JPH05173003A - 光学デバイス及びその製造方法 - Google Patents
光学デバイス及びその製造方法Info
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- JPH05173003A JPH05173003A JP4161407A JP16140792A JPH05173003A JP H05173003 A JPH05173003 A JP H05173003A JP 4161407 A JP4161407 A JP 4161407A JP 16140792 A JP16140792 A JP 16140792A JP H05173003 A JPH05173003 A JP H05173003A
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- photoresist film
- convex arc
- optical device
- optical material
- arc surface
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 光学材料の表面に少なくとも1つの凸弧面、
凹弧面を一体に形成する。 【構成】 光学材料40から成る光学デバイスの表面上
に形成されたフォトレジスト膜に、フォトリソグラフィ
ー法によって少なくとも1つの凸弧面(凹弧面)42を
形成し、該表面及びフォトレジスト膜を連続的または段
階的にエッチングして、フォトレジスト膜の凸弧面(凹
弧面)に類似した少なくとも1つの凸弧面(凹弧面)を
該表面に形成する。光学材料を鏡面研磨した場合は研磨
にフォトレジスト膜を形成し、研磨面及びフォトレジス
ト膜を均一にエッチングする。
凹弧面を一体に形成する。 【構成】 光学材料40から成る光学デバイスの表面上
に形成されたフォトレジスト膜に、フォトリソグラフィ
ー法によって少なくとも1つの凸弧面(凹弧面)42を
形成し、該表面及びフォトレジスト膜を連続的または段
階的にエッチングして、フォトレジスト膜の凸弧面(凹
弧面)に類似した少なくとも1つの凸弧面(凹弧面)を
該表面に形成する。光学材料を鏡面研磨した場合は研磨
にフォトレジスト膜を形成し、研磨面及びフォトレジス
ト膜を均一にエッチングする。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光学部品あるいは光学デ
バイスに係り、特に微小な概ね球面状あるいは非球面状
の凸弧面や凹弧面が形成された光学材料を有する光学部
品あるいは光学デバイス及びその製造方法に関する。
バイスに係り、特に微小な概ね球面状あるいは非球面状
の凸弧面や凹弧面が形成された光学材料を有する光学部
品あるいは光学デバイス及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】通常、レーザ共振器として、レーザ媒質
の両側に凹面反射鏡を対向させて配置した構造のものが
知られている。一方の反射鏡は全反射鏡で、他方の反射
鏡はレーザ光の一部を透過させる反射鏡である。
の両側に凹面反射鏡を対向させて配置した構造のものが
知られている。一方の反射鏡は全反射鏡で、他方の反射
鏡はレーザ光の一部を透過させる反射鏡である。
【0003】このようなレーザシステムを小形化するた
めには反射鏡が占めるスペースをできるだけ小さくする
必要がある。更に、システムが小型化するにつれて、こ
れら反射鏡の間の距離を短くする必要がある。
めには反射鏡が占めるスペースをできるだけ小さくする
必要がある。更に、システムが小型化するにつれて、こ
れら反射鏡の間の距離を短くする必要がある。
【0004】一方、物質内における光波の非線形相互作
用を利用して光周波数を変換する非線形光学デバイスが
使用されている。非線形相互作用には、例えば第2高調
波発生、光パラメトリック発振、差周波発生等が挙げら
れる。
用を利用して光周波数を変換する非線形光学デバイスが
使用されている。非線形相互作用には、例えば第2高調
波発生、光パラメトリック発振、差周波発生等が挙げら
れる。
【0005】このような光学デバイスは、前記のような
2つの凹面反射鏡から成る光共振器と、それらの中に置
かれた非線形光学結晶である光学材料から構成されてい
る。光通信システムや光エレクトロニクスには光学部品
であるマイクロレンズが使用されている。このマイクロ
レンズは、レーザや光ファイバから出てくる光が10〜
40゜程度の角度をもって広がるので、この光を平行光
に直したり、更には小さなスポット状に絞るために使用
される。
2つの凹面反射鏡から成る光共振器と、それらの中に置
かれた非線形光学結晶である光学材料から構成されてい
る。光通信システムや光エレクトロニクスには光学部品
であるマイクロレンズが使用されている。このマイクロ
レンズは、レーザや光ファイバから出てくる光が10〜
40゜程度の角度をもって広がるので、この光を平行光
に直したり、更には小さなスポット状に絞るために使用
される。
【0006】マイクロレンズの製法としては、ガラス基
板上に必要な円形開口を有するマスクパターンをホトリ
ソグラフ技術を用いて作り、その開口部からイオン交換
を行い、開口部に対応したガラス基板の一部の屈折率を
他の部分と異なる屈折率とすることにより製造する方法
がある。
板上に必要な円形開口を有するマスクパターンをホトリ
ソグラフ技術を用いて作り、その開口部からイオン交換
を行い、開口部に対応したガラス基板の一部の屈折率を
他の部分と異なる屈折率とすることにより製造する方法
がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上、各種光学デバイ
スを説明したが、このような光学デバイスを光学材料の
端面に凸弧面を一体に形成することにより製造できれ
ば、装置の小形化等に極めて有利である。
スを説明したが、このような光学デバイスを光学材料の
端面に凸弧面を一体に形成することにより製造できれ
ば、装置の小形化等に極めて有利である。
【0008】ところで、光学材料の表面における球面状
あるいは非球面状の凸弧面を形成しようそする場合、最
も通常な方法は、研磨による方法である。従って、単品
又はせいぜい数個ずつしか加工できないため、大量且つ
安価に生産できない。
あるいは非球面状の凸弧面を形成しようそする場合、最
も通常な方法は、研磨による方法である。従って、単品
又はせいぜい数個ずつしか加工できないため、大量且つ
安価に生産できない。
【0009】また、このような研磨による場合、物理的
制約から光学材料の表面に複数の凸弧面を近接して形成
することができないという問題がある。微小なレンズの
作製例としてフルネルレンズが知られている。この場
合、作製に電子線描画装置を使用するために、装置が非
常に高価であり、量産性にも問題があった。
制約から光学材料の表面に複数の凸弧面を近接して形成
することができないという問題がある。微小なレンズの
作製例としてフルネルレンズが知られている。この場
合、作製に電子線描画装置を使用するために、装置が非
常に高価であり、量産性にも問題があった。
【0010】また、凸弧面を複数設けたマイクロレンズ
をモールド成形により作製することは可能である、マイ
クロレンズを構成する材料はモールド成形に適した材料
に限定される。従って、単結晶あるいは高融点非晶質等
の材料を用いてマイクロレンズを作製することができな
いという問題がある。
をモールド成形により作製することは可能である、マイ
クロレンズを構成する材料はモールド成形に適した材料
に限定される。従って、単結晶あるいは高融点非晶質等
の材料を用いてマイクロレンズを作製することができな
いという問題がある。
【0011】本発明の目的は、概ね球面状あるいは非球
面状の凸弧面を光学材料に一体に形成した光学デバイス
を提供することにあり、更に、本発明の目的は、概ね球
面状あるいは非球面状の凸弧面を有する光学デバイスを
容易に且つ大量に安価に製造する方法を提供することに
ある。
面状の凸弧面を光学材料に一体に形成した光学デバイス
を提供することにあり、更に、本発明の目的は、概ね球
面状あるいは非球面状の凸弧面を有する光学デバイスを
容易に且つ大量に安価に製造する方法を提供することに
ある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、表面に凸弧面
あるいは凹弧面が形成された光学材料を有する光学デバ
イスに関する。
あるいは凹弧面が形成された光学材料を有する光学デバ
イスに関する。
【0013】本発明において、表面に凸弧面あるいは凹
弧面が形成された光学材料を有する光学デバイスとは、
表面に凸弧面あるいは凹弧面が形成された光学材料を構
成要素の一つとする光学デバイスだけでなく、表面に凸
弧面あるいは凹弧面が形成された光学材料のみから構成
される光学デバイスも含むものである。
弧面が形成された光学材料を有する光学デバイスとは、
表面に凸弧面あるいは凹弧面が形成された光学材料を構
成要素の一つとする光学デバイスだけでなく、表面に凸
弧面あるいは凹弧面が形成された光学材料のみから構成
される光学デバイスも含むものである。
【0014】このような光学デバイスとは、例えば、表
面に複数の凸弧面や凹弧面が形成された光学材料を有す
る、例えば、レーザアレイあるいはマイクロレンズなど
である。
面に複数の凸弧面や凹弧面が形成された光学材料を有す
る、例えば、レーザアレイあるいはマイクロレンズなど
である。
【0015】また、図7のように、レーザ媒質または非
線形光学材料の一方の端面に凸弧面を一体に形成すると
ともに、前記レーザ媒質または非線形光学材料の他方の
端面を平面とした光学デバイスを例示できる。この場
合、凸弧面あるいは平面の一方あるいは両方に光の全反
射膜あるいは半透過膜をコーティングしてもよい。なお
