JPH05170874A - エポキシ樹脂組成物 - Google Patents

エポキシ樹脂組成物

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JPH05170874A
JPH05170874A JP33706291A JP33706291A JPH05170874A JP H05170874 A JPH05170874 A JP H05170874A JP 33706291 A JP33706291 A JP 33706291A JP 33706291 A JP33706291 A JP 33706291A JP H05170874 A JPH05170874 A JP H05170874A
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Japan
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epoxy resin
resin
curing agent
resin composition
formula
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JP33706291A
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Tatsunobu Uragami
逹宣 浦上
Keisaburo Yamaguchi
桂三郎 山口
Teruhiro Yamaguchi
彰宏 山口
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Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐熱性及び耐湿性を同時に満足するエポキシ
樹脂を提供する。 【構成】 ナフトールアラルキル樹脂 【化1】 (式中nは0−100の整数を表す)に、エピクロルヒ
ドリンを反応させて得られるエポキシ樹脂及び硬化剤ナ
フトールアラルキル樹脂からなるエポキシ樹脂組成物、
又はこれらエポキシ樹脂、硬化剤及び無機充填剤からな
るエポキシ樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規にして有用なエポ
キシ樹脂組成物に関する。更に詳細には、耐熱性、耐湿
性、接着性、機械的性質および作業性に優れる注型、積
層、接着、成形、封止等の用途に適したエポキシ樹脂組
成物に関するものであり、実際に利用され得るものとし
て具体的に例示すれば、半導体集積回路(IC)の封止
用成形材料等に関するものである。
【0002】
【従来の技術】かかる用途におけるエポキシ樹脂組成物
において、従来用いられてきたエポキシ樹脂、あるいは
硬化剤は数多くある。例えば、エポキシ樹脂の典型とし
ては、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン(ビスフェノールA)から得られる液状ないし固形の
各種エポキシ樹脂、ノボラック樹脂から得られるエポキ
シ樹脂等があり、また高耐熱性エポキシ樹脂としては
4,4’−ジアミノジフェニルメタン(MDA)から得
られるエポキシ樹脂等がある。
【0003】また、硬化剤の典型としてはジエチレント
リアミン、イソホロンジアミン、m−キシリレンジアミ
ン、m−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフ
ェニルスルホン等の脂肪族または芳香族アミン化合物、
無水物フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリッ
ト酸、無水マレイン酸等の酸無水物、フェノールノボラ
ック等のフェノール樹脂、その他ポリアミド、変成ポリ
アミン類、イミダゾール類等である。これらのエポキシ
樹脂および硬化剤を、各用途により様々な組合せで硬化
させ、さらには無機充填剤を用いて樹脂組成物として利
用してきた。
【0004】しかしながら、これら従来用いられてきた
エポキシ樹脂や硬化剤を用いて得られるエポキシ樹脂組
成物は性能的に一長一短があり、各利用分野における技
術の向上に伴って必然的に要求される高い水準の性能を
満足し得るものとは言い難い。
【0005】すなわち、耐熱性、耐湿性、機械的強度
等、各性能がバランス良く高い水準にあり、さらには作
業性においても優れるエポキシ樹脂が求められる様にな
ってきた。例えば、半導体集積回路(IC)の封止剤用
途においては、従来o−クレゾールノボラックから得ら
れるエポキシ樹脂とフェノールノボラックの組合せが主
に用いられてきたが、この組成物は耐熱性は比較的高い
