JPH105577A - 芯物質含有カルシウム微粒子の製法 - Google Patents

芯物質含有カルシウム微粒子の製法

Info

Publication number
JPH105577A
JPH105577A JP8167135A JP16713596A JPH105577A JP H105577 A JPH105577 A JP H105577A JP 8167135 A JP8167135 A JP 8167135A JP 16713596 A JP16713596 A JP 16713596A JP H105577 A JPH105577 A JP H105577A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
calcium
shell
substance
fine particles
core substance
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP8167135A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3249744B2 (ja
Inventor
Kiyoshi Kumabe
潔 熊部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KITEII KK
Original Assignee
KITEII KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by KITEII KK filed Critical KITEII KK
Priority to JP16713596A priority Critical patent/JP3249744B2/ja
Publication of JPH105577A publication Critical patent/JPH105577A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3249744B2 publication Critical patent/JP3249744B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 芯物質含有カルシウム微粒子の製法を提供す
る。 【解決手段】 食用油とカルシウム殻形成物質と水とを
高速攪拌して O/W 型エマルジョンを形成すると共に油
滴の表面にカルシウム微粒子を静電吸着させ、油滴に吸
着したカルシウム微粒子を固化させてカルシウム殻を形
成させ、食用油含有カルシウム殻を分取し、該食用油分
を溶媒と置換し、揮散により溶媒を除去して多孔性のカ
ルシウム中空殻を取得し、該カルシウム中空殻内に芯物
質となるべき物質を導入し、必要に応じて該芯物質含有
カルシウム微粒子にバイオポリマーによる被覆を施す。 【効果】 芯物質として油性物質及び油溶性物質のみな
らず水溶性物質、懸濁物又は微生物等も選択することが
可能となり、又バイオポリマーによる被覆を施せば、該
ポリマーの性質に応じた機能性、例えば味、臭い等のマ
スキング、徐放性等の特性を賦与することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は芯物質含有カルシウ
ム微粒子の製法に係る。本発明方法により封入される芯
物質としては任意の物質を選択することができ、例えば
嗜好品、調味料、香料、ビタミン類、薬剤、抗生物質、
生理活性物質、微生物等であることができ、従って食品
工業、製薬工業等の広範な分野において本発明を利用す
ることができる。尚、本発明による微粒子は、その外殻
がカルシウムを主成分としているので、摂取した場合に
カルシウムの補給用としても役立つ。
【0002】
【従来の技術】薬物や所謂「健康食品」と称されている
食品群、例えば天然物からの抽出・精製食品等には物理
的・化学的に不安定なもの、苦味や異臭を有するもの、
経口的に投与乃至摂取する場合に吸収性が低かったり、
胃内で分解を生じやすいもの等が存在する。上記のよう
な物質を保存中や消化管内で安定化させ、又苦味や異臭
を有する薬物や健康食品の経口投与を容易ならしめる方
法としてはカプセル内への封入、矯味・矯臭剤の配合、
各種のコーティング (糖衣、腸溶性コーティング等) を
施す等の方策が採用されている。しかしながら、カプセ
ル剤やコーティング処理錠剤等は比較的大粒なためにヒ
トによっては服用に難を感じたり、吸収性が低く、又加
工食品用の素材として利用するには難がある。本発明者
等は上記の課題に対し、油性生理活性物質と水中に添加
し、高速攪拌して O/W 型のエマルジョンを形成させれ
ばエマルジョン中の油滴が一種の固体として振る舞い、
水との相対運動の結果として油滴の表面にゼータ (ζ)
電位が生じて静電帯電し、この状態にある間に、油滴よ
りも小さいものであって油滴表面の電荷と反対の電荷を
もたらす固体微粒子を添加すれば、当該微粒子は油滴表
面に吸着されるという原理を利用することにより固体微
粒子にて油性生理活性物質を封入し得ること並びに上記
の固体微粒子としてはカルシウム粒子が好ましいことを
見い出し、その旨の特許出願を既になしている (特開平
7 - 328416 号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題乃至目的】しかしなが
ら、芯物質が不安定な場合、温度、pH、撹拌速度並びに
