JPH05181238A - ハロゲン化銀カラー写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀カラー写真感光材料

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JPH05181238A
JPH05181238A JP1817092A JP1817092A JPH05181238A JP H05181238 A JPH05181238 A JP H05181238A JP 1817092 A JP1817092 A JP 1817092A JP 1817092 A JP1817092 A JP 1817092A JP H05181238 A JPH05181238 A JP H05181238A
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JP
Japan
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silver halide
layer
emulsion
group
silver
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JP1817092A
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English (en)
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Yukihide Urata
幸秀 浦田
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】カラーデュープ用に用いた場合にも十分な画質
の画像が得られる感度、粒状性、鮮鋭性の改良されたハ
ロゲン化銀カラー写真感光材料を提供する。 【構成】支持体上にそれぞれ少なくとも2層の青感性ハ
ロゲン化銀乳剤層、緑感性ハロゲン化銀乳剤層、赤感性
ハロゲン化銀乳剤層を有するハロゲン化銀カラー写真感
光材料において、感光性層中の最高感度を有する乳剤層
中のハロゲン化銀乳剤がすべて0.4μ以下の平均粒子
サイズを有し、かつ、乳剤層の少なくとも1層に、ハロ
ゲン化銀乳剤の製造工程において還元増感が施され、一
般式(I)、(II)及び(III)であらわされる化合物か
ら選ばれる少なくとも1つ化合物を製造工程中に添加さ
れたハロゲン化銀乳剤を含有するハロゲン化銀カラー写
真感光材料。 (I) R−SO2 S−M,(II) R−SO2 S−R
1 ,(III) R−SO2 S−Lm −SSO2 −R2 式中、R、R1 、R2 は同じでも異なってもよく、脂肪
族基、芳香族基、又はヘテロ環基を表し、Mは陽イオン
を表す。Lは二価の連結基を表わし、mは0又は1であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はハロゲン化銀カラー写真
感光材料に関するものであり、さらに詳しくは、粒子サ
イズの比較的小さいハロゲン化銀乳剤を用いた、感度、
粒状性、鮮鋭性の改良されたハロゲン化銀カラー写真感
光材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、ハロゲン化銀カラー写真感光
材料の感度を高め、かつ再現されたカラー画像の画質
(特に粒状性、鮮鋭性)を高めるための技術が望まれて
おり、そのために多くの研究、開発が行なわれてきてい
る。特にカラーデュープ用感光材料においては、粒状
性、鮮鋭性に対する要求レベルが高いため、極めて微粒
子のハロゲン化銀乳剤を用いて感光材料の設計を行なう
必要がある。用いるハロゲン化銀乳剤を微粒子化するこ
とは、粒状性の改良につながるばかりでなく、0.5μ
以下の粒子サイズ域においては、光散乱の減少による鮮
鋭性の改良にもつながるから、画質改良の観点からは非
常に好ましい。しかしながら、特に粒子サイズ0.4μ
以下の領域においては、0.4μ以上の領域に比べて乳
剤の微粒化による感度低下が著しいため、この粒子サイ
ズ域でのハロゲン化銀乳剤の高感化技術が望まれてい
た。
【0003】乳剤の感度を高めるためには、(1)一つ
の粒子に吸収される光子数を増加させること、(2)光
吸収により発生した光電子が銀クラスター(潜像)に変
換される効率を高めること、及び(3)できた潜像を有
効に利用するために現像活性を高めることが必要があ
る。大サイズ化は一つの粒子の吸収光子数を増加させる
が、画質を低下させる。現像活性を高めることも感度を
高めるのに有効な手段であるが、カラー現像のようなパ
ラレル型の現像の場合には一般に粒状悪化を伴う。粒状
悪化を伴わずに感度増加させるには、光電子を潜像に変
換する効率を高めること、つまり量子感度を高めること
が一番好ましい。
【0004】量子感度を高めるためには、再結合、潜像
分散などの非効率過程をできるだけ除去する必要があ
る。現像活性のない小さい銀核をハロゲン化銀粒子の内
部あるいは表面に作る還元増感の方法が、再結合を防止
するのに有効であることが知られている。
【0005】また、James(ジェイムズ)らは、金
・硫黄増感した乳剤の塗布膜を真空脱気させたのち、水
素ガスの雰囲気下で熱処理するという一種の還元増感を
行なうと、通常の還元増感と比較して低いかぶりレベル
で感度増加できることを見い出した。この増感法は水素
増感として良く知られており、実験室規模では高感化手
段として有効である。さらに、天体写真の分野では水素
増感が実際に用いられている。
【0006】還元増感の試みは古くから検討されてい
る。Carrol(キャロル)は、米国特許第2,48
7,850号において錫化合物が、Lowe(ロウェ)
らは同第2,512,925号においてポリアミン化合
物が、Fallens(ファーレンス)らは英国特許第
789,823号において二酸化チオ尿素系の化合物
が、それぞれ還元増感剤として有用であることを開示し
た。さらに、Collier(コリアー)はPhoto
graphic Science and Engin
eering 23巻 113頁(1979)におい
て、色々な還元増感方法によって作られた銀核の性質を
比較している。彼女はジメチルアミノボラン、塩化第一
錫、ヒドラジン、高いpH熟成、低pAg熟成の方法を
採用した。還元増感の方法は、さらに米国特許第2,5
18,698号、同第3,201,254号、同第3,
779,777号、同第3,930,867号にも開示
されている。
【0007】還元増感剤の選択だけでなく、還元剤の使
用方法に関して、特公昭57−33572号、同58−
1410号、特開昭57−179835号などに開示さ
れている。さらに、還元増感した乳剤の保存性を改良す
る技術に関しても、特開昭57−82831号、同60
−178445号に開示されている。このように多くの
検討がなされてきたにもかかわらず、感光材料を真空下
で水素ガス処理する水素増感と比較して感度上昇幅が不
十分であった。このことは、Journalof Im
aging Science 29巻 233頁(19
85)でMoisar(モイザー)らによって報告され
ている。
【0008】上記のように、還元増感の従来技術は、前
記の高感度かつ高画質の写真感光材料を求める要求に応
えるには不十分であった。また、水素増感という手段
も、水素増感後に感光材料を空気中に放置すると増感効
果を失ってしまうという欠点を有している。特別の装置
を用いることができない写真感光材料の場合には、この
増感法を利用することは困難である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、カラ
ーデュープ用に用いた場合にも十分な画質の画像が得ら
れるような、感度、粒状性、鮮鋭性の改良されたハロゲ
ン化銀カラー写真感光材料を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、以下に
示す構成により達成される。
【0011】即ち、本発明によるハロゲン化銀カラー写
真感光材料は、支持体上にそれぞれ少なくとも2層の青
感性ハロゲン化銀乳剤層、緑感性ハロゲン化銀乳剤層、
赤感性ハロゲン化銀乳剤層を有するハロゲン化銀カラー
写真感光材料において、該感光性層中の最高感度を有す
る乳剤層中のハロゲン化銀乳剤がすべて0.4μ以下の
平均粒子サイズを有し、かつ、該乳剤層の少なくとも1
層に、ハロゲン化銀乳剤の製造工程において還元増感が
施され、下記一般式(I)、(II)及び(III)であらわ
される化合物から選ばれる少なくとも1つの化合物を製
造工程中に添加されたハロゲン化銀乳剤を含有すること
を特徴とする。
【0012】(1) R−SO2 S−M (II) R−SO2 S−R1 (III) R−SO2 S−Lm −SSO2 −R2 式中、R、R1 、R2 は同じでも異なってもよく、脂肪
族基、芳香族基、又はヘテロ環基を表し、Mは陽イオン
を表す。Lは二価の連結基を表わし、mは0又は1であ
る。一般式(I)ないし(III)の化合物は、(I)ない
し(III)で示す構造から誘導される2価の基を繰り返し
単位として含有するポリマーであってもよい。また、可
能なときは、R、R1 、R2 、Lが互いに結合して環を
形成してもよい。
【0013】以下、本発明を詳細に説明する。
【0014】ハロゲン化銀乳剤の製造工程は、粒子形成
・脱塩・化学増感・塗布などの工程に大別される。粒子
形成は、核形成・熟成・成長などに分れる。これらの工
程は一律に行なわれるものでなく、工程の順番が逆にな
ったり、工程が繰り返し行なわれたりする。還元増感を
