JPH05185570A - 車両用成形部品 - Google Patents

車両用成形部品

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JPH05185570A
JPH05185570A JP517492A JP517492A JPH05185570A JP H05185570 A JPH05185570 A JP H05185570A JP 517492 A JP517492 A JP 517492A JP 517492 A JP517492 A JP 517492A JP H05185570 A JPH05185570 A JP H05185570A
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JP
Japan
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vinyl chloride
fluorine
coating
resin
methacrylate
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JP517492A
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English (en)
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Kazuto Nagata
千人 永田
Atsushi Obayashi
厚 大林
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Mitsubishi Kasei Vinyl Co
Original Assignee
Mitsubishi Kasei Vinyl Co
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 車両用成形部品の降灰物等に対する劣化現象
の抑制。 【構成】 塩化ビニル系樹脂成形品表面に、アクリル系
単量体とパーフルオロアルキル基含有アクリル系単量体
との共重合体からなる含フッ素アクリル系重合体〔A〕
とフッ素を実質的に含まないアクリル系重合体〔B〕と
フッ化ビニリデン系樹脂〔C〕の3成分を主成分とする
組成物の被膜が形成されてなる車両用成形部品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両用、特に自動車用
の成形部品に関する。更に詳しくは、屋外での使用に際
し、降灰物等によって引き起こされる劣化現象に対して
耐久性の改良された自動車外装用塩化ビニル系樹脂成形
品に係わるものである。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車関係部品の耐久性向上に伴
い、自動車の耐用年数が長期化する傾向にある。一般的
に自動車内外装用成形部品には塩化ビニル系樹脂成形品
が多用され、外装用成形部品は、屋外での太陽光線、特
に紫外線などにより外観の劣化現象が発生しやすい。従
って、この耐候性改良手段として塩化ビニル系樹脂に紫
外線吸収剤及び有機リン酸エステル等を添加配合する技
術が広く採用されている。
【0003】一方、使用される地域、場所等により、降
灰物等の環境汚染物の影響によって、短期間で著しい劣
化現象が発生する問題がある。この欠点の改良手段とし
て塩化ビニル系樹脂成形品の表面を特定の樹脂や塗料で
被覆する下記の方法が提案されている。
【0004】(1)アクリル系樹脂を塗布する方法(特
公昭46−29639号公報、特公昭50−28117
号公報等) (2)接着層を介してフッ素樹脂を塗布する方法(特開
昭56−86748号公報、特開昭57−8155号公
報、特開昭57−12646号公報等) (3)フッ素樹脂とアクリル系樹脂の混合物を塗布する
方法(特開昭63−21143号公報、特開昭64−6
5161号公報、特公昭63−236号公報等)
【0005】しかし、(1)では、基材の可塑剤等の成
形品表面へのブリード・アウトを防止するのに充分でな
く、(2)では、可塑剤等が接着層に移行する影響で、
接着層を介してもフッ素樹脂と基材の固着一体化は、実
用的に充分なものではなかった。これらの改良として
(3)が提案されたが、基材とフッ素樹脂混合物との界
面接着が不充分である上、アクリル系樹脂とフッ素樹脂
とが溶解しにくいため、塗膜が不透明になるという欠点
があった。
【0006】
【本発明が解決しようとする課題】本発明者らは、かか
る状況にあって屋外での降灰物等の環境汚染物によって
引き起こされる劣化現象を大幅に改善させ耐久性を向上
させた車両内外装用塩化ビニル系樹脂成形品を提供する
ことを目的として、鋭意検討した結果、本発明を完成す
るに至った。
