JPH05185217A - アルミニウム部材と異種金属部材との接合方法 - Google Patents

アルミニウム部材と異種金属部材との接合方法

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JPH05185217A
JPH05185217A JP10284592A JP10284592A JPH05185217A JP H05185217 A JPH05185217 A JP H05185217A JP 10284592 A JP10284592 A JP 10284592A JP 10284592 A JP10284592 A JP 10284592A JP H05185217 A JPH05185217 A JP H05185217A
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solder
aluminum
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brazing
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Shuichiro Kato
周一郎 加藤
Masao Kinoshita
雅夫 木下
Hiroshi Ikami
浩 井神
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Nippon Aluminium Co Ltd
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Nippon Aluminium Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 アルミニウム部材と銅を除く異種金属部材と
をアルミニウム部材用のろう材又ははんだを用いてろう
付け又ははんだ付けにより接合する方法を提供すること
である。 【構成】 アルミニウム部材と銅を除く異種金属部材と
をアルミニウム部材用のろう材又ははんだを用いてろう
付け又ははんだ付けにより接合する方法であって、異種
金属部材の接合部分の表面に、予め、銅、アルミニウ
ム、亜鉛、鉛、ケイ素、カドミウム、スズ、及びこれら
の1種以上を主成分とする合金、の内から任意に選択し
た金属からなるめっきを施しておき、このめっきを施し
た異種金属部材の接合部分を溶融ろう材中又は溶融はん
だ中に浸漬し、超音波振動を加えて接合部分にろう材又
ははんだを付着させ、その後にろう付け又ははんだ付け
を行なうことを特徴とするものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】アルミニウム部材(即ちアルミニ
ウム又はアルミニウム合金)と銅を除く異種金属部材と
をアルミニウム部材用のろう材又ははんだを用いてろう
付け又ははんだ付けにより接合する方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来技術及びその問題点】例えば特公昭55−403
1号には、アルミニウムパイプと銅パイプとをアルミニ
ウム部材用のはんだ(例えばJIS Z 3281)を
用いてはんだ付けして接合する方法が示されている。こ
の方法は、溶融されたはんだ中に銅パイプを浸漬し、超
音波振動を加えることによって銅パイプの接合部分の表
面にはんだめっきを施し、一方、アルミニウムパイプの
接合部分の表面にも同様にはんだめっきを施し、そして
両者をはんだめっきを再溶融させて接合するものであ
る。
【0003】しかし、上記方法において、銅の代わりに
他の金属、例えば鉄系合金を用いた場合には、鉄系合金
の表面にアルミニウム部材用のはんだが付着しないた
め、接合は不可能であった。鉄系合金等との接合を行な
うには、一般に、ろう付けが考えられるが、ろう付けで
は、接合後にフラックスの後処理等の手間がかかってい
た。
【0004】
【発明の目的】本発明は、アルミニウム部材と銅を除く
異種金属部材とをアルミニウム部材用のろう材又ははん
だを用いてろう付け又ははんだ付けにより接合する方法
を提供することを目的とする。
【0005】
【目的を達成するための手段】本発明のアルミニウム部
材と異種金属部材との接合方法は、異種金属部材の接合
部分の表面に、予め、銅、アルミニウム、亜鉛、鉛、ケ
イ素、カドミウム、スズ、及びこれらの1種以上を主成
分とする合金、の内から任意に選択した金属からなるめ
っきを施しておき、このめっきを施した異種金属部材の
