JPH05169819A - 光情報記録媒体及び情報の記録再生方法並びに情報記録装置 - Google Patents

光情報記録媒体及び情報の記録再生方法並びに情報記録装置

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JPH05169819A
JPH05169819A JP3207133A JP20713391A JPH05169819A JP H05169819 A JPH05169819 A JP H05169819A JP 3207133 A JP3207133 A JP 3207133A JP 20713391 A JP20713391 A JP 20713391A JP H05169819 A JPH05169819 A JP H05169819A
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recording layer
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recording
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Withdrawn
Application number
JP3207133A
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English (en)
Inventor
Norihito Tamura
礼仁 田村
Norio Ota
憲雄 太田
Masashi Yoshihiro
昌史 吉弘
Atsushi Yusa
敦 遊佐
Hisamitsu Kamezaki
久光 亀崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Maxell Holdings Ltd
Original Assignee
Hitachi Maxell Ltd
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Publication date
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  • Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)
  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 CDプレーヤまたはVDプレーヤで再生が可
能な信号を記録するのに好適な耐環境性に優れた信頼性
の高い追記型の光情報記録媒体を提供する。 【構成】 基板1の信号面2に、直接または基板よりも
耐熱性の低い物質からなる熱変形層を介して、少なくと
も膜面方向の一部に〔Au,Ag,Al,Cu〕元素群
から選択された少なくとも1種類の元素を主成分とする
合金部を有する記録層3を設ける。記録トラックに沿っ
てパルス状の光エネルギを走査し、高レベルの光エネル
ギが走査された部分に、基板または熱変形層の変形を伴
って、または基板または熱変形層の変形を伴わずに、記
録層の一部に原子配列の変化、溶融混合現象、変形、空
洞の発生などの熱的変形を生じさせ、情報の追記を行な
う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、パルス状に強度変調さ
れたレーザ光や電子線等の光エネルギを照射することに
よって、例えば映像や音声などのアナログ信号をFM変
調した信号や、電子計算機のデータ、それにファクシミ
リ信号やディジタルオーディオ信号などのディジタル情
報をリアルタイムで記録することが可能な光情報記録媒
体、およびそれを用いた情報の記録再生方法、さらには
上記の光情報記録媒体に情報を記録する情報記録装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】コンパクトディスク(CD)プレーヤや
ビデオディスク(VD)プレーヤの普及に伴い、ユーザ
が自由にディジタルオーディオ信号またはディジタルビ
デオ信号を追記可能で、CDプレーヤまたはVDプレー
ヤにかけて信号を再生することができる光情報記録媒体
が注目されている。
【0003】従来より、基板上にヒートモード記録材料
よりなる薄膜(記録層)を担持し、記録層の光熱作用に
よって情報の追記を可能にした光情報記録媒体は種々あ
り、代表的なものとしては、Te,Biなどを主成分と
した金属層やシアニンなどの色素層からなる記録薄膜を
変形、昇華、蒸発などさせて記録するもの、Te−Ge
系、As−Te−Ge系、Te−O系などの相転移(相
変化ともいう)を利用したもの、フォトダークニングな
ど原子配列の変化を利用したものなどを挙げることがで
きる。また、Au,Agなどを含む合金製記録層につい
ては、実開昭54−111106号公報、特開昭62−
183042号公報などに記述がある。
【0004】さらに、近年、CDの普及に伴って、高い
反射率を有し、かつ情報の再生に関してはCDフォーマ
ットに準拠する出力信号が得られる書き込み可能な光情
報記録媒体、いわゆる追記型CDの開発が盛んに行なわ
れている。従来より提案されている追記型CDは、例え
ば特開平2−168446号公報に記載されているよう
に、透明基板の信号面に有機色素層と金属反射層と保護
層である紫外線硬化樹脂層とを順次積層してなるもので
あって、有機色素層にレーザ光を吸収させて熱に変換
し、その熱によって有機色素層を構成する有機色素自体
を変質させてその光学的特性を変化させると共に、該部
の下地である透明基板の一部を変形させて情報を記録す
ることを特徴としている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、CDプレー
ヤやVDプレーヤで信号を再生させるためには、反射率
や信号変調度などについて、各プレーヤが要求する条件
を満たす光情報記録媒体を用いる必要がある。例えばC
Dプレーヤについていえば、反射率(光情報記録媒体へ
の入射光量に対するディテクタへの戻り光量の比)が7
0%以上、11T信号記録時の信号変調度が60%以
上、3T信号記録時の信号変調度が30%〜70%、な
どの条件を満たさなくてはならない。
【0006】しかるに、上記した従来の記録可能な光情
報記録媒体に使用される記録材料のうちTe,Te−G
e系、シアニンなどは、高い記録感度を得るため、記録
用光が効率よく吸収されるように反射率が低く設定され
ており、CDプレーヤやVDプレーヤでの情報の再生が
不可能である。また、光情報記録媒体を従来のCDと同
様に単板構造に形成すると、特に耐環境性に優れること
が要求されるが、従来の追記型の記録材料はいずれも耐
環境性に難点があり、この点からも追記型CDあるいは
追記型VDとして用いることは不適である。
【0007】また、Au,Agなどを含む合金製記録材
料は、その熱的な蒸発除去あるいは変形を利用して孔ま
たは凹部を形成するもの(実開昭54−111106号
公報など)であるか、記録層の可逆的な原子配列変化の
みを利用したもの(特開昭62−183042号公報な
ど)であり、高い反射率と大きい信号変調度の両者を同
時に獲得することが困難である。
【0008】また、有機色素層を用いた追記型CDには
以下のような問題点がある。すなわち有機色素は一般に
太陽光によって劣化し、光学特性が経時的に変化する。
特に、水分が介在した場合には上記光学特性に変化が顕
著になり、短期間のうちに光学的情報記録媒体としての
機能を喪失する。上記した従来の追記型CDは、有機色
素層の光学的特性の変化と透明基板の変形とによって情
報を記録しているので、有機色素が劣化すると、経時的
に情報が透明基板の変形のみによって記録されるように
なり、CD規格である30%以上の信号変調度を維持で
きなくなる。
【0009】本発明は、上記した従来技術の不備を解決
するためになされたものであって、CDプレーヤもしく
はVDプレーヤで再生可能な信号を記録するに好適な光
情報記録媒体、およびこの光情報記録媒体を用いた情報
の記録再生方法、さらにはこの光情報記録媒体に情報を
記録するに好適な情報記録装置を提供することを目的と
する。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するため、基板の信号面に、少なくとも記録層を含
む1層または多層の薄膜を担持してなる光情報記録媒体
において、上記基板の信号面に、直接または上記基板よ
りも耐熱性の低い物質からなる熱変形層を介して、少な
