JP3666918B2 - 光学デバイス・光学デバイス製造方法 - Google Patents

光学デバイス・光学デバイス製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、光学デバイス・光学デバイス製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
新規な光学デバイス製造方法として「光学材料の表面上に形成された概ね平滑な上端面を有するフォトレジスト膜に、フォトリソグラフィ法によってパターンを形成して円柱状または楕円柱状のフォトレジスト膜を形成し、このフォトレジスト膜を熱処理して、このフォトレジスト膜の概ね平坦な上端面を凸弧面に変形させ、光学材料の表面および変形したフォトレジスト膜をエッチングして、フォトレジスト膜の前記凸弧面に類似した少なくとも1つの凸弧面を光学材料の表面に形成する」方法が、提案されている(特開平5−173003号公報 請求項16)。
【0003】
近来、マイクロレンズ等の光学デバイスにも、高い光学性能を得るために非球面形状の使用が意図されつつあるが、上記公報開示の方法は、設計通りの非球面を形成することは極めて難しい。
【0004】
即ち、上記エッチングを実行するドライエッチングプロセスにおいて、圧力が高い場合やエッチング時間が長い場合には、ドライエッチングプロセス中に等方性のエッチング(光学材料の表面に平行なエッチングベクトル成分を持つエッチング)が行われてしまい、フォトレジストの凸弧面形状が正確に彫り写されず、特に、凸弧面の裾野周辺部が所望の形状と異なる凹形状になる。
【0005】
このように光学材料表面に形成される凸弧面の裾野周辺部の形状が不正確となる等、形状制御性に欠け、高い光学性能を有する非球面の形成は極めて難しいのである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は上述した事情に鑑みてなされたものであって、裾野周辺部と中心側領域とで曲率の異なる凸の非球面形状を容易に形成できる新規な光学デバイス製造方法の提供を目的とする(請求項1〜5)。
【0007】
この発明の別の目的は、周辺部と中心側領域とで曲率の異なる凹の非球面形状を容易に形成できる新規な光学デバイス製造方法の提供にある(請求項7)。
【0008】
この発明の他の目的は、周辺部と中心側領域とで曲率の異なる凸もしくは凹の非球面形状を有する新規な光学デバイスの提供にある(請求項6,8)。
【0009】
また、上記光学デバイス製造方法の実施に適した光学デバイス用材料を提案する。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記「光学デバイス用材料」は、光透過性のデバイス材料の1以上の平坦な表面に、遮光性の中間層と、熱可塑性の感光性材料の薄層とを、上記表面側から上記順序に積層して構成される。
【0011】
「デバイス材料」とは、最終的に光学デバイスを構成することになる材料であり、光透過性の固体で、ドライエッチングが可能なものであれば特に制限なく使用できる。前記特開平5−173003号公報開示の光学材料、即ち、Nd:YAGやNd:Y3Al512等を初めとする各種のレーザ材料、BK7や石英ガラス等の各種ガラス材料は勿論、各種の結晶材料を用いることも可能である。
【0012】
またデバイス材料の形状も「平行平板」状の他、断面楔形状のものや、プリズム形状のもの等が可能である。
【0013】
「中間層」は、ドライエッチングで除去される金属材料もしくは非金属材料または有機化合物材料による「遮光性の薄膜」で、デバイス材料の1以上の平坦な表面に形成される。中間層の材料は、光学デバイス製造方法におけるエッチング工程において、デバイス材料と同じエッチング速度でエッチングされるものが用いられる。
【0014】
中間層を非金属材料で形成する場合は、SiやSiC等の真空蒸着やスパッタリングにより、厚さ:500〜10000Åに形成し、遮光するのがするのがよい。有機化合物材料で形成する場合には、遮光性材料(例えば、黒色材料)であれば良い。薄膜形成方法は、蒸着法やスプレ−法等、均一な薄膜の形成できる方法であれば特に制限無く利用できる。
【0015】
「感光性材料」は、熱可塑性即ち、加熱処理による熱変形を冷却後に維持する性質を持ち、且つ、フォトリソグラフィ法によりパターニングのできるものであればよく、公知の各種フォトレジストをポジ・ネガに拘らず利用できる。
【0016】
感光性材料が「薄層」であるとは、これにフォトリソグラフィによるパターニングを行った場合に、厚さ方向の断面形状における「縁の部分」が「ダレた」状態とならず、きちんとした方形状の断面形状をもったパターンを形成できる厚さであり、このような条件を満たす厚さの範囲内で、形成目的である非球面形状の裾野周辺部の形状に応じて厚さが決定される。
【0017】
