JPH05170911A - オルガノポリシロキサンゴム組成物 - Google Patents

オルガノポリシロキサンゴム組成物

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JPH05170911A
JPH05170911A JP35468791A JP35468791A JPH05170911A JP H05170911 A JPH05170911 A JP H05170911A JP 35468791 A JP35468791 A JP 35468791A JP 35468791 A JP35468791 A JP 35468791A JP H05170911 A JPH05170911 A JP H05170911A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】本発明は、主鎖のジオルガノポリシロキサンが
尿素結合によって鎖長延長された新規な硬化性シリコー
ンゴム組成物で、従来のシリコーンゴムと比較して特に
耐熱性に優れ、硬さ、伸び、引張り強さ、引き裂き強さ
などの機械的物性においても特性、加工性に自由度があ
るシリコーンゴムを提供することにある。 【構成】主鎖が本質的にジオルガノポリシロキサンであ
って、−R1 NHCONHR2 NHCONHR1 −で表
される基を1分子中に1個以上およびアルケニル基を0.
0001モル%以上含有するオルガノポリシロキサンを主成
分とするオルガノポリシロキサンゴム組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主鎖のジオルガノポリ
シロキサンが尿素結合によって鎖長延長された新規なシ
リコーンゴム組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】シリコ−ンゴムは、様々な形に加工成形
され、耐熱性、耐侯性、耐久性、離形性、電気的特性な
どが優れているために建築材料、電気・電子部品、自動
車部品、OA機器部品及び食品容器、炊飯器、ポットな
どの家庭用品等、様々な分野で使用されている。オルガ
ノポリシロキサンガムは、一般にRa SiO(4-a)/2
(Rは置換、非置換の一価炭化水素基を表し、その内0.
0001〜10モル%はアルケニル基である。aは1.95〜2.05
であり、重合度は3,000 以上である)で表される直鎖状
オルガノポリシロキサンである。上記アルケニル基以外
のRとしては、例えばメチル基、 エチル基、 プロピル
基、 ブチル基、 ペンチル基、 ヘキシル基、 オクチル基、
デシル基、 ドデシル基等のアルキル基;フェニル基、 ト
リル基等のアリール基; β−フェニルエチル基等のアラ
ルキル基、並びにこれらの炭化水素の炭素原子に結合し
た水素原子の一部又は全部が弗素等のハロゲン原子やシ
アノ基で置換された基(例えば、3,3,3- トリフルオロプ
ロピル基やシアノエチル基) 等を挙げることができる。
アルケニル基以外のRは、メチル基であることが一般的
であるが、耐寒性、耐放射線性、透明性が要求される場
合には、Rの内、最大20モル%のフェニル基を含むこと
が好適である。更に、耐油、耐ガソリン性が要求される
場合には、Rとしてシアノエチル基や3,3,3-トリフルオ
ロプロピル基が含まれることが好適とされる。 また、
aは1.95〜2.05の数であり、通常、実質的には、2に近
い数である。aが1.95未満のオルガノポリシロキサンは
重合度3,000 以上の合成が容易でなく、またaが2.05を
超えるオルガノポリシロキサンは、重合度3,000 以上を
再現良く安定に合成することが容易でない。このオルガ
ノポリシロキサンは、十分な機械的強度を出すために重
合度3,000 以上であり、好ましくは5,000 〜10,000また
はそれ以上の重合度のものが好ましい。
【0003】オルガノポリシロキサンガムは、実質的に
は、ジオルガノポリシロキサン単位から構成されるが、
トリオルガノシロキシ単位、モノオルガノシロキサン単
位、およびSiO2 単位を少量含んでいても良く、また
分子鎖末端は水酸基、トリオルガノシロキシ単位で封鎖
されていても良い。一般に以上の様なオルガノポリシロ
キサンガムがシリコーンゴム組成物の基本ポリマーとし
て使用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この様なオルガノポリ
