルアジピン酸ジメチル66g(0.35モル)を用
いた以外は合成例2と同様にしてポリエステル(これを
ポリエステルGと称する)を得た。本ポリエステルG
の、フェノール/テトラクロロエタン等重量混合溶媒を
用いて30℃で測定した極限粘度は0.53dl/gで
あった。
【0065】合成例8(原料ポリエステルHの合成) 合成例2において、アジピン酸ジメチルの代わりにグル
タル酸ジメチル56g(0.35モル)を用いた以外は
合成例2と同様にしてポリエステル(これをポリエステ
ルHと称する)を得た。本ポリエステルHの、フェノー
ル/テトラクロロエタン等重量混合溶媒を用いて30℃
で測定した極限粘度は0.57dl/gであった。
【0066】合成例9(原料ポリエステルIの合成) 合成例2において、アジピン酸ジメチルの代わりにウン
デカン二酸ジメチル85g(0.35モル)を用いた以
外は合成例2と同様にしてポリエステル(これをポリエ
ステルIと称する)を得た。本ポリエステルIの、フェ
ノール/テトラクロロエタン等重量混合溶媒を用いて3
0℃で測定した極限粘度は0.42dl/gであった。
【0067】実施例1 合成例1で合成した原料ポリエステルA954g(構成
単位(3)基準で4.0モル)、および6−アセトキシ
−2−ナフトエ酸1380g(6.0モル)を撹拌機、
蒸留塔および窒素ガス吹き込み口を備えた内容積8リッ
トルの反応器に仕込み、反応系内を3回窒素置換したの
ち窒素気流中、撹拌下に280℃で1時間加熱し、その
後徐々に系内を減圧にして約30mmHgで約2時間反
応させた。本操作の結果、理論留出量の約90%の酢酸
が留出した。次いで反応系内の真空度をさらに上昇さ
せ、1mmHg以下で5時間反応させたのち生成ポリエ
ステルを取り出した。
【0068】得られたポリエステルをトリフルオロ酢酸
に溶解させ1H−NMRスペクトルを測定した結果、本
ポリエステルの各構成単位のモル%は、構成単位(1)
/構成単位(2)/構成単位(3)/構成単位(4)の
順で27.1モル%/1.4モル%/28.7モル%/
42.8モル%であることが判明した。これは仕込みの
原料組成比と実質的に同一である。得られたポリマーの
微小片をリンカム(Linkam)社製、顕微鏡用加熱
装置TH−600内で窒素雰囲気下、10℃/分の速度
で昇温し、偏光顕微鏡直交ニコル下で観察したところ、
140℃付近から光を透過し始め、その後昇温に伴って
透過光量はさらに増大し、最終的に350℃まで昇温し
ても光学的に異方性の溶融相を形成したままであった。
また、本ポリエステルを溶融状態から急冷した試料を1
0℃/分の昇温速度でDSCで分析した結果、84℃に
ガラス転移点が観測された以外、吸熱ピークは全く観測
されなかった。さらに本ポリエステルを溶融状態から急
冷した試料の結晶化度をX線広角散乱法で測定した結
果、結晶化度は7%であった。
【0069】次に、本ポリエステルを280℃で溶融熱
プレスしたのち水冷式冷却プレスで急冷することにより
得られた厚み約100μmのフィルムの酸素透過量を、
MODERN CONTOROLS社製ガス透過率測定
装置 OX−TRAN10/50Aを使用して20℃、
相対湿度65%の条件下で測定した結果、酸素透過量は
1.6ml・20μm/m2・day・atmであっ
た。さらに同様にして得られた厚み約100μmの熱プ
レスフィルムを、柴山科学器械製作所製二軸延伸装置を
用いて120℃および160℃でそれぞれ3×3倍の同
時二軸延伸に付した結果、いずれの場合にも厚み約10
μmの均一なフィルムが得られた。
【0070】尚、本ポリエステルの対数粘度、プレスフ
ィルムの酸素透過量、および延伸性(3×3倍同時二軸
延伸)の評価結果を表1に示す。
【0071】実施例2 実施例1において原料ポリエステルA/6−アセトキシ
−2−ナフトエ酸のモル比を60(構成単位(3)基
準)/40に変更した以外は実施例1と同様にしてポリ
エステルを得た。得られたポリエステルの各構成単位の
モル%は、構成単位(1)/構成単位(2)/構成単位
(3)/構成単位(4)の順で35.6モル%/2.0
モル%/37.7モル%/24.7モル%であることが
判明した。これは仕込みの原料組成比と実質的に同一で
ある。本ポリエステルを実施例1で用いた装置により偏
光顕微鏡直交ニコル下で観察したところ、140℃付近
から光を透過し始め、その後昇温に伴って透過光量はさ
らに増大し、最終的に350℃まで昇温しても光学的に