図7は他方の端面が一方の端面に対し平行であるが、リ
ングレーザ型光学デバイス(材料内部に多角形の光路を
形成するタイプの光学デバイス)の場合は図18(b)
に示すように他方の端面が一方の端面に対し傾斜してい
てもよい。
線形光学材料の一方の端面に凸弧面を一体に形成すると
ともに、前記レーザ媒質または非線形光学材料の他方の
端面を平面とした光学デバイスを例示できる。この場
合、凸弧面あるいは平面の一方あるいは両方に光の全反
射膜あるいは半透過膜をコーティングしてもよい。なお
図7は他方の端面が一方の端面に対し平行であるが、リ
ングレーザ型光学デバイス(材料内部に多角形の光路を
形成するタイプの光学デバイス)の場合は図18(b)
に示すように他方の端面が一方の端面に対し傾斜してい
てもよい。
【0016】このような光学デバイスを用い図12、図
13に示した接合型レーザ共振器を構成できる。図1
2,図13で13は光の全反射膜、14は光の半透過膜
である。
13に示した接合型レーザ共振器を構成できる。図1
2,図13で13は光の全反射膜、14は光の半透過膜
である。
【0017】また、図6のように、レーザ媒質の一方の
端面に第1の凸弧面を一体に形成するとともに、前記レ
ーザ媒質の他方の端面に第2の凸弧面を一体に形成し、
第1の凸弧面にレーザ光を全反射する全反射膜を設け、
第2の凸弧面にレーザ光の一部を反射し一部を透過させ
る半透過膜を形成してレーザ共振器を構成することを特
徴とする特徴とする光学デバイスを本発明は提供する。
端面に第1の凸弧面を一体に形成するとともに、前記レ
ーザ媒質の他方の端面に第2の凸弧面を一体に形成し、
第1の凸弧面にレーザ光を全反射する全反射膜を設け、
第2の凸弧面にレーザ光の一部を反射し一部を透過させ
る半透過膜を形成してレーザ共振器を構成することを特
徴とする特徴とする光学デバイスを本発明は提供する。
【0018】前記凸弧面、凹弧面は、概ね球面あるいは
非球面、例えば回転楕円体面であることが好ましい。こ
の場合、球面または非球面は半径方向に曲率半径が連続
的または段階的に異なる歪みを持っていてもよい。
非球面、例えば回転楕円体面であることが好ましい。こ
の場合、球面または非球面は半径方向に曲率半径が連続
的または段階的に異なる歪みを持っていてもよい。
【0019】このような光学材料の表面に少なくとも1
つの凸弧面、凹弧面を形成する第1の方法は、光学材料
の表面上に形成されたフォトレジスト膜に、フォトリソ
グラフィー法によって少なくとも1つの凸弧面、凹弧面
を形成し、光学材料の表面及び前記フォトレジスト膜を
エッチングして、フォトレジスト膜の前記凸弧面、凹弧
面に類似した少なくとも1つの凸弧面、凹弧面を光学材
料の表面に形成することを特徴とする方法によって達成
される。
つの凸弧面、凹弧面を形成する第1の方法は、光学材料
の表面上に形成されたフォトレジスト膜に、フォトリソ
グラフィー法によって少なくとも1つの凸弧面、凹弧面
を形成し、光学材料の表面及び前記フォトレジスト膜を
エッチングして、フォトレジスト膜の前記凸弧面、凹弧
面に類似した少なくとも1つの凸弧面、凹弧面を光学材
料の表面に形成することを特徴とする方法によって達成
される。
【0020】ここで、フォトリソグラフィー法で凸弧
面、凹弧面を形成する第1の方法として、フォトレジス
ト膜に円形あるいは楕円形のパターンを露光する露光工
程において、露光強度を前記パターンの中心から周辺に
行くにつれ次第に変化させる方法がまず例示できる。
面、凹弧面を形成する第1の方法として、フォトレジス
ト膜に円形あるいは楕円形のパターンを露光する露光工
程において、露光強度を前記パターンの中心から周辺に
行くにつれ次第に変化させる方法がまず例示できる。
【0021】ここで、パターンの中心から周辺に行くに
つれ次第に変化させるとは、中心が白く(透明)周辺に
行くにつれて黒く(不透明)なる場合と、その逆の場合
である。
つれ次第に変化させるとは、中心が白く(透明)周辺に
行くにつれて黒く(不透明)なる場合と、その逆の場合
である。
【0022】この方法としては、例えば、以下の方法を
例示できる。 写真フィルムの引き伸ばし機のような、解像度の低い
レンズを露光用レンズとして用い、フォトマスクの円形
/楕円形パターンをフォトレジスト膜に結像して露光
し、現像する方法。
例示できる。 写真フィルムの引き伸ばし機のような、解像度の低い
レンズを露光用レンズとして用い、フォトマスクの円形
/楕円形パターンをフォトレジスト膜に結像して露光
し、現像する方法。
【0023】フォトレジスト膜上に形成すべき円形/
楕円形パターンをデフォーカス状態でフォトレジスト膜
に結像しフォトレジスト膜を露光した後、現像する方
法。 パターンを形成したフォトマスクを使用してフォトレ
ジスト膜を露光するとき、黒または白抜きの円形/楕円
形をフォーカスをずらして写真撮影し、中央部から周辺
に行くほど黒化濃度が変化する円形/楕円形パターンを
持つネガフィルムを得、このネガフィルムを円形/楕円
形パターン転写用原板としてフォトレジスト膜に結像
し、あるいは、フォトレジスト膜に原板を近接または密
着させた状態で露光し、現像する方法。
楕円形パターンをデフォーカス状態でフォトレジスト膜
に結像しフォトレジスト膜を露光した後、現像する方
法。 パターンを形成したフォトマスクを使用してフォトレ
ジスト膜を露光するとき、黒または白抜きの円形/楕円
形をフォーカスをずらして写真撮影し、中央部から周辺
に行くほど黒化濃度が変化する円形/楕円形パターンを
持つネガフィルムを得、このネガフィルムを円形/楕円
形パターン転写用原板としてフォトレジスト膜に結像
し、あるいは、フォトレジスト膜に原板を近接または密
着させた状態で露光し、現像する方法。
【0024】露光用光学系の途中にディフーザを挿入
するなどして、散乱光を得て、散乱光で、形成すべきパ
ターンをフォトレジスト膜に結像、露光した後、現像す
る方法。
するなどして、散乱光を得て、散乱光で、形成すべきパ
ターンをフォトレジスト膜に結像、露光した後、現像す
る方法。
【0025】ディフーザとは、BK−7などの光学ガラ
スの表面をアルミナ砥粒などを用いて砂ずりし、光を散
乱させる光学素子で、例えば、シグマ光器製DFSQー
50C02−1500などが例示できる。
スの表面をアルミナ砥粒などを用いて砂ずりし、光を散
乱させる光学素子で、例えば、シグマ光器製DFSQー
50C02−1500などが例示できる。
【0026】 パターンを形成したたフォトマスクを
フォトレジスト膜から離して両者間に間隔を設けた状態
でフォトレジスト膜を露光した後、現像する方法。 前記からの方法においてフォトマスクのパタンの
白黒の正逆いかんで凸弧面、凹弧面のいずれをも形成で
きる。
フォトレジスト膜から離して両者間に間隔を設けた状態
でフォトレジスト膜を露光した後、現像する方法。 前記からの方法においてフォトマスクのパタンの
白黒の正逆いかんで凸弧面、凹弧面のいずれをも形成で
きる。
【0027】更に、本発明の第2の方法として、光学材
料の表面上に形成された概ね平滑な上端面を有するフォ
トレジスト膜に、フォトリソグラフィー法による露光、
現像によって円柱状または楕円柱状のパターンのフォト
レジスト膜を形成し、このフォトレジスト膜を熱処理し
て、このフォトレジスト膜の概ね平坦な上端面を凸弧面
に変形させ、光学材料の表面及び前記変形したフォトレ
ジスト膜をエッチングして、フォトレジスト膜の前記凸
弧面に類似した少なくとも1つの凸弧面を光学材料の表
面に形成することを特徴とする方法がある。
料の表面上に形成された概ね平滑な上端面を有するフォ
トレジスト膜に、フォトリソグラフィー法による露光、
現像によって円柱状または楕円柱状のパターンのフォト
レジスト膜を形成し、このフォトレジスト膜を熱処理し
て、このフォトレジスト膜の概ね平坦な上端面を凸弧面
に変形させ、光学材料の表面及び前記変形したフォトレ
ジスト膜をエッチングして、フォトレジスト膜の前記凸
弧面に類似した少なくとも1つの凸弧面を光学材料の表
面に形成することを特徴とする方法がある。
【0028】換言すれば、円形もしくは楕円形のパター
ンを形成したフォトマスクを使用してフォトレジスト膜
を露光、現像すると、露光のフォーカスが合っていれ
ば、光学材料の表面に概ね平滑な上端面を有する円柱状
フォトレジスト膜が形成される。そこで、この円柱状ま
たは楕円柱状のフォトレジスト膜を構成する材料のガラ
ス転移点を越える温度に円柱状または楕円柱状のフォト
レジスト膜を保持し、フォトレジスト膜を熱流動せしめ
ると、円柱状または楕円柱状のフォトレジスト膜の上端
角部が丸く崩れ、円柱状または楕円柱状のフォトレジス
ト膜が表面張力により丸くなって全体的にみて凸弧面に
変形する。
ンを形成したフォトマスクを使用してフォトレジスト膜
を露光、現像すると、露光のフォーカスが合っていれ
ば、光学材料の表面に概ね平滑な上端面を有する円柱状
フォトレジスト膜が形成される。そこで、この円柱状ま
たは楕円柱状のフォトレジスト膜を構成する材料のガラ
ス転移点を越える温度に円柱状または楕円柱状のフォト
レジスト膜を保持し、フォトレジスト膜を熱流動せしめ
ると、円柱状または楕円柱状のフォトレジスト膜の上端
角部が丸く崩れ、円柱状または楕円柱状のフォトレジス
ト膜が表面張力により丸くなって全体的にみて凸弧面に
変形する。
【0029】以上において、エッチングはドライエッチ
ングにて行うことが好ましい。ドライエッチングに使用
する気体は、使用する光学材料に依存して適宜決定する
ことができる。エッチングの条件は、光学材料の表面に
形成すべき凸弧面または凹弧面の形状に依存する。ドラ
イエッチングの場合エッチング中随時、使用する気体の
種類、使用量、流量、高周波出力、閉じ込め磁場の強
度、気体イオンの加速電圧、エッチング時間等を連続的
にまたは段階的に変えることにより、光学材料の表面に
