JPH05170575A - ムライト系タンマン管 - Google Patents

ムライト系タンマン管

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JPH05170575A
JPH05170575A JP3345218A JP34521891A JPH05170575A JP H05170575 A JPH05170575 A JP H05170575A JP 3345218 A JP3345218 A JP 3345218A JP 34521891 A JP34521891 A JP 34521891A JP H05170575 A JPH05170575 A JP H05170575A
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tube
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molten metal
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Kenji Doi
健志 土井
Tadahisa Arahori
忠久 荒堀
Kuniaki Nakagawa
邦昭 中川
Kazuo Yamana
一男 山名
Masanori Miyamoto
正規 宮本
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Nippon Steel Corp
Ferrotec Material Technologies Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
Sumikin Photon Ceramics Co Ltd
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    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
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    • C04B41/009After-treatment of mortars, concrete, artificial stone or ceramics; Treatment of natural stone characterised by the material treated
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
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    • C04B41/00After-treatment of mortars, concrete, artificial stone or ceramics; Treatment of natural stone
    • C04B41/45Coating or impregnating, e.g. injection in masonry, partial coating of green or fired ceramics, organic coating compositions for adhering together two concrete elements
    • C04B41/46Coating or impregnating, e.g. injection in masonry, partial coating of green or fired ceramics, organic coating compositions for adhering together two concrete elements with organic materials
    • C04B41/48Macromolecular compounds
    • C04B41/4853Epoxides
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 溶融金属中の酸素または金属濃度のセンサー
に用いるムライト系タンマン管。外表面が耐熱性樹脂で
被覆されていることを特徴とする。このタンマン管は、
緻密質でも多孔質でもよい。 【効果】 ムライト系タンマン管を溶融金属に浸漬した