ハロゲン化銀乳剤の製造工程中に施こすというのは、基
本的にはどの工程で行なってもよいことを意味する。即
ち、粒子形成の初期段階である核形成時でも、物理熟成
時でも、成長時でもよく、また金増感および/又は硫黄
増感若しくはセレン増感等の化学増感に先立って行って
もよく、化学増感以降に行ってもよい。金増感を併用す
る化学増感を行なう場合には、好ましくないかぶりを生
じないように、化学増感に先立って還元増感を行なうの
が好ましい。最も好ましいのは、ハロゲン化銀粒子の成
長中に還元増感する方法である。ここでいう成長中の還
元増感とは、ハロゲン化銀粒子が物理熟成によって、あ
るいは水溶性銀塩および水溶性ハロゲン化アルカリの添
加によって成長しつつある状態で還元増感を施こす方法
や、成長途中に成長を一時止めた状態で還元増感を施こ
した後にさらに成長させる方法の何れをも包含する。
【0015】本発明の還元増感においては、ハロゲン化
銀乳剤に公知の還元剤を添加する方法、銀熟成と呼ばれ
るpAg1〜7の低pAgの雰囲気で成長あるいは熟成
させる方法、高pH熟成と呼ばれるpH8〜11の高p
Hの雰囲気で成長あるいは熟成させる方法のいずれかを
選ぶことができる。また、2つ以上の方法を併用するこ
ともできる。
【0016】還元増感剤を添加する方法は、還元増感の
レベルを微妙に調節できる点で好ましい方法である。
【0017】還元増感剤として第一錫塩、アミンおよび
ポリアミン類、ヒドラジン誘導体、ホルムアミジンスル
フィン酸、シラン化合物、ボラン化合物などが公知であ
る。本発明では、還元増感剤をこれら公知の化合物から
選んで用いることができ、また2種以上の化合物を併用
することもできる。還元増感剤としては、塩化第一錫、
二酸化チオ尿素、ジメチルアミンボランが好ましい化合
物である。還元増感剤の添加量は乳剤製造条件に依存す
るので添加量を選ぶ必要があるが、ハロゲン化銀1モル
当り10-7〜10-3モルの範囲が適当である。
【0018】還元増感剤は水あるいはアルコール類、グ
リコール類、ケトン類、エステル類、アミド類などの溶
媒に溶かし、粒子形成中、化学増感前あるいは化学増感
後に添加することとができる。乳剤製造工程のどの過程
で添加してもよいが、特に好ましてのは、粒子成長中に
添加する方法である。あらかじめ反応容器に添加するの
もよいが、粒子形成の適当な時期に添加する方が好まし
い。また、水溶性銀塩あるいは水溶性アルカハライドの
水溶液にあらかじめ還元増感剤を添加しておき、これら
の水溶液を用いて粒子形成してもよい。また、粒子形成
に伴って還元増感剤の溶液を何回かに分けて添加するこ
とや、連続して長時間添加することも好ましい方法であ
る。
【0019】一般式(I)、(II)および(III)のチオ
スルフォン酸系化合物を更に詳しく説明すると、R、R
1 及びR2 が脂肪族基の場合、これらは飽和又は不飽和
で、直鎖状、分岐状又は環状の脂肪族炭化水素基であ
り、好ましくは炭素数が1から22のアルキル基、また
は炭素数が2から22のアルケニル基もしくはアルキニ
ル基であり、これらは置換基を有していてもよい。アル
キル基としては、例えばメチル、エチル、プロピル、ブ
チル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、2−エチルヘキ
シル、デシル、ドデシル、ヘキサデシル、オクタデシ
ル、シクロヘキシル、イソプロピル、t−ブチルがあげ
られる。
【0020】アルケニル基としては、例えばアリル、ブ
テニルがあげられる。
【0021】アルキニル基としては、例えばプロパルギ
ル、ブチニルがあげられる。
【0022】R、R1 及びR2 の芳香族基としては、単
環又は縮合環の芳香族基が含まれる。好ましくは炭素数
が6から20のもので、例えばフェニル、ナフチルがあ
げられる。これらは、置換されていてもよい。
【0023】R、R1 及びR2 のヘテロ環基としては、
窒素、酸素、硫黄、セレン、テルルから選ばれる元素を
少なくとも一つ有し、かつ炭素原子を少なくとも1つ有
する3ないし15員環、特に好ましくは3〜6員環のも
のが好ましく、例えばピロリジン、ピペリジン、ピリジ
ン、テトラヒドロフラン、チオフェン、オキサゾール、
チアゾール、イミダゾール、ベンゾチアゾール、ベンズ
オキサゾール、ベンズイミダゾール、セレナゾール、ベ
ンゾセレナゾール、テルラゾール、トリアゾール、ベン
ゾトリアゾール、テトラゾール、オキサジアゾール、チ
アヂアゾール環があげられる。
【0024】R、R1 及びR2 の置換基としては、例え
ばアルキル基(例えばメチル、エチル、ヘキシル)、ア
ルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、オクチルオ
キシ)、アリール基(例えば、フェニル、ナフチル、ト
リル)、ヒドロキシ基、ハロゲン原子(例えばフッ素、
塩素、臭素、沃素)、アリーロキシ基(例えば、フェノ
キシ)、アルキルチオ基(例えば、メチルチオ、ブチル
チオ)、アリールチオ基(例えば、フェニルチオ)、ア
シル基(例えば、アセチル、プロピオニル、ブチリル、
バレリル)、スルホニル基(例えば、メチルスルホニ
ル、フェニルスルホニル)、アシルアミノ基(例えば、
アセチルアミノ、ベンゾイルアミノ)、スルホニルアミ
ノ基(例えば、メタンスルホニルアミノ、ベンゼンスル
ホニルアミノ)、アシロシキ基(例えば、アセトキシ、
ベンゾキシ)、カルボキシル基、シアノ基、スルホ基、
アミノ基、−SO2 SM基(Mは1価の陽イオンを示
す)、−SO2 1 基があげられる。
【0025】Lが表す二価の連結基としては、C、N、
SおよびOから選ばれた少なくとも1種を含む原子又は
原子団である。具体的にはアルキレン基、アルケニレン
基、アルキニレン基、アリーレン基、−O−、−S−、
−NH−、−CO−、−SO2 −等の単独またはこれら
の組合せからなるものである。
【0026】Lは、好ましくは二価の脂肪族基又は二価
の芳香族基である。Lの二価の脂肪族基としては、例え
【0027】
【化1】
【0028】
【化2】 キシレン基などがあげられる。Lの二価の芳香族基とし
ては、例えばフェニレン基、ナフチレン基などがあげら
れる。
【0029】これらの置換基は、更にこれまで述べた置
換基で置換されていてもよい。
【0030】Mとして好ましくは、金属イオン又は有機
カオチンである。金属イオンとしては、例えばリチウム
イオン、ナトリウムイオン、カリウムイオンがあげられ
る。有機カチオンとしては、例えばアンモニウムイオン
(例えばアンモニウム、テトラメチルアンモニウム、テ
トラブチルアンモニウム)、ホスホニウムイオン(テト
ラフェニルホスホニウム)、グアニジル基があげられ
る。
【0031】一般式(I)ないし(III)がポリマーであ
る場合、その繰り返し単位として例えば以下のものがあ
げられる。
【0032】
【化3】 これらのポリマーは、ホモポリマーでもよいし、他の共
重合モノマーとのコポリマーでもよい。
【0033】一般式(I)、(II)又は(III)で表わさ
れる化合物の具体例を下記の化4〜化13にあげるが、
これらに限定されるわけではない。
【0034】
【化4】
【0035】
【化5】
【0036】
【化6】
【0037】
【化7】
【0038】
【化8】
【0039】
【化9】
【0040】
【化10】
【0041】
【化11】
【0042】
【化12】
【0043】
【化13】 一般式(I)、(II)および(III)の化合物は、特開昭
54−1019;英国特許972,211;Journ
al of Organic Chemistry(ジ
ャーナル・オブ・オーガニック・ケミストリー)53
巻、396頁(1988)及びChemical Ab
stracts(ケミカル・アブストラクツ)59巻、
9776eに記載または引用されている方法で容易に合
成できる。
【0044】一般式(I)、(II)又は(III)であらわ
される化合物は、ハロゲン化銀1モル当り10-7から1
-1モル添加するのが好ましい。さらに好ましくは10
-6から10-2、特には10-5から10-3モル/モルAg
の添加量が好ましい。
【0045】一般式(I)〜(III)で表わされる化合物
を製造工程中に添加せしめるには、写真乳剤に添加剤を
加える場合に通常用いられる方法を適用できる。たとえ
ば、水溶性の化合物は適当な濃度の水溶液とし、水に不
溶または難溶性の化合物は水と混和しうる適当な有機溶
媒、例えばアルコール類、グリコール類、ケトン類、エ
ステル類、アミド類のうちで写真特性に悪い影響を与え
ない溶媒に溶解し、溶液として添加することができる。
【0046】一般式(I)、(II)又は(III)で表わさ
れる化合物は、ハロゲン化銀乳剤の粒子形成中、化学増
感前あるいは化学増感後の製造中のどの段階で添加して
もよい。好ましいのは還元増感が施こされる前、あるい
は施こされている時に、化合物が添加される方法であ
る。特に好ましいのは、粒子成長中に添加する方法であ
る。
【0047】あらかじめ反応容器に添加するのもよい
が、粒子形成の適当な時期に添加する方が好ましい。ま
た、水溶性銀塩あるいは水溶性アルカリハライドの水溶
液にあらかじめ化合物(I)〜(III)を添加しておき、
これらの水溶液を用いて粒子形成してもよい。また、粒
子形成に伴って、化合物(I)〜(III)の溶液を何回か
に分けて添加することや、連続して長時間添加するのも
好ましい方法である。
【0048】本発明において最も好ましい化合物は、一
般式(I)であらわされる化合物である。
【0049】本発明において、青、緑、赤感性又は緑、
赤、赤外感性のハロゲン化銀乳剤層群のうち、それぞれ
の最高感度乳剤層中のハロゲン化銀乳剤は、すべて0.