【0007】
【課題を解決するための手段】しかして、本発明の要旨
とするところは、塩化ビニル系樹脂成形品表面に、アク
リル系単量体とパーフルオロアルキル基含有アクリル系
単量体との共重合体からなる含フッ素アクリル系重合体
〔A〕とフッ素を実質的に含まないアクリル系重合体
〔B〕とフッ化ビニリデン系樹脂〔C〕の3成分を主成
分とする組成物の被膜が形成されてなる車両用成形部品
に存する。
【0008】以下、本発明を詳細に説明する。 1.塩化ビニル系樹脂 本発明において成形品の原料樹脂である塩化ビニル系樹
脂とは、ポリ塩化ビニルのほか、塩化ビニルが主成分を
占める共重合体をいう。塩化ビニルと共重合しうる単量
体化合物としては、塩化ビニリデン、エチレン、プロピ
レン、アクリロニトリル、マレイン酸、イタコン酸、ア
クリル酸、メタアクリル酸、酢酸ビニル等があげられ
る。これら塩化ビニル系樹脂は、乳化重合法、懸濁重合
法、溶液重合法、塊状重合法等の従来公知の製造法のう
ち、いずれの方法によって製造されたものであってもよ
い。
【0009】塩化ビニル系樹脂には、柔軟性を付与する
ために、この樹脂100重量部に対して、1重量部以
上、好ましくは20〜60重量部の可塑剤が配合され
る。可塑剤の配合量を上記範囲とすることにより、目的
の塩化ビニル樹脂成形品に、すぐれた柔軟性と機械的性
質を付与させることができる。
【0010】可塑剤としては、例えば、ジ−n−オクチ
ルフタレート、ジ−2−エチルヘキシルフタレート、ジ
ベンジルフタレート、ジイソデシルフタレート、ジドデ
シルフタレート、ジウンデシルフタレート等のフタル酸
誘導体;ジオクチルイソフタレート等のイソフタル酸誘
導体;ジ−n−ブチルアジペート、ジオクチルアジペー
ト等のアジピン酸誘導体;ジ−n−ブチルマレート等の
マレイン酸誘導体;トリ−n−ブチルシトレート等のク
エン酸誘導体;モノブチルイタコネート等のイタコン酸
誘導体;ブチルオレエート等のオレイン酸誘導体;グリ
セリンモノリシノレート等のリシノール酸誘導体;その
他、エポキシ化大豆油、エポキシ樹脂系可塑剤等があげ
られる。
【0011】上記塩化ビニル系樹脂には、前記可塑剤の
ほかに、必要に応じて、成形用の合成樹脂に通常配合さ
れる公知の樹脂添加物、例えば、熱安定剤、酸化防止
剤、滑剤、界面活性剤、紫外線吸収剤、光安定剤、顔
料、染料等を配合することができる。しかして、可塑剤
を含め、その他公知の樹脂添加剤を配合し、成形用の塩
化ビニル系樹脂配合組成物とするには、通常の配合、混
合技術、例えばリボンブレンダー、バンバリーミキサ
ー、スーパーミキサーその他の配合機、混合機を使用す
る方法を採用することができる。
【0012】塩化ビニル系樹脂配合組成物を成形して、
本発明の車両用成形部品にする場合の形状については特
に制限はない。成形法としては、通常、行われる、例え
ば押出成形法、射出成形法、カレンダー成形法、インフ
レーション成形法等成形品の形状により適宜方法を採用
すればよい。
【0013】2.含フッ素アクリル系重合体〔A〕 2−1.アクリル系単量体 アクリル系単量体とは、アクリル酸あるいはメタクリル
酸のアルキルエステル類をいう。アクリル酸あるいはメ
タクリル酸のアルキルエステル類としては、具体的には
メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピ
ルアクリレート、iso-プロピルアクリレート、n−ブチ
ルアクリレート、iso-ブチルアクリレート、シクロヘキ
シルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、
デシルアクリレート、ドデシルアクリレート、トリデシ
ルアクリレート、ステアリルアクリレート等のようなア
クリル酸のC1 〜C22のアルキルエステル類:
【0014】メチルメタクリレート、エチルメタクリレ
ート、n−プロピルメタクリレート、iso-プロピルメタ
クリレート、n−ブチルメタクリレート、iso-ブチルメ
タクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、2−エ
チルヘキシルメタクリレート、デシルメタクリレート、
ドデシルメタクリレート、トリデシルメタクリレート、
ステアリルメタクリレート等のようなメタクリル酸のC
1 〜C22のアルキルエステル類等があげられる。
【0015】上記のアクリル系単量体は、各々単独で、
もしくは混合物として使用することができる。また、こ
れらアクリル系単量体は、共重合可能な他の単量体と共
に使用してもよい。このような他の単量体としては、例
えば、分子内に1個もしくは2個以上のカルボキシル基
を含むα、β−不飽和カルボン酸化合物があり、アクリ
ル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、アコニ