形成すべき凸弧面または凹弧面の断面形状(光学材料の
表面と垂直方向の断面形状)を変えることにより凸弧面
または凹弧面に歪みを与えることができる。
ングにて行うことが好ましい。ドライエッチングに使用
する気体は、使用する光学材料に依存して適宜決定する
ことができる。エッチングの条件は、光学材料の表面に
形成すべき凸弧面または凹弧面の形状に依存する。ドラ
イエッチングの場合エッチング中随時、使用する気体の
種類、使用量、流量、高周波出力、閉じ込め磁場の強
度、気体イオンの加速電圧、エッチング時間等を連続的
にまたは段階的に変えることにより、光学材料の表面に
形成すべき凸弧面または凹弧面の断面形状(光学材料の
表面と垂直方向の断面形状)を変えることにより凸弧面
または凹弧面に歪みを与えることができる。
【0030】なお、リングレーザのように材料内部で多
光路を形成するためにレーザ光を材料内の上面または底
面等で反射させる光学デバイスの場合、この面は高反射
率を得るために無傷の鏡面であることが望ましい。後述
するよう本発明では光学材料の表面(一方の端面)に1
つのレンズ(凸弧面又は凹弧面)のみを一体に有する光
学材料を製造する場合、例えば複数の凸弧面を光学材料
に形成した後、各凸弧面を境にして光学材料を各凸弧面
の周囲で切り出す方法が採用される。この場合切り出し
面はリングレーザ型光学デバイスでは光の反射面となる
ので、研磨砥粒等によって鏡面に研磨する必要がある。
しかし砥粒研磨によって得られる鏡面は無傷ではなく、
この砥粒によって微細な傷が付いている。。このような
傷はレーザ光の反射率を低下させるので、本発明では次
のような方法で研磨面の傷を除去する。まず、傷ついた
研磨面上に凸弧面または凹弧面の場合と同様フォトレジ
スト膜を形成し、次いでこのフォトレジスト膜と光学材
料とをこの傷が消失するまでドライエッチングする。勿
論リングレーザ型光学デバイスの場合は上面または底面
(あるいは側面)が切り出し面でなくとも、反射面とな
る面(コーティング面は除く)は鏡面研磨する必要があ
るが、この場合も、上記傷除去方法を適用することによ
って無傷の鏡面を得ることができる。
光路を形成するためにレーザ光を材料内の上面または底
面等で反射させる光学デバイスの場合、この面は高反射
率を得るために無傷の鏡面であることが望ましい。後述
するよう本発明では光学材料の表面(一方の端面)に1
つのレンズ(凸弧面又は凹弧面)のみを一体に有する光
学材料を製造する場合、例えば複数の凸弧面を光学材料
に形成した後、各凸弧面を境にして光学材料を各凸弧面
の周囲で切り出す方法が採用される。この場合切り出し
面はリングレーザ型光学デバイスでは光の反射面となる
ので、研磨砥粒等によって鏡面に研磨する必要がある。
しかし砥粒研磨によって得られる鏡面は無傷ではなく、
この砥粒によって微細な傷が付いている。。このような
傷はレーザ光の反射率を低下させるので、本発明では次
のような方法で研磨面の傷を除去する。まず、傷ついた
研磨面上に凸弧面または凹弧面の場合と同様フォトレジ
スト膜を形成し、次いでこのフォトレジスト膜と光学材
料とをこの傷が消失するまでドライエッチングする。勿
論リングレーザ型光学デバイスの場合は上面または底面
(あるいは側面)が切り出し面でなくとも、反射面とな
る面(コーティング面は除く)は鏡面研磨する必要があ
るが、この場合も、上記傷除去方法を適用することによ
って無傷の鏡面を得ることができる。
【0031】本明細書において、光学デバイスとは、レ
ーザ共振器、モノリシックレーザシステム、非線形光学
デバイス、マイクロレンズ、リングレーザなどを意味す
る。光学デバイスがレーザ共振器の場合、光学材料はレ
ーザ材料から成り、光学デバイスの凸弧面を形成された
表面は、少なくともレーザ光の一部分を反射する端面で
ある。
ーザ共振器、モノリシックレーザシステム、非線形光学
デバイス、マイクロレンズ、リングレーザなどを意味す
る。光学デバイスがレーザ共振器の場合、光学材料はレ
ーザ材料から成り、光学デバイスの凸弧面を形成された
表面は、少なくともレーザ光の一部分を反射する端面で
ある。
【0032】光学デバイスがアレー配置された複数のレ
ーザ共振器の場合、光学材料はレーザ材料から成り、複
数の凸弧面を形成された光学材料の表面は、少なくとも
レーザ光の一部分を反射する端面である。
ーザ共振器の場合、光学材料はレーザ材料から成り、複
数の凸弧面を形成された光学材料の表面は、少なくとも
レーザ光の一部分を反射する端面である。
【0033】光学デバイスが非線形光学デバイス(リン
グレーザのようなタイプでもよい)の場合、光学材料は
非線形結晶材料から成り、光学材料の表面は、1又は複
数の凸弧面が形成され且つ少なくともレーザ光の一部分
を反射する端面である。他方の端面は光学材料の前記表
面(一方の端面)に対し平行または傾斜している。
グレーザのようなタイプでもよい)の場合、光学材料は
非線形結晶材料から成り、光学材料の表面は、1又は複
数の凸弧面が形成され且つ少なくともレーザ光の一部分
を反射する端面である。他方の端面は光学材料の前記表
面(一方の端面)に対し平行または傾斜している。
【0034】光学デバイスがマイクロレンズの場合、光
学材料はガラス等の非晶質材料から成り、光学材料の表
面には1又は複数の凸弧面が形成される。光学材料とし
ては、Nd:YAG、Nd:YAB、Nd:Y3 Al5
O12、Nd:YLiF4、Nd:YVO4、Nd:La2
Be2O5、Nd:Y3 Al3(BO3)4等のレーザ材
料、KNbO3、KTiOPO4等の非線形物質、BK
7、合成石英等の非晶質材料を例示することができる。
学材料はガラス等の非晶質材料から成り、光学材料の表
面には1又は複数の凸弧面が形成される。光学材料とし
ては、Nd:YAG、Nd:YAB、Nd:Y3 Al5
O12、Nd:YLiF4、Nd:YVO4、Nd:La2
Be2O5、Nd:Y3 Al3(BO3)4等のレーザ材
料、KNbO3、KTiOPO4等の非線形物質、BK
7、合成石英等の非晶質材料を例示することができる。
【0035】フォトレジストとしては、一般にポジ形フ
ォトレジストと呼ばれるフェノール樹脂にジアゾ系感光
材を重合したものを使用することが好ましい。なお、本
発明で凸弧面とは、独立した凸面及び一部が接続した2
以上の凸面を含む。本発明で凹弧面とは、独立した凹面
及び一部が接続した2以上の凹面を含む。
ォトレジストと呼ばれるフェノール樹脂にジアゾ系感光
材を重合したものを使用することが好ましい。なお、本
発明で凸弧面とは、独立した凸面及び一部が接続した2
以上の凸面を含む。本発明で凹弧面とは、独立した凹面
及び一部が接続した2以上の凹面を含む。
【0036】
【作用】まず、凸弧面を形成する場合を説明すると、凸
弧面を形成すべき光学材料の表面上には、凸弧面を有す
るフォトレジスト膜が形成される。エッチングによりフ
ォトレジスト膜で被覆されていない光学材料は直ちにエ
ッチングされ始める。エッチング前のフォトレジスト膜
は凸弧面を有しており、従ってフォトレジスト膜の厚さ
はその中央部分に近づく程厚い。
弧面を形成すべき光学材料の表面上には、凸弧面を有す
るフォトレジスト膜が形成される。エッチングによりフ
ォトレジスト膜で被覆されていない光学材料は直ちにエ
ッチングされ始める。エッチング前のフォトレジスト膜
は凸弧面を有しており、従ってフォトレジスト膜の厚さ
はその中央部分に近づく程厚い。
【0037】それ故、フォトレジスト膜の周辺部分はそ
の中央部分より早くエッチングされ、従って、かかる周
辺部分の下に位置する光学材料は、中央部分の下に位置
する光学材料より、先に且つより多くエッチングされ
る。
の中央部分より早くエッチングされ、従って、かかる周
辺部分の下に位置する光学材料は、中央部分の下に位置
する光学材料より、先に且つより多くエッチングされ
る。
【0038】その結果、光学材料の表面には、フォトレ
ジスト膜の凸弧面に類似した凸弧面が形成される。この
場合、エッチングをドレイエッチングで行なうと共に、
ドライエッチングの条件をエッチング中、随時連続的に
または段階的に変化させることにより、歪を持った凸弧
面が形成される。端面に1つのレンズのみを一体に有す
る光学材料を製造する場合、まず、複数の凸弧面を光学
材料に形成し、各凸弧面間を境にして、光学材料を各凸
弧面の周囲を切り出す方法を例示できる。切り出し面を
鏡面にする必要がある場合、切り出し面を研磨砥粒等で
鏡面研磨後、フォトレジスト膜を形成し、次いでドライ
エッチングすることにより、フォトレジスト膜に続いて
切り出し面も均一にエッチングされて無傷の鏡面が形成
される。
ジスト膜の凸弧面に類似した凸弧面が形成される。この
場合、エッチングをドレイエッチングで行なうと共に、
ドライエッチングの条件をエッチング中、随時連続的に
または段階的に変化させることにより、歪を持った凸弧
面が形成される。端面に1つのレンズのみを一体に有す
る光学材料を製造する場合、まず、複数の凸弧面を光学
材料に形成し、各凸弧面間を境にして、光学材料を各凸
弧面の周囲を切り出す方法を例示できる。切り出し面を
鏡面にする必要がある場合、切り出し面を研磨砥粒等で
鏡面研磨後、フォトレジスト膜を形成し、次いでドライ
エッチングすることにより、フォトレジスト膜に続いて
切り出し面も均一にエッチングされて無傷の鏡面が形成
される。
【0039】凹弧面を形成する場合は、凸弧面の場合と
フォトレジスト膜の厚さ等が逆である。
フォトレジスト膜の厚さ等が逆である。
【0040】
【実施例】図5に、本発明の光学デバイスの一例の一部
分を斜視図で示す。図5において、10はレーザ共振器
を示し、12はレーザ共振器の端面に形成された概ね球
面状の凸弧面を示す。
分を斜視図で示す。図5において、10はレーザ共振器
を示し、12はレーザ共振器の端面に形成された概ね球
面状の凸弧面を示す。
