JPH0517475U - 冷蔵庫 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 防露パイプを内箱外周に取付けるものにおい
て、外箱開口縁の結露に対する信頼性向上と組立作業性
を改善できる冷蔵庫を得る。 【構成】 内箱４の外周フランジ５の防露パイプ７の背
部の段落部６に、反防露パイプ７側に膨出し、かつ後フ
ランジ３で押接する張出し部１０を形成し、段落部６を
補強して平坦を確保し、さらに防露パイプ７を複数に分
割支持する支持部１１で防露パイプ７を支持し、防露パ
イプ７の支持部１１以外の背面側に空間を設けて防露パ
イプ７が組立時、後方に移動できる寸法を確保する。 【効果】 防露パイプと外箱の前面フランジを確実かつ
容易に密着させることが可能となる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、冷蔵庫の外箱開口縁の結露防止構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

図６、図７は例えば実公昭５９−１８２９８号公報に示された従来の冷蔵庫を 示す図であり、図において、１は鋼板より成る外箱、２は外箱１の開口縁を内側 に折り返し形成した前面フランジ、３は前面フランジ２と間隔をおいて前面フラ ンジ２より連続して形成される後フランジ、４は合成樹脂よりなる内箱、５はこ の内箱４の開口縁の外周フランジ、６はこの外周フランジ５の周囲を凹ませて形 成された段落部、７は内箱４の外周に位置し、内箱４の外周フランジ５の段落部 ６上に載置される冷媒凝縮パイプの一部を成す防露パイプ、８はこの防露パイプ ７の内箱４への固定テープ、９は外箱１と内箱４の間に充填発泡された断熱材で ある。

【０００３】 次に動作について説明する。内箱４の外周フランジ５の段落部６には予め防露 パイプ７が固定テープ８により取付けられ、その後に外箱１の前面フランジ２と 後フランジ３の間に内箱４の外周フランジ５が挿入され、防露パイプ７の全周が 前面フランジ２に圧接されるように組立てられる。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

従来の冷蔵庫は以上のように構成されているので、段落部の深さや平坦程度の 僅かなバラツキが原因で前面フランジと防露パイプの密着不良による外箱開口縁 への結露が生じ、防露パイプの前面フランジへのカツギにより、内箱の組立作業 性が悪いなどの問題点があった。

【０００５】 この考案は上記のような問題点を解消するためになされたもので、防露パイプ を確実に外箱の前面フランジに密着できるとともに、工作性も改善できる冷蔵庫 を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

この考案に係る冷蔵庫は、内箱外周フランジの段落部に、適宜間隔をおいて防 露パイプを支持する複数の支持部と、この支持部間に反防露パイプ側に膨出した 張出し部とを一体に形成するとともに、この張出し部を外箱の後フランジで押接 させたものである。

【０００７】

【作用】

この考案における冷蔵庫の防露パイプは、複数の支持部だけで支持されるので 、外周フランジ段落部の変形などの影響を受けることが少なく確実に外箱の前面 フランジに密着する。また、張出し部により段落部の強度が向上して、段落部の 平坦が確保されるとともに、張出し部を後フランジで押接するので、さらに確実 に防露パイプが前面フランジに密着する。

【０００８】

【実施例】

実施例１． 以下、この考案の一実施例を図について説明する。図１ないし図５において、 従来の技術と同一符号は同一、又は相当部分を示し、その詳細な説明は省略する 。５は上記内箱４の外周フランジ、６は上記防露パイプ７を配設するため上記外 周フランジ５の周囲を一段凹ませた段落部で、その深さを防露パイプ７の径より 若干低くして防露パイプ７を内箱４の前面よりも僅かに突出するようにしている 。

【０００９】 １０はこの段落部６の防露パイプ７の背面部分を、防露パイプ７の配設方向に 沿って、反防露パイプ７側に膨出形成した張出し部で、防露パイプ７を適宜間隔 を有して載置し、支持する複数の支持部１１を除いてこの支持部１１間に形成さ れ、この張出し部１０の先端は後フランジ３に当接し、防露パイプ７が外周フラ ンジ５を介して前面フランジ２の裏面に密着するように押接している。８は防露 パイプ７を内箱４の段落部６へ固定する固定テープで、防露パイプ７を挟み張出 し部１０の膨出側まで折り返して貼付ている。