請求項1記載の「光学デバイス製造方法」は、上記の光学デバイス用材料を用い、「凸の非球面形状」を有する光学デバイスを製造する方法であって、第1パターニング工程と、第1熱変形工程と、第1エッチング工程と、感光性材料層形成工程と、第2パターニング工程と、第2熱変形工程と、第2エッチング工程とを有する。
【0018】
「第1パターニング工程」は、光学デバイス用材料の最上層である感光性材料の薄層に、露光により光学デバイスの端面形状をパターニングする工程である。このパターニングは、公知のフォトリソグラフィ法で行うことができる。光学デバイスの端面形状の露光は、マスクを用いた均一露光で行っても良いし、レーザ描画等の方法で行っても良い。
【0019】
上記「光学デバイスの端面形状」は、最終的に形成される「凸の非球面形状」を、それが形成されたデバイス材料表面に直交する方向から見た状態において、上記非球面形状の外輪郭を与える形状である。
【0020】
「第1熱変形工程」は、パタ−ニングされた感光性材料を加熱し、熱変形(表面張力の作用および熱流動の作用)により1以上の、所望の凸曲面形状を創成する工程である。即ち、上記第1パターニング工程により得られた「光学デバイスの端面形状」を有する感光性材料の薄層の表面が熱変形により「凸曲面形状」となるのである。
第1熱変形工程により創成される凸曲面形状の数と配列は、第1パターニング工程でパターニングされるパターンにより定まる。
【0021】
「第1エッチング工程」は、第1熱変形工程後、エッチングにより上記凸曲面形状の「周辺裾野部の形状」をデバイス材料に彫り写すとともに、上記周辺裾野部の内側において「中間層が残る」ように異方性のドライエッチングを行う工程である。
【0022】
「感光性材料層形成工程」は、第1エッチング工程後、デバイス材料と残留した中間層との上に、熱可塑性で「ポジの感光性材料層」を形成する工程である。この工程で形成される感光性材料は「ポジ」即ち、現像の際に、露光された部分が除去されるような材料であり、ポジである限りにおいて、光学デバイス用材料で中間層の上に形成されている感光性材料と同じものを用いることができる。
【0023】
「第2パターニング工程」は、第1エッチング工程の結果「残留した中間層」をマスクとして、デバイス材料側から露光を行い、中間層で遮光されたポジの感光性材料層による3次元パターンを得る工程である。
【0024】
このように、第2パターニング工程においては、ポジの感光性材料層の露光がデバイス材料側から行われるので、デバイス材料には「光透過性」が要求されるのである。
【0025】
「上記3次元のパターン」は、残留した中間層の形状を底面形状として厚み方向にこの底面形状と合同的な形状を有する「柱形状」のパターンである。
【0026】
「第2熱変形工程」は、第2パターニング工程後、ポジの感光性材料層による3次元パターンを加熱し、熱変形により、1以上の、第2の所望の凸曲面形状を創成する工程である。
【0027】
第2の凸曲面形状の数と配列は、第1パターニング工程でパターニングされるパターンのものと合致する。
【0028】
「第2エッチング工程」は、第2熱変形工程後、1以上の第2の凸曲面形状と前記周辺裾野部の形状とを、異方性のドライエッチングによりデバイス材料に彫り写して、デバイス材料に1以上の凸の非球面形状を形成する工程である。
【0029】
上記「第1エッチング工程」は、第1熱変形工程後の第1感光性材料の裾野周辺部の形状をデバイス材料に彫り写すことが目的であり、第1エッチング工程が終了した時点で、光学デバイス材料の感光性材料が中間層上に残っていても構わない。
【0030】
感光性材料層形成工程により形成されるポジの感光性材料層の「膜厚」も、第2パターニング工程により、厚さ方向の断面形状における「縁の部分」が「ダレた」状態とならず、きちんとした方形状の断面形状をもったパターンを形成できる厚さであり、このような条件を満たす厚さの範囲内で、形成目的である非球面形状の中心側部分の形状に応じて決定される。
【0031】
上記請求項1記載の光学デバイス製造方法において、第1および/または第2ドライエッチングは、ECR,RIE等の「プラズマエッチング」であることが好ましい(請求項2)。
【0032】
また、請求項1または2記載の光学デバイス製造方法における、第1および/または第2エッチング工程において、選択比は「時間的に一定」とすることもできるが、「選択比を時間的に変化」させてもよい(請求項3)。
【0033】
さらに、請求項1または2または3記載の光学デバイス製造方法で製造された光学デバイスの「少なくとも非球面形状部に反射膜を形成」してもよく(請求項4)、非球面形状を形成された領域の一部(非球面以外の部分)に、遮光膜を形成してもよい(請求項5)。
【0034】
請求項6記載の「光学デバイス」は、上記請求項1〜5記載の光学デバイス製造方法の何れかにより製造される光学デバイスである。
【0035】
この「光学デバイス」は、特開平5−173003号公報開示のような、レーザ共振器やモノリシックレーザシステム、非線形光学デバイス、マイクロレンズ、リングレーザや、あるいはマイクロレンズアレイ、マイクロレンズ付きプリズム、マイクロレンズアレイ付きプリズム、マイクロ凸面鏡、マイクロ凸面鏡アレイ等として実施できる。
