JP2004251992A - マイクロレンズ付基板の製造方法、液晶表示パネルの対向基板の製造方法及び液晶パネルの製造方法 - Google Patents

マイクロレンズ付基板の製造方法、液晶表示パネルの対向基板の製造方法及び液晶パネルの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ドライエッチングプロセスを使用することなく、外周部における収差を低減できる形状のマイクロレンズを形成可能とする。
【解決手段】透光性基板1の表面に開口20を設けたマスク層2aを形成して透光性基板1をエッチング液によってエッチングして第1の凹部11を形成する第1のエッチング工程と、上記開口20を大きくして第2のエッチング用開口21を形成する第2のエッチング用開口部形成工程と、この2のエッチング用開口21を通じてエッチング液によるエッチングを行って複数の異なる曲面からなる表面を有する第2の凹部12を形成する第2のエッチング工程と、第2の凹部12に透光性基板1と屈折率の異なる媒体4を充填してマイクロレンズ部を形成するマイクロレンズ形成工程とを有する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、透光性基板にマイクロレンズが形成されたマイクロレンズ付基板の製造方法、このマイクロレンズを用いた液晶パネルの対向基板の製造方法及び液晶パネルの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、液晶パネルを用いた液晶プロジェクタ等の投射型の液晶表示装置が知られている。投射型の液晶表示装置に用いられる液晶パネルは、複数の画素電極及びこれを駆動するためのスイッチング素子が形成された駆動基板と、この駆動基板に対向して設けられる基板であって、上記各画素電極に対向する位置にそれぞれ対向電極が形成された対向基板とを有し、上記駆動基板と対向基板との間に液晶を存在させたものである。画像信号に基づいて前記スイッチング素子が制御されると、前記2つの電極間にある液晶に印加される電力が制御される。
【0003】
その結果、対向基板側から入射されて各画素部分を通過して駆動基板側から出射する光の透過具合が液晶によって制御されて画像信号に基づいた投射画像が造られていくものである。なお、このような液晶パネルにおいては、駆動基板のスイッチング素子に有害な光が当たるのを防止するために、対向基板の上記スイッチング素子に対向する部分に遮光膜が形成されるようにした遮光膜パターンである、いわゆるブラックマトリクスが、上記対向基板に設けられる場合がある。
【0004】
近年では、このような液晶表示装置において、高精細化に伴い、従来はブラックマトリクスやスイッチング素子に相当する位置に入射して表示に寄与しなかった光を効率的に利用するために、対向基板としてマイクロレンズアレイが形成されたマイクロレンズアレイ付基板が用いられるようになってきている。
【0005】
すなわち、マイクロレンズアレイを用いない場合は、対向基板側から投射用の光を入射させた場合、その光の一部は、ブラックマトリクスやスイッチング素子に当たって投射画像形成のための光としては利用されず、無駄になっていた。このため、投射画像の輝度向上のうえで不利であった。そこで、マイクロレンズアレイを対向基板に形成し、レンズがない場合にはブラックマトリクス等に入射するはずであった部分の光も集めて画素部分を通過させるようにしたものである。
その結果、対向基板側から入射されて各画素部分を通過して駆動基板側から出射する光の透過具合が液晶によって制御されて画像信号に基づいた投射画像が造られていくものである。
【0006】
このようなマイクロレンズアレイ付基板の製造方法としては、基板に所定の開口を有するマスクを設け、この開口から基板をウエットエッチングすることにより、基板に半球状の凹部を形成し、この凹部に基板と屈折率の異なる樹脂を充填し、さらに、樹脂上にカバーガラスを設けることにより、半球状のマイクロレンズを形成する方法が従来より知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0007】
しかしながら、この半球状に形成したマイクロレンズアレイは、個々のマイクロレンズの外周部、すなわち、隣接する個々のマイクロレンズの互いの境界部分で収差が大きくなり、高コントラスト及び高輝度が得られないという問題があった。この問題を解決するものとして、凹部の形状を、中心部と、この中心部より曲率半径の大きい外周部との2つの曲率を組み合わせた形状とすることによってレンズの外周部における収差を低減することが提案されている。また、このマイクロレンズを製造する方法として、基板上に開口を有するマスクを形成し、最初に深さ方向へのエッチングが大きくなるように基板上にドライエッチングを行い、次に、同じ開口をマスクとして、等方性のウエットエッチングを行う方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0008】
【特許文献1】