4μ以下の平均粒子サイズを有する。ここでの平均は数
平均である。好ましくは0.4〜0.05μ、より好ま
しくは0.4〜0.08μの平均粒子サイズである。こ
れ以下になると感度の低下が著しく、又これ以上では必
要とする粒状性が得られない。
【0050】本発明の感光材料は、支持体上に青感色性
層、緑感色性層、赤感色性層のハロゲン化銀乳剤層およ
び非感光性層の夫々少なくとも2層が設けられていれば
よい。典型的な例としては、支持体上に、実質的に感色
性は同じであるが感光度の異なる複数のハロゲン化銀乳
剤層から成る感光性層を有するハロゲン化銀写真感光材
料である。該感光性層は青色光、緑色光、および赤色光
の夫々に感色性を有する単位感光性層であり、多層ハロ
ゲン化銀カラー写真感光材料においては、一般に単位感
光性層の配列が、支持体側から順に赤感色性層、緑感色
性層、青感色性層の順に設置される。しかし、目的に応
じて上記設置順が逆であっても、また同一感色性層中に
異なる感光性層が挟まれたような設置順をもとり得る。
【0051】上記のハロゲン化銀感光性層の間、並びに
最上層および最下層には、例えば各種の中間層の非感光
性層を設けてもよい。
【0052】該中間層には、特開昭61−43748
号、同59−113438号、同59−113440
号、同61−20037号、同61−20038号明細
書に記載されるような、例えばカプラー、DIR化合物
が含まれていてもよく、通常用いられるように混色防止
剤を含んでもよい。
【0053】各単位感光性層を構成する複数のハロゲン
化銀乳剤層は、西独特許第1,121,470号あるい
は英国特許第923,045号に記載されるように高感
度乳剤層、低感度乳剤層の2層構成を好ましく用いるこ
とができる。通常は、支持体に向かって順次感光度が低
くなる様に配列するのが好ましく、また各ハロゲン乳剤
層の間には非感光性層が設けられていてもよい。また、
例えば、特開昭57−112751号、同62−200
350号、同62−206541号、同62−2065
43号に記載されているように、支持体から離れた側に
低感度乳剤層、支持体に近い側に高感度乳剤層を設置し
てもよい。
【0054】具体例として、支持体から最も遠い側から
順に、例えば、低感度青感光性層(BL)/高感度青感
光性層(BH)/高感度緑感光性層(GH)/低感度緑
感光性層(GL)/高感度赤感光性層(RH)/低感度
赤感光性層(RL)の順、またはBH/BL/GL/G
H/RH/RLの順、またはBH/BL/GH/GL/
RL/RHの順に設置することができる。
【0055】また、特公昭55−34932号公報に記
載されているように、支持体から最も遠い側から、青感
光性層/GH/RH/GL/RLの順に配列することも
できる。また、特開昭56−25738号、同62−6
3936号明細書に記載されているように、支持体から
最も遠い側から、青感光性層/GL/RL/GH/RH
の順に配列することもできる。
【0056】また特公昭49−15495号公報に記載
されているように、上層に最も感光度の高いハロゲン化
銀乳剤層、中層にはそれよりも低い感光度のハロゲン化
銀乳剤層、下層には中層よりも更に感光度の低いハロゲ
ン化銀乳剤層を配置し、支持体に向かって感光度が順次
低められた感光度の異なる3層から構成される配列が挙
げられる。このような感光度の異なる3層から構成され
る場合でも、特開昭59−202464号明細書に記載
されているように、同一感色性層中において支持体より
離れた側から、中感度乳剤層/高感度乳剤層/低感度乳
剤層の順に配置されてもよい。
【0057】その他、例えば、高感度乳剤層/低感度乳
剤層/中感度乳剤層、あるいは低感度乳剤層/中感度乳
剤層/高感度乳剤層の順に配置されてもよい。また、4
層以上の場合にも、上記の如く配列を変えてよい。
【0058】色再現性を改良するために、米国特許第
4,663,271号、同第4,705、744号、同
第4,707,436号、特開昭62−160448
号、同63−89850号の明細書に記載の、例えば、
BL、GL、RLの主感光層と分光感度分布が異なる重
層効果のドナー層(CL)を、主感光層に隣接もしくは
近接して配置することが好ましい。
【0059】上記のように、それぞれの感光材料の目的
に応じて種々の層構成・配列を選択することができる。
【0060】以下に、本発明に係るハロゲン化銀粒子以
外のハロゲン化銀粒子について述べる。
【0061】本発明による写真感光材料の写真乳剤層に
含有される好ましいハロゲン化銀は、約30モル%以下
の沃化銀を含む沃臭化銀、沃塩化銀、もしくは沃塩臭化
銀である。特に好ましいのは、約2モル%から約10モ
ル%までの沃化銀を含む沃臭化銀もしくは沃塩臭化銀で
ある。
【0062】写真乳剤中のハロゲン化銀粒子は、立方
体、八面体、十四面体のような規則的な結晶を有するも
の、球状、板状のような変則的な結晶形を有するもの、
例えば双晶面のような結晶欠陥を有するもの、あるいは
それらの複合形でもよい。
【0063】本発明に使用できるハロゲン化銀写真乳剤
は、例えばリサーチ・ディスクロージャー(RD)N
o.17643(1978年12月)、22〜23頁、
“I.乳剤製造(Emulsion preparat
ion and types)”、および同No.18
716(1979年11月)、648頁、同No.30
7105(1989年11月)、863〜865頁、お
よびグラフキデ著「写真の物理と化学」、ポールモンテ
ル社刊(P.Glafkides,Chemieet
Phisique Photographique,P
aul Montel,1967)、ダフィン著「写真
乳剤化学」、フォーカルプレス社刊(G.F.Duff
in,Photographic Emulsion
Chemistry(Focal Press,196
6))、ゼリクマンら著「写真乳剤の製造と塗布」、フ
ォーカルプレス社刊(V.L.Zelikman et
al.,Making and Coating P
hotographic Emulsion,Foca
l Press,1964)に記載された方法を用いて
調製することができる。
【0064】例えば、米国特許第3,574,628
号、同3,655,394号および英国特許第1,41
3,748号に記載された単分散乳剤も好ましい。
【0065】また、アスペクト比が約3以上であるよう
な平板状粒子も本発明に使用できる。平板状粒子は、例
えば、ガトフ著、フォトグラフィック・サイエンス・ア
ンド・エンジニアリング(Gutoff,Photog
raphic Science and Engine
ering)、第14巻248〜257頁(1970
年);米国特許第4,434,226号、同4,41
4,310号、同4,433,048号、同4,43
9,520号および英国特許第2,112,157号に
記載の方法により簡単に調製することができる。
【0066】結晶構造は一様なもので、内部と外部とが
異質なハロゲン組成からなるものでもよく、層状構造を
なしていてもよい。また、エピタキシャル接合によって
組成の異なるハロゲン化銀が接合されていてもよく、ま
た、例えばロダン銀、酸化鉛のハロゲン化銀以外の化合
物と接合されていてもよい。また、種々の結晶形の粒子
の混合物を用いてもよい。
【0067】上記の乳剤は潜像を主として表面に形成す
る表面潜像型でも、粒子内部に形成する内部潜像型で
も、表面と内部のいずれにも潜像を有する型のいずれで
もよいが、ネガ型の乳剤であることが必要である。内部
潜像型のうち、特開昭63−264740号に記載のコ
ア/シェル型内部潜像型乳剤が使用できる。このコア/
シェル型内部潜像型乳剤の調製方法は、特開昭59−1
33542号に記載されている。この乳剤のシェルの厚
みは、例えば現像処理によって異なるが、3〜40nm
が好ましく、5〜20nmが特に好ましい。
【0068】ハロゲン化銀乳剤は、通常、物理熟成、化
学熟成および分光増感を行ったものを使用する。このよ
うな工程で使用される添加剤は、リサーチ・ディスクロ
ージャーNo.17643、同No.18716および
同No.307105に記載されており、その該当箇所
を後掲の表Aにまとめた。
【0069】本発明の感光材料には、感光性ハロゲン化
銀乳剤の粒子サイズ、粒子サイズ分布、ハロゲン組成、
粒子の形状および感度のうち少なくとも1つの特性の異
なる2種類以上の乳剤を、同一層中に混合して使用する
ことができる。
【0070】米国特許第4,082,553号に記載の
粒子表面をかぶらせたハロゲン化銀粒子、米国特許第
4,626,498号、特開昭59−214852号に
記載の粒子内部をかぶらされたハロゲン化銀粒子、コロ
イド銀は、何れも感光性ハロゲン化銀乳剤層および/ま
たは実質的に非感光性の親水性コロイド層に好ましく使
用することができる。粒子内部または表面をかぶらせた
ハロゲン化銀粒子とは、感光材料の未露光部および露光
部を問わず、一様に(非像様に)現像が可能となるハロ
ゲン化銀粒子のことをいう。粒子内部または表面をかぶ
らせたハロゲン化銀粒子の調製法は、米国特許第4,6
26,498号、特開昭59−214852号に記載さ
れている。
【0071】粒子内部をかぶらせたコア/シェル型ハロ
ゲン化銀粒子の内部核を形成するハロゲン化銀は、同一
のハロゲン組成をもつものでも、異なるハロゲン組成を
もつものでもよい。粒子内部または表面をかぶらせたハ
ロゲン化銀としては、塩化銀、塩臭化銀、沃臭化銀、塩
