JPH04250037A - 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム - Google Patents

農業用塩化ビニル系樹脂フィルム

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JPH04250037A
JPH04250037A JP3003992A JP399291A JPH04250037A JP H04250037 A JPH04250037 A JP H04250037A JP 3003992 A JP3003992 A JP 3003992A JP 399291 A JP399291 A JP 399291A JP H04250037 A JPH04250037 A JP H04250037A
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JP
Japan
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film
weight
acrylic
resin film
coating
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Application number
JP3003992A
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English (en)
Inventor
Masanori Kanayama
金山 賢教
Kazuya Kinoshita
一也 木下
Atsushi Obayashi
厚 大林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Kasei Vinyl Co
Original Assignee
Mitsubishi Kasei Vinyl Co
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Publication date
Application filed by Mitsubishi Kasei Vinyl Co filed Critical Mitsubishi Kasei Vinyl Co
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    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、農業用塩化ビニル系樹
脂フィルムに関する。更に詳しくは、屋外での展張によ
って引き起こされる変色、脆化、防塵性の低下などの好
ましくない劣化現象に対して、耐久性の改良された農業
用塩化ビニル系樹脂フィルムに係わるものである。
【0002】
【従来の技術】従来から農業用被膜資材として使用され
る塩化ビニル系樹脂フィルムは、使用を開始して一年も
経過すると、太陽光線、特に紫外線などにより影響をう
けて外観の劣化や、フィルムの柔軟性の低下などの経時
変化をおこす。更に、最近の改良された農業技術、特に
経済性、省力化を指向した農業技術は、被覆資材に、従
来にもました苛酷な条件にも耐える性質を、要求するよ
うになってきている。従って耐候性を向上させる目的で
基材の塩化ビニル系樹脂に、有機リン酸エステル又は、
有機リン酸金属塩を添加配合し、フィルム化する技術が
広く採用されている。
【0003】一方、農業用に使用される軟質塩化ビニル
系樹脂フィルムは、展張使用される地域、場所等による
影響によって、使用を開始してから2年も経過すると、
ハウスまたはトンネルの外側の面の防塵性が著しく低下
し、使用に耐えられなくなる。上記欠点を排除する方法
として、農業用の塩化ビニル系樹脂成形品の表面を、特
定の樹脂や塗料で被覆する方法が提案されている。特公
昭63−9987号公報には、基材の塩化ビニルフィル
ムに、超高分子量アクリル系樹脂を積層する方法が記載
されている。しかし、この方法では、被覆の塗工性、耐