ット酸、クロトン酸等があげられる。
【0016】又、例えばスチレン、アクリロニトリル、
メタクリロニトリル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニ
ル、アクリルアミド、メタクリルアミド、n−ブトキシ
アクリルアミド、n−ブトキシメタクリルアミド等も使
用することができる。
【0017】2−2.パーフルオロアルキル基含有アク
リル系単量体 パーフルオロアルキル基含有アクリル系単量体とは、パ
ーフルオロアルキル基を有するアクリル酸あるいはメタ
クリル酸のエステル類であって、具体的には、2,2,2-ト
リフルオロエチルアクリレート、2,2,2-トリフルオロエ
チルメタクリレート、2,2,3,3-テトラフルオロプロピル
アクリレート、2,2,3,3-テトラフルオロプロピルメタク
リレート、2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピルアクリレ
ート、2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピルメタクリレー
ト、1−トリフルオロメチル−2,2,2-トリフルオロエチ
ルアクリレート、1−トリフルオロメチル−2,2,2-トリ
フルオロエチルメタクリレート、2,2,3,3,4,4,5,5-オク
タフルオロペンチルアクリレート、2,2,3,3,4,4,5,5-オ
クタフルオロペンチルメタクリレート、2,2,3,3,4,4-ヘ
キサフルオロブチルアクリレート、2,2,3,3,4,4-ヘキサ
フルオロブチルメタクリレート、2−パーフルオロオク
チルエチルアクリレート、2−パーフルオロオクチルメ
タクリレート、2−パーフルオロノニルエチルアクリレ
ート、2−パーフルオロノニルエチルメタクリレート等
が挙げられる。
【0018】中でも特にパーフルオロ基のフッ素の数が
5以上のものが好ましい。これらは、各々単独で用いて
も2種以上の併用であってもよい。
【0019】2−3.配合 アクリル系単量体とパーフルオロアルキル基含有アクリ
ル系単量体との共重合割合は、通常前者が20〜99重
量%の範囲であることが好ましい。アクリル系単量体が
この範囲より少ないと、形成被膜の基材との密着性が充
分でなく、又この範囲より多いと、含フッ素アクリル系
重合体としての機能を発揮しない。
【0020】アクリル系単量体とパーフルオロアルキル
基含有アクリル系単量体を所定量配合して、有機溶媒と
ともに重合缶に仕込み、重合開始剤、必要に応じて分子
量調節剤を加えて、攪拌しつつ加熱し、重合する。重合
は、通常公知の方法、例えば懸濁重合法、溶液重合法な
どが採用される。この際、使用しうる重合開始剤として
は、α、α−アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイル
パーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド等のラ
ジカル生成触媒があげられ、分子量調節剤としてはブチ
ルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、tert−ド
デシルメルカプタン、β−メルカプトエタノール等があ
げられる。
【0021】重合に用いる有機溶媒としては、メタノー
ル、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノー
ル、n−ブタノール、sec-ブタノール、tert−ブタノー
ル、n−アミルアルコール、イソアミルアルコール、te
rt−アミルアルコール、n−ヘキシルアルコール、シク
ロヘキサノール等のアルコール類;ベンゼン、トルエ
ン、キシレン等の芳香族炭化水素類;酢酸エチル、酢酸
ブチル等の酢酸エステル類;アセトン、メチルエチルケ
トン、メチル−n−プロピルケトン、メチルイソブチル
ケトン、ジエチルケトン、2−ヘキサノン、3−ヘキサ
ノン、ジ−n−プロピルケトン、ジイソプロピルケト
ン、ジ−n−アミルケトン、シクロヘキサノン等のケト
ン類;テトラヒドロフラン等があり、これらは1種もし
くは2種以上混合して使用することができる。
【0022】3.アクリル系重合体〔B〕 フッ素を実質的に含まないアクリル系重合体〔B〕と
は、2−1記載のアクリル酸あるいはメタクリル酸のア
ルキルエステル類を主体とした重合体であって、同様の
重合方法によって得られる。
【0023】4.フッ化ビニリデン系樹脂〔C〕 フッ化ビニリデン系樹脂〔C〕とは、フッ化ビニリデン
の単独重合体、もしくはフッ化ビニリデンと他のフッ素
系不飽和単量体及び/もしくはフッ素を含有しない共重
合可能な単量体との共重合体、さらにこれら重合体の一
部を改質もしくは変性した重合体も包含される。
【0024】これらフッ化ビニリデン系樹脂は1種もし