沃臭化銀のいずれをも用いることができる。これらのか
ぶらされたハロゲン化銀粒子の粒子サイズには特別な限
定はないが、平均粒子サイズとしては0.01〜0.4
μm、特に0.05〜0.4μmが好ましい。また、粒
子形状については特に限定はなく、規則的な粒子でもよ
く、また、多分散乳剤でもよいが、単分散(ハロゲン化
銀粒子の重量または粒子数の少なくとも95%が、平均
粒子径の±40%以内の粒子径を有するもの)であるこ
とが好ましい。
【0072】本発明には、非感光性微粒子ハロゲン化銀
を使用することが好ましい。非感光性微粒子ハロゲン化
銀とは、色素画像を得るための像様露光時においては感
光せずに、その現像処理において実質的に現像されない
ハロゲン化銀微粒子であり、あらかじめカブラされてい
ないほうが好ましい。
【0073】微粒子ハロゲン化銀は、臭化銀の含有率は
0〜100モル%であり、必要に応じて塩化銀および/
または沃化銀を含有してもよい。好ましくは沃化銀を、
0.5〜10モル%含有するものである。
【0074】微粒子ハロゲン化銀は、平均粒径(投影面
積の円相当直径の平均値)が0.02〜0.2μmであ
るものが好ましい。
【0075】微粒子ハロゲン化銀は、通常の感光性ハロ
ゲン化銀と同様の方法で調製できる。この場合、ハロゲ
ン化銀粒子の表面は光学的に増感される必要はなく、ま
た分光増感も不要である。ただし、これを塗布液に添加
するのに先立ち、あらかじめ、例えばトリアゾール系、
アザインデン系、ベンゾチアゾリウム系、もしくはメル
カプト系化合物または亜鉛化合物の公知の安定剤を添加
しておくことが好ましい。この微粒子ハロゲン化銀粒子
含有層に、コロイド銀を好ましく含有させることができ
る。
【0076】本発明の感光材料の塗布銀量は、6.0g
/m2 以下が好ましく、4.5g/m2 以下が最も好ま
しい。
【0077】本発明に使用できる公知の写真用添加剤も
上記の3つのリサーチ・ディスクロージャーに記載され
ており、下記の表Aに関連する記載箇所を示した。
【0078】 表 A 添加剤の種類 RD17643 RD18716 RD307105 1 化学増感剤 23頁 648頁右欄 866頁 2 感度上昇剤 648頁右欄 3 分光増感剤、 23〜24頁 648頁右欄 866〜 868頁 強色増感剤 〜 649頁右欄 4 増 白 剤 24頁 647頁右欄 868頁 5 かぶり防止 24〜25頁 649頁右欄 868〜 870頁 剤、安定剤 6 光吸収剤、 25〜26頁 649頁右欄 873頁 フィルター染料、 〜 650頁左欄 紫外線吸収剤 7 ステイン 25頁右欄 650頁左欄 872頁 防止剤 〜右欄 8 色素画像安定剤 25頁 650頁左欄 872頁 9 硬 膜 剤 26頁 651頁左欄 874〜 875頁 10 バインダー 26頁 651頁左欄 873〜 874頁 11 可塑剤、潤滑剤 27頁 650頁右欄 876頁 12 塗布助剤、 26〜27頁 650頁右欄 875〜 876頁 表面活性剤 13 スタチック防止剤 27頁 650頁右欄 876〜 877頁 14 マット剤 878〜 879頁 また、ホルムアルデヒドガスによる写真性能の劣化を防
止するために、米国特許第4,411,987号や同第
4,435,503号に記載されたホルムアルデヒドと
反応して、固定化できる化合物を感光材料に添加するこ
とが好ましい。
【0079】本発明の感光材料に、米国特許第4,74
0,454号、同第4,788,132号、特開昭62
−18539号、特開平1−283551号に記載のメ
ルカブト化合物を含有することが好ましい。
【0080】本発明の感光材料に、特開平1−1060
52号に記載の、現像処理によって生成した現像銀量と
は無関係にかぶらせ剤、現像促進剤、ハロゲン化銀溶剤
またはそれらの前駆体を放出する化合物を含有させるこ
とが好ましい。
【0081】本発明の感光材料に、国際公開WO88/
04794号、特開平1−502912号に記載された
方法で分散された染料、またはEP317,308A
号、米国特許第4,420,555号、特開平1−25
9358号に記載の染料を含有させることが好ましい。
【0082】本発明には種々のカラーカプラーを使用す
ることができ、その具体例は前出のリサーチ・ディスク
ロージャーNo.17643、VII−C〜G、および
同No.307105、VII−C〜Gに記載された特
許に記載されている。
【0083】イエローカプラーとしては、例えば米国特
許第3,933,501号、同第4,022,620
号、同第4,326,024号、同第4,401,75
2号、同第4,248,961号、特公昭58−107
39号、英国特許第1,425,020号、同第1,4
76,760号、米国特許第3,973,968号、同
第4,314,023号、同第4,511,649号、
欧州特許第249,473A号に記載のものが好まし
い。
【0084】マゼンタカプラーとしては、5−ピラゾロ
ン系及びピラゾロアゾール系の化合物が好ましく、例え
ば、米国特許第4,310,619号、同第4,35
1,897号、欧州特許第73,636号、米国特許第
3,061,432号、同第3,725,067号、リ
サーチ・ディスクロージャーNo.24220(198
4年6月)、特開昭60−33552号、リサーチ・デ
ィスクロージャーNo.24230(1984年6
月)、特開昭60−43659号、同61−72238
号、同60−35730号、同55−118034号、
同60−185951号、米国特許第4,500,63
0号、同第4,540,654号、同第4,556,6
30号、国際公開WO88/04795号に記載のもの
が特に好ましい。
【0085】シアンカプラーとしては、フェノール系及
びナフトール系カプラーが挙げられ、米国特許第4,0
52,212号、同第4,146,396号、同第4,
228,223号、同第4,296,200号、同第
2,369,929号、同第2,801,171号、同
第2,772,162号、同第2,895,826号、
同第3,772,002号、同第3,758,308
号、同第4,334,011号、同第4,327,17
3号、西独特許公開第3,329,729号、欧州特許
第121,365A号、同第249,453A号、米国
特許第3,446,622号、同第4,333,999
号、同第4,775,616号、同第4,451,55
9号、同第4,427,767号、同第4,690,8
89号、同第4,254,212号、同第4,296,
199号、特開昭61−42658号に記載のものが好
ましい。さらに、特開昭64−553号、同64−55
4号、同64−555号、同64−556号に記載のピ
ラゾロアゾール系カプラーや、米国特許第4,818,
672号に記載のイミダゾール系カプラーも使用するこ
とができる。
【0086】ポリマー化された色素形成カプラーの典型
例は、例えば、米国特許第3,451,820号、同第
4,080,211号、同第4,367,282号、同
第4,409,320号、同第4,576,910号、
英国特許2,102,137号、欧州特許第341,1
88A号に記載されている。
【0087】発色色素が適度な拡散性を有するカプラー
としては、米国特許第4,366,237号、英国特許
第2,125,570号、欧州特許第96,570号、
西独特許(公開)第3,234,533号に記載のもの
が好ましい。
【0088】発色色素の不要吸収を補正するためのカラ
ード・カプラーは、リサーチ・ディスクロージャーN
o.17643号のVII−G項、同No.30710
5のVII−G項、米国特許第4,163,670号、
特公昭57−39413号、米国特許第4,004,9
29号、同第4,138,258号、英国特許第1,1
46,368号に記載のものが好ましい。また、米国特
許第4,774,181号に記載のカップリング時に放
出された蛍光色素により発色色素の不要吸収を補正する
カプラーや、米国特許第4,777,120号に記載の
現像主薬と反応して色素を形成しうる色素プレカーサー
基を離脱基として有するカプラーを用いることも好まし
い。
【0089】カップリングに伴って写真的に有用な残基
を放出する化合物もまた、本発明で好ましく使用でき
る。現像抑制剤を放出するDIRカプラーは、前述のR
D17643、VII−F項及び同No.30710
5、VII−F項に記載された特許、特開昭57−15
1944号、同57−154234号、同60−184
248号、同63−37346号、同63−37350
号、米国特許4,248,962号、同4,782,0
12号に記載されたものが好ましい。
【0090】例えば、R.D.No.11449、同2
4241、特開昭61−201247号に記載の漂白促
進剤放出カプラーは、漂白能を有する処理工程の時間を
短縮するのに有効であり、特に、前述の平板状ハロゲン
化銀粒子を用いる感光材料に添加する場合に、その効果
が大である。現像時に画像状に造核剤もしくは現像促進
剤を放出するカプラーとしては、英国特許第2,09
7,140号、同第2,131,188号、特開昭59
−157638号、同59−170840号に記載のも
のが好ましい。また、特開昭60−107029号、同
60−252340号、特開平1−44940号、同1
−45687号に記載の現像主薬の酸化体との酸化還元
反応により、例えばかぶらせ剤、現像促進剤、ハロゲン
化銀溶剤を放出する化合物も好ましい。
