JP2578460B2 - 多機能性食品及びその製造方法 - Google Patents

多機能性食品及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は食品又は食品添加物、及びそれらの製造方
法に関し、特に多機能性食品及びその製造方法に関す
る。
〔従来の技術〕
食品中に含有される繊維質が腸の蠕動運動を促進し、
消化を助け、腸内の有用細菌の生育を助長する、等の有
用な作用を有することが知られており、これらの有用な
作用を目的とした繊維素製剤が使用されている。他方、
不快な味や香りを有する食品や医薬品のマスキング、不
安定な栄養素や医薬品の安定化、医薬品等の徐放化、等
を目的とした食品や医薬品等の製造又は加工方法が知ら
れている。しかしながら、繊維質材料が有する前記の生
理作用を用し、且つマスキング、安定化、徐放化等のた
めに加工された食品及び食品添加剤は知られていない。
〔発明が解決しようとする課題〕
従って本発明は、繊維質材料と他の有用物質、例えば
栄養素、医薬活性物質等とを共に含んで成り、繊維質材
料に基づく生理作用を有し且つ繊維質材料の物理的作用
により他の有用物質がマスキング、安定化又は徐放化さ
れている食品及び食品添加物を提供しようとするもので
ある。
〔課題を解決するための手段〕
上記の課題を解決するため、本発明は繊維質粉状材料
を結着剤により団粒化して多孔質材料を調製し、該多孔
質材料の空隙に芯材料を充填し、そして該多孔質材料の
空隙をポリマー材料もしくは脂質又はこの両者により封
止することを特徴とする食品又は食品添加剤の製造方
法;この製造方法により製造された食品又は食品添加
剤;この食品添加剤を食品材料に添加することを特徴と
する食品の製造方法;及びこの方法により製造された食
品を提供する。
〔作 用〕
本発明によれば、粒状の繊維質材料を結着剤により連
結することにより多孔質の団粒構造体を得、この構造体
の空隙に他の有用物質を芯材料として充填した後空隙、
特にその開孔部や脂質やポリマー材料等により封止する
ことにより食品又は食品添加剤を得る。従って空隙内に
封入された有用物質(芯材料)が不快臭や不快味を有す
る場合にはそれらがマスクされ、有用物質(芯材料)が
例えば空気による酸化や吸湿による分解等を受けやすい
場合にはこれらに対して安定化される。そして、この食
品又は食品添加物が摂取された場合、それは例えば小腸
や大腸において徐々に崩壊するため封入された有用物質
が徐々に放出され(徐放化)、同時にそれまで有用物質
(芯材料)の物理的封入構造体として機能してきた繊維
質材料がそれ自体の生理的作用、例えば腸の蠕動運動促
進作用、消化助長作用、腸内有用細菌の生育助長作用等
を発揮する。
この様に、本発明の食品又は食品添加物は複数の特定
の機能を発揮し、多機能食品としての特性を有する。
〔具体的な説明〕
本発明において使用される繊維質材料は、単に繊維素
(セルロース)含有材料のみならず、水に不溶性で、消
化されないか又は消化されにくい可食性材料を包含する
意味に用いる。この様な繊維質材料の具体例として、セ
ルロース、例えば微結晶セルロース、さとうきび繊維等
の植物由来の繊維、豆腐製造の副生物であるオカラ等が
挙げられる。
これらの繊維質粉状材料をまず結着剤により相互に連
結して団粒化して多孔質材料を調製する。このための結
着剤として、蛋白質、例えばトウモロコシ蛋白質である
ゼイン、グルテン、コラーゲン、ゼラチン、卵白、アル
ギン酸塩、アラビアガム、その他のガム等を使用するこ
とができる。これらの結着剤を用いて繊維質粉状材料を
団粒化する場合、これらの結着剤を水又は水性溶液、例
えば低濃度例えば5%のエタノール水溶液中に溶解又は
糊化し、この結着剤液を用いて繊維質粒子を相互に連結
する。このためには常用の造粒機、例えば流動層造料機
等を用いることができる。結着剤の使用量は繊維質粉状
材料の種類、結着剤の種類、最終製品に期待される性質
等により異るが、繊維質粉状材料1kg当りおよそ2g〜50g
である。
次に、こうして調製された多孔質材料の空隙中に有用
物質を芯材料として充填する。有用物質としてはビタミ
ン類、例えばビタミンA,B1,B2,B6,B12,E、パントテン酸