【0036】
例えば、上記請求項1〜5記載の製造方法は、レーザ共振器や、マイクロレンズ、マイクロレンズアレイ、マイクロレンズ付きプリズムやマイクロレンズアレイ付きプリズムの製造に適している。また、請求項7記載の製造方法は、マイクロ凸面鏡やマイクロ凸面鏡アレイの製造に適している。
【0037】
勿論、上記マイクロレンズアレイ、マイクロ凸面鏡アレイ、マイクロレンズアレイ付きプリズムにおけるアレイは1次元配列でも2次元配列でも良い。
【0038】
さらに、上記請求項1〜3記載の光学デバイス製造方法で製造された光学デバイスを「型」として用いることにより、所望の凹の非球面形状を持つ光学デバイスを「型成形」で製造することができる(請求項7)。
【0039】
成型される側の材料は、プラスチックやガラスが適しているが、必ずしも光透過性を必要としない。透明な材料に形成型する場合は、凹の非球面形状を持ったマイクロレンズやマイクロレンズアレイを作製でき、この場合も、光学作用に不要な部分には遮光膜を形成できる。あるいは、凹の非球面形状部分に反射膜を形成してマイクロ凹面鏡とすることもでき、この場合の成型される材料には光透過性が要求されない。
【0040】
請求項8記載の「光学デバイス」は、請求項7記載の光学デバイス製造方法で製造される光学デバイスである。
【0041】
請求項1記載の発明において「第1および第2エッチング工程」は、いずれも、面に直交する方向へエッチングが進行する「異方性」のエッチングで行われるが、この異方性は実質的に異方性であればよく、エッチング速度ベクトルの面に平行な成分の大きさが、面に直交する成分の大きさに比して無視できるほどに小さければ良い。
【0042】
【作用】
図1(a)において、符号100は「デバイス材料」を示す。デバイス材料100の平坦な表面に、所望の厚さに中間層101が遮光性の薄膜層として形成され、その上に熱可塑性の感光性材料の薄層102が積層されている。
この構成は「光学デバイス用材料」の基本的な構成である。
【0043】
図1(a)に示す光学デバイス用材料の、感光性材料の薄層102に対してマスク103を用いる露光により「光学デバイスの端面形状」をパターニングする「第1パターニング工程」を行った状態を図1(b)に示す。
【0044】
第1パターニング工程の露光は、上記の如くマスク103を用いて光を均一照射して行ってもよいし、レーザ描画によりパターンを描き込んで行っても良い。
【0045】
露光により、光照射されなかった部分(感光性材料がネガ型の場合)もしくは光照射された部分(感光性材料がポジ型の場合)を(現像とリンスで)除去すると、図1(b)に示すようにパターニングがなされる。
【0046】
上記「光学デバイスの端面形状」は、図1(b)において、パターニングされた感光性材料の薄層104の形状を、図1(b)の上方から見た形状を言い、例えば、円形状や楕円形状、正方形形状や長方形形状、あるいは5角形や6角形等の多角形形状であり得る。
【0047】
感光性材料の薄層102を露光する光は、薄層102を、その厚み方向へ均一に透過する。このため、第1パターニング工程後の形状は、例えばマスクを用いる露光の場合に、薄層102の厚み方向にわたって「正確にマスクのパターンと一致」したものになる。
【0048】
第1パターニング工程が終了したら、パターニングされた薄層104を加熱し、材料の熱可塑性を利用して熱変形する「第1熱変形工程」を行う。この工程により、感光性材料の薄層104は熱可塑性により熱変形し、その表面形状が凸曲面化して凸曲面形状105が創成される。
【0049】
続いて、「第1ドライエッチング工程」を行う。即ち、ドライエッチングによって、感光性材料による凸曲面形状105を、中間層101とデバイス材料100に彫り写す。
【0050】
即ち、凸曲面形状105の「周辺裾野部」の形状をデバイス材料100に彫り写すとともに、周辺裾野部の内側において中間層が残るように異方性のドライエッチングを行う。即ち、図1(d)において、符号107は、デバイス材料100に彫り写された「凸曲面形状105の裾野周辺部」を示し、符号106は裾野周辺部の内側に残された「中間層」を示す。
【0051】
上記第1熱変形工程により感光性材料に形成された凸曲面形状105の「裾野周辺部」の形状は、目的とする非球面形状の裾野部分にあたり、予め光学設計された形状である。感光性材料の薄層102の厚さの設定、第1パタ−ニング工程後の第1熱変形工程は上記光学設計値に基づいた条件に従って行なわれる。
【0052】
上記第1エッチング工程においては、裾野周辺部の形状を正確に「中間層と光学デバイス用材料」に彫り写す必要があるため、中間層は、デバイス材料とエッチング速度が等しくなるように材料を選択されるのである。
【0053】