時に受ける熱衝撃による管の破損を防止することがで
き、ムライト系タンマン管を溶融金属用センサーとして
活用することが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属の精錬 (例、鉄鋼
生産の製鋼工程) において、溶融金属 (例、溶鋼) 中の
酸素または金属 (例、Si、Al) の濃度を測定するた
めのセンサーとして用いられる、ムライト系タンマン管
に関する。より詳しくは、高温の溶融金属との接触時の
熱衝撃による破損が防止された前記ムライト系タンマン
管に関する。より広義には、本発明は、このような破損
が防止された、溶融金属中に浸漬されるセラミックス製
品一般に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、溶鋼などの金属精錬用の酸素濃度
センサーとしては、酸素イオン伝導体の性質を有するジ
ルコニア系固体電解質が一般に用いられている。具体的
には、ジルコニア系固体電解質をタンマン管(Tammann
tube、試験管型の磁製の一端封じ管)の形状にして溶融
金属中に浸漬し、酸素イオン濃度に依存して変化する起
電力を測定することにより酸素濃度を測定する。また、
ケイ素(Si)やアルミニウム(Al)などの共存金属
の濃度測定は、化学分析や機器分析により行われてきた
が、これらについても、ジルコニア系固体電解質を用い
た酸素濃淡電池型の濃度測定センサーが提案されてい
る。
【0003】しかし、ジルコニア系固体電解質は、高温
で低酸素分圧の環境下ではイオン伝導の他に電子伝導が
無視しえない程度に増大するため、電子伝導の補正を行
って酸素分圧を求める必要があり、精度に問題がある。
また、溶融金属中に炭素が存在すると、固体電解質表面
にジルコニウム炭化物が生成し、正しい酸素分圧値を得
ることができない。
【0004】これに対して、ムライト系固体電解質は、
ほぼ完全な酸素イオン伝導体であり、最近の研究によっ
て、溶鋼などの金属精錬用の酸素および金属濃度センサ
ーとして使用できることが確認された (特願平3−2869
0 号) 。ムライト系固体電解質は電子伝導がほとんど起
こらないため、電子伝導の補正が不要であり、測定精度
が向上する点で、ジルコニア系固体電解質に比べて有利
である。また、溶融金属中に炭素が存在していても、炭
素との反応性が低いため、固体電解質表面への炭化物の
析出が起こらない。さらに、酸素濃度に加えて、溶融金
属中のケイ素やアルミニウムなどの金属濃度を測定する
ことができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、ムライト系
固体電解質をタンマン管にして溶融金属の酸素または金
属濃度センサーとして用いた場合、溶融金属 (例、1650
〜1700℃の溶鋼) に浸漬した瞬間、タンマン管が破損し
て、センサーとして有効に使用できないことが多かっ
た。これは、浸漬時にムライト系タンマン管の表面が瞬
時に非常な高温となり、管内外面の温度差により、タン
マン管内面に高い熱応力が発生し、破壊に至るものであ
る。ジルコニア系固体電解質については、化学組成およ
び熱処理方法等によって熱衝撃破損が生じない材料が開
発されているが、ムライト系固体電解質ではこのような
熱衝撃に耐える材料は未だ見出されていない。
【0006】この熱衝撃破損の防止策としては、ムライ
ト系タンマン管を溶融金属の真上で短時間保持して予熱
することにより、浸漬時の熱応力を緩和する方法がある
が、これでは測定前のロスタイムを生ずることとなり、
操業管理上から迅速な濃度測定が要求されるセンサーと
しては不都合である。
【0007】従って、ムライト系タンマン管を酸素およ
び金属センサーとして実用化するためには、ジルコニア
系タンマン管と同様に、予熱をせずに溶融金属中に浸漬
しても熱衝撃破損が起こらないムライト系タンマン管の
開発が望まれていた。
【0008】本発明の目的は、ムライト系タンマン管を
酸素および金属濃度センサーとして実用化するために、
熱衝撃破損を生じないムライト系タンマン管を提供する
ことである。
【0009】より一般的な本発明の目的は、溶融金属に
浸漬するセラミックス製品の浸漬時の破損を防止する技
術を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記目的を
達成すべく検討した結果、ムライト系タンマン管の外表