水準にあるが、耐湿性に問題があるため、近年のIC回
路が高密度化、高集積化へ進歩するのに伴い、耐湿性の
悪さに起因するクラックの発生、発生熱量の増大による
耐熱性の不足等、製品の信頼性に関わる問題が指摘され
ている。
【0006】この様な問題に対して、近年、エポキシ樹
脂組成物の耐熱性や耐湿性を向上させる目的で幾つかの
硬化剤やエポキシ樹脂が提案されている。例えば、硬化
剤としては、一般式(IV)(化5)
【化5】 (IV) (但し、式中mは0〜100までの整数を示す。)
で表されるフェノールアラルキル樹
脂(三井東圧化学製:商品名 ミレックスXL22
5)、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’
−ジアミノジフェニルスルホン、また、エポキシ樹脂と
しては、それらのエポキシ化物等が挙げられる。
【0007】しかしながら、フェノールアラルキル樹脂
あるいはそのエポキシ化物から得られるエポキシ樹脂組
成物は、耐熱性に問題を残し、4,4’−ジアミノジフ
ェニルメタンや4,4’−ジアミノジフェニルスルホン
あるいはそのエポキシ化物を用いることにより得られる
エポキシ樹脂組成物は、高耐熱性のエポキシ樹脂組成物
を得ることができることは既に公知であるが、構造的に
耐湿性に劣ることもまた公知であり、結果的に問題の解
決にはなっていない。また、製品の小型化、高集積化に
より必然的に薄層化が求められる樹脂部は、より一層の
冷熱変化に対する強さが求められ、熱膨張係数の低下、
冷熱変化における低歪化等も要求されており、エポキシ
主剤および硬化剤の改良が強く求められている。
【0008】この様な状況の中で、耐熱性、耐湿性、機
械的物性に優れたエポキシ樹脂硬化物を与えるものとし
て特公昭47−15111、特願平3−165923に
より一般式(I)で表されるナフトールアラルキル樹脂
が、また特開平3−90075によりそのエポキシ化物
が示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、耐湿
性、耐熱性、接着性、機械的強度および作業性等の性能
のバランスの優れたエポキシ樹脂組成物を提供すること
である。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決すべく鋭意検討した結果、本発明を完成するに至
ったものである。すなわち、本発明は、エポキシ樹脂組
成物において、エポキシ樹脂成分として一般式(I)
(化6)
【化6】 (I) (但し、式中nは0〜100までの整数を示す。)で表
されるナフトールアラルキル樹脂に、式(II)(化
7)
【化7】 (II) で表されるエピクロルヒドリンを反応させて得られるエ
ポキシ樹脂を用い、硬化剤成分として一般式(I)で表
されるナフトールアラルキル樹脂を用いて得られるエポ
キシ樹脂組成物であり、さらに、これらのエポキシ樹脂
組成物に無機充填剤をも用いてなるエポキシ樹脂組成物
である。
【0011】本発明において硬化剤あるいはエポキシ樹
脂原料として用いられるナフトールアラルキル樹脂は、
特公昭47−15111、特願平3−165923によ
り製造される。
【0012】このナフトールアラルキル樹脂は、一般式
(V)(化8)
【化8】 (V) (式中、Rはハロゲン原子、水酸基、または炭素数1〜
4の低級アルコキシ基を示す。)で表されるアラルキル
ハライド、またはアラルキルアルコール誘導体に、酸触
媒の存在下において、1.1倍モル以上のα−ナフトー
ル、またはβ−ナフトールを反応させ、必要により未反
応ナフトールを留去することにより得ることができる。
【0013】本発明において、一般式(I)のナフトー
ルアラルキル樹脂をエポキシ化する方法は、特開平3−
90075によって示されているように公知慣用の方法
が用いられる。すなわち、ナフトールアラルキル樹脂
と、そのヒドロキシル基に対して1〜20倍モル、好ま
しくは2〜10倍モル、さらに好ましくは3〜8倍モル
のエピクロルヒドリンを塩基の存在下において反応させ
るものであり、反応形態としては例えば100〜115
℃に加熱されたナフトールアラルキル樹脂とエピクロル
ヒドリンとの混合物に水酸化ナトリウム水溶液を滴下し
ていく方法が挙げられるが、その他の方法を用いること
もできる。また、反応の際、4級アンモニウム塩等の相
関移動触媒を用いることも制限されることはない。
【0014】本発明において用いられるエポキシ樹脂と
硬化剤の使用量は、エポキシ樹脂のエポキシ基に対し、
硬化剤中のヒドロキシル基がほぼ当量になるように用い
る。すなわちエポキシ基1当量に対し、硬化剤中のヒド
ロキシル基が0.5〜1.5当量、好ましくは0.8〜
1.2当量の範囲になるように調整される。