異方性の溶融相を形成したままであった。また、本ポリ
エステルを溶融状態から急冷した試料を10℃/分の昇
温速度でDSCで分析した結果、77℃にガラス転移点
が観測された以外、吸熱ピークは全く観測されなかっ
た。さらに本ポリエステルを溶融状態から急冷した試料
の結晶化度をX線広角散乱法で測定した結果、結晶化度
は10%であった。
【0072】本ポリエステルの対数粘度、プレスフィル
ムの酸素透過量、および延伸性(3×3倍同時二軸延
伸)の評価結果を表1に示す。
【0073】実施例3 6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸1504g(8.0モ
ル)、無水酢酸918g(9.0モル)、原料ポリエス
テルA477g(構成単位(3)基準で2.0モル)、
および反応溶媒としての酢酸960g(16.0モル)
を、撹拌機、蒸留塔および窒素ガス吹き込み口を備えた
内容積8リットルの反応器に仕込み、反応系内を3回窒
素置換したのち窒素気流下、還流条件下で撹拌下に約2
時間加熱した。その後、約3時間かけて280℃まで昇
温した後、徐々に系内を減圧にして約30mmHgで約
2時間反応させた結果、理論留出量の約95%の酢酸お
よび無水酢酸が留出した。次に反応系内の真空度をさら
に上昇させ、1mmHg以下で1時間反応させたのち生
成ポリエステルを取り出した。
【0074】得られたポリエステルの各構成単位のモル
%は、構成単位(1)/構成単位(2)/構成単位
(3)/構成単位(4)の順で15.6モル%/0.8
モル%/16.9モル%/66.7モル%であることが
判明した。これは仕込みの原料組成比と実質的に同一で
ある。本ポリエステルを、実施例1で用いた装置により
偏光顕微鏡直交ニコル下で観察したところ、150℃付
近から光を透過し始め、その後昇温に伴って透過光量は
さらに増大し、最終的に350℃まで昇温しても光学的
に異方性の溶融相を形成したままであった。また、本ポ
リエステルを溶融状態から急冷した試料を10℃/分の
昇温速度でDSCで分析した結果、95℃にガラス転移
点が観測された以外は吸熱ピークは全く観測されなかっ
た。さらに本ポリエステルを溶融状態から急冷した試料
の結晶化度をX線広角散乱法で測定した結果、結晶化度
は9%であった。
【0075】本ポリエステルの対数粘度、プレスフィル
ムの酸素透過量、および延伸性(3×3倍同時二軸延
伸)の評価結果を表1に示す。
【0076】実施例4 実施例3において、原料および溶媒として6−ヒドロキ
シ−2−ナフトエ酸1128g(6.0モル)、無水酢
酸734g(7.2モル)、酢酸720g(12.0モ
ル)および原料ポリエステルB764g(構成単位
(3)基準で4.0モル)を用いたこと以外は実施例3
と同様にしてポリエステルを得た。得られたポリエステ
ルの各構成単位のモル%は、構成単位(1)/構成単位
(2)/構成単位(3)/構成単位(4)の順で26.
9モル%/1.6モル%/28.4モル%/43.1モ
ル%であることが判明した。これは仕込みの原料組成比
と実質的に同一である。本ポリエステルを、実施例1で
用いた装置により偏光顕微鏡直交ニコル下で観察したと
ころ、140℃付近から光を透過し始め、その後昇温に
伴って透過光量はさらに増大し、最終的に350℃まで
昇温しても光学的に異方性の溶融相を形成したままであ
った。また、本ポリエステルを溶融状態から急冷した試
料を10℃/分の昇温速度でDSCで分析した結果、8
2℃にガラス転移点が観測された以外は吸熱ピークは全
く観測されなかった。さらに本ポリエステルを溶融状態
から急冷した試料の結晶化度をX線広角散乱法で測定し
た結果、結晶化度は11%であった。
【0077】本ポリエステルの対数粘度、プレスフィル
ムの酸素透過量、および延伸性(3×3倍同時二軸延
伸)の評価結果を表1に示す。
【0078】実施例5 実施例4において原料ポリエステルBの代わりに、原料
ポリエステルC772g(構成単位(3)基準で4.0
モル)を用いた以外は実施例4と同様にしてポリエステ
ルを得た。得られたポリエステルの各構成単位のモル%
は、構成単位(1)/構成単位(2)/構成単位(3)
/構成単位(4)の順で27.3モル%/1.4モル%
/28.3モル%/43.0モル%であることが判明し
た。これは仕込みの原料組成比と実質的に同一である。
本ポリエステルを、実施例1で用いた装置により偏光顕
微鏡直交ニコル下で観察したところ、140℃付近から