シロキサンガムは、通常環状ジオルガノポリシロキサン
(3,4,5,6量体)を酸またはアルカリ触媒により
平衡化反応により合成する事が行われている。この平衡
化反応により得られたオルガノポリシロキサンガムは、
揮発性のある低分子量ジオルガノポリシロキサンを含有
しているため減圧条件下、最高300 ℃位の温度条件で低
分子量ジオルガノポリシロキサンを除去しているが、得
られたオルガノポリシロキサンガムは高分子量で流動性
に乏しく低分子シロキサンを完全に除去する事が出来
ず、硬化したシリコーンゴムを電気・電子用部品として
使用するときにシリコーン低分子体による電気接点障害
の原因になるなどの問題点が有り、改良が求められてい
た。
【0005】また、上記の様なジオルガノポリシロキサ
ンをベースポリマーとし、これにシリカ充填剤を多量配
合すると物理的特性に優れたシリコーンゴム組成物が得
られることは公知のことである。シリカ充填材は、シリ
コーンゴムの物理的特性向上のため必須成分であり、様
々のものが使用されている。例えば、親水性ヒュームド
シリカ、疎水性ヒュームドシリカなどが知られ使用され
ている。シリカとしては、比表面積50m2/g以上でその表
面がMe3 SiOやMe2 SiOで処理された疎水性シ
リカが知られている。ジオルガノポリシロキサンガムと
シリカ充填材とからなる基本的なシリコーンゴム組成物
の硬化後の物理的特性は、ジオルガノポリシロキサンガ
ムポリマーとシリカとの相互作用により発現されている
が、ジオルガノポリシロキサンガムポリマーは極性が無
く分子間力が小さいため、発現する物理的特性には限界
が有り、最近、シリコーンゴムの使用される環境条件が
益々厳しくなって来ており、更に、特性向上が要求され
ている。本発明は、建築材料、電気・電子部品、自動車
部品、OA機器部品及び食品容器、炊飯器、ポットなど
の家庭用品等に使用されるシリコーンゴムの引張り強さ
や引裂き強さなどの特性を更に向上させる必要がある。
本発明の目的は、かかる課題を解決するために為された
もので、従来品より耐熱性に優れ、高温下の機械的強度
の高いシリコーンゴムを提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、これらの
課題を解決するために、種々検討した結果、シリコーン
ゴム主鎖に尿素結合を導入した新規シリコ−ンゴムを見
出し、製造条件を見極めて本発明を完成させた。本発明
の要旨は、主鎖が本質的にジオルガノポリシロキサンで
あって、−R1 NHCONHR2NHCONHR1 −で
表される基を1分子中に1個以上およびアルケニル基を
0.0001モル%以上含有するオルガノポリシロキサンを主
成分とするオルガノポリシロキサンゴム組成物にある。
【0007】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
主成分である主鎖が本質的にジオルガノポリシロキサン
であって、一般式 −R1 NHCONHR2 NHCON
HR1 −・・・(a)で表される基を1分子中に1個以
上およびアルケニル基を0.0001モル%以上含有するオル
ガノポリシロキサンは、R3 3SiO(R56 SiO)
m [Me2 SiR1 NHCONHR2 NHCONHR1
Me2 SiO(R56 SiO)m ]1 SiR3 3で表さ
れる様な主鎖が尿素結合で鎖長延長された直鎖状のジオ
ルガノポリシロキサン(以下、OPS−Aと略称す
る。)である。
【0008】上式中R1 は炭素数1〜20の置換叉は非置
換の2価炭化水素基、炭素数1〜20のエーテル結合、あ
るいはエステル結合叉は−NH−結合を含む2価の有機
基を表し、炭素数1〜20の置換叉は非置換の2価炭化水
素基としては、−CH2 −、−(CH22 −、−(C
23 −、−(CH25 −、−(CH27 −、−
64 −等が例示され、炭素数1〜20のエーテル結合
叉はエステル結合を含む2価の有機基としては、−(C
22 O(CH23 −、−(CH22 O(CH
22 O(CH22 −、−CH2 COOCH2 CH2
OCOCH2 −、−CH2 COOCH2 (CH3 )CH
OCOCH2 −などが例示され、−NH−結合を含む2
価の有機基としては、−CH2 CH2 NHCH2 CH2
−、−CH2 CH2 NHCH2 CH2 NHCH2 CH2
−などが例示される。
【0009】R2 は炭素数1〜20の置換叉は非置換の2
