JPH05186337A - 腸溶性複粒造粒物 - Google Patents

腸溶性複粒造粒物

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JPH05186337A
JPH05186337A JP4021864A JP2186492A JPH05186337A JP H05186337 A JPH05186337 A JP H05186337A JP 4021864 A JP4021864 A JP 4021864A JP 2186492 A JP2186492 A JP 2186492A JP H05186337 A JPH05186337 A JP H05186337A
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JP
Japan
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enteric
granulated
sugar
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JP4021864A
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English (en)
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Shigeru Hizaki
繁 樋崎
Masaaki Yamauchi
政明 山内
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Kanebo Ltd
Original Assignee
Kanebo Ltd
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Publication date
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    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 乳酸菌、ビフィズス菌等の生理活性物質を被
造粒物とし、この被造粒物が、(A)油脂及び賦形剤を
含有する層、(B)ツェイン等の含水アルコール可溶性
蛋白質を含有する層、(C)糖類含有層の3層で被覆さ
れている。 【効果】 造粒物が、胃の中では溶解せず、腸管内にて
溶解するので、生理活性物質が、低pHの胃液による影
響を受けず、腸管内でその生理活性を発揮することがで
きる。また、糖衣層((C)層)を設けることにより、
滑らかな表面で喉ごしが良好となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、胃液中においては難溶
性であるが、腸液中においては溶解性に優れた造粒物に
係り、更に詳しくは、口から摂取した後、胃では溶解せ
ず、腸管において初めて溶解し、腸管で乳酸菌生菌体等
の生理活性物質を多量に溶出し得る腸溶性造粒物を糖衣
してなる腸溶性複粒造粒物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、体内において、腸内細菌叢の有益
菌とされているビフィダス菌、一般乳酸菌等を増加さ
せ、有害菌とされている大腸菌、バクテロイデス菌等の
増殖を抑制し、常在性細菌叢を改善することにより、消
化器系の種々の疾患の予防、治療を行うことが試みられ
ている。上記有益菌を増加させる方法としては、これら
を含有する飲食物や錠剤を摂取する方法が挙げられる。
【0003】しかしながら、ビフィズス菌や乳酸菌は、
pH4.5以上、嫌気性、36〜42℃の条件で培養さ
れるものであり、特に、pH4.2以下、溶存酸素の存
在、45℃以上の高温においては急激に死滅する。従っ
て、ビフィズス菌や乳酸菌を単にそのまま口から直接摂
取すると、胃液(pH1.0〜1.5、HCl 0.2
〜0.5重量%(以下、%と記す))によって死滅し、
腸管内での利用効率が著しく損なわれる。
【0004】従来、例えば、特開昭60−255731