くとも膜面方向の一部に〔Au,Ag,Al,Cu〕元
素群から選択された少なくとも1種類の元素を主成分と
する合金部を有する記録層を設けた。すなわち、基板の
信号面が比較的耐熱性の低いプラスチック材料によって
形成される場合には、上記記録層は基板の信号面に直接
形成され、基板の信号面がガラスなどのセラミック材料
や比較的耐熱性の高いプラスチック材料によって形成さ
れる場合には、上記記録層は基板の信号面に形成された
熱変形層上に積層される。上記基板または熱変形層は、
熱分解温度が800℃以下の物質にて形成されることが
好ましい。
【0011】記録層材料の具体例としては、(1) 〔A
u,Ag,Al,Cu〕元素群から選択された少なくと
も1種類の元素と、〔Ge,Si,Sn,Pb,Ga,
In,Tl,Sb,Bi,Zn〕元素群から選択された
少なくとも1種類の元素とを主成分とする均一組成の合
金、(2) 〔Au,Ag,Al,Cu〕元素群から選択さ
れた少なくとも1種類の元素と、〔Ge,Si,Sn,
Pb,Ga,In,Tl,Sb,Bi,Zn〕元素群か
ら選択された少なくとも1種類の元素とを主成分とする
合金であって、組成が膜厚方向に変化している材料、
(3) 〔Au,Ag,Al,Cu〕元素群から選択された
少なくとも1種類の元素を主成分とする薄膜と、〔G
e,Si,Sn,Pb,Ga,In,Tl,Sb,B
i,Zn〕元素群から選択された少なくとも1種類の元
素を主成分とする薄膜とによって構成される2層以上の
積層体にて形成されるもの、(4) 〔Au,Ag,Al,
Cu〕元素群から選択された少なくとも1種類の元素
と、〔N,O,H,He,Ne,Ar,Kr,Xe〕元
素群から選択された少なくとも1種類の元素、もしくは
〔B,C,P〕元素群から選択された少なくとも1種類
の元素とを含むもの、(5) 〔Au,Ag,Al,Cu〕
元素群から選択された少なくとも1種類の元素と、〔G
e,Si,Sn,Pb,Ga,In,Tl,Sb,B
i,Zn〕元素群から選択された少なくとも1種類の元
素とを主成分とし、〔N,O,H,He,Ne,Ar,
Kr,Xe〕元素群から選択された少なくとも1種類の
元素もしくは〔B,C,P〕元素群から選択された少な
くとも1種類の元素とを含むもの、 (6) (4)、(5)の材
料であって、均一な組成を有するもの、(7) (4)、(5)の
材料であって、膜厚方向に組成が変化しているもの、
(8) 〔Au,Ag,Al,Cu〕元素群から選択された
少なくとも1種類の元素を主成分とする薄膜と、〔G
e,Si,Sn,Pb,Ga,In,Tl,Sb,B
i,Zn〕元素群から選択された少なくとも1種類の元
素を主成分とする薄膜とによって構成される2層以上の
積層体からなり、該積層体の少なくとも1層に、〔N,
O,H,He,Ne,Ar,Kr,Xe〕元素群から選
択された少なくとも1種類の元素、もしくは〔B,C,
P〕元素群から選択された少なくとも1種類の元素を含
むもの、(9) 〔Au,Ag,Al,Cu〕元素群から選
択された少なくとも1種類の元素と、〔Sc,Ti,
V,Cr,Mn,Fe,Co,Ni,Y,Zr,Nb,
Mo,Tc,Ru,Rh,Pd,Cd,Hf,Ta,
W,Re,Os,Ir,Pt〕元素群から選択された少
なくとも1種類の元素とを含むもの、(10) 〔Au,A
g,Al,Cu〕元素群から選択された少なくとも1種
類の元素と、〔Ge,Si,Sn,Pb,Ga,In,
Tl,Sb,Bi,Zn〕元素群から選択された少なく
とも1種類の元素を主成分とし、〔Sc,Ti,V,C
r,Mn,Fe,Co,Ni,Y,Zr,Nb,Mo,
Tc,Ru,Rh,Pd,Cd,Hf,Ta,W,R
e,Os,Ir,Pt〕元素群から選択された少なくと
も1種類の元素を含むもの、(11) (9)、(10)の材料であ
って、膜厚方向に均一な組成を有するもの、(12) (9)、
(10)の材料であって、膜厚方向に組成が変化しているも
の、(13) 〔Au,Ag,Al,Cu〕元素群から選択
された少なくとも1種類の元素を主成分とする薄膜と、
〔Ge,Si,Sn,Pb,Ga,In,Tl,Sb,
Bi,Zn〕元素群から選択された少なくとも1種類の
元素を主成分とする薄膜とによって形成される2層以上
の積層体からなり、上記記録層の少なくとも1層に、
〔Sc,Ti,V,Cr,Mn,Fe,Co,Ni,
Y,Zr,Nb,Mo,Tc,Ru,Rh,Pd,C
d,Hf,Ta,W,Re,Os,Ir,Pt〕元素群
から選択された少なくとも1種類の元素とを含むもの、
(14) (1)〜(13)の材料であって、融点が1000℃以
下、熱伝導率が50W/m・K以下、光吸収率が15%
以上という3つの条件のうちの少なくとも1つの条件、
より好ましくは上記3条件を全て満たすもの、を挙げる
ことができる。
【0012】情報の記録方式で分類するならば、基板の
信号面にプリフォーマットされた記録トラックに沿って
パルス状の光エネルギを走査したとき、高レベルの光エ
ネルギが走査された上記基板の信号面または上記熱変形
層の上記記録層と接する面の形状が変形すると共に、
(1) 該変形部に接する記録層の少なくとも一部に、原子
配列の変化を生じるもの、(2) 該変形部に接する記録層
の少なくとも一部に、溶融混合現象または拡散を生じる
もの、(3) 該変形部に接する記録層の少なくとも一部に
も変形を生じるもの、(4) 該変形部に接する上記基板も
しくは上記熱変形層中、基板もしくは熱変形層と記録層
との間、記録層中のうちの少なくとも1ヵ所に空洞が形
成されるもの、を用いることができる。また、基板の変
形を伴わずに、高レベルの光エネルギが走査された部分
の基板と記録層との間、記録層中のうちの少なくとも1
ヵ所に空洞が形成されて、情報の記録が行なわれるもの
も用いることができる。
【0013】なお、多重干渉効果によって高い反射率を
得るため、基板側から見て記録層の背面側に、当該記録
層よりも再生用光に対する反射率が高い反射層を積層す
ることもできる。この反射率の高い反射層材料として
は、Au,Alなども有効である。また、より高い多重
干渉効果を得るとともに、熱の拡散を防いで記録感度を
高めるため、基板側から見て記録層の背面側に、無機材
料からなる中間層と、上記記録層よりも再生用光に対す
る反射率が高い反射層とを順次積層することもできる。
さらに、光エネルギの吸収率を高めて高い記録感度及び
記録変調度を得るため、基板または熱変形層と記録層と
の界面に、有機色素層を設けることもできる。
【0014】情報の記録再生方法については、基板の信
号面に、直接または上記基板よりも耐熱性の低い物質か
らなる熱変形層を介して、少なくとも膜面方向の一部
に、〔Au,Ag,Al,Cu〕元素群から選択された
少なくとも1種類の元素を主成分とする合金部を有する
記録層が形成された光情報記録媒体に、パルス状に強度
変調された記録用光エネルギを走査し、その光エネルギ
を上記記録層にて熱エネルギに変換し、その熱エネルギ
によって高レベルの光エネルギが走査された上記基板の
信号面または上記熱変形層の上記記録層と接する面の形
状を変形させると共に、該変形部に接する記録層の少な
くとも一部に原子配列の変化、溶融混合現象、変形、空
洞の生成などの熱的変形を生じさせ、高レベルの光エネ
ルギが走査された部分の反射率を低レベルの光エネルギ
が照射された部分の反射率と異ならせることによって情
報の記録を行ない、また、記録トラックに沿って低レベ
ルかつ一定強度の光エネルギを走査し、上記記録層の熱
的変形および上記基板または熱変形層の変形に伴う反射
率の変化を光学的に読み出すことによって情報の再生を
行うといった方法をとる。
【0015】さらに、情報記録装置については、光情報
記録媒体を着脱自在に装着してこれを駆動する媒体駆動
部と、上記光情報記録媒体にプリフォーマットされた記
録トラックに沿ってパルス状に強度変調された光エネル
ギを走査する光ヘッドとを備えた情報記録装置におい
て、上記媒体駆動部に、基板の信号面に直接または上記
基板よりも耐熱性の低い物質からなる熱変形層を介し
て、少なくとも膜面方向の一部に〔Au,Ag,Al,
Cu〕元素群から選択された少なくとも1種類の元素を
主成分とする合金部を有する記録層が形成された光情報
記録媒体を装着し、上記光ヘッドから照射される高レベ
ルの光エネルギ強度を、上記基板の信号面または上記熱
変形層の上記記録層と接する面の形状を変形させると共
に、該変形部に接する記録層の少なくとも一部にも原子
配列の変化、溶融混合現象、変形、空洞の生成などの熱
的変形を生じさせ得る強度に調整し、上記光ヘッドから
照射される低レベルの光エネルギ強度を、上記基板およ
