JP2927222B2 - 樹脂封止型半導体装置 - Google Patents

樹脂封止型半導体装置

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JP2927222B2
JP2927222B2 JP28324595A JP28324595A JP2927222B2 JP 2927222 B2 JP2927222 B2 JP 2927222B2 JP 28324595 A JP28324595 A JP 28324595A JP 28324595 A JP28324595 A JP 28324595A JP 2927222 B2 JP2927222 B2 JP 2927222B2
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  • Epoxy Resins (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規な特に熱放散性と表
面実装時の耐ハンダクラック性に優れる樹脂封止型半導
体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年半導体素子の高速化、高密度化に伴
う消費電力の増大による発熱対策が題となりはじめ、プ
ラスチックパッケージ分野でも、その対応が急務になっ
ている。また、リードフレームは半導体装置において放
熱作用を持つ重要な部品の一つであるが、ディスクリー
ト(個別半導体)には従来、熱伝導率が高く、熱放散性
に優れる点から銅含有合金が広く用いられており、ま
た、パソコン搭載メモリーに用いられるMOS型半導体
(DRAMなど)においても、熱放散性に優れる銅含有
合金が見直されている。
【0003】
【解決しようとする課題】しかし銅含有合金リードフレ
ームは、その線膨張係数が著しく高いという性質のた
め、表面実装時の耐ハンダクラック性の向上を目的に無
機充填材の充填率を85〜90重量%にも高めた封止材
料とは線膨張係数との差が非常に大きくなる為、充填率
を充分に高められず、ヒートサイクル時にはクラックや
剥離等の不良の発生を起こしやすいという課題を有して
いた。つまり無機充填材の高充填率化による耐ハンダク
ラック性の向上手段は、銅含有合金リードフレームとの
組み合わせの半導体装置においては実施が極めて困難な
ものであった。
【0004】本発明が解決しようとする課題は、銅含有
合金に代表される銅系金属をリードフレームに使用した
場合において、耐ハンダクラック性及び耐ヒートサイク
ルクラック性が著しく優れ、然も、熱放散性にも著しく
優れる樹脂封止型半導体を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は鋭意検討し
た結果、半導体素子と、該素子中の電極部と接合するリ
ードフレームと有し、前記半導体素子とリードフレーム
とが固定化するように封止材料で封止された半導体装置
において、リードフレームとして銅系金属を用い、か
つ、封止材料が、脂環式炭化水素基を結接基としてフェ
ノール類と結合した構造を有するポリフェノール類のポ
リグリシジルエーテル、その硬化剤及び無機充填剤を含
有するものを用いることにより上記課題を解決できるこ
とを見いだし本発明を完成するに至った。
【0006】即ち、本発明は半導体素子と、該素子中の
電極部と接合するリードフレームと有し、前記半導体素
子とリードフレームとが固定化するように封止材料で封
止された半導体装置において、リードフレームが銅系金
属で構成されており、かつ、封止材料が、脂環式炭化水
素基を結接基としてフェノール類と結合した構造を有す
るポリフェノール類のポリグリシジルエーテル(A)
と、硬化剤(B)と、無機充填剤(C)とを必須成分と
することを特徴とする樹脂封止型半導体装置に関する。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明で用いるリードフレーム
は、銅系金属から構成されており、銅或いは銅含有合金