図1(d)では、熱変形した感光性材料の凸曲面形状が全て「中間層とデバイス材料と」に彫り写されたように記載されているが、実際には、目的とする「裾野周辺部」の形状がデバイス材料100に転写されていれば良く、第1エッチング工程後に、感光性材料による凸曲面形状105の頂上部近傍の部分が中間層上に残っていても良い。このような場合には、感光性材料層形成工程に先立ち、第1エッチング工程の一部として「導入するガス種類を変更し、中間層上に残った感光性材料のみをエッチング」する。
【0054】
続いて「感光性材料層形成工程」を行う。即ち、第1エッチング工程後にデバイス材料100と残留した中間層106との上に、熱可塑性でポジの感光性材料による感光性材料層106を、塗布等の方法により形成する。感光性材料層106は薄層102を構成する感光性材料と同じ材料でも良いし、異なっていても良い。
【0055】
ここで例示している感光性材料は紫外線に感度を持つポジ型のフォトレジストである。従って、デバイス材料100は「紫外光」を透過させるものであれば良く、可視光に対して透明である必要は必ずしも無い。
【0056】
次に、「第2パターニング工程」を行う。即ち、図1(e)に示す如く、デバイス材料100の裏面側から紫外光U.Vを照射し、感光性材料層109をデバイス材料100の側から露光する。
【0057】
この露光の際、感光性材料層109は、第1エッチング工程により残留された中間層106の形状に対応する部分だけが遮光される。
【0058】
露光後、現像とリンスとに依り、感光性材料層109の露光された部分を除去すると、残留中間層106の形状に対応した感光性材料層109による「3次元のパターン」が、残留した中間層106の形状を底面形状として厚み方向にこの底面形状と合同的な形状を有する「柱形状」のパターンとして形成される。
【0059】
この状態を図1(f)に示す。符号110は、3次元パターンをなす柱形状の部分である。
【0060】
続いて、「第2熱変形工程」を行い、熱可塑性材料である感光性材料の3次元パターン110を加熱し、熱変形(熱流動と表面張力の作用により生じる)により1以上の、所望の第2の凸曲面形状を創成する。
【0061】
この状態を図1(g)に示す。符号111で示す第2の凸曲面形状は、目的とする非球面形状の頂上部分(中心側部分)の形状にあたり、予め光学設計された形状である。従って、感光性材料層109の層の厚さの設定および第2熱変形工程は上記光学設計値に基づいた条件に従って行なわれる。
【0062】
この後、「第2ドライエッチング工程」では、第2の凸曲面形状111の形状が感光性材料の厚み方向へ完全にエッチングされるまでドライエッチングが実行される。すると図1(h)に示すように(g)に示された形状に正確に従う「デバイス材料100の3次元パターン」が得られる(選択比が1である場合)。
【0063】
図1(h)において、符号112で示す部分は凸曲面形状111と同形状であり、符号113で示す部分は、先に、第1熱変形工程で形成された凸曲面形状の裾野周辺部の形状と同型である。
【0064】
3次元パターン110を「異方性のドライエッチング」により得ているため、感光性材料109のパターン110の縁の部分に「ダレ」が生じることがない。
【0065】
中間層101をSi,SiC,Si34等の遮光性薄膜として形成すると、エッチング工程をドライエッチングで行うことができるから、エッチング条件の選択によりすれば、「光学デバイス用材料」、「中間層」、「第2感光性材料層」のエッチング速度が互いに等しい条件でエッチング出来る。
【0066】
また感光性材料109の層とデバイス材料100と中間層101とでエッチング速度が1と異なれば、デバイス材料100に彫り写された、凸曲面形状は感光性材料109の層に創成された凸曲面形状111を、その高さ方向に「一律に拡大もしくは縮小した形状」となるが、いずれにしても創成された第2の凸曲面形状111と対応した形状となる。
【0067】
図1では、デバイス材料100に凸の非球面形状を、一度の複数個形成する場合が描かれているが、形成する凸の非球面形状は、勿論1つでもよい。
【0068】
上述したように、第1パターニング工程の際に露光される「光学デバイスの端面形状」は、円形状や楕円形状のほか、正方形形状や長方形形状、あるいは多角形形状であることもあり、熱変形工程後に、熱可塑性材料層に創成される「凸曲面形状」は、単純に「凸弧面」と呼べないようなものもあるので、この明細書に於いては、熱変形工程で創成される面形状を、一般的に「凸曲面形状」と呼ぶのである。
【0069】
【実施例】
以下、実施例を説明する。
【0070】
図2(a)は「光学デバイス用材料」の1例を示している。この例の形態は、光学デバイス用材料として最も基本的なものである。
【0071】
デバイス材料301は「平行平板」であり、その一方の平坦な表面に、中間層302と、所定の厚さ(前述したように、最終的にデバイス材料に形成する凸の非球面形状の裾野周辺部に応じて設定される)の熱可塑性の感光性材料の薄層303を上記表面側から上記順序に積層して「光学デバイス用材料」が構成されている。
【0072】