び記録層に何らの熱的変形をも生じさせない強度に調整
するという構成にした。
【0016】
【作用】少なくとも膜面方向の一部に〔Au,Ag,A
l,Cu〕元素群から選択された少なくとも1種類の元
素を主成分とする合金部を有する記録層は、記録層を構
成する成分元素の種類、添加率、それに膜構造を適宜調
整することによって、ミラー部すなわち案内溝などのプ
リフォーマットパターンが形成されていない平坦部にお
ける反射率を70%以上にすることができる。またこれ
と共に、光の吸収率を15%以上という高率にすること
ができ、レーザ光などの光エネルギを照射したときに高
熱を発して、基板の信号面または熱変形層の記録層と接
する面の形状を変形させると共に、該変形部に接する記
録層の少なくとも一部にも変形を生じさせることができ
る。
【0017】したがって、基板の信号面にプリフォーマ
ットされた光ヘッドの案内溝上に所定強度の光エネルギ
を照射すると、その熱によって案内溝が変形して平坦な
形状になると共に、該変形部に接する記録層の少なくと
も一部も案内溝の変形にともなって変形する。案内溝に
そって低強度の再生用光エネルギを照射すると、案内溝
および記録層が変形していない部分においては、案内溝
によって生じる光の回折や干渉等によって反射率(ディ
テクタへの戻り量)が低下するが、案内溝及び記録層が
変形して平坦な形状になった部分においては、回折光の
減少や干渉効果の低下等により、70%以上の反射率を
得ることができる。しかも、案内溝の断面形状、深さ、
幅を適当に形成することによって、11T信号記録時の
信号変調度を60%以上に、3T信号記録時の信号変調
度を30%〜70%にすることができる。よって、情報
の記録と、CDプレーヤやVDプレーヤによる情報の再
生とが可能になる。
【0018】また、基板の信号面にプリフォーマットさ
れた案内溝の間のミラー部に所定強度の光エネルギを照
射しても、その熱によって基板または熱変形層に変形を
生じさせると共に、該変形部に接する記録層の少なくと
も一部を変形させることができる。ミラー部に沿って低
強度の再生用光エネルギを照射すると、上記のように7
0%以上の反射率が得られるが、光エネルギを照射する
ことによってミラー部および記録層が変形した部分にお
いては、変形部で生じる光の回折や干渉等により、反射
率が70%以下に低下する。しかも、基板または熱変形
層の熱分解温度や光エネルギの強度等を調整し、適度の
大きさの変形部が形成されるようにすることによって、
11T信号記録時の信号変調度を60%以上に、3T信
号記録時の信号変調度を30%〜70%にすることがで
きる。よってこの場合にも、情報の記録とCDプレーヤ
やVDプレーヤによる情報の再生とが可能になる。
【0019】なお、信号変調度の大小に最も影響を及ぼ
すのは、案内溝の変形とそれに伴う記録層の変形の程度
であるが、光エネルギの照射部が高温に加熱され、また
急冷されることから、記録層自身に原子配列の変化、溶
融混合現象、変形、空洞の生成などの熱的変形を生じて
記録層の反射率が変化し、信号変調度の大小に影響を及
ぼす場合もありうる。したがって、案内溝に沿って光エ
ネルギを走査するタイプの光情報記録媒体においては、
高レベルの光エネルギが照射された部分の反射率が非照
射部の反射率よりも高くなるように、またミラー部に沿
って光エネルギを走査するタイプの光情報記録媒体にお
いては、高レベルの光エネルギが照射された部分の反射
率が非照射部の反射率よりも低くなるように記録層の組
成等を調整することによって、より大きな信号変調度を
得ることも期待できる。上記の原子配列変化は、結晶状
態と非晶質状態の間の変化のほか、結晶粒径や結晶形の
変化なども考えられる。また、記録層を2層以上の積層
体によって形成する場合には、それぞれの層間での原子
の移動や拡散も考えられる。
【0020】
【実施例】
〈第1実施例〉まず、本発明に係る光情報記録媒体の第
1実施例を、図1〜図4によって説明する。図1は本例
に係る光情報記録媒体の要部断面図、図2は平面図、図
3は案内溝の形状を例示する断面図、図4は案内溝の溝
深さと溝幅と信号変調度との関係を示すグラフ図であ
る。
【0021】図1に示すように、本例の光情報記録媒体
は、基板1の信号面2に直接合金製の記録層3を形成
し、該記録層3の表面(基板1側から見て記録層3の背
面側)に保護層4を積層したことを特徴とする。
【0022】基板1は、例えばポリカーボネート、ポリ
メチルメタクリレート、ポリメチルペンテン、ポリオレ
フィン、エポキシなどの透明なプラスチック材料やガラ
スなどの透明セラミック材料をもって、中心部にセンタ
ー孔1aを有する所望直径の円板形に形成される。この
基板1の信号面2には、光ビームスポットを案内するた
めの案内溝5aやヘッダー信号などを表すプリピット列
5bが微細な凹凸状にプリフォーマットされる。上記案
内溝5aは、図2に示すように、基板1と同心の渦巻状
もしくは同心円状に形成され、上記プリピット列5bは
この案内溝5a上に重ねて形成される。上記案内溝5の
断面形状は、図3(a)に示すようにV字形に形成する
こともできるし、図3(b)に示すようにU字形に形成
することもできる。なお、案内溝5aおよびプリピット
列5bなどのプリフォーマットパターンの形成方法につ
いては、公知に属する事項でありかつ本発明の要旨とは
直接関係がないので、説明を省略する。案内溝5の深さ
dおよび幅sは、図4に示すように信号変調度の大小に
密接に関係する。上記したようにCDプレーヤで信号の
再生を行うためには、11T信号記録時の信号変調度が
60%以上で、3T信号記録時の信号変調度が30%〜
70%の範囲になくてはならないから、図4より、CD
プレーヤに適用される情報記録媒体の案内溝5の深さd
は、再生用レーザ光の波長をλ、基板1の屈折率をnと
したとき、λ/8n〜λ/3nに形成されなくてはなら
ない。また同図より、案内溝5の幅sは0.2μm〜
1.2μmに形成されなくてはならない。なお、案内溝
5の深さdおよび幅sを上記の値に形成すると、レーザ
ビームスポットを案内溝5に沿ってトラッキングするに
充分なトラッキング変調度を得ることができ、レーザビ
ームスポットの脱輪といった問題を生じることがない。
【0023】記録層3は、〔Au,Ag,Al,Cu〕
元素群から選択された少なくとも1種類の元素を主成分
とする合金にて形成される。記録層材料の具体例として
は、(1) 〔Au,Ag,Al,Cu〕元素群から選択さ
れた少なくとも1種類の元素と、〔Ge,Si,Sn,
Pb,Ga,In,Tl,Sb,Bi,Zn〕元素群か
ら選択された少なくとも1種類の元素とを主成分とする
均一組成の合金、(2) 〔Au,Ag,Al,Cu〕元素
群から選択された少なくとも1種類の元素と、〔Ge,
Si,Sn,Pb,Ga,In,Tl,Sb,Bi,Z
n〕元素群から選択された少なくとも1種類の元素とを
主成分とする合金であって、組成が膜厚方向に変化して
いる材料、(3) 〔Au,Ag,Al,Cu〕元素群から
選択された少なくとも1種類の元素と、〔N,O,H,
He,Ne,Ar,Kr,Xe〕元素群から選択された
少なくとも1種類の元素、もしくは〔B,C,P〕元素
群から選択された少なくとも1種類の元素とを含む均一
組成の合金、(4) 〔Au,Ag,Al,Cu〕元素群か
ら選択された少なくとも1種類の元素と、〔N,O,
H,He,Ne,Ar,Kr,Xe〕元素群から選択さ
れた少なくとも1種類の元素、もしくは〔B,C,P〕
元素群から選択された少なくとも1種類の元素とを含む
合金であって、組成が膜厚方向に変化している材料、
(5) 〔Au,Ag,Al,Cu〕元素群から選択された
少なくとも1種類の元素と〔Ge,Si,Sn,Pb,
Ga,In,Tl,Sb,Bi,Zn〕元素群から選択
された少なくとも1種類の元素とを主成分とし、〔N,
O,H,He,Ne,Ar,Kr,Xe〕元素群から選
択された少なくとも1種類の元素もしくは〔B,C,
P〕元素群から選択された少なくとも1種類の元素とを
含むもの、(6) 〔Au,Ag,Al,Cu〕元素群から
選択された少なくとも1種類の元素と、〔Ge,Si,
Sn,Pb,Ga,In,Tl,Sb,Bi,Zn〕元
素群から選択された少なくとも1種類の元素とを主成分
とし、〔N,O,H,He,Ne,Ar,Kr,Xe〕
元素群から選択された少なくとも1種類の元素もしくは
〔B,C,P〕元素群から選択された少なくとも1種類
の元素とを含む合金であって、組成が膜厚方向に変化し
ている材料、(7) 〔Au,Ag,Al,Cu〕元素群か
ら選択された少なくとも1種類の元素と、〔Sc,T
