JPH05184675A - 電気化学的熱源を備えた喫煙物品 - Google Patents

電気化学的熱源を備えた喫煙物品

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JPH05184675A
JPH05184675A JP4185676A JP18567692A JPH05184675A JP H05184675 A JPH05184675 A JP H05184675A JP 4185676 A JP4185676 A JP 4185676A JP 18567692 A JP18567692 A JP 18567692A JP H05184675 A JPH05184675 A JP H05184675A
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チャンドラ・クマル・バネルジー
Joseph J Chiou
ジョゼフ・ジーガン・チオウ
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アーネスト・ギルバート・ファリア
Thomas L Gentry
トマス・リーロイ・ジェントリ
Richard L Lehman
リチャード・ロング・レーマン
Henry T Ridings
ヘンリー・トマス・ライディングズ
Jr Andrew J Sensabaugh
アンドルー・ジャクソン・センサボー・ジュニア
Michael D Shannon
マイケル・デイビッド・シャノン
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RJ Reynolds Tobacco Co
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Abstract

(57)【要約】 【目的】タバコ材を加熱してタバコ香味又はタバコ香味
付エアゾールを発生させるために比較的低温の熱源を使
用する喫煙物品を提供すること。 【構成】(a) 香味剤と、(b) 該香味剤を加熱するための
非燃焼熱源とから成る喫煙物品であって、該非燃焼熱源
は、電気化学的に相互作用することができる少くとも2
種類の金属材とから成り、該少くとも2種類の金属材
は、少くとも2種類の金属の凍結メルトの形とされてい
ることを特徴とする喫煙物品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シガレット(紙巻タバ
コ)、及び、葉巻、パイプタバコ等の喫煙物品に関し、
特に、タバコ材を加熱してタバコ香味又はタバコ香味付
エアゾールを発生させるために比較的低温の熱源を使用
する喫煙物品に関する。本発明は、又、タバコ材から香
味物質を抽出するための方法、及び、抽出されたタバコ
材香味物質で少くとも一部分を構成した喫煙物品に関す
る。更に、本発明は、電気化学的熱源を製造する方法、
及び、タバコ香味又はタバコ香味付エアゾールを発生さ
せるためにタバコ材を加熱するための電気化学的熱源に
関する。
【0002】本発明の好ましい喫煙物品は、タバコ材又
はその他の物質を燃焼させることなく、又、側流煙や臭
気を発生することなく、かつ、一酸化炭素のような燃焼
生成物を発生することなく、喫煙者に喫煙の喜び(例え
ば、喫味、感触、満足感等)を与えることができる。こ
こでいう「喫煙物品」とは、タバコ材をいろいろな形で
使用するシガレット、葉巻、パイプタバコ等を含む。
【0003】
【従来の技術】タバコ材を燃焼させる慣用の喫煙物品の
改良又はその代替品としていろいろな種類の喫煙物品が
従来から提案されている。例えば米国特許第4,07
9,742号には、多数のタバコ代替物喫煙物品のリス
トが記載されている。「シトレル」や「NSM」という
商品名を有するタバコ代替物喫煙物品が、1970年代
に部分的タバコ代替物としてヨーロッパに導入された
が、長年に亙っての商業的成功を実現することができな
かった。又、香味付蒸気及び、又は可視エアゾールを発
生するために用いられる喫煙物品も、多くの先行技術文
献によって提案されている。それらの喫煙物品の多く
は、エアゾール及び、又はエアゾール創生物質を供給す
るために可燃熱源を用いている。(例えば来国特許第
4,714,082号参照。) しかしながら、何十年にも亙って関心をもたれ、研究努
力が払われてきたにも拘らず、慣用のシガレット(紙巻
タバコ)にみられるような相当な量の不完全燃焼生成物
又は熱分解生成物の発生を伴うことなく、しかも、慣用
のシガレット及び葉巻タバコの喫煙によって得られるも
のと同じような味わいを与えることができる満足な喫煙
物品の開発にはいまだに成功していない。しかしなが
ら、近年、米国特許第4,708,151号、4,71
4,082号、4,756,318号及び4,793,
365号において、タバコ材を燃焼させることなく、か
つ、相当な量の不完全燃焼生成物を発生することなく、
シガレット及び葉巻タバコの喫煙によって得られるもの
と同じような味わいを与えることができる喫煙物品が開
示されている。しかし、それらの喫煙物品は、熱の発生
を燃料素子の燃焼に依存しており、その結果として、あ
る程度の燃焼生成物を発生する。
【0004】又、タバコ材を揮発又は加熱するためにい
ろいろな形態のエネルギーを使用する多くの喫煙製品が
何十年も前から提案され、シガレット及び葉巻タバコの
喫煙と同じような味わいを与えるための試みがなされて
きた。例えば、米国特許第2,104,266号は、電
気抵抗コイルを備えたパイプ火皿又はシガレットホルダ
を有する喫煙物品を開示している。この喫煙物品を使用
する場合は、まず、パイプ火皿にタバコを詰めるか、あ
るいはシガレットホルダにシガレットを差し込む。次い
で、電気抵抗コイルに通電すると、電気抵抗コイルによ
って創生された熱がパイプ火皿又はシガレットホルダの
タバコに伝達され、タバコからいろいろな成分を揮発さ
せる。
【0005】米国特許第3,258,015号及びオー
ストラリア特許第276,250号は、微粉水素化アル
ミニウム、水素化硼素、酸化カルシウム又は活性化モレ
キュラーシーブ等の発火又は発熱性物質に混合させた刻
み又は裁刻タバコ材を有する喫煙物品を提案している。
これを喫煙するときは、喫煙物品の一端を水に漬け、水
と発火又は発熱性物質との反応によって熱を発生させ
る。その熱がタバコ材を200℃〜400℃の温度に加
熱してタバコ材から揮発性物質を放出させるといわれて
いる。上記オーストラリア特許第276,250号は、
又、微粉状金属粒子のような密封された発火又は発熱性
物質と、それとは分離して配置された刻み又は裁刻タバ
コ材を有する喫煙物品を提案している。これを喫煙する
ときは、金属粒子の密封を破って金属粒子を空気に露呈
させることによって熱を発生させる。その熱がタバコ材
を200℃〜400℃の温度に加熱してタバコ材からエ
アゾール創生物質を放出させるといわれている。
【0006】PCT特許出願公開公報No.WO86/
02528号も、上記米国特許第2,104,266号
に開示されたものと同様の喫煙物品を提案している。こ
の喫煙物品は、シガレットホルダーに類似した形であ
り、炭酸ナトリウムの水溶液で処理されたタバコ材から
成る、両切(吸口付でない)シガレットをホルダーに挿
入し、ホルダー内の加熱コイルに電池によって通電して
熱を発生させ、それによってシガレットを加熱する。こ
の喫煙物品を通して吸込まれた空気は、タバコ材の燃焼
温度よりは低い温度に加熱され、加工タバコ材からタバ
コ香味を放出させるといわれている。この特許出願は、
又、別の型式の熱源として、2種類の液体を混合させる
ことによって熱を発生させる熱源をも提案している。
【0007】何十年にも亙って関心と研究努力が払われ
てきたにも拘らず、上述した各種の非燃焼式喫煙物品
は、いずれも、見るべき商業的な成功を収めることがで
きず、いずれも広く市場に売り出されることがなかっ
た。又、上述した各種の非燃焼式喫煙物品は、いずれ
も、喫煙者にシガレットや葉巻タバコ喫煙の喜びの多く
を十分に与えることができなかった。更に、代替喫煙材
を含め、いろいろな喫煙製品の喫味、芳香及び嗜好性に
とって天然のタバコ香味は、重要な要素である。従っ
て、天然のタバコ香味の添加剤(又は香味物質)を求め
る研究は、依然として続けられている。例えば、米国特
許第3,424,171号は、タバコ喫味を有する非タ
バコ可喫煙材の製造方法を開示している。この方法によ
れば、タバコ材を約175℃〜200℃(350〜40
0°F)の温度で中庸の(即ち、焼け焦げない)熱処理
にかけ、芳香成分を放出させる。それらの成分を吸着性
チャーコールに吸着(トラップ)させ、そのチャーコー
ルから溶媒抽出によって取り出す。同特許に開示された
可喫煙製品は、タバコの芳香成分と溶媒との混合物で処
理された植物性物質である。
【0008】同様に、米国特許第4,150,677号
は、(1) 比較的多量の望ましい香味剤を含有したタバコ
材を約140℃〜約180℃の温度で加熱するような条
件下で非反応性ガスの流れに接触させ、(2) 得られたガ
ス流中の揮発成分を凝縮し、(3) その凝縮物を収集する
ことから成るタバコ材処理方法を開示している。この凝
縮物は、煙の感覚受容性を改良するために喫煙材に香味
を付与するためのものとして用いることができる。
【0009】英国特許第1,383,029号は、タバ
コ材中の溶媒可溶性成分を抽出し、溶媒を除去した後の
残留物を30℃〜260℃の温度で熱処理することから
成るタバコ芳香物質抽出方法を開示している。同様に、
米国特許第3,316,919号は、凍結乾燥させた水
性タバコ材抽出物の粉末を約5〜10重量%タバコ刻み
補充料に添加することによりタバコの喫味を改良する方
法を開示している。米国特許第5,038,802号及
び5,016,654号は、タバコ材を加熱し、次いで
その加熱チャンバーを通して不活性ガスを通流させてタ
バコ材から揮発性成分を収集することから成る抽出方法
を開示している。揮発性成分は、下流において、液体溶
媒、低温とラップ及びフィルタにより精留処理される。
【0010】これらの先行特許に開示された方法は、多
くの喫煙物品に使用するのに許容される香味物質を生成
することができるが、それらの香味物質は、それを担持
する基材を比較的低い温度に加熱する熱源を使用するよ
うな喫煙物品には不適当であり、又、それらの香味物質
は、最適な香味放出を可能にするような態様で基材に適
用することができなかった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従って、タバコ材から
より良い香味物質を製造するための方法を提供し、喫煙
物品から香味物質の最適な放出が得られるような態様で
抽出タバコ香味を利用することができる喫煙物品を提供
することが望ましい。又、タバコ材又はその他の物質を
燃焼させることなく、又、燃焼生成物を発生することな
く、喫煙者にシガレット又はパイプタバコ喫煙の喜びの
多く(例えば、香味、喫味、感触、満足感等)を与える
ことができる喫煙物品を提供することが望ましい。本発
明は、これらの要望を充足することを課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、タバコ材を加熱してタバコ香味を発生さ
せ、喫煙者に喫煙の喜びを与えるために非燃焼熱源を用
いるシガレット及びその他の喫煙物品を提供する。本発
明の喫煙物品は、揮発タバコ香味と、周囲条件下ではほ
とんど揮発しないその他の物質を制御された量で発生さ
せる。しかも、そのような揮発タバコ香味を典型的なシ
ガレット1本の総パフ数である少なくとも6〜10パフ
に亙って各パフ毎にほぼ均一に送給することができる。
「パフ」とは、タバコを吸込む1服のことをいう。
【0013】より具体的にいえば、本発明は、複数の成
分間の1つ又はそれ以上の電気化学的相互作用の結果と
して制御された態様で熱を発生する熱源を有するシガレ
ット又はその他のタバコ喫煙物品を提供する。本発明の
一側面によれば、タバコ材(例えば、処理されたタバコ
材即ち加工タバコ材であってよい)を本発明による熱源
とは物理的に別体に、かつ、該熱源に対して熱交換関係
をなすように配置する。ここで、「物理的に別体」と
は、香味を創生するために用いられるタバコ材が熱源と
混合しないこと、又は熱源の一部分を形成しないことを
意味する。
【0014】本発明の熱源は、電気化学的に相互作用す
ることができる少くとも2種類の金属材から成る。それ
らの金属材は、いろいろな態様で喫煙物品内に配設する
ことができる。例えば、それらの金属材と、未解離電解
質とを混合して喫煙物品内に収納しておき、その電解質
のための溶媒を導入することによってそれらの金属材間
の相互作用を開始させることができるように構成するこ
とができる。あるいは又、それらの金属材を喫煙物品内
に収納しておき、電解液を導入することによってそれら
の金属材間の相互作用を開始させるように構成すること
もできる。
【0015】本発明の好ましい熱源は、特定の成分と、
液体溶媒、例えば水との相互作用によって所望の熱を発
生することができる固形成分の混合物である。例えば、
粒状マグネシウムと鉄粒子、及び粒状塩化カリウムと微
細セルロースの固形混合物は、水と接触すると熱を発生
する。熱は、マグネシウムの発熱水酸化反応によって生
じる。マグネシウムの発熱水酸化反応の速度は、塩化カ
リウム電解質が水と接触して解離したときに開始される
マグネシウムと鉄との電気化学的相互作用によって制御
された態様で加速される。セルロースは、熱源の各成分
を互いに離隔させた状態に保持するとともに、電解質及
び溶媒のための溜めとして機能し、それによって発熱水
酸化反応の反応速度を制御する分散剤として使用され
る。熱源としては、水酸化反応の反応生成物を酸化さ
せ、従って追加の熱及び水を創生するのに十分な量の酸
化剤を含有した電解質を含めることが好ましい。そのよ
うな酸化剤の好適な例は、硝酸ナトリウムである。熱源
としては、タバコ材の少なくとも一部分を、該タバコ材
から香味物質を揮発させるのに十分な温度にまで急速に
加熱するための比較的多量の熱を発生するものが好まし
い。例えば、喫煙物品において、熱源成分が活性化され
た(電気化学的相互作用が開始された)時点から30秒
以内にタバコ材の少なくとも一部分を約70℃を越える
温度にまで加熱することができる熱源を用いることが好
ましい。又、タバコ材の過度の加熱を回避し、かつ、タ
バコ材を約4〜約8分間所望の温度内に維持する熱源を
用いることが好ましい。例えば、熱源は、喫煙物品中の
タバコ材を、その有効寿命中(即ち、喫煙中)、好まし
くは約70〜約180℃の温度範囲内に、より好ましく
は約85〜約120℃の温度範囲内に加熱するものであ
ることが好ましい。
【0016】タバコ材は、その香味物質が喫煙中に受け
る上記温度で迅速に揮発するように加工又は何らかの処
理を施すことができる。更に、タバコ材には、喫煙中に
受ける上記温度で揮発するいろいろな香味添加剤及びエ
アゾール発生物質を含有させることができる。例えば、
熱源によって創生される温度の高さによって異なるが、
本発明の喫煙物品は、タバコ材の揮発性香味物質に加え
て、メントール等の香味、及び、又はエアゾール発生物
