JPH05173008A - 蓄光性を有する高輝度反射シート及びその製造方法 - Google Patents

蓄光性を有する高輝度反射シート及びその製造方法

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JPH05173008A
JPH05173008A JP14984791A JP14984791A JPH05173008A JP H05173008 A JPH05173008 A JP H05173008A JP 14984791 A JP14984791 A JP 14984791A JP 14984791 A JP14984791 A JP 14984791A JP H05173008 A JPH05173008 A JP H05173008A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】蓄光性を有する高輝度反射シートにおいて、高
輝度反射と、蓄光性との完全な両立を図る。 【構成】熱可塑性を有し透明なシート状の固着層4表面
に、下半球に金属蒸着がなされた複数の透明球2の下半
球を埋め込む。このような固着層4の表面側に透明のカ
バーフィルム1を覆い且つ固着層4の裏面から熱エンボ
スを行うことにより、固着層4表面側の適宜透明球2間
に区画線部40を隆起させて、この区画線部40の頂部
と上記カバーフィルム1の裏面との接合を行う。そして
固着層4の裏面に蓄光性発光物質を含有する層10を形
成し、蓄光性を有する高輝度反射シートを得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、蓄光性を有する高輝
度反射シート及びその製造方法に関し、詳しくは、道路
標識、案内標識、安全誘導用表示板、衣料或いはその他
表示或いは装飾性付与のために用いられる夜光性を持っ
た再帰性高輝度反射シートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来暗所での視認性確保の手段として
は、光源となるべき投光器が存在する場合は、光の光源
方向に確実に光を再帰反射させる再帰反射材が利用され
た。又光源となるべき、投光器が存在しない場合は、光
を吸収、蓄積して暗所でこれを徐々に放出発光する性質
を持った蓄光顔料を使用した器材が利用された。しかし
ながら再帰反射シートに関しては、投光される光源がな
ければその存在を視認できないという欠点があった。他
方蓄光フィルムは、光源がなくても消灯後その存在視認
でき、暗い空間に方向を見定められ、危険場所の表示や
災害防止に適しているが、発光は時間の経過と共にかな
り低下し、視認性がなくなるという欠点があった。又投
光される光源が存在するときには、その視認性は再帰性
反射シートの視認性に比較して、遙かに低いものとなっ
ていた。従って、光源の存在の有無に関係なく、常に暗
所での視認性を高める器材の開発が望まれていた。この
ような点を考慮し、上記欠点を改良した蓄光性を有する
再帰反射シートとして、例えば特開昭60−20550
1号公報に見られるような反射シートが提案されてい
た。これは、シート状物の表面に着色剤と反射剤を含有
する樹脂で反射層300が形成され、次いでこの反射層
300の上に、蓄光性発光物質100と透明球体200
を含有する樹脂でビーズ層400が形成されたことを基
本構成とし(図9)、これに従来反射シートの形態とし
て知られている次に述べる2形式を応用したものであ
る。先ず第一番目のものは、ガラスビーズの上部が固着
層表面に露出し、上記ガラスビーズを固着させる樹脂層
にアルミ粉、パール顔料等反射性物質を含有させるか、
又は前記ガラスビーズ下半球に金属蒸着を行う方法によ
り、光を再帰反射させる露出レンズ型のものである。次
に第二番目のものは、露出レンズ型の欠点即ち水に濡れ