クラック性に劣るという欠点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、変色、脆化
、防塵性、防曇性の低下などの劣化現象が改善され、又
、優れた耐久性を有する、屋外展張用として好適な農業
用塩化ビニル系樹脂フィルムを提供することを目的とす
るものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上述の目
的を達成するため検討した結果、塩化ビニル系樹脂フィ
ルムの被膜成分として従来から使用されている通常分子
量のアクリル系樹脂に、少量の超高分子量のアクリル系
樹脂を併用することにより、従来法による叙上の課題を
解消し得ることを見い出し本発明に到達した。即ち、本
発明の要旨とするところは、有機リン酸エステルまたは
有機リン酸金属塩を含有する塩化ビニル系樹脂フィルム
の片面または両面に、界面活性剤を実質的に含まない下
記アクリル系樹脂〔A〕及び〔B〕からなり、その配合
割合が固形分重量比で〔A〕40〜99対〔B〕60〜
1(両者の合計量を100とする)の割合である組成物
の被膜が形成されてなる農業用塩化ビニル樹脂フィルム
に存する。
【0006】〔A〕:アクリル酸或はメタクリル酸のア
ルキルエステル類を60重量部以上含有する混合物を重
合して得られる重量平均分子量が5−20万のアクリル
系樹脂 〔B〕:アクリル酸或はメタクリル酸のアルキルエステ
ル類を60重量部以上含有する混合物を重合して得られ
る重量平均分子量が30−120万のアクリル系樹脂以
下、本発明を詳細に説明する。
【0007】1.塩化ビニル系樹脂 本発明において塩化ビニル系樹脂とは、ポリ塩化ビニル
のほか、塩化ビニルが主成分を占める共重合体をいう。 塩化ビニルと共重合しうる単量体化合物としては、塩化
ビニリデン、エチレン、プロピレン、アクリロニトリル
、マレイン酸、イタコン酸、アクリル酸、メタアクリル
酸、酢酸ビニル等があげられる。これら塩化ビニル系樹
脂は、乳化重合法、懸濁重合法、溶液重合法、塊状重合
法等の従来公知の製造法のうち、いずれの方法によって
製造されたものであってもよい。
【0008】上記基体となる塩化ビニル系樹脂には、柔
軟性を付与するために、この樹脂100重量部に対して
、20〜60重量部の可塑剤が配合される。可塑剤の配
合量を上記範囲とすることにより、目的の軟質塩化ビニ
ル成形品に、すぐれた柔軟性と機械的性質を付与させる
ことができる。可塑剤としては、例えば、ジ−n−オク
チルフタレート、ジ−2−エチルヘキシルフタレート、
ジベンジルフタレート、ジイソデシルフタレート、ジド
デシルフタレート、ジウンデシルフタレート等のフタル
酸誘導体;ジオクチルフタレート等のイソフタル酸誘導
体;ジ−n−ブチルアジペート、ジオクチルアジペート
等のアジピン酸誘導体;ジ−n−ブチルマレート等のマ
レイン酸誘導体;トリ−n−ブチルシトレート等のクエ
ン酸誘導体;モノブチルイタコネート等のイタコン酸誘
導体;ブチルオレエート等のオレイン酸誘導体;グリセ
リンモノリシノレート等のリシノール酸誘導体;その他
、エポキシ化大豆油、エポキシ樹脂系可塑剤等があげら
れる。
【0009】本発明の農業用塩化ビニル系樹脂フィルム
には、上記塩化ビニル系樹脂に、有機リン酸エステル又
は有機リン酸金属塩が配合されている。有機リン酸エス
テルとしては、トリイソプロピルフェニルホスフェート
、イソデシルジフェニルホスフェート、トリクレジルホ
スフェート、トリス(イソプロピルフェニル)ホスフェ
ート、トリブチルホスフェート、トリエチルホスフェー
ト、トリオクチルホスフェート、トリブトキシエチルホ
スフェート、トリフェニルホスフェート、オクチルジフ
ェニルホスフェート、トリキシレニルホスフェート等が
あるが中でもトリクレジルホスフェート、及びトリキシ
レニルホスフェートが特に好ましい。
【0010】上記の有機リン酸エステルは、単独さらに
複合物にしても使用できる。具体的には、有機リン酸エ
ステルと有機亜リン酸エステルの複合物が挙げられ、有
機亜リン酸エステルには、例えばジフェニルホスホネー