が挙げられるが、後者の方が強度の点から好ましく、具
体的には、銅−錫合金、銅−鉄合金、銅−ジルコニウム
合金、銅−銀合金、銅−クロム−ジルコニア合金、銅−
クロム−錫合金、銅−鉄−マグネシウム合金、銅−錫−
シリコン合金、銅−ニッケル−錫合金、無酸素銅など
や、それらにリンやマグネシウムを添加した合金などが
挙げられる。但し、これらの具体例に限定されるもので
はない。
【0008】また本発明で用いるポリグリシジルエーテ
ル(A)は、リードフレームが銅系金属で構成されてお
り、かつ、封止材料が、脂環式炭化水素基を結接基とし
てフェノール類と結合した構造を有するポリフェノール
類のポリグリシジルエーテルであって、通常、種々の構
造並びに分子量のものの混合物として用いられる。
【0009】ここでフェノール類としては、フェノー
ル、及びアルキル基、アルケニル基、アリル基、アリー
ル基、アラルキル基或いはハロゲン基等が結合した置換
フェノール類が挙げられる。具体的に例示すると、クレ
ゾール、キシレノール、エチルフェノール、イソプロピ
ルフェノール、ブチルフェノール、オクチルフェノー
ル、ノニルフェノール、ビニルフェノール、イソプロペ
ニルフェノール、アリルフェノール、フェニルフェノー
ル、ベンジルフェノール、クロルフェノール、ブロムフ
ェノール(各々o、m、p−異性体を含む)、ビスフェ
ノールA、ナフトール、ジヒドロキシナフタレン等が例
示されるが、これらに限定されるものではない。またこ
れらの混在していても構わない。これらの中でも流動性
および硬化性が優れる点からフェノール、クレゾールが
特に好ましい。
【0010】一方、脂環式炭化水素基としては、フェノ
ール骨格部分の結接基となるものであり、その構造は特
に限定されるものではないが、中でもその骨格中にシク
ロヘキサン環或いはシクロヘキセン環を有するものが硬
化物の吸水性が低く耐水性に優れる点から好ましい。そ
れらの中でも特に銅系金属との線膨張係数の点、耐水性
及び耐熱性等の点から、具体的にはジシクロペンタジエ
ン、リモネン、3a,4,7,7a−テトラヒドロイン
デン、ノルボルネン、ビニルヘキセン、α−テルピネ
ン、β−テルピネンの分子骨格中の不飽和結合に基づく
2価の炭化水素基が好ましい。これらの化合物は単独で
使用してもよく、また2種類以上併用しても良い。更
に、これらの中でも硬化物の耐熱性及び耐湿性を一層向
上させることができる点からジシクロペンタジエンの分
子骨格中の不飽和結合に基づく2価の炭化水素基が好ま
しい。
【0011】この様なポリグリシジルエーテル(A)と
して、更に具体的には例えば下記一般式で表わされるも
のが好ましく挙げられる。
【0012】
【化1】
【0013】(式中、Rは独立的に、アルキル基或いは
水素原子であり、mは置換基Rの数を示す1〜4の整数
であり、Xは脂肪族炭化水素基、mは1〜nは繰り返し
単位を示す0〜10の整数である。)
【0014】この様なポリグリシジルエーテル(A)
は、既述の通り、種々の構造をもつものの混合物であ
り、分子量分布を有するものであるが、1分子あたりグ
リシジルエーテル基を2個有する化合物、即ち2核体化
合物の含有量が、40〜80重量%の範囲にあることが
封止材料の流動性が向上し、成形性が良好となる点から
好ましく、さらには、150℃の溶融粘度が7.0ポイ
ズ以下及びエポキシ当量が220〜300g/eqの範
囲内にあるエポキシ樹脂が無機充填剤の一層の高充填化
が可能となる他、硬化物の耐水性も著しく良好となもの
となり、耐ハンダクラック性及び耐ヒートサイクルクラ
ック性がより優れたものとなる。
【0015】更に、ポリグリシジルエーテル(A)は、
その150℃での溶融粘度が7.0ポイズ以下であり、
且つ2核体成分含有量が40〜80重量%の範囲のもの
であって、さらにそのエポキシ当量が220〜300g/
eqの範囲のものが、より一層耐ハンダクラック性及び耐
ヒートサイクルクラック性が良好なものとなり好まし
い。
【0016】この2核体の含有量は、ゲルパーミエーシ
ョンクロマトグラフィー(GPC)によって分析された