光を透過し始め、その後昇温に伴って透過光量はさらに
増大し、最終的に350℃まで昇温しても光学的に異方
性の溶融相を形成したままであった。また本ポリエステ
ルを溶融状態から急冷した試料を10℃/分の昇温速度
でDSCで分析した結果、80℃にガラス転移点が観測
された以外、吸熱ピークはまったく観測されなかった。
さらに本ポリエステルを溶融状態から急冷した試料の結
晶化度をX線広角散乱法で測定した結果、結晶化度は9
%であった。
【0079】本ポリエステルの対数粘度、プレスフィル
ムの酸素透過量、および延伸性(3×3倍同時二軸延
伸)の評価結果を表1に示す。
【0080】実施例6 実施例4において、原料および溶媒として6−ヒドロキ
シ−2−ナフトエ酸1128g(6.0モル)、p−ヒ
ドロキシ安息香酸138g(1.0モル)、無水酢酸8
57g(8.4モル)、酢酸840g(14.0モル)
および原料ポリエステルB573g(構成単位(3)基
準で3.0モル)を用いたこと以外は実施例4と同様に
してポリエステルを得た。得られたポリエステルの各構
成単位のモル%は、構成単位(1)/構成単位(2)/
構成単位(3)/構成単位(4)/構成単位(5)の順
で22.0モル%/1.1モル%/23.4モル%/4
6.1モル%/7.4モル%であることが判明した。こ
れは仕込みの原料組成比と実質的に同一である。本ポリ
エステルを、実施例1で用いた装置により偏光顕微鏡直
交ニコル下で観察したところ、130℃付近から光を透
過し始め、その後昇温に伴って透過光量はさらに増大
し、最終的に350℃まで昇温しても光学的に異方性の
溶融相を形成したままであった。また、本ポリエステル
を溶融状態から急冷した試料を10℃/分の昇温速度で
DSCで分析した結果、78℃にガラス転移点が観測さ
れた以外、吸熱ピークはまったく観測されなかった。さ
らに本ポリエスルを溶融状態から急冷した試料の結晶化
度をX線広角散乱法で測定した結果、結晶化度は8%で
あった。
【0081】本ポリエステルの対数粘度、プレスフィル
ムの酸素透過量、および延伸性(3×3倍同時二軸延
伸)の評価結果を表1に示す。
【0082】実施例7 実施例4において、原料および溶媒として6−ヒドロキ
シ−2−ナフトエ酸188g(1.0モル)、p−ヒド
ロキシ安息香酸690g(5.0モル)、無水酢酸73
4g(7.2モル)、酢酸120g(2.0モル)およ
び原料ポリエステルB764g(構成単位(3)基準で
4.0モル)を用いたこと以外は実施例4と同様にして
ポリエステルを得た。得られたポリエステルの各構成単
位のモル%は、構成単位(1)/構成単位(2)/構成
単位(3)/構成単位(4)/構成単位(5)の順で2
7.0モル%/1.6モル%/28.5モル%/7.3
モル%/35.6モル%であることが判明した。これは
仕込みの原料組成比と実質的に同一である。本ポリエス
テルを、実施例1で用いた装置により偏光顕微鏡直交ニ
コル下で観察したところ、150℃付近から光を透過し
始め、その後昇温に伴って透過光量はさらに増大し、最
終的に350℃まで昇温しても光学的に異方性の溶融相
を形成したままであった。また、本ポリエステルを溶融
状態から急冷した試料を10℃/分の昇温速度でDSC
で分析した結果、85℃にガラス転移点が観測された以
外、吸熱ピークはまったく観測されなかった。さらに本
ポリエステルを溶融状態から急冷した試料の結晶化度を
X線広角散乱法で測定した結果、結晶化度は12%であ
った。
【0083】本ポリエステルの対数粘度、プレスフィル
ムの酸素透過量、および延伸性(3×3倍同時二軸延
伸)の評価結果を表1に示す。
【0084】実施例8 実施例4において原料ポリエステルBの代わりに、原料
ポリエステルE758g(構成単位(3)基準で4.0
モル)を用いた以外は実施例4と同様にしてポリエステ
ルを得た。得られたポリエステルの各構成単位のモル%
は、構成単位(1)/構成単位(2)/構成単位(3)
/構成単位(4)の順で27.0モル%/1.6モル%
/28.6モル%/42.8モル%であることが判明し
た。これは仕込みの原料組成比と実質的に同一である。
本ポリエステルを、実施例1で用いた装置により偏光顕
微鏡直交ニコル下で観察したところ、140℃付近から
光を透過し始め、その後昇温に伴って透過光量はさらに
増大し、最終的に350℃まで昇温しても光学的に異方
性の溶融相を形成したままであった。また、本ポリエス