又はその塩、例えばパントテン酸カルシウム、葉酸、ニ
コチン酸、イノシトール;アミノ酸、例えばトリプトフ
ァン、イソロイシン、メチオニン、その他の天然アミノ
酸;酵素、例えばジアスターゼ、プロテアーゼ、リパー
ゼ;ローヤル・ゼリー;有用腸内細菌、例えばビヒズス
菌(Lactobacillus bifidus);宮入菌、乳酸菌等が用
いられる。
繊維質多孔性材料の空隙に芯材料を充填する際、芯材
料が液体もしくは懸濁液であればそのまま使用すること
ができ、又は適当な溶剤に稀釈して使用する。芯材料が
個体である場合、これを適当な溶剤に溶解して溶液とし
て、もしくは懸濁液として使用する。芯材料の空隙への
移行は毛細管現象を利用して行うこともでき、又は多孔
質材料を減圧下において空隙を脱気した後芯材料の溶液
と接触せしめて芯材料液を強制的に多孔質材料中に移行
せしめることもできる。充填後に溶剤が不要又は不所望
の場合には、減圧乾燥によりそれを除去する。芯材料の
溶液の含浸と溶剤の除去とを反復することにより芯材料
の充填量を著しく増加することができる。芯材料の充填
量は芯材料の性質、多孔質材料の性質、最終性品の種
類、等により異るが通常多孔質材料に対して30%〜50%
の範囲である。
こうして多孔性材料の空隙中に芯材料を充填した後、
この多孔性材料の表面にこれを密着して被覆膜を形成す
ることにより封入を行う。この発明によれば、(A)ポ
リマー膜により被覆する場合、(B)脂質膜により被覆
を行う場合、及び(C)ポリマー膜により被覆を行い、
さらにその上に脂質膜を付加する場合がある。
被膜形成様ポリマー材料として、ポリリジン、ポリア
クリル酸、アルギン酸もしくはその塩、例えばアルギン
酸ナトリウム、ゼラチン、ゼイン、カラギーナン、セル
ロースもしくはその誘導体、例えばメチルセルロースフ
タル酸エステル、ヒドロキシセルロースフタル酸エステ
ル、ヒドロキシプロピルメチルセルロースサクシネー
ト、もしくはカルボキシメチルセルロース、又はキト酸
もしくはその塩等を使用することができる。また、これ
らの材料を複数種類組み合わせて使用することもでき
る。被覆用脂質としては、例えば二分子膜を形成する燐
脂質類、例えばレシチン、ホスファチジルコリン等が使
用される。
ポリマー材料を使用する場合、該ポリマー材料の溶液
を用いて流動層造粒機又はニューマルメライザーを利用
して浮動せしめながらポリマー溶液を噴霧する方法によ
り被覆を行うことができる。
脂質による被覆においては、0.1〜5.0%の水、アルコ
ール等極性溶媒中に脂質の懸濁液又は溶液を作り、芯材
料を充填した多孔質材料をその中に10〜120分浸漬する
だけで容易に二分子膜が形成される。
ポリマー膜及び脂質膜の両者により被覆を行う場合に
は、まず芯材料を充填した多孔質材料をボリマー膜によ
り被覆し、次にそれを脂質膜により被覆する。それぞれ
の被覆の方法は前記の通りである。
本発明によれば、このようにして製造した食品添加剤
を、他の食品素材に添加することにより、多機能性食品
を製造することができる。このような食品として、例え
ば、麺類、センベイ、ビスケット等の菓子類、アイスク
リーム類、ヨーグルト等の粘性飲料、ゲル、錠剤、粒剤
の形の健康食品類等を挙げることができる。
〔発明の効果〕
本発明によれば、繊維質材料に基づく腸の蠕動運動の
促進、消化の促進、腸内有用細菌の生育の助長等の生理
的効果と、繊維質材料による物理的な保護作用による有
用物質の安定化、マスキング、徐放化等の効果とを共に
有する全く新しいタイプの食品又は食品添加物が提供さ
れる。本発明の食品又は食品添加剤は、凍結貯蔵しても
物理的な破壊が起こらないから、不安定な物質や腸内細
菌等を封入した場合、凍結することによって理想的な条
件下で貯蔵することができる。
次に、実施例によりこの発明をさらに具体的に説明す
る。
実施例1.繊維質多孔性材料の調製(1) 市販のアビセルFD101(旭化成社製)10kgを流動層造
粒機(不二パウダル社)に仕込み、風量1.2m2/分、300
r.p.m、温度30〜40℃の条件下にアビセルを流動させ
た。これに、トウモロコシ蛋白のゼインの5%エタノー
ル水(9:1)溶液を結合剤として毎分30mlの速度で噴霧