号公報に記載されているようなビフィズス菌体顆粒の製
法が提案されている。この方法は、糖類、有機酸等の賦
形剤及び硬化油と共にビフィズス菌体を造粒することに
より、造粒時の圧力損傷を緩和し、ビフィズス菌体の生
残率を高める方法である。
【0005】しかしながら、この方法においては、顆粒
中におけるビフィズス菌体の生残率は高まるものの、こ
の顆粒を人工胃液(pH1.2)で処理すると、ビフィ
ズス菌体は死滅する。したがって、口より上記顆粒を摂
取した場合、胃液によって相当数の菌体が死滅し、腸内
に生菌体のまま達する割合は少なくなる。また、このよ
うに造粒された菌体は、空気との接触面積が大きいの
で、菌体の活性を保持するための特別な保存方法が必要
である。
【0006】前記欠点を解決する方法として、特開昭6
0−141281号公報に開示されている方法が挙げら
れる。この方法は、アルギン酸ナトリウム、澱粉等の保
護膜形成溶液と生菌体とを混合し、内径1mm以下の細
孔ノズルを用いて凝固液中に滴下し、凝固させ、乾燥し
た後、油脂でコーティングするものである。
【0007】しかしながら、この方法では、生菌体含有
溶液槽と、それを滴下するための細孔ノズルと、生菌体
含有溶液を凝固させるための凝固槽と、凝固した後洗
浄、回収乾燥させるための装置等特別な装置が必要であ
る。また、ノズル1回当りの滴下量が少ないために、生
産に長時間を要し、量産化しにくいという欠点がある。
【0008】また、通常、医薬物をカプセル内に封じた
市販品のカプセル剤や医薬物を含んだ粉末状もしくは粒
状物を打錠して得られる錠剤等が挙げられる。しかしな
がら、カプセルは、ゼラチンを主原料として製造されて
いるので、ゼラチン独特の風味があり、摂取し難い面が
ある。また、通常のカプセルや錠剤に糖衣層を施与した
場合、どちらも吸湿が起こるだけではなく、内容物中の
医薬物を変質させる恐れもある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情に鑑みなされたものであって、その目的とするとこ
ろは、造粒物の表面が滑らかで摂取し易く、経口摂取し
た後、低pHの胃では溶解せず、腸管において初めて溶
解し、胃液のpHの影響を受けて、乳酸菌生菌体等の生
理活性物質が死滅等することなく、腸管で多量に溶出し
得、また、長期保存しても生理活性物質の活性が低下す
ることのない保存性安定な腸溶性複粒造粒物を提供する
にある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、被造粒物
が下記(A)〜(C)に示される3層で被覆されてなる
ことを特徴とする腸溶性複粒造粒物によって達成され
る。 (A)油脂及び賦形剤含有層。 (B)含水アルコール可溶性蛋白質含有層。 (C)糖類含有層。
【0011】すなわち、本発明者らは、摂取し易く、ま
た、経口摂取した後、胃液で溶解することなく、腸内消
化液によって溶解し、かつ、長期保存中に生理活性物質
の活性低下を生じない腸溶性造粒物について検討を行っ
た。その結果、菌体等の被造粒物を(A)油脂と賦形剤
とを含有する層(長期保存性安定化層)と、(B)含水
アルコール可溶性蛋白質含有層(低pH域安定化層)と
の2層よりなる造粒物にすると、上記目的を達成する腸
溶性造粒物となることを見出した。更に、最外層に摂取
し易い風味物質、機能性物質を含有する(C)糖類含有
層を設けることにより、経口摂取時、糖衣層の滑らかな
溶出で喫食し易い腸溶性複粒造粒物を得ることができる
ことを見いだし本発明に到達した。
【0012】次に、本発明を詳しく説明する。本発明に
用いる被造粒物は、乳酸菌(好ましくは生菌数106
/g以上)、ビフィズス菌、酵母等経口摂取した後生体
内(特に腸管内)での利用性が高い微生物や、これらの
エキス、あるいはペプチド等の微生物増殖因子等、胃液
による影響を受けやすい各種生理活性物質及び医薬物等
が挙げられる。上記微生物は、凍結乾燥された菌体粉末
を用いるとよい。
【0013】次に、上記被造粒物を被覆する3層のう
ち、造粒物を長期間にわたって安定化させると共に、低
pH域において安定化させるための(A)層には、油脂
