JPH0517157Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ 本考案は、塗装用のスプレーガンに関するもの
である。

＜従来の技術＞ 従来一般に用いられている塗装用スプレーガン
は第２図で示すように、エアシリンダ７内に進退
可能に設けられ、バランススプリング９によつて
前進方向に押圧されたピストン８と、前記エアシ
リンダ７に連通され、前記ピストン８を後退方向
に移動させるためのエアを導入するニードルエア
入口１０を備えたガン本体１と、塗料入口３と、
この塗料入口３から導入された塗料を噴射する塗
料噴孔５と、この塗料噴孔５を中心とするその周
囲に設けられたパターンエア噴孔６と、前記塗料
入口３と塗料噴孔５との間に形成されたニードル
弁シート４と、前記ピストン８に連結され、前記
ニードル弁シート４に着座するニードル弁１１と
を備え前記ガン本体１の前端に固設されたガンヘ
ツド２と、前記ピストン８の進退移動によつて開
閉される前記パターンエア噴孔６へのエア通路１
３と、このエア通路１３のエア流量を制御する霧
化エア用ニードル弁１４を有する構造であり、ニ
ードルエア入口１０からエア圧をエアシリンダ７
内に導入することによりピストン８がバランスス
プリング８とバランスする位置に後退移動し、ニ
ードル弁１１を後退移動させ塗料を塗料噴孔５よ
り噴射させる。また、ピストン８の後退移動でエ
ア通路１３を開き、パターンエア入口１２より供
給されるエアをパターンエア噴孔６より噴射して
前記噴射塗料の霧化パターンを形成する。

＜考案が解決しようとする問題点＞ 上記従来のスプレーガンは、塗料とパターンエ
アのON−OFFタイミングが同時であるため、ス
プレーガンを上向きで使用すると塗料とパターン
エアのOFF時に塗装面より落下する塗料ダスト
がガンヘツドに付着し、パターンの乱れや塗料つ
まりが発生する問題があつた。

＜問題点を解決するための手段＞ 本考案は、上記従来の問題を解決したものであ
り、その構成は、エアシリンダ内に進退可能に設
けられ、バランススプリングによつて前進方向に
押圧されたピストンと、前記エアシリンダに連通
され、前記ピストンを後退方向に移動させるため
のエアを導入するニードルエア入口とを備えたガ
ン本体と、塗料入口と、この塗料入口から導入さ
れた塗料を噴射する塗料噴孔と、この塗料噴孔を
中心とするその周囲に設けられたパターンエア噴
孔と、前記塗料入口と塗料噴孔との間に形成され
たニードル弁シートと、前記ピストンに連結さ
れ、前記ニードル弁シートに着座するニードル弁
とを備え前記ガン本体の前端に固設されたガンヘ
ツドと、前記ピストンの進退移動によつて開閉さ
れる前記パターンエア噴孔へのエア通路と、この
エア通路のエア流量を制御する霧化エア用ニード
ル弁とを有する塗装用スプレーガンにおいて、前
記ピストンに前記エア通路の閉じ位置でエアを前
記パターンエア噴孔へ流通させるバイパス通路孔
を設けたものである。

＜作用＞ 本考案は、ピストンが前進端に位置している塗
料噴射OFF時においてもパターンエア入口より
供給されるエアをピストンに設けたバイパス通路
孔を通してパターンエア噴孔に導き、常時エアを
吐出する。