面を耐熱性樹脂で被覆するという簡単な手段でその熱衝
撃破損を有効に防止することができることを知り、本発
明に至った。
【0011】ここに、本発明の要旨は、溶融金属中の酸
素または金属濃度のセンサーに用いるムライト系タンマ
ン管であって、その外表面の少なくとも溶融金属と接触
する部分が耐熱性樹脂で被覆されていることを特徴とす
る、ムライト系タンマン管にある。
【0012】このムライト系タンマン管は多孔質であっ
てもよく、多孔質の場合には熱衝撃破損の防止に必要な
耐熱性樹脂被覆の厚みを薄くすることができる。
【0013】より広義には、本発明により、溶融金属中
に浸漬されるセラミックス製品であって、その外表面の
少なくとも溶融金属と接触する部分が耐熱性樹脂で被覆
されていることを特徴とする、セラミックス製品が提供
される。
【0014】
【作用】以下、本発明の詳細をその作用と共に説明す
る。
【0015】本発明で用いるムライト系タンマン管は、
共沈法、水熱合成法、噴霧熱分解法、ゾルーゲル法、ア
ルコキシド法等の適宜の方法で得た高純度ムライト粉
を、必要に応じてポリビニルアルコールなどの成型用助
剤を加え、ラバープレス、金型プレス、鋳込み、射出、
HIP 等の適宜成形法を用いて、タンマン管 (即ち、試験
管型の一端封じ管) の形状に成型した後、電気炉、ガス
炉、高周波炉等を用いて1500〜1700℃で1〜2時間焼成
することによって作製されるが、その製造方法は特に限
定されない。例えば、前記の特願平3−28690 号に記載
の方法でムライト系タンマン管を製造することができ
る。
【0016】本発明のムライト系タンマン管を構成する
ムライト質は、3Al2O3・2SiO2 を基本組成とする。ただ
し、ムライト中のアルカリ金属酸化物、低融点酸化物等
の不純物濃度は合計で1重量%以下とすることが好まし
い。不純物濃度が高くなると、ムライト焼結体の熱衝撃
性、耐食性が低下することがある。
【0017】成形に用いるムライト粉は、必ずしも3Al2
O3・2SiO2 の基本組成に調整する必要はなく、SiO2、Al
2O3 、ZrO2などを余分に添加してもよい。Al2O3 または
SiO2を過剰に加えると、過剰成分は焼結後もそのまま残
るから、熱衝撃緩和あるいは耐食性向上などの効果が得
られる。また、焼結後にさらに粉砕してからAl2O3 、Si
O2、ZrO2などの追加配合剤をさらに加えて再び成型・焼
結してもよい。このときの焼結条件も前述のムライト質
の焼結の場合に同じでよい。本明細書においては、かか
る追加配合剤を含有する生成物を含めてムライト系と総
称する。
【0018】こうして得られるムライト系タンマン管
は、溶融金属の酸素センサーとして用いることができ
る。また、Al2O3 またはSiO2を過剰に含有する場合、ム
ライト固溶領域より過剰に加えた成分は焼結後もそのま
ま残る。このようなムライト系タンマン管は、溶融金属
中のケイ素またはアルミニウムの濃度測定用のセンサー
として好適である。
【0019】上述したように、本発明のムライト系タン
マン管は多孔質であってもよい。多孔質ムライト系タン
マン管は、例えば、1600℃以下の低温で焼成することに
より製造することができる。多孔質管の場合の気孔率に
は、使用可能な強度のタンマン管が得られる限り、特に
制限はないが、通常は30%以下、好ましくは20%以下で
ある。
【0020】本発明によれば、ムライト系タンマン管の
外表面の少なくとも溶融金属に浸漬される部分を、耐熱
性樹脂で被覆する。使用する樹脂としては、耐熱性が約
150℃以上、好ましくは約200 ℃程度以上のものが適当
である。また、高温の溶融金属に接触した時に気化し
て、残渣が残らないものが好ましい。残渣がある程度の
量で残ると、起電力の測定値が変化するので、その補正
を考慮しなければならず、センサーとして使用した場合
の操作が煩雑となる。好適な樹脂は、成形作業性および
硬化性に優れたビニルエステル樹脂、不飽和ポリエステ
ル樹脂、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂であり、また
被覆厚を確保するためには、ガラス粉末入りの樹脂が適
している。
【0021】タンマン管の樹脂による被覆方法は特に制
限されないが、例えば、樹脂テープをタンマン管の外面
に巻きつける方法、チューブ状に成形された樹脂フィル
ムをタンマン管に被せる方法、樹脂液の塗布 (浸漬、噴