【0015】さらに、本発明のエポキシ樹脂には無機充
填剤を配合して用いることができる。使用される無機充
填剤としてはシリカ、アルミナ、窒化珪素、炭化珪素、
タルク、ケイ酸カルシウム、炭酸カルシウム、マイカ、
クレー、チタンホワイト等の粉体、ガラス繊維、カーボ
ン繊維、等の繊維体が例示される。これらの中で熱膨張
率と熱伝導率の点から、結晶性シリカおよび/または溶
融性シリカが好ましい。更に樹脂組成物の成形時の流動
性を考えると、その形状は球形、または球形と不定型の
混合物が好ましい。無機充填剤の配合量は、エポキシ樹
脂および硬化剤の総重量に対して100〜900重量%
であることが必要であり、好ましくは200〜600重
量%である。
【0016】また本発明においては、機械的強度、耐熱
性の点から各種の添加剤をも配合することが望ましい。
すなわち樹脂と無機充填剤との接着性向上の目的でカッ
プリング剤を併用することが好ましく、かかるカップリ
ング剤としてはシラン系、チタネート系、アルミネート
系、およびジルコアルミネート系等のカップリング剤が
使用できる。その中でもシラン系カップリング剤が好ま
しく、特にエポキシ樹脂と反応する官能基を有するシラ
ン系カップリング剤が最も好ましい。かかるシラン系カ
ップリング剤の例としては、ビニルトリメトキシシラ
ン、ビニルトリエトキシシラン、N−(2−アミノメチ
ル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N
−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメト
キシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、
3−アニリノプロピルトリメトキシシラン、3−グリシ
ドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシ
プロピルメチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポ
キシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−
メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メル
カプトプロピルトリメトキシシラン等を挙げることがで
き、これらを単独、あるいは併用して使用することがで
きる。これらのシラン系カップリング剤は、予め無機充
填剤の表面に吸着あるいは反応により固定化されている
のが好ましい。
【0017】本発明において、樹脂組成物を硬化させる
にあたっては、硬化促進剤を使用することが望ましい。
かかる硬化促進剤としては、2−メチルイミダゾール、
2−メチル−4−エチルイミダゾール、2−ヘプタデシ
ルイミダゾ−ル等のイミダゾ−ル類、トリエタノ−ルア
ミン、トリエチレンジアミン、N−メチルモルホリン等
のアミン類、トリブチルホスフィン、トリフェニルホス
フィン、トリトリルホスフィン等の有機ホスフィン類、
テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート、
トリエチルアンモニウムテトラフェニルボレ−ト等のテ
トラフェニルボロン類、1,8−ジアザ−ビシクロ
(5,4,0)ウンデセン−7およびその誘導体があ
る。上記硬化促進剤は、単独で用いても2種類以上を併
用してもよく、また、これら硬化促進剤の配合はエポキ
シ樹脂および硬化剤の合計量100重量部に対して0.
01〜10重量部の範囲で用いられる。
【0018】該樹脂組成物には、上記各成分の他、必要
に応じて脂肪酸、脂肪酸塩、ワックスなどの離型剤、ブ
ロム化合物、アンチモン、りん等の難燃剤、カ−ボンブ
ラック等の着色剤、各種シリコ−ンオイル等を配合し、
混合、混練して成形材料とすることができる。
【0019】
【実施例】次に、本発明を実施例により詳細に説明する
が、本発明はこれにより何ら制限されるものではない。
【0020】合成例 1 攪拌器、温度計、ディーンスターク共沸トラップ、およ
び冷却器を装着した反応装置にα,α’−ジメトキシ−
p−キシレン249g(1.5モル)とβ−ナフトール
648g(4.5モル)、トリフロロメタンスルホン酸
0.45gを装入し、攪拌を行いながら150〜160
℃で4時間反応を行った。生成するメタノールは、順次
トラップし、系外へ除去した。反応終了後、未反応ナフ
トールを減圧蒸留により除去し、一般式(I)の構造を
持つ465gのβ−ナフトールアラルキル樹脂を得た。
高速液体クロマトグラフィーによる樹脂の組成は、n=
0が51.0%、n=1が25.7%、n=2が12.
