JPH051773B2 - - Google Patents

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JPH051773B2
JPH051773B2 JP59206417A JP20641784A JPH051773B2 JP H051773 B2 JPH051773 B2 JP H051773B2 JP 59206417 A JP59206417 A JP 59206417A JP 20641784 A JP20641784 A JP 20641784A JP H051773 B2 JPH051773 B2 JP H051773B2
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JP
Japan
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butyldimethylsilyloxy
group
bicyclo
cis
reference example
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Application number
JP59206417A
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English (en)
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JPS6185348A (ja
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Masakatsu Shibazaki
Juji Ogawa
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Sagami Chemical Research Institute
Original Assignee
Sagami Chemical Research Institute
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Publication date
Application filed by Sagami Chemical Research Institute filed Critical Sagami Chemical Research Institute
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Publication of JPS6185348A publication Critical patent/JPS6185348A/ja
Publication of JPH051773B2 publication Critical patent/JPH051773B2/ja
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/55Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups

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  • Pyrane Compounds (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔発明の目的〕 本発明は一般式 (式中、Rは水素原子又はアルキル基、R1
びR2は水素原子又は水酸基の保護基、R3は炭素
数5〜10個の直鎖、分枝状若しくは環状アルキル
基、アルケニル基又はアルキニル基であり、Xは
C=CH−又はCH−CH2−で表わされる基
である。)で表わされるビシクロ〔3.3.0〕オクタ
ノン誘導体に関する。 〔産業上の利用分野〕 本発明の前記一般式()で表わされるビシク
ロ〔3.3.0〕オクタノン誘導体は、XがC=CH
−の場合は選択的接触還元反応、カルボニル基の
還元、脱水、保護基の脱保護により、XがCH
−CH2−の場合はカルボニル基の還元、脱水、保
護基の脱保護により種々のイソカルバサイクリン
〔9(O)−メタノ−Δ6(9a)−PGI1〕に誘導するこ
