JP2001211762A - 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム - Google Patents
農業用塩化ビニル系樹脂フィルムInfo
- Publication number
- JP2001211762A JP2001211762A JP2000028624A JP2000028624A JP2001211762A JP 2001211762 A JP2001211762 A JP 2001211762A JP 2000028624 A JP2000028624 A JP 2000028624A JP 2000028624 A JP2000028624 A JP 2000028624A JP 2001211762 A JP2001211762 A JP 2001211762A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- film
- vinyl chloride
- weight
- chloride resin
- resin film
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02A—TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
- Y02A40/00—Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
- Y02A40/10—Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in agriculture
- Y02A40/25—Greenhouse technology, e.g. cooling systems therefor
Landscapes
- Greenhouses (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
- Protection Of Plants (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 低温時の物性(伸び、強度、耐衝撃性)を向
上し、さらには、屋外暴露(経時後)の物性低下が著し
く少ない農業用塩化ビニル系樹脂フィルムを提供する。 【解決手段】 塩化ビニル系樹脂A100重量部に対し
て、塩素化ポリエチレンB0.5〜20重量部、可塑剤
30〜60重量部を混合した塩化ビニル系樹脂フィルム
の片面又は両面にアクリル系樹脂Cの水性分散液を塗布
した被膜が形成されてなることを特徴とする農業用塩化
ビニル系樹脂フィルム。
上し、さらには、屋外暴露(経時後)の物性低下が著し
く少ない農業用塩化ビニル系樹脂フィルムを提供する。 【解決手段】 塩化ビニル系樹脂A100重量部に対し
て、塩素化ポリエチレンB0.5〜20重量部、可塑剤
30〜60重量部を混合した塩化ビニル系樹脂フィルム
の片面又は両面にアクリル系樹脂Cの水性分散液を塗布
した被膜が形成されてなることを特徴とする農業用塩化
ビニル系樹脂フィルム。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、農業用塩化ビニル
系樹脂フィルムに関する。更に詳しくは、加工性良好で
あり、展張後の外力(風、雪、雹、アラレ等)による破
れ等の好ましくない現象に対して、低温下における強度
・耐衝撃・伸びに優れ、屋外暴露後の物性低下が著しく
少ない。さらには、屋外暴露後の防塵性の低下が少な
い、農業用塩化ビニル系樹脂フィルムに関するものであ
る。
系樹脂フィルムに関する。更に詳しくは、加工性良好で
あり、展張後の外力(風、雪、雹、アラレ等)による破
れ等の好ましくない現象に対して、低温下における強度
・耐衝撃・伸びに優れ、屋外暴露後の物性低下が著しく
少ない。さらには、屋外暴露後の防塵性の低下が少な
い、農業用塩化ビニル系樹脂フィルムに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、有用植物を栽培している農家で
は、収益性向上を目的として、有用植物をハウス(温
室)、またはトンネル内で促進栽培や抑制栽培する方法
が、広く採用される様になった。このハウス(温室)ま
たはトンネルの被覆資材としては、ポリエチレンフィル
ム、エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルム、ポリエス
テルフィルム、ポリカーボネートフィルム、硬質及び軟
質塩化ビニル系樹脂フィルム、ガラス等が使用されてい
る。なかでも軟質塩化ビニル系樹脂フィルムは、他の合
成樹脂フィルムに対して、光線透過率、保温性、機械的
強度、耐久性、作業性を総合して最も優れているので、
広く使用されている。
は、収益性向上を目的として、有用植物をハウス(温
室)、またはトンネル内で促進栽培や抑制栽培する方法
が、広く採用される様になった。このハウス(温室)ま
たはトンネルの被覆資材としては、ポリエチレンフィル
ム、エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルム、ポリエス
テルフィルム、ポリカーボネートフィルム、硬質及び軟
質塩化ビニル系樹脂フィルム、ガラス等が使用されてい
る。なかでも軟質塩化ビニル系樹脂フィルムは、他の合
成樹脂フィルムに対して、光線透過率、保温性、機械的
強度、耐久性、作業性を総合して最も優れているので、
広く使用されている。
【0003】しかしながら、軟質塩化ビニル系樹脂フィ
ルムは、樹脂軟化剤として、可塑剤が配合されており、
この可塑剤は、感温性が大きく、特に寒冷地区での展張
使用される際の伸びが悪く破れ易い。また、展張後も
風、雪、雹、アラレ等の外力がフィルムに加わった際に
破れ易いという問題点があった。このため、寒冷地区に
おける伸び、耐衝撃性等の物性を改善する方法として、
下記のような農業用の塩化ビニル系樹脂フィルム中の可
塑剤の量を増加、あるいは、耐寒性可塑剤の配合等、可
塑剤配合に関する方法が提案されている。
ルムは、樹脂軟化剤として、可塑剤が配合されており、
この可塑剤は、感温性が大きく、特に寒冷地区での展張
使用される際の伸びが悪く破れ易い。また、展張後も
風、雪、雹、アラレ等の外力がフィルムに加わった際に
破れ易いという問題点があった。このため、寒冷地区に
おける伸び、耐衝撃性等の物性を改善する方法として、
下記のような農業用の塩化ビニル系樹脂フィルム中の可
塑剤の量を増加、あるいは、耐寒性可塑剤の配合等、可
塑剤配合に関する方法が提案されている。
【0004】塩化ビニル系樹脂フィルム中の可塑剤量を
増加させる方法は、低温強度に対して、向上効果がある
ことが知られているが、この方法では、夏場等の高温時
にフィルムが、べたついたり、たるむことが知られてい
る。そこで、可塑剤の量をあまり増量することなく、低
温時の物性を向上させるために耐寒性の可塑剤を配合す
る方法が提案されている(特開昭58−49742号公
報等)。しかしながら、この方法では、一般に塩化ビニ
ル系樹脂との相溶性が悪く、ブリードしたり耐熱性に劣
る欠点がある。又、耐候性が劣る(褐変等)欠点があ
る。
増加させる方法は、低温強度に対して、向上効果がある
ことが知られているが、この方法では、夏場等の高温時
にフィルムが、べたついたり、たるむことが知られてい
る。そこで、可塑剤の量をあまり増量することなく、低
温時の物性を向上させるために耐寒性の可塑剤を配合す
る方法が提案されている(特開昭58−49742号公
報等)。しかしながら、この方法では、一般に塩化ビニ
ル系樹脂との相溶性が悪く、ブリードしたり耐熱性に劣
る欠点がある。又、耐候性が劣る(褐変等)欠点があ
る。
【0005】一方、農業用に使用される塩化ビニル系樹
脂フィルムは、展張使用される地域、場所等による影響
によって、ハウスまたはトンネルの外側の防塵性が低下
する欠点がある。
脂フィルムは、展張使用される地域、場所等による影響
によって、ハウスまたはトンネルの外側の防塵性が低下
する欠点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、かかる
状況にあって、低温時の物性(伸び、強度、耐衝撃性)
を向上し、さらには、屋外暴露(経時後)の物性低下が
著しく少ない農業用塩化ビニル系樹脂フィルムを提供す
ることを目的とした。又、フィルム成形時の加工性に優
れ、寒冷地区での展張の際にも破れず、屋外での展張後
の風、雪、雹、アラレ等の外力によって引き起こされる
破れも生じない。又、夏場等の高温時におけるべたつき
・たるみ(弾性率向上)を生じない、更には、経時後に
おいても、防塵性の低下の少ない農業用塩化ビニル系樹
脂フィルムを提供することを目的として、鋭意検討した
結果、本発明を完成するに至ったものである。
状況にあって、低温時の物性(伸び、強度、耐衝撃性)
を向上し、さらには、屋外暴露(経時後)の物性低下が
著しく少ない農業用塩化ビニル系樹脂フィルムを提供す
ることを目的とした。又、フィルム成形時の加工性に優
れ、寒冷地区での展張の際にも破れず、屋外での展張後
の風、雪、雹、アラレ等の外力によって引き起こされる
破れも生じない。又、夏場等の高温時におけるべたつき
・たるみ(弾性率向上)を生じない、更には、経時後に
おいても、防塵性の低下の少ない農業用塩化ビニル系樹
脂フィルムを提供することを目的として、鋭意検討した
結果、本発明を完成するに至ったものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】しかして、本発明の要旨
とするところは、塩化ビニル系樹脂[A]100重量部
に対して、塩素化ポリエチレン[B]0.5〜20重量
部、可塑剤30〜60重量部を混合した塩化ビニル系樹
脂フィルムの片面又は両面に、アクリル系樹脂[C]の
水性分散液を塗布した被膜を形成してなることを特徴と
する農業用塩化ビニル系樹脂フィルムに存する。
とするところは、塩化ビニル系樹脂[A]100重量部
に対して、塩素化ポリエチレン[B]0.5〜20重量
部、可塑剤30〜60重量部を混合した塩化ビニル系樹
脂フィルムの片面又は両面に、アクリル系樹脂[C]の
水性分散液を塗布した被膜を形成してなることを特徴と
する農業用塩化ビニル系樹脂フィルムに存する。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。 1.塩化ビニル系樹脂[A] 本発明において塩化ビニル系樹脂とは、ポリ塩化ビニル
のほか、塩化ビニルが主成分を占める共重合体をいう。
塩化ビニルと共重合しうる単量体化合物としては、塩化
ビニリデン、エチレン、プロピレン、アクリロニトリ
ル、マレイン酸、イタコン酸、アクリル酸、メタクリル
酸、酢酸ビニル等が挙げられる。これら塩化ビニル系樹
脂は、乳化重合法、懸濁重合法、溶液重合法、塊状重合
法等の従来公知の製造法のうち、いずれの方法によって
製造されたものであってもよい。
のほか、塩化ビニルが主成分を占める共重合体をいう。
塩化ビニルと共重合しうる単量体化合物としては、塩化
ビニリデン、エチレン、プロピレン、アクリロニトリ
ル、マレイン酸、イタコン酸、アクリル酸、メタクリル
酸、酢酸ビニル等が挙げられる。これら塩化ビニル系樹
脂は、乳化重合法、懸濁重合法、溶液重合法、塊状重合
法等の従来公知の製造法のうち、いずれの方法によって
製造されたものであってもよい。
【0009】本発明においては、上記塩化ビニル樹脂と
して、好ましくは平均重合度が1000以上2500以
下、更に好ましくは1100以上2000以下のものを
用いるのがよい。また、異なる平均重合度のものを2種
混合してもよい。この混合方法としては、フィルム製膜
加工時に2種類の樹脂を混合する方法が一般的である
が、塩化ビニル樹脂の重合時に重合条件コントロールに
よって、見掛け上2種類の平均重合度の異なる樹脂が混