7%、n≧3が10.6%であった。この樹脂のヒドロ
キシ当量は、232.5g/eqであった。また、軟化
点は98℃であり、ICI溶融粘度(150℃)は1
0.2Poiseであった。
【0021】合成例 2 攪拌器、温度計、ディーンスターク共沸トラップ、およ
び冷却器を装着した反応装置にα,α’−ジメトキシ−
p−キシレン249g(1.5モル)とα−ナフトール
1296g(9.0モル)、トリフロロメタンスルホン
酸0.45gを装入し、攪拌を行いながら150〜16
0℃で4時間反応を行った。生成するメタノールは、順
次トラップし、系外へ除去した。反応終了後、未反応ナ
フトールを減圧蒸留により除去し、一般式(I)の構造
を持つ525gのα−ナフトールアラルキル樹脂を得
た。高速液体クロマトグラフィーによる樹脂の組成は、
n=0が81.0%、n=1が8.7%、n≧2が1
0.3%であった。この樹脂のヒドロキシ当量は、20
7.5g/eqであった。また、軟化点は71℃であ
り、ICI溶融粘度(150℃)は1.2Poiseで
あった。
【0022】合成例 3 攪拌器、温度計、ディーンスターク共沸トラップ、およ
び冷却器を装着した反応装置に合成例1で製造したナフ
トールアラルキル樹脂150g、エピクロルヒドリン2
98.4g(3.23モル)装入し、攪拌を行いながら
115℃に加熱し、完全に溶解させた。引き続き攪拌を
続けながら40%水酸化ナトリウム水溶液71.0gを
2時間で滴下した。滴下中、反応温度は100〜115
℃に保ち、共沸されてくるエピクロルヒドリンは系内に
戻し、水は系外へ除去した。40%水酸化ナトリウム水
溶液の滴下が終了した後、水の留出がなくなるまで反応
を続けた。反応終了後、室温まで冷却し副生した無機塩
を濾過した。濾過液からエピクロルヒドリンを減圧蒸留
し、ナフトールアラルキル樹脂の粗エポキシ化物を23
2.1g得た。この粗エポキシ化物を700gのメチル
イソブチルケトンに溶解し、5%水酸化ナトリウム水溶
液50gを加え、60℃において30分間攪拌した。静
置した後下層にくる水層を排出し、有機層を1%りん酸
2水素ナトリウム水溶液100gで中和した後100g
の水で3回洗浄してメチルイソブチルケトンを減圧蒸留
して除去した。このようにしてナフトールアラルキル樹
脂の精エポキシ樹脂228.5gを得た。このもののエ
ポキシ当量は303.7g/eqであり、軟化点は69
℃であった。
【0023】合成例 4 攪拌器、温度計、ディーンスターク共沸トラップ、およ
び冷却器を装着した反応装置に合成例2で製造したナフ
トールアラルキル樹脂150g、エピクロルヒドリン3
34.3g(3.61モル)装入し、攪拌を行いながら
115℃に加熱し、完全に溶解させた。引き続き攪拌を
続けながら40%水酸化ナトリウム水溶液79.4gを
2時間で滴下した。滴下中、反応温度は100〜115
℃に保ち、共沸されてくるエピクロルヒドリンは系内に
戻し、水は系外へ除去した。40%水酸化ナトリウム水
溶液の滴下が終了した後、水の留出がなくなるまで反応
を続けた。反応終了後、室温まで冷却し副生した無機塩
を濾過した。濾過液からエピクロルヒドリンを減圧蒸留
し、ナフトールアラルキル樹脂の粗エポキシ化物を23
2.1g得た。この粗エポキシ化物を700gのメチル
イソブチルケトンに溶解し、5%水酸化ナトリウム水溶
液50gを加え、60℃において30分間攪拌した。静
置した後下層にくる水層を排出し、有機層を1%りん酸
2水素ナトリウム水溶液100gで中和した後100g
の水で3回洗浄してメチルイソブチルケトンを減圧蒸留
して除去した。このようにしてナフトールアラルキル樹
脂の精エポキシ樹脂231.4gを得た。このもののエ
ポキシ当量は277.3g/eqであり、軟化点は5
4.0℃であった。
【0024】実施例 1〜4 エポキシ樹脂として合成例3および4において合成され
たナフトールアラルキル樹脂のエポキシ化物、硬化剤と
して合成例1および2において合成されたナフトールア