このような光学デバイス用材料に対して図1に即して説明した、請求項1記載の光学デバイス製造方法を実行すれば、基本的に図2(b)に示す如く、一方の面に所望の凸の非球面形状304を有する光学デバイス、あるいは(c)に示すように、一方の面に、複数の所望の凸の非球面形状304A,304B,304C,304D,...を有する光学デバイスを得ることができる。
【0073】
図2(b)に示す光学デバイスは「マイクロレンズ」として、また(c)に示す光学デバイスは「マイクロレンズアレイ」として使用することができる。
【0074】
図2(b)に示す光学デバイスはまた、デバイス材料301として「レーザ媒質」を用い、凸の非球面形状304Aの形成された面と、これに対応する面(図で下側の平坦な面)に反射面を形成することにより、特開平5−173003号公報のような「レーザ共振器」として使用できる。
【0075】
図2(b)に示す光学デバイスの、非球面形状304Aの形成された領域の一部には、(d)に示すように、凸曲面形状304Aを除くように遮光膜305を形成することができる(請求項4)。勿論、遮光膜は、図2(c)のように、複数の非球面形状が形成されるばあいには、非球面形状304A,304B,..等を除くように形成することができる。
【0076】
このように遮光膜を形成すると、光学デバイスをマイクロレンズとして使用する場合、光を有効にレンズ面部分(凸の非球面形状部分)にのみ入射させることができ、マイクロレンズの結像作用に迷光となる成分を有効に除去することができる。「遮光膜」は、例えば、金属膜を蒸着して形成してもよいし、各種の遮光性材料を「印刷や吹き付け等」で膜状に形成して遮光膜としてもよい。
【0077】
また、凸の非球面形状の形成された領域に、図2(e)に示すように、反射膜306を形成することができる(請求項5)。図2(c)の場合にも、「凸曲面形状の形成された面全体」に反射膜を形成することができることは言うまでもない。
【0078】
このような場合、反射膜306をマイクロ凸面鏡として使用できるし、光をデバイス材料301の平坦な面(凸曲面形状の形成されていない側の面)から入射させることにより、上記反射膜306をマイクロ凹面鏡あるいはマイクロ凹面鏡アレイとして使用することができる。
【0079】
図2(b),(c),(d)に示す如き光学デバイスは、単独でマイクロレンズやマイクロレンズアレイとして用いることができるが、これらを組み合わせて用いることもできる。
【0080】
例えば、図2(f)に示す例は(b)のタイプの光学デバイスと別のタイプの光学デバイス307とを対向させ、それぞれの凸曲面形状の「光軸が合致する」ように組み合わせた例である。このように、2以上の光学デバイスを組み合わせることで、より広範な光学特性を実現できる。
【0081】
勿論、図2(c)に示すタイプの光学デバイスを(f)の場合のように組み合わせることも可能である。
【0082】
以下、請求項1記載の製造方法に関する具体的な例を説明する。
【0083】
具体例1
図3に示すような「マイクロレンズアレイ」を作製した。
【0084】
このマイクロレンズアレイは、「デバイス材料」としての短冊型に細長い平行平板状の石英ガラス11の片面に、凸の非球面形状による4個の屈折面L1,L2,L3,L4を、石英ガラス11の長手方向へ等間隔で配列形成したものである。
【0085】
長さ:10mm、幅:5mm、厚さ:0.5mm、屈折率:1.45290(波長830μmの光に対するもの)の石英ガラス11をデバイス材料とした。
【0086】
上記マイクロレンズの光学構成は図4に示す如くである。
屈折面L1〜L4は同一形状で、レンズ径入射側(R1面):0.090mmφ、レンズ径出射側(R2面):0.106mmφ、曲率半径(R1面):−0.048mm(光軸近傍の曲率半径)、曲率半径(R2面):∞であり、凸レンズとしての設計上の焦点距離は0.106mmである。
【0087】
第2面(平面)からの像距離は2.0076mm、第1面(非球面)からの物体距離は0.0996mm、像側NAは0.0264,物体側NAは0.356である。
【0088】
レジスト等の感光性材料は熱可塑性を有する。この感光性材料の層に「光学デバイスの端面形状」に応じて形成された3次元のパターンを熱処理して得られる凸曲面形状の曲率半径は感光性材料の層の厚さに「反比例的」であり、端面形状の径に「比例的」である。
【0089】
端面形状における「径」を定めると、感光性材料の層の熱処理により形成すべき凸曲面形状の曲率半径を所望の値にするための、感熱性材料の層厚が定まる。このようにして定められた層厚で、凸曲面形状を熱処理により形成する際、熱処理の条件、即ち、熱処理温度や熱処理時間等を調整することにより上記曲率半径の大きさを微調整できる。
【0090】
屈折面L1〜L4は、上記端面形状を円形状とし、直径を0.09mm、配列ピッチを0.10mmとした。そこで、石英ガラス11の一方の平坦な面に、中間層として「Si層」を厚さ:1100Åに蒸着形成した。さらに、この中間層上に感光性材料の薄層を形成した。
【0091】