合されたことになる方法であってもよい。
して、好ましくは平均重合度が1000以上2500以
下、更に好ましくは1100以上2000以下のものを
用いるのがよい。また、異なる平均重合度のものを2種
混合してもよい。この混合方法としては、フィルム製膜
加工時に2種類の樹脂を混合する方法が一般的である
が、塩化ビニル樹脂の重合時に重合条件コントロールに
よって、見掛け上2種類の平均重合度の異なる樹脂が混
合されたことになる方法であってもよい。
【0010】上記基体となる塩化ビニル系樹脂フィルム
には、柔軟性を付与するために、この樹脂100重量部
に対して、可塑剤が30〜60重量部、好ましくは、4
0〜55重量部配合される。30重量部未満では、低温
時での柔軟性に乏しいため、充分な低温物性が得られな
い。また、60重量部を越えると、常温下での取り扱い
性(べたつき性等)が悪化したり、製膜加工時の作業性
が低下するので好ましくない。
には、柔軟性を付与するために、この樹脂100重量部
に対して、可塑剤が30〜60重量部、好ましくは、4
0〜55重量部配合される。30重量部未満では、低温
時での柔軟性に乏しいため、充分な低温物性が得られな
い。また、60重量部を越えると、常温下での取り扱い
性(べたつき性等)が悪化したり、製膜加工時の作業性
が低下するので好ましくない。
【0011】使用しうる可塑剤としては、例えば、ジ−
n−オクチルフタレート、ジ−2−エチルヘキシルフタ
レート、ジベンジルフタレート、ジイソデシルフタレー
ト等のフタル酸誘導体;ジオクチルフタレート等のイソ
フタル酸誘導体;ジ−n−ブチルアジペート、ジオクチ
ルアジペート等のアジピン酸誘導体;ジ−n−ブチルマ
レート等のマレイン酸誘導体;トリ−n−ブチルシトレ
ート等のクエン酸誘導体;モノブチルイタコネート等の
イタコン酸誘導体;ブチルオレエート等のオレイン酸誘
導体;グリセリンモノリシノレート等のリシノール酸誘
導体;その他、エポキシ化大油、エポキシ樹脂系可塑剤
等が挙げられる。また、樹脂フィルムに柔軟性を付与す
るために、上述の可塑剤に限られるものでなく、例えば
熱可塑性ポリウレタン樹脂、ポリ酢酸ビニル等を使用す
ることもできる。
n−オクチルフタレート、ジ−2−エチルヘキシルフタ
レート、ジベンジルフタレート、ジイソデシルフタレー
ト等のフタル酸誘導体;ジオクチルフタレート等のイソ
フタル酸誘導体;ジ−n−ブチルアジペート、ジオクチ
ルアジペート等のアジピン酸誘導体;ジ−n−ブチルマ
レート等のマレイン酸誘導体;トリ−n−ブチルシトレ
ート等のクエン酸誘導体;モノブチルイタコネート等の
イタコン酸誘導体;ブチルオレエート等のオレイン酸誘
導体;グリセリンモノリシノレート等のリシノール酸誘
導体;その他、エポキシ化大油、エポキシ樹脂系可塑剤
等が挙げられる。また、樹脂フィルムに柔軟性を付与す
るために、上述の可塑剤に限られるものでなく、例えば
熱可塑性ポリウレタン樹脂、ポリ酢酸ビニル等を使用す
ることもできる。
【0012】2.塩素化ポリエチレン[B] 本発明の塩素化ポリエチレンとは、原料となるポリエチ
レンは、エチレンの単独重合、もしくは、エチレンと3
0重量%以下(好ましくは、20重量%以下)の炭素数
が12個以下(好ましくは、3〜9個)のα−オレフィ
ンを共重合することによって得られるものが好ましい。
レンは、エチレンの単独重合、もしくは、エチレンと3
0重量%以下(好ましくは、20重量%以下)の炭素数
が12個以下(好ましくは、3〜9個)のα−オレフィ
ンを共重合することによって得られるものが好ましい。
【0013】α−オレフィンの具体例としては、プロピ
レン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペ
ンテン等が挙げられる。原料となるポリオレフィンとし
ては、特にエチレンを単独重合したものが好ましい。本
発明に使用される塩素化ポリエチレンは、ポリエチレン
の粉末または粒子を水性懸濁液中で塩素化するか、ある
いは有機溶剤中に溶解したポリエチレンを塩素化する方
法が採用される。
レン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペ
ンテン等が挙げられる。原料となるポリオレフィンとし
ては、特にエチレンを単独重合したものが好ましい。本
発明に使用される塩素化ポリエチレンは、ポリエチレン
の粉末または粒子を水性懸濁液中で塩素化するか、ある
いは有機溶剤中に溶解したポリエチレンを塩素化する方
法が採用される。
【0014】上記塩素化ポリエチレンの塩化ビニル系樹
脂への配合量は、0.5〜20重量部、好ましくは0.
5〜10重量部がよい。0.5より少ないと初期物性及
び耐候後物性が向上されることなく、多すぎると、フィ
ルムが白濁し、好ましくない。上記範囲内でも特に1.
0〜7重量部が好適である。この塩素化ポリエチレンの
塩素含有量は、15〜50重量%の範囲がよい。少なす
ぎると塩化ビニル系樹脂との相溶性に劣り、フィルムが
白濁し好ましくなく、多すぎる範囲では、低温での物性
が向上することがないために好ましくない。上記範囲内
でも30〜50重量%が好ましく、特に35〜45重量
%が好適である。
脂への配合量は、0.5〜20重量部、好ましくは0.
5〜10重量部がよい。0.5より少ないと初期物性及
び耐候後物性が向上されることなく、多すぎると、フィ
ルムが白濁し、好ましくない。上記範囲内でも特に1.
0〜7重量部が好適である。この塩素化ポリエチレンの
塩素含有量は、15〜50重量%の範囲がよい。少なす
ぎると塩化ビニル系樹脂との相溶性に劣り、フィルムが
白濁し好ましくなく、多すぎる範囲では、低温での物性
が向上することがないために好ましくない。上記範囲内
でも30〜50重量%が好ましく、特に35〜45重量
%が好適である。
【0015】塩素化ポリエチレンのメルトインデックス
は、0.5〜150g/10分の範囲がよい。小さすぎ
ると塩化ビニル系樹脂との相溶性が劣りフィルムが白濁
し、大きすぎる範囲では、物性が添加量に比例して向上
することがなく、好ましくない。上記範囲内でも特に
1.0〜130g/10分が好適である。塩素化ポリエ
チレンの結晶化度は、0〜30%がよい。0%とは非結
晶の状態も含む意味である。高すぎる範囲では、塩化ビ
ニル系樹脂との相溶性が悪く、フィルム表面にブリード
するために好ましくない。上記範囲内でも20%以下、
又は0.01%以上が好ましく、特に1〜20%が好適
である。
は、0.5〜150g/10分の範囲がよい。小さすぎ
ると塩化ビニル系樹脂との相溶性が劣りフィルムが白濁
し、大きすぎる範囲では、物性が添加量に比例して向上
することがなく、好ましくない。上記範囲内でも特に
1.0〜130g/10分が好適である。塩素化ポリエ
チレンの結晶化度は、0〜30%がよい。0%とは非結
晶の状態も含む意味である。高すぎる範囲では、塩化ビ
ニル系樹脂との相溶性が悪く、フィルム表面にブリード
するために好ましくない。上記範囲内でも20%以下、
又は0.01%以上が好ましく、特に1〜20%が好適
である。
【0016】3.アクリル系共重合体 本発明の農業用塩化ビニル系樹脂フィルムには、加工性
の観点から、アクリル系共重合体を配合することが好ま
しい。アクリル系共重合体としては、メチルメタクリレ
ートモノマーを主単量体とし、メチルメタクリレートモ
ノマーと共重合可能なビニルモノマー単量体とを共重合
して得られるものが好ましい。
の観点から、アクリル系共重合体を配合することが好ま
しい。アクリル系共重合体としては、メチルメタクリレ
ートモノマーを主単量体とし、メチルメタクリレートモ
ノマーと共重合可能なビニルモノマー単量体とを共重合
して得られるものが好ましい。
【0017】共重合される割合は、(A)メチルメタク
リレート60〜100重量%、(B)メチルメタクリレ
ートモノマーと共重合可能なビニルモノマー単量体0〜
40重量部であることが好ましい。 メチルメタクリレ
ートモノマーが60重量%より少ない範囲では、アクリ
ル系共重合体と塩化ビニル系樹脂との相溶性が悪くフィ
ルム外観が劣るために好ましくない。
リレート60〜100重量%、(B)メチルメタクリレ
ートモノマーと共重合可能なビニルモノマー単量体0〜
40重量部であることが好ましい。 メチルメタクリレ
ートモノマーが60重量%より少ない範囲では、アクリ
ル系共重合体と塩化ビニル系樹脂との相溶性が悪くフィ
ルム外観が劣るために好ましくない。
【0018】メチルメタクリレートと共重合可能なビニ
ルモノマー単量体としては、エチルアクリレート、n−
プロピルアクリレート、i−プロピルアクリレート、n
−ブチルアクリレート、i−ブチルアクリレート、シク
ロヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレ
ート、デシルアクリレート等のようなアクリル酸のC1
〜C16のアルキルエステル類:エチルメタクリレー
ト、n−プロピルメタクリレート、i−プロピルメタク
リレート、n−ブチルメタクリレート、i−ブチルメタ
クリレート、シクロヘキシルメタクリレート、2−エチ
ルヘキシルメタクリレート、デシルメタクリレート等の
ようなメタクリル酸のC1〜C16のアルキルエステル
類:スチレン、アクリルニトリル、メタクリロニトリル
などを挙げることができる。これらメチルメタクリレー
トと共重合可能なビニルモノマー単量体は、1種類もし
くは数種類を組み合わせて共重合させても良い。
ルモノマー単量体としては、エチルアクリレート、n−
プロピルアクリレート、i−プロピルアクリレート、n
−ブチルアクリレート、i−ブチルアクリレート、シク
ロヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレ
ート、デシルアクリレート等のようなアクリル酸のC1
〜C16のアルキルエステル類:エチルメタクリレー
ト、n−プロピルメタクリレート、i−プロピルメタク
リレート、n−ブチルメタクリレート、i−ブチルメタ
クリレート、シクロヘキシルメタクリレート、2−エチ
ルヘキシルメタクリレート、デシルメタクリレート等の
ようなメタクリル酸のC1〜C16のアルキルエステル
類:スチレン、アクリルニトリル、メタクリロニトリル
などを挙げることができる。これらメチルメタクリレー
トと共重合可能なビニルモノマー単量体は、1種類もし
くは数種類を組み合わせて共重合させても良い。
【0019】上記アクリル系共重合体の塩化ビニル系樹
脂への配合量は、0.1〜10重量部の範囲が好まし
い。0.1重量部より少ないと加工性が改良されにく
く、10重量部より多い範囲では、加工性・物性共に比
例して向上することがないために好ましくない。上記範
囲内でも特に0.5〜5重量部が好適である。アクリル
系共重合体は、上記単量体の2種以上を所定量組み合わ
せて有機溶剤ないし水とともに重合缶に仕込み、重合開
始剤、必要に応じて分子量調節剤を加えて撹拌しつつ加
熱重合して得られる。重合は、公知の方法、例えば懸濁
重合法、溶液重合法、乳化重合法などが採用される。
脂への配合量は、0.1〜10重量部の範囲が好まし
い。0.1重量部より少ないと加工性が改良されにく
く、10重量部より多い範囲では、加工性・物性共に比
例して向上することがないために好ましくない。上記範
囲内でも特に0.5〜5重量部が好適である。アクリル
系共重合体は、上記単量体の2種以上を所定量組み合わ
せて有機溶剤ないし水とともに重合缶に仕込み、重合開
始剤、必要に応じて分子量調節剤を加えて撹拌しつつ加
熱重合して得られる。重合は、公知の方法、例えば懸濁
重合法、溶液重合法、乳化重合法などが採用される。
【0020】4.β−ジケトン化合物 本発明の農業用塩化ビニル系樹脂フィルムには、加工の
際、熱に対する変色防止の点からβ−ジケトン化合物を
配合することが好ましい。β−ジケトン化合物として
は、農業用塩化ビニルフィルムに通常配合されるもので
あればよく、β−ジケトン、デヒドロ酢酸等が挙げられ