時間によって芯物質の本来有している性質が変化する場
合等があり、芯物質を選択するに当たり自ずから制限が
あった。又、芯物質が水溶性物質である場合には、製造
工程中において芯物質が溶出し易く封入が極めて困難乃
至不可能である点に課題を有していた。更に、上記の特
開平 7 - 328416 号公報に開示されている油性生理活性
物質封入微粒子は耐酸性を有しているが、芯物質の溶解
速度を調節する機能は有しておらず、生体内において薬
効が長時間にわたり持続することが要求される薬剤等へ
の適用は困難であった。従って、本発明が解決しようと
する課題乃至主たる目的は、油性物質乃至油溶性物質の
みならず、従来極めて困難乃至不可能とされてきた水溶
性物質、懸濁物又は微生物をも芯物質として適用し得る
カルシウム微粒子の製法を提供することにある。本発明
の付随的な、但し重要な目的は芯物質が用途に応じて機
能し得るように、例えば芯物質の臭気又は苦みをマスキ
ングし、保存性を高め或いは芯物質にpH 感受性を与え
若しくは徐放性をもたらす、カルシウム微粒子の製法を
提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記の
主たる目的は食用油とカルシウム殻形成物質とを水中に
添加し、高速撹拌することにより 0/W 型エマルジョン
を形成し、油滴と水滴の摩擦によって生じる静電気によ
り油滴の表面にカルシウム殻を形成固化させる工程と、
遠心又は濾過処理により固形物を分取して乾燥すること
により食用油含有カルシウム殻を得る工程と、該カルシ
ウム殻の食用油分をアルコール又は極性溶媒にて置換し
乾燥することにより多孔性のカルシウム中空殻とする工
程と、別途調製した芯物質溶液又は懸濁液に上記のカル
シウム中空殻を添加し減圧下に中空カルシウム殻内に芯
物質を導入する工程と、芯物質含有カルシウム殻を乾燥
させる工程とを具備していることを特徴とする、芯物質
含有カルシウム微粒子の製法により達成される。
【0005】上記の付随的な目的は、上記の芯物質含有
カルシウム微粒子の製法において、芯物質含有カルシウ
ム殻をバイオポリマーにより処理して被覆する工程を更
に具備していることにより達成される。
【0006】
【発明の実施の形態】カルシウム殻形成物質としてはミ
ルク・カルシウム、無機カルシウム及び有機カルシウム
から選択された 1 種類又はそれ以上の物質を用いるこ
とができ、以下の態様でカルシウム殻を調製することが
できる。ミルク・カルシウムを用いる場合、食用油とミ
ルク・カルシウム粉末とを水中に添加し、高速撹拌する
ことにより O/W 型エマルジョンを形成すると共に油滴
の周囲にカルシウム微粒子を静電吸着させれば、このカ
ルシウム微粒子は次第に固着してカルシウム殻を形成す
る (市販のミルク・カルシウムは数 % 量のミルク蛋白
を含有しており、従って格別の固着剤を用いなくとも安
定したカルシウム殻が形成される)。次いで、このカル
シウム殻含有液を噴霧乾燥すれば食用油含有カルシウム
微粒子が得られる。尚、上記の撹拌条件は 9000rpm、約
10 分間程度である。無機カルシウム、例えば炭酸カル
シウム等を用いる場合、食用油とカルシウム塩粉末とを
水中に添加し、高速撹拌 (9000rpm、約 15 分間程度)
することにより O/W 型エマルジョンを形成すると共に
油滴の周囲にカルシウム微粒子を静電吸着させる。次い
で可食性固着剤としてカゼインナトリウムを添加し、低
速撹拌を行いながらクエン酸を添加すればカゼインが不
溶化し、油滴の周囲に吸着されているカルシウム微粒子
をカゼインにより固着して食用油含有カルシウム殻が形
成される。この場合の撹拌条件は 3000rpm、約 5 分間
程度である。次いで、このカルシウム殻含有液を例えば
遠心処理し、乾燥すれば食用油含有カルシウム微粒子が
得られる。有機カルシウム、例えば乳酸カルシウム、ク
エン酸カルシウム、グルコン酸カルシウム等を用いる場
合は、食用油とカルシウム塩粉末とを水中に添加し、高
速撹拌することにより O/W 型エマルジョンを形成する
と共に油滴の周囲にカルシウム粉末を静電吸着させる
(この際にカルシウム塩の内の 1 - 数% は水に溶解す
る)。次いで燐酸塩、例えば燐酸水素 2 カリウムを添加
して pH をアルカリ側になし、低速撹拌すると溶解して
いた有機酸カルシウム塩も燐酸カルシウムとして析出し
て油滴の周囲に吸着されていたカルシウム粉末を固着さ
せてカルシウム殻が形成される。この場合の攪拌条件も
無機カルシウムを用いた場合と同様である。次いで、こ
のカルシウム殻含有液を遠心処理し、乾燥すれば食用油
含有カルシウム殻が得られる。
【0007】上記のようにして得られた食用油含有カル
シウム殻をアルコール類或いは極性溶媒中に投入して軽
く攪拌し、濾過し、同様の溶媒により洗浄すれば、カル
シウム殻の内部に収容され、又表面に付着していた食用
油は該溶媒で置換される。従って、乾燥させることによ
り溶媒を揮散させれば、実質的にカルシウム又はカルシ
ウム塩からなる、多孔質のカルシウム中空殻が得られ
る。食用油と置換するために使用されるアルコール類及
び極性溶媒としては種々のものが使用可能であるが、本
発明による芯物質含有カルシウム微粒子は食料品及び医
薬品への利用を主体としている関係上、エタノールが好
ましい。上記のカルシウム中空殻の内でミルク・カルシ
ウム製のものは原料面からコスト高となるが、粒子径が
極めて小さく且つ生体内での吸収性に優れており、無機
カルシウム製のものは生体内における吸収性が低いが原