と賦形剤とが用いられる。本発明において、被覆とは、
被覆層に、被造粒物が混在している場合も含むものであ
る。
【0014】まず、油脂としては、ヤシ油、パーム油、
大豆油、菜種油、カカオ脂等の植物性油脂やそれらを硬
化させた硬化油等の固体脂やライスワックス、キャンデ
リラワックス、蜂蜜ろう等の食用ワックス等が挙げられ
る。これら油脂の融点は、被造粒物の生残性を阻害しな
い程度の低温域での均一分散性、展延性の点で30〜4
5℃が好ましい。
【0015】また、同じく(A)層に用いる賦形剤とし
ては、馬鈴薯、とうもろこし、米、麦等を原料とする澱
粉や卵、乳、穀類、豆類等を原料とする蛋白質やぶどう
糖、乳糖、蔗糖、麦芽糖等の糖類等が挙げられ、これら
は単独でも数種組合せて用いてもよい。
【0016】次に、上記被造粒物を被覆する3層のう
ち、被造粒物を低pHで安定化させるための(B)層に
は含水アルコール可溶性蛋白質が用いられる。含水アル
コール可溶性蛋白質としては、とうもろこし中に含まれ
るツェインや、小麦、大豆、米、コラーゲン、ゼラチン
等に由来する植物性または動物性蛋白質が挙げられる。
これらは単独でも2種以上併用してもよい。また、例え
ば、ツェインをアルカリ処理した後、アセトン抽出をし
て得られる分子量5,000〜40,000のツェイン
ペプチド等の分画物を用いたり、上記未処理ツェインと
ツェインペプチドとを併用してもよい。これらの中で
も、ツェインを用いると、より耐胃液性に優れ、好適で
ある。また、上記含水アルコール可溶性蛋白質に水溶性
蛋白質を10重量%(以下、%と記す)程度混合し、乾
燥した乾燥物を用いてもよい。
【0017】また、(B)層には、含水アルコール可溶
性蛋白質の均一溶解分散性を高めるために、必要に応じ
て、可塑剤を用いるとよい。可塑剤としては、グリセリ
ン脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、ポリグリセリ
ン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル等の乳化
剤や、グリセリン、糖アルコール等が挙げられる。この
中でも、特に、グリセリン脂肪酸エステルが含水アルコ
ール可溶性蛋白質の均一溶解分散性、及び被造粒物に被
覆した時の均一被覆性の点で好適である。可塑剤の添加
量は、含水アルコール可溶性蛋白質の量によっても異な
るが、(B)層溶液全体重量中の0.8%程度がよい。
【0018】また、上記被造粒物を被覆する3層のう
ち、糖類含有層((C)層)には、糖衣層を得るのに通
常用いられているグラニュー糖等の糖類、澱粉類、ガム
質等が使用される。また、(C)層には、口腔清涼剤、
口臭除去剤、ビタミンC等の機能性物質を含有させると
よい。
【0019】上記(A)層及び(B)層の被造粒物への
被覆は、(A)層及び(B)層のどちらを先に被覆して
もよい。(A)層を先に被覆した後、(B)層を被覆し
た場合は、より耐胃液性に優れ、また、造粒物を製造す
る際の作業効率が良好である。逆に、(B)層を先に被
覆した後、(A)層を被覆した場合は、より粒度の小さ
い造粒物を得ることができる。また、本発明の腸溶性造
粒物は、(A)層、(B)層を交互に何層か被覆、形成
させ、多層造粒物としてもよい。
【0020】次に、上記被造粒物、(A)層〜(C)層
を用いて本発明の腸溶性複粒造粒物は、例えば、次のよ
うにして製造することができる。すなわち、(A)層を
先に被覆する場合には、まず、被造粒物と賦形剤と含水
アルコール可溶性蛋白質とを混合し、これに予め液状に
溶融させた油脂を加えて保温しながら混合攪拌する。保
温温度は、油脂の均一分散性、被造粒物の熱変性防止の
点で、好ましくは45℃以下、更に好ましくは30〜4
5℃にする。
【0021】また、油脂の使用量は、(A)層及び
(B)層全体重量中、10〜30%とすることが望まし
い。油脂が10%未満であると、被造粒物表面を十分に
油脂で被覆することが出来ず、長期保存性、耐胃液性が
悪くなる傾向にある。逆に、30%を超えると、造粒時
に滑り現象が生じ、造粒しにくい傾向になる。また、賦
形剤の使用量は、適宜設定すれば良いが、油脂の均一分