る。β−ジケトンとしては、次の一般式[I]で表され
る構造単位を一分子中に1個以上含有する化合物が適当
である。
際、熱に対する変色防止の点からβ−ジケトン化合物を
配合することが好ましい。β−ジケトン化合物として
は、農業用塩化ビニルフィルムに通常配合されるもので
あればよく、β−ジケトン、デヒドロ酢酸等が挙げられ
る。β−ジケトンとしては、次の一般式[I]で表され
る構造単位を一分子中に1個以上含有する化合物が適当
である。
【0021】
【化1】
【0022】([I]式においてR1、R2は炭素数1
〜4のアルキル基、又はフェニル基を示す。) 一般式[I]に含まれるものとしては、具体的にアセチ
ルアセトン、ベンゾイルアセトン、ベンゾイルプロピオ
ニルメタン、ジベンゾイルメタン等が挙げられる。β−
ジケトン化合物の塩化ビニル系樹脂フィルムへの配合量
は、余り少ないと成形加工時の熱に対して変色が生じる
ために好ましくなく、余り多くしてもフィルムの耐着色
性は添加量に比例して向上することがない。好ましい配
合量は、塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、0.
005〜0.10重量部の範囲である。
〜4のアルキル基、又はフェニル基を示す。) 一般式[I]に含まれるものとしては、具体的にアセチ
ルアセトン、ベンゾイルアセトン、ベンゾイルプロピオ
ニルメタン、ジベンゾイルメタン等が挙げられる。β−
ジケトン化合物の塩化ビニル系樹脂フィルムへの配合量
は、余り少ないと成形加工時の熱に対して変色が生じる
ために好ましくなく、余り多くしてもフィルムの耐着色
性は添加量に比例して向上することがない。好ましい配
合量は、塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、0.
005〜0.10重量部の範囲である。
【0023】5.光安定剤 本発明の農業用塩化ビニル系樹脂フィルムには、被膜の
形成性、屋外展張性の点から光安定剤を配合することが
好ましい。光安定剤としては、農業用塩化ビニルフィル
ムに通常配合されるものであればよく、ヒンダードアミ
ン系、金属錯塩系等が挙げられる。特にヒンダードアミ
ン系光安定剤が好ましい。具体的には、以下の様なもの
が挙げられる。ヒンダードアミン系光安定剤としては、
次の一般式[II]又は[III]で表される構造単位を一分
子中に1個以上含有する化合物が適当である。
形成性、屋外展張性の点から光安定剤を配合することが
好ましい。光安定剤としては、農業用塩化ビニルフィル
ムに通常配合されるものであればよく、ヒンダードアミ
ン系、金属錯塩系等が挙げられる。特にヒンダードアミ
ン系光安定剤が好ましい。具体的には、以下の様なもの
が挙げられる。ヒンダードアミン系光安定剤としては、
次の一般式[II]又は[III]で表される構造単位を一分
子中に1個以上含有する化合物が適当である。
【0024】
【化2】
【0025】([II]式においてR1〜R4は炭素数1
〜4のアルキル基、R5は水素又は炭素数1〜4のアル
キル基を示す。)
〜4のアルキル基、R5は水素又は炭素数1〜4のアル
キル基を示す。)
【0026】
【化3】
【0027】([III]式においてR1〜R4は炭素数1
〜4のアルキル基、R5は水素又は炭素数1〜4のアル
キル基を示す。) 例えば一般式[IV]で表されるヒンダードアミン系化合
物が代表的なものである。
〜4のアルキル基、R5は水素又は炭素数1〜4のアル
キル基を示す。) 例えば一般式[IV]で表されるヒンダードアミン系化合
物が代表的なものである。
【0028】
【化4】
【0029】(式中、Rはリン又は、1〜4価のカルボ
ン酸から誘導されるモノ〜テトラアシル基、nは1〜4
の整数をそれぞれ示す。) 上記一般式[IV]に含まれるものとしては具体的には例
えば特公昭63−51458号公報に例示されている、
4−シクロヘキシノイルオキシ−2,6,6−テトラメ
チルピペリジン、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,
6−テトラメチルピペリジン、4−(o−クロロベンゾ
イルオキシ)−2,2,6,6−テトラメチルピペリジ
ン等が挙げられる。
ン酸から誘導されるモノ〜テトラアシル基、nは1〜4
の整数をそれぞれ示す。) 上記一般式[IV]に含まれるものとしては具体的には例
えば特公昭63−51458号公報に例示されている、
4−シクロヘキシノイルオキシ−2,6,6−テトラメ
チルピペリジン、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,
6−テトラメチルピペリジン、4−(o−クロロベンゾ
イルオキシ)−2,2,6,6−テトラメチルピペリジ
ン等が挙げられる。
【0030】金属錯塩系光安定剤としては、金属が、ニ
ッケルとコバルトが好ましい。具体的には、以下の様な
ものが挙げられる。 ニッケル金属錯体:ニッケル〔2,2‘−チオビス(4
−ターシャリオクチル)フェノレート〕ノルマルブチル
アミン、ニッケルジブチルジチオカーバメイト、ニッケ
ルビス〔oエチル3,5(ジターシャリブチル4−ヒド
ロキシベンジル)〕ホスフェート、ニッケルビス(オク
チルフェニルサルファイド)等が挙げられる。 コバルト金属錯体:コバルトジシクロヘキシルジチオホ
スフェート、〔1−フェニル,3−メチル,4−デカノ
イル,ピラゾレート(5)2〕ニッケル等が挙げられ
る。
ッケルとコバルトが好ましい。具体的には、以下の様な
ものが挙げられる。 ニッケル金属錯体:ニッケル〔2,2‘−チオビス(4
−ターシャリオクチル)フェノレート〕ノルマルブチル
アミン、ニッケルジブチルジチオカーバメイト、ニッケ
ルビス〔oエチル3,5(ジターシャリブチル4−ヒド
ロキシベンジル)〕ホスフェート、ニッケルビス(オク
チルフェニルサルファイド)等が挙げられる。 コバルト金属錯体:コバルトジシクロヘキシルジチオホ
スフェート、〔1−フェニル,3−メチル,4−デカノ
イル,ピラゾレート(5)2〕ニッケル等が挙げられ
る。
【0031】光安定剤の塩化ビニル系樹脂フィルムへの
配合量は、余り少ないとフィルムの耐候性が十分に優れ
たものとならないので好ましくなく、余り多くしてもフ
ィルムの耐候性は添加量に比例して向上することがな
く、フィルム表面の噴き出しがおこる。好ましい配合量
は、塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、0.1〜
1.0重量部の範囲である。
配合量は、余り少ないとフィルムの耐候性が十分に優れ
たものとならないので好ましくなく、余り多くしてもフ
ィルムの耐候性は添加量に比例して向上することがな
く、フィルム表面の噴き出しがおこる。好ましい配合量
は、塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、0.1〜
1.0重量部の範囲である。
【0032】本発明の農業用塩化ビニル系樹脂フィルム
には、被膜の形成性、屋外展張性の点から紫外線吸収
剤、光安定剤を併用することが好ましい。紫外線吸収剤
としては、農業用塩化ビニルフィルムに通常配合される
ものであればよく、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェ
ノン系、サリチル酸エステル系、ハイドロキノン系、シ
アノアクリレート系等各種の紫外線吸収剤が挙げられ
る。特にベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾフ
ェノン系紫外線吸収剤が好ましい。具体的には、以下の
ようなものが挙げられる。
には、被膜の形成性、屋外展張性の点から紫外線吸収
剤、光安定剤を併用することが好ましい。紫外線吸収剤
としては、農業用塩化ビニルフィルムに通常配合される
ものであればよく、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェ
ノン系、サリチル酸エステル系、ハイドロキノン系、シ
アノアクリレート系等各種の紫外線吸収剤が挙げられ
る。特にベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾフ
ェノン系紫外線吸収剤が好ましい。具体的には、以下の
ようなものが挙げられる。
【0033】ベンゾフェノン系紫外線吸収剤;2−ヒド
ロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,4−ジヒド
ロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オク
トキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ
−2′−カルボキシベンゾフェノン、2,2′−ジヒド
ロキシ−4,4′−ジメトキシベンゾフェノン、2−ヒ
ドロキシ−4−ベンゾイルオキシベンゾフェノン、2,
2′−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2
−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホンベンゾフェ
ノン、2,2′,4,4′−テトラヒドロキシベンゾフ
ェノン、2,2′−ジヒドロキシ−4,4′−ジメトキ
シベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−5−クロルベンゾ
フェノン、ビス−(2−メトキシ−4−ヒドロキシ−5
−ベンゾイルフェニル)メタン。
ロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,4−ジヒド
ロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オク
トキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ
−2′−カルボキシベンゾフェノン、2,2′−ジヒド
ロキシ−4,4′−ジメトキシベンゾフェノン、2−ヒ
ドロキシ−4−ベンゾイルオキシベンゾフェノン、2,
2′−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2
−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホンベンゾフェ
ノン、2,2′,4,4′−テトラヒドロキシベンゾフ
ェノン、2,2′−ジヒドロキシ−4,4′−ジメトキ
シベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−5−クロルベンゾ
フェノン、ビス−(2−メトキシ−4−ヒドロキシ−5
−ベンゾイルフェニル)メタン。
【0034】ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤;2−
(2′−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2
−(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)ベンゾ
トリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−5′−メチル
フェニル)−5−カルボン酸ブチルエステルベンゾトリ
アゾール、2−(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェ
ニル)−5,6−ジクロロベンゾトリアゾール、2−
(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)−5−エ
チルスルホンベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロ
キシ−5′−t−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾ
トリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−5′−t−ブ
チルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒド
ロキシ−5′−アミノフェニル)ベンゾトリアゾール、
2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジメチルフェニ
ル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−
3′,5′−ジメチルフェニル)−5−メトキシベンゾ
トリアゾール、2−(2′−メチル−4′−ヒドロキシ
フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ステアリ
ルオキシ−3′,5′−ジメチルフェニル)−5−メチ
ルベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−5−
カルボン酸フェニル)ベンゾトリアゾールエチルエステ
ル、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−t−ブ
チルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−
(2′−ヒドロキシ−3′−メチル−5′−t−ブチル
フェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−
(2′−ヒドロキシ−3′−t−ブチル−5′−メチル
フェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−
(2′−ヒドロキシ−5′−メトキシフェニル)ベンゾ
トリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−
ジ−t−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾ
ール、2−(2′−ヒドロキシ−5′−シクロヘキシル
フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキ
シ−4′,5′−ジメチルフェニル)−5−カルボン酸
ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−5−メ
チルフェニル)−5−カルボン酸ブチルエステルベンゾ
トリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−4′,5′−
ジクロルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−
ヒドロキシ−3′,5′−ジメチルフェニル)−5−エ
チルスルホベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキ
シ−4′−オクトキシフェニル)ベンゾトリアゾール、
2−(2′−ヒドロキシ−5′−メトキシフェニル)−
5−メチルベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキ
シ−5′−メチルフェニル)−5−カルボン酸エステル
ベンゾトリアゾール、2−(2′−アセトキシ−メチル
フェニル)ベンゾトリアゾール。
(2′−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2
−(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)ベンゾ
トリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−5′−メチル
フェニル)−5−カルボン酸ブチルエステルベンゾトリ
アゾール、2−(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェ
ニル)−5,6−ジクロロベンゾトリアゾール、2−
(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)−5−エ
チルスルホンベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロ
キシ−5′−t−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾ
トリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−5′−t−ブ
チルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒド
ロキシ−5′−アミノフェニル)ベンゾトリアゾール、
2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジメチルフェニ
ル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−
3′,5′−ジメチルフェニル)−5−メトキシベンゾ
トリアゾール、2−(2′−メチル−4′−ヒドロキシ
フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ステアリ
ルオキシ−3′,5′−ジメチルフェニル)−5−メチ
ルベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−5−
カルボン酸フェニル)ベンゾトリアゾールエチルエステ
ル、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−t−ブ
チルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−
(2′−ヒドロキシ−3′−メチル−5′−t−ブチル
フェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−
(2′−ヒドロキシ−3′−t−ブチル−5′−メチル
フェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−
(2′−ヒドロキシ−5′−メトキシフェニル)ベンゾ
トリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−
ジ−t−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾ
ール、2−(2′−ヒドロキシ−5′−シクロヘキシル
フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキ
シ−4′,5′−ジメチルフェニル)−5−カルボン酸
ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−5−メ
チルフェニル)−5−カルボン酸ブチルエステルベンゾ
トリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−4′,5′−
ジクロルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−
ヒドロキシ−3′,5′−ジメチルフェニル)−5−エ
チルスルホベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキ
シ−4′−オクトキシフェニル)ベンゾトリアゾール、
2−(2′−ヒドロキシ−5′−メトキシフェニル)−
5−メチルベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキ
シ−5′−メチルフェニル)−5−カルボン酸エステル
ベンゾトリアゾール、2−(2′−アセトキシ−メチル
フェニル)ベンゾトリアゾール。
【0035】上記紫外線吸収剤の基体フィルムへの配合
量は、基体の塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、
0.02〜8重量部の範囲が好ましい。0.02重量部
より少ない時は、農業用塩化ビニル系樹脂フィルムの耐
候性が、十分に優れたものとならないので好ましくな
い。他方、8重量部より多い時は、フィルム使用時に他
の添加剤とともにフィルム表面に噴き出したりするとい
う問題がおこり、好ましくない。上記範囲のうち、0.
1〜3重量部の範囲が好ましい。
量は、基体の塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、
0.02〜8重量部の範囲が好ましい。0.02重量部
より少ない時は、農業用塩化ビニル系樹脂フィルムの耐
候性が、十分に優れたものとならないので好ましくな
い。他方、8重量部より多い時は、フィルム使用時に他
の添加剤とともにフィルム表面に噴き出したりするとい
う問題がおこり、好ましくない。上記範囲のうち、0.
1〜3重量部の範囲が好ましい。
【0036】6.有機リン酸エステル又は有機リン酸金
属塩 本発明の農業用塩化ビニル系樹脂フィルムには、上記塩
化ビニル系樹脂に、有機リン酸エステル又は有機リン酸
金属塩を配合することが好ましい。有機リン酸エステル
としては、トリイソプロピルフェニルホスフェート、イ
ソデシルジフェニルホスフェート、トリス(イソプロピ
ルフェニル)ホスフェート、トリブチルホスフェート、
トリエチルホスフェート、トリオクチルホスフェート、
トリブトキシエチルホスフェート、トリフェニルホスフ
ェート、オクチルジフェニルホスフェート、トリキシレ
ニルホスフェート等があるが中でもトリクレジルホスフ
ェート、及びトリキシレニルホスフェートが特に好まし
い。
属塩 本発明の農業用塩化ビニル系樹脂フィルムには、上記塩
化ビニル系樹脂に、有機リン酸エステル又は有機リン酸
金属塩を配合することが好ましい。有機リン酸エステル
としては、トリイソプロピルフェニルホスフェート、イ
ソデシルジフェニルホスフェート、トリス(イソプロピ
ルフェニル)ホスフェート、トリブチルホスフェート、
トリエチルホスフェート、トリオクチルホスフェート、
トリブトキシエチルホスフェート、トリフェニルホスフ
ェート、オクチルジフェニルホスフェート、トリキシレ
ニルホスフェート等があるが中でもトリクレジルホスフ
ェート、及びトリキシレニルホスフェートが特に好まし
い。
【0037】上記の有機リン酸エステルは、単独さらに
複合物にしても使用できる。例えば、有機リン酸エステ
ルと有機亜リン酸エステルの複合物が挙げられ、有機リ
ン酸エステルには、ジフェニルホスフェートのようなホ
スホネート系化合物も含まれる。有機リン酸金属塩とし
ては、一般式[V]又は[VI]
複合物にしても使用できる。例えば、有機リン酸エステ
ルと有機亜リン酸エステルの複合物が挙げられ、有機リ
ン酸エステルには、ジフェニルホスフェートのようなホ
スホネート系化合物も含まれる。有機リン酸金属塩とし
ては、一般式[V]又は[VI]
【0038】
【化5】
【0039】
【化6】
【0040】(式中、Mは、亜鉛、カルシウム、バリウ
ム、マグネシウム、コバルト又は、ストロンチウムを意
味する。また、R1、R2及びR3は各々、アルキル、
アリール、アリールアルキル、アルキルアリール又はエ
ーテル結合を有するアルキル基を意味する。)で示され
るものが挙げられる。 R1、R2及びR3で表される
アルキル基の例としては、メチル、エチル、プロピル、
イソプロピル、ブチル、イソブチル、第2ブチル、第3
ブチル、アミン、ネオペンチル、イソアミル、ヘキシ
ル、イソヘキシル、ヘプチル、オクチル、イソオクチ
ル、2−エチルヘキシル、デシル、イソデシル、ラウリ
ル、トリデシル、C12〜C13混合アルキル、ステア