質(例えば、プロピレングリコール、グリセリン等)に
よって供給される可視エアゾールを送給するようにする
ことができる。本発明の喫煙物品を喫煙するには、喫煙
者は、熱源の構成成分間の相互作用を開始させ、それに
よって熱を発生させる。熱源の構成成分間の相互作用
は、タバコ材を加熱するのに十分な熱を供給し、タバコ
材からタバコ香味及びその他の香味料を揮発させる。喫
煙者が喫煙物品を吸込むと、揮発した成分が喫煙物品を
通って喫煙者の口の中へ吸込まれる。かくして、喫煙者
は、いかなる物質をも燃焼させることなく、慣用のシガ
レット喫煙によって得られる香味及び喜びを得ることが
できる。
【0017】又、本発明者等は、基材上に適用した(塗
布又はスプレー等の何らかの方法で添加した)形で抽出
タバコ香味物質を編入した喫煙物品からよりよい香味の
放出が得られることを見出した。その場合、各タバコ香
味物質をタバコ材から別々に抽出し、それらを基材の複
数個の個別セグメントに別々に適用する。従って、本明
の一側面によれば、それぞれ別々に抽出され、基材即ち
キャリアの複数個の個別セグメントに別々に適用された
抽出タバコ香味物質を組入れた喫煙物品が提供される。
【0018】本発明者等は、又、タバコ材から香味物質
を発生させるための改良された方法を開発した。従っ
て、本発明の別の側面においては、タバコ材を第1加熱
段階において第1トースト温度にまで加熱して揮発性物
質を放出させ、第2加熱段階において第1トースト温度
を第2トースト温度にまで昇温し、第1トースト温度で
放出された揮発性物質の少くとも一部分と、第2トース
ト温度で放出された揮発性物質の少くとも一部分とをそ
れぞれ別々に香味物質として収集することから成る、タ
バコ材から香味物質を発生させるための方法が提供され
る。
【0019】本発明の更に別の側面においては、タバコ
材から揮発性香味物質を除去することなく、例えばタバ
コ材を凍結乾燥させることによってタバコ材の含水量を
減少させ、該乾燥せしめられたタバコ材をトースト温度
で加熱して揮発性物質を放出させ、該放出された揮発性
物質の少くとも一部分を香味物質として収集することか
ら成る、タバコ材から香味物質を発生させるための方法
が提供される。
【0020】本発明の更に別の側面においては、タバコ
材をトースト温度で流動するガス流内で加熱して揮発性
物質を放出させ、該ガス流を中庸温度のトラップ、低温
トラップ、及びミクロン以下のエアゾール粒子を捕集す
ることができるフィルタを順次に通して流し、該各トラ
ップ及びフィルタを通過する間に該ガス流から除去され
た揮発性物質の一部をそれぞれ別々に香味物質として収
集することから成る、タバコ材から香味物質を発生させ
るための方法が提供される。
【0021】本発明のこれらの方法によって発生される
香味物質は、タバコ材喫煙物品(タバコ材を用いた喫煙
物品)、特に、香味物質を担持さているキャリアが例え
ば約80℃〜約200℃の低い温度に加熱されるように
なされたタバコ材喫煙物品に使用した場合、従来知られ
ていた抽出香味物質に比べて優れた香味を提供すること
が判明した。又、タバコ香味物質を喫煙物品内の基材即
ちキャリアの複数個の個別セグメントに別々に適用した
場合、それらの香味物質がより好ましい態様で放出さ
れ、より望ましい香味を発揮することが認められた。
【0022】
【実施例】図1は、本発明の一実施例によるシガレット
9を示す。シガレット9は、細長い円筒形ロッドの形を
有する。シガレット9は、例えばシガレット用巻紙のよ
うな筒状の外側ラップ13と、該ラップによって包被さ
れ、タバコ材ロッド15を形成するタバコ材のロール又
は装入物11を有する。そのような外側ラップとして好
適な例は、キンバリ−クラーク・コーポレーシヨンから
基準番号No.719で販売されている炭酸カルシウム
と亜麻繊維製のシガレット用巻紙である。タバコ材のロ
ール11は、図1に示されるように刻み補充料(フィラ
ー)の形としたタバコ材のブレンドであってよく、ある
いは、ロール状に巻かれたタバコ材シートであってもよ
い。更に、タバコ材は、香味料でケーシング処理及びト
ップドレッシング処理を施されたものが好ましい。タバ
コ材のロール(以下、単に「タバコ材」とも称する)1
1内には、熱チャンバー20を配置する。熱チャンバー
20は、シガレット9の空気取入れ口領域25の近くに
開放端22を有し、タバコ材ロッド15の吸口端33に
近接したところに密封端28を有する。熱チャンバー2
0は、伝熱性材料(例えば、アルミニウム)、プラスチ
ック材(例えば、マイラー)、又は熱源によって創生さ
れる温度に対して耐熱性を有する他の任意の材料で製造
することができる。熱チャンバー20は、熱容量の低い
良好な導電体であることが好ましい。又、この熱チャン
バー20は、軽量で、水不透過性であり、濡れたときで
も破断しないだけの強度を有するものであることが好ま
しい。熱チャンバー20を形成する材料として、ある種
の被覆紙を用いることもできる。熱チャンバー20を導
電性材料(例えば、アルミニウム)で製造する場合は、
喫煙物品内に他に電気絶縁手段が用いられていない場
合、熱チャンバー20の内側面を電気絶縁材で形成する
ことが好ましい。
【0023】熱チャンバー20内に、後に詳述する熱源
35を挿入する。図示の実施例では、熱源35は、低融
点パラフィンワックスの薄い表面コーチングを有する湿
気不透過性の、可塑化酢酸セルローストウ又はパラフィ
ンワックスの薄いコーチングで覆われた弾性の連続気泡
フォーム材のようなプラグ38によって熱チャンバー2
0内に保持する。湿気不透過性プラグ38は、熱源を保
管するための防湿バリヤーを設定するとともに、熱源が
熱を発生する際空気を透過することができる。このよう
にして得られたタバコ材ロッド15は、熱源35を埋設
しているが、タバコ材と、熱源とは互いに物理的に別体
である。タバコ材ロッド15の長さは、いろいろに変え
ることができるが、通常、約5〜約90mm、好ましく
は約40〜約80mm、更に好ましくは約55mm〜約
75mmとし、その周囲長は約22〜約30mm、好ま
しくは約24〜約27mmとする。
【0024】フィルタ素子43は、タバコ材ロッド15
に軸線方向に整列させ、突合せ関係に連結する。本発明
の喫煙物品では燃焼生成物が発生しないから、フィルタ
素子43は、主としてマウスピースとして機能する。フ
ィルタ素子43は、酢酸セルロースの筒であってもよ
く、あるいは、ひだ寄せされたポリプロピレンのウエブ
のようなフィルタ材45と、それを囲包する紙製プラグ
ラップのような外側ラップ47とから成るものとしても
よい。フィルタ素子としては、濾過効率がゼロ又は比較
的低いものが非常に好ましい。通常、フィルタ素子43
の円周は、タバコ材ロッド15と同じにし、その長さは
約10〜約35mmの範囲とする。代表的なフィルタ素
子43は、例えば米国特許第4,807,809号に記
載されている。フィルタ素子43とタバコ材ロッド15
とは、チップ紙(吸口用ペーパー)50を用いて結合す
る。その目的のために、通常、内側面に接着剤を塗布し
たチップ紙50でフィルタ素子43とそれに近接するタ
バコ材ロッド15の一部分を包被する。
【0025】シガレット9は、本出願人の米国特許第号
4,938,236号の図2及び図2Aに示されるよう
に、中心部にタバコ材を配設し、その周りを囲繞するよ
うに熱源を設ける構成とすることもできる。
【0026】図2に示されたシガレット59は、図1の
シガレット9と基本的に同様の構成であり、同様な部品
は同じ参照番号で示されている。図1のシガレット9と
の主要な相違は、シガレット59はの熱源60は、熱源
の構成成分である金属材62を包む外側ラップ64を有
していることである。この熱源60については以下に詳
述する。図2は、熱源60を熱チャンバー20内に嵌合
させる態様を示す。
【0027】本発明の喫煙物品の熱源は、その構成成分
の燃焼の結果としてではなく、その構成成分間の1つ又
はそれ以上の電気化学的相互作用の結果として所望の量
の熱を所望の速度で発生する。ここでいう「燃焼」と
は、物質が酸化して熱と炭素の酸化物を発生する反応を
いう。「燃焼」については、ベーカー著「Prog. Ener.C
ombust.Sci.」第7巻、第135〜153頁(1981
年刊)を参照されたい。更に、本発明の喫煙物品の好ま
しい非燃焼熱源は、気体酸素又は周囲環境の酸素の存在
を必要とすることなく(即ち、大気中の酸素の不存在下
で)、熱を発生する。
【0028】本発明の好ましい熱源は、その構成成分の
電気化学的相互作用が開始されると迅速に熱を発生す
る。従って、喫煙者がシガレットの使用を開始すると直
ぐに発生する熱が、タバコ材の適正な量の香味成分を揮
発させるのに十分な程度にタバコ材を加熱する。この迅
速な熱発生によりシガレットの始めの数パフにおいても
十分なタバコ香味を供給することを可能にする。通常、
本発明の熱源は、喫煙者がシガレットの使用を開始した
時点から60秒以内、好ましくは30秒以内にタバコ材
の少なくとも一部分を約70℃、好ましくは80℃を越
える温度にまで加熱するのに十分な量の相互作用成分を
含むものとする。又、本発明の熱源は、シガレットの有
効寿命中そのタバコ材を所望の温度範囲内に加熱するよ
うに適度の熱を発生するものであることが好ましい。例
えば、本発明の熱源は、上述したように喫煙者がシガレ
ットの使用を開始した後迅速にタバコ材の少なくとも一
部分を約70℃を越える温度にまで加熱することが望ま
しいが、そのシガレットの寿命中タバコ材が受ける熱の
温度を約180℃未満、好ましくは約150℃未満に抑
えることも望ましい。即ち、熱源は、一旦タバコ材を所
望の最低限の温度にまで加熱するのに十分な熱を迅速に
発生したならば、その後はタバコ材を比較的狭い、よく
制御された温度範囲内に維持するのに十分な熱を発生す
ればよい。この温度範囲は、少くとも4分間、好ましく
は8分間、更に好ましくはそれ以上の時間維持されるこ
とが好ましい。本発明のシガレットの場合、その有効寿
命中タバコ材が受ける熱の温度範囲は、通常、約70℃
〜約180℃、好ましくは約85℃〜約120℃とす
る。このように、熱源の発生熱温度の最高限度を制御す
るのが望ましいのは、タバコ材自体のもつ香味成分、並
びにタバコ材に添加されタバコ材によって担持されてい
る香味成分の熱劣化及び、又は過度の、早期揮発を回避
したいからである。
【0029】熱源は、いろいろな形態のものとすること
ができるが、いずれの場合も、互いに電気化学的に相互
作用することができる少なくとも2種類の金属材を含
む。それらの各金属材は、純粋の金属であってもよく、
あるいは合金であってもよく、あるいはその他の金属化
合物であってもよい。それらの金属材は、金属粉末の単
なる混合物であってもよいが、本発明の熱源として好ま
しい金属材の形態は、機械的に結合された金属(「機械
的合金」とも称される)、複数種類の金属材の凍結メル
ト(メルトを凍結させたもの)、バイメタルフォイル、
及び電気的に接続された金属材である。機械的合金や凍
結メルトの場合、ときにはバイメタルフォイルの場合で
も、通常、それらの金属材を小さな粒子として形成し、
それらの粒子を圧縮又は押出成形するか、あるいはチュ
ーブ内に充填して熱源35又は60を形成する。
【0030】上記各好ましい熱源構成においては、その
金属材の1つを電気化学的相互作用の陽極として使用
し、他の金属材を陰極として使用する。そのためには、
2種類の金属材を互いに電気的に接触させなければなら
ない。上記各好ましい熱源構成においては、又、電解質
を使用する。ある種の実施例においては、金属材間の電
気的接触を電解質を介して設定することができる。陽極
として好ましいのは、水と反応して水酸化マグネシウム
(Mg(OH)2 )とH2 ガスを生成し、多量の熱を発
生するマグネシウムである。その他、高い水準の酸化電
位を有する金属材(例えば、リチウム)も陽極材として
使用することができるが、コストと安全性の観点から余
り好ましくない。
【0031】他方の金属材は、陽極材の反応を促進(加
速)するための陰極として機能する。この陰極は、陽極
材より酸化電位水準の低い任意の金属材であってよい。
陰極材は、電気化学的相互作用において消耗されない
が、腐蝕する陽極によって放出された電子が電解質中の
正帯電イオンを中和するための座として機能する。本発
明の熱源として使用するのに好ましい金属材の例は、
鉄、銅、ニッケル、パラジウム、銀、金、プラチナ、炭
素、コバルト、マグネシウム、アルミニウム、リチウ
ム、Fe23 、Fe34 、Mg2 Ni、MgNi
2 、Mg2 Ca、MgCa2 、MgCo2 及びそれらの
組合せである。例えば、プラチナを炭素上に分散させ、
その分散体を陰極材として使用することができる。
【0032】凍結メルト70(メルトを凍結させたも
の)は、図3に図解的に示されている。凍結メルトは、
少くとも2種類の金属材を溶融させ、得られてメルトを
固化するまで冷却することによって得られる。ある種の
金属材の場合、例えば2種類の金属材が互いに対して可
溶性が余り高くない場合は、その凍結メルトは、多相合
金となることがある。又、好ましい凍結メルトにおいて
は、一方の金属材を、比較的小粒度の共融固形粒子のマ
トリックス74中に比較的大粒度の結晶粒子72として
晶出するような濃度で供給する。図3には、拡大共融固
形粒子のマトリックス74の拡大断面図も示されてお
り、その拡大図では個々の金属材の微結晶がみられる。
好ましい実施例では、結晶粒子72が、図3に示されて
いるよりは多く、凍結メルトの多部分を構成する。その
ような凍結メルトを形成するための好適な物質系の1例
は、マグネシウムとニッケルである。ニッケルの濃度を
約11.3原子%未満とした場合、そのメルトが冷却す
ると、マグネシウムが晶出し、残留する液体のニッケル
濃度が高くなる。ニッケルの濃度を約11.3原子%と
した場合、そのメルトが更に冷却すると、マグネシウム
の微結晶とMg2 Niの微結晶との共融体となる。この
物質系の場合、図3に示された結晶粒子72はマグネシ
ウムであり、マトリックス74はMg2 Niとマグネシ
ウムの共融体である。結晶粒子72の粒度は、元のメル
ト中のマグネシウムの量と、冷却条件によって異なる。
【0033】マグネシウムと組合せて凍結メルトを形成
するのに好ましい他の陰極材としては、鉄、銅、コバル
トがあるが、金、銀、パラジウム又はプラチナ等を使用
することもできる。もちろん、陽極材として、マグネシ
ウム以外の材料を使用することもできる。共に溶融させ
ることができる。あるいは溶融中物理的に互いに混合さ
せることができる任意の金属材を用いることができる
が、溶液を形成しないようなある種の物質系は、処理し
難い。凍結メルトを形成する物質系は、必ずしも共融体
を形成するものである必要はない。又、陰極は電気化学
的相互作用において消耗されないから、電気化学的相互
作用において陽極として機能する金属材(例えば、マグ
ネシウム−ニッケル系におけるマグネシウム)が多いメ
ルトを用いることが好ましい。好ましい凍結メルトは、
96%のマグネシウムと4%のニッケルから得ることが
でき、その場合の凍結メルトは、85%のマグネシウム
粒子と、MgNi2 とマグネシウム微結晶との共融体1
5%から成る固体である。