i,V,Cr,Mn,Fe,Co,Ni,Y,Zr,N
b,Mo,Tc,Ru,Rh,Pd,Cd,Hf,T
a,W,Re,Os,Ir,Pt〕元素群から選択され
た少なくとも1種類の元素とを含む均一組成の材料、
(8) 〔Au,Ag,Al,Cu〕元素群から選択された
少なくとも1種類の元素と、〔Sc,Ti,V,Cr,
Mn,Fe,Co,Ni,Y,Zr,Nb,Mo,T
c,Ru,Rh,Pd,Cd,Hf,Ta,W,Re,
Os,Ir,Pt〕元素群から選択された少なくとも1
種類の元素とを含む材料であって、組成が膜厚方向に変
化している材料、(9) 〔Au,Ag,Al,Cu〕元素
群から選択された少なくとも1種類の元素と、〔Ge,
Si,Sn,Pb,Ga,In,Tl,Sb,Bi,Z
n〕元素群から選択された少なくとも1種類の元素を主
成分とし、〔Sc,Ti,V,Cr,Mn,Fe,C
o,Ni,Y,Zr,Nb,Mo,Tc,Ru,Rh,
Pd,Cd,Hf,Ta,W,Re,Os,Ir,P
t〕元素群から選択された少なくとも1種類の元素を含
む均一組成の材料、(10) 〔Au,Ag,Al,Cu〕
元素群から選択された少なくとも1種類の元素と、〔G
e,Si,Sn,Pb,Ga,In,Tl,Sb,B
i,Zn〕元素群から選択された少なくとも1種類の元
素を主成分とし、〔Sc,Ti,V,Cr,Mn,F
e,Co,Ni,Y,Zr,Nb,Mo,Tc,Ru,
Rh,Pd,Cd,Hf,Ta,W,Re,Os,I
r,Pt〕元素群から選択された少なくとも1種類の元
素を含む材料であって組成が膜厚方向に変化している材
料、(11) (1)〜(10)の材料であって、融点が1000℃
以下、熱伝導率が50W/m・K以下、光吸収率が15
%以上という3つの条件のうちの少なくとも1つの条
件、より好ましくは上記3条件を全て満たすもの、を挙
げることができる。
【0024】また、情報の記録方式で分類するならば、
基板1の信号面2にプリフォーマットされた案内溝5a
に沿ってパルス状の光エネルギを走査したとき、高レベ
ルの光エネルギが走査された上記基板1の信号面2が変
形すると共に、(1) 該変形部に接する記録層3の少なく
とも一部に原子配列の変化を生じ、高レベルの光エネル
ギが走査された部分の反射率が低レベルの光エネルギが
照射された部分の反射率と異なることにより情報の追記
が行なわれるもの、(2) 該変形部に接する記録層3の少
なくとも一部に溶融混合現象または拡散を生じ、高レベ
ルの光エネルギが走査された部分の反射率が低レベルの
光エネルギが照射された部分の反射率と異なることによ
り情報の追記が行なわれるもの、(3) 該変形部に接する
記録層3の少なくとも一部にも変形を生じ、高レベルの
光エネルギが走査された部分の反射率が低レベルの光エ
ネルギが照射された部分の反射率と異なることにより情
報の追記が行なわれるもの、(4) 該変形部に接する上記
基板1中、基板1と記録層3との間、記録層3中のうち
の少なくとも1ヵ所に空洞が形成され、高レベルの光エ
ネルギが走査された部分の反射率が低レベルの光エネル
ギが照射された部分の反射率と異なることにより情報の
追記が行なわれるもの、を用いることができる。さらに
は、基板1の信号面2にプリフォーマットされた案内溝
5aに沿ってパルス状の光エネルギを走査したとき、上
記基板1の変形を伴わずに、基板1と記録層3との間、
記録層3中のうちの少なくとも1ヵ所に空洞が形成さ
れ、高レベルの光エネルギが走査された部分の反射率が
低レベルの光エネルギが照射された部分の反射率と異な
ることにより情報の追記が行なわれるもの等、を用いる
ことができる。
【0025】もちろん上記記録層材料には、添加元素と
して、例えばTe,Se,S,Hg,As,Po,ハロ
ゲン元素、アルカリ金属元素、アルカリ土類金属元素、
アクチニド元素、ランタニド元素などのうちの少なくと
も1元素を含んでも良い。また、各元素群から2元素以
上を選択して加えることもでき、この場合には、選択さ
れた元素中の1つを主成分元素と、他を添加元素と考え
ることができる。
【0026】〔N,O,H,He,Ne,Ar,Kr,
Xe〕元素群から選択される元素、および〔B,C,
P〕元素群から選択される元素は、結晶粒径を微小化す
る効果や、非晶質状態の安定性を増す効果をもつ。〔S
c,Ti,V,Cr,Mn,Fe,Co,Ni,Y,Z
r,Nb,Mo,Tc,Ru,Rh,Pd,Cd,H
f,Ta,W,Re,Os,Ir,Pt〕元素群から選
択される元素は、半導体レーザ光の吸収を容易にして記
録感度を高める効果や、熱伝導率を低減させて記録感度
を高める効果をもつ。〔Te,Se,S〕元素群から選
択される元素は、非晶質状態の安定性を増し、かつ耐酸
化性を向上させる効果をもつ。ハロゲン元素、アルカリ
金属元素は、結晶化速度を向上させ、かつ非晶質状態の
安定性を増す効果をもつ。また、希土類元素などは、結
晶化温度を高めるなどの役割を果させ得る。
【0027】上記〔N,O,H,He,Ne,Ar,K
r,Xe〕元素群から選択された元素を含む記録層は、
反応性スパッタリングなど容易な方法で成膜できるとい
う点で好ましい。これらのうちN,O,Hなどは、N
2 ,O2 ,H2 を含む混合ガス(例えばAr−N2 混合
ガス)雰囲気中でスパッタすることにより、記録層中に
含有させるのが好ましい。〔B,C,P〕元素群から選
択された元素、及び〔Sc,Ti,V,Cr,Mn,F
e,Co,Ni,Y,Zr,Nb,Mo,Tc,Ru,
Rh,Pd,Cd,Hf,Ta,W,Re,Os,I
r,Pt〕元素群から選択された元素を含む記録層は、
広い組成範囲で組成が制御しやすいという点で好まし
い。ただし、〔B,C,P〕元素群から選択される元素
は、膜中に多く含まれると反射率が低下する。〔Te,
Se,S〕元素群から選択された少なくとも1つの元素
を添加すると、記録層の耐酸化性が著しく向上する。た
だし、Te,Seは毒性が強いので、取扱いには注意を
要する。
【0028】上記記録材料のうち、より好ましいもの
は、〔Au,Ag,Al,Cu〕元素群から選択された
少なくとも1種類の元素を含み、融点が900℃以下、
熱伝導率が35W/m・K以下、光吸収率が15%以上
の各条件をすべて満たす合金材料である。特に、〔A
u,Ag,Al,Cu〕元素群から選択された少なくと
も1種類の元素を含み、融点が850℃以下、熱伝導率
が25W/m・K以下、光吸収率が20%以上の各条件
をすべて満たす合金材料が好ましい。
【0029】〔Ge,Si,Sn,Pb,Ga,In,
Tl,Sb,Bi,Zn〕のうちでは、毒性が低いとい
う点で〔Ge,Si,Sn,Ga,In,Zn〕が好ま
しく、また、低融点の合金となりやすいという点で〔G
e,Si,Sn〕がより好ましい。一方、〔Au,A
g,Al,Cu〕のうちでは、反射率が高く、耐食性に
優れるという点でAuが好ましい。Ag,Cuは反射率
が高く、安価であるという点で好ましい。Alは耐食性
に優れ、かつ安価であるという点で好ましい。
【0030】〔N,O,H,He,Ne,Ar,Kr,
Xe〕のうちでは、非晶質状態を安定化させる効果や、
結晶粒径を微細化する効果が大きいという点で、〔N,
O,H〕が好ましい。これら3元素のうちでは、膜の形
成がより容易であるという点で、Nがより好ましい。
〔Sc,Ti,V,Cr,Mn,Fe,Co,Ni,
Y,Zr,Nb,Mo,Tc,Ru,Rh,Pd,C
d,Hf,Ta,W,Re,Os,Ir,Pt〕のうち
では、〔Ti,V,Cr,Mn,Co,Ni,Nb,M
o,Ta,W〕が好ましい。
【0031】特に好ましい元素の組合せは、SnとAu
である。このうち、膜厚方向の平均組成が下記の一般式
にて表されるものが最も好ましい。
【0032】AuxSnyMAaMBbMCcMDdMEe ただし、MAは〔N,O,H,He,Ne,Ar,K
r,Xe〕元素群から選択された少なくともいずれか1
つの元素、MBは〔B,C,P〕元素群から選択された
少なくともいずれか1つの元素、MCは〔Sc,Ti,
V,Cr,Mn,Fe,Co,Ni,Y,Zr,Nb,
Mo,Tc,Ru,Rh,Pd,Cd,Hf,Ta,
W,Re,Os,Ir,Pt〕元素群から選択された少
なくともいずれか1つの元素、MDは〔Te,Se,
S〕元素群から選択された少なくともいずれか1つの元
素、MEはAu,Sn,MA,MB,MC,MDで表さ
れる元素以外の元素である。上記MEで表される元素と
しては、例えばAs,Po,Hg,ハロゲン元素、アル
カリ金属元素、アルカリ土類金属元素、アクチニド元
素、ランタニド元素などの各元素を挙げることができ
る。また、MA,MB,MC,MDで表わされる元素の