リル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロオクチ
ル、シクロドデシル、4−メチルシクロヘキシル基等を
挙げることができる。
ム、マグネシウム、コバルト又は、ストロンチウムを意
味する。また、R1、R2及びR3は各々、アルキル、
アリール、アリールアルキル、アルキルアリール又はエ
ーテル結合を有するアルキル基を意味する。)で示され
るものが挙げられる。 R1、R2及びR3で表される
アルキル基の例としては、メチル、エチル、プロピル、
イソプロピル、ブチル、イソブチル、第2ブチル、第3
ブチル、アミン、ネオペンチル、イソアミル、ヘキシ
ル、イソヘキシル、ヘプチル、オクチル、イソオクチ
ル、2−エチルヘキシル、デシル、イソデシル、ラウリ
ル、トリデシル、C12〜C13混合アルキル、ステア
リル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロオクチ
ル、シクロドデシル、4−メチルシクロヘキシル基等を
挙げることができる。
【0041】アリール基の例としては、フェニル、ナフ
チル基等を挙げることができる。アリールアルキル基の
例としては、ベンジル、β−フェニルエチル、α−フェ
ニルプロピル、β−フェニルプロピル基等を挙げること
ができる。アルキルアリール基の例としては、トリル、
キシリル、エチルフェニル、ブチルフェニル、第3ブチ
ルフェニル、オクチルフェニル、イソオクチルフェニ
ル、第3オクチルフェニル、ノニルフェニル、2,4−
ジ−第3ブチルフェニル基等が挙げられる。
チル基等を挙げることができる。アリールアルキル基の
例としては、ベンジル、β−フェニルエチル、α−フェ
ニルプロピル、β−フェニルプロピル基等を挙げること
ができる。アルキルアリール基の例としては、トリル、
キシリル、エチルフェニル、ブチルフェニル、第3ブチ
ルフェニル、オクチルフェニル、イソオクチルフェニ
ル、第3オクチルフェニル、ノニルフェニル、2,4−
ジ−第3ブチルフェニル基等が挙げられる。
【0042】エーテル結合を有するアルキル基として
は、フルフリル、テトラヒドロフルフリル、5−メチル
フルフリル及びα−メチルフルフリル基、又は、メチル
−、エチル−、イソプロピル−、ブチル−、イソブチル
−、ヘキシル−、シクロヘキシル−、フェニルセロソル
ブ残基;メチル−、エチル−、イソプロピル−、ブチル
−、イソブチルカルビトール残基;トリエチレングリコ
ールモノメチルエーテル、−モノエチルエーテル、−モ
ノブチルエーテル残基;グリセリン1、2−ジメチルエ
ーテル、−モノエチルエーテル、−モノブチルエーテル
残基;グリセリン1、2−ジメチルエーテル、−1,3
−ジエチルエーテル、−1−エチル−2−プロピルエー
テル残基;ノニルフェノキシポリエトキシエチル、ラウ
ロキシポリエトキシエチル残基等が挙げられる。
は、フルフリル、テトラヒドロフルフリル、5−メチル
フルフリル及びα−メチルフルフリル基、又は、メチル
−、エチル−、イソプロピル−、ブチル−、イソブチル
−、ヘキシル−、シクロヘキシル−、フェニルセロソル
ブ残基;メチル−、エチル−、イソプロピル−、ブチル
−、イソブチルカルビトール残基;トリエチレングリコ
ールモノメチルエーテル、−モノエチルエーテル、−モ
ノブチルエーテル残基;グリセリン1、2−ジメチルエ
ーテル、−モノエチルエーテル、−モノブチルエーテル
残基;グリセリン1、2−ジメチルエーテル、−1,3
−ジエチルエーテル、−1−エチル−2−プロピルエー
テル残基;ノニルフェノキシポリエトキシエチル、ラウ
ロキシポリエトキシエチル残基等が挙げられる。
【0043】又、Mで表される金属は、亜鉛、カルシウ
ム又はバリウムが特に好ましい。これら有機リン酸エス
テル又は有機リン酸金属塩は、1種又は2種以上配合す
ることができる。本発明の農業用フィルムは、有機リン
酸エステル及び有機リン酸金属塩を併用するのが被膜の
形成性、屋外展張性の点からも好ましい。
ム又はバリウムが特に好ましい。これら有機リン酸エス
テル又は有機リン酸金属塩は、1種又は2種以上配合す
ることができる。本発明の農業用フィルムは、有機リン
酸エステル及び有機リン酸金属塩を併用するのが被膜の
形成性、屋外展張性の点からも好ましい。
【0044】有機リン酸エステル又は有機リン酸金属塩
の配合量は、塩化ビニル系樹脂100重量部に対して
0.1〜15重量部の範囲内、好ましくは、0.2〜1
0重量部の範囲内で選ばれる。配合量が0.1重量部未
満では軟質塩化ビニル系樹脂フィルムの耐候性及び防塵
性は向上しない。配合量が15重量部より多いとフィル
ムの透明性が極度に劣ってしまうので好ましくない。前
記範囲内では、0.2〜8重量部の範囲であるのが特に
好ましい。
の配合量は、塩化ビニル系樹脂100重量部に対して
0.1〜15重量部の範囲内、好ましくは、0.2〜1
0重量部の範囲内で選ばれる。配合量が0.1重量部未
満では軟質塩化ビニル系樹脂フィルムの耐候性及び防塵
性は向上しない。配合量が15重量部より多いとフィル
ムの透明性が極度に劣ってしまうので好ましくない。前
記範囲内では、0.2〜8重量部の範囲であるのが特に
好ましい。
【0045】勿論、前記塩化ビニル系樹脂には、上記可
塑剤、アクリル系共重合体、着色防止剤、光安定剤、有
機リン酸エステル又は有機リン酸金属塩、紫外線吸収剤
の他に、必要に応じて、成形用の合成樹脂に通常配合さ
れる公知の樹脂添加物、例えば、滑剤、熱安定剤、酸化
防止剤、安定化助剤、帯電防止剤、防曇剤、防カビ剤、
防藻剤、無機フェラー、着色剤等を配合することができ
る。
塑剤、アクリル系共重合体、着色防止剤、光安定剤、有
機リン酸エステル又は有機リン酸金属塩、紫外線吸収剤
の他に、必要に応じて、成形用の合成樹脂に通常配合さ
れる公知の樹脂添加物、例えば、滑剤、熱安定剤、酸化
防止剤、安定化助剤、帯電防止剤、防曇剤、防カビ剤、
防藻剤、無機フェラー、着色剤等を配合することができ
る。
【0046】本発明に係わるフィルムに配合しうる滑剤
としては、ポリエチレンワックス、ビスアマイド系化合
物、流動パラフィン等が挙げられ、酸化防止剤として
は、有機フォスファイト化合物等が挙げられる。また、
熱安定剤としては、β−ジケトン化合物等が挙げられ
る。以上の各種樹脂添加物は、それぞれ1種又は数種を
組み合わせて使用することができる。上記各種樹脂添加
物の添加量は、フィルムの性質を悪化させない範囲、通
常は基体の塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、1
0重量部以下の範囲で選ぶことができる。
としては、ポリエチレンワックス、ビスアマイド系化合
物、流動パラフィン等が挙げられ、酸化防止剤として
は、有機フォスファイト化合物等が挙げられる。また、
熱安定剤としては、β−ジケトン化合物等が挙げられ
る。以上の各種樹脂添加物は、それぞれ1種又は数種を
組み合わせて使用することができる。上記各種樹脂添加
物の添加量は、フィルムの性質を悪化させない範囲、通
常は基体の塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、1
0重量部以下の範囲で選ぶことができる。
【0047】フィルムの基体となる塩化ビニル系樹脂
に、前記可塑剤、光安定剤、紫外線吸収剤、有機リン酸
エステル又は有機リン酸金属塩、更に他の樹脂添加物を
配合するには、各々必要量秤量し、リボンブレンダー、
バンバリーミキサー、スーパーミキサーその他従来から
知られている配合機、混合機を使用すればよい。このよ
うにして得られた樹脂組成物をフィルム化するには、そ
れ自体公知の方法例えば溶融押出成形法(T−ダイ法、
インフレーション法を含む)、カレンダー成形法、溶液
流延法等によればよい。
に、前記可塑剤、光安定剤、紫外線吸収剤、有機リン酸
エステル又は有機リン酸金属塩、更に他の樹脂添加物を
配合するには、各々必要量秤量し、リボンブレンダー、
バンバリーミキサー、スーパーミキサーその他従来から
知られている配合機、混合機を使用すればよい。このよ
うにして得られた樹脂組成物をフィルム化するには、そ
れ自体公知の方法例えば溶融押出成形法(T−ダイ法、
インフレーション法を含む)、カレンダー成形法、溶液
流延法等によればよい。
【0048】7.被膜成分 7−1 アクリル系樹脂[C] 本発明では、フィルムの片面又は両面にアクリル系樹脂
の水性分散液を塗布した被膜を形成する。アクリル系樹
脂としては、アクリル酸エステル系モノマー、メタアク
リル酸エステル系モノマーを主体とした共重合体を用い
ることができ、例えばメチルメタクリレートモノマーを
40重量%以上、ホモポリマーのガラス転移点が15℃
〜70℃であるアクリル系モノマーを10〜60重量%
の割合で使用し製造されたものが挙げられる。その他、
上記モノマーと共重合可能なビニル系モノマーを共重合
させてもよい。その共重合物のガラス転移点は50℃〜
100℃であることが好ましい。
の水性分散液を塗布した被膜を形成する。アクリル系樹
脂としては、アクリル酸エステル系モノマー、メタアク
リル酸エステル系モノマーを主体とした共重合体を用い
ることができ、例えばメチルメタクリレートモノマーを
40重量%以上、ホモポリマーのガラス転移点が15℃
〜70℃であるアクリル系モノマーを10〜60重量%
の割合で使用し製造されたものが挙げられる。その他、
上記モノマーと共重合可能なビニル系モノマーを共重合
させてもよい。その共重合物のガラス転移点は50℃〜
100℃であることが好ましい。
【0049】更に好ましい該アクリル系樹脂としては、
その重量平均分子量が30万以上、更に好ましくは40
万以上の超高分子量アクリル系樹脂のものが挙げられる
これら被覆剤に用いられるアクリル系樹脂の水性分散液
は、通常の乳化重合、懸濁重合、その他コロイダル懸濁
液等連続層を水とする分散液を得る一般的な手法により
得られる。超高分子アクリル樹脂は、その際のラジカル
開始剤濃度、重合温度条件などを調整することにより得
られる。重合反応の結果得られた反応液自体が水性分散
液の場合もあるが、必要により更に水で希釈し、更に必
要に応じ造膜助剤或いは界面活性剤等の添加剤を添加し
被覆剤とする。
その重量平均分子量が30万以上、更に好ましくは40
万以上の超高分子量アクリル系樹脂のものが挙げられる
これら被覆剤に用いられるアクリル系樹脂の水性分散液
は、通常の乳化重合、懸濁重合、その他コロイダル懸濁
液等連続層を水とする分散液を得る一般的な手法により
得られる。超高分子アクリル樹脂は、その際のラジカル
開始剤濃度、重合温度条件などを調整することにより得
られる。重合反応の結果得られた反応液自体が水性分散
液の場合もあるが、必要により更に水で希釈し、更に必
要に応じ造膜助剤或いは界面活性剤等の添加剤を添加し
被覆剤とする。
【0050】ホモポリマーのガラス転移点が15℃〜7
0℃であるアクリル系モノマーとしては、例えばエチル
メタアクリレート、イソブチルメタクリレート、n−ブ
チルメタクリレート、β―ヒドロキシエチルメタクリレ
ート、2―ヒドロキシエチルメタクリレート等があり、
これら或いはメチルメタクリレートと共重合可能なビニ
ル系モノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリ
ル酸、イタコン酸、アクリルアミド、メタクリルアミ
ド、N−メチロールアクリルアミド、スチレン、アクリ
ロニトリル、酢酸ビニル等が挙げられる。造膜助剤とし
ては、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセ
ロソルブ、エチルカルビトール、ブチルカルビトール、
ヘキシレングリコール等が用いられる。又、界面活性剤
としては、一般に用いられるアニオン系、カチオン系、
ノニオン系のいずれをも使用できる。ラジカル開始剤と
しては、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムなどの過