とができる(参考例参照)。 〔従来の技術〕 従来の技術としてはビシクロ〔3.3.0〕オクテ
ン骨格構築後ω−鎖導入を数工程を経て行い、イ
ソカルバサイクリンに導くものがすべてであり
〔例えば、Mikiko Sodeoka and Masakatsu
Shibasaki,Chemistry Letters,579(1984)、
Yuji Ogawa and Masakatsu Shibasaki,
Tetrahedron Letters,25,1067(1984)〕、短工
程大量合成法には不向きであつた。 〔発明が解決しようとする問題点〕 本発明者等は三成分連結プロセス(野依良治
ら、第25回天然有機化合物討論会(東京、1982)
講演要旨集、p63)により将来より安価に、又よ
り大量に合成できうる可能性のある後記一般式
()で表わされる化合物からのイソカルバサイ
クリン合成を検討し、本発明の化合物がその目的
を達成するために重要な中間体になり得ることを
見出し本発明を完成した。なお三成分連結プロセ
スでのプロスタグランジン合成は、現在工業的に
実施されているCorey法によるプロスタグランジ
ン合成に比して約1/3の費用で合成が可能といわ
れている。三成分連結プロセスはω−鎖導入を一
工程で行うものである。 〔発明の概要〕 本発明の前記一般式()で表わされるビシク
ロ〔3.3.0〕オクタノン誘導体は以下の反応式に
従い製造することができる。 (式中、Rは水素原子又はアルキル基、R1
びR2は水素原子又は水酸基の保護基、R3は炭素
数5〜10個の直鎖、分枝状若しくは環状アルキル
基、アルケニル基又はアルキニル基である。) 尚、本発明における水酸基の保護基はR1,R2
としてテトラヒドロピラニル基、メトキシメチル
基、4−メトキシテトラヒドロピラニル基、1−
エトキシエチル基、1−メチル−1−メトキシエ
チル基、t−ブチルジメチルシリル基、トリエチ
ルシリル基、ジフエニル−t−ブチルシリル基、
メチル基、ベンジル基、β−メトキシエトシメチ
ル基等を例示することができる。Rとしてメチル
基、エチル基等のアルキル基を例示することがで
きる。R3としてはペンチル基、オクチル基、1
−メチルペンチル基、シクロペンチル基等の直
鎖、分枝状若しくは環状アルキル基、2,6−ジ
メチル−5−ヘプテニル基等のアルケニル基、1
−メチル−3−ペンチニル基等のアルキニル基を
例示することができる。 〔第一工程〕 本工程は前記一般式()で表わされるアルケ
ニルアルコールを酸化し次いで得られる反応混合
物を塩基で処理することにより前記一般式(−
a)で表わされるエキソ−エノンを製造するもの
である。 本工程の原料である前記一般式()で表わさ
れるアルケニルアルコールは
〔第二工程〕
本工程は前記第一工程で得られる前記一般式
(−a)で表わされるエキソ−エノンを還元し、
前記一般式(−a)で表わされるアルキルケト
ンを製造するものである。 本工程の還元は通常、触媒の存在下水素により
還元するものである。触媒としては、RhCl(Ph3
P)3、RhCl(CO)(Ph3P)2、〔RhCl(C2H422
〔RhCl(C7H8)〕2、〔RhCl(CO)22、RhH(CO)
(Ph3P)3等のロジウム触媒、パラジウム−炭素、
パラジウム黒等のパラジウム触媒、白金、ニツケ
ル等を挙げることができる。触媒の使用量は10-5
〜30モル%であることが好ましい。 本工程を実施する際、水素は常圧で反応させる
こともできるが、加圧下に行つても何ら差支えな
い。 反応を行うにあたつては触媒中で行うことが望
ましく、例えばメタノール、エタノール等のアル
コール触媒、酢酸エチルエステル等のエステル溶
媒、ベンゼン、トルエン等の芳香族溶媒を使用す
ることができる。 反応は−25℃〜100℃の範囲を選ぶことにより
円滑に進行する。 以下、参考例及び実施例により更に本発明を詳
細に説明する。 参考例 1 (d)−1α−ヒドロキシメチル−2α−〔6−メ
トキシカルボニル−2(Z)−ヘキセニル〕−3β−
〔3(S)−t−ブチルジメチルシリルオキシ−1
(E)−オクテニル〕−4α−t−ブチルジメチルシ
リルオキシシクロペンタン108mg(0.177mmol)
を無水メチレンクロリド(3.5ml)に溶解し、ア
ルゴン雰囲気下、0℃でコリンズ試薬370mg