【0034】上記のような凍結メルトは、その表面積を
増大させるために小さい粒子の形にすることが好まし
い。図4は、そのような小さい粒子おより熱源を形成す
るための2つの好ましい方法を示す。まず、少くとも2
種類の金属材を溶融して液状メルトを形成する。マグネ
シウム−ニッケルメルトの場合は、メルトの温度は、約
800℃である。次いで、そのメルト合金(溶融合金)
をインゴットとして鋳造し、そのインゴットを小さい粒
子に粉砕するか、あるいは別法として、メルト合金を霧
化(微粒化)して個々の液滴を冷却することによって、
図3に示されるような凍結メルト70を形成する。上記
微粒化工程は、溶融金属から小さな球状粒子を形成する
ためのいろいろな標準的冶金法によって実施することが
できる。好ましい大規模工程においては、マグネシウム
合金を大きな容器内の不活性雰囲気(例えば、アルゴ
ン)内へスプレーし、得られた液滴を該容器内で凍結さ
せ、容器の側壁に付着させる。得られる粒子の粒度は、
霧化条件によって制御することができる。別法として、
回転電極式粉末形成法と称される方法があるが、それは
実験室での粉末の形成に適する小規模向きの方法であ
る。この方法では、所望の合金から電極を製造し、その
電極を密閉チャンバー内の回転チャックに装着する。次
いで、チャンバーをアルゴンでパージし、機械的ポンプ
によって拔気する。その状態で電極と接地体との間に電
気火花を発生させ、その火花によって合金電極を局部的
に溶融させ、電極の表面から溶融した金属の液滴を遠心
力により紡出させる。金属の液滴はその紡出飛行中に冷
却し収集される。凍結メルトの粒子の好ましい粒度は、
50〜400μの範囲であり、最も好ましいくは100
〜300μである。
【0035】図9は、熱源30又は60を形成するのに
使用される金属材の別の実施例を示す。この実施例で
は、別々の金属材の小粒子を機械的に結合させルカ、あ
るいは冷間溶接させることによって「機械的合金」の小
粒子102を形成する。これらの金属材の接触面積は、
大きくすることが好ましい。陽極として機能する金属材
がこの粒子102中で最も多く、該粒子のバックグラウ
ンド104を構成する。陰極として機能する金属材は、
このバックグラウンド104中に明確な陰極斑点106
として存在する。バックグラウンド即ち陽極材104は
マグネシウムであり、陰極斑点即ち陰極材106は鉄で
あることが好ましい。この種の材料は、米国ケンタッキ
ー州のダイマトロン・インコーポレイテッドから販売さ
れている。この粉末は、粗大マグネシウム粒子と微細鉄
粉末との粉末ブレンドを振動ミル内でボールミル粉砕す
ることによって製造されるといわれている。詳述すれ
ば、使用される粉末ブレンドは、鉄10%とマグネシウ
ム90%であり、この粉末ブレンドに鋼ボール(直径
6.35mm)を加えて約15分間振動させる。このよ
うなマグネシウムと鉄の機械的合金を製造する方法は、
米国特許第4,017,414号及び4,264,36
2号に開示されている。
【0036】上記機械的合金は、本発明に使用する前に
篩にかけて所望の粒度の粒子を得るように選別すること
が好ましい。上記ダイマトロン・インコーポレイテッド
から調達した材料の場合、鉄粉末の約半分だけがマグネ
シウムの表面内に埋入しておおり、残部は微細な鉄粉末
のまま残っていることが分かった。又、ダイマトロン・
インコーポレイテッドから調達した粉末の粒度分布は非
常に広い。従って、その粉末は、16、30、40、5
0、80及び140メッシュのスクリーンサイズを用い
る標準スクリーンによって選別し、粒度を揃えることが
好ましい。通常、50メッシュのスクリーンを通抜け8
0メッシュのスクリーンに保持される粒子が用いられ
る。そのような粒子を用いれば、100℃を越える作動
温度で寿命の最も長い熱源を製造することができるから
である。加熱速度の速い熱源を必要とする場合は、使用
する粉末の総量の10又は20%をより微細な留分(8
0メッシュのスクリーンを通抜け14メッシュのスクリ
ーンに保持される粒子)とすることができる。このよう
な留分の粉末の鉄含有量は、通常、6〜7%である。結
合していない鉄粒子は、140メッシュのスクリーンを
通抜けて受皿上に収集される。
【0037】上述した凍結メルト又は機械的合金の適正
な粒度の粒子が得られたならば、それを用いて熱源35
又は60を製造することができる。熱源を製造するため
の1つの方法は、凍結メルトの粒子を結合剤と共に押出
ロッドとして押出成形し、その押出ロッドを適当な長さ
に分断して熱源35を得る方法である。円筒形の押出
物、又は断面正方形、環状、又は星形のものでさえ成形
することができる。金属材を押出成形するためにナトリ
ウムカルボキシメチルセルロース(CMC)のような結
合剤を用いることができる。金属材を適正な形に保持す
るには、押出物中に約6%程度の結合剤が存在している
ことが好ましいことが認められた。押出成形は、粉末を
押出すのに通常使用される水が、熱源の原料となる粒子
の電気化学的相互作用を開始させてしまうおそれがある
という点で複雑な要素を含んでいる。好ましい押出成形
法では、この問題を回避するために少量の脱イオン水を
使用するとともに、他の幾つかの配慮をする。第1に、
押出成形の前に、使用される原材料のすべての成分及び
装置を冷却しておくことが好ましい。第2に、押出成形
のために上記粉末をCMC及び水と混合する前にその粉
末粒子を被覆するために少量のヘプタンを用いることが
できる。第3に、押出機の部品は、火花発生の可能性を
少なくするために黄銅で形成するのが好ましく、押出機
を接地すべきである。
【0038】CMCは、まず、脱イオン水と混合してゲ
ルを生成するのが好ましい。好ましい混合比は、CMC
1部に対して水12部である。又、粉末/ヘプタン混合
比は20:1とするのが好ましい。このCMCゲルと処
理粉末(即ち、ヘプタンを添加した粉末)を混合する前
に冷却することが好ましい。この目的のためには、混合
操作中液体で冷却することができるシグマブレードミキ
サー、例えば米国ニュージャージー州のC.W.ブレイ
ベンダー・インスツルメンツ・カンパニー製の小型シグ
マブレードミキサーが好適であることが認められた。上
記処理粉末は、まず、予備冷却した(約4℃)ミキサー
へ導入するのが好ましく、ブレードの回転速度を低速
(好ましくは約8RPM)にしてCMCゲルをゆっくり
と添加し粉末内へ混入させる。この混合操作中(通常1
時間以上かかる)、温度を監視するべきである。温度は
2〜3度上昇するのが普通である。温度が15〜20℃
も上昇したとすれば、その温度上昇は、ミキサー内で過
度の反応が起っており、その混合物が使用不能であり、
混合操作を継続することが危険であることを表す。その
場合は、ミキサー内の材料を排出してミキサーを空にし
なければならない。
【0039】押出機も予め冷却しておくべきである。上
記混合材料を押出機に装入する。押出機の成形ダイは、
製造すべき熱源のサイズに応じて選択する。例えば、長
さ60mmの熱源を押出成形するには、直径3.302
mmのダイが適当であり、長さ55mmの熱源を押出成
形するには、直径3.4544mmのダイが適当である
ことが認められた。この押出機は、チューブとプランジ
ャから成る簡単なものであってよい。例えば、25.4
mm径のチューブを通してラム(プランジャ)を押し進
めるための押出圧力を供給するためにフォーニー社の圧
力試験機を使用した。押出機のダイは、下向きにし、押
出物がコンベヤベルト上に展開されたプラスチックシー
ト上に捕捉され、水平方向に引き取られるようにするこ
とが好ましい。良好な結果が得られるようにコンベヤベ
ルトの速度と押出機の速度を制御すべきである。過度の
加圧は上記粉末とCMCゲルとを分離する原因となるの
で、押出機内の圧力は、少しづつ徐々に増大させること
が好ましい。内径25.4mm径の押出チューブの場
合、ラムの前進速度を約7.62〜12.7mm/分と
し、荷重を約31.71kgとするのが好適であること
が認められた。
【0040】押出物がコンベヤベルト上へ押出されたな
らば、それを処理する前に半乾きに乾燥させるべきであ
る。約30分間放置して乾燥させた後、押出物を約60
9.6mmの長さのストリップに分断することができ、
それらを乾燥棚に載せる。それらのストリップを更に室
温で一晩乾燥させ、翌朝所定の寸法に切断して個々の熱
源ロッドとする。次いで、それらの切断された熱源ロッ
ドを(好ましくは爆発防止型の)真空オーブン内で60
℃にまで一晩加熱し、ヘプタンを除去する。かくして乾
燥された熱源ロッドは、喫煙物品に組込むことができ
る。
【0041】金属材は、又、プレス加工によって所望の
形状に成形することもできる。このプレス加工には、ダ
イプレス法と、アイソスタチックプレス(均衡圧縮)法
の2つの方法が考えられる。マグネシウム系熱源粒子を
ロッドの形にダイプレス加工するのは、マグネシウムが
滲出し、ロッドの表面の多孔度を減少させる傾向がある
ので困難である。満足な熱源ロッドを製造するために
は、ロッドを水平にプレスすることが好ましい。ダイ
は、そのプレス成形品を、それにゴーリングの原因とな
る剥離(ストリッピング)作用を及ぼすことなく、離型
させることができるように設計しておくべきである。ダ
イキャビティの好ましいサイズは、幅2.286mm、
長さ76.2mmである。ダイキャビティの深さは、所
望の重量及び厚さの成形品を成形するように必要に応じ
て変更することができる。ただし、いろいろな異なる密
度の熱源ロッドを成形するために上記のような長くて細
いダイキャビティに材料を均一に充填するには困難が伴
うことが判明した。
【0042】これに対して、アイソスタチックプレス法
は、ゴーリングを起こすことなく均一な密度の成形品を
製造することができる。適正な反応速度の熱源を製造す
るために原材料に結合剤又は増量剤を添加することがで
きる。又、反応速度を制御するための一手段として、熱
源の多孔度(即ち、空隙率)又は気孔サイズを変更する
ことができる。結合剤としては、例えばアモコ社製の耐
熱プラスチックであるポリスルフォンや、CMCを用い
ることができる。増量剤としては、マグネシウムやアル
ミニウムを用いることができるが、アルミニウムは重量
が重いので余り好ましくない。多孔度は、成形時に使用
される圧力によって主として制御される。気孔サイズ
は、粒子の粒度によって主として制御される。追加の増
量剤として塩化ナトリウムNaClを使用することがで
きる。NaClは、プレス成形された熱源ロッドが水に
接触したとき溶解した電解質を生成するので、熱源ロッ
ド多孔性を付与するのに用いることができる。ただし、
NaClを添加して製造された熱源ロッドは、吸湿性を
有する場合があるので、湿度を制御された環境内に保管
しなければならない場合がある。
【0043】熱源ロッドをプレス加工によって製造する
のに好ましい材料の一例は、48%のマグネシウム(−
325メッシュの粒度)と、32%の機械的に結合され
た上述のダイマトロン・インコーポレイテッド製のマグ
ネシウムと鉄のブレンド(−30メッシュ、+40メッ
シュの粒度)と、小粒子に粉砕されたNaClとの緊密
な混合物である。このような混合物をプレスするのに好
ましい圧力は、1,040Kg/cm2 である。
【0044】金属材粒子を用いて熱源を製造するもう1
つの方法は、予備成形したストロー又はチューブに粒子
を充填して熱源60を成形する方法である。その場合、
ストローの壁は、外側ラップ64を構成する。このスト
ローは、プラスチック、金属であってよく、紙であって
もよい。もちろん、材料粒子は、成形前にストローから
こぼれ落ちないようにストロー内に保持しておかなけれ
ばならない。そのような予備成形したストロー76の好
ましい実施例が図12に示されている。材料の粉末75
は、周壁に電解質を移行させるための多数の小孔78を
有するプラスチック製ストロー77内に充填されてお
り、ストロー77の両端79は密封されている。
【0045】図5は、バイメタリックフォイル80から
形成された、熱源の別の形態を示す。バイメタリックフ
ォイル80は、第1層即ち主層82を構成する腐蝕性の
第金属材(陽極材)で形成される。第2金属材(陰極
材)は、第1増82に薄い膜(フィルム)として被覆さ
れ、第2層84を構成する。この薄い第2層84は、ス
パッター被覆法によって形成するのが好ましい。好まし
いバイメタリックフォイル80は、厚さ約10.16μ
のマグネシウムの第1層82と、それにスパッター被覆
した厚さ約0.1μの鉄の第2層84から成るものであ
る。第1層82と第2層84との結合は、両者が互いに
電気的に接触した状態にもたらされる限り、スパッター
被覆以外の他のいろいろな方法で行うことができること
ができる。
【0046】バイメタリックフォイル80は、いろいろ
な方法で熱源の形に形成することができる。好ましい方
法は、バイメタリックフォイル80をロール88の形に
巻回する方法である。この方法を用いる場合は、図6に
示されるように、フォイル80をティッシュペーパ86
のような吸収材と重ねて巻回し、フォイルの巻きと巻き
の間にティッシュペーパ86が介在するようにする。こ
の吸収材は、フォイル80の電気化学的相互作用のため
にフォイル80の内部層へ水を搬送するのを助成する。
次いで、フォイルのロール88を図7に示されるように
喫煙物品の熱チャンバー20内へ挿入することができ
る。あるいは別法として、フォイル80を細片の形の裁
刻し、上述した凍結メルト又は機械的合金の粒子の場合
のように、それらの細片を結合剤と共に押出して、ある
いはプレスしてロッドの形に成形してもよく、あるい
は、ストロー内に充填してもよい。
【0047】図8は、熱源35の更に別の形態を示す。
この実施例では、陽極材をストランド92の形に形成
し、陰極材を細いワイヤ94の形に形成する。次いで、
ワイヤ94をストランド92の周りに巻装し、ストラン
ド92に近接させる。この実施例では、ワイヤ94をス
トランド92に電気的に接触させなければならない。ス
トランド92は電気化学的相互作用中腐蝕されるので、
電気的接触が失われないように電気的接触部の少くとも
一部分を電気化学的相互作用から防護することが好まし
い。それを達成するための1つの簡単な方法は、ワイヤ
94とストランド92とを一端で一緒に折曲げ、その折
曲げた端部を電気化学的相互作用に用いられる電解質に
対して不透過性の防護コーチング材で被覆する方法であ
る。ストランド92の直径寸法は、十分な表面積を確保
する上で重要である。この実施例では、ストランド92
は、好ましくはマグネシウムであり、ワイヤ94は、好
ましくは鉄である。ストランド92の素材がマグネシウ
ムである場合は、各ストランド92の直径は5.08m
mとする。ワイヤ94は、腐蝕されないので、それ自体
の物理的保全性を保持するのに足る太さであればよい。
ただし、ワイヤ94とストランド92の表面積は、ほぼ
等しくすることが好ましい。図8の好ましい実施例で
は、鉄ワイヤ94の直径は0.0254mmである。ス
トランド92の周りにワイヤ94を巻装する前に、スト
ランド92を撚回しておくことが好ましい。
【0048】通常、1個の熱源は、約100mg〜約4
00mgの金属材で形成される。マグネシウムと鉄の混