【0091】その他、本発明の感光材料に用いることの
できる化合物としては、例えば、米国特許第4,13
0,427号に記載の競争カプラー、例えば、米国特許
第4,283,472号、同第4,338,393号、
同第4,310,618号に記載の多当量カプラー;例
えば、特開昭60−185950号、特開昭62−24
252号に記載のDIRレドックス化合物放出カプラ
ー、DIRカプラー放出カプラー、DIRカプラー放出
レドックス化合物もしくはDIRレドックス放出レドッ
クス化合物;欧州特許第173,302A号、同第31
3,308Aに記載の離脱後復色する色素を放出するカ
プラー;例えば、米国特許第4,555,477号に記
載のリガンド放出カプラー、特開昭63−75747号
に記載のロイコ色素を放出するカプラー;米国特許第
4,774,181号に記載の蛍光色素を放出するカプ
ラーを例示することができる。
【0092】本発明に使用するカプラーは、種々の公知
分散方法により感光材料に導入できる。
【0093】水中油滴分散法に用いられる高沸点溶媒の
例は、例えば、米国特許第2,322,027号に記載
されている。水中油滴分散法に用いられる常圧での沸点
が175℃以上の高沸点有機溶剤の具体例としては、フ
タル酸エステル類(例えば、ジブチルフタレート、ジシ
クロヘキシルフタレート、ジ−2−エチルヘキシルフタ
レート、デシルフタレート、ビス(2,4−ジ−t−ア
ミルフェニル)フタレート、ビス(2,4−ジ−t−ア
ミルフェニル)イソフタレート、ビス(1,1−ジエチ
ルプロピル)フタレート);リン酸またはホスホン酸の
エステル類(例えば、トリフェニルホスフェート、トリ
クレジルホスフェート、2−エチルヘキシルジフェニル
ホスフェート、トリシクロヘキシルホスフェート、トリ
−2−エチルヘキシルホスフェート、トリドデシルホス
フェート、トリブトキシエチルホスフェート、トリクロ
ロプロピルホスフェート、ジ−2−エチルヘキシルフェ
ニルホスホネート);安息香酸エステル類(例えば、2
−エチルヘキシルベンゾエート、ドデシルベンゾエー
ト、2−エチルヘキシル−p−ヒドロキシベンゾエー
ト);アミド酸(例えば、N,N−ジエチルドデカンア
ミド、N,N−ジエチルラウリルアミド、N−テトラデ
シルピロリドン);アルコール類またはフェノール類
(例えば、イソステアリルアルコール、2,4−ジ−t
ert−アミルフェノール);脂肪族カルボン酸エステ
ル類(例えば、ビス(2−エチルヘキシル)セバケー
ト、ジオクチルアゼレート、グリセロールトリブチレー
ト、イソステアリルラクテート、トリオクチルシトレー
ト);アニリン誘導体(例えば、N,N−ジブチル−2
−ブトキシ−5−tert−オクチルアニリン);炭化
水素類(例えば、パラフィン、ドデシルベンゼン、ジイ
ソプロピルナフタレン)を例示することができる。また
補助溶剤としては、例えば、沸点が約30℃以上、好ま
しくは50℃以上かつ約160℃以下の有機溶剤が使用
でき、典型例としては、例えば酢酸エチル、酢酸ブチ
ル、プロピオン酸エチル、メチルエチルケトン、シクロ
ヘキサノン、2−エトキシエチルアセテート、ジメチル
ホルムアミドが挙げられる。
【0094】ラテックス分散法の工程、効果および含浸
用ラテックスの具体例は、例えば、米国特許第4,19
9,363号、西独特許出願(OLS)第2,541,
274号および、同第2,541,230号に記載され
ている。
【0095】本発明のカラー感光材料中には、フェネチ
ルアルコールや特開昭63−257747号、同62−
272248号、および特開平1−80941号に記載
の、例えば、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オ
ン、n−ブチル p−ヒドロキシベンゾエート、フェノ
ール、4−クロル−3,5−ジメチルフェノール、2−
フェノキシエタノール、2−(4−チアゾリル)ベンズ
イミダゾールの各種の防腐剤もしくは防黴剤を添加する
ことが好ましい。
【0096】本発明は種々のカラー感光材料に適用する
ことができる。例えば、一般用もしくは映画用のカラー
ネガフィルム、スライド用もしくはテレビ用のカラー反
転フィルム、カラーペーパー、カラーポジフィルムおよ
びカラー反転ぺーパーを代表例として挙げることができ
る。本発明は、カラーデュープ用フィルムに特に好まし
く使用できる。
【0097】本発明に使用できる適当な支持体は、例え
ば、前述のRD.No.17643の28頁、同No.
18716の647頁右欄から648頁左欄、および同
No.307105の879頁に記載されている。
【0098】本発明の感光材料は、乳剤層を有する側の
全親水性コロイド層の膜厚の総和が28μm以下である
ことが好ましく、23μm以下がより好ましく、18μ
m以下が更に好ましく、16μm以下が特に好ましい。
また膜膨潤速度T1/2 は30秒以下が好ましく、20秒
以下がより好ましい。ここでの膜厚は、25℃相対湿度
55%調湿下(2日)で測定した膜厚を意味する。ま
た、膜膨潤速度T1/2 は当該技術分野において公知の手
法に従って測定することができ、例えば、エー・グリー
ン(A.Green)らによりフォトグラフィック・サ
イエンス・アンド・エンジニアリング(Photog
r.Sci.Eng.),19巻、2号,124〜12
9頁に記載の型のスエロメーター(膨潤計)を使用する
ことにより測定できる。なお、T1/2 は発色現像液で3
0℃、3分15秒処理した時に到達する最大膨潤膜厚の
90%を飽和膜厚とし、飽和膜厚の1/2に到達するま
での時間と定義する。
【0099】膜膨潤速度T1/2 は、バインダーとしての
ゼラチンに硬膜剤を加えること、あるいは塗布後の経時
条件を変えることによって調整することができる。ま
た、膨潤率は150〜400%が好ましい。膨潤率と
は、さきに述べた条件下での最大膨潤膜厚から、式:
(最大膨潤膜厚−膜厚)/膜厚に従って計算できる。
【0100】本発明の感光材料は、乳剤層を有する側の
反対側に、乾燥膜厚の総和が2μm〜20μmの親水性
コロイド層(バック層と称す)を設けることが好まし
い。このバック層には、例えば前述の光吸収剤、フィル
ター染料、紫外線吸収剤、スタチック防止剤、硬膜剤、
バインダー、可塑剤、潤滑剤、塗布助剤、表面活性剤を
含有させることが好ましい。このバック層の膨潤率は1
50〜500%が好ましい。
【0101】本発明に従ったカラー写真感光材料は、前
述のRD.No.17643の28〜29頁、同No.
18716の651頁左欄〜右欄、および同No.30
7105の880〜881頁に記載された通常の方法に
よって現像処理することができる。
【0102】本発明の感光材料の現像処理に用いる発色
現像液は、好ましくは芳香族第一級アミン系発色現像主
薬を主成分とするアルカリ性水溶液である。この発色現
像主薬としては、アミノフェノール系化合物も有用であ
るが、p−フェニレンジアミン系化合物が好ましく使用
される。その代表例としては、例えば、3−メチル−4
−アミノ−N,N−ジエチルアニリン、3−メチル−4
−アミノ−N−エチル−N−β−ヒドロキシエチルアニ
リン、3−メチル−4−アミノ−N−エチル−N−β−
メタンスルホンアミドエチルアニリン、3−メチル−4
−アミノ−N−エチル−β−メトキシエチルアニリン及
びこれらの硫酸塩、塩酸塩もしくはp−トルエンスルホ
ン酸塩が挙げられる。これらの中で、特に、3−メチル
−4−アミノ−N−エチル−N−β−ヒドロキシエチル
アニリン硫酸塩が好ましい。これらの化合物は目的に応
じ2種以上併用することもできる。
【0103】発色現像液は、例えば、アルカリ金属の炭
酸塩、ホウ酸塩もしくはリン酸塩のようなpH緩衝剤、
塩化物塩、臭化物塩、沃化物塩、ベンズイミダゾール
類、ベンゾチアゾール類もしくはメルカプト化合物のよ
うな現像抑制剤またはカブリ防止剤を含むのが一般的で
ある。また必要に応じて、ヒドロキシルアミン、ジエチ
ルヒドロキシルアミン、亜硫酸塩、N,N−ビスカルボ
キシメチルヒドラジンの如きヒドラジン類、フェニルセ
ミカルバジド類、トリエタノールアミン、カテコールス
ルホン酸類の如き各種保恒剤;エチレングリコール、ジ
エチレングリコールのような有機溶剤;ベンジルアルコ
ール、ポノエチレングリコール、四級アンモニウム塩、
アミン類のような現像促進剤;色素形成カプラー、競争
カプラー、1−フェニル−3−ピラゾリドンのような補
助現像主薬;粘性付与剤;アミノポリカルボン酸、アミ
ノポリホスホン酸、アルキルホスホン酸、ホスホノカル
ボン酸に代表されるような各種キレート剤を用いること
ができる。キレート剤としては、例えばエチレンジアミ
ン四酢酸、ニトリロ三酢酸、ジエチレントリアミン五酢
酸、シクロヘキサンジアミン四酢酸、ヒドロシエチルイ
ミノジ酢酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホ
スホン酸、ニトリロ−N,N,N−トリメチレンホスホ
ン酸、エチレンジアミン−N,N,N,N−テトラメチ
レンホスホン酸、エチレンジアミン−ジ(o−ヒドロキ
シフェニル酢酸)及びそれらの塩を代表例として挙げる
ことができる。
【0104】また、反転処理を実施する場合は、通常黒
白現像を行なってから発色現像する。この黒白現像液に
は、例えばハイドロキノンのようなジヒドロキシベンゼ
ン類、例えば1−フェニル−3−ピラゾリドンのような
3−ピラゾリドン類、または、例えばN−メチル−p−