ると、反射性能を失うという問題等を改良した封入レン
ズ型である。この反射シートはガラスビーズを樹脂中に
封入し、昼間、夜間の色を出すために透明な色を使用し
て加工することも出来るし、水に濡れた場合でも反射性
を保持できるという特徴があった。上記特開昭60−2
0551号公報に記載されている蓄光性を有した反射シ
ートはこのような2形式であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、反射シ
ートにおける反射性能の維持に必要な条件は、表面から
ガラスビーズに至る各層を透過した入射光線を反射層で
反射させ入射光線と平行な反射光線として、いかに効率
的に帰すかが重要なポイントになってくる。ところが一
方、蓄光顔料は不透明であるが故に光の透過を妨げると
いう大きな問題が生じるのである。露出レンズ型におい
ては、表面層のガラスビーズ固着層、封入レンズ型にお
いては、中間層である同じくガラスビーズ固着層に限ら
れていた。他の層への蓄光顔料の含有は、光の透過性を
阻害し再帰反射性能を著しく低下させ、反射シートの本
来の性能を発揮することができないからである。上記公
報に記載されている反射シートも上述した通り、ガラス
ビーズ固着層に蓄光顔料を含有させているのであるが、
ガラスビーズの上下に不透明蓄光顔料が入り込むのはど
うしても避けられなかった。それ故に、光の透過率を低
下させ、再帰反射性能を著しく失うという結果になっ
た。又、その反射鏡はパール顔料であるが故に金属蒸着
に比し反射効率も劣り、蓄光性、反射強度共に充分満足
できるレベルのものが得られなかった。本願発明は、上
記課題の解決を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本願第1の発明は、複数
の透明球2と、この複数の透明球2を保持する透明の固
着層4と、この固着層4表面に配されることにより上記
複数の透明球2を覆う透明のカバーフィルム1と、受け
た光を蓄え周囲が暗くなったときにも発光することが可
能な蓄光性発光物質層10とを有してなり、以下の構成
を採る。上記透明球2の略下半球の表面には、略上半球
から球内に進入した光を球外へ反射する反射層3が設け
られ、上記固着層4は、上記複数の透明球2を平面状に
配列し且つ透明球2のほぼ下半球を保持することが可能
なるものである。更に固着層4には、適宜数の透明球2
の配設部分を他の透明球2配設部分と区画する区画線部
40が形成されている。この区画線部40は、透明球2
を持たず、上記カバーフィルム1の裏面適宜位置と接合
されカバーフィルム1を保持すると共に、カバーフィル
ム1表面から進入してきた光を固着層4裏面まで透過す
る。上記蓄光性発光物質層10は、固着層4裏面に形成
されるものであり、固着層4表面から少なくとも上記区
画線部40内を透過してきた光を蓄え、少なくとも周囲
が暗くなったときに蓄えた光を区画線部40から固着層
4表面外部へ放出するものである。又本願第2の発明に
係る方法において、先ず透明な素材によりシート状の固
着層4を形成する。この固着層4表面に、ほぼ下半球に
金属蒸着がなされた複数の透明球2の下半球を埋め込
み、このような固着層4の表面側に透明のカバーフィル
ム1を覆う。そして、固着層4の裏面から熱エンボスを
行うことにより、固着層4表面側の適宜透明球2を押し
退け、これら透明球2間に区画線部40を隆起させると
共にこの区画線部40の頂部と上記カバーフィルム1の
裏面との接合を行うものである。そして固着層4の裏面
に蓄光性発光物質を含有する層10を形成するものであ
る。上記区画線部40は、熱エンボスによって生ずる固
着層4の上記隆起部の中心部分である。
【0005】
【作用】上記本願第1の発明にあっては、蓄光性発光物
層10が、固着層4の区画線部40内を光の通路とし
て、ここから、確実に光の吸収及び放出が行え、反射層