重量割合で表される値である。
【0017】このような分子構造を有し、かつ上記条件
を満足するポリグリシジルエーテル(A)は、無機充填
剤(C)を高充填しても、リードフレームと半導体封止
材料との線膨張係数とに差を生ずることなく、耐ハンダ
クラック性が著しく良好なものとなる他、更に、ポリグ
リシジルエーテル(A)自体吸水率が低く、銅系合金リ
ードフレームとの密着性が良好な為、無機充填材(C)
を高充填させなくとも、低吸水率のパッケージ硬化物と
なりやはり耐ハンダクラック性及び耐ヒートサイクルク
ラック性の良好なものとなる。
【0018】一方、上記ポリグリシジルエーテル(A)
の他のエポキシ樹脂、例えばオルソクレゾールノボラッ
ク型エポキシ樹脂やビフェニル型エポキシ樹脂などは、
吸水率が高いため、耐ハンダクラック性の向上を図る目
的で、無機充填剤を85重量%以上にも高めた場合、パ
ッケージ硬化物の線膨張係数(8〜10ppm)が、銅系
合金リードフレームの線膨張係数(17ppm)を大きく
下回るため、界面に熱ストレスが発生し、ヒートサイク
ル時にクラックや剥離等の不良が発生し易くなる。
【0019】以上詳述したポリグリシジルエーテル
(A)を製造する方法としては、特に制限されるもので
はないが、例えば、上述したフェノール類と不飽和脂環
式化合物との重付加反応させた後、エピハロヒドリンを
反応させる方法が挙げられる。
【0020】ここで用いる不飽和脂環式化合物は、脂環
式炭化水素基を構成する為の原料成分であり、1分子中
に不飽和二重結合を2つ以上有する脂肪族環状炭化水素
化合物であれば、特に限定されないが、例示するならば
ジシクロペンタジエン、テトラヒドロインデン、4−ビ
ニルシクロヘキセン、5−ビニルノルボナ−2−エン、
α−テルピネン、β−テルピネン、リモネン等が挙げら
れる。これらの中でも特性バランス、特に耐熱性、吸湿
性の点からジシクロペンタジエンが好ましい。またジシ
クロペンタジエンは石油留分中に含まれることから、工
業用ジシクロペンタジエンには他の脂肪族或いは芳香族
性ジエン類等が不純物として含有されることがあるが、
耐熱性、硬化性、成形性等を考慮すると、ジシクロペン
タジエンの純度90重量%以上の製品を用いることが望
ましい。
【0021】フェノール類と不飽和脂環式化合物との重
付加反応させたて得られるポリフェノール類(以下、
「中間体」と略記する)は、特にその製造条件が限定さ
れるものではないが、ポリグリシジルエーテル(A)の
150℃での溶融粘度を7.0ポイズ以下にし、かつ2
核体成分の含有量を40〜80重量%の範囲に設定する
ためには、反応時のフェノール類と不飽和脂環式化合物
のモル比率を調整することが好ましく、不飽和脂環式化
合物1モルに対してフェノール類を4モル以上使用する
ことが好ましい。なかでもフェノール類/不飽和脂環式
化合物=2.5/1〜15/1(モル比率)の範囲内で
合成すると、上述のポリグリシジルエーテル(A)を得
るに好ましい中間体が得られる。
【0022】さらに上記中間体の製造法を具体的に詳述
すれば、溶融或いは溶液にしたフェノール類に、重付加
触媒を添加し、これに不飽和脂環式化合物を適下後、加
熱攪拌し重付加反応を進行させ、その後に過剰のフェノ
ール類を蒸留回収し、重付加反応物を得る。ここで重付
加触媒としては、塩酸、硫酸などの無機酸或いはパラト
ルエンスルホン酸等の有機酸或いはAlCl3、BF3等
のルイス酸等が挙げられる。
【0023】次いで、この様にして得られた中間体とエ
ピハロヒドリンとを反応させることによって、目的とす
るポリグリシジルエーテル(A)とすることができる
が、この反応は公知の方法に従って良く、例えば次の反
応が挙げられる。
【0024】先ず、中間体中の水酸基に対して2〜15
当量、中でもの溶融粘度の低減効果に優れる点から好ま
しくは3〜10当量のエピハロヒドリンを添加して溶解
し、その後、中間体中の水酸基に対して0.8〜1.2
当量の10〜50%NaOH水溶液を50〜80℃の温
度で3〜5時間要して適下する。適下後その温度で0.