合物から成る熱源の場合は、1個の熱源中の鉄に対する
マグネシウムの量の比は、約100:1〜約4:1、最
も好ましくは約50:1〜約16:1とする。他の金属
材の場合も、同様な比率を用いる。
【0049】電解質としてはいろいろな電解質を用いる
ことができるが、強電解質を用いるのが好ましい。好ま
しい電解質の例は、塩化カリウム、塩化ナトリウム、塩
化カルシウム等である。電解質は、金属材と一緒に乾燥
状態で調製して熱源として形成してもよく、あるいは、
電気化学的相互作用を開始させるために塩水として供給
してもよい。電解質を金属材と混合して調製する場合
は、通常約5mg〜約150mgの電解質を1個の熱源
に含めることができる。電解質を塩水として供給する場
合は、電解質を塩水溶液中に約1%〜約20%の濃度で
溶存させることが好ましい。電解質のための溶媒は、電
解質(熱源中に存在する場合)を解離して上記金属材間
の電気化学的相互作用を開始させるのに用いられる。好
ましい溶媒は、水である。水のpHは、いろいろに選定
することができるが、通常は約6未満とする。熱源の構
成成分と水との接触は、いろいろな態様で行うことがで
きる。例えば、図10に示されるように、熱源35を乾
燥状態で熱チャンバー20内に収納しておき、熱源を活
性化させたいとき手持ち型手動ポンプ110で熱源に水
を注入するようにしてもよい。その場合、プラグ38
(図1)が水を注入するためのポートとなるようにする
ことが好ましい。あるいは別法として、図11に示され
るように、熱チャンバー20内に熱源60の他の構成成
分とは別個に収容した破断自在のカプセル120のよう
な容器内に水を入れておき、水を熱源60の他の成分に
接触させたいときカプセル120を破って水を出すよう
にしてもよい。その場合、カプセル120は、熱チャン
バー20の側壁及び端部28と、破断自在の脆弱シール
122とによって構成することができる。
【0050】いずれの場合も、熱源の、水源からは遠く
にある部分へは、多孔質の灯心部材を用いることによっ
て水を供給することができる。例えば、図6及び7の実
施例のバイメタリックフォイルロール88に間挿された
吸湿材86がこのような灯心部材の機能即ち灯心作用を
果たす。又、熱源60の外側ラップ64(図2、11)
も、内部の金属材62に対してこの灯心作用を果たす。
通常、1個の熱源に、約0.25mL〜約0.6mL、
も大友好ましくは約0.45mLの水に接触させる。上
述したように、最初に電解質が含まれていないような熱
源の場合は、ポンプ110又はカプセル120の水を電
解質として使用することができる塩水とすることができ
る。好ましい熱源又はそれに適用される溶液は、硝酸カ
ルシウム、硝酸ナトリウム又は亜硝酸ナトリウムのよう
な酸化剤を含むものである。例えば、好ましいマグネシ
ウム含有熱源の場合は、マグネシウムの水酸化物化の結
果として発生した水素ガスを適当な酸化剤によって発熱
酸化させるようにすることができる。通常、1個の熱源
又はそれに適用される溶液に、最高約150mgの酸化
剤を含めることができる。酸化剤は、必要とされるとき
まで金属材との接触を防止するために、ポリマー材内に
封入(例えば、周知の技法を用いてマイクロカプセル内
に封入)しておくことができる。例えば、カプセル内に
封入された酸化剤は、熱源の保管寿命を延長することが
でき、その場合、封入材は、熱源の使用中熱を受けたと
き変質又は破壊されて酸化剤を放出するような特性のも
のとする。
【0051】2種類の金属材がそれら自体のサイズ及び
形状によって物理的に互いに離隔するものでない限り、
それらの金属材を互いに物理的に分離するために熱源に
分散剤を含めることが好ましい。そのような分散剤は、
金属材及び電解質に対して実質的に不活性であることが
好ましい。分散剤は、(i) 各金属材を互いに離隔した状
態に維持し、 (ii) 電解質のための溜めとして機能する
ために、常態では固形の粒状体であることが好ましい。
金属材を互いに物理的に分離するために分散剤が必要と
されない場合であっても、分散剤を水保持助剤として用
いることができる。常態では固形の粒状分散剤又は水保
持助剤の例としては、粒状アルミナ及びシリカのような
無機材を含む多孔質材料;セライト(珪藻土の商標
名);微粉砕グラファイト、活性化炭素、粉末チャーコ
ール等の炭質材料;木材パルプ及びその他のセルロース
材のような有機材料等がある。一般に、常態では固形の
粒状分散剤は、微粉末から粗い粒子又は繊維状に至るま
でいろいろの粒度のものがあるが、分散剤の粒度は、熱
発生成分の相互作用の速度、従って相互作用の温度及び
持続時間に影響を与える場合がある。それほど好ましく
はないが、熱発生のための水を供給するために化学的に
結合された水分子を有する結晶成分を分散剤として用い
ることもできる。そのような成分の例としては、カリウ
ムアルミニウム十二水和物、硫酸銅五水和物等がある。
通常、1個の熱源には、最高約150mgの常態におい
ては固形分散剤を含めることが好ましい。
【0052】電解質又は熱源には、酸を含めることが好
ましい。酸は、電気化学的相互作用の速度を高めること
ができる水素イオンを提供することができる。又、酸
は、物質系のpH値を、酸化陽極反応を阻害する値より
高くならないのに用いられる。例えば、陽極がマグネシ
ウムから成るものである場合、物質系は、反応が進行す
るにつれて物質系の塩基性が高くなる。しかしながら、
約11.5のpH値では、Mg(OH)2 が不活動コー
チングを形成し、電解質溶液と未反応マグネシウムとの
それ以上の接触を防止する。酸は、固形支持体上に電解
質との溶液の形で存在させてもよく、あるいは、電解質
溶液と混合させてスラリーの形としてもよい。酸は固形
粒子又はスラリーの形で存在させることが好ましい。な
ぜなら、その場合、酸は時間の経過とともに徐々に溶解
し、一定した水素イオンの流れを供給することができる
からである。酸としては、りんご酸が好ましいが、クエ
ン酸、乳酸等の他の酸を使用することもできる。選択す
べき酸は電解質と反応するものであってはならない。
又、この酸は有毒であってはならず、不快な臭気を発す
るものであってもいけない。又、この酸は、全体の反応
速度に影響を及ぼすものである場合があるから、そのこ
とを考慮して選択すべきである。
【0053】好ましくはないが、熱源又はそれに適用さ
れる電解質に、相変化剤又は熱交換剤を含めることもで
切る。そのような物質の例としては、喫煙中、熱源によ
って設定される温度の範囲内において固相から液相に変
化し、再び液相から固相に戻るような葡萄糖、スクロー
ス等の糖類がある。その他の相変化剤としては、特定の
ワックス又はワックスの混合物等がある。そのような物
質は、相互作用成分が相互に作用して発熱したときその
熱を吸収し、熱源によって設定される最大限温度を制御
する。具体的にいえば、糖類は、熱を加えられると固相
から液相に相変化し、熱を吸収する。しかしながら、相
互作用成分の発熱相互作用が終了に近くなり、それによ
る熱の発生が減少すると、相変化剤によって吸収されて
いた熱が放出され(即ち、相変化剤が液相から固相に変
化し)、それによってシガレットの有効寿命を延長す
る。熱せられると粘性液体の状態となるワックスのよう
な相変化剤は、分散剤としても機能することができる。
通常、1個の熱源に、最高約150mgの相変化剤を含
めることが好ましい。
【0054】電解質溶液には、熱源が発生する熱によっ
て水が蒸発するのを防止するためにグリセリンのような
沸点改変剤を含有させることができる。その他沸点改変
剤としては、トリエチレングリコール、1−3−プロパ
ンジオール等がある。又、熱源の外側ラップ64は、電
気化学的相互作用によって発生した蒸気を凝縮させる表
面として機能することができる。
【0055】熱源の各構成成分の相対的量は、いろいろ
に変えることができ、多くの場合、必要とされる熱の最
低限及び最高限の温度、熱を発生させる時間の長さ等の
要素に応じて選択される。好適な熱源の一例としては、
約200mgのマグネシウム金属粒子と、約50mgの
鉄金属粒子と、約50mgの結晶塩化カリウムと、約1
00mgの結晶硝酸ナトリウムと、約100mgのセル
ロース粒子とを含む熱源を挙げることができる。この熱
源を約0.2mLの水に接触させるようにすることがで
きる。より好ましい熱源は、約6%のCMCと、94%
の鉄−マグネシウム合金(鉄6%、マグネシウム94
%)から成る0.4〜0.5mgの押出成形又はプレス
加工された金属材を含むものである。この金属材を、2
0%のNaCl、10%のCa(NO32 、5%のグ
リセリン及び1%のりんご酸を含有した0.45mLの
電解質溶液に接触させることが好ましい。
【0056】電気化学的相互作用の速度を制御するため
に、陽極材、具体的にはマグネシウムを予備処理してお
くことができる。例えば、ダイマトロン・インコーポレ
イテッドから販売されているある種の機械的合金は、非
常に反応速度が速いが、反応が過度に早く終了してしま
うことが判明している。しかしながら、それらの既反応
粉末は、追加の電解質を添加されると、最初のとき程迅
速にではないが、再度発熱反応し、高い温度を維持する
時間を長くすることが分かった。このことに鑑みて、予
備処理された粉末と未処理粉末との混合物を調製すれ
ば、良好な開始特性(電気化学的相互作用を開始する特
性)を有すし、十分な時間高い温度の熱を維持するその
混合物が得られることが認められた。そのための好まし
い予備処理方法の1つは、粒子を所定量の酸溶液に接触
させ、反応を進行させて水を放出させ、それによって反
応を終了させる方法である。特に好ましい予備処理方法
は、54.67mLの水で稀釈された0.34mLの1
2N HCL酸と、米国基準の28メッシュ以下の粒子
を除去するようにスクリーン選別した100gのダイマ
トロン・インコーポレイテッド製の機械的合金を使用
し、その合金粒子を12N HCL酸と反応させる方法
である。その後、その予備処理された合金粒子を120
℃の温度で2.5時間乾燥させることが好ましい。
【0057】本発明の喫煙物品又はシガレットには、あ
る形態のタバコ材を組入れる。いろいろな形態のタバコ
材を用いることができ、又、一種類以上の形態のタバコ
材を用いることができる。タバコの種類も、噴霧乾燥さ
せた、バーレー種、マリーランド種、オリエンタル種タ
バコ、稀種タバコ、特殊タバコ又は知れらのブレンド
等、いろいろな種類のものを使用することができる。例
えば、刻みタバコ材補充料(例えば、幅約0.635〜
約1.69mm、長さ約6.35〜約76.2mmのタ
バコ材ストランド又は裁刻片から成る補充料)等の任意
の形態のタバコ材を使用することができるが、他の形態
のタバコ材を用いることもできる。刻みタバコ材補充料
は、タバコ薄片、膨嵩タバコ材、カットロールド又はカ
ットパフドタバコ葉柄のような加工タバコ葉柄、又は再
構成タバコ材の形で用いることができる。加工タバコ材
としては、例えば米国特許第5,025,812号及び
5,065,775号に記載されているような加工タバ
コ材を用いることができる。タバコ材のロール又は装入
物は、刻み補充料として用いることができるが、他の形
態のタバコ材を用いることもできる。本発明の喫煙物品
に使用するのに特に好ましい形態のタバコ材の1つは、
タバコペーパーである。例えば、キンバリ−クラーク・
コーポレーシヨンからP2831−189−AA−62
15という商品番号で販売されているタバコペーパーの
ウエブを用いることができる。本発明に使用することが
できる別の形態のタバコ材は、微粉タバコ材である。そ
のような形態のタバコ材としては、タバコ粉末、微粉タ
バコ薄片等がある。通常、微粉タバコ材は基材に担持さ
せる。本発明に使用することができる更に別の形態のタ
バコ材は、タバコ材抽出物である。タバコ材抽出物は、
たばっこざいを水、二酸化炭素、六弗化硫黄、ヘキサン
又はエタノールのような炭化水素、フレオンのようなハ
ロカーボン等の溶媒又はその他の有機、無機の溶媒を用
いて抽出することによって得られる。タバコ材抽出物と
しては、噴霧乾燥させたタバコ材抽出物、凍結乾燥させ
たタバコ材抽出物、タバコ芳香油、タバコエッセンス等
がある。好適なタバコ材抽出物を調製する方法は、米国
特許第4,506,682号、4,986,286号、
ヨーロッパ特許公報第326,370号及び338,8
31号、1990年6月11日に出願された米国特許願
第536,250号、1989年12月18日に出願さ
れた米国特許願第452,175号及び1991年4月
4日に出願された米国特許願第680,207号等に記
載されている。又、米国特許第5,016,654号に
記載されているような香味付タバコ材を使用することも
できる。米国特許第4,821,749号に記載されて
いる方法によって製造される押出タバコ材を使用するこ
ともできる。
【0058】タバコ材抽出物を用いる場合は、通常、タ
バコ材抽出物をタバコ材(例えば、再構成タバコ材又は
タバコ薄片)のような基材に担持させる。再構成タバコ
材は、例えば米国特許第4,962,774号及び4,
987,906号に記載されているようなキャストシー
ト法又は製紙法を用いて調製することができる。再構成
タバコ材には、炭酸カルシウム、炭素及びアルミナ等の
充填材を含めることができる。炭酸水素ナトリウム又は
炭酸カリウムで処理されたタバコ材のように、熱を加え
られると、容易にその香味成分を放出する加工タバコ材
は、基材として特に好ましい。通常、シガレット内に装
入するタバコ材の重量は、約0.2g〜約1gである。
【0059】揮発性タバコ香味を放出するのを助成する
ために、タバコ材抽出物及び香味剤をアルカリ性の多孔
質材上に適用することが好ましい。再構成タバコ材シー
トの形とされた好ましいアルカリ性多孔質材の1例は、
以下のようにして製造される。即ち、米国ペンシルバニ
ア州のカルゴン・コーポレーシヨン製のAPC炭素を窒
素雰囲気下で2時間に亙って香味を放出させるのに適す
る温度、一般に1800℃〜2500℃の範囲の温度に
まで奪活処理にかける。このようにして熱処理された炭
素を粉砕し、篩別する。好ましくは米国基準の100メ
ッシュのスクリーンを透過した粉末を収集して使用す
る。
【0060】次に、フィブリル化したタバコ材を5〜2
0重量%の上記熱処理により奪活した炭素粉末と、10
〜20重量%の精製木材パルプと、300mLの水と混
合し、家庭用オストライザブレンダーで高速度で1分間
攪拌混合する。次いで、得られた混合物を、100メッ
シュ(米国基準)のスクリーンを備えた、3Lの水を有
する約20×20cm大の金型内へ注ぎ入れてシートの
形に成形する。スクリーンを透過したスラリーを重力で
排出させ、スクリーン上に保持されたシートを150℃
に温度設定された慣用の平床型乾燥機へ移送し、含水量
が2%以下になるまで乾燥させる。
【0061】このようなシートと同様なタバコ材シート
は、粉末αアルミナ、ゼオライト、グラファイト炭素又
は晶出炭酸カルシウムを用いて形成することもできる。
アルミナ又は奪活炭素又は炭酸カルシウム等の充填材を
含有したタバコ材シートは、充填材を含有しないタバコ
材又はタバコ材シートに比べて相当に高い量の揮発性タ
バコ香味を放出することができることが認められた。