うち、各群の元素が既に使われている場合には、ME群
の元素と考えることができる。
【0033】上記の一般式における添字x,y,a,
b,c,d,eは各成分の含有率を示し、下記の範囲に
設定することができる。ただし、単位は原子%である。
【0034】10≦x≦95 5≦y≦90 0≦a≦30 0≦b≦30 0≦c≦30 0≦d≦30 0≦e≦30 なお、各成分の含有率を下記の範囲に設定すると、より
好ましい結果を得ることができる。
【0035】20≦x≦90 10≦y≦80 0≦a≦20 0≦b≦20 0≦c≦20 0≦d≦20 0≦e≦20 さらに、各成分の含有率を下記の範囲に設定すると、特
に好ましい結果を得ることができる。
【0036】30≦x≦88 12≦y≦70 0≦a≦15 0≦b≦15 0≦c≦15 0≦d≦15 0≦e≦15 上記の各組成において、e≒0であれば成膜が容易であ
る。
【0037】ただし、基板または熱変形層と記録層との
間に有機色素層を設けた場合は、有機色素層による光吸
収のために反射率がやや低下するので、Snの含有率を
20原子%以下とするか、記録層を介して基板と反対側
にAu,Alなどの反射層を設けるのが好ましい。
【0038】また、記録層3内における各成分の分布
は、均一であっても良いし、膜厚方向に濃度勾配を有し
ていても良い。例えば、Se,Sについては、記録層3
の表層部により多く分布させた方が耐酸化性に優れると
いう点で好ましい。
【0039】保護層4は、例えばAlN,Al23,S
iN,SiO2などの無機材料、または光硬化性樹脂、
熱可塑性樹脂などの有機材料をもって形成される。有機
物としては、例えばポリエチレン、ポリスチレン、ポリ
4フッ化エチレン(テフロン)、ポリイミド、アクリル
樹脂、ポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、
ポリカーボネート、エポキシ樹脂、ホットメルト接着
剤、紫外線硬化樹脂、パラフィンなどが用いられる。こ
れらのうち、紫外線硬化樹脂などは耐摺動性に優れると
いう点で好ましい。熱可塑性樹脂は、案内溝の変形およ
びそれに伴う記録層の変形を容易にするという点で好ま
しい。熱可塑性樹脂、パラフィンは案内溝5aの変形及
びそれに伴う記録層3の変形を容易にするという点で好
ましい。さらに、パラフィンは、分子量を選ぶことによ
って融点を選択できるので、熱設計が容易である。しか
し、パラフィン単独では保護効果が弱いので、この上に
紫外線硬化性樹脂膜などを積層することが好ましい。ま
た、気孔率の大きな有機材料を用いると、記録感度が向
上する効果がある。保護層4は、上記無機材料および有
機材料を用いて、異なる2層以上に形成することもでき
る。例えば、記録層3上にまずホットメルト接着剤など
の熱可塑性樹脂膜を形成し、次いで、AlN,Al
23,SiN,SiO2などの無機材料、または紫外線
硬化性樹脂などの光硬化性樹脂を形成すると、信号変調
度が大きく、記録感度が良好になり、かつ耐摺動性に優
れた媒体を得られる。
【0040】上記記録層3および保護層4は、例えば真
空蒸着、ガス中蒸着、スパッタリング、イオンビーム蒸
着、イオンプレーティング、電子ビーム蒸着、射出成
形、キャスティング、回転塗布、プラズマ重合など、公
知に属する任意の成膜方法から選択された適宜の方法を
用いて形成することができる。記録層など無機材料から
なる層は、すべてスパッタリングにより形成するのが最
も好ましい。また、保護層4に有機材料を用いる場合に
は、その材料に応じて、回転塗布やロールコータによる
成膜法が適用される。
【0041】〈第2実施例〉本発明に係る光情報記録媒
体の第2実施例を、図5によって説明する。図5は本例
に係る光情報記録媒体の要部断面図である。本例の光情
報記録媒体は、第1実施例における記録層3を、それぞ
れ組成が異なる複数の薄膜の積層体にて形成したことを
特徴とする。なお、図5の例では、基板1の信号面2
に、第1の薄膜3aと第2の薄膜3bとの積層体からな
る記録層3が設けられているが、記録層3の膜構成が2
層に限定されるものではなく、2層以上任意の数の薄膜
を積層して記録層3を形成することもできる。記録層3
の具体例としては、(1) 〔Au,Ag,Al,Cu〕元
素群から選択された少なくとも1種類の元素を主成分と
する薄膜と、〔Ge,Si,Sn,Pb,Ga,In,
Tl,Sb,Bi,Zn〕元素群から選択された少なく
とも1種類の元素を主成分とする薄膜とによって構成さ
れる2層以上の積層体にて形成されるもの、(2) 〔A
u,Ag,Al,Cu〕元素群から選択された少なくと
も1種類の元素を主成分とする薄膜と、〔Ge,Si,
Sn,Pb,Ga,In,Tl,Sb,Bi,Zn〕元
素群から選択された少なくとも1種類の元素を主成分と
する薄膜とによって構成される2層以上の積層体からな
り、該積層体の少なくとも1層に、〔N,O,H,H
e,Ne,Ar,Kr,Xe〕元素群から選択された少
なくとも1種類の元素、もしくは〔B,C,P〕元素群
から選択された少なくとも1種類の元素を含むもの、
(3) 〔Au,Ag,Al,Cu〕元素群から選択された
少なくとも1種類の元素を主成分とする薄膜と、〔G
e,Si,Sn,Pb,Ga,In,Tl,Sb,B
i,Zn〕元素群から選択された少なくとも1種類の元
素を主成分とする薄膜とによって構成される2層以上の
積層体からなり、該積層体の少なくとも1層に、〔S
c,Ti,V,Cr,Mn,Fe,Co,Ni,Y,Z
r,Nb,Mo,Tc,Ru,Rh,Pd,Cd,H
f,Ta,W,Re,Os,Ir,Pt〕元素群から選
択された少なくとも1種類の元素を含むもの、(4) 上記
(1)〜(3)の材料であって、融点が1000℃以下、熱伝
導率が50W/m・K以下、光吸収率が15%以上とい
う3つの条件のうちの少なくとも1つの条件、より好ま
しくは上記3条件を全て満たすもの、を挙げることがで
きる。情報の記録方式で分類するならば、上記第1実施
例のものと同様に、基板の信号面にプリフォーマットさ
れた記録トラックに沿ってパルス状の光エネルギを走査
したとき、高レベルの光エネルギが走査された上記基板
の信号面または上記熱変形層の上記記録層と接する面の
形状が変形すると共に、(1) 該変形部に接する記録層の
少なくとも一部に、原子配列の変化を生じるもの、(2)
該変形部に接する記録層の少なくとも一部に、溶融混合
現象または拡散を生じるもの、(3) 該変形部に接する記
録層の少なくとも一部にも変形を生じるもの、(4) 該変
形部に接する上記基板もしくは上記熱変形層中、基板も
しくは熱変形層と記録層との間、記録層中のうちの少な
くとも1ヵ所に空洞が形成されるもの、を用いることが
できる。その他、記録層3以外の部分については、上記
第1実施例と同じであるので、重複を避けるため、説明
を省略する。
【0042】〈第3実施例〉本発明に係る光情報記録媒
体の第3実施例を、図6によって説明する。図6は本例
に係る光情報記録媒体の要部断面図であって、前出の図
1と対応する部分に同一の符号が表示されている。図6
に示すように、本例の光情報記録媒体は、基板1と記録
層3との界面に、基板1よりも耐熱性の低い物質からな
る熱変形層11を設けたことを特徴とする。熱変形層1
1を形成する物質としては、熱可塑性樹脂が特に好適で
ある。本例の光情報記録媒体は、基板1として、案内溝
2aなどのプリフォーマットパターンが直接カッティン
グされた高耐熱性基板、例えばガラス基板や熱硬化性樹
脂などを用いた場合に特に効果があるが、低耐熱性の熱
可塑性樹脂基板やガラス板あるいは熱硬化性樹脂板など
の片面に光硬化性樹脂からなるレプリカ層が形成された
基板を用いることもできる。なお、図6においては、記
録層3が単層にて表されているが、第2実施例の光情報
記録媒体のように、複数の薄膜の積層体から記録層3を
形成することもできる。その他については、上記第1、
第2実施例と同じであり、重複を避けるため、説明を省
略する。
【0043】〈第4実施例〉本発明に係る光情報記録媒
体の第4実施例を、図7によって説明する。図7は本例
に係る光情報記録媒体の要部断面図であって、前出の図
1と対応する部分に同一の符号が表示されている。図7
に示すように、本例の光情報記録媒体は、基板1と記録
層3との界面に、有機色素層12を設けたことを特徴と
する。有機色素層12を形成する有機色素材料として
は、例えばポリメチン系色素、アントラキノン系色素、
シアニン系色素、フタロシアニン系色素、キサンテン系
色素、トリフェニルメタン系色素、ピリリウム系色素、
アズレン系色素、含金属アゾ染料等の難水溶性の有機色