価炭化水素基で、−CH2 −、−(CH22 −、−
(CH23 −、−(CH25 −、−(CH27
−、−C64 −、等が例示される。 R3 、R5 およ
びR6 は、メチル基、エチル基、プロピル基などのアル
キル基;ビニル基、アリル基などのアルケニル基;フェ
ニル基、トリル基などのアリール基;シクロヘキシル
基、またはこれらの基の炭素原子に結合した水素原子の
一部または全部をハロゲン原子、シアノ基などで置換し
た基を表す。mは100 〜2000である。
【0010】本発明の主鎖が本質的にジオルガノポリシ
ロキサンであって、前記(a)式−R1 NHCONHR
2 NHCONHR1 −で表される基を1分子中に1個以
上およびアルケニル基を0.0001モル%以上含有するオル
ガノポリシロキサンOPS−Aは、1分子中に−R1
2 で表されるアミノ基を含むアルケニル基含有オルガ
ノポリシロキサンとNCOR2 NCO(R2 は前出に同
じ)で表されるイソシアナート化合物との反応によって
得る事が出来る。この1分子中に−R1 NH2 で表され
るアミノ基を含むオルガノポリシロキサンとしては、直
鎖状、分枝状、環状のいずれであってもよいが、硬化性
シリコーンゴム組成物とするためには、直鎖状のオルガ
ノポリシロキサンが好ましい。アミノ基を含むオルガノ
ポリシロキサンのアミノ基は、末端、または側鎖のいず
れに結合していても良いが、硬化性シリコーンゴム組成
物とするためには、末端に結合していることが好まし
い。
【0011】アミノ基を含むオルガノポリシロキサンを
具体的に例示すると、末端にアミノ基を含むものとして
は、H2 NCH2 Me2 SiO(R56 SiO)m S
iMe2 CH2 NH2 、H2 NC36 Me2 SiO
(R56 SiO)m SiMe236 NH2 、H2
NC24 NHC36 Me2 SiO(R56 Si
O)m SiMe236 NHC24 NH2 、H2
24 OC36 Me2 SiO(R56 SiO)m
SiMe236 OC24 NH2 、R3 3SiO(R
56 SiO)m SiMe2 CH2 NH2 、R3 3SiO
(R56 SiO)m SiMe236 NH2 、R3 3
SiO(R56 SiO)m SiMe236 NHC
24 NH2 、R3 3SiO(R56 SiO)m SiM
236 OC24 NH2などが例示される。これ
らもアミノ基を含むオルガノポリシロキサンのR5 、R
6 は、メチル基、エチル基、プロピル基、フェニル基、
ビニル基、トリフロロプロピル基などであることが一般
的である。
【0012】NCOR2 NCOで表されるイソシアナー
ト化合物としては、NCOCH2 NCO、NCOC3
6 NCO、NCO(CH27 NCO、NCOC64
NCO等が例示される。これはアミノ基を含むオルガノ
ポリシロキサンのアミノ基1モルに対してイソシアナー
ト基含有化合物を化学量論に反応させることにより得ら
れる。好ましくは、アミノ基を含むオルガノポリシロキ
サンのアミノ基1モルに対してイソシアナート基含有シ
ラン化合物を0.80モルから1.0モルの範囲で反応させる
事が良い。この反応は特に触媒を必要としなくて良く、
室温から150 ℃の範囲の温度で反応させることにより行
う事が出来る。反応温度は特に制限されるものではない
が、低温では反応速度が遅く、時間がかかるなど製造上
の欠点があり、150 ℃以上の高温では反応時間は短くて
良いが、反面反応生成物が着色するなどの欠点があるた
め、実用的には20℃から50℃位の温度条件で窒素雰囲気
下、湿気を遮断した条件下で反応を行う事が好ましい。
【0013】本発明のシリコーンゴム組成物を硬化させ
る方法としては、従来から公知のヒドロシリル化反応を
利用する方法と、有機過酸化物を触媒として加硫させる
方法のどちらかで硬化させることが出来る。ヒドロシリ
ル化反応を利用して硬化させる場合には、硬化剤として
オルガノハイドロジェンポリシロキサンと白金族金属系
触媒との組合せにより行なわれる。オルガノハイドロジ
ェンポリシロキサンとしては、一分子中に2個以上のS
iH基を有するオルガノポリシロキサンであればよく、
直鎖状、環状または分枝状のいづれであってもよい。ま
た、このようなSiH基は、ポリシロキサン鎖の末端で
もよいし、途中にあってもよい。かかるオルガノハイド
ロジェンポリシロキサンは、前記(a)式の尿素結合を
含むオルガノポリシロキサンOPS−Aのアルケニル基