特開2000−235105号公報
【特許文献2】
特開2002−6113号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述の特許文献2に記載の製造方法は、中心部と外周部とが異なる曲率半径の曲面である所望の凹部形状を得るために、異方性のドライエッチングが必須である。しかし、ドライエッチングは、従来のウエットエッチングによる凹部形成に比較して設備が大掛かりとなる欠点がある。また、エッチング効率が低いために、スループットが低下し、コスト高となる。
【0010】
さらには、特に大面積の基板をエッチングする場合には、場所によってエッチングむら及び表面荒れが生じやすくなって、基板全面にわたって均一なレンズ形状を得られない場合が生ずる。これによって、歩留まりを低下させると共に、均一なレンズ性能が得られないことにもなる。その結果、例えば、液晶パネルとして使用した場合には画像むらの原因になる場合がある。
【0011】
このように、凹部形成にドライエッチングプロセスを使用すると、マイクロレンズアレイ付基板が高コストとなると共に、均一なレンズ性能が得難く、液晶表装置として使用した場合には、結果として、液晶表示装置のコスト高及び性能低下を引き起こす原因にもなるという問題があった。
【00012】
本発明は、上述の背景のもとでなされたものであり、ドライエッチングプロセスを使用することなく、外周部における収差を低減できる形状のマイクロレンズを有するマイクロレンズ付基板を製造する方法を提供すること、さらには、このマイクロレンズ付基板を用いた液晶パネルの対向基板の製造方法及び液晶パネルの製造方法を提供することを目的とする
【0013】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するための手段として、第1の手段は、
透光性基板上にレンズ形状をなした多数の凹部を形成する凹部形成工程と、この凹部に前記基板と屈折率の異なる媒体を充填してマイクロレンズ部を形成するマイクロレンズ形成工程とを有するマイクロレンズ付基板の製造方法であって、
前記凹形成工程は、
前記透光性基板表面の前記凹部を形成する位置に開口を設けたマスク層を形成し、この開口により露出した透光性基板表面にエッチング液を接触させ、この透光性基板をエッチングして第1の凹部を形成する第1のエッチング工程と、
前記マスク層の開口を大きくするとともに、前記第1の凹部の周囲にまだエッチングされていない基板表面を露出させて次に行われる第2のエッチングのための開口を形成する第2のエッチング用開口部形成工程と、
前記第2のエッチング用開口部形成工程によって露出された前記透光性基板の表面及び前記第1のエッチングによって形成された凹部の内表面にエッチング液を接触させて前記透光性基板をエッチングし、複数の異なる曲面からなる表面を有する第2の凹部を形成する第2のエッチング工程と、
を有することを特徴とするマイクロレンズ付基板の製造方法である。
第2の手段は、
前記第2のエッチング用開口部形成工程は、マスク層の上面を保護部材で保護した状態で、前記マスク層の開口の内側側面を、前記マスク層は浸食するが、前記保護部材及び前記透光性基板は浸食しないエッチング液に接触させてエッチングすることにより行うことを特徴とする第1の手段にかかるマイクロレンズ付基板の製造方法である。
第3の手段は、
第1又は2の手段にかかるマイクロレンズ付基板の製造方法によって製造されたマイクロレンズ付基板の一方の面側から平行光を入射したとき、この光が前記マイクロレンズの作用によって収束されて形成される光ビームの光路上の位置であって前記マイクロレンズ付基板の他方の面側に透明電極層を設ける工程を有することを特徴とする液晶パネルの対向基板の製造方法である。
第4の手段は、
第3の手段にかかる液晶パネルの対向基板の製造方法によって製造された液晶パネルの対向基板と、
前記液晶パネルの対向基板のマイクロレンズ及び透明電極層に対応するようにして透光性基板上にマトリックス状に設けられた画素電極及びこれらそれぞれの画素電極に対応して設けられたスイッチング素子とを有する駆動基板とを用意し、
前記液晶パネルの対向基板のマイクロレンズ及び透明電極層の位置と、前記駆動基板の画素電極及びスイッチング素子の位置とが所定の位置関係になるようにして、前記液晶パネルの対向基板と駆動基板とを所定の間隙をおいて対向配置し、
前記液晶パネルの対向基板と駆動基板との間に液晶層を保持させて固定することを特徴とする液晶パネルの製造方法である。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の実施形態にかかるマイクロレンズ付基板の製造方法の説明図、図2は本発明の実施形態にかかるマイクロレンズ付基板の製造方法で製造したマイクロレンズ付基板の断面図、図3は本発明の実施形態にかかるマイクロレンズ付基板の製造方法で製造したマイクロレンズ付基板の平面図である。以下、まず、図2及び図3を参照にしながら、本発明の実施形態にかかるマイクロレンズ付基板の製造方法で製造されるマイクロレンズ付基板を説明し、次いで、図1を参照にしながら本発明の実施形態にかかるマイクロレンズ付基板の製造方法を説明する。