ラルキル樹脂を(表1)の様な割合で配合し、その混合
物を注型加工して得られる硬化物の物性を測定した。結
果を(表1)に示す。
【0025】実施例 5〜8 実施例1〜4において、無機充填剤その他各種充填剤を
配合して、同様に得られる硬化物の物性を測定した。結
果を(表2)に示す。
【0026】比較例 1 エポキシ樹脂として、o−クレゾールノボラックのエポ
キシ化物を用い、硬化剤としてフェノールノボラック樹
脂を用いて、実施例1と同様にして得られる硬化物の物
性を測定した。結果を(表1)に示す。
【0027】比較例 2 エポキシ樹脂として、ビスフェノールAのエポキシ化物
を用い、硬化剤として4,4’−ジアミノジフェニルス
ルホンを用いて得られる硬化物の物性を測定した。結果
を(表1)に示す。
【0028】比較例 3 エポキシ樹脂として、ビスフェノールAのエポキシ化物
を用い、硬化剤として4,4’−ジアミノジフェニルメ
タンを用いて得られる硬化物の物性を測定した。結果を
(表1)に示す。
【0029】比較例 4 実施例5において、無機充填剤その他各種添加剤の配合
量をエポキシ樹脂と硬化剤の総重量の80%に減らし
て、(表2)の様な割合で配合し、得られる硬化物の物
性を測定した、結果を(表2)に示す。
【0030】比較例 5 実施例5におけるエポキシ樹脂をo−クレゾールノボラ
ックから得られるエポキシ樹脂に代えて、同様にして得
られる硬化物の物性を測定した。結果を(表2)に示
す。
【0031】比較例 6 実施例5における硬化剤をフェノールノボラックに代え
て、同様にして得られる硬化物の物性を測定した。結果
を(表2)に示す。
【0032】比較例 7 実施例5における硬化剤を4,4’−ジアミノジフェニ
ルスルホンに代えて、同様にして得られる硬化物の物性
を測定した。結果を(表2)に示す。
【0033】比較例 8 実施例6における硬化剤をフェノールノボラックに代え
て、同様にして得られる硬化物の物性を測定した。結果
を(表2)に示す。
【0034】比較例 9 エポキシ樹脂としてo−クレゾールノボラックのエポキ
シ化物を用い、硬化剤としてフェノールノボラックを用
いて得られる硬化物の物性を測定した。結果を(表2)
に示す。
【0035】比較例 10 エポキシ樹脂としてo−クレゾールノボラックのエポキ
シ化物を用い、硬化剤としてジアミノジフェニルスルホ
ンを用いて得られる硬化物の物性を測定した。結果を
(表2)に示す。
【0036】物性測定用の試験片は、樹脂混合物を用い
て、フラットパッケージ型半導体装置用リードフレーム
の素子搭載部に、試験用素子(10mm×10mm角)
を搭載した後、トランスファー成形(180℃、30k
g/cm2,3min)により得た。これを試験用半導
体装置としてもちいた。結果を(表2)に示す。
【0037】(表1)に示される様に、本発明において
得られるナフトールアラルキル樹脂のエポキシ化物とナ
フトールアラルキル樹脂から得られる硬化物は、その耐
熱性、耐湿性、機械的性質が高い水準にあり、性能のバ
ランスがとれていると言える。これに対し、比較例1〜
3で示されるその他のエポキシ樹脂、硬化剤の組合せか
ら得られる硬化物は、各性能とも劣っており、特に吸水
率の大きさと耐熱性の低さは各利用分野において求めら
れる性能を満足し得るものではない。
【0038】また、(表2)において無機充填剤および
その他の添加剤をも用いて得られる硬化物の物性を示し
た。実施例5〜8の樹脂成分は、それぞれ実施例1〜4
に対応するものであるが、この(表2)より無機充填剤
を添加することにより耐湿性、機械的性質が大幅に向上
することがわかる。比較例4において、無機充填剤の使
用量が本発明の範囲である樹脂の総重量の100%以下
であると、その効果は無いに等しいものであることがわ
かる。
【0039】また、比較例5に示される様にエポキシ樹
脂成分として従来用いられているo−クレゾールノボラ
ックのエポキシ化物を用いた場合、耐熱性においては高