し、同時に流動槽下部より80℃の乾燥熱風を送って、団
粒化、乾燥した。約2時間で10.2kgの多孔質繊維を得
た。
実施例2.繊維質多孔性剤量の調製(2) 豆腐のオカラ10kgに、カルボキシル・メチルセルロー
ズ100g、小麦グルテン150g、水3を加え、よく練合し
て、加圧型マイクロ波乾燥機にかけて多孔質・棒状体を
得た。これを破砕し60〜30meshの多孔質繊維質粒子5.2k
gをえた。
実施例3.ビタミン類の封入 栄養上必要なビタミンの中で、不安定なものや、好ま
しくない味、臭を呈するものがある。これらを実施例
1、及び2で調製した多孔質繊維質材料内に封入し各種
のポリマー膜で被覆するか、更にその上に脂質類で穴う
めをすることにより、ビタミン類の安定化や味、臭のマ
スキングを施すことができる。
ビタミンA 80,000IU、V−B1 400mg、V−B2 200mg、
V−B6 100mg、パントテン酸カルシウム 300mg、葉酸40
mg、V−B12 400μg、V−e 2,000mg、V−E 100mg、
及びイノモトールヘキサニコチネート 3,000mgを水30ml
溶解し、少量の界面活性剤を加えて乳化し、実施例1の
多孔質アビセル100gに吸着させた。更にこれを常温下
に、減圧乾燥し、次でこの粒子上に2%のカラギーナン
水溶液50mlを噴霧、更に乾燥をくりかえしながらフィル
ムを形成せしめる。第二の皮膜材料として、5%ゼイン
水・アルコール溶液に1%のレシチンを加えた液をpH4
に調整し噴霧することにより、カラギーナンと反応し不
溶化膜を形成した。最終的に水分5%以下に50℃減圧乾
燥し、芯物質として吸着したビタミン類を、安定な形で
封入し、味や臭をマスクした。これを後にのべる食感改
善処置を施せば、ビタミン類の安定化、マスキング、整
腸作用という3つの機能をもった食品が完成される。
対照として、前記と同一の組成を有するがポリマー材
料によるフィルムの形成及び脂質による封止を行わない
ものを対照として調製した。
10人のパネルにより両者を比較したところ、全員が、
本発明の食品がビタミン混合物特有の味及び臭がない旨
判定した。
次に、本発明のサンプル及び対照サンプルを温度70
℃、湿度80〜90%のもとで24時間置き経時的にサンプリ
ングして、ビタミン中で最も不安定なビタミンCにつ
き、インドフェノール法(食品実験学197頁)に従って
還元型ビタミンCを測定した。その結果を次の表に示
す。
上記の通り、試験サンプルは対照サンプルに比べて安
定であった。
実施例4.消化酵素の封入 食べすぎ・飲みすぎ、その他の理由で、胃腸内の消化
酵素が不足状態になる事が屡々ある。このような場合、
同時に腸の活動は低下し、腸内細菌の活性も下る。本実
施例は、直接原因の消化酵素を補うばかりでなく、これ
ら合併症も改善する手段を与えるものである。
ジアスターゼ100g、プロテアーゼ100g、及びリパーゼ
50gをpH7.0燐酸緩衝液3中に分散し、多孔質オカラ10
kgに吸着せしめ、凍結乾燥を行った。乾燥終了後50メッ
シュ程度に破砕し、その細粒をコーティングパンに移し
た。これに、シエラック10%をとかしたエタノール溶液
を噴霧した腸溶性細粒を作った。これを直接服用する
か、食品と混合摂取する事により、消化酵素は腸内で放
出され、同時に繊維質が腸を刺激して、消化、整腸作用
を果す。
前記と同一の組成を有するが消化酵素をアビセルと混
合したのみでコーティングを施さないものを対照サンプ
ルとして調製した。
これら2gずつを人工胃液及び人工腸液に投入し、溶液
サンプルを経時的に採取し、酵素の代表としてプロテア
ーゼの活性を測定した。結果を次の表に示す。
試験サンプルは人工胃液での溶出は極めて少なく、人
工腸液に於て除放性がみられた。対照サンプルは溶解液
の種類にかゝわらず、短時間で全部放出された。
実施例5.アミノ酸類の封入 本例は必須アミノ酸を主体に、必要に応じて、ビタミ
ン、ミネラル及び脂質を加え、これらを多孔性繊維質材
料に封入して、肥満防止を目的とした高蛋白質、低カロ
リー食品を作ることにある。
各種アミノ酸をバランスよく含み、消化性のよい乳蛋
白(太陽化学製)6gに、トリプトファン7mg、イソロイ