(1.43mmol)を加え0℃で一時間激しく攪拌し
た。反応液をエーテルで希釈しフロリジルで過
した後、液を飽和硫酸銅水溶液で洗い無水硫酸
マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去し残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフイーで精製し、
(d)−1α−ホルミル−2α−〔6−メトキシカルボ
ニル−2(Z)−ヘキセニル〕−3β−〔3(S)−t
−ブチルジメチルシリルオキシ−1(E)−オクテ
ニル〕−4α−t−ブチルジメチルシリルオキシシ
クロペンタン88mg(81%)を得た。 NMR δ(ppm);9.78(1H,d),5.20〜5.50
(4H),3.75〜4.20(2H),3.65(3H,s),0.85
(21H). IRcm-1;1740,1733. MS m/z(%);552(11),551(25),175
(17),73(100). 〔α〕20 D+8.5°(c=0.96,CHCl3). 参考例 2〜3 参考例1と全く同様な方法により、水酸基の保
護基の異なる化合物、エステルのアルキル基の異
なる化合物をそれぞれ合成した。以下にスペクト
ルデータをまとめる。
【表】 参考例 4 (d)−1α−ホルミル−2α−〔6−メトキシカ
ルボニル−2(Z)−ヘキセニル〕−3β−〔3(S)
−t−ブチルジメチルシリルオキシ−1(E)−オ
クテニル〕−4α−t−ブチルジメチルシリルオキ
シシクロペンタン86mg(0.141mmol)を無水トル
エン(0.9ml)に溶解した後脱気し、アルゴン下
に封管として185℃で20時間加熱した。溶媒を留
去しシリカゲルカラムクロマトグラフイーにより
精製し(ヘキサン/エーテル=7/1)2−ヒドロ
キシ−3−(4−メトキシカルボニル−1(E)−
ブテニル)−6(S)−〔3(S)−t−ブチルジメチ
ルシリルオキシ−1(E)−オクテニル〕−7(R)
−t−ブチルジメチルシリルオキシ−(1S,5S)
シス−ビシクロ〔3.3.0〕オクタン63mg(73%)
を得た。 NMR δ(ppm);5.35〜5.70(4H),3.40〜4.20
(3H),3.65(3H,s),0.85(21H). IRcm-1;3480,1742. MS m/z(%);551(10),459(10),419
(11),327(21),73(100). 参考例 5〜6 参考例4と全く同様な方法により、水酸基の保
護基の異なる化合物、エステルのアルキル基の異
なる化合物をそれぞれ合成した。以下にスペクト
ルデータをまとめる。
【表】 実施例 1 2−ヒドロキシ−3−〔4−メトキシカルボニ
ル−1(E)−ブテニル〕−6(S)−〔3(S)−t

ブチルジメチルシリルオキシ−1(E)−オクテニ
ル〕−7(R)−t−ブチルジメチルシリルオキシ
−(1S,5S)シス−ビシクロ〔3.3.0〕オクタン35
mg(0.058mmol)をアルゴン雰囲気下、無水メチ
レンクロリド(0.7ml)に溶解し、酢酸ナトリウ
ム3mg及びピリジニウムクロロクロメート25mg
(0.116mmol)を順次加え0℃で一夜攪拌した。
反応液をエーテルで希釈しシリカゲルを用いて
過した。液を濃縮しアルゴン雰囲気下無水ベン
ゼン(1ml)に溶解し、1,5−ジアザビシクロ
〔2.4.0〕ウンデセ−5−エン(3drops)を加え、
室温で15分攪拌した。反応液に飽和塩化アンモニ
ウムを加えエーテルで抽出した。抽出液を無水硫
酸マグネシウムで乾燥後、濃縮してプレパラテイ
ブTLCで精製し2−オキソ−3−(4−メトキシ
カルボニルブチリデン)−6(R)−〔3(S)−t−
ブチルジメチルシリルオキシ−1(E)−オクテニ
ル〕−7(R)−t−ブチルジメチルシリルオキシ
−(1S,5R)シス−ビシクロ〔3.3.0〕オクタン
5.3mg(15%)を得た。 NMR δ(ppm)(CD3CN):6.30〜6.60(1H),
5.40〜5.60(2H),3.90〜4.30(2H),3.60(3H,
s),0.90(12H),0.83(9H,s), IRcm-1:1740,1650. MS m/z(%):551(16),550(37),549