【0041】このレーザ共振器は、図6のように、レー
ザ媒質11の一方の端面に第1の凸弧面12aを一体に
形成するとともに、前記レーザ媒質11の他方の端面に
第2の凸弧面12bを一体に形成し、第1の凸弧面12
aにレーザ光を全反射する全反射膜13を設け、第2の
凸弧面12bにレーザ光の一部を反射し一部を透過させ
る半透過膜14を形成して構成される。本構成はレーザ
共振器のみならず、非線形光学デバイスでも同様であ
る。
ザ媒質11の一方の端面に第1の凸弧面12aを一体に
形成するとともに、前記レーザ媒質11の他方の端面に
第2の凸弧面12bを一体に形成し、第1の凸弧面12
aにレーザ光を全反射する全反射膜13を設け、第2の
凸弧面12bにレーザ光の一部を反射し一部を透過させ
る半透過膜14を形成して構成される。本構成はレーザ
共振器のみならず、非線形光学デバイスでも同様であ
る。
【0042】図8に、本発明の光学デバイスの別の例の
一部分を斜視図で示す。図8において、20は光学デバ
イス、12は光学デバイスの端面に形成された概ね球面
状の複数の凸弧面を示す。図9は、複数の凸弧面を接続
した配置を示す。
一部分を斜視図で示す。図8において、20は光学デバ
イス、12は光学デバイスの端面に形成された概ね球面
状の複数の凸弧面を示す。図9は、複数の凸弧面を接続
した配置を示す。
【0043】図10、図11に本発明の光学デバイスの
更に別の例を断面図で示す。図10、図11において、
12はマイクロレンズを構成する概ね球面状の凸弧面で
ある。
更に別の例を断面図で示す。図10、図11において、
12はマイクロレンズを構成する概ね球面状の凸弧面で
ある。
【0044】以下、本発明の光学デバイスの製造方法
を、幾つかの実施例に基づき、図面を参照して説明す
る。以下の実施例により、前記各種デバイスにおける光
学材料に凸弧面12を形成できる。通常、ある程度面積
の広い光学材料に複数の凸弧面12を形成し、そのま
ま、あるいは、凸弧面12毎に切り出して、光学デバイ
スとする。
を、幾つかの実施例に基づき、図面を参照して説明す
る。以下の実施例により、前記各種デバイスにおける光
学材料に凸弧面12を形成できる。通常、ある程度面積
の広い光学材料に複数の凸弧面12を形成し、そのま
ま、あるいは、凸弧面12毎に切り出して、光学デバイ
スとする。
【0045】図12にレーザ媒質の単結晶の端面に凸弧
面12を形成し、非線形光学材料の端面に凸弧面12を
形成し、両者を接合し、または近接し、凸弧面12同士
が対向したレーザ共振器を形成する。
面12を形成し、非線形光学材料の端面に凸弧面12を
形成し、両者を接合し、または近接し、凸弧面12同士
が対向したレーザ共振器を形成する。
【0046】この場合、図13に示したように片面は平
面であってもよい。 <実施例1>まず、図1を参照して、本発明の光学デバ
イスの製造方法の第1の実施例を説明する。
面であってもよい。 <実施例1>まず、図1を参照して、本発明の光学デバ
イスの製造方法の第1の実施例を説明する。
【0047】凸弧面12を形成すべき光学材料としてガ
ラス基板40を使用する。ガラス基板表面上に、東京応
化工業株式会社製フォトレジストOFPR800をスピ
ンコートした後プリベークして0.6μm厚さのフォト
レジスト膜42を形成した(図1(a))。
ラス基板40を使用する。ガラス基板表面上に、東京応
化工業株式会社製フォトレジストOFPR800をスピ
ンコートした後プリベークして0.6μm厚さのフォト
レジスト膜42を形成した(図1(a))。
【0048】次いで、F4に設定した FUJINON
EX 50mmレンズを取り付けた富士写真フィルム
株式会社製CF670型引き伸ばし機50を露光装置と
して使用し、この引き伸ばし機を、露光用原板52に形
成されたパターンの大きさとかかるパターンの像の大き
さとが1:1となるように調整した。尚、図示しない
が、上部ランプハウスを取り外して中心波長400nm
のコールドミラーを取り付け、ウシオ社製ランプハウス
UIS−5100型に超高圧水銀ランプをセットして紫
外線を導入し露光用光源とした。原板52のパターンは
円形パターンとした。
EX 50mmレンズを取り付けた富士写真フィルム
株式会社製CF670型引き伸ばし機50を露光装置と
して使用し、この引き伸ばし機を、露光用原板52に形
成されたパターンの大きさとかかるパターンの像の大き
さとが1:1となるように調整した。尚、図示しない
が、上部ランプハウスを取り外して中心波長400nm
のコールドミラーを取り付け、ウシオ社製ランプハウス
UIS−5100型に超高圧水銀ランプをセットして紫
外線を導入し露光用光源とした。原板52のパターンは
円形パターンとした。
【0049】フォトレジスト膜42の形成されたガラス
基板40をフォーカス位置にセットし(図1(b)参
照)、紫外線を照射して原板52に形成されたパターン
をフォトレジスト膜42に結像した後、フォトレジスト
膜42を現像すると、図1(c)に示すように、直径1
00μmの円形のフォトレジスト膜42がガラス基板4
0の表面上に残された。この円形のフォトレジスト膜4
2の表面は概ね球面状であり、表面の曲率半径は約2m
mであった。
基板40をフォーカス位置にセットし(図1(b)参
照)、紫外線を照射して原板52に形成されたパターン
をフォトレジスト膜42に結像した後、フォトレジスト
膜42を現像すると、図1(c)に示すように、直径1
00μmの円形のフォトレジスト膜42がガラス基板4
0の表面上に残された。この円形のフォトレジスト膜4
2の表面は概ね球面状であり、表面の曲率半径は約2m
mであった。
【0050】写真フィルムの引き伸ばし機のような解像
度の低いレンズを使用した場合、フォトレジスト膜42
へ照射される紫外線量は、個々の円形パターンの中心部
から周辺部に向かうに従って増加する。それ故、パター
ンが結像されたフォトレジスト膜42を現像すると、ガ
ラス基板40表面上に残されたフォトレジスト膜42の
厚さは、個々の円形パターンの中心部から周辺部に向か
って薄くなる。従って、現像後のフォトレジスト膜42
の表面は概ね球面状となる。
度の低いレンズを使用した場合、フォトレジスト膜42
へ照射される紫外線量は、個々の円形パターンの中心部
から周辺部に向かうに従って増加する。それ故、パター
ンが結像されたフォトレジスト膜42を現像すると、ガ
ラス基板40表面上に残されたフォトレジスト膜42の
厚さは、個々の円形パターンの中心部から周辺部に向か
って薄くなる。従って、現像後のフォトレジスト膜42
の表面は概ね球面状となる。
【0051】尚、フォトレジスト膜42の形成されたガ
ラス基板40をフォーカス位置から3mmずらしてセッ
トし、同様の処理を行った場合、直径60μmの円形の
フォトレジスト膜42がガラス基板40の表面上に残さ
れた。この円形のフォトレジスト膜42の表面は概ね球
面状であり、球面の曲率半径は約1.5mmであった。
ラス基板40をフォーカス位置から3mmずらしてセッ
トし、同様の処理を行った場合、直径60μmの円形の
フォトレジスト膜42がガラス基板40の表面上に残さ
れた。この円形のフォトレジスト膜42の表面は概ね球
面状であり、球面の曲率半径は約1.5mmであった。
【0052】また、白抜きの円形をフォーカスをずらし
て写真撮影し、円形の中央部が黒、周辺に行くほど黒化
濃度が減少する円形パターンを持つネガフィルムを得、
このネガフィルムを円形パターン転写用原板52として
使用した場合、特にフォーカス位置をずらさなくとも半
球状のフォトレジストパターンが形成できた。
て写真撮影し、円形の中央部が黒、周辺に行くほど黒化
濃度が減少する円形パターンを持つネガフィルムを得、
このネガフィルムを円形パターン転写用原板52として
使用した場合、特にフォーカス位置をずらさなくとも半
球状のフォトレジストパターンが形成できた。
【0053】このようにして得られた、直径100μm
の円形のフォトレジスト膜42の形成されたガラス基板
40を日電アネルバ社製 ECR−310型ドライエッ
チング装置を使用してドライエッチングした。ドライエ
ッチング条件は、ドライエッチング装置を6.5×10
-4Pa迄排気した後、装置にC2F6を5SCCM(Stan
dard Curbic Centimeter Minute)に導入し、高周波出力
300W、閉じ込め磁界10-2T、イオンの加速電圧5
00Vとし、エッチング時間を1時間とした。
の円形のフォトレジスト膜42の形成されたガラス基板
40を日電アネルバ社製 ECR−310型ドライエッ
チング装置を使用してドライエッチングした。ドライエ
ッチング条件は、ドライエッチング装置を6.5×10
-4Pa迄排気した後、装置にC2F6を5SCCM(Stan
dard Curbic Centimeter Minute)に導入し、高周波出力
300W、閉じ込め磁界10-2T、イオンの加速電圧5
00Vとし、エッチング時間を1時間とした。
【0054】この条件でのドライエッチングによって、
ガラス基板40表面上に形成されたフォトレジスト膜4
2はエッチングされて完全に消失した。同時にガラス基
板40もエッチングされ、ガラス基板40表面には、直
径約100μm、曲率半径約4mmの概ね球面状の凸弧
面12が形成された(図1(d))。ガラス基板40表
面に形成された凸弧面12の曲率半径とフォトレジスト
膜42の表面の曲率半径とが異なるのは、ガラス基板4
0とフォトレジスト膜42のエッチング速度が異なるた
めである。 <実施例2>次に、本発明の光学デバイスの製造方法の
第2の実施例を説明する。
ガラス基板40表面上に形成されたフォトレジスト膜4
2はエッチングされて完全に消失した。同時にガラス基
板40もエッチングされ、ガラス基板40表面には、直
径約100μm、曲率半径約4mmの概ね球面状の凸弧
面12が形成された(図1(d))。ガラス基板40表