接合部分を溶融ろう材中又は溶融はんだ中に浸漬し、超
音波振動を加えて接合部分にろう材又ははんだを付着さ
せ、その後にろう付け又ははんだ付けを行なうことを特
徴とするものである。
【0006】
【作用】上記選択された金属からなるめっきが施された
異種金属部材の接合部分に、ろう材又ははんだを付着さ
せる際においては、次のような反応が生じると考えられ
る。即ち、上記めっきとろう材又ははんだとの界面にお
いては、金属間化合物及び酸化物からなる層が形成され
る。この層は超音波振動に伴なうキャビテーションによ
って剥離していき、その際に、この層中のめっき成分
が、異種金属部材表面の酸化物から酸素を奪いながら、
ろう材中又ははんだ中に拡散していく。これにより、異
種金属部材表面は活性化され、ろう材又ははんだのぬれ
が生じ、異種金属部材表面には、ろう材又ははんだの成
分と異種金属部材の成分とからなる化合物層が形成され
るとともに、その化合物層を介してろう材又ははんだが
強固に付着し、ろう材又ははんだからなるめっき層が形
成される。
【0007】
【実施例】以下、本発明の実施例を図に基づいて説明す
る。なお、ここでは、アルミニウム部材用のはんだを用
い、予め施すめっきとして銅を用いている。図1は本発
明により接合するアルミニウム部材と異種金属部材を示
す縦断面図である。図1において、1は異種金属部材で
あるインバー合金(Fe−42%Ni合金)、2はアル
ミニウム部材であるアルミニウム合金(例えばA606
3、A1050)である。接合はインバー合金1の端部
1aとアルミニウム合金2の凹部2aとで行なわれる。
【0008】図2ないし図6は本発明の方法を工程順に
示す縦断面図である。まず、図2に示すように、インバ
ー合金1の端部(接合部分)1aの表面に銅めっき層3
を形成する。このめっき処理は、通常の方法、即ち脱
脂、水洗、電解、水洗、乾燥という工程を経て行なわれ
る。その際の電解条件は表1に示す通りである。電解時
間を約1〜3分とすることにより、数μmの厚さの銅め
っき層3が得られた。
【表1】
【0009】次に、図3に示すように、銅めっき層3の
形成されたインバー合金1の銅めっき層3の部分を、溶
融されたはんだ4中に浸漬し、超音波振動を適切なホー
ンを通じてインバー合金1又ははんだ浴7に加える。は
んだ4としては、アルミニウム部材用のはんだであるZ
n−5%Alを用いる。この融点は380℃である。超
音波の周波数は約17.6KHzとする。超音波振動を
加えることにより、キャビテーションが生じる。この
際、次のような反応が生じると考えられる。即ち、銅め
っき層3とはんだ4との界面においては、金属間化合物
及び酸化物からなる層が形成される。この層は超音波振
動に伴なうキャビテーションによって剥離していき、そ
の際に、この層中の銅が、インバー合金1表面の酸化物
から酸素を奪いながら、はんだ4中に拡散していく。こ
れにより、インバー合金1表面は活性化され、はんだ4
のぬれが生じ、インバー合金1表面には、図4に示すよ
うに、はんだ4の成分とインバー合金1の成分とからな
る化合物層5が形成されるとともに、その化合物層5を
介してはんだ4が強固に付着してはんだめっき層6が形
成される。
【0010】一方、図5に示すように、アルミニウム合
金2の凹部2aの壁面にもはんだ4からなるめっき層6
を形成する。このめっき処理は図3に示す場合と同様
に、アルミニウム合金2を溶融されたはんだ4中に浸漬
し、超音波振動をアルミニウム合金2又ははんだ浴7に
加えて行なわれる。
【0011】そして、図6に示すように、インバー合金
1のはんだめっき層6とアルミニウム合金2のはんだめ
っき層6とを合わせ、両めっき層6を溶融させるととも
にインバー合金1又はアルミニウム合金2に超音波振動
を加えることにより、インバー合金1とアルミニウム合
金2とを接合させる。
【0012】以上のように本発明の方法では、銅めっき
層3を形成したことにより化合物層5が形成され、化合
物層5を介することによってはんだめっき層6がインバ
ー合金1に強固に付着する。従って、はんだめっき層6
を介することによってインバー合金1とアルミニウム合
金2とがはんだ付けにより接合されることとなる。な
お、はんだめっき層6を形成する際の温度は、はんだ4
を溶融させるための400℃程度である。
【0013】しかも、超音波振動を加えることにより、
フラックスを用いることなくはんだめっき層6が形成さ
れる。従って、フラックスの後処理は不要であり、ま
た、フラックスによってインバー合金1やアルミニウム
合金2が腐食されることもない。