くは2種以上で用いることができる。又他のフッ素を含
有した樹脂、例えば4フッ化エチレン、クロロトリフル
オロエチレン、フルオロエチレン等と混合して用いても
構わない。
【0025】5.被膜 含フッ素アクリル系重合体〔A〕とフッ素を実質的に含
まないアクリル系重合体〔B〕とフッ化ビニリデン系樹
脂〔C〕の配合割合は、〔A〕、〔B〕及び〔C〕の合
計を100重量部としたとき、〔A〕3〜50重量部、
〔B〕2〜40重量部、〔C〕10〜95重量部であ
る。樹脂〔C〕に対する重合体〔A〕の割合が少なすぎ
ると、形成被膜の透明性が充分でない。又、樹脂〔C〕
に対する重合体〔B〕の割合が少なすぎると、形成被膜
の基材表面への密着性が劣り、被膜が容易に剥れて好ま
しくない。他方、樹脂〔C〕に対する重合体〔A〕ない
し、重合体〔B〕の割合が多すぎると、形成被膜の可塑
剤等の移行防止性、耐汚染性、耐水性への効果が充分で
なく好ましくない。
【0026】上記被膜組成物には、これら成分の他に、
補助的な成分、例えば酸化防止剤、中和剤、紫外線吸収
剤、光安定剤、帯電防止剤、顔料、染料、発泡剤、滑剤
等配合することができ、有機溶媒に分散及び/又は溶解
して用いることができる。
【0027】有機溶媒としては、例えば脂肪族炭化水素
としてヘプタン、シクロヘキサン等;芳香族炭化水素と
してベンゼン、トルエン、キシレン等;アルコール類と
してメタノール、エタノール、イソプロピルアルコー
ル、ポリオキシエチレングリコール等;ハロゲン化炭化
水素としてクロロホルム、四塩化炭化水素、クロルベン
ゼン等;ケトン類としてアセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン等;
【0028】エステル類としてメチルアセテート、アリ
ルアセテート、エチルステアレート等;アミン類として
トリメチルアミン、ジフェニルアミン、ヘキサメチレン
ジアミン等;その他ジメチルホルムアミド、ジメチルア
セトアミド、ジオキサン、ジエチルエーテル、ジエチレ
ンジチオグリコール、ジアセトンアルコール、ベンゾニ
トリル、ジメチルスルホキサイド等があり、これは単独
もしくは2種以上の併用で使うことができる。
【0029】本発明の車両用成形部品は、塩化ビニル系
樹脂成形品の表面に上記の被膜組成物の被膜を形成した
ものである。被膜組成物を塩化ビニル系樹脂成形品表面
に塗布して被膜を形成するには、成形品の形状に応じて
公知の各種方法が適用される。例えば、溶液状態で被膜
を形成する場合は、ドクターブレードコート法、グラビ
アロールコート法、エヤナイフコート法、リバースロー
ルコート法、デイプコート法、カーテンロールコート
法、スプレイコート法、ロッドコート法等の塗布方法が
用いられる。
【0030】また、溶液状態とせず上記被膜組成物を単
独の被膜として形成する場合は、共押出し法、押出しコ
ーテイング法、押出しラミネート法、ラミネート法が用
いられる。被膜形成法として、塗布方式を用いた場合の
溶剤の乾燥方法としては、例えば自然乾燥法、熱風乾燥
法、赤外線乾燥法、遠赤外線乾燥法等があるが、乾燥速
度、安全性を勘案すれば熱風乾燥法が有利である。この
場合の温度条件は50〜150℃の範囲とし、時間は1
0秒〜15分の間で選ぶのがよい。
【0031】上記被膜組成物を塩化ビニル系樹脂成形品
の表面に塗布して被膜とする場合の塗布量は、アンダー
コートを施す場合、そのコート分を別にして、塗布方式
で、乾燥固化後の量として、0.1g/m2 〜10g/
2 の範囲とするのが好ましい。0.1g/m2 より少
ないと効果が不充分である。また、10g/m2 以上で
あると、被覆量が多過ぎて、経済的に不利となる。した
がって、通常は、0.5g/m2 〜5g/m2 の範囲が
最も好ましい。
【0032】なお、上記被膜組成物を被覆する前に、塩
化ビニル系樹脂成形品の表面を予め、アルコールまたは
水で洗浄したり、プラズマ放電処理、あるいはコロナ放
電処理したり、他の塗料、あるいはプライマー後下塗り
する等の前処理を施しておいてもよい。本発明の車両用
成形部品は例えば自動車のウエザーストリップ、フラッ
シュマウントモール、サイドモール等に好適に使用され
る。
【0033】
【実施例】以下、本発明を実施例にもとづいて詳細に説
明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の例
に限定されるものではない。
【0034】1.塩化ビニル樹脂成形品の作成 ポリ塩化ビニル 100 重量部 ジオクチルフタレート 40 〃 エポキシ化大豆油 3 〃 バリウム−亜鉛系複合安定剤 2 〃 ステアリン酸 0.3 〃 ベンゾフェノン 0.3 〃 よりなる樹脂組成物を混合、混練りし、ペレット化し
た。これを押出成形機にて成形加工を行い厚さ2mmの成
形品を作成した。
【0035】2.含フッ素アクリル系重合体〔A〕の調