硫酸塩、或いはベンゾイルパーオキサイド、アゾビスイ
ソブチルニトリル、アゾビスバレロニトリルなどの通常
のラジカル重合に用いられる重合開始剤を使用すること
ができる。
0℃であるアクリル系モノマーとしては、例えばエチル
メタアクリレート、イソブチルメタクリレート、n−ブ
チルメタクリレート、β―ヒドロキシエチルメタクリレ
ート、2―ヒドロキシエチルメタクリレート等があり、
これら或いはメチルメタクリレートと共重合可能なビニ
ル系モノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリ
ル酸、イタコン酸、アクリルアミド、メタクリルアミ
ド、N−メチロールアクリルアミド、スチレン、アクリ
ロニトリル、酢酸ビニル等が挙げられる。造膜助剤とし
ては、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセ
ロソルブ、エチルカルビトール、ブチルカルビトール、
ヘキシレングリコール等が用いられる。又、界面活性剤
としては、一般に用いられるアニオン系、カチオン系、
ノニオン系のいずれをも使用できる。ラジカル開始剤と
しては、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムなどの過
硫酸塩、或いはベンゾイルパーオキサイド、アゾビスイ
ソブチルニトリル、アゾビスバレロニトリルなどの通常
のラジカル重合に用いられる重合開始剤を使用すること
ができる。
【0051】上記被膜組成物には、これら成分の他に、
補助的な成分、例えば酸化防止剤、中和剤、紫外線吸収
剤、光安定剤、帯電防止剤、顔料、染料、発泡剤、滑剤
等配合することができる。又、アクリル系樹脂と相溶性
のある他樹脂を混合することが可能であり、他樹脂とし
ては、フッ化ビニリデン系樹脂、パーフルオロアルキル
基を側鎖にもつアクリル樹脂、セルロースアセテートブ
チレート樹脂、シリコン樹脂等が、挙げられる。又、ア
クリル系樹脂中に官能基を有するモノマーを共重合させ
ておき、これらの官能基と反応する基、例えばアミノ
基、イソシアネート基、メラミン基、エポキシ基、エチ
レンーイミン基等を有する外部架橋剤を加えてもよい。
基体フィルムの表面に防塵塗膜の被膜を形成するには、
各組成物の溶液または分散液をドクターブレードコート
法、グラビアロールコート法、エヤナイフコート法、リ
バースロールコート法、デイプコート法、カーテンロー
ルコート法、スプレイコート法、ロッドコート法等の塗
布方法が用いられる。被膜形成法としては、例えば自然
乾燥法、熱風乾燥法、赤外線乾燥法、遠赤外線乾燥法等
があるが、乾燥速度、安全性を勘案すれば熱風乾燥法が
有利である。この場合の温度条件は50℃〜200℃の
範囲とし、時間は、10秒〜15分の間で選ぶのがよ
い。
補助的な成分、例えば酸化防止剤、中和剤、紫外線吸収
剤、光安定剤、帯電防止剤、顔料、染料、発泡剤、滑剤
等配合することができる。又、アクリル系樹脂と相溶性
のある他樹脂を混合することが可能であり、他樹脂とし
ては、フッ化ビニリデン系樹脂、パーフルオロアルキル
基を側鎖にもつアクリル樹脂、セルロースアセテートブ
チレート樹脂、シリコン樹脂等が、挙げられる。又、ア
クリル系樹脂中に官能基を有するモノマーを共重合させ
ておき、これらの官能基と反応する基、例えばアミノ
基、イソシアネート基、メラミン基、エポキシ基、エチ
レンーイミン基等を有する外部架橋剤を加えてもよい。
基体フィルムの表面に防塵塗膜の被膜を形成するには、
各組成物の溶液または分散液をドクターブレードコート
法、グラビアロールコート法、エヤナイフコート法、リ
バースロールコート法、デイプコート法、カーテンロー
ルコート法、スプレイコート法、ロッドコート法等の塗
布方法が用いられる。被膜形成法としては、例えば自然
乾燥法、熱風乾燥法、赤外線乾燥法、遠赤外線乾燥法等
があるが、乾燥速度、安全性を勘案すれば熱風乾燥法が
有利である。この場合の温度条件は50℃〜200℃の
範囲とし、時間は、10秒〜15分の間で選ぶのがよ
い。
【0052】7―2 防曇性被膜 本願発明の基体フィルムの他方の面には、好ましくはシ
リカゾル及び/又はアルミナゾルとバインダー成分を含
有する防曇剤組成物に由来する被膜が形成される。シリ
カゾルやアルミナゾルとは、コロイダルシリカやコロイ
ダルアルミナが液体に分散した分散系をいい、コロイダ
ルシリカ及び/又はコロイダルアルミナは平均粒子径が
5〜100mμm範囲のものが好ましい。単独でも組み
合わせて使用してもよいし、平均粒子径の異なる2種以
上のものを組み合わせて用いてもよい。両者を組み合わ
せるときは、重量比でシリカゾル/アルミナゾルが95
〜5/5〜95(全体として100とする)の割合にす
るのが好ましい。防曇剤組成物に配合されるバインダー
成分としては、アルミナゾルあるいはシリカゾルの分散
液である水ないしアルコールのような親水性媒体との親
和性のよいものを選ぶ必要がある。具体的には、このよ
うな親水性を有する界面活性剤あるいは、熱可塑性樹脂
などが使用される。界面活性剤は、シリカゾルまたはア
ルミナゾルによって、その使用種類を変える必要があ
る。
リカゾル及び/又はアルミナゾルとバインダー成分を含
有する防曇剤組成物に由来する被膜が形成される。シリ
カゾルやアルミナゾルとは、コロイダルシリカやコロイ
ダルアルミナが液体に分散した分散系をいい、コロイダ
ルシリカ及び/又はコロイダルアルミナは平均粒子径が
5〜100mμm範囲のものが好ましい。単独でも組み
合わせて使用してもよいし、平均粒子径の異なる2種以
上のものを組み合わせて用いてもよい。両者を組み合わ
せるときは、重量比でシリカゾル/アルミナゾルが95
〜5/5〜95(全体として100とする)の割合にす
るのが好ましい。防曇剤組成物に配合されるバインダー
成分としては、アルミナゾルあるいはシリカゾルの分散
液である水ないしアルコールのような親水性媒体との親
和性のよいものを選ぶ必要がある。具体的には、このよ
うな親水性を有する界面活性剤あるいは、熱可塑性樹脂
などが使用される。界面活性剤は、シリカゾルまたはア
ルミナゾルによって、その使用種類を変える必要があ
る。
【0053】バインダー成分として使用する熱可塑性樹
脂としては、上記のように媒体との親和性のよいアクリ
ル系樹脂、塩化ビニルー酢酸ビニル系樹脂、ポリエチレ
ン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、塩化ビニリデン系樹脂、
ポリウレタン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、スチロ
ール系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、不飽和ポリエステル系
樹脂等が挙げられるが、特にアクリル系樹脂が好適であ
る。媒体が水の場合は、樹脂の水エマルジョンが好まし
い。防曇剤組成物の主成分であるシリカゾル及び/又は
アルミナゾルは、その配合量が固形分重量比でバインダ
ー成分に対し0.5〜40倍の範囲にあるのが好まし
い。高すぎると、防曇効果が配合量に比例して向上しな
いばかりでなく、塗布後に形成される塗膜が白濁し光線
透過率を低下させる現象があらわれる。また、塗膜が粗
雑で脆弱になり易くなる傾向がある。一方、低すぎると
十分な防曇効果を発揮しがたくなる。
脂としては、上記のように媒体との親和性のよいアクリ
ル系樹脂、塩化ビニルー酢酸ビニル系樹脂、ポリエチレ
ン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、塩化ビニリデン系樹脂、
ポリウレタン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、スチロ
ール系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、不飽和ポリエステル系
樹脂等が挙げられるが、特にアクリル系樹脂が好適であ
る。媒体が水の場合は、樹脂の水エマルジョンが好まし
い。防曇剤組成物の主成分であるシリカゾル及び/又は
アルミナゾルは、その配合量が固形分重量比でバインダ
ー成分に対し0.5〜40倍の範囲にあるのが好まし
い。高すぎると、防曇効果が配合量に比例して向上しな
いばかりでなく、塗布後に形成される塗膜が白濁し光線
透過率を低下させる現象があらわれる。また、塗膜が粗
雑で脆弱になり易くなる傾向がある。一方、低すぎると
十分な防曇効果を発揮しがたくなる。
【0054】防曇剤組成物には、バインダー成分同士を
架橋させる架橋剤を併用してもよい。こうすることによ
り防曇被膜の耐水性を向上させることができる。架橋性
化合物としては、前述の防曇用の被膜組成物に使用され
る同じものが防曇剤組成物においても使用することがで
きる。架橋性化合物の使用量は、バインダー成分の固形
分に対し、1〜30重量%の範囲、特に0.5〜10重
量%の範囲が好ましい。また、防曇剤組成物には、必要
に応じ、消泡剤、滑剤、帯電防止剤、その他各種の添加
剤を混合することができる。しかして、防曇剤組成物
は、通常液状で使用される。液状分散媒としては、水を
含む親和性ないし水混合性溶媒が含まれ、水;メチルア
ルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール
等の一価アルコール類;エチレングリコール、ジエチレ
ングリコール、グリセリン等の多価アルコール類:ベン
ジルアルコール類の環式アルコール類;セロソルブアセ
テート類;ケトン類等が挙げられる。これらは単独で用
いても併用してもよいが、本発明で用いられる防曇剤組
成物の分散安定性、フィルム表面に塗布した後の濡れ
性、液状分散媒の除去の難易、経済性を勘案して決める
のが好ましい。
架橋させる架橋剤を併用してもよい。こうすることによ
り防曇被膜の耐水性を向上させることができる。架橋性
化合物としては、前述の防曇用の被膜組成物に使用され
る同じものが防曇剤組成物においても使用することがで
きる。架橋性化合物の使用量は、バインダー成分の固形
分に対し、1〜30重量%の範囲、特に0.5〜10重
量%の範囲が好ましい。また、防曇剤組成物には、必要
に応じ、消泡剤、滑剤、帯電防止剤、その他各種の添加
剤を混合することができる。しかして、防曇剤組成物
は、通常液状で使用される。液状分散媒としては、水を
含む親和性ないし水混合性溶媒が含まれ、水;メチルア
ルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール
等の一価アルコール類;エチレングリコール、ジエチレ
ングリコール、グリセリン等の多価アルコール類:ベン
ジルアルコール類の環式アルコール類;セロソルブアセ
テート類;ケトン類等が挙げられる。これらは単独で用
いても併用してもよいが、本発明で用いられる防曇剤組
成物の分散安定性、フィルム表面に塗布した後の濡れ
性、液状分散媒の除去の難易、経済性を勘案して決める
のが好ましい。
【0055】本発明において、基体フィルムの表面に形
成させる被膜の厚さは、基体フィルムの1/10以下で
あるのが好ましい。被膜の厚さが基体フィルムの1/1
0より大であると、基体フィルムと被膜とでは屈曲性に
差があるため、被膜が基体フィルムから剥離する等の現
象がおこりやすく、また、被膜に亀裂が生じて基体フィ
ルムの強度を低下させるという現象が生起し、好ましく
ない。
成させる被膜の厚さは、基体フィルムの1/10以下で
あるのが好ましい。被膜の厚さが基体フィルムの1/1
0より大であると、基体フィルムと被膜とでは屈曲性に
差があるため、被膜が基体フィルムから剥離する等の現
象がおこりやすく、また、被膜に亀裂が生じて基体フィ
ルムの強度を低下させるという現象が生起し、好ましく
ない。
【0056】なお、上記被膜組成物を塗布する前に、軟
質塩化ビニル系樹脂フィルムの表面を予め、アルコール
または水で洗浄したり、プラズマ放電処理、あるいはコ