シン65mg及びメチオニン250mgを補強し、実施例1の方
法で作った多孔質アビセンに吸着せしめた。この方法に
おいては乳蛋白質が完全に溶解しないので、50℃の温水
に蛋白質及びアミノ酸を溶解、懸濁せしめ、減圧下に多
孔質アビセル中に吸い込ませる方法が望ましい。これを
低温減圧乾燥し、更に表面にトウモロコシ蛋白質のゼイ
ン10%アルコール溶液と大豆レシチン1%溶液を噴霧コ
ーティングすることにより、ゼインを皮膜化し、混合し
たレシチンが皮膜の小孔をうめ、封入されたアミノ酸の
溶出を抑えるのに役立つ事がわかった。上記の処理を加
えて作製した小粒子を、麺に加えたり、ビスケットに焼
上げると高蛋白、低カロリーの機能食品を作ること出来
る。
前記と同一の組成を有するがコーティングされていな
い対照サンプルを調製し、前記本発明のサンプル(試験
サンプル)と比較した。
100mlの人工腸液に前記サンプル1gを投入し、溶液中
に溶出したアミノ酸をホルモル法により測定した。この
結果を次の表に示す。
表中の数値は添加したサンプル中のアミノ酸に対する
溶出アミノ酸の量を%で示す。
対照サンプルに比べて試験サンプルは明らかに除放性
であった。
実施例6.有用腸内細菌の封入 腸内有用細菌の項応的生産手段が確立され、健康食品
として様々な形で服用されている。有用細菌のうち最も
重要視されているビヒズス菌は、酸に不安定で、保存
中、或は経口投与時、胃内で容易に失活してしまう欠陥
が残されている。本発明はこの場合に、有用性を発揮す
ることが出来る。即ちビヒズス菌を多孔質繊維内に封入
し、その上に冷凍耐性をもつ膜として、アルブミンとポ
リアクリル酸ソーダを架橋させ全体を蔽うことにより、
使用直前まで冷凍下に長期間保存出来る。次で用時、解
凍し服用しても、皮膜が菌を胃酸から守り、腸内に入っ
てアルカリとなるや膜がとけて内部より活性ビヒズス菌
を放出する。放出された菌、或は既に腸内に残存するビ
ヒズス菌は、今まで容器として働いていた多孔質繊維を
利用し、菌薮を作り、栄養源としても利用するので、本
発明は1)有用菌の保護安定化、2)腸の蠕動運動促
進、3)腸内でのビヒズス菌の増殖促進という多重機能
を発揮することが出来る。
6%のアルブミン水溶液50mlに1〜9×109個のビヒ
ズス菌液を懸濁せしめ、50gの多孔質アビセルに吸着せ
しめ、速かに凍結乾燥を行った。乾燥品を破砕し、粒子
表面にpH4に調整した0.3%のポリアクリル酸ソーダ水溶
液10mlを噴霧し、再度凍結乾燥を行った。最後に5%シ
ェラック溶液40mlを噴霧して、腸溶性粒子を調製した。
本品を−20℃〜30℃に低温保存すれば、1年以上安定で
あることがわかった。
すなわち、同じ組成を有するがコーティングされてい
ない対照サンプルと上記本発明のサンプル(試験サンプ
ル)とを5℃にて貯蔵し、残存生菌数をBL培地上嫌気的
条件でのコロニーにより測定し、生存率を計算した。次
の表にその結果を示す。
試験サンプルは殆ど菌の死滅はみられず、良好な安定
性が示された。
実施例7.ローヤル・ゼリーの封入 古くからローヤル・ゼリーは健康食品として親しまれ
て来た。本品の欠点は味と臭が好ましくない事、及び活
性を保つため冷蔵が必要とされる点である。この場合も
本発明の方法により、ローヤル・ゼリーの味、臭いのマ
スキング、安定化、のみ易さなど多機能付与が可能であ
る。
即ち、多孔質アビセル40gにローヤル・ゼリー60gを吸
着せしめ、本例ではゼリーを利用して、服用し易い直径
5〜7mmの球体状にマルメライザー(不二パウダル社
製)を使って造粒する。仕上げにカプリル酸トリグリセ
ライドをコーティングすれば、冷凍又は冷蔵貯蔵により
1年以上も安定な貯蔵が出来、同時1〜2粒を計量的に
容易に服用することが出来る。吸着材として多孔質澱粉
の利用も可能である。
同一の組成を有するがコーティングされていない対照
サンプルと前記本発明のサンプル(試験サンプル)とを
比較した。ローヤル・ゼリーの主成分であるハイドロオ
キシ−2−デセン酸の量を測定し、製造時の量に対する
比率(%)を求めた。この結果を次の表に示す。
試験サンプルは対照サンプルに比べて良好な安定性を
示した。なお、ハイドロオキシ−2−デセン酸の定量は
全国ローヤル・ゼリー公正取引協議会「ローヤル・ゼリ