アミノフェノールのようなアミノフェノール類の公知の
黒白現像主薬を単独であるいは組み合わせて用いること
ができる。これらの発色現像液及び黒白現像液のpH
は、9〜12であることが一般的である。また、これら
の現像液の補充量は、処理するカラー写真感光材料にも
よるが、一般に感光材料1平方メートル当たり3リット
ル以下であり、補充液中の臭化物イオン濃度を低減させ
ておくことにより500ml以下にすることもできる。
補充量を低減する場合には、処理液の空気との接触面積
を小さくすることによって液の蒸発、空気酸化を防止す
ることが好ましい。
【0105】処理槽での写真処理液と空気との接触面積
は、以下に定義する開口率で表わすことができる。即
ち、 開口率=〔処理液と空気との接触面積(cm2 )〕÷
〔処理液の容量(cm3 )〕 上記の開口率は0.1以下であることが好ましく、より
好ましくは0.001〜0.05である。このように開
口率を低減させる方法としては、処理槽の写真処理液面
に、例えば浮き蓋のような遮断物を設ける方法に加え
て、特開平1−82033号に記載された可動蓋を用い
る方法、特開昭63−216050号に記載されたスリ
ット現像処理方法を挙げることができる。開口率を低減
させることは、発色現像及び黒白現像の両工程のみなら
ず、後続の諸工程、例えば、漂白、漂白定着、定着、水
洗、安定化の全ての工程において適用することが好まし
い。また、現像液中の臭化物イオンの蓄積を抑える手段
を用いることにより、補充量を低減することもできる。
【0106】発色現像処理の時間は通常2〜5分の間で
設定されるが、高温高pHとし、かつ発色現像主薬を高
濃度に使用することにより、更に処理時間の短縮を図る
こともできる。
【0107】発色現像後の写真乳剤層は通常漂白処理さ
れる。漂白処理は定着処理と同時に行なわれてもよいし
(漂白定着処理)、個別に行なわれてもよい。更に処理
の迅速化を図るため、漂白処理後に漂白定着処理する処
理方法でもよい。さらに、二槽の連続した漂白定着浴で
処理すること、漂白定着処理の前に定着処理すること、
又は漂白定着処理後に漂白処理することも目的に応じ任
意に実施できる。漂白剤としては、例えば、鉄(III)の
ような多価金属の化合物、過酸類(特に、過硫酸ソーダ
は映画用カラーネガフィルムに適する)、キノン類、ニ
トロ化合物が用いられる。代表的漂白剤としては鉄(II
I)の有機錯塩、例えばエチレンジアミン四酢酸、ジエチ
レントリアミン五酢酸、シクロヘキサンジアミン四酢
酸、メチルイミノ二酢酸、1,3−ジアミノプロパン四
酢酸、グリコールエーテルジアミン四酢酸のようなアミ
ノポリカルボン酸類との錯塩、または、例えばクエン
酸、酒石酸、リンゴ酸との錯塩を用いることができる。
これらのうち、エチレンジアミン四酢酸鉄(III)錯塩、
及び1,3−ジアミノプロパン四酢酸鉄(III)錯塩を始
めとするアミノポリカルボン酸鉄(III)錯塩は、迅速処
理と環境汚染防止の観点から好ましい。さらに、アミノ
ポリカルボン酸鉄(III)錯塩は、漂白液においても漂白
定着液においても特に有用である。これらのアミノポリ
カルボン酸鉄(III)錯塩を用いた漂白液又は漂白定着液
のpHは通常4.0〜8であるが、処理の迅速化のため
にさらに低いpHで処理することもできる。
【0108】漂白液、漂白定着液及びそれらの前浴に
は、必要に応じて漂白促進剤を使用することができる。
有用な漂白促進剤の具体例は、次の明細書に記載されて
いる:例えば、米国特許第3,893,858号、西独
特許第1,290,812号、同2,059,988
号、特開昭53−32736号、同53−57831
号、同53−37418号、同53−72623号、同
53−95630号、同53−95631号、同53−
104232号、同53−124424号、同53−1
41623号、同53−18426号、リサーチ・ディ
スクロージャーNo.17129号(1978年7月)
に記載のメルカプト基またはジスルフィド基を有する化
合物;特開昭50−140129号に記載のチアゾリジ
ン誘導体;特公昭45−8506号、特開昭52−20
832号、同53−32735号、米国特許第3,70
6,561号に記載のチオ尿素誘導体;西独特許第1,
127,715号、特開昭58−16235号に記載の
沃化物塩;西独特許第966,410号、同2,74
8,430号に記載のポリオキシエチレン化合物類;特
公昭45−8836号に記載のポリアミン化合物;その
他特開昭49−40943号、同49−59644号、
同53−94927号、同54−35727号、同55
−26506号、同58−163940号記載の化合
物;臭化物イオンが使用できる。なかでも、メルカプト
基またはジスルフィド基を有する化合物が促進効果が大
きい観点で好ましく、特に米国特許第3,893,85
8号、西独特許第1,290,812号、特開昭53−
95630号に記載の化合物が好ましい。更に、米国特
許第4,552,834号に記載の化合物も好ましい。
これらの漂白促進剤は感材中に添加してもよい。撮影用
のカラー感光材料を漂白定着するときに、これらの漂白
促進剤は特に有効である。
【0109】漂白剤や漂白定着液には、上記の化合物の
他に、漂白ステインを防止する目的で有機酸を含有させ
ることが好ましい。特に好ましい有機酸は、酸解離定数
(pKa)が2〜5である化合物で、具体的には、例え
ば、酢酸、プロピオン酸、ヒドロキシ酢酸が好ましい。
【0110】定着液や漂白定着液に用いられる定着剤と
しては、例えば、チオ硫酸塩、チオシアン酸塩、チオエ
ーテル系化合物、チオ尿素類、多量の沃化物塩をあげる
ことができる。このなかでは、チオ硫酸塩の使用が一般
的であり、特にチオ硫酸アンモニウムが最も広範に使用
できる。また、チオ硫酸液と、例えば、チオシアン酸
塩、チオエーテル系化合物、チオ尿素の併用も好まし
い。定着液や漂白定着液の保恒剤としては、亜硫酸塩、
重亜硫酸塩、カルボニル重亜硫酸付加物あるいは欧州特
許第294769A号に記載のスルフィン酸化合物が好
ましい。更に、定着液や漂白定着液には、液の安定化の
目的で、各種アミノポリカルボン酸類や有機ホスホン酸
類の添加が好ましい。
【0111】本発明において、定着液または漂白定着液
には、pH調整のためにpKaが6.0〜9.0の化合
物、好ましくはイミダゾール、1−メチルイミダゾー
ル、1−エチルイミダゾール、2−メチルイミダゾール
の如きイミダゾール類を0.1〜10モル/リットル添
加することが好ましい。
【0112】脱銀工程の時間の合計は、脱銀不良が生じ
ない範囲で短い方が好ましい。好ましい時間は1分〜3
分、更に好ましくは1分〜2分である。また、処理温度
は25℃〜50℃、好ましくは35℃〜45℃である。
好ましい温度範囲においては脱銀速度が向上し、かつ処
理後のステイン発生が有効に防止される。
【0113】脱銀工程においては、攪拌ができるだけ強
化されていることが好ましい。攪拌強化の具体的な方法
としては、特開昭62−183460号に記載の感光材
料の乳剤面に処理液の噴流を衝突させる方法や、特開昭
62−183461号の回転手段を用いて攪拌効果を上
げる方法が挙げられる。更には、液中に設けられたワイ
パーブレードと乳剤面を接触させながら感光材料を移動
させ、乳剤表面を乱流化することによってより攪拌効果
を向上させる方法や、処理液全体の循環流量を増加させ
る方法が挙げられる。このような攪拌向上手段は、漂白
液、漂白定着液、定着液のいずれにおいても有効であ
る。攪拌の向上は、乳剤膜中への漂白剤および定着剤の
供給を速め、結果として脱銀速度を高めるものと考えら
れる。また、前記の攪拌向上手段は漂白促進剤を使用し
た場合により有効であり、促進効果を著しく増加させた
り、漂白促進剤による定着阻害作用を解消させることが
できる。
【0114】本発明の感光材料の現像に用いられる自動
現像機は、特開昭60−191257号、同60−19
1258号、同60−191259号に記載の感光材料
搬送手段を有していることが好ましい。前記の特開昭6
0−191257号に記載のとおり、このような搬送手
段は前浴から後浴への処理液の持込みを著しく削減で
き、処理液の性能劣化を防止する効果が高い。このよう
な処理は、各工程における処理時間の短縮や処理液補充
量の低減に特に有効である。
【0115】本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料
は、脱銀処理後、水洗及び/又は安定工程を経るのが一
般的である。水洗工程での水洗水量は、感光材料の特性
(例えばカプラーのような使用素材による)、用途、更
には、例えば、水洗水温、水洗タンクの数(段数)、向
流、順流の補充方式、その他種々の条件に応じて広範囲
に設定し得る。このうち、多段向流方式における水洗タ
ンク数と水量の関係は、Journal of the
Society of Motion Pictur
e and Television Engineer
s 第64巻、P.248〜253(1955年5月
号)に記載の方法で求めることができる。前記文献に記
載の多段向流方式によれば、水洗水量を大幅に減少し得
るが、タンク内における水の滞留時間の増加によりバク
テリアが繁殖し、生成した浮遊物が感光材料に付着する
問題が生じる。本発明のカラー感光材料の処理において
は、このような問題の解決策として、特開昭62−28
8838号に記載のカルシウムイオン、マグネシウムイ