面に形成された凸弧面12の曲率半径とフォトレジスト
膜42の表面の曲率半径とが異なるのは、ガラス基板4
0とフォトレジスト膜42のエッチング速度が異なるた
めである。 <実施例2>次に、本発明の光学デバイスの製造方法の
第2の実施例を説明する。
【0055】凸弧面12を形成すべき光学材料としてガ
ラス基板40を使用した。ガラス基板40表面上に、東
京応化工業株式会社製フォトレジストOFPR800を
スピンコートした後プリベークして0.6μm厚さのフ
ォトレジスト膜42を形成した(図2(a))。QUI
NTEL Q6000型マスクアライナーを使用し、フ
ォトマスク60とフォトレジスト膜42との間の間隔を
20μmに保持した状態にて露光した(図2(b))。
ラス基板40を使用した。ガラス基板40表面上に、東
京応化工業株式会社製フォトレジストOFPR800を
スピンコートした後プリベークして0.6μm厚さのフ
ォトレジスト膜42を形成した(図2(a))。QUI
NTEL Q6000型マスクアライナーを使用し、フ
ォトマスク60とフォトレジスト膜42との間の間隔を
20μmに保持した状態にて露光した(図2(b))。
【0056】尚、このとき、フォトマスク60上に、1
mm厚さの光学ガラスBK7の両面を#1500のアル
ミナ砥粒で砂ずりしたディフーザ62(シグマ光器製
DFSQ−50C02−1500)を置き、ディフーザ
62を透過した散乱光がフォトマスク60を介してガラ
ス基板40上のフォトレジスト膜42を露光するように
した。この場合、ソーダライムガラス製、4インチ角、
0.09インチ厚さで、直径100μm以下の円形パタ
ーンを有するフォトマスク60を使用した。
mm厚さの光学ガラスBK7の両面を#1500のアル
ミナ砥粒で砂ずりしたディフーザ62(シグマ光器製
DFSQ−50C02−1500)を置き、ディフーザ
62を透過した散乱光がフォトマスク60を介してガラ
ス基板40上のフォトレジスト膜42を露光するように
した。この場合、ソーダライムガラス製、4インチ角、
0.09インチ厚さで、直径100μm以下の円形パタ
ーンを有するフォトマスク60を使用した。
【0057】次いで、東京応化工業株式会社製NMD−
3現像液を使用して、フォトレジスト膜42の現像を行
った。現像、純水リンス後、ガラス基板40上には直径
100μm以下の円形パターンのフォトレジスト膜42
が残った(図2(c))。
3現像液を使用して、フォトレジスト膜42の現像を行
った。現像、純水リンス後、ガラス基板40上には直径
100μm以下の円形パターンのフォトレジスト膜42
が残った(図2(c))。
【0058】フォトレジスト膜42の表面は、曲率半径
約4mmの概ね球面状の凸弧面42aであった。このよ
うに散乱光を用い、フォトマスク60とフォトレジスト
膜42との間に適当な間隔を設けることによって、概ね
球面状の凸弧面42aを有する円形のフォトレジスト膜
42を形成することができた。
約4mmの概ね球面状の凸弧面42aであった。このよ
うに散乱光を用い、フォトマスク60とフォトレジスト
膜42との間に適当な間隔を設けることによって、概ね
球面状の凸弧面42aを有する円形のフォトレジスト膜
42を形成することができた。
【0059】このようにして得られたガラス基板40
を、日電アネルバ社製 ECR−310型ドライエッチ
ング装置を使用してドライエッチングした。ドライエッ
チング条件は、ドライエッチング装置を6.5×10-4
Pa迄排気した後、装置にC2F6を5SCCM導入し、
高周波出力300W、閉じ込め磁界10-2T、イオンの
加速電圧700Vとし、エッチング時間を20分間とし
た。
を、日電アネルバ社製 ECR−310型ドライエッチ
ング装置を使用してドライエッチングした。ドライエッ
チング条件は、ドライエッチング装置を6.5×10-4
Pa迄排気した後、装置にC2F6を5SCCM導入し、
高周波出力300W、閉じ込め磁界10-2T、イオンの
加速電圧700Vとし、エッチング時間を20分間とし
た。
【0060】この条件でのドライエッチングによって、
ガラス基板40表面上に形成されたフォトレジスト膜4
2はエッチングされて完全に消失した。同時にガラス基
板40もエッチングされ、ガラス基板40表面には、直
径約100μm、曲率半径約4mmの概ね球面状の凸弧
面12が形成された(図2(d))。 <実施例3>図3(a)から(d)にフォトマスクの白
黒を反転した場合を示す。この場合、実施例2の場合と
同様に直径100μm、曲率半径約4mmの概ね球状の
凹弧面12cが形成された。 <実施例4>更に、本発明の光学デバイスの製造方法の
第3の実施例を説明する。
ガラス基板40表面上に形成されたフォトレジスト膜4
2はエッチングされて完全に消失した。同時にガラス基
板40もエッチングされ、ガラス基板40表面には、直
径約100μm、曲率半径約4mmの概ね球面状の凸弧
面12が形成された(図2(d))。 <実施例3>図3(a)から(d)にフォトマスクの白
黒を反転した場合を示す。この場合、実施例2の場合と
同様に直径100μm、曲率半径約4mmの概ね球状の
凹弧面12cが形成された。 <実施例4>更に、本発明の光学デバイスの製造方法の
第3の実施例を説明する。
【0061】15μm厚さのフォトレジスト膜42をガ
ラス基板40上に形成し、フォトマスク60とフォトレ
ジスト膜42との間の間隔を8mmに保持し、直径1m
mの円形パターンを有するフォトマスク60を使用して
露光を行い、実施例2と同様の条件にて現像し、ガラス
基板40表面上に円形のフォトレジスト膜42を残し
た。残ったフォトレジスト膜42の直径は0.8mm、
表面の曲率半径は約8mmであった。かかるガラス基板
40を、実施例2と同様にドライエッチングした。但
し、エッチング時間は8時間とした。エッチング後のガ
ラス基板40の表面には、直径1mm、曲率半径8mm
の概ね球面状の凸弧面12が形成された。
ラス基板40上に形成し、フォトマスク60とフォトレ
ジスト膜42との間の間隔を8mmに保持し、直径1m
mの円形パターンを有するフォトマスク60を使用して
露光を行い、実施例2と同様の条件にて現像し、ガラス
基板40表面上に円形のフォトレジスト膜42を残し
た。残ったフォトレジスト膜42の直径は0.8mm、
表面の曲率半径は約8mmであった。かかるガラス基板
40を、実施例2と同様にドライエッチングした。但
し、エッチング時間は8時間とした。エッチング後のガ
ラス基板40の表面には、直径1mm、曲率半径8mm
の概ね球面状の凸弧面12が形成された。
【0062】ドライエッチングの条件、例えばドライエ
ッチング装置に導入するガスの量、加速電圧等を変える
ことによって、フォトレジスト膜42とガラス基板40
のエッチング速度の比を変えることができる。これによ
って、ガラス基板40上に残されたフォトレジスト膜4
2の凸弧面42aの曲率半径が同じであっても、ドライ
エッチング後のガラス基板40表面の凸弧面12の曲率
半径を変えることができる。例えば、直径100μm、
曲率半径約4mmの概ね球面状の凸弧面42aを有する
フォトレジスト膜42が形成されたガラス基板40を下
記のドライエッチング条件にてドライエッチングしたと
き、得られたガラス基板40表面の概ね球面状の凸弧面
12の曲率半径は下記のとおりとなった。
ッチング装置に導入するガスの量、加速電圧等を変える
ことによって、フォトレジスト膜42とガラス基板40
のエッチング速度の比を変えることができる。これによ
って、ガラス基板40上に残されたフォトレジスト膜4
2の凸弧面42aの曲率半径が同じであっても、ドライ
エッチング後のガラス基板40表面の凸弧面12の曲率
半径を変えることができる。例えば、直径100μm、
曲率半径約4mmの概ね球面状の凸弧面42aを有する
フォトレジスト膜42が形成されたガラス基板40を下
記のドライエッチング条件にてドライエッチングしたと
き、得られたガラス基板40表面の概ね球面状の凸弧面
12の曲率半径は下記のとおりとなった。
【0063】 使用したガス C2F6 C2F6 ガスの量 (SCCM) 3 10 高周波出力 (W) 300 300 閉じ込め磁界 (T) 10-2 10-2 イオンの加速電圧(V) 700 300 エッチング時間 45 分 1時間15分 ガラス基板表面の球面状の 凸弧面の曲率半径(mm) 2.8 5.6 <実施例5>更に、本発明の光学デバイスの製造方法の
第5の実施例を説明する。
第5の実施例を説明する。
【0064】凸弧面12を形成すべき光学材料としてガ
ラス基板40を使用した。ガラス基板表面上に、東京応
化工業株式会社製フォトレジストOFPR800をスピ
ンコートした後プリベークして8μm厚さのフォトレジ
スト膜42を形成した(図4(a))。
ラス基板40を使用した。ガラス基板表面上に、東京応
化工業株式会社製フォトレジストOFPR800をスピ
ンコートした後プリベークして8μm厚さのフォトレジ
スト膜42を形成した(図4(a))。
【0065】次に、フォトレジスト膜42上にフォトマ
スク60を密着させた、所謂密着露光法によって、直径
100μmの円形パターンを露光した(図4(b))。
このフォトレジスト膜42を東京応化工業株式会社製N
MD−3現像液を使用して現像し、純水にてリンスし
た。ガラス基板40上には直径100μmの円柱状のフ
ォトレジスト膜42が残った(図4(c))。
スク60を密着させた、所謂密着露光法によって、直径
100μmの円形パターンを露光した(図4(b))。
このフォトレジスト膜42を東京応化工業株式会社製N
MD−3現像液を使用して現像し、純水にてリンスし
た。ガラス基板40上には直径100μmの円柱状のフ
ォトレジスト膜42が残った(図4(c))。
【0066】このガラス基板40を175℃のクリーン
オーブンに30分間入れた。フォトレジスト膜42は、
フォトレジスト膜42を構成する材料のガラス転移点を