即ち、具体的には、屈折面である非球面形状の裾野周辺部の曲率半径として所望の値を実現するように、感光性材料として「東京応化工業株式会社製のポジ型フォトレジスト(商品名:OFPR800)」をスピンコートした後、プリベークして厚さ:7.2μmの薄層として形成した。
【0092】
「直径:0.09mmの黒円を0.10mmピッチで配列させたマスク」を用いて露光を行い(図1(a)参照)、光照射された部分を除去することにより、感光性材料の薄層をパターニングする「第1パターニング工程」を行い、これを「第1熱変形工程」としてのポストベ−クで熱変形させて高さ10.1μmの球形状を製作した(図1(c)参照)。この時の曲率は、R=105.3μmである。第1熱変形工程は、加熱温度:160度C、加熱時間:30分である。
【0093】
この状態から「第1ドライエッチング工程」を行った。即ち、ECRプラズマエッチング装置に上記石英ガラス11をセットし、「選択比:1.0」の条件でドライエッチングし、Si中間層と基板材料に、上記感光性材料の薄層の熱変形による凸曲面形状の裾野周辺部形状を彫り写した。
【0094】
即ち、酸素:0.5sccm,CHF3:5.0sccm,Ar:0.5sccm,CCl4:1.2sccmを導入し、反応室内圧力:2×10~4Torr、マイクロ波実効電力:600W、RF実効電力:500Wで40分間のエッチングを行った。上記条件では、石英材料、Si、感光性材料共に同じ速度でエッチングされる。
【0095】
このとき、彫り写した形状は「熱変形した球形状の裾野周辺部で高さ4μmに相当する部分」である。従って、4μm以上の高さの部分は感光性材料の薄層として当初の球形状を有したままである。
【0096】
次いで、エッチング条件を変更し、凸曲面形状である球形状の頂上近傍の部分、即ち「高さ:4.1μm以上の部分に残る感光性材料」だけをエッチングで除去した。この時残った中間層の直径は、0.0706mmであった(図1(d)参照)。
【0097】
次ぎに、中間層が残されている石英ガラス上に、前記と同じ感光性材料を前記と同様の工程で塗布しプリベ−クして、残留中間層から高さ:11.8μmの厚さに塗布した(感光性材料層形成工程;図1(e)参照)。
【0098】
続いて、石英ガラスの裏面から石英ガラスを介して露光を行ない、中間層であるSi層をマスクとして感光性材料層をパタ−ニングした。現像,リンスの後、これを第2熱変形工程であるポストベ−クで熱変形させて中間層上の感光性材料を高さ:16.5μmの球形状(第2の凸曲面形状)に変形させた。この時の曲率半径は46.0μmである。
【0099】
この状態は、石英ガラス表面に曲率:R=105.3μm、高さ:4μm、上底長さ:70.6μmのお椀を伏せた形状が裾野周辺部の形状として形成され、その上にSiによる中間層を挟んで、曲率:R=46.0μmで高さ16.5μmの感光性材料による球形状が乗った形状である(図1(g)参照)。
【0100】
この状態から「第2ドライエッチング工程」を行った。即ち、ECRプラズマエッチング装置に石英ガラスをセットし、選択比:0.8〜1.0の条件で(感光性材料のエッチング速度が大きな条件で、高さ方向に均一に潰し込んだ形状になるように)時間経過とともにエッチング条件を変化させて、酸素:1.0〜0.5sccm,CHF3:5.0sccm,Ar:0.5sccm,CCl4:1.2sccmを導入し、反応室内圧力:2×10~4Torr、マイクロ波実効電力:600W、RF実効電力:500Wで135分間のドライエッチングを行った。
【0101】
その後、上記感光性材料による球形状を完全に彫り写した後、更に10分間エッチングを行なった。
【0102】
感光性材料に対するエッチング速度と、石英ガラスに対するエッチング速度とは互いに殆ど等しい。上記方法で形成した光学素子は等方性エッチングの影響が少なかったため、裾野周辺部の形状が凹形状とならずに下記の非球面形状を創成することが出来た(図1(h)参照)。
【0103】
即ち、上記第1面の非球面形状は、周知の非球面式:
Z=(1/R)h2/{1+√[1−(K+1)(1/R)22]}
+A・h4+B・h6+C・h8
R:光軸上の曲率半径
h:光軸からの距離
K:円錐定数
A,B,C:高次の非球面定数
Z:レンズ頂点からの距離
において、
R=−0.048mm
K=−0.22954×101
A,B,C=0
の形状をもった凸の非球面形状が4個、石英ガラス11の表面形状として彫り写されて形成された。このようにして4個の非球面マイクロレンズのアレイを形成できた。これらレンズの焦点距離は、計算値どおり0.106mmで、実質的に設計値通りであった。波面収差は0.0006mmであった。
【0104】
具体例2
上記具体例1と同様、図4に示すようなマイクロレンズアレイを作製した。
【0105】
このマイクロレンズアレイは、デバイス材料としてSF60の短冊型に細長い平行平板を用い、その片面に凸の非球面形状による4個の屈折面L1,L2,L3,L4を、SF60の平行平板の長手方向へ、等間隔で配列形成したものである。
【0106】
長さ:10mm、幅:5mm、厚さ:0.5mm、屈折率:1.78278(波長830μmの光に対するもの)のSF60をデバイス材料とした。