【0062】本発明には、メントール、バニリン、ココ
ア、甘草、桂皮アルデヒド等の香味剤、及びレブリン酸
等のタバコ香味改変剤を用いることができる。そのよう
な香味剤は、タバコ材に担持させてもよく、あるいは、
喫煙物品内の他の部位に(例えば熱源に対して熱交換関
係に配置された、あるいはフィルタ素子内に配置された
物理的に別体の基材上に)設けてもよい。所望ならば、
可視エアゾールを蒸発し発生するエアゾール発生物質を
熱源と熱交換関係をなすようにして喫煙物品内に組入れ
ることもできる。例えば、所要量のグリセリンをタバコ
材に担持させることができる。
【0063】本発明において特に有用なタバコ煙香味剤
は、天然タバコ、例えばバーレー種タバコ、熱風乾燥タ
バコ、トルコ種タバコ、ラタキア種タバコ、マリーラン
ド種タバコ又はそれらのブレンドを「トーストする」こ
とによって得られる。好ましい実施例では、上記各種の
タバコを別個に抽出するが、ある種のタバコを、例えば
熱風乾燥タバコとトルコ種タバコをブレンドしてもよ
い。ここで、「トーストする」とは、タバコ材を過度に
焦がしたり、燃焼させたりすることなく、適当な容器内
で、好ましくは不活性雰囲気中で、揮発成分を放出すさ
せるのに十分に高い温度範囲内でタバコ材を加熱するこ
とをいう。一般に、この温度範囲は、大気圧下で約10
0℃〜約35℃であることが判明している。
【0064】本発明は、タバコ材から香味物質を精製す
るための方法に関して幾つかの独特の側面を有する。略
述すれば、以下の3つの側面である。 (1) 多段階加熱操作を使用し、各段階において別々に収
集された香味タバコ香味物質を用いる側面、(2) タバコ
材から揮発性香味物質を除去することなく、タバコ材の
含水量を減少させておき、その乾燥せしめられたタバコ
材を加熱して揮発性物質を放出させる側面、(3) タバコ
材をトースト温度で流動するガス流内で加熱して揮発性
物質を放出させ、該ガス流を中庸温度のトラップ、低温
トラップ、及びミクロン以下のエアゾール粒子を捕集す
ることができるフィルタを順次に通して流し、該各トラ
ップ及びフィルタを通過する間に該ガス流から除去され
た揮発性物質の少くとも一部をそれぞれ別々に香味物質
として収集する側面である。これらの各側面は、それぞ
れ独立して用いてもよく、他の2つの側面と組合せて用
いてもよいが、本発明の好ましい実施例ではそれらを合
わせて用いる。
【0065】図13は、本発明の方法を実施するのに使
用することができる装置を示す。図13の装置は、実験
室規模の装置である。もちろん、ここに示された装置以
外の装置を使用することもでき、工程を商業用の大規模
装置に適合するようにスケールアップすることもできる
ことは当業者には明らかであろう。図13の装置は、基
本的に、パワースタット136によって温度制御される
加熱マントル134を備えた丸底フラスコ(加熱チャン
バー)132と、フラスコ132内の温度を監視し記録
する熱電対139及び温度記録器138と、流量計14
2を備えたタンク140から窒素又は他の不活性キャリ
アガスをフラスコ132内へ供給するためのガラス管1
44と、2つの収集フラスコ146,148を含む収集
系統とから成る。タンク140からフラスコ132内へ
流入した窒素又は他の不活性キャリアガスは、側部アー
ムアダプターを通って流出する。側部アームアダプター
の取付けられているフラスコ132の出口は、ガラス繊
維断熱材150で断熱されている。収集フラスコ14
6,148は、各々その底部内にプロピレングリコール
のような液状吸収剤149を収容しており、各々排出チ
ューブを有している。タバコ材からの抽出香味剤を含有
したキャリアガスは、フラスコ132から側部アームア
ダプター及びチューブを通して各収集フラスコ146,
148へ順次に送られ、各収集フラスコ146,148
の液状吸収剤149内を細かい気泡として通過すせしめ
られる。収集フラスコ146は中庸温度のトラップ(捕
捉器)であり、収集フラスコ148は、冷却されてお
り、低温トラップとして機能する。収集フラスコ148
の排出チューブには、未収集抽出物(液状吸収剤149
によって捕捉収集されなかった抽出香味剤)を捕捉する
ためのフィルタ152が設けられている。
【0066】本発明の方法においては、抽出のために使
用されるタバコ材は、まず、揮発性香味成分を除去しな
いようにして水分を減少させることが好ましい。タバコ
材の水分は、抽出工程中香味成分と望ましくない相互作
用をすると考えられるからである。タバコ材の含水量
は、約4%未満に減少させるのが好ましく、より好まし
くは約1%未満に減少させる。好ましい水分減少方法
は、タバコ材を凍結乾燥させる方法である。タバコ材の
凍結乾燥は、通常、約100ミリトル未満の圧力で、約
0℃未満の温度で行い、最も好ましくは約10ミリトル
未満の圧力で、約−5℃未満の温度で行う。タバコ材の
水分を減少させるもう1つの方法は、硫酸カルシウムの
ような強力な乾燥剤を用いる方法である。その場合、タ
バコ材と十分な量の乾燥剤とを密閉容器内に入れて、タ
バコ材から所望の乾燥度にまで水分を除去するのに十分
な時間放置する。
【0067】好ましい実施例では、タバコ材を大気圧下
でトーストするが、場合によっては、大気圧より高い圧
力又は低い圧力を用いることもできる。トーストを大気
圧より低い圧力で行う場合は、その低い圧力は、望まし
い揮発性成分を放逐してしまう作用をすることに注意す
べきである。当業者は、大気圧より高い圧力を用いる場
合も、低い圧力を用いる場合もその適正圧力を容易に決
定することができるであろう。
【0068】好ましい方法においては、タバコ材を少く
とも2つの異なる温度にまで、好ましくは段階的に加熱
し、各異なる温度において放出された揮発性物質をそれ
ぞれ別々に香味物質として収集する。2段階加熱の場合
は、第1トースト温度と第2トースト温度との温度差を
少くとも約50℃とすることが好ましい。2段階加熱に
おいて大気圧が使用される場合は、第1トースト温度は
約100℃から約225℃の間とし、第2トースト温度
は約225℃から約350℃の間とするのが好ましい。
より好ましくは、第1トースト温度を約200℃から約
216℃の間とし、第2トースト温度は約270℃から
約325℃の間とする。最適温度は、使用するタバコ材
の種類によって異なる。
【0069】上述したキャリアガスの流れは、加熱工程
の早い段階で、できれば加熱が開始されるのと同時に開
始することが好ましい。それによって、揮発性物質は、
放出されと直ちに加熱チャンバー(フラスコ132)か
ら引出され、冷却され、収集される。それによって、さ
もなくば高温下で香味物質と他のタバコ成分との間に起
るおそれのある望ましくない反応を防止することができ
る。本発明のこの側面の重要な部分は、加熱の各異なる
段階で放出された香味物質をそれぞれ別々にシュー種す
ることである。従って、上述した収集フラスコ146,
148は、第2トースト温度への加熱を始めるときに別
の収集フラスコと交換することが好ましい。タバコ材を
各加熱段階に保持する時間は、タバコ材の種類、使用す
る温度、キャリアガスの流量及び取り出したい香味の種
類等に応じて異なる。ある特定の温度での香味物質の収
集において香味物質の放出が終了したかどうかを判断す
る1つの方法は、エアゾールがまだ第2収集フラスコ1
48から流出しているかどうかを観察することである。
第1トースト温度でそれ以上の香味物質の収集ができな
くなったとき、収集フラスコ146,148を交換し、
タバコ材をより高い第2トースト温度に加熱する。
【0070】タバコ材の加熱は、その熱源に近い部分が
熱源から遠い部分よりあまり高い温度に加熱されること
がないようにゆっくり行うことが好ましい。タバコ材自
体が断熱材として機能するので、加熱を過度に速く行う
と、加熱チャンバー即ちフラスコ132の壁に近接して
いるタバコ材(即ち、熱源に近いタバコ材)は、フラス
コの中心部にあるタバコ材が所望の温度にまで加熱され
ないうちに焼け焦げるおそれがある。フラスコ132内
のタバコ材を攪拌するか、あるいは他の均一な熱伝達法
を用いれば、より迅速な加熱を実施することも可能であ
る。フラスコ132内のタバコ材のどの部分も、フラス
コ132内の他の部分のタバコ材の温度より約20℃以
上高い温度に加熱されないようにすることが好ましい。
このことは、又、タバコ材のどの部分も、第1加熱段階
においては第1トースト温度より約20℃以上高い温度
に達するのを防止し、第2加熱段階においては第2トー
スト温度より約20℃以上高い温度に達するのを防止す
ることになる。かくして、1つの収集段階において収集
される香味物質は、すべて、ほぼ同じ温度範囲に加熱さ
れたタバコ材から収集されることになる。
【0071】香味物質は、流動キャリアガス流を(1) 中
庸温度のトラップ、(2) 低温トラップ、及び(3) ミクロ
ン以下のエアゾール粒子を捕集することができるフィル
タを順次に通して流し、該各トラップ及びフィルタを通
過する間に該ガス流から除去された揮発性物質の一部を
それぞれ別々に収集するのが好ましい。好ましい実施例
では、上記中庸温度のトラップ及び低温トラップのどち
らか一方、又は最も好ましくは両方を吸収剤によって構
成し、ガス流をその吸収剤を通して流すようにする。こ
の目的のための適当な入手可能な吸収剤は、当業者には
周知であり、例えば、炭素(活性又は不活性)、アルミ
ナ、αアルミナ、タバコ、珪藻土、クレー等の固形物が
ある。好適な液状吸収剤としては、シガレットの製造に
通常用いられる、グリセリン及びプロピレングリコール
のような保湿剤がある。本発明に使用することができる
その他の液状吸収剤としては、トリアセチン、植物油例
えばひまわり油、コーン油、落花生油等がある。特に好
ましい固形吸収剤は、焼結αアルミナと活性炭である。
特に好ましい液状吸収剤は、プロピレングリコールであ
る。液状吸収剤は、香味成分を吸収剤中に溶解させたま
まで、喫煙物品に使用される基材に容易に適用すること
ができるという利点を有する。固形吸収剤の場合は、香
味物質を液体溶媒で抽出し、その液体溶媒を基材に塗布
してもよく、あるいは、香味物質を担持した固形吸収剤
を基材内へ編入するか、又は喫煙物品内に編入すること
ができる。
【0072】上記加熱工程を大気圧で行う場合は、上記
中庸温度トラップ146は、ガス流を約50℃以下の温
度に、好ましくは約20℃から約40℃の間の温度に冷
却し、上記低温トラップ148は、ガス流を約10℃以
下の温度に、最も好ましくは約5℃から約0℃の間の温
度に冷却するようにすることが好ましい。従って、適当
な中庸温度トラップは、室温に保持することができ、適
当な低温トラップは、氷浴を用いることによって約0℃
の温度で作動させることができる。
【0073】フィルタ152は、フラスコ即ちトラップ
146,148によって除去されなかったミクロン以下
のエアゾール粒子を除去するものであるのが好適であ
る。この目的にはケンブリッジフィルタがが好適である
ことが認められた。大気圧作動条件下では、フィルタ1
52は、約40℃以下の温度に維持するのが好ましく、
室温で作動させることができる。フィルタ152に捕集
された香味物質は、プロピレングリコールのような任意
の適当な溶媒で溶離させることができる。
【0074】キャリアガスとして使用される不活性ガス
は、加熱されたタバコ材から発生したガス状生成物に悪
影響を及ぼさない任意のガスであってよい。そのような
ガスとしては、窒素、アルゴン等がある。この不活性雰
囲気は、フラスコ132から揮発性物質を搬出し、中庸
温度トラップ146、低温トラップ148及びフィルタ
152を通して搬送するのに十分な速度でキャリアガス
として用いられる。
【0075】以下の具体例では図13に示されたような
装置を用いて抽出操作を行った。フラスコ132は、2
50mLの容量を有する丸底フラスコとした。キャリア
ガスとしてタンク40から窒素を1L/分の流量で供給
した。各収集フラスコ146,148は、125mLの
容量を有するフラスコとした。フラスコ146は室温に
維持し、フラスコ148は、氷浴の温度に維持した。フ
ィルタ152は、具体例5,6及び7において用いた。
各具体例において抽出装置にその他の相違がある場合
は、それぞれの具体例において説明する。
【0076】具体例1 熱風乾燥タバコ材のサンプルを凍結乾燥にかけて水分を
除去した後、図13の装置を用いてそのタバコ材を蒸留
した。ただし、この例では、フィルタ152を使用せ
ず、フラスコ148の出口は、ガラスビードを収容し、
ドライアイスで冷却されたトラップに接続した。フラス
コ146及び148には、それぞれ、15gのプロピレ
ングリコールを収容し、それらの入口チューブの端部に
フリット(ガラス濾板)を配設した。パワースタット1
36は、加熱マントル134を250℃の温度で作動さ
せるようにセットした。ただし、熱が加えられると、丸
底フラスコ132の底部はその温度よりだんだん熱くな
っていく。従って、加熱マントル134への電流は、フ
ラスコ内の温度を260℃に保持するように制限した。
この装置を260℃で1.5時間作動させた。その時点
で、フラスコ146内にフリットが詰まり、フリットを
掃除しなければならなかった。フリットを掃除した後、
装置を更に30分間作動させたところ、再びフリットが
詰まった。フラスコ148の出口に接続されたドライア
イストラップからは微細なエアゾールが流出するのが認
められ、ドライアイストラップの重量は増加しなかっ
た。フラスコ146,148内の材料(香味物質)を別
々に収集し、それぞれサンプル1−1及び1−2という
ラベルを貼って区別した。
【0077】具体例2 バーレー種タバコ材のサンプルを凍結乾燥にかけた後、
図13の装置を用いてそのタバコ材を蒸留した。ただ
し、この例では、氷浴温度トラップ(フラスコ148)
も、フィルタ152も使用しなかった。フラスコ146
には、20gのプロピレングリコールを収容した。第1
加熱段階として、加熱マントル134への電圧を、21
6℃の温度が得られるまで2時間に亙って増大させた。
この温度を3時間持続し、フラスコ146から材料(サ
ンプル2−1)を収集した。ただし、この温度ではバー
レー種タバコ材の蒸留によってプロピレングリコールに
ほとんど着色されることがなかった。フラスコ146か
らの流出物は、ニコチン−アンモニア(NH3 )香気を
有しており、pH試験紙に対して塩基性を示した。ここ
で、装置を閉止し、フラスコ146に栓をして、一晩放
置して冷却させた。次の日、新しく20gのプロピレン
グリコールをフラスコ146に入れ、加熱マントル13
4を付勢した。かくして、325℃の温度に達するまで
第2段階の加熱を約2.5時間実施し、その後3時間蒸
留を続けた。フラスコ146から材料(サンプル2−
2)を収集したところ、それは、黄金色を有しており、
粗野なニコチン様の香気を有していた。
【0078】具体例3 熱風乾燥タバコ材のサンプルを凍結乾燥にかけて水分を
除去した後、具体例1におけるように改変された図13
の装置を用いてそのタバコ材を蒸留した。ただし、この
例では、フリットはフラスコ148にだけ使用し、フラ
スコ146には20gのプロピレングリコールを収容し
た。温度は、第1加熱段階において2時間かけて216
℃にまで昇温し、この温度に約4時間維持した。216