料が廉価であって殻が断熱性に優れており、一方有機カ
ルシウム製のものはコスト並びに諸性質において前 2
者のほぼ中間に位置している。
【0008】本発明方法において多孔性中空カルシウム
殻を調製するために使用される食用油としては殆ど全て
のものが利用可能であるが、これと置換されるべきエタ
ノールとの関係において鋭意検討を重ねた結果、エタノ
ールに溶けやすい中鎖脂肪酸エステル、例えば日本油脂
株式会社製の「パナセート」(商標) が好ましいことを
見い出した。
【0009】上記の方法で得られた中空カルシウム殻を
用いれば、任意の物質を芯物質として内部に導入するこ
とができる。即ち、所望の物質を水系溶媒に溶解させる
か微小粒子として分散させ、この溶液又は分散液中に上
記の中空カルシウム殻を投入し、撹拌しながら真空ポン
プにより減圧処理して脱気させ、次いで常圧に戻すこと
により芯物質の水溶液又は懸濁液は中空カルシウム殻が
多孔質であるために、その内部に侵入するのである。芯
物質の溶液又は懸濁液は、極端に粘度が高くならない限
り濃度が高い方がカルシウム殻内の芯物質含有量を高く
することができるので望ましい。懸濁液については懸濁
粒子の径が 10μm 又はそれ以下であるのが好ましい
が、20 - 30μmであっても懸濁粒子が或る程度の弾力性
を有していれば、中空カルシウム殻に多数存在する孔隙
を経て内部に侵入することができる。減圧工程における
液温はカルシウム殻内部への芯物質の導入と直接関係は
ないが、高温であれば芯物質の溶解性が向上し濃度の高
い芯物質がカルシウム殻内部に侵入することになるの
で、芯物質が安定な限り液温は比較的高い方が望まし
い。一方、カルシウム殻は 150℃ 迄の温度に充分耐え
ることができるので、液温が障害となることはない。カ
ルシウム中空殻と芯物質含有液との量比については、通
常、カルシウム中空殻:芯物質含有液 = 1 : 1 に設定
されるが、芯物質含有液を 2 - 6 倍量とすることもで
きる。この比率は中空カルシウム殻の空隙率により左右
されるが、本発明方法によれば空隙率 60 - 95% 位のも
のが得られる。
【0010】芯物質を含有する本発明によるカルシウム
微粒子は、それぞれの目的に応じて種々の物質を芯物質
として選択することができ、例えば次のような芯物質及
び目的を例示することができる。 (1) 茶、コーヒー等の嗜好品を対象とし、味及び香気を
長期間にわたり保持する、(2) 味噌、醤油等の調味料を
対象とし、粉末化して保存性や運搬性を向上させる、
(3) 海老、蟹、鰹等のフレーバー等を対象とし、香味力
を長期間にわたり維持する、(4) ビタミン C 等のよう
に熱や光に不安定なビタミン類を対象とし、安定化さ
せ、又食品素材として用いる場合に加工時の加熱による
分解から保護する、(5) 健康食品用添加物であるギムネ
マ、ヘム鉄等のように苦味を呈する物質を対象とし、味
をマスキングする、(6) アスピリン等の胃の粘膜刺激す
る薬物を対象とし、耐酸性を付与 (腸溶化) する、(7)
ペニシリン等の水溶性抗生物質を対象とし、徐放性を付
与する、(8) ビフィズス菌、酵母等の有用微生物を対象
とし、胃酸等から保護し、生存率を高める。
【0011】芯物質を多孔性のカルシウム中空殻内に導
入した後、水分を除去するため乾燥を行う。この乾燥
は、芯物質が熱に対し安定な場合には 80 - 120℃ の熱
風を用いることができ、その他の場合には凍結乾燥法を
利用して行うことができる。カルシウム中空殻内の芯物
質の含有量を増加させる場合には、乾燥後に芯物質の溶
液又は懸濁液と再度混合した後に再び乾燥処理を施すこ
とができる。尚、これらの処理は繰り返し行うことがで
きる。
【0012】カルシウム中空殻内に導入するだけでも、
芯物質に関する一応のマスキング効果や保護効果等はも
たらされる。しかしながら、効果を更に充分に発揮させ
るためには、芯物質含有カルシウム殻に被覆を施すこと
が望ましい。ここで「被覆」とは、カルシウム殻自体が
既述のように多孔質であり、従って多数存在する孔隙か
ら芯物質が漏洩するのを防止するために、所謂「穴埋
め」を行ない、延いてはカルシウム殻の表面全体にコー
ティングを施すことを指称する。この場合に、単なる被
覆のみであるならば親水性溶媒に可溶であり且つ可食性
の物質であれば種々の物質を使用することができるが、
既述のような特別の機能を付与するための被覆物質につ
いて種々検討した結果、可食性バイオポリマーが目的達
成に好適であることを見い出した。ここで、「バイオポ
リマー」とは、動・植物由来の高分子物質であり、その
大部分はゲルを形成するものでありゼラチン、カゼイン
(ミルク蛋白)、筋肉蛋白のミオシン、コラーゲン等動
物由来のもの、アルギン酸、キトサン、ツェイン、マン
ナン、カラギーナン、大豆蛋白、デキストリン、澱粉等
植物由来のもの、更にはカードラン、キサンタンガム等
の微生物由来のものを例示することができる。単純な味
のマスキングを対象とする場合には、これらを単独で使
用することもできるが、2 種或いは 3 種の物質を併用
し、架橋させてゲルを形成させ、単独では得られない特
性をもたらすことも可能である。この架橋の例が下記の
表 1に示されている。
【0013】
【表1】
【0014】バイオポリマーはゲル化するために、濃度
が 0.5 - 3.0% 程度のゾルとして使用するのが好ましい
が、ゼラチンに関しては 10 - 20% 程度の高濃度の方が
良好な結果が得られる。調製されたゾルの使用量は芯物