【００１０】 次に動作について説明する。内箱４の外周フランジ５の段落部６上に予め防露 パイプ７が固定テープ８により取付けられ、その後に外箱１へ組立が行われる。 この際、内箱４の外周フランジ５の段落部６には張出し部１０と支持部１１が形 成されているため、この張出し部１０により段落部６は補強されて平坦が確保さ れるとともに、防露パイプ７は支持部１１により均一に支持されることにより、 防露パイプ７は内箱４の前面より任意に設定された僅かな寸法で突出させること ができる。また、張出し部１０の先端が外箱１の後フランジ３に押えられて外箱 １の前面フランジ２に防露パイプ７は確実に接触する。また、防露パイプ７の背 面には凹設された張出し部１０が形成されるので、この部分の防露パイプ７の固 定は押えられるものがなく背面方向に自由であり、防露パイプ７の外箱１の前面 フランジ２へのカツギを防止でき、組立性を容易にする。さらに、張出し部１０ に貼付けた固定テープ９は後フランジ３に接触するので、後フランジ３と前面フ ランジ２内への断熱材９の浸入が防止される。

【００１１】 なお、上記実施例では支持部１１を段落部６と同一面に形成したものを示した が、段落部６に突出形成したものや、若干低く形成したものであってもよく、上 記実施例と同様の効果を奏する。

【００１２】 また、上記実施例では支持部１１とともに張出し部１０を形成したものを示し たが、支持部１１を段落部６に突出形成して支持部１１以外の段落部６の面と防 露パイプ７が接触しないようにして張出し部１０を形成しない構成としても良く 、段落部６の強度が向上しないなどの問題はあるものの、上記実施例と同様に支 持部１１だけで防露パイプ７が支持され、防露パイプ７による前面フランジ２へ のカツギを防止できるものが得られる。

【００１３】

【考案の効果】 以上のように、この考案によれば内箱外周フランジの段落部に、間隔をおいて 防露パイプを支持する複数の支持部と、この支持部間に反防露パイプ側に膨出し た張出し部とを一体形成し、この張出し部を外箱の後フランジで押接させて構成 したので、防露パイプと外箱の前面フランジとの接触が確実なものとなり、外箱 開口縁の結露に対する信頼性が向上し、また、防露パイプの背面側に支持部以外 は空間が設けてあるので、内箱の組立時防露パイプと外箱前面フランジのカツギ が防止され、組立性の向上できるものが得られる効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の一実施例による冷蔵庫を示す分解斜
視図である。

【図２】図１の冷蔵庫の内箱の外周フランジ部を裏側よ
り見た要部斜視図である。

【図３】図１の冷蔵庫の内箱の外周フランジ部を表側よ
り見た要部斜視図である。

【図４】図１の冷蔵庫を内箱の張出し部で破断して示す
要部斜視図である。

【図５】図１の冷蔵庫を内箱の支持部で破断して示す要
部斜視図である。

【図６】従来の冷蔵庫を示す分解斜視図である。

【図７】従来の冷蔵庫を内箱の段落部で破断して示す要
部斜視図である。

【符号の説明】

３ 後フランジ ６ 段落部 ７ 防露パイプ １０ 張出し部 １１ 支持部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 鋼板よりなる外箱の開口縁を内方に折返
   した前面フランジと、この前面フランジと連続し、かつ
   間隔をおいて成形された後フランジ間に、合成樹脂から
   なる内箱の前面開口の段落部を形成した外周フランジを
   挿着し、この段落部と上記前面フランジ間に防露パイプ
   を狭持固定するものにおいて、上記内箱外周フランジの
   段落部に、間隔をおいて防露パイプを支持する複数の支
   持部と、この支持部間に反防露パイプ側に膨出した張出
   し部とを一体形成し、この張出し部を上記外箱の後フラ
   ンジで押接させたことを特徴とする冷蔵庫。