ロナ放電処理したり、他の塗料あるいはプライマーを下
塗りする等の前処理を施してもよい。本発明に係わる農
業用塩化ビニル系樹脂フィルムを実際に農業用に使用す
るにあたっては、被膜が片面のみに形成されているとき
は、防塵被膜の設けられた側をハウスまたはトンネルの
外側となるようにして使用する。
質塩化ビニル系樹脂フィルムの表面を予め、アルコール
または水で洗浄したり、プラズマ放電処理、あるいはコ
ロナ放電処理したり、他の塗料あるいはプライマーを下
塗りする等の前処理を施してもよい。本発明に係わる農
業用塩化ビニル系樹脂フィルムを実際に農業用に使用す
るにあたっては、被膜が片面のみに形成されているとき
は、防塵被膜の設けられた側をハウスまたはトンネルの
外側となるようにして使用する。
【0057】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明
するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の例に
限定されるものではない。 I.基体フィルムの調整 実施例1〜3、比較例1〜2 塩化ビニル樹脂(平均重合度1500) 100重量部 ジ−2−エチルヘキシルフタレート(DOP) 45重量部 塩素化ポリエチレン(第1表に示す組成、第4表に示す重量部) トリキシレニルホスフェート 5重量部 エポキシ樹脂 3重量部 バリウム−亜鉛系複合液状安定剤 1.5重量部 ステアリン酸バリウム 0.2重量部 ステアリン酸亜鉛 0.4重量部 ソルビタンラウレート 1.5重量部 2、4―ジヒドロキシベンゾフェノン 0.06重量部 よりなる樹脂組成物を、準備し、配合した。
するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の例に
限定されるものではない。 I.基体フィルムの調整 実施例1〜3、比較例1〜2 塩化ビニル樹脂(平均重合度1500) 100重量部 ジ−2−エチルヘキシルフタレート(DOP) 45重量部 塩素化ポリエチレン(第1表に示す組成、第4表に示す重量部) トリキシレニルホスフェート 5重量部 エポキシ樹脂 3重量部 バリウム−亜鉛系複合液状安定剤 1.5重量部 ステアリン酸バリウム 0.2重量部 ステアリン酸亜鉛 0.4重量部 ソルビタンラウレート 1.5重量部 2、4―ジヒドロキシベンゾフェノン 0.06重量部 よりなる樹脂組成物を、準備し、配合した。
【0058】各配合物を、スーパーミキサーで10分間
撹拌混合したのち、180℃に加温したミルロール上で
混練し、厚さ0.10mmの基体フィルムを調整した。
撹拌混合したのち、180℃に加温したミルロール上で
混練し、厚さ0.10mmの基体フィルムを調整した。
【0059】II.アクリル系重合体[C]の調整 水125部、過硫酸カリウム0.025部及びポリオキ
シエチレンアルキルフェニルエーテル誘導体1.0部を
反応容器中に仕込み、窒素気流下に70℃に昇温した。
これに第2表に示した各単量体の混合物100重量部を
3時間で滴下し、乳化重合させ、滴下終了後更に3時間
反応させ、樹脂固形分濃度45%の反応液(水性分散
液)を得た。この反応液にアンモニア水を滴下し、PH
を7.0に中和した。
シエチレンアルキルフェニルエーテル誘導体1.0部を
反応容器中に仕込み、窒素気流下に70℃に昇温した。
これに第2表に示した各単量体の混合物100重量部を
3時間で滴下し、乳化重合させ、滴下終了後更に3時間
反応させ、樹脂固形分濃度45%の反応液(水性分散
液)を得た。この反応液にアンモニア水を滴下し、PH
を7.0に中和した。
【0060】II―2. 被膜の形成 中和した反応液100重量部に対し、造膜助剤としての
ブチルカルビトール5重量部およびアルキルフェノール
エーテル3重量部加え、最後に樹脂固形分濃度が20重
量%になるように水で希釈した。前記の方法で調整した
基体フィルムの片面に、上記被覆組成物を、#5バーコ
ーターを用いて、各々塗布した。塗布したフィルムを1
30℃のオーブン中にて1分間保持して、水を揮散させ
た。得られた各フィルムの被膜の量は、約3g/m2 で
あった。 III.防曇剤組成物の被膜の形成 第3表に示した主成分(コロイダルシリカ及び/又はア
ルミナゾル)とバインダー成分と架橋剤及び液状分散媒
とを配合して防曇剤組成物を得た。アクリル系樹脂を形
成した基体フィルムのもう一方の面に、上記防曇剤組成
物をロールコート法により連続的に塗布し、乾燥炉中8
0℃で1分間保持して液状分散媒を揮散させ、各フィル
ムを巻き取った。得られた各フィルムの被膜の量は、約
1g/m2 であった。
ブチルカルビトール5重量部およびアルキルフェノール
エーテル3重量部加え、最後に樹脂固形分濃度が20重
量%になるように水で希釈した。前記の方法で調整した
基体フィルムの片面に、上記被覆組成物を、#5バーコ
ーターを用いて、各々塗布した。塗布したフィルムを1
30℃のオーブン中にて1分間保持して、水を揮散させ
た。得られた各フィルムの被膜の量は、約3g/m2 で
あった。 III.防曇剤組成物の被膜の形成 第3表に示した主成分(コロイダルシリカ及び/又はア
ルミナゾル)とバインダー成分と架橋剤及び液状分散媒
とを配合して防曇剤組成物を得た。アクリル系樹脂を形
成した基体フィルムのもう一方の面に、上記防曇剤組成
物をロールコート法により連続的に塗布し、乾燥炉中8
0℃で1分間保持して液状分散媒を揮散させ、各フィル
ムを巻き取った。得られた各フィルムの被膜の量は、約
1g/m2 であった。
【0061】IV.フィルムの評価 以下の方法においてフィルムの性能を評価し、その結果
を第5表、第6表に示す。 初期外観 実施例、比較例で作成したフィルムの外観を、肉眼での
観察及び日立製作所(株)製EPS−2U型により直進
光線透過率(波長555nm)を測定した。この評価基
準は、次のとおりである。 I)目視外観 ◎…表面光沢にむらがなく、かつ荒れ、しわのないも
の。 △…表面光沢にむらがあり、又は荒れ、しわのないも
の。 ×…表面光沢にむらがあり、かつ荒れ、しわのあるも
の。 II)直進光線透過率 ◎…透過率が、85%以上のもの。 ○…透過率が、65%〜84%のもの。 △…透過率が、45%〜64%のもの。 ×…透過率が、45%未満のもの。
を第5表、第6表に示す。 初期外観 実施例、比較例で作成したフィルムの外観を、肉眼での
観察及び日立製作所(株)製EPS−2U型により直進
光線透過率(波長555nm)を測定した。この評価基
準は、次のとおりである。 I)目視外観 ◎…表面光沢にむらがなく、かつ荒れ、しわのないも
の。 △…表面光沢にむらがあり、又は荒れ、しわのないも
の。 ×…表面光沢にむらがあり、かつ荒れ、しわのあるも
の。 II)直進光線透過率 ◎…透過率が、85%以上のもの。 ○…透過率が、65%〜84%のもの。 △…透過率が、45%〜64%のもの。 ×…透過率が、45%未満のもの。
【0062】低温物性 衝撃強度:実施例、比較例で得られたフィルムを10c
m×10cmのサンプルを9枚用意し、JIS B−7
503に規定されたダイヤルゲージでサンプルの中心部
の厚みを測定する。上記サンプルを−15℃の室内にお
いて、東洋精機(株)製パンクチャーにより測定した。 衝撃強度=測定値(衝撃値)/測定厚み×公称厚み
m×10cmのサンプルを9枚用意し、JIS B−7
503に規定されたダイヤルゲージでサンプルの中心部
の厚みを測定する。上記サンプルを−15℃の室内にお
いて、東洋精機(株)製パンクチャーにより測定した。 衝撃強度=測定値(衝撃値)/測定厚み×公称厚み
【0063】屋外展張試験 各種のフィルムを、三重県一志郡の試験圃場に設置した
屋根型ハウス(開口3m、奥行き5m、棟高1.5m、
屋根勾配30度)に、アクリル水分散液被膜を設けた面
をハウスの外側にして被覆し、平成10年3月〜平成1
1年2月までの1年間展張試験を行った。 展張したフ
ィルムについて、以下の方法により、フィルムの耐候後
の伸び残率、フィルムの低温時における衝撃強度、脆性
破壊率を評価した。 I)外観 で実施した内容と同様の方法で、試験及び評価を実施
した。 II)低温物性 で実施した内容と同様の方法で、試験及び評価を実施
した。 III)防塵性 次式により算出した値を以下の評価基準により判断し
た。 (展張後、経時的に回収したフィルムの光線透過率*)
/(展張前の光線透過率*)×100 *波長555nmにおける直進光線透過率(日立製作所
製、EPS−2U型使用) ◎…展張後の光線透過率が展張前の90%以上のもの。 ○…展張後の光線透過率が展張前の70〜89%の範囲
のもの。 △…展張後の光線透過率が展張前の50〜69%の範囲
のもの。 ×…展張後の光線透過率が展張前の50%未満のもの。
屋根型ハウス(開口3m、奥行き5m、棟高1.5m、
屋根勾配30度)に、アクリル水分散液被膜を設けた面
をハウスの外側にして被覆し、平成10年3月〜平成1
1年2月までの1年間展張試験を行った。 展張したフ
ィルムについて、以下の方法により、フィルムの耐候後
の伸び残率、フィルムの低温時における衝撃強度、脆性
破壊率を評価した。 I)外観 で実施した内容と同様の方法で、試験及び評価を実施
した。 II)低温物性 で実施した内容と同様の方法で、試験及び評価を実施
した。 III)防塵性 次式により算出した値を以下の評価基準により判断し
た。 (展張後、経時的に回収したフィルムの光線透過率*)
/(展張前の光線透過率*)×100 *波長555nmにおける直進光線透過率(日立製作所
製、EPS−2U型使用) ◎…展張後の光線透過率が展張前の90%以上のもの。 ○…展張後の光線透過率が展張前の70〜89%の範囲
のもの。 △…展張後の光線透過率が展張前の50〜69%の範囲
のもの。 ×…展張後の光線透過率が展張前の50%未満のもの。
【0064】IV)防曇性 展張したフィルムにつき、日中フィルムサイド部を巻き
上げ、夕方フィルムを密閉した後、展張中の天井部と巻
き上げ部各々の内面に、付着する水滴の状況を経時的に
肉眼で観察した。評価基準は次の通りである。 ◎…フィルム表面(ハウス内面に面した方、以下同じ)
に付着した水滴同士が合体して薄膜状に広がり、この薄
膜状部分の面積がフィルム表面の2/3未満、1/2以
上のもの。展張後の光線透過率が90%以上のもの。 ○…フィルム表面に付着した水滴同士の合体は認められ
るが、薄膜状部分の面積がフィルム表面の1/2未満の
もの。 △…フィルム表面に付着した水滴同士の合体は認められ
るが、薄膜状部分の形状が認められないもの。 ×…フィルム表面に付着した水滴同士の合体は認められ
ないもの。
上げ、夕方フィルムを密閉した後、展張中の天井部と巻
き上げ部各々の内面に、付着する水滴の状況を経時的に
肉眼で観察した。評価基準は次の通りである。 ◎…フィルム表面(ハウス内面に面した方、以下同じ)
に付着した水滴同士が合体して薄膜状に広がり、この薄
膜状部分の面積がフィルム表面の2/3未満、1/2以
上のもの。展張後の光線透過率が90%以上のもの。 ○…フィルム表面に付着した水滴同士の合体は認められ
るが、薄膜状部分の面積がフィルム表面の1/2未満の
もの。 △…フィルム表面に付着した水滴同士の合体は認められ
るが、薄膜状部分の形状が認められないもの。 ×…フィルム表面に付着した水滴同士の合体は認められ
ないもの。
【表1】
【表2】
【表3】
【表4】
【表5】
【表6】
【0065】
【発明の効果】以上、実施例からも明らかなように本発
明は、次のような効果を奏し、その農業上の利用価値
は、極めて大である。 (1)本発明に係わる農業用塩化ビニル系樹脂フィルム
は、経時後の低温時における物性低下が少なく、使用末
期においても、低温における物性に優れている。 (2)本発明に係わる農業用塩化ビニル系樹脂フィルム
は、低温下における物性に優れており、展張時による破
れ、展張後の外力(風、雪、雹、アラレ等)による破れ