越える温度以上に保持されるため、一部分が熱流動して
液滴状に変形し、曲率半径約100μmの概ね球面状の
凸弧面42aが形成された(図4(d))。フォトレジ
スト膜42の加熱条件は、フォトレジスト膜42を構成
する材料のガラス転移点以上であってフォトレジスト膜
42の一部分が熱流動するのに十分な温度及び時間であ
ればよく、150℃、30分でも同様の結果が得られ
た。
オーブンに30分間入れた。フォトレジスト膜42は、
フォトレジスト膜42を構成する材料のガラス転移点を
越える温度以上に保持されるため、一部分が熱流動して
液滴状に変形し、曲率半径約100μmの概ね球面状の
凸弧面42aが形成された(図4(d))。フォトレジ
スト膜42の加熱条件は、フォトレジスト膜42を構成
する材料のガラス転移点以上であってフォトレジスト膜
42の一部分が熱流動するのに十分な温度及び時間であ
ればよく、150℃、30分でも同様の結果が得られ
た。
【0067】このようにして得られたガラス基板40
を、日電アネルバ社製 ECR−310型ドライエッチ
ング装置を使用してドライエッチングした。ドライエッ
チング条件は、ドライエッチング装置を6.5×10-4
Pa迄排気した後、装置に酸素を5SCCM導入し、高
周波出力300W、閉じ込め磁界10-2T、イオンの加
速電圧500Vとし、エッチング時間を1時間とした。
を、日電アネルバ社製 ECR−310型ドライエッチ
ング装置を使用してドライエッチングした。ドライエッ
チング条件は、ドライエッチング装置を6.5×10-4
Pa迄排気した後、装置に酸素を5SCCM導入し、高
周波出力300W、閉じ込め磁界10-2T、イオンの加
速電圧500Vとし、エッチング時間を1時間とした。
【0068】この条件でのドライエッチングによって、
ガラス基板40表面上に形成されたフォトレジスト膜4
2はエッチングされて完全に消失した。同時にガラス基
板40もエッチングされ、ガラス基板40表面には、直
径約100μm、曲率半径約5mmの概ね球面状の凸弧
面12が形成された(図4(e))。
ガラス基板40表面上に形成されたフォトレジスト膜4
2はエッチングされて完全に消失した。同時にガラス基
板40もエッチングされ、ガラス基板40表面には、直
径約100μm、曲率半径約5mmの概ね球面状の凸弧
面12が形成された(図4(e))。
【0069】イオンの加速電圧を変えることによって、
エッチング速度を変化させることができ、加速電圧30
0V及び700Vの各々において、ガラス基板40表面
の概ね球面状の凸弧面12の曲率半径は各々約10及び
2.5mmであった。
エッチング速度を変化させることができ、加速電圧30
0V及び700Vの各々において、ガラス基板40表面
の概ね球面状の凸弧面12の曲率半径は各々約10及び
2.5mmであった。
【0070】また、フォトマスク60のパターンとし
て、円形ではなく楕円形を用いた場合、最終的に形成さ
れるガラス基板40表面の凸弧面12は球面状ではな
く、回転楕円体面状となるが、かかる回転楕円体面状の
凸弧面12も上記の実施例の方法により容易に形成する
ことができた。 <実施例6>フォトマスク60のパターンが長径150
μm、短径75μmの楕円形であることを除き、実施例
4と同様の方法でガラス基板40表面に凸弧面12を形
成した。イオンの加速電圧を500Vとした場合、得ら
れたガラス基板40表面の凸弧面12は、長径側曲率半
径約11.3mm、短径側曲率半径約2.8mmの回転
楕円体面状であった。
て、円形ではなく楕円形を用いた場合、最終的に形成さ
れるガラス基板40表面の凸弧面12は球面状ではな
く、回転楕円体面状となるが、かかる回転楕円体面状の
凸弧面12も上記の実施例の方法により容易に形成する
ことができた。 <実施例6>フォトマスク60のパターンが長径150
μm、短径75μmの楕円形であることを除き、実施例
4と同様の方法でガラス基板40表面に凸弧面12を形
成した。イオンの加速電圧を500Vとした場合、得ら
れたガラス基板40表面の凸弧面12は、長径側曲率半
径約11.3mm、短径側曲率半径約2.8mmの回転
楕円体面状であった。
【0071】ガラス基板40以外の光学材料、例えばK
NbO3、Nd:Y3Al5O12 等の材料においても、エ
ッチング速度がガラス基板40と異なる以外、上記の実
施例1から6と同様の方法により容易にその表面に凸弧
面12あるいは凹弧面を形成することができる。
NbO3、Nd:Y3Al5O12 等の材料においても、エ
ッチング速度がガラス基板40と異なる以外、上記の実
施例1から6と同様の方法により容易にその表面に凸弧
面12あるいは凹弧面を形成することができる。
【0072】<実施例7>この実施例は球面を形成した
フォトレジストをマスクにして、エッチング途中でエッ
チング条件を連続的に変化させた場合、エッチング後の
ガラス基板の球面状凸弧面がどのように変化するかを実
験した例である。まず、フォトレジスト膜42を6μm
の厚さに形成した他は実施例5と同様にしてガラス基板
40上に曲率半径約100μmの概ね球面状の凸弧面4
2aを形成した。
フォトレジストをマスクにして、エッチング途中でエッ
チング条件を連続的に変化させた場合、エッチング後の
ガラス基板の球面状凸弧面がどのように変化するかを実
験した例である。まず、フォトレジスト膜42を6μm
の厚さに形成した他は実施例5と同様にしてガラス基板
40上に曲率半径約100μmの概ね球面状の凸弧面4
2aを形成した。
【0073】次にこうしてフォトレジストで疑似球面を
形成したガラス基板40を日電アネルバ社製ECR−3
10型ドライエッチング装置にセットし、6.5×10
-4Pa迄排気した後、酸素を5SCCM導入し、高周波
出力300W、閉じ込め磁界10-2T、イオンの加速電
圧を500Vから1V/分の早さで下げて1時間30分
エッチングした。
形成したガラス基板40を日電アネルバ社製ECR−3
10型ドライエッチング装置にセットし、6.5×10
-4Pa迄排気した後、酸素を5SCCM導入し、高周波
出力300W、閉じ込め磁界10-2T、イオンの加速電
圧を500Vから1V/分の早さで下げて1時間30分
エッチングした。
【0074】このとき、フォトレジストは完全に消失
し、フォトレジストの形状がガラス基板上に転写され、
直径約100μm、曲率半径が、中心部では5mm、周
辺部では4.3mmの歪を持った球面が作製できた。
し、フォトレジストの形状がガラス基板上に転写され、
直径約100μm、曲率半径が、中心部では5mm、周
辺部では4.3mmの歪を持った球面が作製できた。
【0075】図4は東京応化製フォトレジストOFPR
800をマスクとしてBK7ガラス基板をエッチングし
た時の前記ECR−310型装置における加速電圧(X
軸)とフォトレジストとガラス基板とのエッチング速度
の比を示す。この図から明らかなように、エッチング途
中でエッチング条件を連続的に変化させると、ガラス基
板の球面に対し半径方向に任意の歪を与えることができ
る。
800をマスクとしてBK7ガラス基板をエッチングし
た時の前記ECR−310型装置における加速電圧(X
軸)とフォトレジストとガラス基板とのエッチング速度
の比を示す。この図から明らかなように、エッチング途
中でエッチング条件を連続的に変化させると、ガラス基
板の球面に対し半径方向に任意の歪を与えることができ
る。
【0076】本実施例では加速電圧を連続的に変化さ
せ、エッチング後の形状をコントロールしたが、加速電
圧に限らずガス流量、高周波出力等の他のパラメータを
変えても同じ効果が得られる。また、連続的にではな
く、段階的に変化させても、半径方向に段階的な歪を持
つ球面が得られる。
せ、エッチング後の形状をコントロールしたが、加速電
圧に限らずガス流量、高周波出力等の他のパラメータを
変えても同じ効果が得られる。また、連続的にではな
く、段階的に変化させても、半径方向に段階的な歪を持
つ球面が得られる。
【0077】現象リンス後の形状を楕円柱とした場合、
この方法で、レーザダイオードの集光には最適な非球面
の楕円体レンズが製作可能である。この方法によれば、
エッチング途中にエッチング条件を変更して球面から任
意の歪みを持った非球面を形成できる。 <実施例8>この実施例は光学材料の鏡面研磨時の研磨
砥粒による損傷をドライエッチングにより除去する例で
ある。
この方法で、レーザダイオードの集光には最適な非球面
の楕円体レンズが製作可能である。この方法によれば、
エッチング途中にエッチング条件を変更して球面から任
意の歪みを持った非球面を形成できる。 <実施例8>この実施例は光学材料の鏡面研磨時の研磨
砥粒による損傷をドライエッチングにより除去する例で
ある。
【0078】凸弧面12を形状すべき光学材料としてK
NbO3単結晶を使用した。凸弧面12の形成方法自体
は実施例5とほぼ同じであるが、フォトマスク60とし
て図15に示すように上下にそれぞれ複数個の円形パタ
ーンを有するものを用いた。こうしてガラス基板の代わ
りにKNbO3単結晶を用いると共に複数個の円形パタ
ーンを有するフォトマスクを用いて実施例5と同様密着
露光を行った後、NMD−3現象液で現像、純水でリン
スすることにより前記単結晶上に直径100μmの円柱
状フォトレジスト膜を前記円形パターンに対応して複数
個形成した。次にこれを実施例5と同様にクリーンオー
ブン中で熱処理後に日電アネルバ社製ECR−310型
ドライエッチング装置を使用してドライエッチングし
た。ドライエッチング条件は以上の操作により図16
(a)に示すように、KNbO3単結晶70の表面a上
に直径約100μm、曲率半径約10mmの概ね球面状
の凸弧面12が複数個形成された。
NbO3単結晶を使用した。凸弧面12の形成方法自体
は実施例5とほぼ同じであるが、フォトマスク60とし
て図15に示すように上下にそれぞれ複数個の円形パタ
ーンを有するものを用いた。こうしてガラス基板の代わ
りにKNbO3単結晶を用いると共に複数個の円形パタ
ーンを有するフォトマスクを用いて実施例5と同様密着
露光を行った後、NMD−3現象液で現像、純水でリン
スすることにより前記単結晶上に直径100μmの円柱
状フォトレジスト膜を前記円形パターンに対応して複数
個形成した。次にこれを実施例5と同様にクリーンオー
ブン中で熱処理後に日電アネルバ社製ECR−310型
ドライエッチング装置を使用してドライエッチングし
た。ドライエッチング条件は以上の操作により図16
(a)に示すように、KNbO3単結晶70の表面a上
に直径約100μm、曲率半径約10mmの概ね球面状
の凸弧面12が複数個形成された。
【0079】次に単結晶70のa面にSiO2とTiO2
とからなる誘電体多層膜を蒸着法でコーティングして全
反射膜(860nmでの透過率4%、430nmでの反
射率99.5%)(図示せず)を形成し、またb面に同
様の方法でコーティングして半透過膜(860mmでの
反射率99.5%、430nmでの透過率80%)(図
示せず)を形成した後、図16(b)に示すように、ま
ずc面側を切り出し、この切り出し面を不士見研磨材工
業(株)製 研磨砥粒GC#1000,#2000,#3
000,#4000を順次用いて研磨し、同じく不士見
研磨材工業(株)製 Compol−EXを用いて鏡面に
研磨した。その後図16(c)示すように共鳴器1つ分
を切り出しリングレーザ型非線形光学デバイスを作製し
た。この状態ではc面はまだ完全な鏡面ではなく、微分
干渉顕微鏡を用いて観察すると表面に研磨による損傷が
見られた。従ってこのような光学デバイスのレンズ12
から入射した光の一部は、図17(図中実線の矢印は入
射光、点線の矢印は透過光、80は模式的に示したc面
の傷、13は全反射膜、14は半透明膜)に示すよう
に、c面に傷がなければ実線の矢印で示すようにb面で
反射し、この反射光はすべて再びレンズ12に戻るので
あるが、研磨面cは傷80があるため反射光はこの部分
で錯乱し入射光の一部はレンズ12まで戻らなくなる。
しかし本発明では次のような方法でこのような研磨傷を
なくすことができる。
とからなる誘電体多層膜を蒸着法でコーティングして全
反射膜(860nmでの透過率4%、430nmでの反
射率99.5%)(図示せず)を形成し、またb面に同
様の方法でコーティングして半透過膜(860mmでの
反射率99.5%、430nmでの透過率80%)(図
示せず)を形成した後、図16(b)に示すように、ま
ずc面側を切り出し、この切り出し面を不士見研磨材工
業(株)製 研磨砥粒GC#1000,#2000,#3
000,#4000を順次用いて研磨し、同じく不士見
研磨材工業(株)製 Compol−EXを用いて鏡面に
研磨した。その後図16(c)示すように共鳴器1つ分
を切り出しリングレーザ型非線形光学デバイスを作製し
た。この状態ではc面はまだ完全な鏡面ではなく、微分
干渉顕微鏡を用いて観察すると表面に研磨による損傷が
見られた。従ってこのような光学デバイスのレンズ12
から入射した光の一部は、図17(図中実線の矢印は入
射光、点線の矢印は透過光、80は模式的に示したc面
の傷、13は全反射膜、14は半透明膜)に示すよう
に、c面に傷がなければ実線の矢印で示すようにb面で
反射し、この反射光はすべて再びレンズ12に戻るので
あるが、研磨面cは傷80があるため反射光はこの部分
で錯乱し入射光の一部はレンズ12まで戻らなくなる。
しかし本発明では次のような方法でこのような研磨傷を
なくすことができる。
【0080】まず、図16(b)に示す状態に切り出し
た後、c面に図18(a)に示すように、東京応化工業
(株)製フォトレジスト OFPR800をスピンコート
した後、プリベークして、600nmの膜厚デフォトレ
ジスト膜42を形成した。次に、フォトレジスト膜42
上から日電アネルバ社製ECR310型ドライエッチン
グ装置を用いてエッチングした。エッチング条件は、
6.5×10-4Pa迄真空排気した後、C2F6を5SC
CM導入し、高周波出力300W、閉じ込め磁界10-2
T、イオンの加速電圧700Vとした。
た後、c面に図18(a)に示すように、東京応化工業
(株)製フォトレジスト OFPR800をスピンコート
した後、プリベークして、600nmの膜厚デフォトレ
ジスト膜42を形成した。次に、フォトレジスト膜42
上から日電アネルバ社製ECR310型ドライエッチン
グ装置を用いてエッチングした。エッチング条件は、
6.5×10-4Pa迄真空排気した後、C2F6を5SC
CM導入し、高周波出力300W、閉じ込め磁界10-2
T、イオンの加速電圧700Vとした。
【0081】この条件で30分間エッチングした時にフ
ォトレジストが完全に消失した。この後も同じ条件でエ
ッチングを続け、合計3時間エッチングした後取り出し
た。結晶表面は約3μmエッチングされ、微分干渉顕微
鏡の観察ではエッチング前にみられた研磨による損傷が
消失し、図18(b)に示すようにほぼ完全な鏡面が得
られた。その後、図16(c)に示す形状に切り出し
た。
ォトレジストが完全に消失した。この後も同じ条件でエ
ッチングを続け、合計3時間エッチングした後取り出し
た。結晶表面は約3μmエッチングされ、微分干渉顕微
鏡の観察ではエッチング前にみられた研磨による損傷が
消失し、図18(b)に示すようにほぼ完全な鏡面が得
られた。その後、図16(c)に示す形状に切り出し
た。
【0082】また図16(a)に示すb面についても予
めこのような処理を施すことも可能である。次にこのよ
うにして傷を除去した光学デバイスを図19に示すSH
G発生用非線形光学システムに95としてセットし、球
面側からSANYO社製 レーザダイオード SLD
7033101を用いて862nmで励起したところ、
431nmの出力が最大で5mW得られた、なお、図1
9中90は前記レーザダイオードダイオード、91はN
ew Port社製集光レンズF−L40B、92はビ
ーム形状成形用シリンドリカルレンズ対(縦横比 1:
2)、93はNewPORT社製 ファラデーアイソレ
ータ ISO−7885、94は集光レンズ(f=6
2.9mm,平凸弧面レンズ)である。
めこのような処理を施すことも可能である。次にこのよ
うにして傷を除去した光学デバイスを図19に示すSH
G発生用非線形光学システムに95としてセットし、球
面側からSANYO社製 レーザダイオード SLD
7033101を用いて862nmで励起したところ、
431nmの出力が最大で5mW得られた、なお、図1
9中90は前記レーザダイオードダイオード、91はN
ew Port社製集光レンズF−L40B、92はビ
ーム形状成形用シリンドリカルレンズ対(縦横比 1:
2)、93はNewPORT社製 ファラデーアイソレ
ータ ISO−7885、94は集光レンズ(f=6
2.9mm,平凸弧面レンズ)である。
【0083】
【発明の効果】本発明によれば、光学材料の表面に微小
の概ね球面状あるいは非球面状の凸弧面や凹弧面を一括
して多数形成でき、更に、複数の凸弧面、凹弧面を近接
して形成することができる。従って、従来の研磨では製
造不可能であった非常に微小な固体素子を有する微小固
体レーザ、リングレーザ、アレー配置の固体レーザ、マ
イクロレンズ、非線形光学デバイス等、従来に無い光学
デバイスを、容易に安価に大量生産可能である。また、
必要に応じて前記球面あるいは非球面に任意の歪を持た
せることもできる。更に鏡面研磨を行った面に対して
は、研磨後の傷を除去して反射率を向上することもでき
る。
の概ね球面状あるいは非球面状の凸弧面や凹弧面を一括
して多数形成でき、更に、複数の凸弧面、凹弧面を近接
して形成することができる。従って、従来の研磨では製
造不可能であった非常に微小な固体素子を有する微小固
体レーザ、リングレーザ、アレー配置の固体レーザ、マ
イクロレンズ、非線形光学デバイス等、従来に無い光学
デバイスを、容易に安価に大量生産可能である。また、
必要に応じて前記球面あるいは非球面に任意の歪を持た
せることもできる。更に鏡面研磨を行った面に対して
は、研磨後の傷を除去して反射率を向上することもでき
る。
【図1】本発明の光学デバイスの製造方法の一例を示し
た工程図
た工程図
【図2】本発明の光学デバイスの製造方法の他の例を示
した工程図
した工程図
【図3】本発明の光学デバイスの製造方法の他の例を示
した工程図
した工程図
【図4】本発明の光学デバイスの製造方法のさらに他の
例を示した工程図
例を示した工程図
【図5】凸弧面が形成されたレーザ媒質の斜視図
【図6】凸弧面をレーザ媒質の両面に一体に形成したレ
ーザ共振器の断面図
ーザ共振器の断面図
【図7】凸弧面をレーザ媒質の端面に一体に形成したレ
ーザ共振器の断面図
ーザ共振器の断面図
【図8】光学デバイスの斜視図
【図9】光学デバイスの斜視図
【図10】マイクロレンズの斜視図
【図11】マイクロレンズの断面図
【図12】2材料接合型レーザ共振器で両端面に凸弧面
を形成した例の断面図
を形成した例の断面図
【図13】2材料接合型レーザ共振器で片方の端面に凸
弧面を形成した例の断面図
弧面を形成した例の断面図
【図14】ドライエッチング条件として加速電圧を変化
させた時のフォトレジスト膜/ガラス基板の速度を比較
した図
させた時のフォトレジスト膜/ガラス基板の速度を比較
した図
【図15】リングレーザ型光学デバイスの製作に用いた
一例のフォトマスクの上面図
一例のフォトマスクの上面図
【図16】リングレーザ型光学デバイスの製作に用いた
切り出し手順の説明図
切り出し手順の説明図
【図17】リングレーザ型光学デバイスにおける光路の
説明図
説明図
【図18】本発明による鏡面研磨面の傷除去方法の工程
図
図
【図19】本発明のレングレーザ型光学デバイスを用い
た1例の光学システムの概略図