オンを低減させる方法を極めて有効に用いることができ
る。また、特開昭57−8542号に記載の、例えば、
イソチアゾロン化合物やサイアベンダゾール類、塩素化
イソシアヌール酸ナトリウムのような塩素系殺菌剤、そ
の他、例えば、ベンザトリアゾールのような、堀口博著
「防菌防黴剤の化学」(1986年)三共出版、衛生技
術会編「微生物の滅菌、殺菌、防黴技術」(1982
年)工業技術会、日本防菌防黴学会編「防菌防黴剤事
典」(1986年)に記載の殺菌剤を用いることもでき
る。
【0116】本発明の感光材料の処理における水洗水の
pHは4〜9、好ましくは5〜8である。水洗水温およ
び水洗時間も、例えば感光材料の特性、用途に応じて種
々設定し得るが、一般には、15〜45℃で20秒〜1
0分、好ましくは25〜40℃で30秒〜5分の範囲で
選択される。更に、本発明の感光材料は、上記水洗に代
えて、直接安定液によって処理することもできる。この
ような安定化処理においては、特開昭57−8543
号、同58−14834号、同60−220345号に
記載の公知の方法はすべて用いることができる。
【0117】また、前記水洗処理に続いて、更に安定化
処理する場合もある。その例として、撮影用カラー感光
材料の最終浴として使用される、色素安定化剤と界面活
性剤を含有する安定浴を挙げることができる。色素安定
化剤としては、例えば、ホルマリンやグルタルアルデヒ
ドのようなアルデヒド類、N−メチロール化合物、ヘキ
サメチレンテトラミンあるいはアルデヒド亜硫酸酸付加
物を挙げることができる。この安定浴にも、各種キレー
ト剤や防黴剤を加えることができる。
【0118】上記水洗及び/又は安定液の補充に伴うオ
ーバーフロー液は、例えば、脱銀工程のような他の工程
において再利用することもできる。
【0119】例えば自動現像機を用いた処理において、
上記の各処理液が蒸発により濃縮化する場合には、水を
加えて濃縮補正することが好ましい。
【0120】本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料
には、処理の簡略化及び迅速化の目的で発色現像主薬を
内蔵させても良い。内蔵させるためには、発色現像主薬
の各種プレカーサーを用いるのが好ましい。例えば、米
国特許第3,342,597号記載のインドアニリン系
化合物、例えば、同第3,342,599号、リサーチ
・ディスクロージャーNo.14,850及び同No.1
5,159に記載のシッフ塩基型化合物、同13,92
4号に記載のアルドール化合物、米国特許第3,71
9,492号に記載の金属塩錯体、特開昭53−135
628号に記載のウレタン系化合物を挙げることができ
る。
【0121】本発明のハロゲン化銀カラー感光材料は、
必要に応じて、発色現像を促進する目的で、各種の1−
フェニル−3−ピラゾリドン類を内蔵しても良い。典型
的な化合物は、特開昭56−64339号、同57−1
44547号、および同58−115438号等に記載
されている。
【0122】本発明における各種処理液は、10℃〜5
0℃において使用される。通常は33℃〜38℃の温度
が標準的であるが、より高温にして処理を促進し処理時
間を短縮したり、逆により低温にして画質の向上や処理
液の安定性の改良を達成することができる。
【0123】また、本発明のハロゲン化銀感光材料は、
例えば米国特許第4,500,626号、特開昭60−
133449号、同59−218443号、同61−2
38056号、欧州特許第210,660A2号などに
記載されている熱現像感光材料にも適用できる。
【0124】
【実施例】以下に実施例を示してさらに説明する。
【0125】実施例1 平均ヨード含量が2.0モル%の沃臭化銀立方体乳剤を
ゼラチン水溶液中でコントロールダブルジェット法によ
り調製した。調製温度及び時間を調節することにより、
下記の様な平均粒子サイズを有するEm−1〜5の5種
類の乳剤を調製した。
【0126】Em−1:平均粒子サイズ 0.60μ Em−2:平均粒子サイズ 0.40μ Em−3:平均粒子サイズ 0.26μ Em−4:平均粒子サイズ 0.18μ Em−5:平均粒子サイズ 0.13μ またEm−1〜5と同様の粒子形成を行なう際に、還元
増感剤2−Aを全体の硝酸銀の20%が添加された時点
で添加し、さらにチオスルフォン酸化合物1−10を全
体の硝酸銀の60%が添加された時点で添加する方法
で、Em−6〜10を調製した。還元増感剤2−Aとチ
オスルフォン酸化合物1−10のAg1モルあたりの添
加量は以下のとおりである。 (還元増感剤) 2−A 二酸化チオ尿素 2−B 塩化スズ 還元増感剤2−A チオスルフォン酸化合 平均粒子サイズ 添加量 物1−10 添加量 (Ag1モル当り) (Ag1モル当り) Em−6 0.60μ 2×10-4モル 6×10-5モル Em−7 0.40μ 3×10-4モル 9×10-5モル Em−8 0.26μ 4×10-4モル 1×10-4モル Em−9 0.18μ 6×10-4モル 2×10-4モル Em−10 0.13μ 9×10-4モル 3×10-4モル また、Em−1〜5と同様の粒子形成を行なう際に、還
元増感剤2−Bを全体の硝酸銀の20%が添加された時
点で添加し、さらにチオスルフォン酸化合物1−2を全
体の硝酸銀の60%が添加された時点で添加する方法
で、Em−11〜15を調製した。還元増感剤2−Cと
チオスルフォン酸化合物1−2のAg1モルあたりの添
加量は以下のとおりである。
【0127】 還元増感剤2−B チオスルフォン酸化合 平均粒子サイズ 添加量 物1−2 添加量 (Ag1モル当り) (Ag1モル当り) Em−11 0.60μ 2×10-4モル 6×10-5モル Em−12 0.40μ 3×10-4モル 9×10-5モル Em−13 0.26μ 4×10-4モル 1×10-4モル Em−14 0.18μ 6×10-4モル 2×10-4モル Em−15 0.13μ 9×10-4モル 3×10-4モル この様にして作製した乳剤1〜15を、チオ硫酸ナトリ
ウムと塩化金酸を用いて各々の乳剤で最適に金・硫黄増
感し、化学増感乳剤を作成した。
【0128】試料として三酢酸セルロースフィルム支持
体上に、下記に示すような組成の各層よりなる多層カラ
ー感光材料を作製した。
【0129】 第1層;ハレーション防止層 黒色コロイド銀 0.20g/m2 紫外線吸収剤C−1 0.10g/m2 紫外線吸収剤C−2 0.70g/m2 を含むゼラチン層 第2層;中間層 化合物H−1 0.10g/m2 沃臭化銀乳剤 銀塗布量(以下同様) 0.15g/m2 (沃化銀/モル%、平均粒子サイズ0.07μ) を含むゼラチン層 第3層;第1赤感乳剤層 乳剤A 0.20g/m2 増感色素A 銀1モルに対して 7.0×10-5モル 増感色素B 銀1モルに対して 2.0×10-5モル 増感色素C 銀1モルに対して 2.8×10-4モル 増感色素D 銀1モルに対して 2.0×10-5モル カプラーC−3 0.40g/m2 カプラーC−4 0.01g/m2 カプラーC−5 0.05g/m2 を含むゼラチン層 第4層;第2赤感乳剤層 乳剤B 0.10g/m2 増感色素A 銀1モルに対して 5.2×10-5モル 増感色素B 銀1モルに対して 1.5×10-5モル 増感色素C 銀1モルに対して 2.1×10-4モル 増感色素D 銀1モルに対して 1.5×10-5モル カプラーC−3 0.20g/m2 カプラーC−4 0.01g/m2 カプラーC−5 0.01g/m2 を含むゼラチン層 第5層;第3赤感乳剤層 乳剤C 0.30g/m2 増感色素A 銀1モルに対して 5.5×10-5モル 増感色素B 銀1モルに対して 1.6×10-5モル 増感色素C 銀1モルに対して 2.2×10-5モル 増感色素D 銀1モルに対して 1.6×10-5モル カプラーC−3 0.10g/m2 を含むゼラチン層 第6層;中間層 化合物H−1 0.10g/m2 を含むゼラチン層 第7層;第1緑感乳剤層 乳剤D 0.40g/m2 増感色素E 銀1モルに対して 4.0×10-4モル 増感色素F 銀1モルに対して 4.0×10-5モル カプラーC−6 0.25g/m2 カプラーC−7 0.10g/m2 カプラーC−8 0.05g/m2 カプラーC−4 0.01g/m2 を含むゼラチン層 第8層;第2緑感乳剤層 乳剤E 0.15g/m2 増感色素E 銀1モルに対して 3.5×10-4モル 増感色素F 銀1モルに対して 3.5×10-5モル カプラーC−6 0.07g/m2 カプラーC−9 0.01g/m2 カプラーC−7 0.03g/m2 カプラーC−8 0.02g/m2 を含むゼラチン層 第9層;第3緑感乳剤層 乳剤F 0.40g/m2 増感色素E 銀1モルに対して 3.5×10-4モル 増感色素F 銀1モルに対して 3.5×10-5モル カプラーC−6 0.08g/m2 カプラーC−9 0.01g/m2 カプラーC−8 0.02g/m2 を含むゼラチン層 第10層;イエローフィルター層 黄色コロイド銀 0.15g/m2 化合物H−1 0.10g/m2 を含むゼラチン層 第11層;第1青感乳剤層 乳剤G 0.20g/m2 増感色素G 銀1モルに対して 3×10-3モル カプラーC−10 0.68g/m2 を含むゼラチン層 第12層;第2青感乳剤層 乳剤H 0.20g/m2 増感色素G 銀1モルに対して 2.1×10-3モル カプラーC−10 0.25g/m2 を含むゼラチン層 第13層;第3青感乳剤層 乳剤I 0.40g/m2 増感色素G 銀1モルに対して 1.4×10-3モル カプラーC−10 0.07g/m2 を含むゼラチン層 第14層;第1保護層 紫外線吸収剤C−1 0.20g/m2 紫外線吸収剤C−2 0.90g/m2 沃臭化銀乳剤(沃化銀/モル%、平均粒子サイズ0.07μ) 0.15g/m2 を含むゼラチン層 第15層;第2保護層 ポリメチルメタクリレート粒子(直径1.5 μ) 0.05g/m2 を含むゼラチン層 各層には、上記組成物の他に、ゼラチン硬化剤C−11