素材料を用いることができる。有機色素層12は、上記
有機色素群から選択された1または2種類以上の混合体
の溶媒溶液を上記透明基板1の信号面2にスピンコート
することによって形成できる。なお、図7においては、
有機色素層12が基板1上に直接形成されているが、第
3実施例の光情報記録媒体のように基板1の信号面2に
熱変形層11を設け、この熱変形層11上に有機色素層
12を積層することもできる。また、図7においても記
録層3が単層にて表されているが、第2実施例の光情報
記録媒体のように、複数の薄膜の積層体から記録層3を
形成することもできる。その他については、上記第1、
第2、第3実施例と同じであるので、重複を避けるた
め、説明を省略する。
【0044】〈第5実施例〉本発明に係る光情報記録媒
体の第5実施例を、図8によって説明する。図8は本例
に係る光情報記録媒体の要部断面図であって、前出の図
1と対応する部分に同一の符号が表示されている。図8
に示すように、本例の光情報記録媒体は、記録層3と保
護層4との界面に、反射層13が設けられている。反射
層13を形成する物質としては、Au,Ag,Alなど
の金属材料が特に好適である。なお、図8においても記
録層3が単層にて表されているが、第2実施例の光情報
記録媒体のように、複数の薄膜の積層体から記録層3を
形成することもできる。また図8においては記録層3が
基板1上に直接形成されているが、第3実施例の光情報
記録媒体のように基板1の信号面2に熱変形層11を設
け、この熱変形層11上に記録層3を積層することもで
きるし、また第4実施例の光情報記録媒体のように基板
1の信号面2に熱変形層11および/または有機色素層
12を設け、これらの薄膜上に記録層3を積層すること
もできる。その他については、上記第1〜第4実施例と
同じであるので、重複を避けるため説明を省略する。
【0045】〈第6実施例〉本発明に係る光情報記録媒
体の第6実施例を、図9によって説明する。図9は本例
に係る光情報記録媒体の要部断面図であって、前出の図
1と対応する部分に同一の符号が表示されている。図9
に示すように、本例の光情報記録媒体は、基板1側から
見て記録層3の背面側に、中間層14と反射層13とを
順次積層したことを特徴とする。中間層14の例を挙げ
ると、Ce,La,Si,In,Al,Ge,Pb,S
n,Bi,Te,Ta,Sc,Y,Ti,Zr,V,N
b,Cr,Wよりなる群より選ばれた少なくとも1元素
の酸化物、Cd,Zn,Ga,In,Sb,Ge,S
n,Pb,Biよりなる群より選ばれた少なくとも1元
素の硫化物またはセレン化物、Mg,Ce,Caなどの
弗化物、Si,Al,Ta,Bなどの窒化物、B,Si
などの炭化物、Tiなどのホウ化物、ホウ素、炭素より
なるものであって、例えば主成分がCeO2,La
23,SiO,SiO2,In23,Al23,Ge
O,GeO2,PbO,SnO,SnO2,Bi23,T
eO2,Ta25,Sc23,Y23,TiO2,ZrO
2,V25,Nb25,Cr23,WO2,WO3,Cd
S,ZnS,CdSe,ZnSe,In23,In2
3,Sb23,Sb2Se3,Ga23,Ga2Se3
GeS,GeSe,GeSe2,SnS,SnS2,Sn
Se,SnSe2,PbS,PbSe,Bi2Se3,B
23,MgF2,CeF3,CaF2,TaN,Si3
4,AlN,BN,Si,TiB2,B4C,SiC,
B,Cのうちの一者に近い組成を持ったもの、およびこ
れらの混合物である。これらのうち、硫化物では、Zn
Sに近いものが、屈折率が適当な大きさで膜が安定であ
る点で好ましい。窒化物では、表面反射率があまり高く
なく、膜が安定かつ強固である点で、TaN,Si
34,AlN(窒化アルミニウム)、またはAlSiN
2に近い組成のものが好ましい。酸化物では、Y23
Sc23,CeO2,TiO2,ZrO2,SiO,Ta2
5,In23,Al23,SnO2,SiO2に近い組成
のものが好ましい。Siの水素を含む非晶質も好まし
い。反射層13を形成する物質としては、上記第5実施
例と同様に、Au,Ag,Alなどの金属材料が用いら
れる。なお、図9においても記録層3が単層にて表され
ているが、第2実施例の光情報記録媒体のように、複数
の薄膜の積層体から記録層3を形成することもできる。
また図9においては記録層3が基板1上に直接形成され
ているが、第3実施例の光情報記録媒体のように基板1
の信号面2に熱変形層11を設け、この熱変形層11上
に記録層3を積層することもできるし、また第4実施例
の光情報記録媒体のように基板1の信号面2に熱変形層
11および/または有機色素層12を設け、これらの薄
膜上に記録層3を積層することもできる。その他につい
ては、上記第1〜第4実施例と同じであるので、重複を
避けるため説明を省略する。
【0046】以下、情報記録装置と、上記情報記録媒体
における情報の記録原理と、CDプレーヤやVDプレー
ヤにおける再生原理について説明する。
【0047】図10は、本発明に係る光情報記録装置の
説明図であって、上記各実施例に係る光情報記録媒体2
1のいずれかを着脱自在に装着して回転駆動するスピン
ドルモータ22と、情報記録媒体21の基板1と対向に
配置された対物レンズ23と、レーザ光源24と、レー
ザ駆動回路25と、信号源26と、信号源26から入力
された信号を加工して情報記録媒体21に記録すべき信
号を生成する記録信号発生回路27とを備えている。
【0048】媒体駆動部22、対物レンズ23、レーザ
光源24は、公知に属する追記形の光情報記録媒体駆動
装置に搭載されるものと同じものを用いることができ
る。
【0049】信号源26としては、CDプレーヤ、レコ
ードプレーヤ、オーディオテープデッキ、ラジオ、VD
プレーヤ、ビデオテープデッキ、テレビジョンなどを用
いることができる。これらの信号源26は、本発明の情
報記録装置自体に搭載することもできるし、外部の機器
を接続することもできる。
【0050】記録信号発生回路27は、信号源26から
入力されたアナログ信号をディジタル信号に変換すると
共に、このディジタル信号{図11(a)}をCDやV
Dで採用されている変調方式(例えば、CDではEFM
変調)で信号変調して、CDプレーヤやVDプレーヤか
ら読み出される信号強度に対応する強度のパルス状の記
録信号{図11(b)}を出力する。
【0051】レーザ駆動回路25は、図11(c)に示
すように、記録信号の高レベルの信号に対応して高レベ
ルのレーザビームを光情報記録媒体21に照射し、また
記録信号の低レベルの信号に対応して低レベルのレーザ
ビームを光情報記録媒体21に照射するようにレーザ光
源24を駆動し、レーザビーム29を強度変調する。
【0052】ここで、上記低レベルのレーザビームの強
度は、当該レベルのレーザビームが走査された部分の光
情報記録媒体21の反射率が変化しないような値に調整
される。これに対して、上記高レベルのレーザビームの
強度は、光情報記録媒体21に設けられた記録層3の種
類に応じて、以下のように調整される。すなわち、 基板1の信号面2または熱変形層6の記録層3と接す
る面の形状を変形すると共に、該変形部に接する記録層
3の少なくとも一部に原子配列の変化を生じて情報の追
記を行なう光情報記録媒体については、基板1または熱
変形層6それに記録層3にかかる熱的変形を生じさせ得
る強度に調整される。
【0053】基板1の信号面2または熱変形層6の記
録層3と接する面の形状を変形すると共に、該変形部に
接する記録層の少なくとも一部に溶融混合現象または拡
散を生じて情報の追記を行なう光情報記録媒体について
は、基板1または熱変形層6それに記録層3にかかる熱
的変形を生じさせ得る強度に調整される。
【0054】基板1の信号面2または熱変形層6の記
録層3と接する面の形状を変形すると共に、該変形部に
接する記録層の少なくとも一部にも変形を生じて情報の
追記を行なう光情報記録媒体については、基板1または
熱変形層6それに記録層3にかかる熱的変形を生じさせ
得る強度に調整される。
【0055】基板1の信号面2または熱変形層6の記
録層3と接する面の形状を変形すると共に、該変形部に
接する上記基板もしくは上記熱変形層中、基板もしくは
熱変形層と記録層との間、記録層中のうちの少なくとも
1ヵ所に空洞が形成されて情報の追記を行なう光情報記
録媒体については、基板1または熱変形層6それに記録
層3にかかる熱的変形を生じさせ得る強度に調整され
る。
【0056】基板1の変形を伴わずに、基板と記録層
との間、記録層中のうちの少なくとも1ヵ所に空洞が形
成されて情報の追記を行なう光情報記録媒体について