テルを溶融状態から急冷した試料を10℃/分の昇温速
度でDSCで分析した結果、84℃にガラス転移点が観
測された以外、吸熱ピークはまったく観測されなかっ
た。さらに本ポリエステルを溶融状態から急冷した試料
の結晶化度をX線広角散乱法で測定した結果、結晶化度
は13%であった。
【0085】本ポリエステルの対数粘度、プレスフィル
ムの酸素透過量、および延伸性(3×3倍同時二軸延
伸)の評価結果を表1に示す。
【0086】実施例9 実施例4において原料ポリエステルBの代わりに、原料
ポリエステルF775g(構成単位(3)基準で4.0
モル)を用いた以外は実施例4と同様にしてポリエステ
ルを得た。得られたポリエステルの各構成単位のモル%
は、構成単位(1)/構成単位(2)/構成単位(3)
/構成単位(4)の順で27.1モル%/1.2モル%
/28.0モル%/43.7モル%であることが判明し
た。これは仕込みの原料組成比と実質的に同一である。
本ポリエステルを、実施例1で用いた装置により偏光顕
微鏡直交ニコル下で観察したところ、130℃付近から
光を透過し始め、その後昇温に伴って透過光量はさらに
増大し、最終的に350℃まで昇温しても光学的に異方
性の溶融相を形成したままであった。また、本ポリエス
テルを溶融状態から急冷した試料を10℃/分の昇温速
度でDSCで分析した結果、79℃にガラス転移点が観
測された以外、吸熱ピークはまったく観測されなかっ
た。さらに本ポリエステルを溶融状態から急冷した試料
の結晶化度をX線広角散乱法で測定した結果、結晶化度
は10%であった。
【0087】本ポリエステルの対数粘度、プレスフィル
ムの酸素透過量、および延伸性(3×3倍同時二軸延
伸)の評価結果を表1に示す。
【0088】実施例10 実施例4において原料ポリエステルBの代わりに、原料
ポリエステルG767g(構成単位(3)基準で4.0
モル)を用いた以外は実施例4と同様にしてポリエステ
ルを得た。得られたポリエステルの各構成単位のモル%
は、構成単位(1)/構成単位(2)/構成単位(3)
/構成単位(4)の順で27.5モル%/1.7モル%
/27.9モル%/42.9モル%であることが判明し
た。これは仕込みの原料組成比と実質的に同一である。
本ポリエステルを、実施例1で用いた装置により偏光顕
微鏡直交ニコル下で観察したところ、130℃付近から
光を透過し始め、その後昇温に伴って透過光量はさらに
増大し、最終的に350℃まで昇温しても光学的に異方
性の溶融相を形成したままであった。また、本ポリエス
テルを溶融状態から急冷した試料を10℃/分の昇温速
度でDSCで分析した結果、77℃にガラス転移点が観
測された以外、吸熱ピークはまったく観測されなかっ
た。さらに本ポリエステルを溶融状態から急冷した試料
の結晶化度をX線広角散乱法で測定した結果、結晶化度
は7%であった。
【0089】本ポリエステルの対数粘度、プレスフィル
ムの酸素透過量、および延伸性(3×3倍同時二軸延
伸)の評価結果を表1に示す。
【0090】実施例11 実施例4において原料ポリエステルBの代わりに、原料
ポリエステルH761g(構成単位(3)基準で4.0
モル)を用いた以外は実施例4と同様にしてポリエステ
ルを得た。得られたポリエステルの各構成単位のモル%
は、構成単位(1)/構成単位(2)/構成単位(3)
/構成単位(4)の順で27.2モル%/1.5モル%
/27.7モル%/43.6モル%であることが判明し
た。これは仕込みの原料組成比と実質的に同一である。
本ポリエステルを、実施例1で用いた装置により偏光顕
微鏡直交ニコル下で観察したところ、130℃付近から
光を透過し始め、その後昇温に伴って透過光量はさらに
増大し、最終的に350℃まで昇温しても光学的に異方
性の溶融相を形成したままであった。また、本ポリエス
テルを溶融状態から急冷した試料を10℃/分の昇温速
度でDSCで分析した結果、79℃にガラス転移点が観
測された以外、吸熱ピークはまったく観測されなかっ
た。さらに本ポリエステルを溶融状態から急冷した試料
の結晶化度をX線広角散乱法で測定した結果、結晶化度
は9%であった。
【0091】本ポリエステルの対数粘度、プレスフィル
ムの酸素透過量、および延伸性(3×3倍同時二軸延
伸)の評価結果を表1に示す。
【0092】実施例12 実施例4において原料ポリエステルBの代わりに、原料
ポリエステルI778g(構成単位(3)基準で4.0
モル)を用いた以外は実施例4と同様にしてポリエステ