散性、被造粒物への油脂被覆適性、造粒適性の点から
(A)層及び(B)層全体重量中、賦形剤は30〜80
%とすることが望ましい。
【0022】次に、上記混合物を攪拌しながら、造粒装
置に供給し、造粒する。造粒装置としては、例えば、ス
クリーン付き造粒機、エクストルーダー等が挙げられ、
冷却手段を備えたものが造粒物を早く固形化できるので
好適である。
【0023】このようにして得られた(A)層被覆物
に、(B)層を噴霧・浸漬等によって被覆する。すなわ
ち、まず、含水アルコール可溶性蛋白質を含水アルコー
ル中に分散、溶解する。ここで用いる含水アルコール
は、アルコール濃度85〜95%程度が望ましい。即
ち、この範囲を逸脱すると、含水アルコール可溶性蛋白
質の含水アルコール中への均一分散、溶解性が悪くなる
傾向にある。
【0024】また、このとき、含水アルコール可溶性蛋
白質と含水アルコールの比率は、含水アルコール可溶性
蛋白質1に対し含水アルコール6〜14にすることが均
一溶解性、分散性の点で望ましい。また、このとき、必
要に応じて可塑剤を加える。
【0025】次に、含水アルコールに分散溶解した溶液
を(A)層被覆物表面に施与し、乾燥する工程を繰返し
て(B)層を形成させる。施与する方法としては、噴
霧、浸漬等が挙げられる。例えば、噴霧する場合には、
レボリングパン等の転動機や、流動乾燥機、遠心流動造
粒乾燥機等を用いれば良い。
【0026】このようにして得られた(A)層及び
(B)層被覆物の全体重量中、含水アルコール可溶性蛋
白質は、好ましくは5〜50%、更に好ましくは15〜
35%含まれていることが望ましい。含水アルコール可
溶性蛋白質が5%未満だと、耐胃液性が悪くなる傾向に
あり、逆に、50%を超えると、口中での食感が悪くな
る傾向にある。
【0027】上記のようにして得られた(A)層及び
(B)層被覆物に、更に、(C)層を設ける。その方法
としては、上記(B)層の噴霧に使用するのと同じ装置
を使用すればよい。これらの装置を用いて、糖類等の原
料を溶解した水溶液(糖衣蜜)を準備し、この糖衣蜜
を、(A)層及び(B)層被覆物の相互結着が生じない
ように送液量と圧縮空気量を調節しながら、スプレーガ
ンにてスプレーし、(A)層及び(B)層被覆物へ均一
に施与し、送風にて乾燥し、この操作を繰り返して糖衣
層((C)層)を形成させることが好ましい。また、糖
衣蜜は、手で掛けてもよい。
【0028】また、(C)層を短時間で得るには、上述
の糖衣蜜を施与し、均一に行き渡れば、直ちに粉末状の
糖類、澱粉等を振りかけて、糖衣蜜に結着させて乾燥さ
せる方法を用いればよい。また、この場合、経口摂取し
易くするための機能性物質の添加は、糖衣蜜に混在もし
くは粉末に混合して用いればよい。このとき、糖衣する
量もしくは(C)層中の機能性物質の量は、被造粒物の
適正濃度、得ようとする効果、複粒造粒物の大きさ等に
よって、適宜設定すればよい。
【0029】このようにして得られた腸溶性複粒造粒物
は、そのまま経口摂取するようにしてもよく、あるいは
粉末ジュースやチューインガム、キャンディのセンター
に利用するようにしてもよい。また、香料、乳製品等を
加えて打錠した保健食品としてもよい。
【0030】
【発明の効果】以上のように、本発明の腸溶性複粒造粒
物は、油脂及び賦形剤を含有する(A)層(長期保存性
安定化層)と、含水アルコール可溶性蛋白質を含有する
(B)層(低pH域安定化層)との2層により腸内生理
活性物質等の被造粒物が被覆されていることにより、胃
液中で造粒物が溶解することなく、生理活性物質が、口
から摂取した後に胃液による影響を受けず、腸管内でそ
の生理活性を発揮することができる。また、長期保存性
が安定である。
【0031】更に、最外層に糖衣層((C)層)を設け
ることにより、滑らかな表面で喉ごしが良好となり、ま
た、被造粒物が苦味等を有するものであっても、表面の
香り、風味を良好とすることで摂取し易くなる。また、
従来の造粒装置等を用いて連続的に製造することができ
るので量産化することも可能である。
【0032】次に、本発明を実施例を挙げて具体的に説
明する。 〔実施例1〕ラクトバチルス アシドフィラス(Lac