質導入カルシウム殻に対して 2 - 50 重量% であり、1
- 20 重量% で充分である。常法により混合した後に減
圧処理することによりゾルによる被覆を施すことができ
るが、流動槽造粒機を用いて芯物質導入カルシウム殻を
空気中に浮遊回転させながらゾルを噴霧することにより
被覆を施すことも可能である。このようにして芯物質導
入カルシウム殻にゾルを吸着又は付着させた後に乾燥さ
せれば、ゾルはゲル化して所望の特性や機能が付与され
た芯物質封入カルシウム微粒子を得ることができる。
【0015】
【実施例等】次に実施例により本発明を更に詳細に且つ
具体的に説明する。実施例 1 (緑茶の封入) (a) 操作 乳酸カルシウム粉末 200g を 1000ml の熱水に分散させ
ると共に一部を溶解せしめ、これに食用油として中鎖脂
肪酸エステル (日本油脂株式会社社製の「パナセー
ト」、商標) を 600g 添加し、80℃ に保持しながら 90
00rpm で 5 分間攪拌することにより O/W 型エマルジョ
ンを調製した (この場合に、エマルジョンの油滴表面に
は乳酸カルシウム粉末が静電吸着される)。次いで燐酸
水素 2 カリウム飽和溶液 50g を添加し、撹拌しながら
急冷することにより、油滴の周囲に付着していた乳酸カ
ルシウムが固着し、これにより油滴が多孔性カルシウム
殻により覆われている懸濁液を調製した。遠心分離によ
って固形物を分離し、120 ℃で熱風乾燥することによ
り、食用油含有カルシウム殻 799g を得た。このカルシ
ウム殻を 1000ml のエタノール溶液内に投入し、1 - 2
時間振盪することによりカルシウム殻に付着している食
用油をエタノールに移行させた。その後カルシウム殻を
分取し、エタノール 1000ml で洗浄すれば、ほぼ全量の
食用油ががエタノールに置換される。次いで、100℃ の
通風乾燥によりエタノールを気化させて乳酸カルシウム
を主体とする多孔性の中空殻を 164.2g 得た。一方、上
質緑茶 50g を 100mesh 下に粉砕し、α-サイクロデキ
ストリン(k-100 : 塩水港精糖株式会社製) 10% 水溶液
200ml 中に投入して混合した。次いで、上記の乳酸カル
シウム中空殻 100g を添加し、撹拌しながら 10 分間減
圧吸引してカルシウム中空殻内の空気を抜いた後に常圧
に戻すことにより緑茶懸濁液をカルシウム中空殻内に導
入した。これを常法により凍結乾燥した後に、50℃の 1
0% ゼラチン水溶液を 80ml を添加し、混合しながら 70
℃ で通風乾燥を行い、緑茶が封入されたカルシウム微
粒子 147g を得た。
【0016】(b) 保存試験 上記の (a) 項において得られた緑茶封入カルシウム微
粒子及び上質緑茶粉末(封入に供したものと同様の上質
緑茶を粉砕しただけのもの) を被験品とし、常温及び褐
色瓶内の条件で 6 ヶ月間にわたり保存し、この場合に
保存開始直前、3ケ月後及び 6 ケ 月後に採取して温湯を
注いで色調及び香気の変化を調べた。結果は下記の表 2
に示されている通りであり、本発明による緑茶封入カ
ルシウム微粒子を用いた場合には 6 ヶ月経過後におい
ても色、香気とも調製直後と殆ど変らず、安定に保たれ
ていること並びに対照被験品の場合には 3 ケ 月間の保
存で色調及び香気に著しい低下が認められ、6 ヶ月経過
後には一部に褐変が生じ、香気も殆ど失われていた。緑
茶の封入用に使用するカルシウム中空殻は、有機酸カル
シウム殻が適する。本実施例においては乳酸カルシウム
が用いられたが、他の有機酸カルシウムの場合にも同様
の結果が得られた。
【0017】
【表2】
【0018】実施例 2 (鰹フレーバーの封入) (a) 操作 ミルク・カルシウム粉末 (ニュージーランド製) 100g
及び炭酸カルシウム粉末(白石カルシウム株式会社製の
「ポアカル」、商標) 100g を混合した後、食用油であ
る中鎖脂肪酸エステル (日本油脂株式会社社製の「パナ
セート」、商標)600g 及び水 1000ml を添加し、常温に
おいて 9000rpm で 15 分間攪拌した。次いで噴霧乾燥
を行い、食用油含有カルシウム殻 837g を得た。実施例
1 と同様に食用油をエタノール置換し、次いで乾燥す
ることにより多孔性のカルシウム中空殻 193g を得た。
一方、鰹フレーバー 100g にα-サイクロデキストリン
(k-100 : 塩水港精糖株式会社製) 20% 水溶液 100ml を
添加し、4000rpm で 10 分間撹拌することによりフレー
バーをサイクロデキストリンにより包接した。この溶液
に上記のカルシウム中空殻 190g を加え、減圧吸引を行
い、気泡が認められなくなった時点 (約 15 分間吸引)
で常圧に戻し、フレーバーをカルシウム中空殻内に導入
した。このカルシウム殻を乾燥した後、カラギーナン・
グルコマンナン架橋物 (6 : 4)の 2% 水溶液を調製し、
この溶液 50ml を上記のフレーバー導入カルシウム殻に
添加して充分に混合し、次いで速やかに凍結乾燥を行な
うことにより鰹フレーバー封入カルシウム微粒子 203g
を得た。
【0019】(b) 保存試験 得られた鰹フレーバー封入カルシウム微粒子及び鰹フレ
ーバー粉末 (対照) を被験品として、10 人のパネラー
により官能試験を行い香気の保存性を比較した。即ち、
上記の (a) 項において得られた鰹フレーバー封入微粒
子 20g 及び対照としての未封入鰹フレーバー粉末 10g
を採取し、それぞれペトリ皿に入れ室温において解放状