ルを得た。得られたポリエステルの各構成単位のモル%
は、構成単位(1)/構成単位(2)/構成単位(3)
/構成単位(4)の順で27.8モル%/1.7モル%
/28.0モル%/42.5モル%であることが判明し
た。これは仕込みの原料組成比と実質的に同一である。
本ポリエステルを、実施例1で用いた装置により偏光顕
微鏡直交ニコル下で観察したところ、120℃付近から
光を透過し始め、その後昇温に伴って透過光量はさらに
増大し、最終的に350℃まで昇温しても光学的に異方
性の溶融相を形成したままであった。また、本ポリエス
テルを溶融状態から急冷した試料を10℃/分の昇温速
度でDSCで分析した結果、73℃にガラス転移点が観
測された以外、吸熱ピークはまったく観測されなかっ
た。さらに本ポリエステルを溶融状態から急冷した試料
の結晶化度をX線広角散乱法で測定した結果、結晶化度
は6%であった。
【0093】本ポリエステルの対数粘度、プレスフィル
ムの酸素透過量、および延伸性(3×3倍同時二軸延
伸)の評価結果を表1に示す。
【0094】実施例13 6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸1316g(7.0モ
ル)、無水酢酸857g(8.4モル)、原料ポリエス
テルD561g(構成単位(3)基準で3.0モル)、
および反応溶媒としての酢酸840g(14.0モル)
を、撹拌機、蒸留塔および窒素ガス吹き込み口を備えた
内容積8リットルの反応器に仕込み、反応系内を3回窒
素置換したのち窒素気流下、還流条件下で撹拌下に約2
時間加熱した。その後、約3時間かけて280℃まで昇
温した後、徐々に系内を減圧にして約30mmHgで約
2時間反応させた結果、理論留出量の約95%の酢酸お
よび無水酢酸が留出した。次に反応系内の真空度をさら
に上昇させ、1mmHg以下で1時間反応させたのち生
成ポリエステルを取り出した。
【0095】得られたポリエステルの各構成単位のモル
%は、構成単位(1)/構成単位(2)/構成単位
(3)/構成単位(4)の順で53.7モル%/17.
5モル%/5.5モル%/23.3モル%であることが
判明した。これは仕込みの原料組成比と実質的に同一で
ある。本ポリエステルを、実施例1で用いた装置により
偏光顕微鏡直交ニコル下で観察したところ、110℃付
近から光を透過し始め、その後昇温に伴って透過光量は
さらに増大し、最終的に350℃まで昇温しても光学的
に異方性の溶融相を形成したままであった。また、本ポ
リエステルを溶融状態から急冷した試料を10℃/分の
昇温速度でDSCで分析した結果、61℃にガラス転移
点が観測された以外、吸熱ピークはまったく観測されな
かった。さらに本ポリエステルを溶融状態から急冷した
試料の結晶化度をX線広角散乱法で測定した結果、結晶
化度は4%であった。
【0096】本ポリエステルの対数粘度、プレスフィル
ムの酸素透過量、および延伸性(3×3倍同時二軸延
伸)の評価結果を表1に示す。
【0097】
【表1】
【0098】比較例1 実施例4において6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の代
わりにp−ヒドロキシ安息香酸6.0モルを用いた以外
は実施例4と同様にしてポリエステルを得た。得られた
ポリエステルの各構成単位のモル%は、構成単位(1)
/構成単位(2)/構成単位(3)/構成単位(5)の
順で26.8モル%/1.6モル%/28.4モル%/
43.2モル%であることが判明した。これは仕込みの
原料組成比と実質的に同一である。本ポリエステルを、
実施例1で用いた装置により偏光顕微鏡直交ニコル下で
観察したが、350℃以下のいかなる温度においても光
学的に異方性の溶融相を形成しなかった。また、本ポリ
エステルを溶融状態から急冷した試料を10℃/分の昇
温速度でDSCで分析した結果、75℃にガラス転移点
が観測された以外、吸熱ピークはまったく観測されなか
った。さらに本ポリエステルを溶融状態から急冷した試
料の結晶化度をX線広角散乱法で測定した結果、結晶化
度は6%であった。
【0099】次に、本ポリエステルを280℃で溶融熱
プレスしたのち水冷式冷却プレスで急冷することにより
得られた厚み約100μmのフィルムの酸素透過量を、
MODERN CONTOROLS社製ガス透過率測定
装置 OX−TRAN10/50Aを使用して20℃、