ーの検査実施要領」に従った。
実施例8.麺類の製造 実施例3,4及び5の繊維質材料は小麦粉やそば粉とま
ぜて、麺状の製造に用いることが出来る。多孔質繊維に
封入され、コーティングされた芯物質は水は勿論、100
℃、数分間の麺の茹で上げ操作でも、殆ど流出しない
し、安定な状態に保たれる。
実施例3において製造したビタミン類封入アビセル10
gを85gの強力小麦粉とよくまぜ、食塩3g、水48gを加え
て、通常のうどん作製操作を施したものは、半なま状態
でも、短期間の保存は可能であるし、100℃,6分茹でた
ものは、低温で10〜15日保存出来る。使用に際しては、
通常のうどんと同様に調味すれば、ビタミン補給を必要
とする人達にとって、極めて自然に栄養が補強される。
実施例9.ビスケットの製造 実施例4、又は5において製造した繊維質材料を用い
る。例えば、アミオ酸封入繊維質材料100gと小麦粉(薄
力粉)200g、バター50g、鶏卵1個、ベーキングパウダ
ー小さじ2/3及びバニラエッセンス少々を材料とする。
まず、バターを泡立てクリーム状としたものへ、ショー
トニング及エッセンス、砂糖を組えよくまぜる。卵を加
えてからアミノ酸内包センイも加え混合する。最後によ
く篩った小麦粉を練り込む。好みの型にととのえ、オー
ブンで10分間焼くとビスケット、クッキーなどに加工出
来る。
実施例10.ヨーグルトへの添加 実施例6又は7の封入物を用いる。例えば、実施例6
の繊維質材料に甘味他適当な味付けをして、ペクチンを
からませ、繊維のぱさぱさした感じをとり、これをヨー
グルトにまぜると、健康増進食品としておいしく食べる
ことが出来る。
実施例11.シャーベット等への混合 実施例6のビヒズス菌封入材料は、冷凍耐性であるの
で、シャーベットやアイスクリームの製造時、又は製品
にまぜることが出来る。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A23L 1/305 A23L 1/305 // A21D 2/36 A21D 2/36 A23L 1/076 A23L 1/076 1/16 1/16 A A61K 9/52 A61K 9/52 N 35/78 35/78 U 38/46 37/54

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】繊維質粉状材料を結着剤により団粒化して
    多孔質材料を調製し、該多孔質材料の空隙に芯材料を充
    填し、そして該多孔質材料の空隙をポリマー材料もしく
    は脂質又はこの両者により封止することを特徴とする食
    品又は食品添加剤の製造方法。
  2. 【請求項2】前記結着剤がトウモロコシ蛋白質、グルテ
    ン、コラーゲン、ゼラチン、卵白、アルギン酸塩、又は
    アラビアガムである請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】前記芯物質がビタミン類、アミノ酸類、酵
    素類、微生物菌体、有用脂質類、又は生理活性物質類で
    ある請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】前記ポリマーがポリアミノ酸もしくはその
    塩、ポリ乳酸、ポリアクリル酸、アルギン酸もしくはそ
    の塩、ゼラチン、ゼイン、カラギーナン、セルロースの
    エステル類、キト酸もしくはその塩、又はこれらの組合
    わせである請求項1に記載の食品又は食品添加物の製造
    方法。
  5. 【請求項5】前記脂質が二分子膜を形成する燐脂質類、
    又はアルキル型界面活性剤である請求項1に記載の食品
    又は食品添加剤の製造方法。
  6. 【請求項6】請求項1に記載の方法により製造された食
    品又は食品添加物。
  7. 【請求項7】請求項1に記載の方法により製造された食
    品添加剤を食品素材に添加することを特徴とする食品の
    製造方法。
  8. 【請求項8】請求項5に記載の方法により製造された食
    品。
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