【0015】
図2に示されるように、このマイクロレンズ付基板100は、ガラス等の透光性の基板1の一方の面側に、多数のマイクロレンズ10、10、…を形成したものである。マイクロレンズ10は、基板1の一方の面側に多数の凹部(12)を形成し、この凹部を透光性基板1の材料よりも屈折率の高い材料で満たすことによって形成したものである。さらにこの凹部に基板と屈折率の異なる媒体(基板よりも屈折率の高い材料)を充填するとともに、基板表面に前記媒体を存在させて透光性材料からなるカバー部材をこの媒体に接触させ、前記透光性基板と前記カバー部材とで前記媒体を挟むようにして固定してもよい。具体的には、例えば、凹部(12)に充填されるように樹脂4を塗布し、その上にカバーガラス5を被せて硬化して形成する。こうして形成されたマイクロレンズ10は、基板1のカバーガラス5と反対側から入射した平行光をカバーガラス5側で収束する。
【0016】
凹部(12)の表面形状は、おおまかにいえば、凹部の中心領域の表面形状が第1の曲面12aをなし、その周辺領域の表面形状が第2の曲面12bをなしたものである。ただし、実際には、第1の曲面12aは、その中心領域がほぼ平坦な平面で、その平坦な平面部から連続的につながる周辺領域の表面形状が球面状をなしたものである。この場合、第1の曲面12aの周辺領域の球面の曲率半径に比較して、第2の曲面12bの曲率半径のほうが大きく形成されている。
【0017】
このような形状にすることによって、マイクロレンズ10の周辺部における収差を小さくしている。また、同時に、隣り合うマイクロレンズどうしを近づけて配置したとき、互いの周辺部分の重なりをより少なくできるようにしている。これによって、基板のより多くの領域をマイクロレンズで埋め尽くせるようにし、基板に入射する光のより多くをマイクロレンズで有効に集光できるようにしている。
【0018】
このようなことから、個々のマイクロレンズは、互いに隣り合うマイクロレンズ10の周辺部が互いに重なり合う部分を有するように近接して配置される。その結果、図3にその平面視の図を示したように、マイクロレンズ付基板100は、個々のマイクロレンズの平面視の形状が、円形状というよりはむしろ多角形状に近い形状になっている。
【0019】
次に、図1を参照にしながら本発明の実施形態にかかるマイクロレンズ付基板の製造方法を説明する。実施形態にかかるマイクロレンズ付基板の製造方法は、(a)マスク層及びレジスト層の形成、(b)第1のエッチング用開口部形成、(c)第1のエッチング、(d)第2のエッチング用開口部形成、(e)第2のエッチング、(f)残存層除去及びレンズの形成、の各工程からなる。以下、これらの工程を説明する。
【0020】
(a)マスク層及びレジスト層の形成工程(図1(a)参照)
この工程は、透光性の基板1上に、この基板1に対してエッチングを行う際のマスクとして用いるマスク層2と、そのマスク層2にフォトリソグラフィー法でパターン形成する際に用いるレジスト層3を形成する工程である。透光性の基板1としては、使用される光を透過し、かつウエットエッチングで加工が可能な材料が用いられる。例えば、石英ガラス、酸化物ガラス、無アルカリガラス、結晶化ガラス等のガラス等が用いられる。
【0021】
この基板1を液晶表示装置用の対向基板として用いる場合には、熱膨張率のマッチングのために、駆動基板と同一の材料か、又は、駆動基板と熱膨張率が近いものが選ばれる。設計どうりで均一な凹部を形成するために、基板の主表面は、所定の平坦度及び表面粗さに研磨される。勿論、傷等のない状態にしておく。
【0022】
マスク層2の材料としては、基板1のエッチング液に対してエッチング耐性を有し、かつ、パターンニング可能な材料であればよい。例えば、基板1がガラスの場合にはそのエッチング液としてフッ酸を含むものが用いられる。このようなエッチング液に耐性を有する材料としては、Cr,Ti等の金属又はこれらの金属を含む合金、例えば、これら金属の酸化物、窒化物、炭化物、あるいは、多結晶シリコン、アモルファスシリコン等が挙げられる。マスク層2の厚さは、基板1に所望のレンズ形状を形成するのに必要なエッチング時間に対して十分なマスク機能を果たす以上の厚さが必要である。マスク層2の形成は、スパッタリングその他の公知の薄膜形成技術によって行う。レジスト層3は、マスク層2に対して公知のフォトリソグラフィー法でパターン形成可能なものであればよい。塗布もスピンコート法等の公知の方法で行うことができる。
【0023】
(b)第1のエッチング用開口部形成工程(図1(b)参照)
この工程は、公知のフォトリソグラフィー法を用いて、マスク層2に、多数の開口20を形成する工程である。開口20は、基板1にエッチングにより凹部11を形成するための開口である。この開口20の形成は、形成されるマイクロレンズ10の中心になるべき位置におけるマスク層2に微細な円形孔や多角形状の孔を形成することによって行われる。すなわち、レジスト層3に開口パターンの露光を施し、現像し、開口パターンを形成する。次いで、これをマスクにしてマスク層2にエッチングを施し、マスク層2に開口20を形成する。なお、開口20は、通常は平面視が円形であるが、多角形その他の形状であってもよい。大きさは、直径が数μm〜数十μm程度とする。