や界面活性剤を添加した。
【0130】試料を作るのに用いた化合物の構造式を後
掲の化14〜化20に示した。
【0131】乳剤A〜Iに前記のEm1〜15を後掲の
表1に示した表1−1のように用いて、試料101〜1
09を作製した。
【0132】これらの試料にセンシトメトリー用露光を
与え、次のカラー現像処理を行なった。処理済の試料を
赤色フィルター、緑色フィルター、青色フィルターで濃
度測定した。写真性能の結果については、赤感性層、緑
感性層、青感性層の感度を、各々試料101の感度を1
00とした時の相対感度で表わした。
【0133】 処理工程 温度(℃) 時間 1.前 浴 27±1 10秒 2.バッキング除去 27〜38 5秒 とスプレー水洗 3.発色現像 41.1±0.1 3分 4.停 止 27〜38 30秒 5.漂白促進 27±1 30秒 6.漂 白 38±1 3分 7.水 洗 27〜38 1分 8.定 着 38±1 2分 9.水 洗 27〜38 2分 10.安 定 27〜38 10秒 各処理液の処方 1.前浴 処方値 27〜38℃の水 800 ml ほう砂(10水塩) 20.0g 硫酸ナトリウム(無水) 100 g 水酸化ナトリウム 1.0g 水を加えて 1.0リットル pH(27℃) 9.25 3.発色現像 処方値 27〜38℃の水 850 ml コダックアンチカルシウムNo.4 2.0ml 亜硫酸ナトリウム(無水) 2.0g イーストマン アンチフオグNo.9 0.22g 臭化ナトリウム(無水) 1.20g 炭酸ナトリウム(無水) 25.6g 重炭酸ナトリウム 2.7g 発色現像主薬;4−(N−エチル 4.0g −N−(β−メタンスルホンアミド エチル)−m−トルイジン 水を加えて 1.0リットル pH(27℃) 10.20 4.停止 処方値 21〜38℃の水 900 ml 7.0N硫酸 50 ml 水を加えて 1.0リットル pH(27℃) 0.9 5.漂白促進液 処方値 水 900 ml メタ重亜硫酸ナトリウム(無水) 10.0g 氷酢酸 25.0ml 酢酸ナトリウム 10.0g EDTA−4Na 0.7g PBA 5.5g 水を加えて 1.0リットル pH(27℃) 3.8±0.2 PBAは2−ジメチルアミノエチルイソチオ尿素2塩酸
塩を表わす。
【0134】6.漂白液
処方値 24〜38℃の水 800 ml ゼラチン 0.5g 過硫酸ナトリウム 33.0g 塩化ナトリウム 15.0g 第1リン酸ナトリウム(無水) 9.0g リン酸(85%) 2.5ml 水を加えて 1.0リットル pH(27℃) 2.3±0.2 8.定着 処方値 20〜38℃の水 700 ml コダックアンチカルシウムNo.4 2.0ml 58%チオ硫酸アンモニウム溶液 185 ml 亜硫酸ナトリウム(無水) 10.0g 重炭酸ナトリウム 8.4g 水を加えて 1.0リットル pH(27℃) 6.5 10.安定 処方値 21〜27℃の水 1.00ml コダックスタビライザー 0.14ml アディティブ ホルマリン(37.5%溶液) 1.50ml 2番目に、赤感性層、緑感性層、青感性層の粒状性を評
価するために、48μmφのアパーチャーを用いて赤色
フィルター、緑色フィルター、青色フィルターでRMS
粒状度を測定した。濃度=Dmin +1.0のRMS値×
1000を、RMS粒状度と定義する(Dmin とは最低
画像濃度を表わす)。この値が小さいほど粒状性が良い
ことを表わしている。
【0135】3番目に、鮮鋭度を評価するため、黒白の
シャープコントラスト像及び、それと同じ濃度差を有す
る直線縞状の繰返しパターンを有するフィルター(周波
数30サイクル/mm)を通して白色露光し、上記と同
様の処理をした。これをミクロ濃度計で、Gフィルター
及びRフィルターを通して濃度測定し、下記式で定義さ
れる矩形波レスポンス関数〔Squarewave R
esponse Function(SRF)〕を求め
た。
【0136】SRF=(Dmax −Dmin )÷ΔD Dmax :縞状パターン像のミクロ濃度の最大値 Dmin :縞状パターン像のミクロ濃度の最小値 ΔD :シャープコントラスト像の、最大濃度と最小濃
度の差 SRF値が大きいほど鮮鋭度が良好である。
【0137】以上の結果を表1に示す表1−1に記し
た。
【0138】表1に示す表1−1から明らかなように、
本発明の感材は相対感度を大きく低下させることなく、
優れたRMS粒状度、優れた赤感層、緑感層の鮮鋭度を
与えることが明らかである。 実施例2 実施例1の感光材料を実施例1と同様に露光後、以下の
カラー現像を行ない、各感色性層の相対感度、RMS粒
状度、赤感性層と緑感性層の鮮鋭度を評価したところ、
実施例1と同様の結果が得られた。
【0139】処理方法 発色現像処理は、下記の処理工程に従って38℃で実施
した。
【0140】 発色現像 3分15秒 漂 白 6分30秒 水 洗 2分10秒 定 着 4分20秒 水 洗 3分15秒 安 定 1分05秒 各工程に用いた処理液組成は下記の通りであった。
【0141】 発色現像液 ジエチレントリアミン五酢酸 1.0g 1−ヒドロキシエチリデン− 2.0g 1,1−ジホスホン酸 亜硫酸ナトリウム 4.0g 炭酸カリウム 30.0g 臭化カリウム 1.4g 沃化カリウム 1.3mg ヒドロキシルアミン硫酸塩 2.4g 4−(N−エチル−N−β−ヒドロキシエチル 4.5g アミノ)−2−メチルアニリン硫酸塩 1.0リットル 水を加えて 10.0 pH 漂白液 エチレンジアミン四酢酸 100.0g 第二鉄アンモニウム塩 エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 10.0g 臭化アンモニウム 150.0g 硝酸アンモニウム 10.0g 水を加えて 1.0リットル pH 6.0 定着液 エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 1.0g 亜硫酸ナトリウム 4.0g チオ硫酸アンモニウム水溶液(70%) 175.0ml 重亜硫酸ナトリウム 4.6g 水を加えて 1.0リットル pH 6.6 安定液 ホルマリン(40%) 2.0ml ポリオキシエチレン−p−モノノニル 0.3g フェニルエーテル(平均重合度10) 水を加えて 1.0リットル
【0142】
【化14】
【0143】
【化15】
【0144】
【化16】
【0145】
【化17】
【0146】
【化18】
【0147】
【化19】
【0148】
【化20】
【0149】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03C 7/20

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上にそれぞれ少なくとも2層の青
    感性ハロゲン化銀乳剤層群、緑感性ハロゲン化銀乳剤層
    群、赤感性ハロゲン化銀乳剤層群を有するハロゲン化銀
    カラー写真感光材料において、これら、3つの乳剤層群
    中のそれぞれの最高感度を有する乳剤層中のハロゲン化
    銀乳剤がすべて0.4μ以下の平均粒子サイズを有し、
    かつ、該乳剤層の少なくとも1層に、ハロゲン化銀乳剤
    の製造工程において還元増感が施され、下記一般式
    (I)、(II)及び(III)であらわされる化合物から選
    ばれる少なくとも1つの化合物を製造工程中に添加され
    たハロゲン化銀乳剤を含有することを特徴とするハロゲ
    ン化銀カラー写真感光材料。 (1) R−SO2 S−M (II) R−SO2 S−R1 (III) R−SO2 S−Lm −SSO2 −R2 (式中、R、R1 、R2 は同じでも異なってもよく、脂
    肪族基、芳香族基、又はヘテロ環基を表し、Mは陽イオ
    ンを表す。Lは二価の連結基を表わし、mは0又は1で
    ある。一般式(I)ないし(III)の化合物は、(I)な
    いし(III)で示す構造から誘導される2価の基を繰り返
    し単位として含有するポリマーであってもよい。また、
    可能なときはR、R1 、R2 、Lが互いに結合して環を
    形成してもよい。)
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP1624337A2 (en) 2004-08-02 2006-02-08 Fuji Photo Film Co., Ltd. Silver halide holographic sensitive material and system for taking holographic images by using the same
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