トのようなホスホネート系化合物も含まれる。有機リン
酸金属塩としては、一般式〔I〕または〔II〕で示さ
れるものが挙げられる。
【0011】
【化1】
【0012】(式中、Mは、亜鉛、カルシウム、バリウ
ム、マグネシウム、コバルト又はストロンチュウムを意
味する。また、R1 、R2 およびR3 は各々、ア
ルキル、アリール、アリールアルキル、アルキルアリー
ル又はエーテル結合を有するアルキル基を意味する。)
R1 、R2 およびR3 で表わされるアルキル基の
例としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル
、ブチル、イソブチル、第2ブチル、第3ブチル、アミ
ル、ネオペンチル、イソアミル、ヘキシル、イソヘキシ
ル、ヘプチル、オクチル、イソオクチル、2−エチルヘ
キシル、デシル、イソデシル、ラウリル、トリデシル、
C12〜C13混合アルキル、ステアリル、シクロペン
チル、シクロヘキシル、シクロオクチル、シクロドデシ
ル、4−メチルシクロヘキシル基等を挙げることができ
る。
【0013】アリール基の例としては、フェニル、ナフ
チル基等を挙げることができる。アリールアルキル基の
例としては、ベンジル、β−フェニルエチル、α−フェ
ニルプロピル、β−フェニルプロピル基等を挙げること
ができる。アルキルアリール基の例としては、トリル、
キシリル、エチルフェニル、ブチルフェニル、第3ブチ
ルフェニル、オクチルフェニル、イソオクチルフェニル
、第3オクチルフェニル、ノニルフェニル、2,4−ジ
−第3ブチルフェニル基等が挙げられる。
【0014】エーテル結合を有するアルキル基としては
、フルフリル、テトラヒドロフルフリル、5−メチルフ
ルフリル及びα−メチルフルフリル基、又は、メチル−
、エチル−、イソプロピル−、ブチル−、イソブチル−
、ヘキシル−、シクロヘキシル−、フェニルセロソルブ
残基;メチル−、エチル−、イソプロピル−、ブチル−
、イソブチルカルビトール残基;トリエチレングルコー
ルモノメチルエーテル、−モノエチルエーテル、−モノ
ブチルエーテル残基;グリセリン1,2−ジメチルエー
テル、−モノエチルエーテル、−モノブチルエーテル残
基;グリセリン1,2−ジメチルエーテル、−1,3−
ジエチルエーテル、−1−エチル−2−プロピルエーテ
ル残基;ノニルフェノキシポリエトキシエチル、ラウロ
キシポリエトキシエチル残基等が挙げられる。
【0015】又、Mで表わされる金属は、亜鉛、カルシ
ウム及びバリウムが特に好ましい。これら有機リン酸エ
ステル又は有機リン酸金属塩は、それぞれ1種又は2種
以上配合することができる。本発明の農業用フィルムは
、有機リン酸エステル及び有機リン酸金属塩を併用する
のが被膜の形成性、屋外展張性の点から最も好ましい。 有機リン酸エステル又は有機リン酸金属塩の配合量は、
塩化ビニル系樹脂100重量部に対して0.1〜15重
量部の範囲内、好ましくは、0.2〜10重量部の範囲
内で選ばれる。配合量が0.1重量部未満では軟質塩化
ビニル系樹脂フィルムの耐侯性及び防塵性は向上しない
。配合量が15重量部より多いとフィルムの透明性が極
度に劣ってしまうので好ましくない。前記範囲内では0
.2〜8重量部の範囲であるのが特に好ましい。
【0016】また、前記塩化ビニル系樹脂には、上記可
塑剤、有機リン酸エステル又は有機リン酸金属塩のほか
に、必要に応じて、成形用の合成樹脂に通常配合される
公知の樹脂添加物、例えば、滑剤、熱安定剤、紫外線吸
収剤、光安定剤、酸化防止剤、安定化助剤、帯電防止剤
、防曇剤、防カビ剤、防藻剤、無機フィラー、着色剤等
を配合することができる。本発明に係るフィルムに配合
しうる滑剤、熱安定剤、ないし酸化防止剤としては、例
えばポリエチレンワックス、ビスアマイド系化合物、流
動パラフィン、有機フォスファイト化合物、β−ジケト
ン化合物等が挙げられる。
【0017】以上の各種樹脂添加物は、それぞれ1種又
は数種を組み合わせて使用することができる。上記各種
樹脂添加物の添加量は、フィルムの性質を悪化させない
範囲、通常は基体の塩化ビニル系樹脂100重量部に対