【0024】
(c)第1のエッチング(図1(c)参照)
この工程は、開口20が形成されたマスク層2及びレジスト層3をマスクにして基板1にエッチングを施し、略半球状をなした所望の大きさの第1の凹部11を多数形成する工程である。エッチング液は、基板1がガラスの場合には、フッ酸、塩酸、硫酸等の強酸を含む溶液が用いられる。例えば、フッ酸を含む水溶液としては、フッ酸、フッ酸とフッ化アンモニウムとの混合液、フッ酸にグリセリンなどのアルコールを添加したものなどが用いられる。
【0025】
(d)第2のエッチング用開口部形成(図1(d)参照)
この工程は、マスク層2に形成された開口20の径を広げ、第2のエッチングを行うための第2のエッチング用開口部である開口21を形成する工程である。この工程は、レジスト層3及び基板1を侵食せず、マスク層2のみを侵食するエッチング液を、上記開口20の内側側面に接触させることで行う。具体的には、基板1のマスク層2及び開口20が形成された側の表面をエッチング液に浸漬したり、エッチング液を開口20の内側側面に向けて噴霧する等方法で行う。
【0026】
開口20の拡径によって開口21を形成する工程は、少なくとも、第1のエッチングによって形成された第1の凹部11と基板1の表面との境である縁部1aが完全に露出されるようになるまで行う。かつ、凹部11の縁部1aの外側領域の基板表面の一部が露出されるまで行う。但し、隣接するマイクロレンズとの間にはマスク層2が必ず残るようにする。
【0027】
(e)第2のエッチング(図1(e)参照)
この工程は、開口21に形成されたマスク層2及びレジスト層3をマスクにして第1の凹部11及び上記開口20の拡径によって露出された部分にさらにエッチングを施して、第2の凹部12を形成する工程である。用いるエッチング液は、第1のエッチングに用いたエッチング液と同じものを用いることができるが、必要に応じて濃度を異ならせたものや異なるエッチング液を用いてもよい。
【0028】
この第2のエッチングにより、第1の凹部11の表面及び上記開口20を拡径して開口21の形成によって露出した基板1の表面からエッチングが進行する。この第2のエッチングは、中央部をより深くするために第1のエッチングよりもエッチング量が多くなるようにする。このエッチングによって形成される第2の凹部12は、中央部の領域が第1の曲面12aをなし、外周部の領域が第2の曲面12bをなしている。なお、実際には、第1の曲面12aは、その中心領域がほぼ平坦な平面で、その平坦な平面部から連続的につながる周辺領域の表面形状が球面状をなしたものである。この場合、第1の曲面12aの周辺領域の球面の曲率半径に比較して、第2の曲面12bの曲率半径のほうが大きく形成されている。
【0029】
(f)残存層除去及びレンズの形成(図1(f)参照)
この工程は、第2のエッチング後に残存するマスク層2及びレジスト層3を除去する。次に、基板1の表面に基板1の屈折率と異なる屈折率を有する樹脂を塗布して樹脂が第2の凹部12を完全に埋まると同時に、基板1上に樹脂層4が形成されるようにする。さらに、樹脂層4の上に透光性材料からなるカバー部材5を接合する。これにより、凹部12に樹脂が満たされた部分がレンズ部10となり、マイクロレンズ付基板が得られる。
【0030】
この場合、用いる樹脂として、この実施の形態では基板1の屈折率よりも高い屈折率を有する樹脂を用いる。また、この樹脂として、紫外線硬化樹脂を用いれば、硬化の際に、熱プロセスが不要となるので有利である。基板との接着性のよい樹脂が望ましい。さらには、凹部12内に充填された樹脂に空隙が生ずるのを防ぐために、硬化時の体積収縮率の小さいものを用いるのが好ましい。以上のような条件を満たす樹脂として、アクリル系の紫外線硬化樹脂がある。また、屈折率の調整のためにはこのような樹脂として複数の種類の樹脂を混合したものを用いてもよい。
【0031】
カバー部材5としては、薄板状のガラス等を用いることができる。また、熱膨張係数のマッチングのために基板1と同一の材料か、又は、熱膨張係数の近い材料を用いるのが好ましい。このカバー部材の接合は、樹脂層4の形成と同時に行ってもよい。例えば、樹脂を塗布した後、これにカバー部材5を被せて樹脂を硬化させることによって、樹脂自体の接着力を利用して接合してもよい。カバー部材5の接合後、必要に応じ、カバー部材5の表面、あるいは、カバー部材5が形成されていない基板1の裏面側を研磨加工する。
【0032】