た1例の光学システムの概略図
10 レーザ共振器 12(12a、12b) 光学材料表面の凸弧面 12c 凹弧面 13 全反射膜 14 半透過膜 20 モノリシックレーザシステム 40 ガラス基板 42 フォトレジスト膜 42a フォトレジスト膜に形成された凸弧面 50 引き伸ばし機 52 露光用原板 60 フォトマスク 62 ディフーザ 70 非線形光学材料 80 研磨面の傷 95 リングレーザ型光学デバイス a 光学材料の表面または一方の端面 b 光学材料の他方の端面 c 光学材料の切り出し側面
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年9月7日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0031
【補正方法】変更
【補正内容】
【0031】本明細書において、光学デバイスとは、レ
ーザ共振器(例えばNd:YAGマイクロチップレー
ザ、Nd:YABセルフダブリングSHGレーザ、N
d:YABマイクロチップレーザ、マイクロレゾナント
SHGレーザ、KNBO3マイクロチップSHGレー
ザ、YAG−KNBO3 SHGレーザ、Nd:YAG−
KNマイクロチップレーザなどの共振器)、モノリシッ
クレーザシステム、非線形光学デバイス、マイクロレン
ズ、リングレーザなどを意味する。光学デバイスがレー
ザ共振器の場合、光学材料はレーザ材料から成り、光学
デバイスの凸弧面を形成された表面は、少なくともレー
ザ光の一部分を反射する端面である。
ーザ共振器(例えばNd:YAGマイクロチップレー
ザ、Nd:YABセルフダブリングSHGレーザ、N
d:YABマイクロチップレーザ、マイクロレゾナント
SHGレーザ、KNBO3マイクロチップSHGレー
ザ、YAG−KNBO3 SHGレーザ、Nd:YAG−
KNマイクロチップレーザなどの共振器)、モノリシッ
クレーザシステム、非線形光学デバイス、マイクロレン
ズ、リングレーザなどを意味する。光学デバイスがレー
ザ共振器の場合、光学材料はレーザ材料から成り、光学
デバイスの凸弧面を形成された表面は、少なくともレー
ザ光の一部分を反射する端面である。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0083
【補正方法】変更
【補正内容】
【0083】
【発明の効果】本発明によれば、光学材料の表面に微小
の概ね球面状あるいは非球面状の凸弧面や凹弧面を一括
して多数形成でき、更に、複数の凸弧面、凹弧面を近接
して形成することができる。従って、従来の研磨では製
造不可能であった非常に微小な固体素子を有する微小固
体レーザ(マイクロチップレーザ)、リングレーザ、ア
レー配置の固体レーザ、マイクロレンズ、非線形光学デ
バイス等、従来に無い光学デバイスを、容易に安価に大
量生産可能である。また、必要に応じて前記球面あるい
は非球面に任意の歪を持たせることもできる。更に境面
研磨を行った面に対しては、研磨後の傷を除去して反射
率を向上することもできる。
の概ね球面状あるいは非球面状の凸弧面や凹弧面を一括
して多数形成でき、更に、複数の凸弧面、凹弧面を近接
して形成することができる。従って、従来の研磨では製
造不可能であった非常に微小な固体素子を有する微小固
体レーザ(マイクロチップレーザ)、リングレーザ、ア
レー配置の固体レーザ、マイクロレンズ、非線形光学デ
バイス等、従来に無い光学デバイスを、容易に安価に大
量生産可能である。また、必要に応じて前記球面あるい
は非球面に任意の歪を持たせることもできる。更に境面
研磨を行った面に対しては、研磨後の傷を除去して反射
率を向上することもできる。
Claims (18)
- 【請求項1】 表面に凸弧面が形成された光学材料を有
することを特徴とする光学デバイス。 - 【請求項2】 凸弧面が複数であることを特徴とする請
求項1記載の光学デバイス。 - 【請求項3】 表面に凹弧面が形成された光学材料を有
することを特徴とする光学デバイス。 - 【請求項4】 凹弧面が複数であることを特徴とする請
求項3記載の光学デバイス。 - 【請求項5】 レーザ媒質または非線形光学材料の一方
の端面に凸弧面を一体に形成するとともに、前記レーザ
媒質または非線形光学材料の他方の端面を平面とした光
学デバイス。 - 【請求項6】 レーザ媒質または非線形光学材料の一方
の端面に第1の凸弧面を一体に形成するとともに、前記
レーザ媒質または非線形光学材料の他方の端面に第2の
凸弧面を一体に形成し、第1の凸弧面にレーザ光を全反
射する全反射膜を設け、第2の凸弧面にレーザ光の一部
を反射し一部を透過させる半透過膜を形成してレーザ共
振器を構成することを特徴とする光学デバイス。 - 【請求項7】 光学材料の表面上に形成されたフォトレ
ジスト膜に、フォトリソグラフィー法による露光、現像
により少なくとも1つの凸弧面を形成し、 光学材料の表面及び前記フォトレジスト膜をエッチング
して、フォトレジスト膜の前記凸弧面に類似した少なく
とも1つの凸弧面を光学材料の表面に形成する方法であ
り、 フォトリソグラフィー法で凸弧面を形成する方法とし
て、フォトレジスト膜に円形あるいは楕円形のパターン
を露光する露光工程において、露光強度を前記パターン
の中心から周辺に行くにつれ次第に変化させることを特
徴とする光学デバイスの製造方法。 - 【請求項8】 露光強度を前記パターンの中心から周辺
に行くにつれ次第に変化させる前記露光工程が、解像度
の低いレンズを露光用レンズとして用い、フォトマスク
の円形/楕円形パターンをフォトレジスト膜に結像して
露光する工程であることを特徴とする請求項7記載の光
学デバイスの製造方法。 - 【請求項9】 露光強度を前記パターンの中心から周辺
に行くにつれ次第に変化させる前記露光工程が、フォト
レジスト膜上に形成すべき円形/楕円形パターンをデフ
ォーカス状態でフォトレジスト膜に結像しフォトレジス
ト膜を露光する工程であることを特徴とする請求項7記
載の光学デバイスの製造方法。 - 【請求項10】 露光強度を前記パターンの中心から周
辺に行くにつれ次第に変化させる前記露光工程が、パタ
ーンを形成したフォトマスクを使用してフォトレジスト
膜を露光するとき、黒または白抜きの円形/楕円形をフ
ォーカスをずらして写真撮影し、中央部から周辺に行く
ほど黒化濃度が変化する円形/楕円形パターンを持つネ
ガフィルムを得、このネガフィルムを円形/楕円形パタ
ーン転写用原板としてフォトレジスト膜に結像し、ある
いは、フォトレジスト膜に原板を近接または密着させた
状態で露光する工程であることを特徴とする請求項7記
載の光学デバイスの製造方法。 - 【請求項11】 露光強度を前記パターンの中心から周
辺に行くにつれ次第に変化させる前記露光工程が、散乱
光を用いて、形成すべきパターンをフォトレジスト膜に
結像し、露光する工程であることを特徴とする請求項7
記載の光学デバイスの製造方法。 - 【請求項12】 散乱光を形成するため露光用光学系の
途中にディフーザを挿入したことを特徴とする請求項1
1記載の光学デバイスの製造方法。 - 【請求項13】 露光強度を前記パターンの中心から周
辺に行くにつれ次第に変化させる前記露光工程が、パタ
ーンを形成したフォトマスクをフォトレジスト膜から離
して両者間に間隔を設けた状態でフォトレジスト膜を露
光する工程であることを特徴とする請求項7記載の光学
デバイスの製造方法。 - 【請求項14】 光学材料の表面及びフォトレジスト膜
のエッチングをドライエッチングで行なうと共に、この
ドライエッチング条件をエッチング中、随時連続的又は
段続的に変化させることを特徴とする請求項7記載の光
学デバイスの製造方法。 - 【請求項15】 凸弧面を形成した光学材料の所定面を
更に鏡面研磨後、フォトレジスト膜を形成し、次いでこ
のフォトレジスト膜及び光学材料の研磨面をドライエッ
チングすることを特徴とする請求項7記載の光学デバイ
スの製造方法。 - 【請求項16】 光学材料の表面上に形成された概ね平
滑な上端面を有するフォトレジスト膜に、フォトリソグ
ラフィー法によってパターンを形成して円柱状または楕
円柱状のフォトレジスト膜を形成し、このフォトレジス
ト膜を熱処理して、このフォトレジスト膜の概ね平坦な
上端面を凸弧面に変形させ、光学材料の表面及び前記変
形したフォトレジスト膜をエッチングして、フォトレジ
スト膜の前記凸弧面に類似した少なくとも1つの凸弧面
を光学材料の表面に形成することを特徴とする光学デバ
イスの製造方法。 - 【請求項17】 光学材料の表面及びフォトレジスト膜
のエッチングをドライエッチングで行なうと共に、この
ドライエッチング条件をエッチング中随時連続的または
断続的に変化させることを特徴とする請求項16記載の
光学デバイスの製造方法。 - 【請求項18】 凸弧面を形成した光学材料の所定面を
更に鏡面研磨後、フォトレジスト膜を形成し、次いでこ
のフォトレジスト膜及び光学材料の研磨面をドライエッ
チングすることにを特徴とする請求項16記載の光学デ
バイスの製造方法。
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JP2001007065A Division JP2001242307A (ja) | 1991-06-21 | 2001-01-15 | 光学デバイスの製造方法 |
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---|---|
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- 1992-06-19 JP JP4161407A patent/JPH05173003A/ja active Pending
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