＜実施例＞ 以下本考案の実施例を第１図に基づいて説明す
る。スプレーガンの基本的な構成は第２図の従来
構造と同様である。すなわち、エアシリンダ７内
に進退可能に設けられ、バランススプリング９に
よつて前進方向に押圧されたピストン８と、前記
エアシリンダ７に連通され、前記ピストン８を後
退方向に移動させるためのエアを導入するニード
ルエア入口１０を備えたガン本体１と、塗料入口
３と、この塗料入口３から導入された塗料を噴射
する塗料噴孔５と、この塗料噴孔５を中心とする
その周囲に設けられたパターンエア噴孔６と、前
記塗料入口３と塗料噴孔５との間に形成されたニ
ードル弁シート４と、前記ピストン８に連結さ
れ、前記ニードル弁シート４に着座するニードル
弁１１とを備え前記ガン本体１の前端に固設され
たガンヘツド２と、前記ピストン８の進退移動に
よつて開閉される前記パターンエア噴孔６へのエ
ア通路１３と、このエア通路１３のエア流量を制
御する霧化エア用ニードル弁１４を有する構造で
ある。

本考案は上記の構成において、前記ピストン１
０に前記エア通路１３の閉じ位置、すなわち、ピ
ストン１０の前進端位置でエアを流通させるバイ
パス通路孔１５を設けたものである。

本考案は上記の通りの構造であるから、ニード
ルエア入口１０よりエア圧を導入することにより
ピストン８を後退移動し、従来と同様に塗料噴射
させ、また開口するエア通路１３によつてエアを
パターンエア噴孔６に導き霧化パターンを形成す
る。

ニードルエア入口１０からのエア圧導入を中止
しピストン８をスプリング９によつて前進端に移
動させ塗料噴射を中断した時には、前記ピストン
８によつてエア通路１３を閉じるが、ピストン８
に設けられているバイパス通路１５がエア通路１
３を連通しているため、パターンエア入口１２よ
り供給されているエアはパターンエア噴孔６に導
かれ、常にパターンエアが吐出している。従つ
て、スプレーガンを上向きで使用し、塗料噴射を
中断しても塗装面よりガンヘツド２に向つて落下
する塗料ダストをパターンエア噴孔６より吐出す
るエアで吹き飛ばし、ガンヘツド２の先端への付
着を防止する。

＜考案の効果＞ 以上のように本考案によると、塗料噴射を制御
し、かつパターンエアのエア通路を開閉するピス
トンに、エア通路を閉じるピストンの前進端位置
でエアを流通させるバイパス通路孔を設けた構成
であるから、塗料噴射中断時においてもパターン
エア噴孔よりエアが吐出され、スプレーガンを上
向きで使用しても塗装面より落下する塗料ダスト
がガンヘツドの先端に付着することがなく、パタ
ーンの乱れや塗料つまりを防止する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案によるスプレーガンの断面図、
第２図は従来のスプレーガンの断面図である。 １……ガン本体、２……ガンヘツド、３……塗
料入口、４……ニードル弁シート、５……塗料噴
孔、６……パターンエア噴孔、７……エアシリン
ダ、８……ピストン、９……バランススプリン
グ、１０……ニードルエア入口、１１……ニード
ル弁、１２……パターンエア入口、１３……エア
通路、１４……霧化エア用ニードル弁、１５……
バイパス通路孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. エアシリンダ内に進退可能に設けられ、バラン
   ススプリングによつて前進方向に押圧されたピス
   トンと、前記エアシリンダに連通され、前記ピス
   トンを後退方向に移動させるためのエアを導入す
   るニードルエア入口とを備えたガン本体と、塗料
   入口と、この塗料入口から導入された塗料を噴射
   する塗料噴孔と、この塗料噴孔を中心とするその
   周囲に設けられたパターンエア噴孔と、前記塗料
   入口と塗料噴孔との間に形成されたニードル弁シ
   ートと、前記ピストンに連結され、前記ニードル
   弁シートに着座するニードル弁とを備え前記ガン
   本体の前端に固設されたガンヘツドと、前記ピス
   トンの進退移動によつて開閉される前記パターン
   エア噴孔へのエア通路と、このエア通路のエア流
   量を制御する霧化エア用ニードル弁とを有する塗
   装用スプレーガンにおいて、前記ピストンに前記
   エア通路の閉じ位置でエアを前記パターエア噴孔
   へ流通させるバイパス通路孔を設けたことを特徴
   とする塗装用スプレーガン。