図4は本発明の実施の形態にかかる液晶パネルの対向基板の製造方法の説明図である。図4に示されるように、液晶パネルの対向基板200は、上述のマイクロレンズ付基板100のカバー部材5の上にいわゆるブラックマトリックスといわれる遮光膜パターン6を形成し、その上に透明電極7を形成したものである。遮光膜パターン6は、隣り合うマイクロレンズ10の間に相当する位置に遮光膜が配置されるようになっている。これにより、透明電極7が形成されている側と反対側からの基板1に入射する平行光Lが各マイクロレンズ10によって集光され、遮光膜パターン6における遮光膜が形成されていない部分を通過して収束されるようになっている。
【0033】
すなわち、遮光膜パターン6及びマイクロレンズ10は、この液晶パネルの対向基板200が液晶パネルに組み込まれたとき、駆動基板のスイッチング素子や駆動回路に有害な光が当たらないように、遮光部分が上記スイッチング素子や駆動回路に対向する部分に配置されるようになっている。そして、基板1側から入射された光はマイクロレンズの作用を受けて遮光膜パターン6における遮光膜が形成されていない部分を通過して収束された後、液晶パネルの各画素部分を通過して駆動基板側から出射する。
【0034】
このような対向基板200は、以下のようにして製造する。まず、マイクロレンズ付基板100のカバー部材5上に、遮光膜の層を形成し、この層にフォトリソグラフィー法でマトリックス状のパターンを形成する。すなわち、遮光膜の層上にレジスト膜を形成し、露光・現像してレジストパターンを形成し、このレジストパターンをマスクにしてエッチングすることにより、遮光膜パターン6を形成する。次に、残存レジストを除去し、遮光膜パターン6上に、気相成長法等で、対向電極としての透明電極7の層を形成する。
【0035】
遮光膜パターン6を構成する材料としては、使用する光を遮光できる材料であればよいが、例えば、CrやAl、あるいは、これらの合金が用いられる。また、遮光膜パターン6を構成する遮光膜は、複数の層からなるものであってもよい。また、透明電極7を構成する材料としては、いわゆるITO膜等の透明導電膜が用いられる。なお、ブラックマトリックスとしての遮光膜パターン6は、必ずしも設けなくてもよい。
【0036】
図5は本発明の実施の形態にかかる液晶パネルの製造方法の説明図である。図5に示されるように、液晶パネル300は、基本的に上述の対向基板200に対向して配置された駆動基板400との間に、図示しない配向膜を介して液晶層30を保持させたものである。駆動基板400は、ガラス等の透明な基板41の上にマトリックス状に設けられた画素電極42と、これらそれぞれの画素電極42に対応して設けられたスイッチング素子43とを有するものである。
【0037】
この液晶パネル300は、対向基板200の透明電極7と駆動基板400の画素電極42との間に印加される電圧によって、液晶層30の配向状態を制御し、対向基板200側から入射した光の透過状態を制御することによって、画像を形成するものである。
【0038】
画素電極42は、対向基板200の透明電極7の材料と同じ透明導電膜で構成される。また、スイッチング素子43は、TFT(薄膜トランジスタ)等によって構成される。スイッチング素子43は、画素電極42に加える電圧を送られてくる画像信号に対応して変化させ、これによって、液晶層30の光透過状態を画像信号に応じて変化させることにより画像を形成するものである。
【0039】
すなわち、上述のように、対向基板200の基板1側から入射された光は、マイクロレンズ10の収束作用を受けて遮光膜パターン6における遮光膜が形成されていない部分を通過して液晶層30を通過する。その際に液晶層30によって透過状態を制御され、さらに、上記マイクロレンズ10の収束作用によってスイッチング素子43には当たらないようにして、画素電極42の部分を通過して駆動基板300側から出射する。
【0040】
なお、図5に示されるように、対向基板200の基板1の光入射側の表面には、防塵基板24を接合し、さらに、その防塵基板24の表面に反射防止膜24aを設けてもよい。また、駆動基板400の基板41の光出射側の表面には、防塵基板44を接合し、さらに、その防塵基板44の表面に反射防止膜44aを設けてもよい。防塵基板24、44を設けることにより、ゴミの付着による画質劣化を防止できるとともに、放熱効果も得られる。また、反射防止膜を設けることにより、表面反射による光損失を軽減できる。なお、反射防止膜は、防塵基板24、44を設けない場合には、直接基板1、31の表面に形成する。
【0041】
このような液晶パネル300は、対向基板300及び駆動基板400を製造した後、これらの基板をスペーサやシール部材を介して位置決めしつつ所定の間隙を隔てた状態で対向配置し、間に液晶を注入して密封固定することにより製造される。
【0042】
図6は本発明の実施形態にかかるマイクロレンズ付基板の製造方法で製造したマイクロレンズ付基板の変型例の断面図、図7は図6に示されるマイクロレンズ付基板を用いて製造される液晶パネルの対向基板の断面図である。この変型例にかかるマイクロレンズ付基板100及び液晶パネルの対向基板200が、上述の実施の形態にかかるマイクロレンズ付基板100及び液晶パネルの対向基板200と異なる点は、凹部12の形成場所を互いに基板1の反対側にした点である。また、これに伴って、樹脂4の形成場所及びカバー部材5の取り付け場所等が上述の実施の形態の場合と反対側にしてある点である。その他の点では、上述の実施の形態と同じであり、また、その製造工程もほぼ同じであるので説明を省略する。