1モル当たり、SiH基が0.5 〜3.0 モル、 特には1.0
〜2.0 モルとなる量割合で使用される。
【0014】また、同時に使用される白金族金属系触媒
は、前記オルガノポリシロキサンOPS−A中のアルケ
ニル基とオルガノハイドロジェンポリシロキサン中のS
iH基とのヒドロシリル化反応の触媒として作用するも
ので、OPS−Aとオルガノハイドロジェンポリシロキ
サンの合計量に対して、白金金属として0.1 〜1,000pp
m、好ましくは1 〜100ppmの範囲で使用される。かかる
白金族金属系触媒としては、例えば、米国特許第2,970,
150 号に記載されている微粉末金属白金触媒、米国特許
第2,823,218 号に記載されている塩化白金酸触媒、米国
特許第3,159,601号および同3,159,662 号に記載されて
いる白金−炭化水素錯化合物、米国特許第3,516,946 号
に記載されている塩化白金酸−オルフィン錯化合物、米
国特許3,775,452 号、 同3,814,780 号に記載されている
白金−ビニルシロキサン錯体などを使用することができ
る。ヒドロシリル化反応により硬化させる場合には、室
温における保存安定性が良好で且つ適度なポットライフ
を保持するために、メチルビニルシクロテトラシロキサ
ン、アセチレンアルコール類等の反応制御剤を添加する
こともできる。ヒドロシリル化反応により硬化させる場
合には、60〜200 ℃の温度で0.5 〜5時間程度加熱する
ことによりおこなわれる。
【0015】また、有機過酸化物を触媒とする場合に
は、通常、オルガノポリシロキサン100 重量部当たり0.
01〜3重量部、特には0.05〜1重量部を配合し、100 〜
250 ℃の温度で5分〜5時間程度加熱することによって
硬化することができる。該有機過酸化物としては、過酸
化物硬化型シリコーンゴムを硬化させるために通常使用
されるものであれば特に制限無く用いることができ、例
えば、ベンゾイルパーオキサイド、ビス(2,4-ジクロロ
ベンゾイル)パーオキサイド、ジ -t-ブチルパーオキサ
イド、2,5-ジメチル- ジ-t- ブチルパーオキシヘキサ
ン、t-ブチルパーベンゾエート、t-ブチルパーオキシイ
ソプロピルカーボネート、ジクミルパーオキサイド等が
挙げられる。これらは、1種単独でも2種以上を組合せ
て用いてもよい。
【0016】また、本発明の組成物に補強または増量な
どを目的とし、必要に応じ充填剤を配合してもよい。充
填剤としては公知のものが使用され、例えば、ヒュ−ム
ドシリカ、焼成シリカ、沈降シリカ、粉砕シリカ、溶融
シリカ粉末等微粉末シリカ、ケイソウ土、酸化鉄、酸化
亜鉛、酸化チタン、酸化バリウム、酸化マグネシウムな
どの金属酸化物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、
炭酸亜鉛、などの金属炭酸塩、水酸化セリウム、水酸化
アルミニウム等の金属水酸化物、ガラス繊維、ガラスウ
−ル、カ−ボンブラック、微粉マイカ、アスベスト、球
状シリカ、球状シルセスキオキサン粉、あるいはこれら
の表面をシラン等で疎水化処理をしたものなどが例示さ
れる。さらに、必要に応じて顔料、染料、老化防止剤、
酸化防止剤、帯電防止剤や酸化アンチモン、塩化パラフ
ィンなどの難燃剤、窒化ホウ素、酸化アルミニウム、な
どの熱伝導性向上剤、ポリエチレングリコ−ルおよびそ
の誘導体などのチクソトロピ−性付与剤、などを加える
ことは任意であるし、接着性付与剤として、アミノ基、
エポキシ基、メルカプト基、などの反応性有機基を有す
る有機珪素化合物、所謂シランカップリング剤などの従
来公知の各種添加剤を混合してもよい。
【0017】本発明のオルガノポリシロキサン組成物は
建築用ガスケット、医療用チュ−ブ等の押し出し成型材
料、ラバ−コンタクト、乳首、等速ジョイントブ−ツ、
プラグブ−ツ、アノ−ドキャップ、電線等の材料として
好適である。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施態様を実施例を挙げて具
体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるもので
はない。 (合成例1)1,3 ジアミノプロピル-1,1,3,3- テトラメ
チルジシロキサン 4.3g、1,3-ジビニル-1,1,3,3- テト
ラメチルジシロキサン 0.47g 、オクタメチルテトラシ