5〜2時間程度攪拌を続けて、静置後下層の食塩水を棄
却する。次いで過剰のエピハロヒドリンを蒸留回収し祖
樹脂を得る。これにトルエン、MIBK等の有機溶媒を
加え、水洗−脱水−濾過−脱溶媒工程を経て、目的の樹
脂を得ることができる。また不純物塩素量の低減等を目
的に、反応の際ジオキサン、DMSO等の溶媒を併用し
ても良い。
【0025】ここで用いるエピハロヒドリンとしては、
エピクロルヒドリンが最も一般的であるが、他にエピヨ
ードヒドリン、エピブロムヒドリン、β−メチルエピク
ロルヒドリン等も用いることができる。
【0026】また、本発明に用いられる硬化剤(B)と
しては、通常エポキシ樹脂の硬化剤として常用されてい
る化合物はすべて使用することができ、特に限定される
ものではないが、例えばフェノールノボラック樹脂、オ
ルソクレゾールノボラック樹脂、ビスフェノールAノボ
ラック樹脂、ビスフェノールFノボラック樹脂、フェノ
ール類−ジシクロペンタジエン重付加型樹脂、ジヒドロ
キシナフタレンノボラック樹脂、キシリデン基を結接基
とした多価フェノール類、フェノール−アラルキル樹
脂、ナフトール類樹脂ジエチレントリアミン、トリエチ
レンテトラミンなどの脂肪族アミン類、メタフェニレン
ジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェ
ニルスルホンなどの芳香族アミン類、ポリアミド樹脂お
よびこれらの変性物、無水マレイン酸、無水フタル酸、
無水ヘキサヒドロフタル酸、無水ピロメリット酸などの
酸無水物系硬化剤、ジシアンジアミド、イミダゾール、
BF3 −アミン錯体、グアニジン誘導体等の潜在性硬化
剤等が挙げられる。中でも半導体封止材用としては、上
記フェノールノボラック樹脂等の芳香族炭化水素−ホル
ムアルデヒド樹脂が硬化性、成形性、耐熱性に優れるこ
と、またフェノール−アラルキル樹脂が硬化性、成形
性、低吸水率に優れる点から好ましい。これらの硬化剤
の使用量は、エポキシ樹脂を硬化せしめる量であれば何
れでもよく、特に限定されないが、好ましくは用いるエ
ポキシ樹脂の一分子中に含まれるエポキシ基の数と、硬
化剤中の活性水素の数が当量付近となる量である。
【0027】上掲された如き各化合物を硬化剤として用
いる際は、硬化促進剤を適宜使用することができる。硬
化促進剤としては公知慣用のものがいずれも使用できる
が、例えば、リン系化合物、第3級アミン、イミダゾー
ル、有機酸金属塩、ルイス酸、アミン錯塩、等が挙げら
れ、これらは単独のみならず2種以上の併用も可能であ
る。
【0028】本発明で用いる無機充填剤(C)は、硬化
物の機械強度、硬度を高めることのみならず、低吸水
率、低線膨張係数を達成し、耐ハンダクラック性を高め
るための必須成分である。その配合量は、特に限定され
るものではないが、組成物中75〜95重量%の範囲で
用いることが、特にそれらの特性が際立つものとなり、
特に半導体封止剤用途において耐ハンダクラック性が非
常に優れる点から好ましい。
【0029】この様な無機充填剤(C)としては、特に
限定されないが溶融シリカ、結晶シリカ、アルミナ、タ
ルク、クレー、ガラス繊維等が挙げられる。これらの中
でも、特に半導体封止材料用途においては溶融シリカ、
結晶シリカが一般的に用いられており、特に流動性に優
れる点から溶融シリカが好ましい。また球状シリカ、粉
砕シリカ等も使用できる。
【0030】また本発明においては、必須成分である上
述したポリグリシジルエーテル(A)に加え、さらにそ
の他のエポキシ樹脂(D)を併用しても構わない。この
際に用いられるエポキシ樹脂(D)としては、公知慣用
のものが何れも使用でき、例えばビスフェノールAジグ
リシジルエーテル型エポキシ樹脂、フェノールノボラッ
ク型エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポ
キシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹
脂、ビスフェノールFノボラック型エポキシ樹脂、臭素
化フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ナフトールノ
ボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型2官能エポキシ
樹脂等が挙げられるが、これらに限定されるものではな
い。これらの中でも、特に耐熱性に優れる点からオルソ
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂が、また流動性に
優れる点からビフェニル型2官能エポキシ樹脂が好まし
い。
【0031】また必要に応じて、着色剤、難燃剤、離型
剤、またはカップリング剤などの公知慣用の各種の添加
剤成分も適宜配合せしめることができる。また、上記各