相対湿度65%の条件下で測定した結果、酸素透過量は
188ml・20μm/m2・day・atmであっ
た。さらに同様にして得られた厚み約100μmの熱プ
レスフィルムを、柴山科学器械製作所製二軸延伸装置を
用いて120℃および160℃でそれぞれ3×3倍の同
時二軸延伸に付した結果、120℃では厚み約10μm
の均一なフィルムが得られたが160℃では樹脂の流動
現象が生じ、フィルムがドローダウンした。
【0100】本ポリエステルの対数粘度、プレスフィル
ムの酸素透過量、および延伸性(3×3倍同時二軸延
伸)の評価結果を表2に示す。
【0101】比較例2 比較例1においてp−アセトキシ安息香酸/原料ポリエ
ステルBのモル比を70/30(構成単位(3)基準)
にした以外は比較例1と同様にしてポリエステルを得
た。得られたポリエステルの各構成単位のモル%は、構
成単位(1)/構成単位(2)/構成単位(3)/構成
単位(5)の順で22.1モル%/1.4モル%/2
3.4モル%/53.1モル%であることが判明した。
これは仕込みの原料組成比と実質的に同一である。本ポ
リエステルを実施例1で用いた装置により偏光顕微鏡直
交ニコル下で観察したところ、120℃付近から光を透
過し始め、その後昇温に伴って透過光量はさらに増大
し、最終的に350℃まで昇温しても光学的に異方性の
溶融相を形成したままであった。また、本ポリエステル
を溶融状態から急冷した試料を10℃/分の昇温速度で
DSCで分析した結果、71℃にガラス転移点が観測さ
れた以外、吸熱ピークはまったく観測されなかった。さ
らに本ポリエステルを溶融状態から急冷した試料の結晶
化度をX線広角散乱法で測定した結果、結晶化度は9%
であった。
【0102】本ポリエステルの対数粘度、プレスフィル
ムの酸素透過量、および延伸性(3×3倍同時二軸延
伸)の評価結果を表2に示す。
【0103】比較例3 実施例1において、原料ポリエステルAの代わりに、フ
ェノール/テトラクロロエタン等重量混合溶媒を用いて
30℃で測定した極限粘度が0.65dl/gのポリエ
チレンナフタレート4.0モル(構成単位(3)基
準)、および6−アセトキシ−2−ナフトエ酸の代わり
にp−アセトキシ安息香酸6.0モルを用いた以外は実
施例1と同様にしてポリエステルを得た。得られたポリ
エステルの各構成単位のモル%は、構成単位(1)/構
成単位(3)/構成単位(5)の順で28.3モル%/
28.6モル%/43.1モル%であることが判明し
た。これは仕込みの原料組成比と実質的に同一である。
本ポリエステルを、実施例1で用いた装置により偏光顕
微鏡直交ニコル下で観察したところ、255℃付近から
光を透過し始め、その後昇温に伴って透過光量はさらに
増大し、最終的に350℃まで昇温しても光学的に異方
性の溶融相を形成したままであった。また、本ポリエス
テルを溶融状態から急冷した試料を10℃/分の昇温速
度でDSCで分析した結果、ガラス転移点は観測され
ず、258℃に吸熱ピークが観測されたのみであった。
さらに本ポリエステルを溶融状態から急冷した試料の結
晶化度をX線広角散乱法で測定した結果、結晶化度は2
7%であった。
【0104】次に、本ポリエステルを290℃で溶融熱
プレスしたのち水冷式冷却プレスで急冷し、厚み約10
0μmのフィルムを作製した。このフィルムに対して、
柴山科学器械製作所製二軸延伸装置を用いて130℃お
よび190℃の温度でそれぞれ3×3倍の同時二軸延伸
を試みたが、いずれの温度においても延伸性は全く認め
られず、すべてフィルムが破断した。さらにこの熱プレ
スフィルムの酸素透過量を、MODERN CONTO
ROLS社製ガス透過率測定装置 OX−TRAN10
/50Aを使用して20℃、相対湿度65%の条件下で
測定した結果、酸素透過量は5.9ml・20μm/m
2・day・atmであった。
【0105】本ポリエステルの対数粘度、プレスフィル
ムの酸素透過量、および延伸性(3×3倍同時二軸延
伸)の評価結果を表2に示す。
【0106】比較例4 比較例3においてポリエチレンナフタレートの代わり
に、フェノール/テトラクロロエタン等重量混合溶媒を
用いて30℃で測定した極限粘度が0.70dl/gの
ポリエチレンテレフタレート4.0モル(構成単位
(3)基準)を用いた以外は比較例3と同様にしてポリ
エステルを得た。得られたポリエステルの各構成単位の
モル%は、構成単位(1)/構成単位(3)/構成単位
(5)の順で28.8モル%/29.0モル%/42.