霧、ロール塗布など) と乾燥により樹脂被膜を形成する
方法などが可能である。後述するように、タンマン管が
多孔質の場合には、樹脂液の塗布または溶融樹脂中への
浸漬により樹脂を被覆すると同時に気孔を通して管内部
に樹脂を浸透させておくことが好ましい。
【0022】樹脂被覆の厚みは、ムライト系タンマン管
が緻密質の場合で、 0.2mm以上、好ましくは0.3 mm
以上とする。例えば、0.5 mm程度の樹脂被覆で十分で
ある。ムライト系タンマン管が多孔質の場合は、緻密質
のタンマン管に比べて、より薄い被覆厚みとすることが
できる。例えば、気孔率が20%のタンマン管の場合で
は、樹脂厚みは0.05mm以上で、タンマン管の熱衝撃破
損を十分に防止することができる。通常は 0.1〜0.2 m
mの樹脂厚みで十分である。樹脂被覆の厚みの上限は特
に制限されないが、一般には1mm以上とするのは経済
的にも無駄である。
【0023】ムライト系タンマン管の表面に樹脂を被覆
することにより、タンマン管の熱衝撃破損が防止される
機構については、次のように考えられる。図1は、外表
面を樹脂で被覆したムライト系タンマン管と未被覆のム
ライト系タンマン管を溶鋼に浸漬した時の管外表面での
昇温状況 (温度の経時変化) を示す説明図である。タン
マン管を溶鋼に浸漬すると、溶鋼に接触する外面から加
熱され、外面の温度が上昇すると共に、その熱が内面に
伝わって、管肉厚さ方向に温度分布を生ずる。図1に示
すように、樹脂で管外面を被覆した場合は、樹脂の断熱
効果により管外面の表面温度の上昇が遅れるため、管肉
厚さ方向の温度分布がゆるやかになり、この温度分布の
大きさ (内外面温度差) に基づいて発生する熱応力(特
に、管内面の引張応力)の値が未被覆の場合より低くな
る。従って、未被覆の場合には、内面の引張応力が高く
なって、材料の破壊強度を越える結果、破壊に至るが、
樹脂被覆した場合には、内面の引張応力が破壊強度以下
に抑制されるため、破壊が防止される。この樹脂被覆の
有無による、浸漬直後の肉厚方向の温度分布の差異を図
2に、肉厚方向熱応力の差異を図3にそれぞれ図式的に
示す。図3に示した熱応力は、ムライト系タンマン管の
軸方向応力(σz )および円周方向応力(σt )につい
てのものである。
【0024】ムライト系タンマン管が多孔質である場合
には、ヤング率が低いことから、本来材質的には耐熱衝
撃性が大きい。しかし、本発明により樹脂被覆すること
によって、上述した樹脂被覆の断熱効果により熱応力の
発生を抑制する。さらに、管本体が多孔質であると、前
述のように液状の樹脂 (樹脂溶液または溶融樹脂) によ
り樹脂被覆を形成した場合には、管内部に樹脂を浸透さ
せておくことができる。この場合、管内部に浸透した樹
脂が溶融・気化することにより肉厚内部への伝熱が促進
されるため、肉厚方向の温度分布がさらにゆるやかにな
り、熱応力が一層減少する。そのため、前述したよう
に、多孔質のムライト系タンマン管の場合には、緻密質
のものに比べて、管破損を防止するための樹脂被覆の厚
みを薄くすることができるのである。
【0025】以上には、本発明をムライト系タンマン管
について説明したが、本発明の樹脂被覆によるタンマン
管の破損防止技術は、溶融金属に浸漬して使用されるセ
ラミックス製品一般に広く適用することができること
は、上の説明から当業者には明らかであろう。従って、
本発明により、このようなセラミックス製品一般(例え
ば、各種センサー用保護管など)について、その外表面
に耐熱性樹脂を被覆しておくことで、溶融金属浸漬時の
破損を防止することができる。
【0026】
【実施例】本発明を適用したムライト系タンマン管の溶
鋼浸漬試験の結果を次に示す。 (1) 供試ムライト系タンマン管 ・材質:高純度ムライト (Al2O3 71%、 SiO2 28%) ・成形法:排泥鋳込法 ・焼成条件: 1650℃×2時間 (緻密質) 1550℃×2時間 (多孔質) ・寸法:外径5mm×内径3mm×長さ40mm (一端封
じ管) 上記のタンマン管を、そのまま (未被覆) 、紙巻き (通
常の封筒用のクラフト紙で三重巻き) 、およびA、Bの
2種の樹脂により被覆 (溶融樹脂中への浸漬)して、試
験に供した。樹脂被覆および紙巻きは、図4に示すよう
に、浸漬部分を樹脂または紙で覆うように行った。樹脂
被覆の厚みは、0.1 〜0.3 mmを目標にし、できるだけ
均一な厚みとなるようにした。樹脂被覆に使用した樹脂