【0014】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、インバー
合金1の端部(接合部分)1aの表面に予め銅めっき層
3を形成しておいたので、はんだめっき層6を化合物層
5を介して端部1a表面に強固に付着させることがで
き、はんだめっき層6を介することによってインバー合
金1とアルミニウム合金2とをはんだ付けにより接合す
ることができる。
【0015】しかも、超音波振動を加えることにより、
フラックスを用いることなくはんだめっき層6を形成す
ることができるので、フラックスの後処理を不要にで
き、また、フラックスによってインバー合金1やアルミ
ニウム合金2が腐食されるのを防止できる。従って、作
業の簡易化、作業後のインバー合金1やアルミニウム合
金2の品質の向上を図ることができる。
【0016】
【別の実施例】上記実施例では、アルミニウム部材用の
はんだを用いているが、アルミニウム部材用のろう材の
範疇に含まれるものであれば、はんだに限らず用いるこ
とができる。更に、予め施すめっきとしては銅を用いて
いるが、次に列挙する金属を用いることもできる。即
ち、アルミニウム、亜鉛、鉛、ケイ素、カドミウム、ス
ズ、及びこれらの1種以上を主成分とする合金。これら
の場合においても、上記実施例と同様の作用効果を奏す
る。即ち、上記列挙された金属からなるめっきが施され
た異種金属部材の接合部分に、ろう材又ははんだを付着
させる際においては、次のような反応が生じると考えら
れる。即ち、上記めっきとろう材又ははんだとの界面に
おいては、金属間化合物及び酸化物からなる層が形成さ
れる。この層は超音波振動に伴なうキャビテーションに
よって剥離していき、その際に、この層中のめっき成分
が、異種金属部材表面の酸化物から酸素を奪いながら、
ろう材中又ははんだ中に拡散していく。これにより、異
種金属部材表面は活性化され、ろう材又ははんだのぬれ
が生じ、異種金属部材表面には、ろう材又ははんだの成
分と異種金属部材の成分とからなる化合物層が形成され
るとともに、その化合物層を介してろう材又ははんだが
強固に付着し、ろう材又ははんだからなるめっき層が形
成される。
【0017】また、異種金属部材としてはチタン、ステ
ンレス等を用いることもでき、アルミニウム部材として
はアルミニウムや他のアルミニウム合金を用いることも
できる。また、インバー合金1とアルミニウム合金2と
を接合する際に超音波振動を加えることは必ずしも必要
ではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明により接合するアルミニウム部材と異種
金属部材を示す縦断面図である。
【図2】本発明の方法の第1工程を示す縦断面図であ
る。
【図3】本発明の方法の第2工程を示す縦断面図であ
る。
【図4】本発明の方法の第3工程を示す縦断面図であ
る。
【図5】本発明の方法の第4工程を示す縦断面図であ
る。
【図6】本発明の方法の第5工程を示す縦断面図であ
る。
【符号の説明】
1 インバー合金 1a 端部(接合部分) 2 アルミニウム合金 3 銅めっき層 4 (アルミニウム部材用の)はんだ 5 化合物層 6 はんだめっき層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B23K 103:20

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルミニウム部材と銅を除く異種金属部材
    とをアルミニウム部材用のろう材又ははんだを用いてろ
    う付け又ははんだ付けにより接合する方法であって、異
    種金属部材の接合部分の表面に、予め、銅、アルミニウ
    ム、亜鉛、鉛、ケイ素、カドミウム、スズ、及びこれら
    の1種以上を主成分とする合金、の内から任意に選択し
    た金属からなるめっきを施しておき、このめっきを施し
    た異種金属部材の接合部分を溶融ろう材中又は溶融はん
    だ中に浸漬し、超音波振動を加えて接合部分にろう材又
    ははんだを付着させ、その後にろう付け又ははんだ付け
    を行なうことを特徴とするアルミニウム部材と異種金属
    部材との接合方法。
JP4102845A 1991-04-22 1992-04-22 アルミニウム部材と異種金属部材との接合方法 Expired - Fee Related JPH07112626B2 (ja)

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