【0107】
上記レンズの光学構成は、図5に示す様な構成である。
【0108】
屈折面L1〜L4は同一形状で、レンズ径入射側(R1面):0.086mmφ,レンズ径出射側(R2面):φ0.100mmφ、曲率半径(R1面):−0.083mm、曲率半径(R2面):∞であり、凸レンズとしての設計上の焦点距離は0.106mmである。第2面(平面)からの像距離は、1.8939mm,第1面(非球面)からの物体距離は、0.0995mmである。像側NAは0.0264,物体側NAは0.365である。
【0109】
屈折面L1〜L4は端面形状を円形状とし、直径を0.086mm、配列ピッチを0.10mmとした。そこで、SF60の表面上に中間層として「Si層」を、厚さ:1100Åに蒸着形成した。さらに、その上に感光性材料の薄層を、屈折面の曲率半径として所望の値を実現するように「東京応化工業株式会社製のポジ型フォトレジスト(商品名:OFPR800)」をスピンコートした後、プリベークして厚さ:7.0μmの薄層として形成した。
【0110】
直径:0.086mmの黒円を0.10mmピッチで配列させたマスクを用いて露光を行い、光照射された部分を除去することにより、感光性材料の薄膜をパターニングする「第1パターニング工程」を行い、これを「第1熱変形工程」であるポストベ−クで熱変形させて高さ9.8μmの球形状(凸曲面形状)を製作した。この時の曲率は、R=99.24μmである。熱変形工程は、加熱温度:160度C、加熱時間:30分である。
【0111】
この状態から「第1ドライエッチング工程」を以下のように行った。即ち、ECRプラズマエッチング装置にSF60の平行平板をセットし、選択比:1.0の条件でドライエッチングし、Si中間層と基板材料に上記球形状の裾野周辺部の形状を彫り写した。
【0112】
即ち、酸素:0.5sccm,CHF3:5.0sccm,Ar:0.5sccm,CCl4:1.2sccmを導入し、反応室内圧力:2×10~4Torr、マイクロ波実効電力:600W、RF実効電力:500Wで120分間のエッチングを行った。上記条件では、SF60、Si、感光性材料共に同じ速度でエッチングされる。
【0113】
このとき彫り写された形状は、熱変形した球形状の裾野周辺部の部分で、高さ4μmに相当する部分であり、4μm以上の高さの部分は感光性材料の薄層として球形状を有したままである。そこで、エッチング条件を変更し、中間層より上にある感光性材料だけをエッチングで除去した。残った中間層の直径は0.0668mmであった。
【0114】
次ぎに、前記と同じ感光性材料を前記と同様の工程で塗布しプリベ−クして中間層から高さ:6.5μmの厚さに塗布した(感光性材料層形成工程)。
【0115】
続いて、平行平板の裏面側から露光を行ない、中間層であるSi層をマスクとして感光性材料をパタ−ニングした(第2パターニング工程)。露光後、現像とリンスを行った後、「第2熱変形工程」としてポストベ−クを行い、感光性材料を熱変形させて中間層上の感光性材料により高さ:9.1μmの球形状を創成した。この時の曲率は、R=65.8μmである。
【0116】
この状態は、SF60の平行平板の表面に曲率:R=99.2μmで高さ4μmで上底長さが66.8μmのお椀を伏せた形状が形成され、その上にSi層による中間層を挟んで、曲率:R=65.8μmで高さ9.1μmの感光性材料による球形状が乗った形状である。
【0117】
この状態から「第2ドライエッチング工程」を行った。
ECRプラズマエッチング装置にSF60平行平板をセットし、選択比:0.8〜1.0の条件で(感光性材料のエッチング速度が大きな条件で、高さ方向に均一に潰し込んだ形状になるように)時間経過とともにエッチング条件を変化させて、酸素:1.0〜0.5sccm,CHF3:5.0sccm,Ar:0.5sccm,CCl4:1.2sccmを導入し、反応室内圧力:2×10~4Torr、マイクロ波実効電力:600W、RF実効電力:500Wで195分間のエッチングを行った。
【0118】
その後、感光性材料層の形状を完全に彫り写した後、更に20分間エッチングを行なった。
【0119】
なお、感光性材料に対するエッチング速度と、デバイス材料であるSF60に対するエッチング速度とは互いに殆ど等しい。上記方法で形成した光学素子は、等方性エッチングの影響を少なくしたため、裾野形状が凹形状とならずに下記の非球面形状を創成することが出来た。
【0120】
つまり、上記第1面の非球面形状は、前述の非球面式において、
R=−0.086mm
K=−0.35523×101
A,B,C=0
の形状をもった凸非球面形状が4個、SF60の平行平板の表面形状として彫り写されて形成された。このようにして、4個の非球面マイクロレンズのアレイを形成できた。これら非球面マイクロレンズの焦点距離は、計算値どおり0.106mmで、実質的に設計値通りであった。
【0121】