tobacillus acidophilus)の乾
燥乳酸菌体粉末(生菌数1010個/g)27重量部(以
下、部と記す)と、脱脂粉乳170部及びぶどう糖28
部の賦形剤とを混合し、この混合物に、40℃で溶融し
たパーム油脂75部を加えて攪拌した後、孔径0.8m
mのスクリーンを設けた押出顆粒機にて長さ1.5〜2
mmの(A)層被覆物を得た。
【0033】次に、ツェイン75部をエタノール水溶液
488部(エタノール375部,水113部)に少量ず
つ添加しながら分散溶解させ、次いで、グリセリン脂肪
酸エステル4部を添加し、被覆溶液とした。そして、遠
心造粒乾燥機を用い、ローター回転数120rpm,品
温25℃,ブロアー150L/minの条件下で上記
(A)層被覆物に上記被覆溶液を噴霧し、最終的にツェ
イン20%,油脂20%の造粒物を得た。
【0034】更に、グラニュー糖60部、コーンスター
チ5部、口臭除去剤として銅クロロフィリンナトリウム
0.1部を水35部と混合した糖衣蜜を、上記造粒物に
150部施与し、乾燥して腸溶性複粒造粒物を得た。
【0035】〔比較例1〕実施例1において、被覆溶
液、糖衣蜜を用いない他は実施例1と同様にして造粒物
を得た。
【0036】〔比較例2〕実施例1において、パーム油
脂を水に置換し、また、糖衣蜜を施与しない他は実施例
1と同様にして造粒物を得た。
【0037】〔比較例3〕実施例1において、糖衣層を
施与しない他は実施例1と同様にして造粒物を得た。
【0038】上記実施例1,比較例1〜3で得られた造
粒物1.00gを正秤し、人工胃液(0.12M−HC
l,NaCl2%,ペプシン0.32%,pH1.2)
50gに2時間浸漬し、次に、これを濾過し、得られた
残留物を滅菌水で洗浄後、直ちに人工腸液(0.1M−
KH2 PO4 ,0.1M−Na2 HPO4 ・2H2 O,
1:6,pH6.8)に37℃,1時間浸漬した。この
浸漬後の乳酸菌の残存生菌数を平板培養の常法で調べ
た。また、初期生菌数は、人工腸液のみ(人工胃液の浸
漬せず)の浸漬後の生菌数を調べた。更に、各造粒物を
20℃で4ケ月間保存した後の生菌数を調べた。また、
得られた造粒物が経口摂取時に摂取し易いか否かを、専
門パネラー12名にて、香り、味、喉ごしの滑らかさに
ついて評価した。その結果を表1に示す。
【0039】
【表1】
【0040】上記の結果から、実施例の腸溶性複粒造粒
物は、摂取時、葉緑素の芳香を有し、適度な甘さ、滑ら
かさで喫食し易く、かつ、耐胃液性に優れた複粒造粒物
であった。また、保存性も安定であった。
【0041】〔実施例2〜5〕油脂使用量((A)層及
び(B)層被覆物全体重量中に占める重量%)を表2の
割合にし、口臭除去剤を添加しない他は実施例1と同様
にして複粒造粒物を得た。得られた複粒造粒物の耐胃液
性と摂取時の評価を実施例1と同様にして調べた。尚、
油脂の増減に伴い、脱脂粉乳量を調整した。以上の結果
を表2に示す。
【0042】
【表2】
【0043】表2の結果から、油脂30%添加に於ても
生菌数は高く、摂取し易く、かつ、造粒時に滑性現象が
起こらず、造粒適性が良好であった。
【0044】〔実施例6〜8〕実施例1のツェインを表
3の様に含水アルコール可溶に分画した各々の含水アル
コール可溶性蛋白質に代える他は実施例1と同様にして
複粒造粒物を調製し、生菌数の測定と摂取時の評価を行
ったた。その結果を表3に示す。
【0045】
【表3】
【0046】上記の結果から、含水アルコール可溶性の
蛋白質を用いた腸溶性複粒造粒物は、摂取し易く、胃液
耐性に優れた複粒造粒物であった。
【0047】〔実施例9〜13〕実施例1のツェインの
含有量を表4のように代える他は、実施例1と同様にし
て複粒造粒物を調製し、生菌数を測定と摂取時の評価を
行った。以上の結果を表4にあわせて示す。
【0048】
【表4】
【0049】表4の結果から、ツェイン含有量が15%
以上であると、特に、被造粒物が胃液耐性を発揮し、か
つ、摂取性が良好であった。
【0050】〔実施例14〕実施例1の乾燥乳酸菌体末
を、生菌数109 個/g含有するラクトバチルスカゼイ
(Lactobacillus casei)とストレ