して、10重量部以下の範囲で選ぶことができる。フィ
ルムの基体となる塩化ビニル系樹脂に、前記可塑剤、有
機リン酸エステル又は有機リン酸金属塩、更に他の樹脂
添加物を配合するには、各々必要量秤量し、リボンブレ
ンダー、バンバリーミキサー、スーパーミキサーその他
従来から知られている配合機、混合機を使用すればよい
【0018】このようにして得られた樹脂組成物をフィ
ルム化するには、それ自体公知の方法、例えば溶融押出
成形法(T−ダイ法、インフレーション法を含む)、カ
レンダー成形法、溶液流延法等によればよい。
【0019】2.アクリル系樹脂〔A〕、〔B〕2−1
.アクリル系単量体 アクリル酸或いはメタクリル酸のアルキルエステル類と
しては、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n
−プロピルアクリレート、iso−プロピルアクリレー
ト、n−ブチルアクリレート、iso−ブチルアクリレ
ート、シクロヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシ
ルアクリレート、デシルアクリレート、ドデシルアクリ
レート、トリデシルアクリレート、ステアリルアクリレ
ート等のようなアクリル酸のC1 〜C22のアルキル
エステル類:メチルメタクリレート、エチルメタクリレ
ート、n−プロピルメタクリレート、iso−プロピル
メタクリレート、n−ブチルメタクリレート、iso−
ブチルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート
、2−エチルヘキシルメタクリレート、デシルメタクリ
レート、ドデシルメタクリレート、トリデシルメタクリ
レート、ステアリルメタクリレート等のようなメタクリ
ル酸のC1 〜C22のアルキルエステル類等があげら
れる。
【0020】2−2.配合 アクリル系樹脂〔A〕、〔B〕は、2−1記載のアクリ
ル酸或いはメタクリル酸のアルキルエステル類をそれぞ
れ60重量部以上含有する混合物を重合して得られる。 アクリル酸或いはメタクリル酸のアルキルエステル類が
この量より少ないと形成被膜の耐水性が充分でない。単
量体混合物には、その他に、単量体と共重合可能な他の
単量体を配合することができる。
【0021】他の単量体としては、例えばアクリル酸、
メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸
、クロトン酸、イタコン酸等のα、β−エチレン性不飽
和カルボン酸類;エチレンスルホン酸のようなα、β−
エチレン性不飽和スルホン酸類;2−アクリルアミド−
2−メチルプロパン酸;α、β−エチレン性不飽和ホス
ホン酸類;アクリル酸又はメタクリル酸のヒドロキシエ
チル等の水酸基含有ビニル単量体;アクリロニトリル類
;アクリルアマイド類;アクリル酸又はメタクリル酸の
グリシジルエステル類等がある。これら単量体は、単独
で用いても、又は2種以上の併用でもよい。
【0022】2−3.重合 アクリル系樹脂〔A〕、〔B〕は、それぞれ、混合物を
有機溶媒ないし水とともに重合缶に仕込み、重合開始剤
、必要に応じて分子量調節剤を加えて、攪拌しつつ加熱
重合して得られる。重合は、通常公知の方法は、例えば
懸濁重合法、溶液重合法、ソープフリー重合法などが採
用される。重合に用いる有機溶媒としては、メタノール
、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、
n−ブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタ
ノール、n−アミルアルコール、イソアミルアルコール
、tert−アミルアルコール、n−ヘキシルアルコー
ル、シクロヘキサノール等のアルコール類;ベンゼン、
トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;酢酸エチル
、酢酸ブチル等の酢酸エステル類;アセトン、メチルエ
チルケトン、メチル−n−プロピルケトン、メチルイソ