(82),417(20),361(12),73(100). 〔α〕20 D+23.5°(c=0.23:CHCl3) 実施例 2〜3 実施例1と全く同様な方法により、水酸基の保
護基の異なる化合物、エステルのアルキル基の異
なる化合物をそれぞれ合成した。以下にスペクト
ルデータをまとめる。
【表】
【表】 実施例 4 2−オキソ−3−(4−メトキシカルボニルブ
チリデン)−6(R)−〔3(S)−t−ブチルジメチ
ルシリルオキシ−1(E)−オクテニル〕−7(R)
−t−ブチルジメチルシリルオキシ−(1S,5R)
−シス−ビシクロ〔3.3.0〕オクタン27mg
(0.044mmol)をアルゴン雰囲気下脱気したベン
ゼン/エタノール(3/1)の混合溶媒中に溶解し、
クロロトリス(トリフエニルホスフイン)ロジウ
ム()10mg(0.01mmol)を加えた。系内を水
素により置換し、55℃で4時間攪拌した。反応液
をエーテル及びヘキサンで希釈し、触媒をシリカ
ゲルを用いて別した。溶媒を留去し、2−オキ
ソ−3−(4−メトキシカルボニルブチル)−6
(R)−〔3(S)−t−ブチルジメチルシリルオキ
シ−1(E)−オクテニル〕−7(R)−t−ブチル
ジメチルシリルオキシ−(1S,5R)−シス−ビシ
クロ〔3.3.0〕オクタン26mgを得た。 NMR δ(ppm):5.30〜5.50(2H),3.60〜4.10
(2H),3.65(3H,s),0.85(12H),0.80(9H,
s). IRcm-1:1740. MS m/z(%):553(12),552(30),551
(65),419(21),215(11),73(100). 実施例 5〜6 実施例4と全く同様な方法により、水酸基の保
護基の異なる化合物、エステルのアルキル基の異
なる化合物をそれぞれ合成した。以下にスペクト
ルデータをまとめる。
【表】 参考例 7 2−オキソ−3−(4−メトキシカルボニルブ
チル)−6(R)−〔3(S)−t−ブチルジメチルシ
リルオキシ−1(E)−オクテニル〕−7(R)−t
−ブチルジメチルシリルオキシ−(1S,5R)−シ
ス−ビシクロ〔3.3.0〕オクタン26mgをMeOH(1
ml)に溶解し、−25℃にて水素化ホウ素ナトリウ
ム(5mg)にて還元反応を行つた。反応液に過剰
のアセトンを加え、その後飽和塩化アンモニウム
水で希釈した。メタノールを留去後、残留水層を
エーテルにて抽出した。エーテル層は飽和食塩水
で洗浄後硫酸マグネシウムにて乾燥した。溶媒を
留去すると2−ヒドロキシ−3−(4−メトキシ
カルボニルブチル)−6(S)−〔3(S)−t−ブチ
ルジメチルシリルオキシ−1(E)−オクテニル〕
−7(R)−t−ブチルジメチルシリルオキシ−
(1S,5S)−シス−ビシクロ〔3.3.0〕オクタン25
mgを得た。 NMR δ(ppm):5.25〜5.50(2H),3.30〜4.10
(3H),3.60(3H,s),0.85(21H). IRcm-1:3460,1745. MS m/z(%):553(23),421(13),329
(19),315(18),171(23),73(100). 参考例 8〜9 参考例7と全く同様な方法により、水酸基の保
護基の異なる化合物、エステルのアルキル基の異
なる化合物をそれぞれ合成した。以下にスペクト
ルデータをまとめる。
【表】 参考例 10 2−ヒドロキシ−3−(4−メトキシカルボニ
ルブチル)−6(S)−〔3(S)−t−ブチルジメチ
ルシリルオキシ−1(E)−オクテニル〕−7(R)
−t−ブチルジメチルシリルオキシ−(1S,5S)
−シス−ビシクロ〔3.3.0〕オクタン11.3mg
(0.019mmol)を無水トルエン(0.5ml)に溶解
し、アルゴン雰囲気下にトリエチルアミン0.026
ml(0.19mmol)及びメタンスルホニルクロリド
0.014ml(0.18mmol)を順次加え室温で30分間攪
拌した。反応液に1,5−ジアザビシクロ
〔5.4.0〕ウンデセ−5−エン0.03ml(0.19mmol)
を加え120℃で14時間加熱した。反応液を室温ま
で冷却し、飽和塩化アンモニウム水溶液を加えエ
ーテルで抽出した。抽出液を濃縮し、シリカゲル
カラムクロマトグラフイー(ヘキサン/エーテル
=15/1)で精製し(l)−3−(4−メトキシカル
ボニルブチル)−6−エキソ−〔3(S)−tブチル
ジメチルシリルオキシ−1(E)−オクテニル〕−