【0043】
なお、上述の実施の形態では、(c)第1のエッチング工程、(d)第2のエッチング用開口部形成工程、(e)第2のエッチング工程、の各工程を有する例を示したが、これに限られず、第2のエッチング工程の後に、さらに、第3のエッチング用開口部形成工程と第3のエッチング工程とを設ける、というように、ウエットエッチングの工程を3回以上繰り返し行って、外周部に同心円上に複数の曲面を有する凹部形状が得られるようにしてもよい。また、レジストパターン形成時や遮光膜パターン形成時、あるいは、凹部形成時等に、同時に、他のパターン形成のためのアライメントマークを基板等に形成するようにしてもよい。また、凹部へ充填する媒体は、樹脂に限られず、基板材料と屈折率が異なるものであれば、例えば、屈折率を調整したオイルや気体でもよい。
【0044】
また、マイクロレンズ10を複数設ける例を示したが、もちろん、マイクロレンズを1つだけ設ける場合にも適用できる。また、このマイクロレンズ付基板は、液晶パネル以外の、例えば、LDアレイ等の光アレイデバイス結合や、ファイバ間接続、光演算処理等の他の用途にも用いることができる。
【0045】
(実施例)
以下、上述の実施の形態にかかるマイクロレンズ付基板及び液晶パネルの対向基板の実際の製造例を説明する。なお、基板1の材料としては、縦127mm、横127mmで、厚さが1.1mmの合成石英基板の両面を精密研磨したものを用いた。この基板の波長587.6nmの光に対する屈折率nは、1.458である。また、フォトリソグラフィー法におけるレジスト膜は、ポジ型レジストで、厚さを5000オングストロームに形成して用いた。
【0046】
(a)マスク層及びレジスト層の形成
縦127mm、横127mmで、厚さが1.1mmの合成石英基板を用意し、その両面を精密研磨して基板1とした。その基板1の上に厚さ1000オングストロームのクロム膜をスパッタリング法等で成膜してマスク層2を形成した。次いで、その上に厚さを5000オングストロームのポジ型レジスト膜を形成してレジスト層3を形成した。
【0047】
(b)第1のエッチング用開口部形成
上記レジスト層3に第1のエッチング用開口部形成のためのパターンの露光を施し、現像して平面視が円形の多数の開口20を有するレジストパターン3aを形成した。次いで、このレジストパターン3aをマスクにしてマスク層2をエッチングし、マスクパターン2aを形成した。エッチング方法は、基板表面をエッチング液に接触させて行った。エッチング液としては、硝酸第2セリウムアンモニウムと過塩素酸を含む水溶液を用いた。
【0048】
こうして、開口の直径が2.7μm、隣り合う開口20の中心間距離(ピッチ)が14μmで、1028個×772個の行列状の開口を有するパターンを形成した。また、その際、同時に、アライメントマーク用パターンを上記開口パターンの形成領域の外の領域に形成し、このアライメントマークは保護用樹脂て被覆した。なお、レジストパターン3aは、除去しないでそのまま残した。
【0049】
(c)第1のエッチング
次に、上記レジストパターン3a及びマスクパターン2aをマスクにして、基板1をウエットエッチングした。すなわち、上記パターンの開口部から露出する基板1の表面にエッチング液を接触させ、基板1の表面に略半球形状の第1の凹部11を形成した。エッチング液は、フッ酸濃度が5%の水溶液を用いた。エッチング条件は、温度40℃、エッチング時間50〜300secとした。これによって、深さ2μm、基板表面における開口半径が3.4μm、曲面が形成された領域の曲率半径が3.9μmの第1の凹部11が形成された。
【0050】
(d)第2のエッチング用開口部形成
次に、硝酸第2セリウムアンモニウムと過塩素酸を含む水溶液をエッチング液に用いて、マスクパターン2aの開口を広げて第2のエッチング用開口21を形成した。エッチング条件は、室温で、エッチング時間は360secとし、基板1を回転させながら基板1の表面にスプレーでエッチング液を吹き付けるスピン処理で行った。その結果、直径8.85〜10.85μmmの第2のエッチング用開口21が形成された。また、これによって、凹部11の周囲のまだエッチングされていない基板表面が、開口端部から1〜2μm程度露出された。
【0051】
(e)第2のエッチング
次に、第1のエッチングと同じエッチング液によって基板1をウエットエッチングする。エッチング条件は、温度40℃、エッチング時間500〜700secとした。これによって、凹部の深さが7.5μm、基板表面における開口半径が3.75μm、凹部中央部の第1の曲面12aの曲率半径が3.9μm、基板外周部の第2の曲面12bの曲率半径が7.1μmである第2の凹部12が形成された。第2の曲面12bの深さは基板1の表面から2μmであった。
【0052】
(f)残存層除去及びレンズの形成