ブチルケトン、ジエチルケトン、2−ヘキサノン、3−
ヘキサノン、ジ−n−プロピルケトン、ジイソプロピル
ケトン、ジ−n−アミルケトン、シクロヘキサノン等の
ケトン類;テトラヒドロフラン等があり、これらは1種
もしくは2種以上混合して使用することができる。 使用しうる重合開始剤としては、α、α−アゾビスイソ
ブチロニトリル、ベンゾイルパ−オキサイド、クメンハ
イドロパ−オキサイド等のラジカル生成触媒があげられ
、分子量調節剤としてはブチルメルカプタン、n−ドデ
シルメルカプタン、tert−ドデシルメルカプタン、
β−メルカプトエタノール等があげられる。
【0023】尚、重量平均分子量が30〜120万のア
クリル系樹脂〔B〕の重合は、例えば分解速度定数が低
い触媒(ジ−tert−ブチルパーオキサイド、ter
t−ブチルパーオキシベンゾエート、tert−ブチル
パーオキシイソプロピルカーボネート等)を0.5〜1
.0重量部添加し、重合温度を70〜90℃で8〜12
時間で行う方法が採用される。 3.被膜 3−1.被膜の重合 アクリル系樹脂〔A〕とアクリル系樹脂〔B〕との配合
割合は、固形分重量比で前者40〜99対後者60〜1
(両者の合計量を100とする。)の割合であり、特に
好ましいのは、50〜98対50〜2である。前者の配
合割合がこれより多い場合には、形成被膜の防塵性、耐
侯性を充分改良することができないので好ましくない。 又、逆に前者の配合割合がこれより少ない場合には、形
成被膜の可透性が充分でないので好ましくない。
【0024】上記被膜組成物には、これら成分の他に、
補助的な成分、例えば酸化防止剤、中和剤、紫外線吸収
剤、光安定剤、帯電防止剤、顔料、染料、防カビ剤、防
藻剤、発泡剤、滑剤等配合することができ、水又は、有
機溶媒に分散及び/又は溶解して用いることができる。 有機溶媒としては、例えば脂肪族炭化水素としてヘプタ
ン、シクロヘキサン等;芳香族炭化水素としてベンゼン
、トルエン、キシレン等;アルコール類としてメタノー
ル、エタノール、イソプロピルアルコール、ポリオキシ
エチレングリコール等;ハロゲン化炭化水素としてクロ
ロホルム、四塩化炭化水素、クロルベンゼン等;ケトン
類としてアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブ
チルケトン等;エステル類としてメチルアセテート、ア
リルアセテート、エチルステアレート等;アミン類とし
てトリメチルアミン、ジフェニルアミン、ヘキサメチレ
ンジアミン等;その他ジメチルホルムアミド、ジメチル
アセトアミド、ジオキサン、ジエチルエーテル、ジエチ
レンジチオグリコール、ジアセトンアルコール、ベンゾ
ニトリル、ジメチルスルホキサイド等があり、これは単
独もしくは2種以上の併用で使うことができる。
【0025】3−2.被膜形成 塩化ビニル系樹脂フィルム表面に被膜を形成するには、
成形品の形状に応じて公知の各種方法が適用される。例
えば、溶液状態で被膜を形成する場合は、ドクターブレ
ードコート法、グラビアロールコート法、エヤナイフコ
ート法、リバースロールコート法、デイプコート法、カ
ーテンロールコート法、スプレイコート法、ロッドコー
ト法等の塗布方法が用いられる。また、溶液状態とせず
3−1記載の被膜組成物を単独の被膜として形成する場
合は、共押出し法、押出しコーティング法、押出しラミ
ネート法、ラミネート法が用いられる。被膜形成法とし
て、塗布方式を用いた場合の溶剤の乾燥方法としては、
例えば自然乾燥法、熱風乾燥法、赤外線乾燥法、遠赤外
線乾燥法等があるが、乾燥速度、安全性を勘案すれば熱
風乾燥法が有利である。この場合の温度条件は50〜1
50℃の範囲とし、時間は10秒〜15分の間で選ぶの
がよい。
【0026】本発明において、基体フィルムの表面に形
成させる被膜の厚さは、基体フィルムの厚さの1/10
以下であるのが好ましい。被膜の厚さが基体フィルムの
1/10より大であると、基体フィルムと被膜とでは屈
曲性に差があるため、被膜が基体フィルムから剥離する
等の現象がおこりやすく、また、被膜に亀裂が生じて基
体フィルムの強度を低下させるという現象が生起し、好