具体例1,2の光学系は、図5に示すようにLD1とマイクロレンズアレイ11Aを、コリメートレンズCLと集光レンズOLとともに組み合わせて配置することによって、高密度記録用光学系に用いられるマイクロレンズアレイである。
【0122】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば新規な光学デバイス・光学デバイス製造方法を提供できる。
【0123】
この明細書において提案する「光学デバイス用材料」は請求項1以下の製造方法の実施を容易且つ確実ならしめることができる。
【0124】
請求項1〜5記載の発明は、デバイス材料に凸の非球面形状を極めて精度良く形成することを可能とする。
【0125】
請求項4,5の発明は、反射膜や遮光膜を設けることにより、一段と光学性能の優れた光学デバイスの提供を可能とする。
【0126】
また、請求項7記載の方法では精度の良い凹の非球面形状を持つ光学デバイスを多量に製造することが可能である。
【0127】
請求項6,8記載の光学デバイスは、形成される凸あるいは凹の非球面形状の精度が良いため光学性能が良好である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 請求項1記載の光学デバイス製造方法を説明するための図である。
【図2】 光学デバイス用材料の1例(a)と、これから得られる種々の光学デバイス(b)〜(f)を説明するための図である。
【図3】 請求項1記載の発明で製造される光学デバイスの具体的1例であるマイクロレンズアレイを示す図である。
【図4】 図4の具体例におけるマイクロレンズの光学構成を説明するための図である。
【図5】 具体例のマイクロレンズアレイを用いる光学デバイスの1例を示す図である。
【符号の説明】
100 デバイス材料
101 中間層
102 熱可塑性の感光性材料の薄層
104 第1パターニング工程後の感光性材料の薄層
105 第1熱変形工程後の感光性材料の凸曲面形状
106 第1エッチング工程後に残留した中間層
109 感光性材料層形成工程により形成される層をなす感光性材料
110 第2パターニング工程後の感光性材料による3次元パターン
111 第2熱変形工程後の感光性材料

Claims (8)

  1. 光透過性のデバイス材料の平坦な表面に、遮光性の中間層と、熱可塑性の感光性材料の薄層とを、上記表面側から順序に積層して構成される光学デバイス用材料の、上記感光性材料の薄層に、露光により光学デバイスの端面形状をパターニングする第1パターニング工程と、
    第1パターニング工程によりパタ−ニングされた感光性材料を加熱し、熱変形により1以上の、所望の凸曲面形状を創成する第1熱変形工程と、
    第1熱変形工程後、エッチングにより、上記凸曲面形状の周辺裾野部の形状をデバイス材料に彫り写すとともに、上記周辺裾野部の内側において上記中間層が残るように異方性のドライエッチングを行う第1エッチング工程と、
    第1エッチング工程後、デバイス材料と残留した中間層との上に、熱可塑性でポジの感光性材料層を形成する感光性材料層形成工程と、
    上記残留した中間層をマスクとして、デバイス材料側から露光を行い、中間層で遮光された上記ポジの感光性材料層による3次元パターンを得る第2パタ−ニング工程と、
    第2パターニング工程後、上記ポジの感光性材料層による3次元パターンを加熱し、熱変形により、1以上の、第2の所望の凸曲面形状を創成する第2熱変形工程と、
    第2熱変形工程後、上記1以上の第2の凸曲面形状と上記周辺裾野部の形状とを、異方性のドライエッチングにより上記デバイス材料に彫り写して、デバイス材料に1以上の凸の非球面形状を形成する第2エッチング工程とを有する光学デバイス製造方法。
  2. 請求項1記載の光学デバイス製造方法において、
    第1および/または第2エッチング工程が、ECR,RIE等のプラズマエッチングであることを特徴とする光学デバイス製造方法。
  3. 請求項1または2記載の光学デバイス製造方法において、
    第1および/または第2エッチング工程において、選択比を時間的に変化させることを特徴とする光学デバイス製造方法。
  4. 請求項1または2または3記載の光学デバイス製造方法で製造された光学デバイスの少なくとも非球面形状部に、反射膜を形成することを特徴とする光学デバイス製造方法。
  5. 請求項1または2または3記載の光学デバイス製造方法で製造された光学デバイスの、非球面形状を形成された領域の一部に、遮光膜を形成することを特徴とする光学デバイス製造方法。
  6. 請求項1または2または3または4または5記載の光学デバイス製造方法で製造される光学デバイス。
  7. 請求項1または2または3記載の光学デバイス製造方法で製造された光学デバイスを型として用い、所望の凹の非球面形状を1以上有する光学デバイスを型成形で製造することを特徴とする光学デバイス製造方法。
  8. 請求項7記載の光学デバイス製造方法で製造される光学デバイス。
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