は、記録層3にかかる熱的変形を生じさせ得る強度に調
整される。
【0057】次に、上記装置を用いた光情報記録媒体の
記録原理とCDプレーヤ等における方法の再生原理を、
基板1にプリフォーマットされた案内溝5a上に情報を
追記する場合を例に取って説明する。
【0058】〈記録再生原理の第1例〉上記のように強
度変調されたレーザビーム6を上記案内溝5a上に走査
すると、高レベルのレーザビームが照射された部分で
は、その光エネルギーが上記記録層3によって熱エネル
ギーに変換され、その熱によって図12に示すように上
記案内溝5aが熱変形されて扁平な形になる。また、こ
れと共に、その変形部8に接した上記記録層3の一部
(ハッチング部)に原子配列の変化7、例えば結晶粒径
や結晶系の変化、非晶質状態と結晶状態の変化、拡散な
どを生じ、該部に再生用レーザ光を照射したときの反射
率が増加する。一方、低レベルのレーザビームが照射さ
れた部分では、高い熱が発生しないので、案内溝5aの
形状や記録層3の状態が原状のまま保存され、反射率が
増加しない。
【0059】図11(d)に、光情報記録媒体21に記
録された高反射率部31と低反射率部32の配列を示
す。ここで、高反射率部31が記録ピッチに対応する。
上記したように、本装置は、信号源26から読み出され
る信号強度に対応する記録信号の高レベルの信号に対応
して高レベルのレーザビームを照射し、記録信号の低レ
ベルの信号に対応して低レベルのレーザビームを照射し
たので、該記録信号の低レベルの開始位置および終了位
置、すなわち低反射率部32の前端と後端とに1の情報
が、その他の部分に0の情報が割り当てられる。これに
より、所望の情報が、反射率の変化として光情報記録媒
体21に記録される。
【0060】このようにして情報が追記された情報記録
媒体21をCDプレーヤまたはVDプレーヤにかける
と、図11(e)に示すように、通常のCDまたはVD
と同様に、信号部が低レベルの反射信号として読み出さ
れ、情報の再生が行われる。ここで、信号源26として
CDプレーヤを用い、信号源の媒体としてCD−ROM
を用いた場合、CD−ROMのピット列は、図11
(f)に示すようになる。33が記録ビットである。か
ように、本例においては、ピット列が信号源の媒体と反
転した形で形成される。なお、図12においては、熱変
形層を有しない場合について図示されているが、熱変形
層を有する場合には基板1に代えてこの熱変形層が変形
し、上記と同様の原理で情報の記録が行なわれる。
【0061】〈記録再生原理の第2例〉記録層3が多層
に形成された光情報記録媒体にあっては、図13に示す
ように、高レベルのレーザビーム6が照射された部分の
案内溝5aが熱変形されて扁平な形に変形すると共に、
その変形部8に接した上記記録層3の一部(ハッチング
部)に溶融混合現象7を生じ、該部に再生用レーザ光を
照射したときの反射率が増加する。一方、低レベルのレ
ーザビームが照射された部分では、高い熱が発生しない
ので、案内溝5aの形状や記録層3の状態が原状のまま
保存され、反射率が増加しない。これによって、光情報
記録媒体21に記録信号に対応する高反射率部と低反射
率部とが形成され、情報の記録が行なわれる。信号すな
わち高反射率部と低反射率部の配列、およびCDプレー
ヤまたはVDプレーヤにおける再生原理については、第
1例と同じであるので説明を省略する。なお、図13に
おいては、熱変形層を有しない場合について図示されて
いるが、熱変形層を有する場合には基板1に代えてこの
熱変形層が変形し、上記と同様の原理で情報の記録が行
なわれる。
【0062】〈記録再生原理の第3例〉第3例は、記録
層3に原子配列の変化や溶融混合現象を生じることなく
情報の記録が行なわれる場合の例である。記録層3に原
子配列の変化や溶融混合現象を生じるか否かは、記録層
3の組成や膜構造などによって決まる。この場合には、
図14に示すように、高レベルのレーザビームが照射さ
れた部分の案内溝5aが熱変形されて扁平な形に変形す
ると共に、その変形部に接した上記記録層3の一部が案
内溝5aの変形にともなって変形し、該部に再生用レー
ザ光を照射したときの反射率が増加する。一方、低レベ
ルのレーザビームが照射された部分では、高い熱が発生
しないので、案内溝5aの形状や記録層3の状態が原状
のまま保存され、反射率が増加しない。これによって、
光情報記録媒体21に記録信号に対応する高反射率部と
低反射率部とが形成され、情報の記録が行なわれる。信
号すなわち高反射率部と低反射率部の配列、およびCD
プレーヤまたはVDプレーヤにおける再生原理について
は、第1例と同じであるので説明を省略する。
【0063】なお、変形後の案内溝5aの形状は、必ず
しも図14に示すような形状となる必要はなく、回折光
を減少させるか、干渉効果を低減させるような形状とな
ればよい。例えば、図15に示すように、案内溝5aの
底面が波形になってもよい。また、記録層3の基板1と
接しない側は、変形してもよいし、変形しなくてもよ
い。さらに、図14においては、熱変形層を有しない場
合について図示されているが、熱変形層を有する場合に
は基板1に代えてこの熱変形層が変形し、上記と同様の
原理で情報の記録が行なわれる。
【0064】〈記録再生原理の第4例〉第4例は、基板
もしくは熱変形層中、基板もしくは熱変形層と記録層と
の間、記録層中のうちの少なくとも1ヵ所に空洞が形成
されて、情報の記録が行なわれる場合の例である。上記
部分に空洞を生じるか否かは、記録層3の組成や膜構
造、基板1の熱分解温度などによって決まる。
【0065】図11(a),(b),(c)のようにし
て強度変調されたレーザビームを上記案内溝5a上に走
査すると、高レベルのレーザビームが照射された部分で
は、その光エネルギーが上記記録層3によって熱エネル
ギーに変換され、その熱によって基板1が熱分解する。
このとき発生したガスによって、図16に示すような空
洞Aが生じ、案内溝5aが変形すると共に、それに接し
た上記記録層3の一部も変形し、この変形部に再生用レ
ーザ光を照射したときの反射率が増加する。一方、低レ
ベルのレーザビームが照射された部分では、高い熱が発
生しないので、案内溝5aの形状や記録層3の状態が原
状のまま保存され、反射率が増加しない。これによっ
て、光情報記録媒体21に記録信号に対応する高反射率
部と低反射率部とが形成され、情報の記録が行なわれ
る。
【0066】なお、変形後の案内溝5の形状は、必ずし
も図16に示すような形状となる必要はなく、回折光を
減少させるか、干渉効果によって反射率が増加するよう
な空洞Aが形成されればよい。例えば、図17に示すよ
うに、基板1と記録層3の間に空洞Aが形成されてもよ
いし、記録層3中に空洞Aが形成されてもよい。もちろ
ん、基板1中、基板1と記録層3の間または記録層3中
のうちの2ヵ所以上に空洞Aが形成されてもよい、ま
た、記録層3の基板1と接しない側は、記録層3が比較
的薄い場合には変形した方が反射率が大きくなるが、記
録層3が比較的厚い場合には変形してもよいし、また変
形しなくてもよい。
【0067】また、図18(a),(b)に示すよう
に、基板1の表面、記録層3の基板1側の表面、記録層
3の基板1と反対側の表面のうち、変形しない部分があ
ってもよい。さらに、空洞Aは必ずしも1つである必要
はなく、図18(c)に示すように、2つ以上の空洞か
らなってもよい。
【0068】空洞Aは、基板または熱変形層、記録層の
温度が上がり、これらに含まれる物質またはその分解物
がガスになることによって形成される。基板1がプラス
チックからなるときは、離型剤や熱安定剤などの場合も
ある。ガスの種類は、炭化水素、水素、酸素、窒素、H
2O,Ar,CO,Co2などである。基板または熱変形
層中、基板または熱変形層と記録層との間に空洞が形成
される場合、これらの熱分解温度が低いと、光エネルギ
が小さくてもガスが発生しやすいので空洞が形成されや
すく、記録感度が良好となる。基板または熱変形層が低
分子量成分を多く含む場合も、上記と同様の効果があ
る。しかし、低分子量成分の含有率が多すぎると、記録
層が腐食されやすくなる。基板または熱変形層と記録層
との間、あるいは記録層中に空洞が形成される場合、記
録層中に窒素、酸素、Arなどの元素を含めば、これら
がガス状となり空洞が形成されやすいが、多く含みすぎ
るとこれらの元素が記録層から抜け出し、記録感度の経
時変化を引き起こしやすくなるので好ましくない。
【0069】一般に、光情報記録媒体に、レーザ光など
の光エネルギを案内溝上に照射すると、光の回折や干渉
によって反射率(ディテクタへの戻り量)が低下するが