次に、アルカリ水溶液でレジストパターン3aを、硝酸第2セリウムアンモニウムと過塩素酸を含む水溶液でマスクパターン2aを、それぞれ除去した。これにより、レンズ形状をなした第2の凹部12が多数形成された基板を得た。
【0053】
次いで、基板1の凹部12に樹脂を充填し、樹脂層4を形成し、カバー部材5を接合した。使用した樹脂は、紫外線硬化型樹脂で、波長587.5nmの光に対する屈折率が1.59のものを用いた。樹脂層4の形成は、基板1の表面に、層内に気泡が生じないように樹脂を滴下して形成した。カバー部材5としては、厚さ30μmの合成石英ガラス板を用いた。樹脂層4とカバー部材5との接合方法は、カバー部材と基板1との間の樹脂層4の厚さが10μm程度になるようにカバー部材5を樹脂層4に押圧し、樹脂層4に紫外線を照射して硬化させることによって行った。そして、カバー部材5の外表面及び基板1の外表面を精密研磨してマイクロレンズ付基板100を得た。
【0054】
次に、上記マイクロレンズ付基板100のカバー部材5の表面に、スパッタリング法により、Tiを0.5%含むAlTi合金からなる厚さ30nmの薄膜を成膜し、その上に厚さ80nmの酸化クロム薄膜を成膜した。さらに、その上に、厚さ500nmの感光性のレジスト膜をスピンコート法で形成した。次に、このレジスト膜に、幅3〜5μm、ピッチ14μmのマトリックス状のパターン露光を施して現像し、マトリックス状のレジストパターンを形成した。なお、この露光の際には、基板1の外周部に設けたアライメントマークを位置基準にした。
【0055】
次に、このレジストパターンをマスクにして上記酸化クロム膜を塩化第二鉄溶液にてエッチングした後、リン酸と硝酸との混合液でAlTi合金膜をエッチングし、次いで、残存レジストパターンをアルカリ水溶液で溶解除去して、マトリックス状のパターンをなす遮光膜6を形成した。なお、この遮光膜6の位置は、μレンズ10どうしの間の位置に対応する位置である。そして、この遮光膜6の表面及びこの遮光膜6が形成されていない部分の基板1の表面にスパッタリング法で厚さ150nmのITO膜を成膜した。なお、その成膜の際には、基板1を150℃に加熱して行った。これにより、液晶パネルの対向基板200を得た。
【0056】
(比較例1)
上述の実施例における(b)第1のエッチング用開口部形成工程のあと、(c)第1のエッチング工程に相当するエッチング(但し、エッチング時間は約800secとした)を行い、深さ約7μm、開口半径約8.4μm、曲率半径約8.5μmの半球状の凹部を形成し、次いで、(f)残存層除去及びレンズの形成工程を行って比較例1のマイクロレンズ付基板を得た。そして、このマイクロレンズ付基板に上述の実施例と同様にして遮光膜及び透明電極を形成して比較例1の液晶パネルの対向基板を得た。
【0057】
(比較例2)
上述の実施例における第1のエッチングに相当するエッチングをドライエッチングで行うほかは上述の実施例と同様の方法で比較例2のマイクロレンズ付基板及び液晶パネルの対向基板を得た。
【0058】
上述の実施例にかかるマイクロレンズ付基板及び液晶パネルの対向基板と、比較例1、2のマイクロレンズ付基板及び液晶パネルの対向基板と、のそれぞれに対して、マイクロレンズが形成された基板側から所定の光を入射させ、反対側から出射する光の輝度を測定した。また、一方、マイクロレンズが設けられていないほかは、上述の実施例及び比較例と同じ構成を有する液晶パネルの対向基板を作製して基準対向基板とし、同じ条件で、一方から光を入射させ、反対側から出射する光の輝度を測定した。
【0059】
その結果、基準対向基板の測定輝度を100%としたとき、上述の実施例にかかるマイクロレンズ付基板及び液晶パネルの対向基板の測定輝度は、共に、175%であった。また、これに対して、比較例1の液晶パネルの対向基板の測定輝度は、155%、比較例2の液晶パネルの対向基板の測定輝度は、173%であった。すなわち、光の利用効率の観点からは、上述の実施例にかかるマイクロレンズ付基板及び液晶パネルの対向基板は、比較例1(マイクロレンズが単純な球面レンズのもの)のそれよりも顕著に優れており、また、比較例2(マイクロレンズが実施例と同様に非球面レンズのもの)のそれと同等以上であることがわかった。
【0060】
また、実施例及び比較例のマイクロレンズ付基板の個々のマイクロレンズのサイズ及び形状を顕微鏡により観察したところ、実施例のマイクロレンズ付基板のマイクロレンズのほうが、比較例2(マイクロレンズが実施例と同様に非球面レンズのもの)のマイクロレンズよりも、サイズ及び形状共に著しく均一であることが確認された。このマイクロレンズのサイズ及び形状の均一性は対向基板を使って投射型の液晶プロジェクターにした時に、表示ムラの原因となる。従って実施例のマイクロレンズ付基板を使用した対向基板を使って、投射型の液晶プロジェクターとした場合、表示ムラのない良好な液晶プロジェクターが得られる。
【0061】