7−エンド−t−ブチルジメチルシリルオキシ−
シス−ビシクロ〔3.3.0〕オクタ−2−エン6.6mg
(60%)を得た。 NMR δ(ppm):5.50〜5.65(2H),5.25〜5.40
(1H),3.60〜4.25(2H),3.70(3H,s),2.80〜
3.20(1H),0.85(21H). IRcm-1:1750. MS m/z(%):536(16),535(36),303
(16),171(16),73(100). 〔α〕20 D −5.5。°(c=0.33CHCl3). 参考例 11〜12 参考例10と全く同様な方法により、水酸基の保
護基の異なる化合物、エステルのアルキル基の異
なる化合物をそれぞれ合成した。以下にスペクト
ルデータをまとめる。
【表】 参考例 13 (l)−3−(4−メトキシカルボニルブチル)−
6−エキソ−〔3(S)−t−ブチルジメチルシリ
ルオキシ−1(E)−オクテニル〕−7−エンド−
t−ブチルジメチルシリルオキシ−シス−ビシク
ロ〔3.3.0〕オクタ−2−エン(39mg、
0.072mmol)を酢酸:水:THF(0.5ml)(3:
1:1、容積比)混合液に溶解し、45〜50℃で5
時間攪拌した。エーテルで希釈後飽和重曹水で中
和した。エーテル層は飽和食塩水で洗浄後、無水
硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去して得
られた残留物をカラムクロマトグラフイーで精製
後メタノール(0.3ml)に溶解した。0℃で10%
水酸化ナトリウム水溶液(0.2ml)を加え、0℃
で9時間攪拌後、冷却下、10%塩酸水溶液にて中
和した。減圧下メタノールを留去後、PH3〜4に
調整し、酢酸エチルで抽出した。無水硫酸マグネ
シウムで乾燥後、溶媒を留去してイソカルバサイ
クリン〔9(O)−メタノ−Δ6(9a)−PGI1〕23mg
(90%)を得た。得られたイソカルバサイクリン
の各種スペクトルデータは文献〔Tetrahedron
Letters,24,3493(1983)〕記載値に完全に一致
した。 IR(neat):3350,2910,2850,1700,1450,
1250cm-1. NMR δ(CDCl3) 5.60(m,2H),5.31(bs,1H),4.11(m,1H),
3.80(m,1H),3.00(m,1H),0.90(t,J=6
Hz,3H). MS(Cl,NH3)m/z:368(M++NH4). 融点:73〜79℃ 〔α〕25 D=+16°(c=0.25,MeOH). 参考例 14〜15 参考例7と全く同様な反応操作により、(l)−
3−(4−メトキシカルボニルブチル)−6−エキ
ソ−〔3(S)−テトラヒドロピラニルオキシ−
(E)−オクテニル〕−7−エンド−テトラヒドロ
ピラニルオキシ−シス−ビシクロ〔3.3.0〕オク
タ−2−エン及び(l)−3−(4−エトキシカル
ボニルブチル)−6−エキソ−〔3(S)−t−ブチ
ルジメチルシリルオキシ−1−(E)オクテニル〕
−7−エンド−t−ブチルジメチルシリルオキシ
−シス−ビシクロ〔3.3.0〕オクタ−2−エンか
らイソカルバサイクリン〔9(O)−メタノ−
Δ6(9a)−PGI1〕を得た。それぞれ得た化合物のス
ペクトルデータは参考例13で得たものと完全に一
致した。 参考例 16 参考例1と全く同様な方法により、1α−ヒド
ロキシメチル−2α−〔6−メトキシカルボニル−
2(Z)−ヘキセニル〕−3β−〔3(S)−t−ブチ
ルジメチルシリルオキシ−3−シクロペンチル−
1(E)−プロペニル〕−4α−t−ブチルジメチル
シリルオキシシクロペンタン108mg(0.178mmol)
より1α−ホルミル−2α−〔6−メトキシカルボニ
ル−2(Z)−ヘキセニル〕−3β−〔3(S)−t−
ブチルジメチルシリルオキシ−3−シクロペンチ
ル−1(E)−プロペニル〕−4α−t−ブチルジメ
チルシリルオキシシクロペンタン85mg(79%)を
得た。 NMR δ(ppm):9.78(1H,d),5.20〜5.50
(4H),3.75〜4.15(2H),3.64(3H,s),0.85
(18H). IRcm-1:1740,1733. MS m/z:550,549. 参考例 17 参考例4と全く同様な反応操作により、1α−
ホルミル−2α−〔6−メトキシカルボニル−2