は、A、Bのいずれもビニルエステル樹脂と呼ばれる熱
硬化性の変性エポキシ樹脂の1種である。樹脂Aは樹脂
Bに比べて高粘度で、一部ガラス質を含有するものであ
った。
【0027】(2) 溶鋼浸漬試験 試験用溶解炉で溶解した温度1400〜1650℃の溶鋼に、上
記の未被覆および各種被覆処理ムライト系タンマン管各
3本づつを、先端から15mmくらいを約5秒間浸漬し、
破損の有無を目視で調べた。結果を、次の表1に示す。
【0028】
【表1】
【0029】表1の結果からわかるように、紙巻き品
は、被覆厚みは比較的厚いにもかかわらず、ほとんどの
場合に破損を生じ、熱衝撃破損を防止する効果は全くな
かった。これに対して、本発明により樹脂被覆した場合
には、気孔率に応じて適当な被覆厚みを選ぶことによ
り、タンマン管の破損を実質的に防止することができ
た。具体的には、緻密質の場合には0.25mm以上の厚み
の樹脂被覆で破損をほぼ防止でき、0.4 mm以上では破
損は全く起こらなかった。これに対して、気孔率20%の
多孔質のムライト系タンマン管の場合には、わずか0.05
mmの薄膜の樹脂被覆で、管の熱衝撃破損を防止するこ
とができた。
【0030】
【発明の効果】前述したように、ムライト系タンマン管
は、溶融金属の酸素センサーおよび金属濃度センサーと
して、従来のジルコニア系タンマン管に比して、電子
伝導補正が不要である、酸素濃度のみならず、金属濃
度も直接精度よく測定できる、といった優れた特性を有
している。しかし、ムライト系タンマン管を溶融金属中
でセンサーとして実用化するには、溶融金属への浸漬に
よって割れを生じないことが必須である。本発明によれ
ば、樹脂被覆という簡単な処理によって、ムライト系タ
ンマン管のこの割れを防止することができる。従って、
本発明により、優れた特性を持つムライト系タンマン管
を実際に金属精錬 (例えば、製鋼) の工程管理に使用す
ることが可能となり、金属精錬操業の効率化と製品品質
の向上に寄与し、産業上極めて有用である。
【0031】また、本発明は、ムライト系タンマン管に
限らず、使用中に溶融金属に浸漬される他の種類のセラ
ミックス製品の同様な熱衝撃による破損を防止するのに
も有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】樹脂被覆および未被覆のムライト系タンマン管
を溶鋼に浸漬した時の管外表面での昇温状況 (温度の経
時変化) を示す説明図である。
【図2】樹脂被覆の有無による、浸漬直後の肉厚方向の
温度分布の差異を図式的に示す図である。
【図3】樹脂被覆の有無による、肉厚方向熱応力の差異
を図式的に示す。
【図4】実施例で用いた樹脂被覆ムライト系タンマン管
の略式説明図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 591034279 宮本 正規 石川県金沢市戸水町ロ1番地 石川県工業 試験場内 (72)発明者 土井 健志 東京都千代田区大手町一丁目1番3号 住 友金属工業株式会社内 (72)発明者 荒堀 忠久 大阪市中央区北浜4丁目5番33号 住友金 属工業株式会社内 (72)発明者 中川 邦昭 金沢市松村7丁目84番地 住金ホトンセラ ミックス株式会社内 (72)発明者 山名 一男 金沢市戸水町ロ1番地 石川県工業試験場 内 (72)発明者 宮本 正規 金沢市戸水町ロ1番地 石川県工業試験場 内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融金属中に浸漬されるセラミックス製
    品であって、その外表面の少なくとも溶融金属と接触す
    る部分が耐熱性樹脂で被覆されていることを特徴とす
    る、セラミックス製品。
  2. 【請求項2】 溶融金属中の酸素または金属濃度のセン
    サーに用いるムライト系タンマン管であって、その外表
    面の少なくとも溶融金属と接触する部分が耐熱性樹脂で
    被覆されていることを特徴とする、ムライト系タンマン
    管。
  3. 【請求項3】 前記ムライト系タンマン管が多孔質であ
    る、請求項2記載のムライト系タンマン管。
JP3345218A 1991-12-26 1991-12-26 ムライト系タンマン管 Pending JPH05170575A (ja)

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