態で放置した。試験開始直後、3 日後、10 日後及び、1
ヶ月後に沸騰水 100ml を注ぎ、香気を感じた時点で熱
水を 100ml 注下して液を希釈し、香気が感じられなく
なる希釈を繰り返し、香気が全く感じられなくなった時
点を被験品におけるフレーバーの閾値とした。結果は下
記の表 3 に示される通りであり (閾値は希釈倍率によ
る)、試験開始直後は対照品の方が強い香気を発した
が、保存日数の経過と共に香気は急減し、3 - 5 日放置
された後の対照品は試験を実施しても香気が殆ど感じら
れなかった。一方、本発明による鰹フレーバー封入カル
シウム微粒子の場合には保存開始前の香気において対照
品よりも弱いが、保存日数が経過しても香気の低減の割
合は低く、10 日間放置された場合にも依然として高い
香気の生じることが判明した。尚、本実施例において使
用された封入剤であるカラギーナン・グルコマンナン架
橋ゲルは香気の遮断性において優れており且つ熱水によ
り溶解するので、出汁の素調製用目的に極めて好都合で
ある。
【0020】
【表3】
【0021】実施例 3 (味噌・醤油の封入) 炭酸カルシウム 90g と炭酸ナトリウム 10g を混合し、
食用油として中鎖脂肪酸エステル (日本油脂株式会社製
の「パナセート」、商標) 500g、更に 0.5% カゼインナ
トリウム水溶液 500g を加え、常温で 9000rpm、15 分
間撹拌し、その侭噴霧乾燥することにより食用油含有カ
ルシウム微粒子 562g を得た。次いで実施例 1 に記載
の方法と同様にしてエタノール処理を行い、乾燥するこ
とにより多孔性のカルシウム中空殻 71g を得た。一
方、味噌 50g に熱水 50g を添加混合し、味噌懸濁液を
調製し、この懸濁液に上記のカルシウム中空殻 70g を
添加して減圧下に撹拌し、次いで常圧に戻すことにより
カルシウム殻内に味噌懸濁液を導入した。その後 80 -
100℃ で通気乾燥を行い、味噌含有カルシウム塊状体を
139g 得た。この塊状体は容易に粉砕することができ、
これにより乾燥味噌含有カルシウム微粒子の状態にする
ことができる。尚、醤油の場合も上記と同様の方法によ
り処理することができる。味噌のようなペースト状調味
料又は醤油等の液体調味料を上記のように処理すれば保
存性が良好となるので、このような調味料含有カルシウ
ム微粒子をバイオポリマーにより更に処理して封入する
必要性は必ずしも存しない。本発明方法により処理され
た上記の調味料は運搬、保管が容易であり、調理におい
て使用する場合も簡便である。更に、カルシウム殻材料
が生体内で溶解するため、カルシウムの補給を同時に行
うことができる。
【0022】実施例 4 (ビタミン C の封入) a) 操作 予めビタミン C (以下、「VC」と略記する) 或いはその
カルシウム塩の熱水飽和溶液 (約 35%) を調製し、この
溶液 200ml を実施例 3 の途次において得られた多孔性
の炭酸カルシウム中空殻 100g と撹拌混合し、減圧封入
を行った。次いで 60℃ にて減圧乾燥を行うことにより
殻内に VC を再結晶させることにより VC 含有多孔性カ
ルシウム微粒子 156g を得た。一方、キトサン 1g を水
100ml に分散した後、乳酸 1g を添加することにより
キトサンを溶解させた。この溶液 30g を上記の VC 含
有カルシウム殻粉砕体156g に添加し、撹拌混合しつつ
減圧吸着により被覆を施した。次いで、4% のカゼイン
ナトリウム水溶液 50g を添加して撹拌混合すると、カ
ゼインナトリウムの Na は脱れてカゼインは不溶化しキ
トサン被覆を固化する。固体分を分取し、80 - 100℃
にて通風乾燥すれば、VC が封入された所望のカルシウ
ム微粒子が157g が得られる。
【0023】(b) 耐熱性試験 下記の基本組成有する原料に 2.0 重量% の VC 又は 4.
5 重量% の 上記 VC封入カルシウム微粒子を添加し、エ
クストルーダに装填し、常法にて加圧・加熱処理してペ
レット化することにより養魚 (ハマチ) 用飼料を製造し
た。 通常、魚飼料に配合されるビタミン類の中には VC やβ
-カロチンのように熱分解を起こすものがあり、飼料原
料を上記のようにエクストルーダにて処理する場合に、
殊に VC は 1/2 - 1/10 程度分解することが報告されて
いる。従って、上記の両ペレット飼料の VC の残存率を
調べた処、VC をそのまま配合した対照品は 23.1% であ
るに対して、VC 封入カルシウム微粒子を配合した被験
品の場合には 89.7% であることが判明した。
【0024】実施例 5 (アスピリンの封入) (a) ニュージーランド製ミルク・カルシウム粉末及び食
用油である中鎖脂肪酸エステル (日本油脂株式会社社製
の「パナセート」、商標) を用い実施例 2 に記載され
ているように処理して多孔性のカルシウム中空殻を得
た。一方、アスピリンの結晶を粉砕、微粉化し、100g
を採取して 0 - 5℃ の冷水1000ml 中に分散させた。次
いで、上記のミルク・カルシウム殻 50g を添加し、減
圧処理し、その後直ちに噴霧乾燥を行うことによりアス
ピリン含有カルシウム微粒子 110g を得た。更に、ゼラ
チン・カラギーナン (4 : 1) 架橋物の 10% 水溶液を調
製し、この溶液 20g を上記のアスピリン含有カルシウ
ム微粒子と混合し、減圧下に攪拌し、次いで 80 - 100
℃ の熱風にて乾燥することにより所望のアスピリン封