(Z)−ヘキセニル〕−3β−〔3(S)−t−ブチル
ジメチルシリルオキシ−3−シクロペンチル−1
(E)−プロペニル〕4α−t−ブチルジメチルシ
リルオキシシクロペンタン85mgから2−ヒドロキ
シ−3−〔4−メトキシカルボニル−1(E)−ブ
テニル〕−6(S)−〔3(S)−t−ブチルジメチル
シリルオキシ−3−シクロペンチル−1(E)−プ
ロペニル〕−7(R)−t−ブチルジメチルシリル
オキシ−(1S,5S)−シス−ビシクロ〔3.3.0〕オ
クタン58mg(68%)を得た。 NMR δ(ppm):5.35〜5.70(4H),3.40〜4.20
(3H),3.65(3H,s),0.85(18H). IRcm-1:3480,1742. MS m/z:549. 実施例 7 2−ヒドロキシ−3−〔4−メトキシカルボニ
ル−1(E)−ブテニル〕−6(S)−〔3(S)−t

ブチルジメチルシリルオキシ−3−シクロペンチ
ル−1(E)−プロペニル〕−7(R)−t−ブチル
ジメチルシリルオキシ−(1S,5S)−シス−ビシ
クロ〔3.3.0〕オクタン35mg(0.058mmol)をアル
ゴン雰囲気下無水メチレンクロリド(0.7ml)に
溶解、酢酸ナトリウム3mg及びピリジニウムクロ
ロクロメート25mg(0.116mmol)を順次加え、0
℃で一夜攪拌した。反応液をエーテルで希釈しシ
リカゲルを用いて過した。液を濃縮しアルゴ
ン雰囲気下無水ベンゼン(1ml)に溶解し、1,
5−ジアザビシクロ〔5.4.0〕ウンデセ−5−エ
ン(3drops)を加え室温で15分攪拌した。反応
液に飽和塩化アンモニウムを加え、エーテルで抽
出した。抽出液を無水硫酸マグネシウムで乾燥後
濃縮してプレパラテイブTLCで精製し、2−オ
キソ−3−(4−メトキシカルボニルブチリデン)
−6(R)−〔3(S)−t−ブチルジメチルシリル
オキシ−3−シクロペンチル−1(E)−プロペニ
ル〕−7(R)−t−ブチルジメチルシリルオキシ
−(1S,5R)−シス−ビシクロ〔3.3.0〕オクタン
8mg(23%)を得た。 NMR δ(ppm):6.30〜6.60(1H),5.40〜5.60
(2H),3.90〜4.30(2H),3.61(3H),0.90(9H),
0.83(9H). IRcm-1:1740,1650. MS m/z(%):549,548,547. 実施例 8 2−オキソ−3−(4−メトキシカルボニルブ
チリデン)−6(R)−〔3(S)−t−ブチルジメチ
ルシリルオキシ−3−シクロペンチル−1(E)−
プロペニル〕−7(R)−t−ブチルジメチルシリ
ルオキシ−(1S,5R)−シス−ビシクロ〔3.3.0〕
オクタン27mg(0.044mmol)をアルゴン雰囲気下
脱気したベンゼン/エタノール(3/1)の混合溶
媒中に溶解し、クロロトリス(トリフエニルホス
フイン)ロジウム()10mg(0.01mmol)を加
えた。系内を水素により置換し、55℃で4時間攪
拌した。反応液をエーテル及びヘキサンで希釈
し、触媒をシリカゲルを用いて別した。溶媒を
留去し、2−オキソ−3−(4−メトキシカルボ
ニルブチル)−6(R)−〔3(S)−t−ブチルジメ
チルシリルオキシ−3−シクロペンチル−1(E)
−プロペニル〕−7(R)−t−ブチルジメチルシ
リルオキシ−(1S,5R)−シス−ビシクロ〔3.3.0〕
オクタン25mg(93%)を得た。 NMR δ(ppm):5.30〜5.50(2H),3.60〜4.10
(2H),3.64(3H,s),0.85(9H),0.80(9H). IRcm-1:1740. MS m/z:551,550,549. 参考例 18 2−オキソ−3−(4−メトキシカルボニルブ
チル)−6(R)−〔3(S)−t−ブチルジメチルシ
リルオキシ−3−シクロペンチル−1(E)−プロ
ペニル〕−7(R)−t−ブチルジメチルシリルオ
キシ−(1S,5R)−シス−ビシクロ〔3.3.0〕オク
タン20mgをMeOH(1ml)に溶解し、−26℃にて
水素化ホウ素ナトリウム(5mg)にて還元反応を
行つた。反応液に過剰のアセトンを加えその後飽
和塩化アンモニウム水で希釈した。メタノールを
留去後、残留水層をエーテルにて抽出した。エー
テル層は飽和食塩水で洗浄後硫酸マグネシウムに
て乾燥した。溶媒を留去すると、2−ヒドロキシ