ましくない。なお、上記被膜組成物を塗布する前に、軟
質塩化ビニル系樹脂フィルムの表面を予め、アルコール
または水で洗浄したり、プラズマ放電処理、あるいはコ
ロナ放電処理したり、他の塗料あるいはプライマーを下
塗りする等の前処理を施しておいてもよい。
【0027】本発明に係わる農業用塩化ビニル系樹脂フ
ィルムを実際に農業用に使用するにあたっては、被膜が
片面のみに形成されているときは、この被膜の設けられ
た側を、ハウスまたはトンネルの外側となるようにして
使用する。
【0028】
【発明の効果】本発明の農業用塩化ビニル系樹脂フィル
ムは、基体フィルムとその表面に形成された特定のアク
リル系樹脂被膜組成物に由来する被膜との密着性に富む
ことから、被膜は剥離しにくく、又、長時間、物性及び
防塵性の低下が少ないことから、屋外に展張使用する農
業用フィルムとして好適である。
【0029】
【実施例】以下、本発明を実施例にもとづいて詳細に説
明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の例
に限定されるものではない。 実施例1〜3、比較例1〜6 I.基体フィルムの調製 ポリ塩化ビニル(反転P=1400)        
                100重量部ジオク
チルフタレート                  
                      50 
 〃  エポキシ化大豆油             
                         
        3  〃  バリウム−亜鉛系複合液
状安定剤                     
       1.5  〃  ステアリン酸バリウム
                         
             0.2  〃  ステアリ
ン酸亜鉛                     
                     0.4 
 〃  ソルビタンラウレート           
                         
  1.5  〃  2,4−ジヒドロキシベンゾフェ
ノン                       
 0.5  〃  よりなる樹脂組成物を準備し、表2
に示した種類及び量の有機リン酸エステル又は有機リン
酸金属塩を配合した。
【0030】各配合物を、スーパーミキサーで10分間
攪拌混合したのち、180℃に加温したミルロール上で
混練し、厚さ0.15mmの基体フィルムを調製した。 II.アクリル系樹脂〔A〕の調製 温度計、攪拌機、還流冷却器および原材料添加用ノズル
を備えた反応器に、メチルエチルケトン70重量部、ト
ルエン30重量部、過酸化ベンゾイル1.0重量部及び
表1に示した各単量体の混合物100重量部を仕込み、
窒素ガス気流中で攪拌しつつ、80℃で3時間更に過酸
化ベンゾイルを0.5重量部添加して反応を約3時間、
同温度で継続してアクリル系樹脂である樹脂a〜cを得
た。
【0031】III .アクリル系樹脂〔B〕の調製I
Iと同様の反応器に、トルエン100重量部、tert
−ブチルパーオキシベンゾエート0.5重量部及び表1
に示した各単量体の混合物100重量部を仕込み、窒素
ガス気流中で攪拌しつつ、80℃で5時間更にtert
−ブチルパーオキシベンゾエートを0.2重量部添加し
て反応を約5時間、同温度で継続してアクリル系樹脂で
ある樹脂d〜fを得た。 IV.被膜の形成 表2に示した種類及び量のアクリル系樹脂〔A〕及び〔
B〕を配合し、これに固形分が20重量%となるように
メチルエチルケトンを加え、被膜組成物を得た。
【0032】前記の方法で調製した基体フィルムの片面
に、上記被膜組成物を、♯5バーコーターを用いて、各
々塗布した。塗布したフィルムを130℃のオーブン中
にて1分間保持して、溶剤を揮散させた。得られた各フ
ィルムの被膜の量は約3g/m2であった。 V.フィルムの評価 以下の方法において9種のフィルムの各性能を評価し、
その結果を表3に示す。 (i)初期外観 フィルム外観を肉眼で観察した。この評価基準は、次の