入カルシウム微粒子 109g を得た。 b) 崩壊試験 上記の (a) 項において得られたアスピリン封入カルシ
ウム微粒子を対象とし、日本薬局方による人工胃液及び
腸液を用いて崩壊試験を実施した。即ち、25℃ に調温
した人工胃液及び腸液 100ml にアスピリン封入カルシ
ウム微粒子を 5g 宛加え、15 分毎に撹拌しながら 1 時
間経過後のアスピリン溶出率を測定した。その結果、本
発明による微粒子のアスピリン溶出率は胃液に関しては
1% 以下であって殆ど溶解せず、腸液に関しては 87%
であり、アスピリンのような胃障害をもたらし易い薬物
を上記のようにカルシウム殻内に導入し、耐酸性を有す
るバイオポリマーによる被覆を施せば、腸溶性製剤化し
得ることが判明した。
【0025】実施例 6 (ペニシリンの封入) (a) 操作 クエン酸カルシウム 80g 及びグルコン酸カルシウム 20
g を食用油である中鎖脂肪酸エステル (日本油脂株式会
社製の「パナセート」、商標) 200ml 及び水300ml に分
散 (一部溶解) せしめ、50℃ にて 9000rpm の高速撹拌
を行い、油滴表面にカルシウム (主としてクエン酸カル
シウム) を静電吸着させた。次いで燐酸水素 2 カリウ
ム飽和水溶液 10ml を加え、食用油含有カルシウム微粒
子を調製した。その後に、遠心処理により固形物を分取
し、水洗後に 100℃ で通風乾燥することにより、食用
油含有カルシウム微粒子 273g を得た。この微粒子に関
して実施例 1 と同様にしてエタノール処理を施すこと
により付着している食用油を完全に除去し、乾燥させる
ことにより多孔性のカルシウム中空殻を 70g 得た。次
いで、ペニシリン G カリウム塩 20g を 50℃ の温水 1
00ml に溶解し、カルシウム中空殻 70g に減圧導入し
た。これを直ちに凍結乾燥することによりペニシリン G
カリウム塩含有カルシウム微粒子 87g を得た。一方、
グルコマンナン・カラギーナン (5 : 1) 架橋物の 10%
溶液を調製し、5g、10g、15g、20g をそれぞれ別の容器
に分取した。これらの各容器に、上記のペニシリン G
カリウム塩含有カルシウム微粒子を 15g 宛添加し、撹
拌しつつ減圧処理し、50℃ 以下の温度条件下で真空乾
燥を行うことにより、水溶性がそれぞれ異なるペニシリ
ン G カリウム塩封入カルシウム微粒子を得た。
【0026】(b) 血清中への溶出試験 (in vitro 試験) 新鮮な牛血清 100ml 中にペニシリン G カリウム塩封入
カルシウム微粒子を各1g 宛添加し、円筒平板法を使用
して経時的にバイオ・アッセイを行なうことによりペニ
シリン溶出量を測定した。結果は下記の表 4 に示され
る通りであり、血清中へのペニシリンの溶出量はグルコ
マンナン・カラギーナン架橋物の添加量に反比例して減
少した。
【0027】
【表4】
【0028】(c) 血中濃度の測定 (in vivo 試験) 上記の (a) 項で得られた 4 種類のペニシリン G カリ
ウム塩封入カルシウム微粒子を各 1g 宛採取し、混合し
て均等物になした。このペニシリン G カリウム塩封入
カルシウム微粒子の分散液を、インジェクターにより、
体重約 200g のドンリウ系ラット 10 匹の胃内にそれぞ
れ強制投与し (5000U/kg)、経時的に採血し、バイオ・
アッセイによりペニシリン G カリウム塩の血中濃度を
測定した。尚、対照として同量の無処理ペニシリン G
カリウム塩を他の 10 匹のラットに強制経口投与し、両
者を比較した。平均した結果は下記の表 5 に示される
通りであり、無処理ペニシリン G の場合には投与から
60 分後に最高濃度に達するが、90 分後には最低有効濃
度とされる 0.5 μg/ml の 1/2 以下となってしまうこ
と並びに本発明によるペニシリン G 封入カルシウム微
粒子の場合には 90 分間以上にわたり最低有効濃度以上
の濃度を維持し、従って徐放性のもたらされることが判
明した。
【0029】
【表5】
【0030】実施例 7 (ビフィズス菌の封入) a) 操作 炭酸カルシウム粉末 78g、ミルク・カルシウム粉末 20g
及びカゼインナトリウム粉末 2g を混合した後、これ
を食用油である中鎖脂肪酸エステル (日本油脂株式会社
製の「パナセート」、商標) 150ml と共に水 200ml 中
に添加し、9000rpm、15 分間の条件で高速撹拌すること
により油滴にカルシウム殻を形成させた。その後直ちに
噴霧乾燥することにより食用油含有カルシウム殻 233g
を得た。次いで、実施例 1 と同様にしてエタノール処
理を行い、カルシウム殻内及び表面に付着している食用
油をエタノールに置換後、乾燥することによりカルシウ
ム中空殻を得た。一方、市販のビフィズス菌の凍結乾燥
粉末 (生菌数約 4×108/ml) 20g を上記の食用油 100ml
に分散させ、減圧下に撹拌することにより上記のカル
シウム中空殻 90g 内にビフィズス菌含有食用油を導入
した。更に、ミルク・カルシウム10g 及びカゼインナト
リウム 5g を水 50ml に分散させた後、半量を上記のビ
フィズス菌含有カルシウム微粒子と混合し、凍結乾燥を
行うことにより、ビフィズス菌封入カルシウム微粒子 2
11g を得た。
【0031】b) 生菌数の測定 得られたビフィズス菌封入カルシウム微粒子及び市販の
ビフィズス菌凍結乾燥粉末を被験品とし、日本薬局方に
よる人工胃液を使用し、耐酸性を調べるために生菌数の