成分から封止材料を調製するには、エポキシ樹脂、硬化
剤、硬化促進剤、その他の添加剤をミキサー等によって
十分に均一に混合した後、更に熱ロールまたはニーダ−
等で溶融混練し、射出あるいは冷却後粉砕するなどして
得ることができる。
【0032】本発明で用いる封止材料には、上述した各
成分の他にテトラブロモビスフェノールA型エポキシ樹
脂、ブロム化フェノールノボラック型エポキシ樹脂等の
臭素化エポキシ樹脂、三酸化アンチモン、ヘキサブロモ
ベンゼン等の難燃剤、カーボンブラック、ベンガラ等の
着色剤、天然ワックス、合成ワックス等の離型剤及びシ
リコンオイル、合成ゴム、シリコーンゴム等の低応力添
加剤等の種々の添加剤を適宜配合してもよい。
【0033】この封止材料から本発明の樹脂封止型半導
体装置を製造するには、例えば、上記各成分をミキサー
等によって十分に均一に混合した後、更に熱ロールまた
はニーダ−等で溶融混練し、射出あるいは冷却後粉砕
し、タブレット化して封止材料とし、次いで、低圧トラ
ンスファー成形機にて、例えば、175℃、70kg/
cm2、120秒間の条件で、シリコンチップ等の半導
体素子を銅含有合金製リードフレームを用いて封止し、
次いで、加熱硬化するなどにより得ることができる。
【0034】
【実施例】次に本発明を該エポキシ樹脂の製造例、実施
例およびその比較例により具体的に説明する。尚、例中
において部は特に断りのない限りすべて重量部である。
【0035】尚、溶融粘度は50HzのもとにおいてR
eseach equipmentLTD.製「ICI
CONE & PLATE VISCOMETER」で
測定した。また2核体成分含有量は、東ソー(株)製
「ゲルパーミュエーションクロマトグラフィー(GP
C)」(測定条件:流速=1.0ml/分間,圧力=92
Kg/cm2,カラム=G4,3,2,2HXL,検出
器=RI 32×10−6RIUFS)で測定した。軟
化点は明峰社製作所(株)製「軟化点測定器」(加熱器:
HU−MK,検出器ASP−M2)測定した。
【0036】製造例1(ポリグリシジルエーテル(A)
の製造例) 攪拌機、温度計、4つ口フラスコにフェノール940g
(10モル)を、BF3・フェノール錯体21gを添加
し充分混合した。その後ジシクロペンタジエン204g
(1.5モル)を系内温度を90〜95℃に保ちながら
2時間要して添加した。その後系内温度を95℃に保
ち、2時間加熱攪拌し、得られた反応生成物溶液にマグ
ネシウム化合物「KW-1000」(商品名;協和化学工業
(株)社製)43gを添加し、30分間攪拌して触媒を失
活させた後、反応溶液を濾過した。得られた透明溶液か
ら過剰のフェノールを蒸留回収して褐色の固形樹脂40
3gを得た。この樹脂の軟化点は95℃、水酸基当量は
171g/eqあった。
【0037】この樹脂342gにエピクロルヒドリン9
25g(10モル)をいれ溶解する。それに80℃で2
0%NaOH440g(2.2モル)を3時間かけて攪
拌しながら滴下し、さらに30分間攪拌を続けてその後
静置した。下層の食塩水を棄却し、エピクロルヒドリン
を150℃で蒸留回収した後、粗樹脂にMIBK600
gを加え、さらに水250gを加え80℃にて水洗し
た。そして下層の水洗水を棄却した後、脱水、濾過を経
てMIBKを150℃で脱溶剤して目的のエポキシ樹脂
(I)409gを得た。この樹脂は褐色固体で、軟化点
61℃、150℃での溶融粘度0.6ポイズ、2核体成
分含有量55重量%、エポキシ当量は260g/eqであっ
た。
【0038】製造例2(ポリグリシジルエーテル(A)
の製造例) 製造例1で得られた中間体を使用し、エピクロルヒドリ
ンを1110g(12モル)に変更した以外は実施例1
と同様にして、エポキシ樹脂(II)418gを得た。こ
の樹脂は褐色固体で、軟化点58℃、150℃での溶融
粘度0.3ポイズ、2核体成分含有量58重量%、エポ
キシ当量は242g/eqであった。
【0039】製造例3(ポリグリシジルエーテル(A)
の製造例) 中間体を製造する際のジシクロペンタジエンを272g
(2モル)に変更した以外は、製造例1と同様にしてエ
ポキシ樹脂(III)389gを得た。この樹脂は褐色固
体で、軟化点84℃、150℃での溶融粘度4.5ポイ
ズ、2核体成分含有量44重量%、エポキシ当量は28
3g/eqであった。
【0040】実施例1〜3及び比較例1〜3 第1表で表される配合に従って調製した混合物をミキサ
ーにより常温で混合し、2軸熱ロールにて70〜100
℃により混練し、冷却後粉砕して成形材料とした。粉砕
して得られた成形材料は、タブレット化し、低圧トラン
スファー成形機にて175℃、70kg/cm2、12
0秒間の条件で、各種試験用として、6mm×6mmの
シリコンチップを52pinの銅含有合金製リードフレ
ームを用いて封止し、180℃、5時間後硬化した。