とおりである。
【0033】◎・・無色で、透明性に優れるもの。 ○・・やや白色を呈するが、透明性を有するもの。 △・・白色を呈し、半透明であるもの。 ×・・白濁し、失透しているもの。 (ii)被膜の柔軟性 各フィルムを、幅5cm、長さ15cmに切断し、長さ
方向に対して直角の方向に、2cmの間隔で交互に折り
返した。この状態で、上から2kgの荷重をかけ、15
℃に保持した恒温槽内に24時間放置した。ついで、荷
重をとり、フィルムの折り目をのばして、被膜の外観を
肉眼で観察した。
【0034】◎・・折り目部分の被膜に変化が全く認め
られないもの。 △・・折り目部分の被膜に、クラックが認められるもの
。 ×・・折り目部分の被膜に、クラックが著しく認められ
るもの。 (iii )屋外展張試験 各フィルムを、三重県一志郡の試験圃場に設置した屋根
型ハウス(間口3m、奥行き5m、棟高1.5m、屋根
勾配30度)に、被膜を設けた面をハウスの外側にして
被膜し、昭和63年9月から平成2年9月までの2年間
展張試験を行った。
【0035】展張したフィルムについて、以下の方法に
より、フィルムの外観試験、フィルムの伸度保持率を測
定し、展張試験中のフィルムについて、防塵性を評価し
た。フィルムの外観・・外観を肉眼で観察したもの。評
価基準は、次のとおりである。 ◎・・変色等の外観変化が認められないもの。 ○・・わずかな変色等の外観変化が一部認められるもの
。 △・・変色等の外観変化がかなり認められるもの。 ×・・全面に変色が認められるもの。
【0036】フィルムの伸度保持率・・次式により算出
した値を意味する。 (展張後のフィルムの伸度)÷(展張前のフィルムの伸
度)×100(%) 防塵性・・次式により算出した値から評価した。 (展張後、経時的に回収したフィルムの光線透過率)÷
(展張前のフィルムの光線透過率* )×100(%)
*波長555 mμにおける直光線透過率(日立製作所
製、EPS−2U型使用)測定結果の表示は、次のとお
りとした。 ◎・・展張後の光線透過率が展張前の90%以上のもの
。 ○・・展張後の光線透過率が展張前の70〜89%の範
囲のもの。 △・・展張後の光線透過率が展張前の50〜69%の範
囲のもの。 ×・・展張後の光線透過率が展張前の50%未満のもの
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】
【0039】
【表3】
【0040】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  有機リン酸エステルまたは有機リン酸
    金属塩を含有する塩化ビニル系樹脂フィルムの片面また
    は両面に、界面活性剤を実質的に含まない下記アクリル
    系樹脂〔A〕及び〔B〕からなり、その配合割合が固形
    分重量比で〔A〕40〜99対〔B〕60〜1(両者の
    合計量を100とする)の割合である組成物の被膜が形
    成されてなる農業用塩化ビニル系樹脂フィルム。 〔A〕:アクリル酸或はメタクリル酸のアルキルエステ
    ル類を60重量部以上含有する混合物を重合して得られ
    る重量平均分子量が5−20万のアクリル系樹脂〔B〕
    :アクリル酸或はメタクリル酸のアルキルエステル類を
    60重量部以上含有する混合物を重合して得られる重量
    平均分子量が30−120万のアクリル系樹脂
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06143514A (ja) * 1992-10-19 1994-05-24 Mitsubishi Kasei Vinyl Co 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム
JPH07331008A (ja) * 1994-06-13 1995-12-19 Mitsubishi Chem Mkv Co 印刷用塩化ビニル系樹脂フィルム

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