℃の温度に達した後ほぼ1.5時間後にフラスコ148
内のフリットの背圧が系内から漏れを生じる程に高くな
ったので、操作を完了させるためにフリットを清掃しな
ければならなかった。各トラップ即ちフラスコからサン
プルを取り出した。室温トラップ(フラスコ146)に
は、2.42g(サンプル3−1)の重量増加があっ
た。(重量増加は、フラスコ内のプロピレングリコール
即ち吸収剤に吸収された香味物質の量に相当する。)氷
浴トラップ(フラスコ148)には、1.23gの材料
(サンプル3−2)の重量増加があった。フラスコ14
8の出口に接続されたドライアイストラップには、僅か
20mgの重量増加があっただけである。この温度で
は、ドライアイストラップの出口から流出する香気はほ
とんど認められなかった。サンプル3−1は、琥珀色で
あり、熱風乾燥タバコ様の香気を有していた。サンプル
3−2は、淡黄色であり、緑の干し草の色調を有してい
た。それぞれ等量の上述したサンプル2−1,2−2及
び3−1,3−2を混合し、組合せ香味剤(サンプル3
−C)として用いた。
【0079】具体例4 熱風乾燥タバコ材を5〜10ミリトルの圧力で、約−8
℃の温度で一晩かけて凍結乾燥させ、含水量を1%未満
にまで減少させた。この熱風乾燥タバコ材45gを図1
3のフラスコ132内で熱処理した。フラスコ146及
び148にはそれぞれ20gのプロピレングリコールを
入れた。フラスコ132には、2時間36分で最高21
2℃に達するように段階的に熱を加えた。この温度に約
5時間維持した後、収集フラスコ146及び148から
サンプルを取り出し、それぞれサンプル4−1及び4−
2の識別ラベルを貼付した。次いで、追加の20gのプ
ロピレングリコールを各収集フラスコ146,148に
導入し、30分かけて温度を最高270℃にまで昇温し
た。再び、フラスコ146及び148からサンプルを取
り出し、それぞれサンプル4−3及び4−4の識別ラベ
ルを貼付した。それぞれ10gのサンプル4−1,4−
2,4−3,4−4を混合して40gの熱風乾燥タバコ
香味剤(サンプル4−C)を得た。
【0080】具体例5 45gの凍結乾燥させたトルコ種タバコを図13のフラ
スコ132内に入れて、具体例4の場合と同様にして熱
処理した。ただし、この例では、フラスコ148の出口
に二重ケンブリッジフィルタを配置した。先の具体例1
〜4ではフラスコ148の出口にエアゾールが観察され
たが、この具体例5ではケンブリッジフィルタパッドが
エアゾールを捕捉してしまうので、エアゾールはみられ
なかった。温度上昇は、4.5時間かけて216℃±2
°に達するように段階的に行い、その温度に約4時間維
持した後、収集フラスコ146及び148からそれぞれ
香味物質を吸収したプロピレングリコール(サンプル5
−1、5−2)を取り出し、温度を上昇させた。新しい
プロピレングリコールを各収集フラスコ146,148
に導入してフラスコを清掃し、1.25時間かけて温度
を275℃±5°にまで上昇させた。新しいプロピレン
グリコールを各収集フラスコ146,148に導入する
のと同時に、上記ケンブリッジフィルタのパッドから1
5gのプロピレングリコールで香味物質(サンプル5−
3)を抽出した。ケンブリッジフィルタのパッドにはほ
ぼ0.75gの材料(香味物質)が収集されていた。上
記275℃の温度を最長3.5時間維持した後、フラス
コ146,148から再びプロピレングリコール(サン
プル5−4,5−5)を収集した。この第2段階の操作
においてはケンブリッジフィルタのパッドには僅か20
mgの材料しか捕集されていなかった。これは、おそら
くフラスコ146と148の間に固形物質が堆積したた
めであろう。この固形物質を洗い流してフラスコ148
内へ回収した(サンプル5−5)。それぞれ10gのサ
ンプル5−1,5−2,5−4,5−5と5gのサンプ
ル5−3を混合して45gの組合せトルコ種タバコ香味
剤(サンプル5−C)を得た。
【0081】具体例6 45gの凍結乾燥させたラタキア種タバコを図13に示
された蒸留装置に装入し、各フラスコ146,148に
20gのプロピレングリコールを入れた。この装置を最
長4.5時間かけて200℃にまで加熱し、200℃以
上の温度に最長3.5時間維持した。収集フラスコ14
6には多量の油状物質が捕集された。そのため、この低
温操作の途中でプロピレングリコールを交換した。上記
の3.5時間が経過した時点で、両方のフラスコ146
及び148から収集し、温度を最長約1時間かけてゆっ
くりと270〜275℃にまで上昇させた。フラスコ1
32をこの温度に3時間45分維持した。この高温操作
の途中で再びフラスコ146内のプロピレングリコール
を交換した。最初にフラスコ148の出口に装着してお
いたケンブリッジフィルタは、上記低温操作の終了時に
交換し、その使用済みケンブリッジフィルタから低温操
作中に捕捉された材料(香味物質)を約7.0gのプロ
ピレングリコールを溶出した。高温操作に用いられたケ
ンブリッジフィルタからも約7.0gのプロピレングリ
コールで材料(香味物質)を溶出した。この抽出工程か
ら収集されたサンプルは下記の通りである。サンプル トラップ レトルト温度及び時間 6−1 フラスコ146 初期加熱及び210℃で2時間 6−2 フラスコ146 210℃で2〜4時間 6−3 フラスコ148 初期加熱及び210℃で最長4時間 6−4 ケンブリッジフィルタ 初期加熱及び210℃で最長4時間 6−5 フラスコ146 第2段階加熱及び275℃で最長4時間 6−6 フラスコ146 第2段階加熱及び275℃で2時間〜 3.5時間 6−7 フラスコ148 第2段階加熱及び275℃で最長3.5 時間 6−8 ケンブリッジフィルタ 第2段階加熱及び275℃で最長3.5 時間 それぞれ10gの上記サンプル6−1,6−3,6−
5,6−7と、それぞれ1gの上記サンプル6−4,6
−8から組合せ香味剤(サンプル6−C)を調製した。
【0082】具体例7 各フラスコ146,148に20gのプロピレングリコ
ールを入れ、45gの凍結乾燥させたバーレー種タバコ
材を図13に示された装置を用いて蒸留した。フラスコ
148の出口にはケンブリッジフィルタを装着した。こ
の装置を3.5時間かけて約250℃にまで加熱し、そ
の温度に約3.5時間維持した。フラスコ146(サン
プル7−1)及びフラスコ148(サンプル7−2)か
らそれぞれサンプルを収集し、ケンブリッジフィルタの
パッド(サンプル7−3)からサンプルを溶出させた。
フラスコ132を冷却し、密封して週末の間保管した。
その後、フラスコ132を図13の蒸留装置に戻し、各
フラスコ146,148に20gの新しいプロピレング
リコールを入れ、装置を3.5時間かけて約320℃に
まで段階的に加熱し、その温度に約3.5時間維持し
た。再び、フラスコ146(サンプル7−4)及びフラ
スコ148(サンプル7−5)からそれぞれサンプルを
収集し、ケンブリッジフィルタのパッド(サンプル7−
6)からサンプルを溶出させた。それぞれ10gの上記
サンプル7−1,7−2,7−4,7−5と、それぞれ
1gの上記サンプル7−3,7−6を混合することによ
って組合せ香味剤(サンプル7−C)を調製した。
【0083】本発明の香味物質は、シガレット及びその
他の喫煙物品に良好なタバコ煙喫味を付与することがで
きるので特に有利である。本発明の香味物質は、いろい
ろな態様で使用することができ、例えば、慣用のシガレ
ット又はその他の喫煙物品にトップドレッシングとして
添加してもよく、あるいはタバコ製造業者が選択するた
に任意の好便な態様で添加することができる。本発明の
香味物質は、喫煙物品内のいろいろな要素、例えば、タ
バコ材、熱源に対して熱交換関係におかれた基材、エア
ゾール創生物質、及び、又はマウスピース端部材、又は
喫煙物品の喫煙中タバコ煙香味を浮揚することができる
他の任意の部位に添加することができるが、比較的温度
の低い部位、即ち熱源から離れた部位、例えばマウスピ
ースに添加するのが好ましい。別法として、熱源が、香
味物質を添加されている領域を比較的低い温度に加熱す
るように構成することが好ましい。
【0084】本発明に関連したもう1つの重要な知見
は、本発明の香味物質を適用(添加)した喫煙物品から
の煙香味の放出量は、香味物質を適用(添加)した態様
に依存して決められることである。以下に詳しく述べる
ように、2種類以上のタバコ材からの香味物質を混合し
て基材(この例では再構成タバコ材のシート)に適用し
た場合、そのタバコ材シートを加熱したとき香味が余り
良好に放出されないことが分かった。しかしながら、同
じタバコ材からの複数種のサンプルの混合物(例えば、
サンプル5−C)を再構成タバコ材のシートに適用した
場合は、香味の放出がはるかに良好であることが分かっ
た。このこと、それぞれ別個のセグメント(分節体)の
形としたタバコ材シートを設け、各セグメントのタバコ
材シートに同一種類の、しかし他のセグメントのタバコ
材シートに適用されるものとは異なるタバコ材からの複
数種のサンプルの混合物を担持させ、それらの複数個の
セグメントを同じシガレットに組入れた場合(後述する
図16に実施例参照)にも当てはまることが判明した。
特定の理論に束縛されるのを欲するものではないが、こ
れは、複数種の異なるタバコ材からの香味物質を混合し
た場合には、混合された各香味物質の蒸気圧がそれぞれ
低下せしめられるので、各香味物質が単独で存在する場
合と同程度に良好に放出することを阻止されるためであ
ると考えられる。(これに対して、同一のタバコ材から
得られた香味物質を混合した場合、混合された香味物質
の蒸気圧が低下されないので、香味物質が良好に放出す
ることができる。)又、異なる2種類のタバコ材からの
香味物質を混合させた場合、酸−塩基反応が起ることも
あると考えられる。
【0085】従って、本発明の方法によって抽出した香
味物質は、タバコシート材のようなキャリア(支持体又
は基材)の複数個の別個のセグメントに担持させるのが
好ましい。あるいは又、それらの香味物質は、シガレッ
トの本体に挿入したキャリアと、そのシガレットのマウ
スピース端のフィルタ素子にとに別個に担持させること
もできる。
【0086】別々に収集された香味物質は喫煙物品内の
別個のセグメント又は領域に適用されると良好な放出特
性を発揮することができるという知見は、本発明の方法
によって生成された香味物質だけではなく、他の香味物
質にも当てはまる。従って、他の方法で生成又は抽出さ
れた香味物質の場合も、別々に抽出した香味物質を同一
の喫煙物品内のキャリアの複数個の個別セグメントに適
用することによって使用することが好ましい。そのよう
なキャリアは、同じ喫煙物品内に数種類の香味物質を用
いることができるように3個又はそれ以上のセグメント
から成るものとするのが好ましい。
【0087】本発明の好ましい喫煙物品は、長い貯蔵寿
命を有する。即ち、市販製品につきものの流通販売及び
保管中、香味も、熱源も、時間がたってもその有効性を
失わない。この喫煙物品を使用する(喫煙する)とき
は、喫煙者が熱源35又は60の発熱相互作用を開始さ
せれば、熱源が熱を発生する。発生した熱は、熱源と熱
交換関係をなすように熱源に近接して配置されているタ
バコ材を加熱し、タバコ材に与えられた熱がタバコ材自
身の香味成分並びにタバコ材によって担持されている香
味成分を揮発させる。次いで、揮発した成分は、シガレ
ットのマウスピース端を経て喫煙者の口へ吸引される。
かくして、喫煙者は、いかなる物質をも燃焼させること
なく、シガレットの香味及びシガレット喫煙に随伴する
その他の喜びの多くを与えられる。この熱源は、タバコ
材の温度を所望の温度範囲に維持するとともにタバコ材
の香味成分を揮発させるのに十分な熱を提供する。熱の
発生が終了すると、タバコ材は冷却し始め、香味成分の
揮発が減少する。
【0088】以下に、本発明のいろいろな実施例を例示
するために本発明による喫煙物品の具体例を説明する。
これらの具体例は、本発明の範囲を制限するものとして
解釈すべきではない。具体例8 下記のような熱源を調製した。−40〜+80メッシュ
(米国規準)の粒度を有する約5gのマグネシウム粉末
と、−325メッシュ(米国規準)の粒度を有する約5
gの鉄粉末とをボールミルによって低速度で窒素雰囲気
中で約30分間混合した。このマグネシウムと鉄の混合
物を200メッシュ(米国規準)のスクリーンを通して
篩別し、+200メッシュ(米国規準)の粒度のものを
約6.1g収集した。これらの収集された粒子は、約5
部のマグネシウムと約1部の鉄を含むものであった。次
いで、これらの収集された粒子約300mgを約90m
gの結晶塩化カリウム及び約100mgの微粉砕木材パ
ルプ(粒度約200メッシュ)と混合した。得られた固
形混合物を、カーバー・ラボラトリ・プレスを用いて
2,320Kg/cm2 (33,000psi)の圧力
下でプレスし、直径約7.6mm、長さ約10mmの円
筒状ペレットを形成した。このペレットを、一端が閉鎖
した絶縁処理されていないガラス製円筒容器内に装入し
た。この円筒容器は、長さ約76mm、内径約12mm
のものであった。この円筒容器内へ0.25mLの水を
装入したところ、この熱源は熱を発生し、約2分で70
℃の温度に達し、約4分間で95℃の温度に達した。そ
の後約30分間約85℃〜約95℃の熱を発生し続け
た。
【0089】具体例9 下記のような熱源を調製した。−40〜+80メッシュ
(米国規準)の粒度を有する約200mgのマグネシウ
ム粉末と、−325メッシュ(米国規準)の粒度を有す
る約50mgの鉄粉末とを完全に混合した。得られた固
形混合物を、カーバー・ラボラトリ・プレスを用いて
2,320Kg/cm2 (33,000psi)の圧力
下でプレスし、長さ約3.2mm、外径約7.6mm、
内径約2.4mmの円筒状チューブの形のペレットを形
成した。このペレットを、具体例8のガラス製円筒容器
内に装入した。その円筒容器内へ塩化カリウム1部と水
4部から成る0.2mLの溶液を装入したところ、この
熱源は熱を発生し、約30秒で100℃の温度に達し、
約8.5分間95℃〜約105℃の熱を発生し続けた。
【0090】具体例10 下記のような熱源を調製した。−40〜+80メッシュ
(米国規準)の粒度を有する約200mgのマグネシウ
ム粉末と、−325メッシュ(米国規準)の粒度を有す
る約50mgの鉄粉末と、約200メッシュ(米国規
準)の粒度を有する約100mgの木材パルプとを完全
に混合した。得られた固形物を、カーバー・ラボラトリ
・プレスを用いて2,320Kg/cm2 (33,00
0psi)の圧力下でプレスし、長さ約3.8mm、直
径約7.6mmの円柱状のペレットを形成した。このペ
レットを、具体例8のガラス製円筒容器内に装入した。
その円筒容器内へ塩化カリウム1部と水4部から成る
0.2mLの溶液を装入したところ、この熱源は熱を発
生し、約30秒で100℃の温度に達し、約4分間熱を
発生し続け、70℃以上の温度を維持した。次いで、硝
酸ナトリウム1部と水1部から成る約0.2mLの溶液
を上記円筒容器内へ装入したところ、熱源は更に熱を発
生し、約5分で130℃の温度に達し、更に約4.5分
間熱を発生し続け、約100℃以上の温度を維持した。
【0091】具体例11 下記のような熱源を調製した。直径0.81mmのマグ
ネシウムワイヤを、各々長さ約50mmの5本のストラ
ンドに切断してそれらを撚り合わせた。撚り合わせたス
トランドは、重さ0.226gであり、計算値で6.3
8cm2 の表面積を有していた。この撚り合わせたスト
ランドの周りに、直径0.03mm、長さ1000m
m、重さ0.004g、表面積6.38cm2 (計算
値)の鉄ワイヤをきつく巻つけた。次に、このマグネシ
ウムワイヤと鉄ワイヤとのワイヤ組立体を直径ほぼ4m
mのプラスチックチューブ内に挿入し、それに塩化ナト
リウム20%、硝酸カルシウム10%、グリセリン5
%、りんご酸1%、及び水64%を含有した600μL
の電解質を添加した。温度をモニターするために熱電対
を挿入した。この組立体の温度は、95℃にまで急激に
(2分未満で)上昇し、70°以上の温度を10分間維
持した。
【0092】具体例12 下記のような熱源を調製した。マグネシウム96%とニ
ッケル4%のメルトを調製し、インゴットの形に鋳造し
た。理論的には、このインゴットは、マグネシウム結晶
粒85%、マグネシウムとMg2 Niの共融体15%を
含有している。このインゴットを機械加工により微細な
やすり屑とした。それらのやすり屑を適当な嵩密度(約
0.5g/cm3 )とするために直径9.56mmの鋼
球を媒体として1時間破砕処理した。得られた不規則な
平坦な小板を篩にかけ、−50〜+80メッシュ(米国
基準)の粒度範囲の粒子(50メッシュ(米国基準)の
スクリーンは通り抜けるが、80メッシュ(米国基準)
のスクリーンには保持される大きさの粒子)を得た。こ
れらの粒子を6%のナトリウムカルボキシメチルセルロ
ース(CMC)(結合剤)と共に押出し、直径3.5m
mのロッドを成形した。このロッドを長さ60mm(重
さ0.36g)に切断し、そのロッドを2層の60×7
0mm大のティッシュペーパーで包み、密封底部を有す
る内径5.1562mmのマイラーチューブ内に挿入し
た。次いで、長さ6mmのプラグでこのマイラーチュー
ブの頂部を密封した。塩化ナトリウム20%、硝酸カル
シウム10%、グリセリン5%、りんご酸1%を水に溶
解させて電解質を調製した。正確に0.45ccのこの
電解質を上記チューブの底部内へ注入した。温度測定を
行うために、この熱源組立体を3層の実験用ペーパータ
オルで断熱処理した。上記チューブ内の温度は約30秒
で100℃に達し、100℃を越える温度を約7分間維
持した。到達した最高温度は約110℃であった。
【0093】具体例13 先に述べた押出法及び装置を用いて下記のような熱源を
押出成形した。小さなジャー内で2.7gのナトリウム
カルボキシメチルセルロース(CMC)(アクアロン)
を33gの脱イオン水と混合し、それを数時間回転ロー
ラ上に載せた。得られたCMCのゲルをその保管寿命を
改善するためと、予備冷却するために冷蔵庫内に保管し
た。ダイマトロン・インコーポレイテッド製のマグネシ
ウムと鉄の機械的合金40.3gを篩にかけ、−50〜
+80メッシュ(米国基準)の粒度範囲の粒子を得た。
これらの粒子を2gのヘプタンと共に小さなジャーに入
れた。このジャーを少くとも15分間回転ローラ上に載
せた後、冷蔵庫内に保管した。C.W.ブレイベンダー
・インスツルメンツ・カンパニー製のシグマブレードミ
キサーを氷水を用いて約4℃の温度に予備冷却した。こ
の予備冷却したミキサーに上記ジャー内の粉末を導入
し、上記CMCゲルをゆっくりと添加し粉末内へ混入さ
せた。得られた混合物を押出成形し、乾燥させた。CM
Cは最終押出成形物の6%を占めた。この押出成形物を
6cmの長さのロッドとして切断し、そのロッドをクリ
ネックス社製の6×7cm大の2層ティッシュペーパー
で包被し、エルマー社の接着剤で固定した。この得られ
た熱源組立体ための反応チャンバーは、0.45mLの
水性電解液を入れた長さ7cmのマイラー製チューブ
(外径5.2832mm)によって形成した。この電解
液は、塩化ナトリウム20%、硝酸カルシウム10%、
グリセリン5%、りんご酸1%を含有するものであっ
た。この反応チャンバー内へ上記熱源組立体を挿入する
ことによって反応を開始させた。温度を測定するため
に、この熱源組立体を3層の実験用ペーパータオルで断
熱処理し、反応チャンバー即ちチューブの底部から約1
5mmの部位と35mmの部位でチャンバーの壁と熱源
組立体の間に熱電対を配置した。発生した熱の態様は、
図14に示されている。1分で+100℃の温度に達
し、95℃を越える温度を少くとも7分間維持した。こ
の例においては、(a) 押出成形され、上記ティッシュペ
ーパーで包被されるロッドに20〜30mgの−100
米国基準メッシュの粒度の上記機械的合金粉末がその全
長に亙って配分されるようにすること、又は(b) それよ
り粒度の小さい上記機械的合金粉末を用いて押出成形す
ること、又は(c) 上記りんご酸の濃度を2%に高めるこ
とによって、100℃を越える温度が30秒未満で得ら
れた。
【0094】具体例14 下記のような熱源を調製した。ダイマトロン・インコー
ポレイテッド製のマグネシウム/鉄合金を篩にかけ、−
50〜+80メッシュ(米国基準)の粒度範囲の粉末を
得た。この粉末の鉄含有量は約6%であった。次いで、
この材料を先に述べた方法を用いて酸で予備処理した。
このように酸で予備処理されなかった同じ粒度のマグネ
シウム/鉄合金粉末と、予備処理されたマグネシウム/
鉄合金粉末と、米国ウイスコンシン州のアルドリッチ・
ケミカル・カンパニー製のセラトムFW−60とを8:
8:7の重量比で混合した。この材料から図12に示さ
れるような燃料ロッドを以下のようにして製造した。即
ち、外径5.2832mmのマイラーチューブを8cm
の長さに切断し、一端をヒートシールによって密封し
た。このチューブは、4列の5ミリ間隔に配列された直
径18ミルの小孔を有するものであった。このチューブ
内に、約500mgの上記不予備処理粉末/予備処理粉
末/セラトムFW−60の混合物を充填し、チューブの
開放端を密封して約6cmの長さの有孔カプセルを形成
した。これとは別の長さ7cm、外径5.3848mm
の、一端をヒートシールしたマイラー製チューブを用い
て反応チャンバーを形成した。反応チャンバーに、塩化
ナトリウム20%、硝酸カルシウム10%及びグリセリ
ン5%をン有した0.5mLの水性電解液を入れた。こ
の反応チャンバー内へ上記有孔カプセルを挿入すること
によって発熱反応を開始させた。温度を測定するため
に、この有孔カプセルを3層のペーパータオルで断熱処
理し、反応チャンバーと有孔カプセルの間にそれらの底
部から約15mmのところに熱電対を配置した。反応開
始後30秒未満で約95℃の温度に達し、7分間100
℃又はそれ以上の温度を維持した。
【0095】具体例15 先に述べた方法を用いてプレス成形により熱源ロッドを
調製した。塩化ナトリウムを乳鉢と乳棒を用いて微細粉
末に粉砕した。モートン・チオコル・インコーポレイテ
ッド製のマグネシウム粉末(粒度−325米国基準メッ
シュ)4.8gと、ダイマトロン・インコーポレイテッ
ド製のマグネシウム/鉄合金粉末(−30〜+50米国
基準メッシュ)を小さいプラスチックビーカー内で混合
した。この金属粉末に2gの上記塩化ナトリウム粉末を
混合した。プレス成形のための押圧力を得るためにフォ
ーニー社の圧力試験機を使用した。1,812kgの荷
重をかけてプレスのダイ内に1,040Kg/cm2
圧力を創生し、2.286×3.4544×76.2m
mのプレス成形ロッドを成形し、そのロッドを4cmの
長さ(重さ0.5g)に切断した。このロッドを各々5
0.8×50.8mm大2層のクリネックスのティッシ
ュペーパーで包み、内径5.1562mmのマイラー製
チューブに挿入した。このチューブに熱電対を取付け、
チューブにクリネックスティッシュペーパーの断熱スリ
ーブを被せた。このマイラーチューブの底部に、塩化ナ
トリウム20%、硝酸カルシウム5%、グリセリン5%
及び水70%から成る0.5mLの水性電解液を注入し
た。このテストを2度以上繰り返して行った。いずれの
サンプルも、少くとも1分以内に約90℃の温度に達
し、11分間90℃又はそれ以上の温度を維持した。
【0096】具体例16 本発明のシガレットの好ましい実施例は、図15及び1
6に示される。図15は分解図であり、図16は熱源1
60を熱チャンバー168内へ一部挿入した状態を示す
断面図である。このシガレットは、以下のようにして製
造されたものである。熱源160は、上記具体例13に
従って製造された押出ロッド即ち熱源ロッド162と、
それに突合せ関係に衝接させたセルロース繊維ロッド1
64と、両ロッドを包被して保持した外側ラップ166
とで構成されている。熱源ロッド162は、長さ6.0
cm、直径3.175mm、重さ0.37gである。セ
ルロース繊維ロッド164は、スイス国のバウムガート
ナー社からEF2032/82という商品名で販売され
ているセルロース繊維から成り、長さ8mm、直径4.
40mmである。外側ラップ166は、クリネックス社
の60×75mm大の2層ティッシュペーパーであり、
そのティッシュの外縁に薄く接着剤を塗布したものであ
る。
【0097】発熱電気化学的反応を行う熱チャンバー即
ち反応チャンバー168は、一端をヒートシールした長
さ86.36mm、直径5.2832mmのマイラーチ
ューブ(米国J.L.クラーク・マニュファクチュアリ
ング・カンパニー製)で構成されている。熱チャンバー
168は、ヒートシールした後、そのヒートシールされ
た底部が収縮していないかどうかを確認するために点検
しなければならない。底部が収縮していると、その容量
が小さくなるばかりでなく、以後の組立て作業を妨害す
るからである。この熱チャンバー即ちチューブに、塩化
ナトリウム20%、硝酸カルシウム10%、グリセリン
5%、りんご酸2%を含有した0.45mLの電解液1
70を注入し、該チューブの底部内に溜った電解液の液
面をグリースシール172で密封する。グリースシール
172は、グリースを装填した注射器を用いて適用す
る。即ち、約0.0254mmの厚さの第1グリース層
をチューブ168内の電解液170の液面に被覆し、そ
の約6mm上方に同じ厚さの第2グリース層を被覆す
る。
【0098】20.7%の晶出炭酸カルシウムと、20
%の木材パルプと、59.3%のタバコ材から成る再構
成タバコ材のシート(キンバリ−クラーク・コーポレー
シヨンからP2831−189−AA−6215という
商品番号で販売されているタバコペーパー)を60×7
0mm大に切断し、それを丸めて内径5.2832m
m、長さ70mmの筒の形に形成した。このタバコ材筒
にいろいろな香味剤及び保湿剤を添加し、一晩おいて平
衡化させた。炭酸カルシウムを含有しない再構成タバコ
材シートで同様のタバコ材筒を製造し、それにレブリン
酸又はその他の酸を添加し、それらの香味剤添加タバコ
材筒を7mm又は10mmの長さのセグメントとして切
断した。このようにして得られたいろいろな異なるタバ
コ材筒から得られたいろいろなセグメントを図15、1
6の好ましい実施例のシガレットにタバコ材セグメント
174〜180として使用することができる。これらの
セグメント174〜180は、電解液170を収容した
マイラーチューブ168の周りに被せる。このシガレッ
トが送給する香喫味は、いろいろな要素の中でも、特
に、セグメント174〜180の配列順序に依存するこ
とに留意されたい。この好ましい実施例では、セグメン
ト174〜180に付与された香味は、下記の通りであ
る。 セグメントNO. 香 味 174 香味サンプル2−2(バーレー種) 175 香味サンプル6−1(ラタキア種) 176 ニコチン 177 香味サンプル2−2(バーレー種) 178 香味サンプル6−1(ラタキア種) 179 香味サンプル5−3(トルコ種) 180 メントール 上記各香味サンプルは、長さ10mmの長さのタバコ材
セグメントに10mgのレベルで使用した。ニコチンは
長さ7mmの長さのタバコ材セグメントに2.5mgの
レベルで、メントールは長さ10mmの長さのタバコ材
セグメントに1.43mgのレベルで使用した。
【0099】上記熱チャンバー168及び香味剤添加タ
バコ材セグメント174〜180を長さ100mm、外
径7.5692mmの別のマイラーチューブ182内に
挿入する。カラー184は、再構成タバコ材シート(キ
ンバリ−クラーク・コーポレーシヨンからP2831−
189−AA−5116という商品番号で販売されてい
るタバコペーパー)を20.5×6cm大に切断し、そ
れを丸めて外径7.4422mm、内径5.2832m
m、長さ6cmの筒の形に形成し、その筒を5mmの長
さに切断したものである。このカラー184をマイラー
製の外側チューブ182の端部に当接させ、エルマー社
の接着剤で所定位置に固定する。
【0100】外側チューブ182の端部のところの固定
されたカラー184は、熱チャンバー168を所定位置
に保持する役割を果たす。チューブ182の吸口端側に
は、CODフィルタ186のセグメントを装着する。C
ODフィルタ186は、60どの角度に斜切されてお
り、その短い側の長さは13mmでり、直径4.5mm
の中央貫通通路を有している。外側チューブ182の外
周は、49×100mm大で厚さ0.1524mmのポ
リスチレンフィルムを数層に折り重ねてなる(図には一
層だけしか示されていない)断熱材188で包被する。
この断熱材188を更にシガレットペーパー190(キ
ンバリ−クラーク・コーポレーシヨンのP2831−7
7)とチップペーパー192(キンバリ−クラーク・コ
ーポレーシヨンのAR5704)で包被する。
【0101】このシガレットの開始端(熱源160の電
気化学的相互作用を開始させるために後述するように熱
源160を挿入する端部即ち前端)には、最前端から7
mmのところに23ゲージのB−D注射針で5つの半径
方向の空気取込み孔即ち吸気孔194を72°の等間隔
に穿設する。カラー184がシガレットの前端を密封し
ているので、タバコ材セグメント174〜180を通っ
て流れるのは、吸気口194を通して吸込まれた空気だ
けである。熱源の反応によって創生されたスチーム又は
その他のガスは、シガレットの開始端から流出し、吸気
孔194からそらされる。
【0102】このシガレットは、熱源160をカラー1
84を通して熱チャンバー168内へ挿入し、その結果
としてグリースシール172を破り電解液170を強制
的に外側ラップ166に沿って流動させ熱源ロッド16
2内へ流入させることによって活性化される。即ち、先
に述べたように、熱源の電気化学的相互作用が開始され
る。熱源160を完全に挿入すると、熱源の端面は熱チ
ャンバー168及びカラー184の端面と面一になる。
熱源の電気化学的相互作用の開始後約30秒経てば、喫
煙者がシガレットをパフする(吸込む)たびにその口に
タバコの香喫味成分が吸込まれる。シガレットが活性化
されたとき芳香を発するようにしたければ、例えば熱源
160の先端の繊維ロッド164にタバコ香味抽出物の
液滴を添加しておけばよい。通常のパフ条件では、この
シガレットは少くとも7分間香喫味成分を送給し、その
後は送給流量が減少する。
【0103】
【発明の効果】本発明の各実施例によって得られる利点
を要約すれば、以下の通りである。第1に、熱源の表面
積を調整し、従ってその反応速度を制御するために、霧
化により微粒化された、又はボールミルにより粉砕され
た所望の粒度の凍結メルト粒子、又は所望の粒度に裁刻
したバイメタリックフォイルの裁刻片を用いることがで
きる。更に、熱源への電解液の浸透、従って反応速度を
最適化するように熱源の多孔度を変更するために、上記
のような凍結メルト粒子又はバイメタリックフォイルの
裁刻片を押出成形又はプレス成形する条件を適宜に選択
することができる。あるいは又、金属材の粒子をストロ
ー又はチューブ内に充填した場合は、金属材粒子に混合
されるセライト等の水保持特性が、水が蒸発し熱チャン
バーから逃出するのを防止する働きをする。
【0104】バイメタリックフォイルの形状・寸法は、
陽極の露出表面が腐蝕しても、2種類の金属材の間の電
気的接触を確実に維持する。又、バイメタリックフォイ
ルを使用する実施例は、単に陽極の厚さを制御すること
によって陽極の表面積対総質量の比を広い範囲に亙って
変更することを可能にする。厚さの範囲は、バイメタリ
ック素材を製造し加工する上での制約によって制限され
る。
【0105】金属ワイヤを用いる実施例(図8)は、鉄
ワイヤ94(陰極材)と陽極材のストランド92との間
の電子の流れを制御することによって反応速度を制御す
ることを可能にする。例えば、ワイヤ94とストランド
92とを互いに電気的に隔離しておき、1点だけで電気
的に接触するようにしておけば、ワイヤ94とストラン
ド92の間の電流を制御するために抵抗器を用いること
ができ、それによって電気化学的相互作用の速度を制御
することができる。
【0106】本発明のシガレットは、慣用のシガレット
の外観を呈するように作ることができるので、誤ってマ
ッチやライターで火をつけようとすることがあるかもし
れない。従って、熱源は可燃性でないことが好ましく、
誤って火に接触させられたとしても少くとも自己消火す
る性質のもとすべきである。プレス成形された熱源ロッ
ドの1つの利点は、良好な伝熱特性を有するのに十分に
密に締まっていることである。従って、プレス成形され
た熱源ロッドの先端に火が接触したとしても、該ロッド
の密に固められた(従って良好な伝熱性を有する)粒子
が火の熱を運び去るので、ロッドの先端が燃焼温度に達
することがない。
【0107】本発明の構造及び方法は多種多様の実施形
態で実現することができるが、ここにはそれらのうちの
幾つかを例示し、説明したにすぎない。本発明は、その
精神又は基本的な特徴から逸脱することなく他のいろい
ろな形で実施することができる。例えば、ここに例示し
た実施例では熱源として2種類だけの金属材が用いられ
ているが、電気化学的に相互作用する3種類又はそれ以
上の金属材を用いて熱源を構成することができる。従っ
て、本発明は、ここに例示した実施例の構造及び形態に
限定されるものではなく、本発明の精神及び範囲から逸
脱することなく、いろいろな実施形態が可能であり、い
ろいろな変更及び改変を加えることができることを理解
されたい。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の好ましい実施例のシガレット
の縦断面図である。
【図2】図2は、図1のシガレットと同様のシガレット
の分解透視図である。
【図3】図3は、図1及び2のシガレットに使用するた
めの電気化学的に相互作用することができる金属材の一
実施例の概略図である。
【図4】図4は、図1及び2のシガレットに使用するた
めの電気化学的材料を製造するための方法のブロック図
である。
【図5】図5は、図2のシガレットに使用のための熱源
の別の実施例の概略図である。
【図6】図6は、図2のシガレットに使用のための熱源
の更に別の実施例の概略図である。
【図7】図7は、図2のシガレットに使用のための熱源
の更に別の実施例の概略図である。
【図8】図8は、電気化学的に相互作用することができ
る金属材の別の実施例の概略図である。
【図9】図9は、電気化学的に相互作用することができ
る金属材の更に別の実施例の概略図である。
【図10】図10は、図1及び2のシガレットの熱源の
電気化学的相互作用を開始させる1つの方法の概略図で
ある。
【図11】図11は、図1及び2のシガレットの熱源の
電気化学的相互作用を開始させる別の方法の概略図であ
る。
【図12】図12は、図2のシガレットに使用のための
熱源の更に別の実施例の概略図である。
【図13】図13は、タバコ香味物質を抽出し収集する
ための装置の概略図である。
【図14】図14は、本発明の熱源によって創生される
熱と時間の関係を表すグラフである。
【図15】図15は、本発明の好ましい実施例によるシ
ガレットの分解透視図である。
【図16】図16は、図15のシガレットの縦断面図で
ある。
【符号の説明】
9:シガレット 11:タバコロール(タバコ装入物) 15:タバコ材ロッド 20:熱チャンバー(反応チャンバー) 35:熱源 38:プラグ 43:フィルタ素子 59:シガレット 60:熱源 62:金属材 64:外側ラップ 70:凍結メルト 72:結晶粒子 74:共融固形粒子 75:粉末 76:予備成形ストロー 77:プラスチックストロー 80:バイメタリックフォイル 82:第1層(主層) 84:第2層 88:フォイルロール 92:陽極材のストランド 94:鉄ワイヤ(陰極材) 132:丸底フラスコ(加熱チャンバー) 140:キャリアガスタンク 144:ガラス管 146:収集フラスコ(中庸温度のトラップ) 148:収集フラスコ(低温トラップ) 149:液状吸収剤 152:フィルタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジョゼフ・ジーガン・チオウ アメリカ合衆国ノースカロライナ州クレモ ンズ、エピング・コート105 (72)発明者 アーネスト・ギルバート・ファリア アメリカ合衆国ノースカロライナ州ウィン ストン・セイレム、メドウデイル・ドライ ブ6085 (72)発明者 トマス・リーロイ・ジェントリ アメリカ合衆国ノースカロライナ州ウィン ストン・セイレム、ブライダル・クリー ク・ロード4388 (72)発明者 リチャード・ロング・レーマン アメリカ合衆国ニュージャージー州ベルミ ード、リジビュー・ドライブ107 (72)発明者 ヘンリー・トマス・ライディングズ アメリカ合衆国ノースカロライナ州ルイス ビル、ハウザ・ロード1609 (72)発明者 アンドルー・ジャクソン・センサボー・ジ ュニア アメリカ合衆国ノースカロライナ州ウィン ストン・セイレム、ランズダウン・ドライ ブ2660 (72)発明者 マイケル・デイビッド・シャノン アメリカ合衆国ノースカロライナ州ルイス ビル、ソナタ・ドライブ192エイ

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a) 香味剤と、(b) 該香味剤を加熱するた
    めの非燃焼熱源とから成る喫煙物品であって、該非燃焼
    熱源は、電気化学的に相互作用することができる少くと
    も2種類の金属材とから成り、該少くとも2種類の金属
    材は、少くとも2種類の金属の凍結メルトの形とされて
    いることを特徴とする喫煙物品。
  2. 【請求項2】(a) 香味剤と、(b) 該香味剤を加熱するた
    めの非燃焼熱源とから成る喫煙物品であって、該非燃焼
    熱源は、電気化学的に相互作用することができる少くと
    も2種類の金属材とから成り、該少くとも2種類の金属
    材は、バイメタルフォイルの形とされた2種類の金属か
    ら成るものであることを特徴とする喫煙物品。
  3. 【請求項3】(a) 香味剤と、(b) 該香味剤を加熱するた
    めの非燃焼熱源とから成る喫煙物品であって、該非燃焼
    熱源は、電気化学的に相互作用することができる少くと
    も2種類の金属材とから成り、該少くとも2種類の金属
    材は、ワイヤの形とされた第1金属と、該第1金属に近
    接し、電気的に接触した第2金属から成るものであるこ
    とを特徴とする喫煙物品。
  4. 【請求項4】前記香味剤は、タバコ材から成ることを特
    徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の喫煙物品。
  5. 【請求項5】前記2種類の金属材は、鉄,銅,ニッケ
    ル,パラジウム,銀,金,プラチナ,炭素,コバルト,
    マグネシウム,アルミニウム,リチウム,Fe23
    Fe34 ,Mg2 Ni,MgNi2 ,Mg2 Ca,M
    gCa2 ,及びMgCo2 ,及びそれらの組合せから成
    る群から選択されたものであることを特徴とする請求項
    1〜4のいずれかに記載の喫煙物品。
  6. 【請求項6】前記タバコ材は、そのタバコ材中のニコチ
    ン及び香味の揮発温度を低下させるように処理されてい
    ることを特徴とする請求項4に記載の喫煙物品。
  7. 【請求項7】該喫煙物品は、一端にフィルタを有し、フ
    ィルタとは反対側の端部に開始端を有しており、前記香
    味剤は、該開始端の近くに吸気孔を有する外側チューブ
    内に収容されており、熱チャンバーからのスチーム又は
    ガスが該開始端から流出し、前記吸気孔から離れる方向
    に導かれるように該開始端を密封するカラーが設けられ
    ていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載
    の喫煙物品。
  8. 【請求項8】喫煙物品中のタバコ材を加熱する方法であ
    って、 (a) 電気化学的に相互作用することができる少くとも2
    種類の金属材から成る非燃焼熱源を前記タバコ材に対し
    て熱伝達関係に配置し、該少くとも2種類の金属材は、
    (1) 少くとも2種類の金属の凍結メルト、又は(2) バイ
    メタルフォイルの形とされた2種類の金属、又は(3) ワ
    イヤ状の第1金属と、該第1金属に近接し、電気的に接
    触した第2金属から成るものであり、 (b) 該少くとも2種類の金属材の電気化学的相互作用を
    開始させることから成る方法。
  9. 【請求項9】前記熱源は、前記電気化学的相互作用の開
    始後30秒以内に少くとも70℃の温度に達することを
    特徴とする請求項8に記載の方法。
  10. 【請求項10】前記熱源は、少くとも7分間少くとも8
    5℃の温度を維持することを特徴とする請求項8又は9
    に記載の方法。
  11. 【請求項11】タバコ材から香味物質を発生させるため
    の方法であって、 (a) 前記タバコ材を第1加熱段階において第1トースト
    温度にまで加熱して揮発性物質を放出させ、 (b) 第2加熱段階において前記第1トースト温度を第2
    トースト温度にまで昇温し、 (c) 前記第1トースト温度で放出された揮発性物質の少
    くとも一部分と、第2トースト温度で放出された揮発性
    物質の少くとも一部分とをそれぞれ別々に香味物質とし
    て収集することから成る方法。
  12. 【請求項12】タバコ材から香味物質を発生させるため
    の方法であって、 (a) 前記タバコ材から揮発性香味物質を除去することな
    く該タバコ材の含水量を減少させ、 (b) 該乾燥せしめられたタバコ材をトースト温度で加熱
    して揮発性物質を放出させ、 (c) 該放出された揮発性物質の少くとも一部分を香味物
    質として収集することから成る方法。
  13. 【請求項13】タバコ材から香味物質を発生させるため
    の方法であって、 (a) 前記タバコ材をトースト温度で流動するガス流内で
    加熱して揮発性物質を放出させ、 (b) 該ガス流を(1) 中庸温度のトラップ、(2) 低温トラ
    ップ、及び(3) ミクロン以下のエアゾール粒子を捕集す
    ることができるフィルタを順次に通して流し、該各トラ
    ップ及びフィルタを通過する間に該ガス流から除去され
    た揮発性物質の一部をそれぞれ別々に香味物質として収
    集することから成る方法。
  14. 【請求項14】電気化学的熱源を製造する方法であっ
    て、 (a) 互いに電気的に接触した少くとも2種類の金属材か
    ら成る粒子を準備し、 (b) 該粒子を押出ロッドの形に押出成形し、 (c) 前記ロッドを分断して個々の熱源を形成することか
    ら成る方法。
  15. 【請求項15】電気化学的熱源を製造する方法であっ
    て、 (a) マグネシウムと、該マグネシウムに電気的に接触し
    た少くとも1種類の別の金属材から成る粒子を準備し、 (b) 結合剤を脱イオン水と混合してゲルを形成し、 (c) 前記粒子及びゲルを冷却し、 (d) 該冷却した粒子と冷却したゲルとを混合し、 (e) 該粒子とゲルの混合物を押出ロッドの形に押出成形
    し、 (f) 該ロッドを分断して個々の熱源を形成することから
    成る方法。
  16. 【請求項16】電気化学的熱源を製造する方法であっ
    て、 (a) 1つ又はそれ以上のストランドの形の第1金属材を
    準備し、 (b) 該第1金属材と電気化学的に反応して熱を発生する
    ことができるワイヤの形の第2金属材を準備し、 (c) 前記ワイヤを前記1つ又はそれ以上のストランドの
    周りに巻装し、 (d) 該ワイヤと1つ又はそれ以上のストランドとの間に
    非腐蝕性接点を形成することから成る方法。
  17. 【請求項17】電気化学的熱源を製造する方法であっ
    て、 (a) 互いに電気的に接触しており、互いに電気化学的に
    反応して熱を発生することができる2種類の金属材の層
    を有するフォイルの形で2種類の金属材を準備し、 (b) 該フォイルをロールの形に巻回することから成る方
    法。
  18. 【請求項18】(a) 互いに電気的に接触しており、電気
    化学的に相互作用して熱を発生することができる少くと
    も2種類の金属材の粒子から成るロッド状部材と、(b)
    該ロッド状部材を囲繞した電解質吸収材とから成る電気
    化学的熱源。
  19. 【請求項19】(a) 電気化学的に相互作用して熱を発生
    することができる少くとも2種類の金属材の層から成る
    バイメタルフォイルのロールと、 (b) 該ロールのバイメタルフォイルの層と層の間に介設
    された電解質吸収材とから成る電気化学的熱源。
  20. 【請求項20】(a) 第1金属材のストランドと、 (b) 該ストランドの周りに巻装されており、第1金属材
    と電気化学的に相互作用して熱を発生することができる
    第2金属材のワイヤと、 (c) 該ワイヤとストランドとの間に腐蝕から防護される
    態様で形成された接触と、から成る電気化学的熱源。
JP4185676A 1991-06-28 1992-06-22 電気化学的熱源を備えた喫煙物品 Pending JPH05184675A (ja)

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