【0041】各種試験方法は下記の通り。 ・吸水率:封止した半導体を85℃・85%RHの環境
下で168時間処理後、重量増加率を測定し、吸水率と
した。 ・耐ハンダクラック性:封止した半導体を85℃・85
%RHの環境下で168時間処理し、その後260℃の
ハンダ浴に10秒間浸漬後、顕微鏡で外部クラックを観
察し、クラック発生率を測定した。 ・耐ヒートサイクルクラック性:封止した半導体を−1
96℃×1分間〜260℃×30秒間の熱サイクルを繰
り返し、20サイクル後、顕微鏡で外部クラックを観察
し、クラック発生率を測定した。
【0042】またここで、下記のエポキシ樹脂を比較評
価用に用いた。 ・オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(EC
N)(大日本インキ化学工業(株)製 商品名:EPI
CLON N−665、軟化点68℃、エポキシ当量2
08g/eq) ・ビフェニル型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ樹脂
(株) 商品名:エピコートYX−4000H、融点1
05℃、エポキシ当量195g/eq) その他、難燃エポキシ樹脂として、EPICLON 1
53(テトラブロモビスフェノールA型 エポキシ樹脂
(大日本インキ化学工業(株)製、臭素含有量48重量
%、軟化点70℃、エポキシ当量401g/eq)、硬化剤
として、フェノライト TD−2131(フェノールノ
ボラック樹脂(大日本インキ化学工業(株)製、軟化点
80℃、水酸基当量104g/eq)を用いた。
【0043】
【表1】
【0044】
【発明の効果】本発明が解決しようとする課題は、銅含
有合金に代表される銅系金属をリードフレームに使用し
た場合において、耐ハンダクラック性及び耐ヒートサイ
クルクラック性が著しく優れ、然も、熱放散性にも著し
く優れる樹脂封止型半導体を提供することにある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01L 23/31 H01L 23/48 V 23/48 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 23/28 - 23/30 C08G 59/06 C08G 59/24 C08G 59/40 C08L 63/00 H01L 23/48

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体素子と、該素子中の電極部と接合
    するリードフレームと有し、前記半導体素子とリードフ
    レームとが固定化するように封止材料で封止された半導
    体装置において、リードフレームが銅系金属で構成され
    ており、かつ、封止材料が、脂環式炭化水素基を結接基
    としてフェノール類と結合した構造を有するポリフェノ
    ール類のポリグリシジルエーテル(A)と、硬化剤
    (B)と、無機充填剤(C)とを必須成分とすることを
    特徴とする樹脂封止型半導体装置。
  2. 【請求項2】 封止材料中の無機充填材(C)の含有率
    が、75〜95重量%である請求項1記載の樹脂封止型
    半導体装置。
  3. 【請求項3】 ポリグリシジルエーテル(A)が、1分
    子あたりグリシジルエーテル基を2個有する化合物(以
    下、「2核体化合物」と略記する。)を(A)成分中4
    0〜80重量%となる割合で含有するものである請求項
    1または2記載の樹脂封止型半導体装置。
  4. 【請求項4】 ポリグリシジルエーテル(A)が、15
    0℃における溶融粘度が7.0ポイズ以下のものである
    請求項1、2または3記載の樹脂封止型半導体装置。
  5. 【請求項5】 ポリグリシジルエーテル(A)が、エポ
    キシ当量220〜300g/eqの範囲のものである請
    求項1、2、3または4記載の樹脂封止型半導体装置。
  6. 【請求項6】 ポリグリシジルエーテル(A)が、ジシ
    クロペンタジエンとフェノールとの重付加反応物にエピ
    ハロヒドリンを反応させ得られるエポキシ樹脂である請
    求項1、2、3、4または5記載の樹脂封止型半導体装
    置。
  7. 【請求項7】 ポリグリシジルエーテル(A)が、ジシ
    クロペンタジエンとフェノールとの重付加反応物にエピ
    ハロヒドリンを反応させ得られるエポキシ樹脂であり、
    かつ2核体の含有率が45〜65重量%であり、かつ1
    50℃における溶融粘度が2.0ポイズ以下であり、か
    つエポキシ当量が235〜280g/eqであることを
    特徴とする請求項1記載の樹脂封止型半導体装置。
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