に対する抵抗性に優れている。
明は、次のような効果を奏し、その農業上の利用価値
は、極めて大である。 (1)本発明に係わる農業用塩化ビニル系樹脂フィルム
は、経時後の低温時における物性低下が少なく、使用末
期においても、低温における物性に優れている。 (2)本発明に係わる農業用塩化ビニル系樹脂フィルム
は、低温下における物性に優れており、展張時による破
れ、展張後の外力(風、雪、雹、アラレ等)による破れ
に対する抵抗性に優れている。
【0066】(3)本発明に係わる農業用塩化ビニル系
樹脂フィルムは、夏場等の高温時において、べたつきが
発生しない。又、弾性率が優れているために、夏場等の
高温時に“たるみ"等が発生しない。 (4)本発明に係わる農業用塩化ビニル系樹脂フィルム
は、屋外に展張されても防塵性の低下度合いが少ない。
樹脂フィルムは、夏場等の高温時において、べたつきが
発生しない。又、弾性率が優れているために、夏場等の
高温時に“たるみ"等が発生しない。 (4)本発明に係わる農業用塩化ビニル系樹脂フィルム
は、屋外に展張されても防塵性の低下度合いが少ない。
【0067】(5)本発明に関わる農業用塩化ビニル系
樹脂フィルムは、フィルムの一方面に防曇剤組成物に由
来する被膜が形成されており、該フィルムを防曇剤組成
物の被膜がハウスの内側になるように展張した時、水滴
の付着を抑制する機能を果たし、防曇効果は、長期間に
わたって持続する。尚、本発明に係わる農業用塩化ビニ
ル系樹脂フィルムにおいて、塩素化ポリエチレンを混合
することによる内部応力緩和効果・分子の絡まりの増大
によって、低温時の物性向上を引き出し、さらには、耐
候後の物性の低下を抑える効果を引き出す。以上より本
発明の農業用塩化ビニル系樹脂フィルムは、低温時物性
・耐候後の物性に優れている。
樹脂フィルムは、フィルムの一方面に防曇剤組成物に由
来する被膜が形成されており、該フィルムを防曇剤組成
物の被膜がハウスの内側になるように展張した時、水滴
の付着を抑制する機能を果たし、防曇効果は、長期間に
わたって持続する。尚、本発明に係わる農業用塩化ビニ
ル系樹脂フィルムにおいて、塩素化ポリエチレンを混合
することによる内部応力緩和効果・分子の絡まりの増大
によって、低温時の物性向上を引き出し、さらには、耐
候後の物性の低下を抑える効果を引き出す。以上より本
発明の農業用塩化ビニル系樹脂フィルムは、低温時物性
・耐候後の物性に優れている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木下 一也 愛知県名古屋市中村区岩塚町大池2番地 三菱化学エムケーブイ株式会社名古屋事業 所内 (72)発明者 原 寿磨 愛知県名古屋市中村区岩塚町大池2番地 三菱化学エムケーブイ株式会社名古屋事業 所内 Fターム(参考) 2B024 DA03 DA05 DA07 DB01 EA01 2B029 EC04 EC09 EC14 EC16 EC20 4F100 AA19D AA19E AA19H AA20D AA20E AA20H AK01D AK01E AK04A AK15A AK25B AK25C AK53 AL06A BA02 BA03 BA04 BA05 BA06 BA07 BA10A BA10C BA10D BA10E CA04 EH46 EH462 GB01 JA06A JA07B JA07C JA11A JB05D JB05E JB16D JB16E JK01 JK08 JK10 JM01B JM01C YY00A YY00D YY00E
Claims (5)
- 【請求項1】 塩化ビニル系樹脂[A]100重量部に
対して、塩素化ポリエチレン[B]0.5〜20重量
部、可塑剤30〜60重量部を混合した塩化ビニル系樹
脂フィルムの片面又は両面に、アクリル系樹脂[C]の
水性分散液を塗布した被膜を形成してなることを特徴と
する農業用塩化ビニル系樹脂フィルム。 - 【請求項2】 該アクリル系樹脂が、重量平均分子量3
0万以上の高分子量のアクリル系樹脂であることを特徴
とする請求項1記載の農業用塩化ビニル系樹脂フィル
ム。 - 【請求項3】 該塩素化ポリエチレンが塩素含有量15
〜50重量%、メルトインデックス0.5〜150g/
10分、結晶化度0〜30%であることを特徴とする請
求項1又は請求項2記載の農業用塩化ビニル系樹脂フィ
ルム。 - 【請求項4】 該フィルムの他方の面に、シリカゾル及
び/又はアルミナゾルと熱可塑性樹脂を含有する防曇剤
組成物に由来する被膜が形成されてなることを特徴とす
る請求項1ないし請求項3のいずれかの項記載の農業用
塩化ビニル系樹脂フィルム。 - 【請求項5】 該シリカゾル及び/又はアルミナゾルが
固形分重量比で熱可塑性樹脂の0.5〜40倍で含有さ
れてなることを特徴とする請求項1ないし請求項4のい
ずれかの項記載の農業用塩化ビニル系樹脂フィルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000028624A JP2001211762A (ja) | 2000-02-07 | 2000-02-07 | 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000028624A JP2001211762A (ja) | 2000-02-07 | 2000-02-07 | 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001211762A true JP2001211762A (ja) | 2001-08-07 |
Family
ID=18554000
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000028624A Pending JP2001211762A (ja) | 2000-02-07 | 2000-02-07 | 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001211762A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2010091326A3 (en) * | 2009-02-09 | 2010-12-02 | 3M Innovative Properties Company | Dust suppressants |
-
2000
- 2000-02-07 JP JP2000028624A patent/JP2001211762A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2010091326A3 (en) * | 2009-02-09 | 2010-12-02 | 3M Innovative Properties Company | Dust suppressants |
US8124231B2 (en) | 2009-02-09 | 2012-02-28 | 3M Innovative Properties Company | Dust suppressants |
US8507092B2 (en) | 2009-02-09 | 2013-08-13 | 3M Innovative Properties Company | Dust suppressants |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPH0646901B2 (ja) | 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム | |
JP3175659B2 (ja) | 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム | |
JP2001211762A (ja) | 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム | |
JP2001061356A (ja) | 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム | |
JP3577999B2 (ja) | 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム | |
JP2001016999A (ja) | 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム | |
JP2001226550A (ja) | 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム | |
JPH11268205A (ja) | 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム | |
JP2000037826A (ja) | 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム | |
JPH11269334A (ja) | 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム | |
JP2001026080A (ja) | 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム | |
JP2000141557A (ja) | 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム | |
JP2001211760A (ja) | 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム | |
JP2001016997A (ja) | 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム | |
JPH11254606A (ja) | 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム | |
JP2001016998A (ja) | 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム | |
JP2000143915A (ja) | 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム | |
JP4459609B2 (ja) | 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム | |
JP3175657B2 (ja) | 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム | |
JPH04250037A (ja) | 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム | |
JP2001016996A (ja) | 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム | |
JP2000062107A (ja) | 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム | |
JP2000044698A (ja) | 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム | |
JP2630186B2 (ja) | 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム | |
JP2006020552A (ja) | 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム |