JPH0517063A - 用紙トレイの送出し・収納方法およびその装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、用紙トレイの送出し・収納方法お
よびその装置に関し、用紙トレイを使用しないときは装
置本体に収納して邪魔にならないようにでき、用紙トレ
イを使用時には用紙トレイの設定位置に人手をかけずに
設定でき、かつ搬送される用紙が落下等もなく好適に載
置でき、スタック性も良好であるとともに、装置本体内
の部品および部材の交換、保守およびジャムの除去等が
容易にできることを目的とする。 【構成】 用紙トレイの送出し方法の構成として、用紙
の搬送開始を検知するステップ、搬送開始を検知すると
駆動力を用紙トレイの送出し手段に伝達するステップ、
伝達された駆動力により収納された用紙トレイを用紙の
排出方向に送り出すステップ、用紙トレイが最大長さま
で送出されたら駆動力の伝達を停止するステップ、を備
え、上記方法を実施するための装置として、用紙トレイ
と、送出し手段と、搬送開始検知手段と、駆動力伝達手
段と、を備えるように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、用紙トレイの送出し・
収納方法およびその装置、例えば、ファクシミリ装置，
複写機等の原稿および記録紙を載置する用紙トレイの送
出し・収納方法およびその装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来のファクシミリ装置１の用紙トレイ
としては、例えば、図５に示すようなものがある。ファ
クシミリ装置１は上部に送信原稿３を読取る読取部４
と、下部に受信情報を記録する記録部５と、を有し、装
置本体１Ａの上部には外方に突出して取付けられ、外部
に排出された読取り済の送信原稿３Ａを載置する用紙ト
レイである原稿トレイ６が設けられ、装置本体１Ａの下
部には外方に突出して取付けられ、受信情報を記録した
記録紙７を載置する用紙トレイである記録紙トレイ８が
設けられている。

【０００３】また、このようなファクシミリ装置１では
原稿トレイ６および記録紙トレイ８は、送信原稿の送受
信をする使用者が立つ図６に示す正面側に設けられてい
るものがあり、これらの用紙トレイは原稿または記録紙
を積重ねるいわゆるスタック性の面から水平に突出した
水平タイプのものが一番好ましい。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のファクシミリ装置１にあっては、原稿トレイ
６および記録紙トレイ８が装置本体１Ａの外方に突出し
て取付けられているため、使用していないときにも装置
本体１Ａから外方に突出してスペースを取り邪魔になる
という問題点がある。

【０００５】また、記録紙トレイ８が、図６に示すよう
に、使用者が立つ正面側に突出していると、使用者が装
置本体１Ａ内部の記録紙７のロール７Ａを交換したり、
ジャム用紙を除去する際に、ファクシミリ装置１の上ケ
ース９を上方に開放し、ファクシミリ装置１内部の操作
をするのに記録紙トレイ８が邪魔になり操作し難いとい
う問題点がある。

【０００６】また、従来の複写機の用紙トレイとして、
実開昭６３−６２４５８号公報に記載された図７に示す
ようなものがある。図７に示す複写機11の用紙トレイ12
は、板状の長方形のトレイ本体14とトレイ本体14よりさ
らに狭幅な補助トレイ15からなり、これらは、複写機11
の側部の支点16および16Ａをそれぞれ中心に回動可能に
設けられている。

【０００７】使用しないときは機本体11Ａ内に収納し、
用紙を排出時に支点16および16Ａを中心に用紙の排出側
に回動し、機本体11Ａ外部に排出方向Ｈに対して斜めに
突出させ、トレイ本体14と補助トレイ15とを間隔を開け
て配置したものである。このようなものは、トレイ本体
14および補助トレイ15が排出方向Ｈに対し斜めに突出
し、トレイ本体14と補助トレイ15と間は間隔も開いてお
り、排出された用紙17がトレイ本体14と補助トレイ15と
の間18または補助トレイ15と機本体11Ａとの間19から落
下したり、用紙17がトレイ本体14上でずれたりして、ス
タック性が悪いという問題点がある。

【０００８】本発明は、このような従来技術の課題に鑑
みてなされたものであり、用紙トレイを使用しないとき
は装置本体に収納して邪魔にならないようにでき、用紙
トレイを使用時には用紙トレイの設定位置に人手をかけ
ずに設定でき、かつ搬送される用紙の落下等もなく好適
に載置でき、スタック性も良好であるとともに、装置本
体内の部品および部材の交換、保守およびジャムの除去
等が容易にできる用紙トレイの送出し収納方法およびそ
の装置を提供することを目的とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明の請求項１は、用
紙の搬送開始を検知するステップ、搬送開始を検知する
と駆動力を用紙トレイの送出し手段に伝達するステッ
プ、伝達された駆動力により収納された用紙トレイを用
紙の排出方向に送り出すステップ、用紙トレイが最大長
さまで送出されたら駆動力の伝達を停止するステップ、
を備えたことを特徴とし、本発明の請求項２は、請求項
１記載の用紙トレイの送出し方法を実施するための装置
として、用紙を載置可能な用紙トレイと、用紙トレイを
用紙トレイの収納位置から設定位置まで送出し、設定位
置にくると送出しを停止する送出し手段と、用紙の搬送
開始を検知する搬送開始検知手段と、搬送開始信号に基
づき駆動源の駆動力を前記送出し手段に伝達する駆動力
伝達手段と、を備えたことを特徴とし、本発明の請求項
３は、用紙の搬送開始を検知するステップ、搬送開始を
検知すると収納された用紙トレイのロックを解除するス
テップ、ロックの解除により用紙トレイを用紙の排出方
向に送出すステップ、を備えたことを特徴とし、本発明
の請求項４は請求項３に記載の用紙トレイの送出し方法
を実施するための装置として、用紙を載置可能な用紙ト
レイと、用紙トレイを用紙トレイの収納位置から設定位
置まで送出す付勢部材と、用紙トレイを前記付勢部材の
付勢力に抗って前記収納位置にロックするロック手段
と、用紙の搬送開始を検知する搬送開始検知手段と、搬
送開始信号に基づき前記ロック手段のロックを解除する
ロック解除手段と、を備えたことを特徴とし、本発明の
請求項５は、用紙トレイ送出し収納装置として、下ケー
スの一端部に支持され下ケースを覆い下ケースの上方に
開閉可能な上ケースと、下ケースに収納され下ケースの
収納位置から用紙の排出方向外方に突出して送出し可能
な用紙トレイと、前記上ケースの開閉と連動して前記用
紙トレイを前記下ケースに収納および下ケースから送出
す連動機構と、を備えたことを特徴としている。

【００１０】

【作用】本発明の請求項１では、用紙の搬送開始が検知
されると、収納された用紙トレイが用紙の排出方向に送
り出すので、用紙の搬送がされず、検知されないときに
は、収納されたままである。本発明の請求項２では、搬
送開始検知手段が用紙の搬送開始を検知すると、搬送開
始信号に基づき、駆動力伝達手段が駆動源の駆動力を送
出し手段に伝達し、用紙トレイが収納位置から設定位置
まで送出される。

【００１１】本発明の請求項３では、用紙の搬送開始が
検出されると、収納された用紙トレイのロックが解除さ
れ、用紙の排出方向に送り出されるので、用紙の搬送が
されず、検出されないときには、用紙トレイは収納され
たままである。本発明の請求項４では、搬送開始検知手
段により用紙の搬送開始が検知されると、搬送開始検知
信号に基づき、ロック解除手段がロック手段のロックを
解除し、付勢部材の付勢力により、用紙トレイが収納位
置から設定位置まで送出される。

【００１２】本発明の請求項５では、上ケースを下ケー
スの上方に開放すると、上ケースの開放に連動して連動
機構が作動し、用紙トレイを下ケースに収納する。ま
た、上ケースを下ケース上に閉止すると、上ケースの閉
止に連動して連動機構が作動し、用紙トレイを下ケース
から用紙の排出方向に送出す。

【００１３】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき説明す
る。図１は本発明の請求項１に係る用紙トレイ送出し方
法を実施するための請求項２に係る用紙のトレイの送出
し装置の一実施例を示す図である。まず、構成について
説明する。図１（ａ）において、20はファクシミリ装置
であり、ファクシミリ装置20は上部に送信原稿22を読取
る読取部23と下部に受信情報を記録する記録部24とを有
している。読取部23には送信原稿22を呼出す呼出しコロ
25と、呼出された送信原稿22を一枚に分離する分離コロ
26と送信原稿22を読取りガラス27側に搬送する搬送ロー
ラ28と、読取り済の送信原稿22を装置本体20Ａ外の用紙
トレイである原稿トレイ29上に排出する排出ローラ30
と、が設けられている。

【００１４】記録部24には、ロール状の用紙である記録
紙31を給紙するフィードローラ対32と、受信情報を記録
紙31上に印字するサーマルヘッド33およびプラテンロー
ラ34と、受信情報の量に対応して記録紙31をカットする
カッター35と、カットされた記録紙31を機本体11Ａ外に
排出する上下排出ローラ36と、が設けられている。下排
出ローラ36は駆動源に連結し、駆動力により駆動されて
いるとともに駆動力を後述の送出手段に伝達するための
伝達ギヤ37が同軸上に固定されている。

【００１５】39は用紙トレイである記録紙トレイであ
り、用紙トレイ39は記録紙31を載置可能で、ファクシミ
リ装置20の底板20ａの排出側に設けた一対のガイド40に
により底板20ａ下側に収納可能で用紙トレイ39の収納位
置Ａから設定位置Ｂまで移動可能である。記録紙トレイ
39の側部上面には移動方向に図１（ｂ）に示すラック41
が固定され、ラック41に噛合うピニオンである繰出しギ
ヤ42が軸43に固定されている。44は電磁クラッチであ
り、電磁クラッチ44は装置本体20Ａに支持されるととも
に軸43を回転自在に保持している。軸43上には前述の伝
達ギヤ37に噛合う電磁クラッチギア45が設けられてい
る。電磁クラッチ44に通電されると、電磁クラッチ44は
軸43と電磁クラッチギヤ45とを一体的に固定し、駆動源
からの駆動力は排出ローラ36、伝達ギヤ37、電磁クラッ
チギヤ45、軸43、繰出しギヤ42に伝達され、繰出しギヤ
42に噛合うラック41により記録紙トレイ39が収納位置Ａ
から設定位置Ｂまで繰出される。繰出しギヤ42と電磁ク
ラッチ44の軸との間にはトルクリミッター46が設けら
れ、通常の駆動力は伝達するようになされている。トル
クリミッター46は記録紙トレイ39が記録紙トレイ39の最
大長さである設定位置Ｂまで送出された後は、それ以上
は送出しを停止して駆動力の伝達を遮断する。伝達ギヤ
37、電磁クラッチギア45、電磁クラッチ44、軸43は駆動
力伝達手段を構成し、ラック41、繰出しギヤ42およびト
ルクリミッター46は送出し手段を構成している。

【００１６】図示していないメインコントロールはプロ
トコールが終了すると、記録開始信号を発信するととも
に、搬送開始信号Ｓを発信する。この搬送開始信号Ｓに
より、用紙である記録紙31の搬送が開始され、メインコ
ントロール内には搬送開始信号Ｓを検知する搬送開始検
知手段である搬送開始検知回路48が設けられており、こ
の搬送開始検知回路48が搬送開始信号Ｓを検知すると、
記録紙31の搬送開始がなされたとして、電磁クラッチ44
に通電されるようになされている。

【００１７】次に作用について説明する。

【００１８】本発明の請求項１、２では、搬送開始検知
回路48が記録紙31の搬送を開始する搬送開始信号Ｓを検
知すると、電磁クラッチ44に通電されて、電磁クラッチ
44が作動を開始し、電磁クラッチギヤ45と軸43が連結さ
れ、駆動源の駆動力が排出ローラ36、伝達ギヤ37、電磁
クラッチギア45、軸43を通して繰出しギヤ42に伝達す
る。繰出しギヤ42が伝達された駆動力により駆動され回
転し始めると、繰出しギヤ42に噛合うラック41を有し通
常は収納位置Ａに収納された記録紙トレイ39がガイド40
に案内され記録紙31の排出方向に送出される。記録紙ト
レイ39が設定位置Ｂまで送出されると、トルクリミッタ
ー46が作動し、駆動力の伝達を停止する。

【００１９】また、原稿トレイ29の送出しも記録紙トレ
イ39の場合と同様に構成されており、前述と同じ構成に
は同じ符号をつける。排出ローラ30には駆動源に連結す
る伝達ギヤ37が設けられ、伝達ギヤ37は２つの中間ギヤ
49Ａ、49Ｂを介して、電磁クラッチ44の軸43に回転自在
に軸支された電磁クラッチギア45に連結している。電磁
クラッチ44の軸43は繰出しギヤ42を軸支し固定されてい
る。繰出しギヤ42は原稿トレイ29上に固定されたラック
41に噛合っており、原稿トレイ29は通常は装置本体20Ａ
に収納され、駆動力により収納位置Ａから設定位置Ｂま
で送出された後にはトルクリミッター46の作動により設
定位置Ｂに保持される。電磁クラッチ44は、搬送開始検
知回路48から搬送開始信号Ｓにより作動を開始する。

【００２０】記録紙トレイ39および原稿トレイ29はそれ
ぞれ受信・送信がなく、記録紙31および原稿22が搬送さ
れないときは装置本体20Ａに収納されているので、装置
本体20Ａから突出することなく邪魔になるのを防止でき
る。図２は、本発明の請求項３に係る用紙トレイ送出し
方法を実施するための請求項４に係る用紙トレイの送出
し装置51の一実施例であり、ファクシミリ装置50に適用
した場合で、図１と同じ構成には同じ符号をつける。

【００２１】図２において、53は用紙トレイである記録
紙トレイであり記録紙トレイ53は用紙である記録紙31を
載置可能である。54は付勢部材であるスプリングであ
り、スプリング54は一端部54ａが装置本体50Ａの底板50
ａに固定されたフック55に固定され、他端部54ｂが記録
紙トレイ53の装置本体50Ａ側の端末部53ａに固定されて
いる。スプリング54は通常は用紙トレイ送出し装置51の
収納位置Ａから設定位置Ｂまでガイド40に案内されて送
出すことができるよう十分な付勢力を有している。56は
ロック手段であり、ロック手段56はソレノイド57と、ソ
レノイド57内に入出する軸棒57Ａと、軸棒57Ａに係合し
て、支点Ｐを中心に回動するＬ字状のストッパーレバー
58とを有している。ストッパーレバー58の一端部58ａに
は軸棒57Ａの先端部のピンに係合するＵ字状の凹部を有
するとともに装置本体50Ａに一端が固定されたスプリン
グ59の他端が係合することにより、軸棒57Ａがソレノイ
ド57から突出する側に付勢されている。ストッパーレバ
ー58の他端部58ｂにはカギ部58Ａが一体的に設けられ、
カギ部58Ａの先端部58Ａａは底板50ａに設けられた穴50
Ｂを貫通し、記録紙トレイ53に設けられた穴53Ａに係合
しスプリング54の付勢に抗って、記録紙トレイ53を収納
位置Ａに保持するようになされている。

【００２２】ソレノイド57は搬送開始検知回路48からの
搬送開始信号Ｓに基づき、ソレノイド57に通電し、軸棒
57Ａを吸引することによりソレノイド57の付勢力に抗っ
てストッパーレバー58を回動し、ストッパーレバー58の
ロックを解除可能である。ソレノイド57および軸棒57Ａ
はロック解除手段を構成し、ストッパーレバー58および
スプリング59はロック手段を構成している。

【００２３】次に、作用について説明する。本発明の請
求項３、４では、搬送開始検知回路48が送信原稿22を搬
送開始する搬送開始信号Ｓを検知すると、搬送開始信号
Ｓがソレノイド57に伝達され、ソレノイド57が作動し、
軸棒57Ａを吸引し、軸棒57Ａがソレノイド57に吸引され
ると、軸棒57Ａが図の右側に移動し、先端部57Ａａのピ
ンがストッパーレバー58の先端部58Ａａの凹部とともに
移動してストッパーレバー58が支点Ｐを中心にスプリン
グ59の付勢力に抗って回動し、ストッパーレバー58の先
端部58Ａａが記録紙トレイ53の穴53Ａから抜けて、記録
紙トレイ53のロックが解除され、ロックの解除により記
録紙トレイ53が、スプリング54の付勢力により記録紙31
の排出方向に記録紙トレイ53の収納位置Ａから設定位置
Ｂに記録紙31の排出方向に送出される。

【００２４】また、51Ａは原稿トレイ53Ｇの用紙トレイ
送出し装置であり、用紙トレイ送出し装置51Ａの構成は
用紙トレイ送出し装置51と同じであり同じ符号をつけ、
詳細説明は省略する。記録紙トレイ53および原稿トレイ
53Ｇはそれぞれ受信・送信がなく、記録紙31および原稿
22が搬送されないときは装置本体50Ａの収納位置Ａに収
納され装置本体50Ａ外に突出していないので、邪魔にな
らず、装置本体50Ａの近傍のスペースの有効使用ができ
る。

【００２５】図３、４は本発明の請求項５に係る用紙ト
レイの送出し収納装置61の一実施例を示す図で、用紙ト
レイの送出し収納装置61をファクシミリ装置60に適用し
た場合である。ファクシミリ装置60は読取部23を収納す
る上ケースである上部ユニットケース64と、記録部24を
収納する下ケースである下部ユニットケース65とを有し
ている。上部ユニットケース64は下部ユニットケース65
の一端部の両側に設けた軸部66に支持され、下部ユニッ
トケース65の上側を覆い軸部66を支点に上方に開閉可能
である。軸部66の両側端部には下部ユニットケース65に
固定された一対の支柱67が設けられ、支柱67は軸部66を
軸支している。68はアームであり、アーム68は上部ユニ
ットケース64の支持部に一体的に設けられ、上部ユニッ
トケース64の開閉に応じて軸部66を支点に回動可能であ
る。69は用紙トレイである記録紙トレイであり、記録紙
トレイ69は下部ユニットケース65の下側に設けた一対の
ガイド70に案内され、下部ユニットケース65の下面に沿
って記録紙トレイ69の収納位置Ａに収納され、記録紙ト
レイ69の収納位置Ａから用紙である記録紙71の排出方向
Ｈ（矢印Ｈにて示す）外方に突出するよう設定位置Ｂま
で送出し可能である。記録紙トレイ69の排出方向Ｈ後方
端部には排出方向Ｈに直交する方向に長い長孔73が設け
られている。75は連動機構であり、連動機構75は下部ユ
ニットケース65の一端部のアーム68の近傍に回動中心と
してのスタッド76を中心に回動可能なコ字状のレバー77
を有している。レバー77は一端部のアーム68側に突出し
た突出部77ａの先端がアーム68に係合しており、レバー
77の他端部の記録紙トレイ69側に突出した突出部77ｂに
はピン78が設けられている。ピン78は前述の記録紙トレ
イ69の長孔73に係合している。また、レバー77の突出部
77ｂの近傍にはフック79が設けられ、フック79には他端
が下部ユニットケース65の底板に固定したスプリング80
が固定されている。アーム68、レバー77、スプリング8
0、長孔73およびピン78は連動機構75を構成している。

【００２６】記録紙71の交換またはジャムの除去等のた
めに、上部ユニットケース64が上方に開放されると上部
ユニットケース64は軸部66を支点に回動し、上部ユニッ
トケース64に一体的なアーム68が軸部66を中心に回動す
る。アーム68が回動すると、アーム68の先端部68ａがレ
バー77の他端部の突出部77ａを押圧し、レバー77がスタ
ッド76を回動中心としてスプリング80の付勢力に抗って
時計方向に回動する。レバー77が回動すると、レバー77
の他端部の突出部77ａに設けられたピン78が記録紙トレ
イ69に設けられた長孔73に係合しながら、長孔73内の位
置をかえ時計方向に回動する。ピン78の回動に伴って、
記録紙トレイ69はガイド70に案内されて、設定位置Ｂか
ら収納位置Ａに移動し収納させる。

【００２７】また記録紙71の交換が終了し、上部ユニッ
トケース64を下部ユニットケース65上に閉止すると、前
述と逆の動作により、上部ユニットケース64が下部ユニ
ットケース65の上側を閉止すると、この上部ユニットケ
ース64の閉止と連動してアーム68がほぼ垂直に回動し、
記録紙トレイ69がスプリング80の付勢力により排出方向
に送出されるとともに、レバー77も排出方向にほぼ直交
方向に、すなわち、反時計方向に回動して記録紙トレイ
69が設定位置Ｂに設定される。このように、上部ユニッ
トケース64の開閉に伴って、記録紙トレイ69が連動し
て、収納および送出される。上部ユニットケース64の開
放時には、記録紙トレイ69が収納位置Ａに人手をかけず
に自動的に収納されるので、記録紙71の交換時に、邪魔
にならず、操作性が大幅に向上できる。

【００２８】

【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項１
〜５によれば、送信・受信がなく、用紙トレイを使用し
ないときは装置本体に収納して邪魔にならないようにで
き、用紙トレイを使用時には用紙トレイの設定位置に人
手をかけずに設定でき、かつ搬送される用紙が落下等も
なく好適に載置でき、スタック性も良好であるととも
に、また、請求項５によれば、装置本体内の部品および
部材の交換、保守およびジャムの除去等が容易にでき
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の請求項２における、用紙トレイの送出
し装置の一実施例を示す図で、（ａ）はその概略正面
図、（ｂ）はその要部平面図である。

【図２】本発明の請求項４における用紙トレイの送出し
装置の一実施例を示す図で、（ａ）はその概略正面図、
（ｂ）はその要部を示す概略正面図である。

【図３】本発明の請求項５における用紙トレイの送出し
・収納装置の一実施例を示す図で、（ａ）はその概略正
面図、（ｂ）はその要部の概略上面図である。

【図４】図３に示す用紙トレイの送出し・収納装置の要
部の作用を示す概略上面図である。

【図５】従来の用紙トレイ装置を示す概略正面図であ
る。

【図６】従来の用紙トレイ装置を示す図で（ａ）その他
の概略正面図、（ｂ）はさらに他の概略正面図である。

【図７】従来の用紙トレイの送出し・収納装置を示すさ
らに他の概略上面図である。

【符号の説明】

21、51 用紙トレイの送出し装置 31 記録紙 37 伝達ギヤ（駆動伝達手段） 29、39、53、59Ｇ、69 記録紙トレイ（用紙トレイ） 41 ラック（送出し手段） 42 繰出しギヤ（送出し手段） 44 電磁クラッチ（駆動伝達手段） 45 電磁クラッチギヤ（駆動伝達手段） 46 トルクリシッター（送出し手段） 48 搬送開始検知回路 49 中間ギヤ49Ａ、49Ｂ（駆動伝達手段） 54 スプリング（付勢部材） 56 ロック手段 61 用紙トレイの送出し・収納装置 64 上部ユニットケース（上ケース） 65 下部ユニットケース（下ケース） 75 連動機構 Ａ 収納位置 Ｂ 設定位置

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】用紙の搬送開始を検知するステップ、搬送
   開始を検知すると駆動力を用紙トレイの送出し手段に伝
   達するステップ、伝達された駆動力により収納された用
   紙トレイを用紙の排出方向に送り出すステップ、用紙ト
   レイが最大長さまで送出されたら駆動力の伝達を停止す
   るステップ、を備えたことを特徴とする用紙トレイの送
   出し方法。
2. 【請求項２】用紙を載置可能な用紙トレイと、用紙トレ
   イを用紙トレイの収納位置から設定位置まで送出し、設
   定位置にくると送出しを停止する送出し手段と、用紙の
   搬送開始を検知する搬送開始検知手段と、搬送開始信号
   に基づき駆動源の駆動力を前記送出し手段に伝達する駆
   動力伝達手段と、を備えたことを特徴とする用紙トレイ
   の送出し装置。
3. 【請求項３】用紙の搬送開始を検知するステップ、搬送
   開始を検知すると収納された用紙トレイのロックを解除
   するステップ、ロックの解除により用紙トレイを用紙の
   排出方向に送出すステップ、を備えたことを特徴とする
   用紙トレイの送出し方法。
4. 【請求項４】用紙を載置可能な用紙トレイと、用紙トレ
   イを用紙トレイの収納位置から設定位置まで送出す付勢
   部材と、用紙トレイを前記付勢部材の付勢力に抗って前
   記収納位置にロックするロック手段と、用紙の搬送開始
   を検知する搬送開始検知手段と、搬送開始信号に基づき
   前記ロック手段のロックを解除するロック解除手段と、
   を備えたことを特徴とする用紙トレイの送出し装置。
5. 【請求項５】下ケースの一端部に支持され下ケースを覆
   い下ケースの上方に開閉可能な上ケースと、下ケースに
   収納され、下ケースの収納位置から用紙の排出方向外方
   に突出して送出し可能な用紙トレイと、前記上ケースの
   開閉と連動して前記用紙トレイを前記下ケースに収納お
   よび下ケースから送出す連動機構と、を備えたことを特
   徴とする用紙トレイの送出し・収納装置。