測定試験を実施した。即ち、人工胃液 100ml 中に本発
明によるビフィズス菌封入カルシウム微粒子5g 又は対
照としての市販のビフィズス菌凍結乾燥粉末 1g を添加
し、90 分にわたり経時的にサンプリングを行い、次い
で採取した人工胃液を中和して pH 7.0になした後、199
3 年日本薬局方によるビフィズス菌培養法に従って生菌
数を測定した。結果は下記の表 6 に示されている通り
であり、市販のビフィズス菌は経口投与される場合に胃
酸によって死滅する割合が多いが、本発明方法に従いカ
ルシウム中空殻内に封入することによりカルシウム殻が
胃酸の進入を防ぎ、又カルシウムで胃酸を中和するため
にビフィズス菌の死滅を抑制することが明らかになっ
た。
【0032】
【表6】
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、先ず食用油を含有する
多孔性のカルシウム微粒子を調製し、次いで該カルシウ
ム微粒子の内部及び表面に存在する食用油をアルコール
又は極性溶媒に置換し、乾燥させて多孔性のカルシウム
中空殻を調製し、この中空殻内に芯物質となるべき物質
を導入するために、油性物質及び油溶性物質のみなら
ず、従来不可能とされてきた水溶性物質、懸濁物或いは
微生物等の種々の物質を芯物質として適用することがで
きる。更に、適宜の性質を有するバイオポリマーにより
上記の芯物質含有多孔性カルシム微粒子を処理すること
により、用途に応じた種々の機能 (マスキング、pH 感
受性、温度感受性、徐放性等) を付与することができ
る。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 食用油とカルシウム殻形成物質とを水中
    に添加し、高速撹拌することにより 0/W 型エマルジョ
    ンを形成し、油滴と水滴の摩擦によって生じる静電気に
    より油滴の表面にカルシウム 殻を形成固化させる工程
    と、遠心又は濾過処理により固形物を分取して乾燥する
    ことにより食用油含有カルシウム殻を得る工程と、該カ
    ルシウム殻の食用油分をアルコール又は極性溶媒にて置
    換し乾燥することにより多孔性のカルシウム中空殻とす
    る工程と、別途調製した芯物質溶液又は懸濁液に上記の
    カルシウム中空殻を添加し減圧下に中空カルシウム殻内
    に芯物質を導入する工程と、芯物質含有カルシウム殻を
    乾燥させる工程とを具備していることを特徴とする、芯
    物質含有カルシウム微粒子の製法。
  2. 【請求項2】 芯物質含有カルシウム殻をバイオポリマ
    ーにより処理して被覆する工程を更に具備していること
    を特徴とする、請求項 1 に記載の芯物質含有カルシウ
    ム微粒子の製法。
  3. 【請求項3】 カルシウム殻形成物質がミルク・カルシ
    ウム、無機カルシウム塩及び有機カルシウム塩から選択
    された少なくとも 1 種類の物質であることを特徴とす
    る、請求項 1 又は 2 に記載の芯物質含有カルシウム微
    粒子の製法。
  4. 【請求項4】 カルシウム殻形成物質が無機カルシウム
    塩である場合に、殻形成補助物質としてカゼイン塩及び
    有機酸が添加されることを特徴とする、請求項 3 に記
    載の芯物質含有カルシウム微粒子の製法。
  5. 【請求項5】 カルシウム殻形成物質が有機カルシウム
    塩である場合に、殻形成補助物質として燐酸塩が添加さ
    れることを特徴とする、請求項 3 に記載の芯物質を有
    するカルシウム微粒子の製法。
  6. 【請求項6】 食用油が中鎖脂肪酸エステルであり、こ
    の食用油と置換される物質がエタノールであることを特
    徴とする、請求項 1 に記載の芯物質含有カルシウム微
    粒子の製法。
  7. 【請求項7】 芯物質が嗜好性物質、調味料、水溶性香
    料、ビタミン類、薬剤、抗生物質、生理活性物質及び微
    生物から選択されたものであることを特徴とする、請求
    項 1 - 5 の何れか 1 つに記載の芯物質含有カルシウム
    微粒子の製法。
  8. 【請求項8】 バイオポリマーがゼラチン、カゼイン、
    ミルク蛋白、ミオシン、カラギーナン、アルギン酸、キ
    トサン及びマンナンから選択された少なくとも 1 種類
    の物質であることを特徴とする、請求項 2 に記載の芯
    物質含有カルシウム微粒子の製法。
JP16713596A 1996-06-27 1996-06-27 芯物質含有カルシウム微粒子の製法 Expired - Lifetime JP3249744B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16713596A JP3249744B2 (ja) 1996-06-27 1996-06-27 芯物質含有カルシウム微粒子の製法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16713596A JP3249744B2 (ja) 1996-06-27 1996-06-27 芯物質含有カルシウム微粒子の製法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH105577A true JPH105577A (ja) 1998-01-13
JP3249744B2 JP3249744B2 (ja) 2002-01-21