ロキサン 1,480g、テトラメチルテトラビニルテトラシ
ロキサン 3.5gをフラスコに計量し、テトラブチルフォ
スフォニウムハイドロオキサイド300ppmを加え、窒素ガ
ス通気下で120 ℃に加熱し、約3 時間反応させた後、17
0 ℃に昇温し、約1時間この温度に維持し触媒を不活性
化した。その後、250 ℃、3mmHgの条件で処理して揮発
成分を除去した。得られた液状のオルガノポリシロキサ
ンは、粘度が25℃で73,000cst で、ビニル基を0.0030モ
ル/100g 、アミノ基を0.0024モル/100g を含むものであ
り、これに含まれる低分子シロキサンをガスクロマトグ
ラフィーにより測定したところ、重合度3〜15の成分は
各成分共10ppm 以下、重合度15〜17の成分は各成分共20
ppm 以下、重合度18〜20の成分は各成分共30ppm 以下で
あった。
【0019】この液状オルガノポリシロキサン1,000gを
ニーダーに計量し、ヘキサメチレンジイソシアネート
2.0gを加え室温で撹拌し1 時間反応させたところ、シリ
コーンガム状のポリマーを得た。このガム状オルガノポ
リシロキサンは、赤外分光光度計により分子中に−NH
CONHC612NHCONH−結合を含み、ビニル基
含有量が0.0030モル/100g であり、1%の濃度でトルエ
ンに溶解させた時の粘度が2.8cstであった。また、これ
に含まれる低分子シロキサンをガスクロマトグラフィー
により測定したところ、重合度3〜15の成分は各成分共
10ppm 以下、重合度15〜17の成分は各成分共20ppm 以
下、重合度18〜20の成分は各成分共30ppm以下であっ
た。
【0020】(合成例2)1,3-ジビニル-1,1,3,3- テト
ラメチルジシロキサン 0.47g 、オクタメチルテトラシ
ロキサン 1,480g、テトラメチルテトラビニルテトラシ
ロキサン 3.5gをフラスコに計量し、テトラブチルフォ
スフォニウムハイドロオキサイド 300ppmを加え、窒素
ガス通気下で120 ℃に加熱し約3時間反応させた後、17
0 ℃に昇温し約1時間この温度に維持し触媒を不活性化
した。その後、250 ℃、3mmHgの条件で処理して揮発成
分を除去した。このものはビニル基含有量が0.0030モル
/100g であり、1%の濃度でトルエンに溶解させた時の
粘度が2.5cstであり、低分子シロキサンの含有量は、ガ
スクロマトグラフィーにより測定したところ、重合度3
〜10の成分は各成分共10ppm 以下であったが、重合度10
〜20の成分は各成分合わせて2,500ppm含むものであっ
た。
【0021】(実施例、比較例)合成例1(実施例とす
る)および合成例2(比較例とする)で得られたオルガ
ノポリシロキサンガム各100 重量部に、ヒュームドシリ
カ(日本エアロジル社製、エアロジル200 )35重量部、
加工助剤としてHO(Me2 SiO)4 OH5重量部を
加え、25℃で混合した後、170 ℃で2時間熱処理を行い
シリコーンゴムコンパウンドを得た。このコンパウンド
100 重量部に対して、2,5-ジメチル-2,5- ジ(t-ブチ
ルパーオキシ)ヘキサン 0.5gを加え、ロールで混練し
て均一にした後、温度165 ℃、圧力30Kgf/cm2 で10分間
加熱加圧成型して厚さ2mmのシートを得た。このシート
を200 ℃にて4時間加熱処理した後、JIS K6301 に準じ
て、硬さ(JIS-A) 、伸び、引張り強さ、引裂き強さを測
定した。その結果を表1に示す。
【0022】
【表1】
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、従来のシリコーンゴム
と比較して特に耐熱性に優れ、硬さ、伸び、引張り強
さ、引き裂き強さなどの機械的物性においても特性、加
工性に自由度があり、産業上その利用価値は極めて高
い。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】主鎖が本質的にジオルガノポリシロキサン
    であって、−R1 NHCONHR2 NHCONHR1
    で表される基を1分子中に1個以上およびアルケニル基
    を0.0001モル%以上含有するオルガノポリシロキサンを
    主成分とするオルガノポリシロキサンゴム組成物。
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