以上の結果から、本願発明の実施例にかかるマイクロレンズ付基板及び液晶パネルの対向基板は、光の利用効率の点では、従来のドライエッチングを用いて凹部を形成した比較例2の液晶パネルの対向基板とそれほど違いはないが、マイクロレンズのサイズ及び形状の均一性の点で著しく優れていることがわかる。しかも、設備が大掛かりでコストもかさむドライエッチングを用いないので、高品質ものを安価に製造することができる。
【0062】
したがって、本願発明の実施例にかかるマイクロレンズ付基板及び液晶パネルの対向基板はを液晶パネルに用いると、コントラスト比のよい画像が得られる。すなわち、本願発明の実施例にかかるマイクロレンズ付基板及び液晶パネルの対向基板を用いた液晶パネルによって投射型液晶プロジェクタを構成すれば、輝度の高い投射型液晶プロジェクタが得られる。
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、外周部における収差を低減できる形状のマイクロレンズを備るとともに光利用効率が高いマイクロレンズを有するマイクロレンズ付基板、このマイクロレンズ付基板を用いた液晶パネルの対向基板及び液晶パネルを、ドライエッチングプロセスを使用することなく、安価な製造コストによって、しかも、製品のばらつきなく、安定して製造することを可能にしている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態にかかるマイクロレンズ付基板の製造方法の説明図である。
【図2】本発明の実施形態にかかるマイクロレンズ付基板の製造方法で製造したマイクロレンズ付基板の断面図である。
【図3】本発明の実施形態にかかるマイクロレンズ付基板の製造方法で製造したマイクロレンズ付基板の平面図である。
【図4】本発明の実施の形態にかかる液晶パネルの対向基板の製造方法の説明図である。
【図5】本発明の実施の形態にかかる液晶パネルの製造方法の説明図である。
【図6】図6は本発明の実施形態にかかるマイクロレンズ付基板の製造方法で製造したマイクロレンズ付基板の変型例の断面図である。
【図7】図6に示されるマイクロレンズ付基板を用いて製造される液晶パネルの対向基板の断面図である。
【符号の説明】
1…基板、2…マスク層、3…レジスト層、4…樹脂層、5…カバー部材、6…遮光膜、7…透明電極、100…マイクロレンズ付基板、200…液晶パネルの対向基板、300…液晶パネル、400…駆動基板。

Claims (4)

  1. 透光性基板上にレンズ形状をなした多数の凹部を形成する凹部形成工程と、この凹部に前記基板と屈折率の異なる媒体を充填してマイクロレンズ部を形成するマイクロレンズ形成工程とを有するマイクロレンズ付基板の製造方法であって、
    前記凹形成工程は、
    前記透光性基板表面の前記凹部を形成する位置に開口を設けたマスク層を形成し、この開口により露出した透光性基板表面にエッチング液を接触させ、この透光性基板をエッチングして第1の凹部を形成する第1のエッチング工程と、
    前記マスク層の開口を大きくするとともに、前記第1の凹部の周囲にまだエッチングされていない基板表面を露出させて次に行われる第2のエッチングのための開口を形成する第2のエッチング用開口部形成工程と、
    前記第2のエッチング用開口部形成工程によって露出された前記透光性基板の表面及び前記第1のエッチングによって形成された凹部の内表面にエッチング液を接触させて前記透光性基板をエッチングし、複数の異なる曲面からなる表面を有する第2の凹部を形成する第2のエッチング工程と、
    を有することを特徴とするマイクロレンズ付基板の製造方法。
  2. 前記第2のエッチング用開口部形成工程は、マスク層の上面を保護部材で保護した状態で、前記マスク層の開口の内側側面を、前記マスク層は浸食するが、前記保護部材及び前記透光性基板は浸食しないエッチング液に接触させてエッチングすることにより行うことを特徴とする請求項1に記載のマイクロレンズ付基板の製造方法。
  3. 請求項1又は2に記載のマイクロレンズ付基板の製造方法によって製造されたマイクロレンズ付基板の一方の面側から平行光を入射したとき、この光が前記マイクロレンズの作用によって収束されて形成される光ビームの光路上の位置であって前記マイクロレンズ付基板の他方の面側に透明電極層を設ける工程を有することを特徴とする液晶パネルの対向基板の製造方法。
  4. 請求項3に記載の液晶パネルの対向基板の製造方法によって製造された液晶パネルの対向基板と、
    前記液晶パネルの対向基板のマイクロレンズ及び透明電極層に対応するようにして透光性基板上にマトリックス状に設けられた画素電極及びこれらそれぞれの画素電極に対応して設けられたスイッチング素子とを有する駆動基板とを用意し、
    前記液晶パネルの対向基板のマイクロレンズ及び透明電極層の位置と、前記駆動基板の画素電極及びスイッチング素子の位置とが所定の位置関係になるようにして、前記液晶パネルの対向基板と駆動基板とを所定の間隙をおいて対向配置し、
    前記液晶パネルの対向基板と駆動基板との間に液晶層を保持させて固定することを特徴とする液晶パネルの製造方法。
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