Family

ID=15844082

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16713596A Expired - Lifetime JP3249744B2 (ja) 1996-06-27 1996-06-27 芯物質含有カルシウム微粒子の製法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3249744B2 (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000050833A (ja) * 1998-08-05 2000-02-22 Lotte Co Ltd 香味改善機能性材料、これを使用した飲食物および口腔用組成物
JP2002520151A (ja) * 1998-07-15 2002-07-09 マックス−プランク−ゲゼルシャフト・ツア・フェルデルング・デア・ヴィッセンシャフテン・エー・ファオ 生物学的テンプレート上の高分子電解質
WO2005010050A1 (ja) 2003-07-24 2005-02-03 Advanced Medical Biological Science Institute Co., Ltd. ヘテロ型5量体組換えワクチン
JP2006043689A (ja) * 2004-06-30 2006-02-16 Lion Corp 被覆油粒子、乳化物、及びそれらの製造方法
JP2007015990A (ja) * 2005-07-08 2007-01-25 National Institute Of Advanced Industrial & Technology マクロ生体材料を内包する無機マイクロカプセルおよびその製造方法
JP2008156213A (ja) * 2006-11-20 2008-07-10 Japan Science & Technology Agency 分散体、リン酸カルシウム中空粒子、リン酸カルシウム多孔質体、リン酸カルシウム複合微粒子、及びそれらの製造方法、並びにそれらの利用
JP2008528660A (ja) * 2005-02-03 2008-07-31 シンベンション アーゲー ゾル/ゲル技術により製造される薬物送達材料
JP2010502439A (ja) * 2006-09-12 2010-01-28 ジボダン エス エー カプセル

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002520151A (ja) * 1998-07-15 2002-07-09 マックス−プランク−ゲゼルシャフト・ツア・フェルデルング・デア・ヴィッセンシャフテン・エー・ファオ 生物学的テンプレート上の高分子電解質
JP4650976B2 (ja) * 1998-07-15 2011-03-16 マックス−プランク−ゲゼルシャフト・ツア・フェルデルング・デア・ヴィッセンシャフテン・エー・ファオ 生物学的テンプレート上の高分子電解質
JP2000050833A (ja) * 1998-08-05 2000-02-22 Lotte Co Ltd 香味改善機能性材料、これを使用した飲食物および口腔用組成物
WO2005010050A1 (ja) 2003-07-24 2005-02-03 Advanced Medical Biological Science Institute Co., Ltd. ヘテロ型5量体組換えワクチン
JP2006043689A (ja) * 2004-06-30 2006-02-16 Lion Corp 被覆油粒子、乳化物、及びそれらの製造方法
JP2008528660A (ja) * 2005-02-03 2008-07-31 シンベンション アーゲー ゾル/ゲル技術により製造される薬物送達材料
JP2007015990A (ja) * 2005-07-08 2007-01-25 National Institute Of Advanced Industrial & Technology マクロ生体材料を内包する無機マイクロカプセルおよびその製造方法
JP2010502439A (ja) * 2006-09-12 2010-01-28 ジボダン エス エー カプセル
JP2008156213A (ja) * 2006-11-20 2008-07-10 Japan Science & Technology Agency 分散体、リン酸カルシウム中空粒子、リン酸カルシウム多孔質体、リン酸カルシウム複合微粒子、及びそれらの製造方法、並びにそれらの利用

Also Published As

Publication number Publication date
JP3249744B2 (ja) 2002-01-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6159504A (en) Core substance-containing calcium microparticles and methods for producing the same
Ye et al. Microencapsulation of active ingredients in functional foods: From research stage to commercial food products
Yang et al. Microencapsulation delivery system in food industry—Challenge and the way forward
Peanparkdee et al. Microencapsulation: a review of applications in the food and pharmaceutical industries
US20190328670A1 (en) Microparticles for Oral Delivery
RU2359662C2 (ru) Микрокапсулы
CA2470351C (en) Microcapsule and oral compositions containing the same
AU2014309742B2 (en) Method for producing microparticles
Chew et al. Encapsulation technologies: A tool for functional foods development
JP4480394B2 (ja) コーティングされた安定なマイクロカプセル
US7867545B2 (en) Homogenous granular solid matrix containing vegetable protein
US6048562A (en) Encapsulation process
JP2007503293A (ja) マイクロカプセル
JPH02103289A (ja) 魚油のマイクロカプセル化
JP2007503293A5 (ja)
JP3249744B2 (ja) 芯物質含有カルシウム微粒子の製法
JP2003189820A (ja) 改良された製品特性を有するカプセル封入されたカロブファイバー、それの製造方法並びに使用法
JP3482242B2 (ja) 生理活性物質の封入されている微粒子及びその製法
CN114680332A (zh) 一种运载苦味物质的油包水型高内相乳液及其制备方法
Cui et al. Advances in the preparation and application of microencapsulation to protect food functional ingredients
Shahidi et al. Food and bioactive encapsulation
US20080044434A1 (en) Coated material and process for producing the coated material
Kailasapathy Biopolymers for administration and gastrointestinal delivery of functional food ingredients and probiotic bacteria
JP3670988B2 (ja) 生理活性物質封入微粒子及びその製造方法
JPH05176739A (ja) 粉末粒子の改質方法

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20011009

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071109

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081109

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091109

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101109

Year of fee payment: 9

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101109

Year of fee payment: 9

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111109

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121109

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131109

Year of fee payment: 12

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term