3によって吸収及び放出すべき光の経路が遮られること
がない。これは、透明な固着層4に形成された区画線部
40内は、透明球2が退けられているため、光の進行を
妨げるものが介在しないためである。従って、反射を担
う部位と、蓄光を担う部位とは、互いに他方に影響を与
えることなく自身の機能が確保される。又上記本願第2
の発明にあっては、固着層4の裏面から熱エンボスを行
うことにより、固着層4表面側に区画線部40を隆起さ
せる際、エンボスの加圧及び固着層4の変形によって、
固着層4の透明球2は、隆起部の中心たる区画線部40
の形成と共に区画線部40の両側に押しやられ、その結
果区画線部40内部は透明球2その他光の進行を遮るも
のが全くない部分となる。このとき同時に、隆起部の中
心である区画線部40の頂部は、熱エンボスによって加
熱され、カバーフィルム1の裏面と固着するのである。
そして、固着層4の裏面に蓄光性発光物質を含有する層
10が形成されることにより、蓄光による光の吸収・放
出を区画線部40内部を光の通路として確実に行うこと
が可能な高輝度反射シートが提供可能となった。
【0006】
【実施例】以下、図面を基に本願発明の実施例を具体的
に説明する。図1から図7まで各図を用いて、順に本願
発明に係る高輝度シートの製造工程の一実施例について
説明する。
【0007】先ず前工程として、図1に示すように、別
に用意されたポリエステルフィルム8の上にラミネート
されたガラス球仮固着層7の表面に透明のガラス球2を
複数平面状に埋め込む。詳述すると、ポリエチレンラミ
ネートフィルム(ガラス球固着層7及びポリエステルフ
ィルム8)を加熱し軟化させ、上記ガラス球2を埋め込
むのである。このガラス球2は、粒子径約5〜300μ
mであり、約1.8 〜2.1 の屈折率を持つ微粒子である。
とりわけガラス球2として好適なものは、約1.9 〜1.95
(特に好適なものは1.92〜1.93)の屈折率を持ち粒子径
が約20〜90μm(特に好適なものは40〜80μ
m)程度のものである。
【0008】次に上記ガラス球仮固着層7の表面から露
出するガラス球2の半球面に金属反射膜3を蒸着する。
この蒸着は、ガラス球仮固着層7の表面全面に行われ
る。そして後述するガラス球2の支持樹脂シート4への
受渡しの際に、ガラス球仮固着層7の表面のガラス球2
以外の部分へ蒸着した金属反射膜3は、そのままガラス
球仮固着層7の表面に残り、ガラス球2の半球面に蒸着
された金属反射膜3のみが、ガラス球2と共に支持樹脂
シート4へ移されるのである。上記反射膜3としては、
アルミニウム反射膜が好適であり、又他の金属によって
形成されるものであっても実施可能である。
【0009】本願発明の主工程において先ず、図2上方
に示す約10〜300μmの一定の厚さを有する透明の
支持樹脂シート4を用意する。この支持樹脂シート4に
は、全光線透過率が約30%以上のものを用いるのが望
ましい。
【0010】支持樹脂シート4を形成する素材につい
て、好適な例の一つを掲げる。その基本配合として、エ
ステル系ウレタン樹脂(50重量部)、MEK(20重
量部)、DMF(30重量部)からなる樹脂組成物を用
い、キャスティング法により、厚さ60μmのフィルム
状に支持樹脂シート4を形成した。上記ウレタン樹脂の
100%モジュラスは、70kg/cm2 であり、抗張力は
580kg/cm2 、伸度は700%である。又キャスティ
ング法による支持樹脂シート4の作製は、具体的には、
次のようしてに行った。即ちポリエステルフィルム6上
にキャスターを用いて流延し、70℃で、10分、これ
に続き100℃で20分の熱風乾燥を行い乾燥膜厚60
μmのフィルムを形成する。次に既述の方法で形成した
ガラス球仮固着層7からガラス球2をシート状体4へ転
写した。更に、支持樹脂シート4を形成する素材につい
て好適な他の例を掲げると、その基本配合として、MM
A/EAからなるアクリル共重合物(20重量部)、ト
ルエン(75重量部)、ポリエステル可塑剤(5重量
部)からなる樹脂組成物を用い、キャスティング法によ
り、厚さ60μmのフィルム状に形成したものがある。
この場合も上記と同様、ポリエステルフィルム上にキャ
スターを用いて上記樹脂組成物を流延し、70℃で10
分、これに続き100℃で20分の熱風乾燥を行い乾燥
膜厚60μmのフィルムを形成する。そして既述の方法
で形成したガラス球仮固着層7からガラス球2をシート
状体4へ転写した。
【0011】図2へ示す通り、上述のような支持樹脂シ
ート4をガラス球仮固着層7の表面に沿わす。そして図
3へ示すように、支持樹脂シート4をガラス球仮固着層
7の表面へ押圧する。この押圧は、ガラス球2の金属反
射膜3を蒸着した半球面が支持樹脂シート4内に埋設さ
れるよう行う。この押圧の手段として、ロール表面温度
150°Cの加熱ロールを通過させる方法によるのが適
当である。
【0012】次に支持樹脂シート4表面から、ポリエス
テルフィルム8と共にガラス球仮固着層7を剥がす(図
4)。このとき、ガラス球2は、支持樹脂シート4表面
に残り、支持樹脂シート4によって半球が埋設された状
態に保持される。図5に剥離後ガラス球2保持した状態
の支持樹脂シート4を示す。
【0013】図5に示した状態に形成された支持樹脂シ
ート4表面へ透明なフィルム1を覆う。このフィルム1
は、1軸延伸アクリルフィルムが好適であり、必要に応
じて他の素材のものを採用することも可能である。具体
的にフィルム1の素材には、上記の他に、ポリエステル
樹脂、ポリアクリル樹脂、ポリアルキッド樹脂、ポリウ
レタン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリカーボネート樹
脂、フッ素樹脂、アクリルシリコーン樹脂など透明性の
良いフィルムが使用可能である。又熱可塑性樹脂を採用
することにより、支持樹脂シート4との熱融着が良好に
行える。熱硬化性樹脂や熱融着適性の低い樹脂は、熱融
着適性の必要な面において、熱可塑性樹脂との積層構造
を採ることにより、実用上何ら問題なくフィルム1とし
て使用することが可能である。フィルム1の製作は、押
し出し法、溶剤流延法、カレンダー法などの周知技術を
採用することにより行われるものであっても実施可能で
ある。又上述したフィルム1の素材たる樹脂に対して、
紫外線吸収剤や酸化防止剤の併用を行っても効果的であ
る。このフィルム1の好適なものの一つを具体的に掲げ
ると、基本配合として、塩化ビニル樹脂(15重量
部)、エチレン/ビニルエステル樹脂(3重量部)、ポ
リエステル可塑剤(2重量部)、テトラヒドロフラン
(80重量部)を有する樹脂組成物からなり、キャステ
ィング法によって、厚さ40μmのフィルムとして形成
されたものがある。又キャスティング法によるフィルム
1の製作の具体例について説明すると、この場合、ポリ
エステルフィルム(図示しない)にキャスターを用いて
(フィルム1を形成する)上記樹脂組成物を流延し、約
140℃で15分間熱風乾燥を行ことにより、フィルム
1の作製が可能である。
【0014】表面に上述のようなフィルム1が配された
支持樹脂シート4の裏面ポリエステル側より、柄付きエ
ンボスロール9で加熱圧着成形を行う。これは、図6へ
示すように(隆起部5の圧着面積が、支持樹脂シート4
表面の15%の場合)約170℃に加圧し、エンボスロ
ール9を約1m/分のスピードで押圧することによって
行う。熱エンボス後ポリエステルフィルム6は剥離され
る。
【0015】上記熱エンボスの際、支持樹脂シート4の
表面側に浮き出した隆起部5の頂部がフィルム1の裏面
へ圧着する。又このようにエンボスロール9が支持樹脂
シート4を押圧し、隆起部5を浮き出すとき、隆起部5
内において、押圧力によりガラス球2は隆起部5の中心
から両脇に寄り、この中心部分40は、ガラス球2が存
在しなくなる。従ってこの中心部分40において、支持
樹脂シート4の表面から裏面にかけて、遮るものなく、
自由に光が進行することが出来る。
【0016】上述の隆起部5は、例えば図8に示すよう
に支持樹脂シート4の表面に形成され、その中心部分4
0を区画線として、複数のガラス球2が設けられた支持
樹脂シート4表面を区画するものである。隆起部5は、
図8に示すような格子状に配されるものに限定するもの
ではなく、他の形状に支持樹脂シート4の表面を区画す
るものであっても実施可能である。上述の隆起部5の圧
着面積(総面積)は、支持樹脂シート4の表面において
約15〜55パーセントを占めるように形成すれば、効
果的である。但し、45パーセントを越えると、ガラス
球2の寄りが悪くなり、りん光輝度値の上昇が極端に低
くなる。従ってその上限は、約45〜50%あたりであ
る。
【0017】以上の工程を経た支持樹脂シート4の裏面
に蓄光性発光物質を有する層10を形成する(図7)。
この形成の方法は、蓄光性発光物質を有するシートを支
持樹脂シート4の裏面に貼り合わせるものであってもよ
いし、蓄光性発光物質を有する樹脂層を支持樹脂シート
4の裏面に積層することによって形成するものであって
もよい。この蓄光性発光物質層10の形成について、詳
述すると、基本配合の成分が、ポリカーボネート系ウレ
タン樹脂(11重量部)、DMF(11重量部)、トル
エン(7重量部)、蓄光顔料(ドイツ国パーマライト社
製、平均粒度35μm:71重量部)なる樹脂組成物で
ある。この樹脂組成物をキャスターを用いて流延し、7
0℃で10分、更にそれに続く100℃で20分の熱風
乾燥を行い、乾燥膜厚90μmのフィルムを積層させ
た。次に上記蓄光性発光物質層10に、二酸化チタンを
混入したアクリル系白色粘着剤60を乾燥膜厚30μm
になるように塗布し、それを100℃で5分間熱風乾燥
を行い、その後70μm膜厚の白色軟質塩化ビニルフィ
ルム90と貼り合わせた。最後に表面層側に付着してい
るポリエステルフィルムを剥がす。続いて、離型紙70
上に乾燥膜厚30μmとなるようにアクリル系粘着剤6
1を塗布し、100℃で5分間熱風乾燥を行い、前記フ
ィルムと貼りあわせ、蓄光性を有する高輝度反射シート
を完成させた。上記蓄光性発光物質を形成する他の方法
としては。前記した蓄光性発光物質をポリエステルフィ
ルム上にキャスターを用いて流延し、70℃で10分そ
れに続く100℃で20分の熱風乾燥を行い90μmの
乾燥膜厚を有する蓄光性発光物質層を作製した後、乾燥
膜厚が30μmとなるように二酸化チタンを混入したア
クリル系粘着剤を塗布し、70℃で2分そしてそれに続
く100℃で5分の熱風乾燥を行う。この後70μm膜
厚の白色塩化ビニルフィルムと貼り合わせる。続いて蓄
光性発光物質を有するフィルムの片面に付着しているポ
リエステルフィルムを剥離し、その後剥離によって現れ
た面側に乾燥膜厚40μmとなるようにアクリル系粘着
剤を塗布して、前記で作製した反射を司るフィルムとを
貼り合わせて蓄光性を有する高輝度反射シートを作製す
ることも可能である。蓄光性発光物質層10は、支持樹
脂シート4に対して積層することによって形成されるも
のの場合問題ないが、蓄光性発光物質層10を支持樹脂
シート4に対し、貼り合わせて形成するものの場合、エ
ンボスによって生じた支持樹脂シート4の裏面の凹凸に
よって空気の層が生じる恐れがある。しかしロールによ
って順次加圧することにより、結局この貼り合わせによ
る場合も、図7に示す状態に蓄光性発光物質層10は形
成されるのである。厳密には、この張り合わせの場合は
光性発光物質層10と支持樹脂シート4との間に粘着剤
層が介され、この粘着剤層がエンボスによって生じた凹
みを埋めることになるので、光性発光物質層10自体
は、図7に示すようなエンボスの凹みと対応する凸状部
分を有する必要はない(即ち光性発光物質層10は、そ
の裏面の他の層と同様各部ほぼ一定の厚みとなる)。
【0018】図10に掲げるシートを基準として、以下
このシートに対する本願発明に係るシートの実施例との
比較例について説明する。先ず基準となる上記シート
は、基本配合として、オイルフリーアルキッド樹脂(1
00重量部)、ブチル化メラミン樹脂(20重量部)、
硬化促進剤(1重量部)からなる樹脂組成物である。こ
の樹脂組成物をポリエステルフィルム(図示しない)上
に乾燥膜厚が40μmとなるように塗布し、140℃で
5分間加熱を行い表面層フィルム101を形成する。上
記オイルフリーアルキッド樹脂は、固形分が50%で、
溶剤としてキシレンを採用するものが適当である。又上
記ブチル化メラミン樹脂は、固形分が60%で、溶剤と
してキシレン或いはブタノールを採用するものが適当で
ある。更に上記硬化促進剤は、酸価が400のものが適
当である。次いで、ガラス球固着層401用の樹脂組成
を上記表面フィルム101上にガラス球201の球径の
50%の厚さの乾燥膜厚になるように塗布し、常温で乾
燥を行って溶剤を揮発させた後、ガラス球201を埋め
込み、更に140℃で5分間乾燥を行った。尚ガラス球
201としては、酸化チタンを主成分とする屈折率2.2
3、粒子径67〜73μmの高屈折ガラスを使用した。
上述のガラス球固着層401用の樹脂組成は、基本配合
がオイルフリーアルキッド樹脂(100重量部)、ブチ
ル化メラミン樹脂(10重量部)、硬化促進剤(0.5
重量部)、蓄光顔料(65重量部)からなるものであ
る。このオイルフリーアルキッド樹脂は、固形分が50
%で、溶剤としてキシレンを採用するものが適当であ
る。又上記ブチル化メラミン樹脂は、固形分が60%で
あり、溶剤としてキシレン或いはブタノールを採用する
ものが適当である。更に上記硬化促進剤は、酸価が40
0のものが適当である。又更に上記蓄光顔料は、ドイツ
国のパーマライト社製のもので、平均粒径が20μmの
ものが適当である。次に、焦点層フィルム310の樹脂
組成物を上記ガラス球201上に乾燥膜厚16μmとな
るように塗布し、100℃で10分間乾燥した後、更に
140℃で10分間加熱乾燥した。この焦点層フィルム
310の樹脂組成物は、基本配合が、水酸基含有エステ
ル型ウレタン樹脂(100重量部)及びブチル化メラミ
ン樹脂(10重量部)からなるものである。この水酸基
含有エステル型ウレタン樹脂は、固形分が25%で、溶
剤としてDMF、キシレン、MEK或いはトルエンを採
用するものが適当である。金属反射層301としては、
アルミニウムを用い、500Åの膜厚となるように焦点
層フィルム310上に真空蒸着法により付着させて蓄光
顔料を有した再帰性反射シートを作製した。こうして得
られた再帰性反射シートの金属層の表面にアクリル系粘
着剤を塗布し、乾燥させて厚さ約35μmの粘着剤層6
00を形成し、更にこの粘着剤層600の塗布面にシリ
コンコートした剥離紙700を貼り合わせて、最終目的
物とした。この比較基準となるシートと、本願発明の各
実施例との比較データを表1に示す。
【表1】 この表1に示すように、本願発明の実施例のうち、隆起
部5のフィルム1に対する圧着面積(総面積)が、支持
樹脂シート4の表面に対して占める割合(表1におい
て、透明連続圧着部占有率として示す)を、15%(サ
ンプル1)、30%(サンプル2)、45%(サンプル
3)及び55%(サンプル4)とするものを比較サンプ
ルとして採用した。又この表1に掲げる上述の比較例の
反射強度の測定は、JIS Z 9117に準拠するも
のであり、又りん光輝度の測定は、JIS Z 910
0に準拠するものである。
【0019】
【発明の効果】本願第1の発明の実施によって、高輝度
反射シートにおいて、水滴の侵入防止用カバーシート1
の固着層4への固着をなす区画線部40を利用すること
により、蓄光性を阻害することなく、反射効率の確保が
可能となり、逆に反射効率を阻害することなく、高蓄光
性の確保が可能となった。又本願第2の発明の実施によ
って、上記の高反射効率と、高蓄光性とを両立した高輝
度反射シートの提供が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の前工程処理を受けるガラス
球2付近の略断面図である。
【図2】本発明の上記実施例のガラス球2の支持樹脂シ
ート4への固定開始状態を示す略断面図である。
【図3】本発明の上記実施例のガラス球2の支持樹脂シ
ート4への固定状態を示す略断面図である。
【図4】本発明の上記実施例のガラス球2の支持樹脂シ
ート4への固定終了状態を示す略断面図である。
【図5】本発明の上記実施例のガラス球2固定完了後の
支持樹脂シート4を示す略断面図である。
【図6】本発明の上記実施例の支持樹脂シート4へのカ
バーフィルム1の固定状態を示す略断面図である。
【図7】本発明の一実施例の蓄光性を有した高輝度反射
シートの完成品を示す略断面図である。
【図8】本発明の上記蓄光性を有した高輝度反射シート
の略平面図である。
【図9】従来の蓄光性を有した再帰性反射シートの略断
面図である。
【図10】比較例である蓄光性を有した再帰性反射シー
トの略断面図である。
【符号の説明】
1 表面フィルム 2 ガラス球 3 金属反射膜 4 支持樹脂シート 5 隆起部 6 ポリエステルフィルム 10 蓄光性発光物質を有する層 40 中心部分

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の透明球と、この複数の透明球を保
    持する固着層と、この固着層表面に配されることにより
    上記複数の透明球を覆う透明のカバーフィルムと、受け
    た光を蓄え周囲が暗くなったときに発光することが可能
    な蓄光性発光物質層とを有してなり、 上記透明球の略下半球表面には、略上半球から球内に進
    入した光を球外へ反射する反射層が設けられ、 上記固着層は、自身が透明であると共に上記複数の透明
    球を平面状に配列して個々の透明球のほぼ下半球を保持
    することが可能なるものであり、更に固着層には、適宜
    数の透明球の配設部分を他の透明球配設部分と区画する
    区画線部が形成され、この区画線部は、透明球を持た
    ず、上記カバーフィルムの裏面適宜位置と接合されカバ
    ーフィルムを保持すると共に、カバーフィルム表面から
    進入してきた光を固着層裏面まで透過するものであり、 上記蓄光性発光物質層は、固着層裏面に形成されるもの
    であり、固着層表面から少なくとも上記区画線部内を透
    過してきた光を蓄え、少なくとも周囲が暗くなったとき
    に蓄えた光を区画線部から固着層表面外部へ放出するこ
    とが可能なるものであることを特徴とする蓄光性を有す
    る高輝度反射シート。
  2. 【請求項2】透明な素材によって、シート状の固着層を
    形成し、 この透明な固着層表面に、略下半球に金属蒸着がなされ
    た複数の透明球のほぼ下半球を埋め込み、 このような固着層の表面側に透明のカバーフィルムを覆
    い、 固着層の裏面から熱エンボスを行うことにより、固着層
    表面側の適宜透明球を押し退けてこれら透明球間に区画
    線部を隆起させ且つこの区画線部の頂部と上記カバーフ
    ィルムの裏面との接合を行い、 更に固着層の裏面に蓄光性発光物質を含有する層を形成
    することを特徴とする蓄光性を有する高輝度反射シート
    の製造方法。
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