2モル%であることが判明した。これは仕込みの原料組
成比と実質的に同一である。本ポリエステルを、実施例
1で用いた装置により偏光顕微鏡直交ニコル下で観察し
たところ、200℃付近から光を透過し始め、その後昇
温に伴って透過光量はさらに増大し、最終的に350℃
まで昇温しても光学的に異方性の溶融相を形成したまま
であった。また、本ポリエステルを溶融状態から急冷し
た試料を10℃/分の昇温速度でDSCで分析した結
果、ガラス転移点は明確には観測されず、205℃に吸
熱ピークが観測されたのみであった。さらに本ポリエス
テルを溶融状態から急冷した試料の結晶化度をX線広角
散乱法で測定した結果、結晶化度は25%であった。
【0107】本ポリエステルの対数粘度、プレスフィル
ムの酸素透過量、および延伸性(3×3倍同時二軸延
伸)の評価結果を表2に示す。
【0108】比較例5 実施例7において、原料ポリエステルBの代わりに比較
例4で用いたものと同種のポリエチレンテレフタレート
4.0モル(構成単位(3)基準)を用いた以外は実施
例7と同様にしてポリエステルを得た。得られたポリエ
ステルの各構成単位のモル%は、構成単位(1)/構成
単位(3)/構成単位(4)/構成単位(5)の順で2
8.8モル%/28.5モル%/7.2モル%/35.
5モル%であることが判明した。これは仕込みの原料組
成比と実質的に同一である。本ポリエステルを、実施例
1で用いた装置により偏光顕微鏡直交ニコル下で観察し
たところ、215℃付近から光を透過し始め、その後昇
温に伴って透過光量はさらに増大し、最終的に350℃
まで昇温しても光学的に異方性の溶融相を形成したまま
であった。また、本ポリエステルを溶融状態から急冷し
た試料を10℃/分の昇温速度でDSCで分析した結
果、76℃にガラス転移点、219℃にわずかに吸熱ピ
ークが観測された。さらに本ポリエステルを溶融状態か
ら急冷した試料の結晶化度をX線広角散乱法で測定した
結果、結晶化度は18%であった。
【0109】次に、本ポリエステルを280℃で溶融熱
プレスしたのち水冷式冷却プレスで急冷し、厚み約10
0μmのフィルムを作製した。このフィルムに対して、
柴山科学器械製作所製二軸延伸装置を用いて110℃お
よび160℃でそれぞれ3×3倍の同時二軸延伸を試み
た結果、110℃の場合には延伸フィルムは得られたも
ののやや厚みむらのあるものであり、160℃の場合に
は延伸性はまったく認められず、フィルムが破断した。
【0110】本ポリエステルの対数粘度、プレスフィル
ムの酸素透過量、および延伸性(3×3倍同時二軸延
伸)の評価結果を表2に示す。
【0111】比較例6 実施例4において、原料ポリエステルBの代わりに原料
ポリエステルDを用い、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ
酸/原料ポリエステルDのモル比を30/70(構成単
位(3)基準)に変更した以外は実施例4と同様にして
ポリエステルを得た。得られたポリエステルの各構成単
位のモル%は、構成単位(1)/構成単位(2)/構成
単位(3)/構成単位(4)の順で31.2モル%/1
0.5モル%/41.2モル%/17.1モル%である
ことが判明した。これは仕込みの原料組成比と実質的に
同一である。本ポリエステルを、実施例1で用いた装置
により偏光顕微鏡直交ニコル下で観察したが、350℃
以下のいかなる温度においても光学的に異方性の溶融相
を形成しなかった。また、本ポリエステルを溶融状態か
ら急冷した試料を10℃/分の昇温速度でDSCで分析
した結果、61℃にガラス転移点が観測された以外、吸
熱ピークはまったく観測されなかった。さらに本ポリエ
ステルを溶融状態から急冷した試料の結晶化度をX線広
角散乱法で測定した結果、結晶化度は6%であった。
【0112】本ポリエステルの対数粘度、プレスフィル
ムの酸素透過量、および延伸性(3×3倍同時二軸延
伸)の評価結果を表2に示す。
【0113】比較例7 テレフタル酸166g(1.0モル)、レゾルシノール
ジアセテート100g(0.52モル)、およびメチル
ハイドロキノンジアセテート104g(0.5モル)
を、実施例1で用いたものと同じ反応器に仕込み、反応
系内を3回窒素置換したのち窒素気流下に撹拌しながら
5時間かけて200℃から320℃に昇温し、理論留出
量の約90%の酢酸を留出させた。その後、反応系内の
真空度をさらに上昇させ、1mmHg以下で1時間反応
させたのち、生成ポリエステルを取り出した。
【0114】本ポリエステルを、実施例1で用いた装置
により偏光顕微鏡直交ニコル下で観察したところ、20
0℃付近から光を透過し始め、その後昇温に伴って透過
光量はさらに増大し、最終的に350℃まで昇温しても
光学的に異方性の溶融相を形成したままであった。ま
た、本ポリエステルを溶融状態から急冷した試料を10
℃/分の昇温速度でDSCで分析した結果、127℃に
ガラス転移点、200℃に吸熱ピークが観測された。さ
らに本ポリエステルを溶融状態から急冷した試料の結晶
化度をX線広角散乱法で測定した結果、結晶化度は10
%であった。
【0115】本ポリエステルの対数粘度、プレスフィル
ムの酸素透過量、および延伸性の評価結果を表2に示
す。
【0116】比較例8 実施例1において、原料ポリエステルAの代わりに比較
例3で用いたものと同種のポリエチレンナフタレート
4.0モル(構成単位(3)基準)を用いた以外は実施
例1と同様にしてポリエステルを得た。得られたポリエ
ステルの各構成単位のモル%は、構成単位(1)/構成
単位(3)/構成単位(4)の順で28.4モル%/2
8.7モル%/42.9モル%であることが判明した。
これは仕込みの原料組成比と実質的に同一である。本ポ
リエステルを、実施例1で用いた装置により偏光顕微鏡
直交ニコル下で観察したところ、150℃付近から光を
透過し始め、その後昇温に伴って透過光量はさらに増大
し、最終的に350℃まで昇温しても光学的に異方性の
溶融相を形成したままであった。また、本ポリエステル
を溶融状態から急冷した試料を10℃/分の昇温速度で
DSCで分析した結果、88℃にガラス転移点が観測さ
れた以外、吸熱ピークはまったく観測されなかった。さ
らに本ポリエステルを溶融状態から急冷した試料の結晶
化度をX線広角散乱法で測定した結果、結晶化度は8%
であった。
【0117】次に、本ポリエステルを280℃で溶融熱
プレスしたのち水冷式冷却プレスで急冷し、厚み約10
0μmのフィルムを作製した。このフィルムに対して、
柴山科学器械製作所製二軸延伸装置を用いて120℃お
よび160℃でそれぞれ3×3倍の同時二軸延伸を試み
た結果、160℃の場合には厚み約10μmの均一な延
伸フィルムが得られたが、120℃の場合には延伸性は
まったく認められず、フィルムが破断した。
【0118】本ポリエステルの対数粘度、プレスフィル
ムの酸素透過量、および延伸性(3×3倍同時二軸延
伸)の評価結果を表2に示す。
【0119】
【表2】
【0120】実施例14〜15、比較例9 実施例1あるいは実施例4で得られた熱液晶ポリエステ
ルと、フェノール/テトラクロロエタン等重量混合溶媒
中30℃で測定した極限粘度が0.75dl/gのPE
T樹脂とを用いて多層シートを成形した。すなわち、熱
液晶ポリエステルとPET樹脂とをそれぞれ80℃およ
び150℃で一昼夜真空乾燥した後2台の押出し機によ
り共押出ししてPET/熱液晶ポリエステル/PETの
3層のシートを得た。得られたシートのPET/熱液晶
ポリエステル/PETの各層の厚みは280μm/20
μm/200μmであった。この積層シートを実施例1
で用いた二軸延伸装置を使用して100〜120℃で3
×3倍に同時二軸延伸して延伸フィルムを得た(実施例
14、15)。
【0121】また、PETだけを使用して、上記押出し
機の1台のみを用いて厚み約500μmの単層シートを
得た。このシートを上記の二軸延伸装置を用いて110
℃で3×3倍に同時二軸延伸し、延伸フィルムを作製し
た(比較例9)。
【0122】これらの延伸フィルムの酸素バリヤー性能
を前述の方法で評価した。その結果を表3に示す。
【0123】
【表3】
【0124】
【発明の効果】本発明の熱液晶ポリエステルは、優れた
ガスバリヤー性と改善された成形性、すなわち低温域を
含む広い温度範囲における優れた延伸性を有しているこ
とから、高いガスバリヤー性を必要とする各種の包装材
料などとして有用な成形品を製造するための素材として
好適である。さらに、本発明の熱液晶ポリエステルは、
繊維、コーティング剤、および従来の熱液晶ポリマーと
は特異的に異なる低温流動性を利用して、接着剤などと
して用いることも可能である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 実質的に下記化1 【化1】 (化1中Arは1,4−フェニレン基または2,6−ナ
    フチレン基を表す。)で示される構成単位(1)、下記
    化2 【化2】 (化2中Rは炭素数2〜10の2価の脂肪族基を表
    す。)で示される構成単位(2)、下記化3 【化3】 で示される構成単位(3)、下記化4 【化4】 で示される構成単位(4)および下記式5 【化5】 で示される構成単位(5)からなり、構成単位(1)お
    よび構成単位(2)のモル数の和と構成単位(3)のモ
    ル数が実質的に等しく、構成単位(1)、構成単位
    (2)および構成単位(3)の合計量が15〜90モル
    %、構成単位(4)および構成単位(5)の合計量が1
    0〜85モル%であり、構成単位(2)の量が0.1〜
    10モル%であり、かつ構成単位(4)および構成単位
    (5)の合計量に対する構成単位(4)の量の割合が1
    0〜100モル%である熱液晶ポリエステル。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の熱液晶ポリエステルか
    らなる成形品。
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