プトコッカス サーモフィラス(Streptococ
cus thermophillus)とを併用した乾
燥乳酸菌体末に置換する、及び(C)層を得るために、
ゼラチン3部を水55部に溶解した溶解液を準備し、表
面へ均一に施与し、直ちに予め用意したグラニュー糖粉
末に口臭除去剤のサイクロデキストリン0.02部とビ
タミンC0.1部を混合したもの62gを濡れた表面へ
散布し、乾燥する操作を繰り返し行う他は実施例1と同
様に行い、複粒造粒物を得た。その結果、摂取し易く、
残存生菌数は106 個/gで良好であった。
【0051】〔実施例15〕実施例1の乾燥乳酸菌体末
を生菌数109 個/g含有するビフィドバクテリウム
ロングム(Bifidobacterium long
um)の乾燥ビフィズス菌体末に、口臭除去剤を喉に効
くハーブに置換する他は実施例1と同様に行った。常法
に従い、この生菌数の確認として嫌気ジャーを用いて嫌
気条件下で培養を行った。その結果、摂取し易く、残存
生菌数は106 個/gで良好な結果が得られた。
【0052】〔実施例16〕実施例15の賦形剤をビフ
ィズス菌の増殖因子とされるオリゴ糖を使用し、次の通
りにする他は実施例15と同様に行った。すなわち、脱
脂粉乳150部,ぶどう糖18部,オリゴ糖30部の賦
形剤から成る混合物とした。得られた腸溶性複粒造粒物
の残存生菌数は106 個/gで、摂取し易く良好であっ
た。
【0053】〔実施例17〕実施例1の被覆溶液をツェ
インとゼラチンを併用し、以下のようにする、また、口
臭除去剤を口腔清涼剤ソーダ香料0.03部に置換する
他は実施例1と同様に行った。ゼラチン3部を水30部
に溶解し、エタノール100部を加えた溶媒溶液にツェ
イン17部を少量ずつ添加しながら分散溶解し、次いで
糖アルコール2部を添加したものを被覆溶液とした。得
られた腸溶性複粒造粒物の残存生菌数は107 個/g
で、摂取し易く良好であった。
【0054】〔実施例18〕ラクトバチルス アシドフ
ィラス(Lactobacillus acidoph
ilus)の乾燥乳酸菌体末(生菌数1010個/g)の
被造粒物にツェイン20部をエタノール水溶液130部
(エタノール100部,水30部)と分散溶解した被覆
溶液を遠心乾燥造粒機にて被覆乾燥した。次に、脱脂粉
乳60部,粉糖50部と溶融したパーム硬化油脂150
部とツェイン40部との混合物を該被覆乾燥物に回転釜
を用いて被覆し、腸溶性造粒物を得た。
【0055】更に、グラニュー糖60部、コーンスター
チ5部、口臭除去剤として銅クロロフィリンナトリウム
0.1部を水35部と混合した糖衣蜜を、上記造粒物に
150部施与し、乾燥して腸溶性複粒造粒物を得た。得
られた腸溶性複粒造粒物は、初期生菌数108 個/g,
残存生菌数は108 個/gであり、また、摂取し易く、
本発明の構成要件を満たしていた。
【0056】〔実施例19〕実施例4の乾燥乳酸菌粉末
27部を塩酸チアミン5部に置換する他は実施例4と同
様にして複粒造粒物を得た。得られた複造粒物を実施例
1と同様に浸漬を行い、浸漬後の複粒造粒物を10g秤
量し、日局パドル法にて溶出試験を行った。また、摂取
時の評価を行った。その結果を表5に示す。
【0057】〔実施例20〜22〕実施例19の塩酸チ
アミンを表5のように代える他は実施例19と同様にし
て複粒造粒物を得、試験を行った。その結果を表5に示
す。
【0058】
【表5】
【0059】以上の結果より、本発明の構成要件は満た
されていた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 35/74 A 7431−4C C12N 1/04 7236−4B 1/20 C 7236−4B

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被造粒物が下記(A)〜(C)に示され
    る3層で被覆されてなることを特徴とする腸溶性複粒造
    粒物。 (A)油脂及び賦形剤含有層。 (B)含水アルコール可溶性蛋白質含有層。 (C)糖類含有層。
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