−3−〔4−メトキシカルボニルブチル)−6(S)
−〔3(S)−t−ブチルジメチルシリルオキシ−
3−シクロペンチル−1(E)−プロペニル〕−7
(R)−t−ブチルジメチルシリルオキシ−(1S,
5S)−シス−ビシクロ〔3.3.0〕オクタン18mg(90
%)を得た。 NMR δ(ppm):5.25〜5.50(2H),3.30〜4.10
(3H),3.60(3H,s),0.85(18H). IRcm-1:3460,1745. MS m/z:551. 参考例 19 参考例10と全く同様な反応操作により、2−ヒ
ドロキシ−3−〔4−メトキシカルボニルブチル)
−6(S)−〔3(S)−t−ブチルジメチルシリル
オキシ−3−シクロペンチル−1(E)−プロペニ
ル〕−7(R)−t−ブチルジメチルシリルオキシ
−(1S,5S)−シス−ビシクロ〔3.3.0〕オクタン
58mgより3−(4−メトキシカルボニルブチル)−
6(S)−〔3(S)−t−ブチルジメチルシリルオ
キシ−3−シクロペンチル−1(E)−プロペニ
ル)−7(R)−t−ブチルジメチルシリルオキシ
−(1S,5S)−シス−ビシクロ〔3.3.0〕オクタ−
2−エン35mg(63%)を得た。 NMR δ(ppm):5.50〜5.65(2H),5.25〜5.40
(1H),3.60〜4.25(2H),3.70(3H,s),2.80〜
3.20(1H),0.85(18H). IRcm-1:1750. MS m/z:534,533. 参考例 20 参考例13と全く同様な反応操作により、3−
(4−メトキシカルボニルブチル)−6(S)−〔3
(S)−t−ブチルジメチルシリルオキシ−3−シ
クロペンチル−1(E)−プロペニル)−7(R)−
t−ブチルジメチルシリルオキシ−(1S,5S)−
シス−ビシクロ〔3.3.0〕オクタ−2−エン35mg
より3−(4−カルボキシブチル)−6(S)−〔3
(S)−ヒドロキシ−3−シクロペンチル−1−ト
ランス−プロペニル〕−7(R)−ヒドロキシ−
(1S,5S)−シス−ビシクロ〔3.3.0〕オクタ−2
−エン15mg(75%)を得た。 IR(KBr)cm-1:3430,2960,1700,1655. NMR δ(ppm):5.62(2H),5.32(1H),3.90
(2H),3.00(1H),1.00〜2.70(25H). MS(CI,NH3)m/z:366. 〔α〕20 D=+29°(c=0.37、AcOEt). 融点:115〜116℃ 試験例 以上の方法で合成された化合物、すなわち
{(+)−3−(4−カルボキシブチル−6(S)−
〔3(S)−ヒドロキシ−3−シクロペンチル−1
−トランス−プロペニル〕−7(R)−ヒドロキシ
−(1S,5S)−シス−ビシクロ〔3.3.0〕オクタ−
2−エン}は、以下に記す生物活性を有する。ウ
サギの胃(rabbit stomach epithelial cells)を
用いて室田らの方法〔K.Matsuoka,Y.Mitsui,
and S.Murota,J.Pharm.Dyn.,5911(1982)〕
に従つた実験を行うと、0.5×10-6Mという低濃
度で顕著な抗潰瘍作用を示した。これは抗潰瘍作
用を有する代表的プロスタグランジン・PGE2
り優るとも劣らない活性強度である。PGE2が激
しい下痢を誘発するのに比して、上記カルバサイ
クリン類縁体は下痢誘発作用をもたない。以上の
事を考慮すると、本カルバサイクリン類縁体は新
しいタイプの抗潰瘍薬として使用できうると考え
る。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式 で表わされるビシクロ〔3.3.0〕オクタノン誘導
    体(式中、Rは水素原子又はアルキル基、R1
    びR2は水素原子又は水酸基の保護基、R3は炭素
    数5〜10個の直鎖、分枝状若しくは環状アルキル
    基、アルケニル基又はアルキニル基であり、Xは
    C=CH−又はCH−CH2−で表わされる基
    である。)。
JP59206417A 1984-10-03 1984-10-03 ビシクロ〔3.3.0〕オクタノン誘導体 Granted JPS6185348A (ja)

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