製 温度計、攪拌機、還流冷却器および原材料添加用ノズル
を備えた反応器に、メチルエチルケトン70重量部、ト
ルエン30重量部、過酸化ベンゾイル1.0重量部及び
表1に示した各単量体の混合物100重量部を仕込み、
窒素ガス気流中で攪拌しつつ、80℃で3時間更に過酸
化ベンゾイルを0.5重量部添加して反応を約3時間、
同温度で継続して含フッ素アクリル系重合体である樹脂
a、bを得た。
【0036】3.アクリル系重合体〔B〕の調製 2と同様の反応器に、メルエチルケトン70重量部、ト
ルエン30重量部、過酸化ベンゾイル1.0重量部及び
表1に示した各単量体の混合物100重量部を仕込み、
窒素ガス気流中で攪拌しつつ、70℃で3時間更に過酸
化ベンゾイルを0.5重量部添加して反応を約3時間、
同温度で継続してアクリル系重合体である樹脂c、dを
得た。
【0037】4.被膜の形成 表2に示した種類及び量の含フッ素アクリル系重合体
〔A〕とアクリル系重合体〔B〕と市販されているフッ
化ビニリデン系樹脂〔C〕を配合し、これに固形分が2
0重量%となるようにメチルエチルケトンを加え、被膜
組成物を得た。前記の方法で作成した塩化ビニル樹脂成
形品の片面に、被膜組成物を、バーコーターを用いて各
々塗布した。塗布した成形品を130℃のオーブン中に
て1分間保持して、溶剤を揮散させた。得られた各成形
部品の被膜の量は約3g/m2 であった。
【0038】5.成形品の評価 以下の方法において成形部品の性能を評価し、その結果
を表2に示す。 (外観)成形部品外観を肉眼で観察した。この評価基準
は、次のとおりである。 ○ 無色で、透明性に優れるもの。 × やや白色を呈し、透明性が劣るもの。
【0039】(密着性)成形部品の被膜面にセロハンテ
ープを接着し、このセロハンテープを剥した時に、被膜
の剥離状況を肉眼で観察した。この評価基準は、次のと
おりである。 ○ 被膜が全く剥離せず完全に残ったも。 × 被膜の1/2以上が剥離するもの。
【0040】(促進耐候性)成形部品そのままと、成形
部品に降灰物として桜島の火山灰を付着させたものを準
備し、促進耐候性を行った。促進耐候性の方法として
は、サンシャイン・ウエザロメーターを使用し、ブラッ
クパネル温度83℃、シャワー有り2000時間で行っ
た。評価基準としては、次のとおりである。 ○ 外観変化が全く認められないもの。 △ 外観の一部に変化が認められるもの。 × 外観の全てに変化が認められるもの。 ×× 外観に亀裂が発生し、著しい変化が認められるも
の。
【0041】
【表1】
【0042】
【表2】
【0043】
【発明の効果】以上、実施例からも明らかなように、本
発明に係わる車両用成形部品は特定地域での降灰物等の
環境汚染物に対し劣化現象を抑制することができ、長期
間の使用に耐える。又、本発明に係わる車両用成形部品
は塩化ビニル樹脂成形品とその表面に形成された特定の
被膜との密着性に富むので、被膜は剥離しにくく、長期
間性能を維持することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩化ビニル系樹脂成形品表面に、アクリ
    ル系単量体とパーフルオロアルキル基含有アクリル系単
    量体との共重合体からなる含フッ素アクリル系重合体
    〔A〕とフッ素を実質的に含まないアクリル系重合体
    〔B〕とフッ化ビニリデン系樹脂〔C〕の3成分を主成
    分とする組成物の被膜が形成されてなる車両用成形部
    品。
JP517492A 1992-01-14 1992-01-14 車両用成形部品 Pending JPH05185570A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011168681A (ja) * 2010-02-17 2011-09-01 Kaneka Corp フッ素系(メタ)アクリル樹脂、そのフッ素系樹脂組成物、そのフッ素系樹脂フィルムおよびフッ素系樹脂積層アクリル系樹脂フィルム
JP2014139019A (ja) * 2008-06-10 2014-07-31 Kaneka Corp フッ素樹脂積層アクリル系樹脂フィルムの製造方法

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JP2014139019A (ja) * 2008-06-10 2014-07-31 Kaneka Corp フッ素樹脂積層アクリル系樹脂フィルムの製造方法
JP2011168681A (ja) * 2010-02-17 2011-09-01 Kaneka Corp フッ素系(メタ)アクリル樹脂、そのフッ素系樹脂組成物、そのフッ素系樹脂フィルムおよびフッ素系樹脂積層アクリル系樹脂フィルム

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