い水準にあるものの、その他の物性、特に耐湿性に劣る
ため、吸湿時の加熱状態においてクラックが発生しやす
い状況にある。さらに比較例6〜9に示される様に硬化
剤にフェノールノボラック、4,4’−ジアミノジフェ
ニルスルホンを用いた場合も同様の傾向がみられ、特に
4,4’−ジアミノジフェニルスルホンを用いた場合は
高い耐熱性を示すが、耐湿性の衰えが著しく、機械的物
性においても低下しているため、全体的なバランスが非
常に悪いといえる。
【0040】これらのことから、本発明により耐熱性、
耐湿性、機械的強度等に優れ、且つ性能のバランスのと
れたエポキシ樹脂組成物が得ることができる。
【0041】(表1、2)で用いた記号、物質及び測定
法を下記に示す。 ・EOCN−102S;o−クレゾールノボラック型エ
ポキシ樹脂(日本化薬製) ・エピコート828;ビスフェノールA型エポキシ樹脂
(油化シェル化学製) ・BRG#558;フェノールノボラック樹脂(昭和高
分子製) ・DDM;ジアミノジフェニルメタン(保土谷化学製) ・DDS;ジアミノジフェニルスルホン(商品名:スミ
キュアS、住友化学製、) ・C11Z;2−ウンデシルイミダゾール(四国ファイ
ンケミカル製) ・無機充填剤;球形溶融シリカ(ハリミックS−CO,
(株)マイクロン製) 50重量部と不定型溶融シリカ(ヒューズレックスRD
−8 (株)龍森製)50重量部との混合物 ・シランカップリング剤;(SZ−6083,東レダウ
コーニングシリコーン(株)製) ・ガラス転移温度;TMA法(島津 TMA−システム
DT−30で測定) ・曲げ強度、弾性率;JIS K−6911 ・煮沸吸水率;100℃の沸騰水中で2時間煮沸後の重
量増加を測定。 ・V.P.Sテスト;試験用の半導体装置を65℃、9
5%の恒温恒湿槽に168時間放置した後、直ちに21
5℃のフロナート液(住友スリーエム(株)製、FC−
70)に投入し、パッケージ樹脂にクラックが発生した
半導体装置の数を数えた。 試験値を分数で示し、分子はクラックの発生した半導体
装置の数、分母は試験に供した半導体装置の数である。
【0042】
【表1】
【0043】
【表2】
【0044】
【発明の効果】本発明により提供されるエポキシ樹脂組
成物は、耐熱性と耐湿性に優れ、更に機械的性質、接着
性、耐クラック性、作業性に優れているため、各種マト
リックス樹脂として極めて有用性が高いものである。こ
のことは、特に、従来性能的に一長一短があるために使
用が制限されていた半導体封止剤分野において理想的な
材料を提供するものであり、その貢献するところは大き
い。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エポキシ樹脂および硬化剤から成るエポキ
    シ樹脂組成物において、(A)エポキシ樹脂成分が、一
    般式(I)(化1) 【化1】 (I) (但し、式中nは0〜100までの整数を示す。)で表
    されるナフトールアラルキル樹脂に、式(II)(化
    2) 【化2】 (II) で表されるエピクロルヒドリンを反応させて得られるエ
    ポキシ樹脂、(B)硬化剤成分が、一般式(I)で表さ
    れるナフトールアラルキル樹脂、であるエポキシ樹脂組
    成物。
  2. 【請求項2】エポキシ樹脂、硬化剤及び無機充填剤から
    成るエポキシ樹脂組成物において、(A)エポキシ樹脂
    が、一般式(I)(化3) 【化3】 (I) (但し、式中nは0〜100までの整数を示す。)で表
    されるナフトールアラルキル樹脂に、式(II)(化
    4) 【化4】 (II) で表されるエピクロルヒドリンを反応させて得られるエ
    ポキシ樹脂、(B)硬化剤成分が、一般式(I)で表さ
    れるナフトールアラルキル樹脂、(C)無機充填剤、で
    あるエポキシ樹脂組成物。
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