(図19)、案内溝に所定の大きさの光エネルギを照射
すると、基板または熱変形層中、基板または熱変形層と
記録層との間、記録層中のうちの少なくとも1ヵ所に空
洞Aが形成されて多重干渉効果が生じ、反射率が向上す
る効果がある〔図20(a),(b),(c)〕。した
がって、ミラー部の反射率が70%以下の媒体において
も高い反射率を得ることができる。例えば、反射率55
%の媒体の基板1と記録層3の間に空洞Aが形成された
場合の反射率の空洞の厚さ依存性を図21に示す。図に
示すとおり、空洞Aの厚さが約100nm〜250nm
のとき、反射率が70%以上となる。このように、空洞
Aの形成を伴う変形部の反射率を70%以上とすること
が可能である。しかも、案内溝の断面形状、深さ、幅を
適当に選定することによって、11T信号記録時の信号
変調度を60%以上に、3T信号記録時の信号変調度を
30%〜70%にすることができる。
【0070】以下に、本発明の他の実施例を列挙する。 (1)上例では、案内溝5a上に情報を記録する場合を
例に取って説明したが、相隣接する案内溝の間のミラー
部に沿って強度変調された光エネルギを走査し、ミラー
部に熱的変形を生じることによって情報を記録すること
もできる。
【0071】(2)上例では、低レベルの光エネルギが
走査された部分の反射率が変化しないように光エネルギ
の強度を調整したが、必要な信号変調度が得られる場合
には、低レベルの光エネルギが走査された部分の反射率
がある程度変化するような値に光エネルギの強度を調整
することもできる。
【0072】(3)上例では、案内溝5aの変形と記録
層の熱的変形の双方によって情報を記録するようにした
が、必要な信号変調度が得られる場合には、記録層の熱
的変形のみで情報を記録することもできる。
【0073】(4)上例においては、情報記録媒体21
に情報を記録するためのエネルギ源としてレーザ光源を
用いたが、電子線源など他の放射線エネルギ源を用いる
こともできる。
【0074】(5)上例では、CDプレーヤもしくはV
Dプレーヤで再生可能な情報を情報記録媒体21に記録
するため、低反射率部32の前端と後端とに1の情報
を、その他の部分に0の情報を割り当てる、いわゆるピ
ットエッジ記録方式にて情報の記録を行ったが、ピット
ポジション記録方式など他の記録方式で情報が記録され
た情報記録媒体を装着して情報の再生を行うタイプのプ
レーヤで再生可能な情報を情報記録媒体21に記録する
場合には、記録信号発生回路27を適宜変更することに
よって、各プレーヤに合致した所望の記録方式で情報の
記録を行うこともできる。
【0075】(6)上例では、ディスク状記録媒体に好
適な装置を例にとって説明したが、媒体駆動部22など
を変更することによってカード状記録媒体に好適な装置
とすることもできる。
【0076】(7)上例では、記録専用の装置を例にと
って説明したが、CDプレーヤやVDプレーヤに組み込
んで、記録再生装置とすることもできる。
【0077】(8)上例では、基板1のほぼ全域にわた
って信号パターン5a,5bを形成し、情報の追記がで
きるようにしたが、図22に示すように、基板1の記録
領域をROM領域41と追記領域42とに分け、ROM
領域41にはROM情報をCDフォーマットに適合した
プリピットの形で記録し、追記領域42には上記の信号
パターンを形成して情報の追記ができるようにすること
もできる。
【0078】以下に、より具体的な実験例を示し、本発
明の効果を明らかにする。 〈実験例1〉直径12cm、厚さ1.2mmのポリカー
ボネート基板を、複数のターゲットを持ち、膜厚の均一
性および再現性の良いマグネトロンスパッタリング装置
に入れ、基板上に記録層である厚さが約80nmのAu
70Ge30の組成の薄膜を形成し、次いでこの薄膜上に紫
外線硬化樹脂による保護層を100μmの厚さに形成し
た。
【0079】上記のように作成した光ディスクを用い
て、下記の条件で情報の記録・再生を行った。まず、光
ディスクの線速を1.2m/sとし、半導体レーザ(波
長780nm)の光を記録が行われないレベル(約1m
W)に保った。この光を記録ヘッド中のレンズで集光し
て基板を通して記録層に照射し、反射光を検出すること
によって、トラッキング用の案内溝上に光スポットの中
心が一致するように記録ヘッドを駆動した。このように
してトラッキングを行いながら、さらに記録層上に焦点
が来るように自動焦点合わせを行い、レーザ光を照射し
てピットを形成した。続いて、記録時と同じようにトラ
ッキングと自動焦点合わせを行いながら、記録が行われ
た低パワーの半導体レーザ光で反射光の強弱を検出し、
情報を再生した。
【0080】本実験例では、再生光パワーを1mWとし
たときに、ディスクのミラー部で約450mVの信号強
度が得られた。これは市販のCDとほぼ同じレベルであ
る。また、記録パワーを7mWとし、周波数196KH
zの信号(11T信号)を記録したときに、約70%の
信号変調度が得られた。
【0081】ディスクから上記の方法で記録を行ったト
ラックを含む小片を切り出し、これをテトラヒドロフラ
ンに浸してポリカーボネートを溶かし、記録層のみを取
り出した。これを透過電子顕微鏡により観察した結果、
未記録部分は結晶状態、記録部分は非晶質状態であっ
た。また、記録済みのトラックを含む小片から記録層の
みを除去して走査電子顕微鏡により観察した。その結
果、記録部分の基板の変形を確認した。このように、記
録層の原子配列変化および基板変形の両方を起すことに
よって記録を行い、大きな信号変調度を得ることは、本
発明の特徴の1つである。
【0082】案内溝上に行ったのと同様の方法で相隣接
する溝間に記録を行ったところ、良く似た特性が得られ
た。ただし、信号変調度は、溝上記録に比べて少し小さ
くなった。
【0083】本実験例の媒体は、耐環境性にも優れてお
り、気温80℃相対湿度90%の環境下に1000時間
置いた後でも、反射率および透過率はほとんど変化しな
かった。
【0084】なお、Auの一部または全部を置換してA
g,Cu,Alのうちの少なくとも1元素を添加して
も、良く似た特性が得られた。また、Geの一部または
全部を置換してSiおよびSnのうちの少なくとも1元
素を添加しても、良く似た特性が得られた。
【0085】また、上記の光情報記録媒体において、基
板側から見て記録層の背面側に反射層を設けると、再生
出力信号が向上した。また、記録層と上記反射層との間
に中間層を設けると、記録感度が向上した。中間層とし
ては、CeO2,La23,SiO,SiO2,In
23,Al23,GeO,GeO2,PbO,SnO,
SnO2,Bi23,TeO2,Ta25,Sc23,Y
23,TiO2,ZrO2,V25,Nb25,Cr
23,WO2,WO3,CdS,ZnS,CdSe,Zn
Se,In23,In2Se3,Sb23,Sb2Se3
Ga23,Ga2Se3,GeS,GeSe,GeS
2,SnS,SnS2,SnSe,SnSe2,Pb
S,PbSe,Bi2Se3,Bi23,MgF2,Ce
3,CaF2,TaN,Si34,AlN,BN,S
i,TiB2,B4C,SiC,B,Cのうちの一者に近
い組成を持ったもの、およびこれらの混合物を用いたと
きに、特に効果があった。
【0086】さらに、基板として、ポリカーボネートの
代りに、表面に直接案内溝などの信号パターンが形成さ
れたポリオレフィン、エポキシ、アクリル樹脂を用いた
場合にも、上記とほぼ同様の結果が得られた。
【0087】〈実験例2〉直径12cm、厚さ1.2m
mのポリカーボネート基板を、膜厚の均一性および再現
性の良いマグネトロンスパッタリング装置にセットし、
基板上に記録層である厚さが約30nmのAu70Sn30
の組成の薄膜を形成した。
【0088】上記のように作製した光ディスクを用い
て、下記の条件で情報の記録・再生を行った。まず、光
ディスクの線速を1.2m/sとし、半導体レーザ(波
長780nm)の光を記録が行われないレベル(約1m
W)に保った。この光を記録ヘッド中のレンズで集光し
て基板を通して記録層に照射し、反射光を検出すること
によって、記録層上に焦点が来るように自動焦点合わせ
を行った。このようにして自動焦点合わせを行ないなが
ら、さらにトラッキング用の案内溝上に光スポットの中
心が一致するようにヘッドを駆動してトラッキングを行
ない、レーザ光を照射して高反射率部を形成させた。続
いて、記録時と同じように自動焦点合わせとトラッキン
グを行いながら、低パワーの半導体レーザ光で反射光の
強弱を検出し、情報を再生した。
【0089】本実験例では、再生光パワーを1mWとし
たときに、約120mVの信号強度が得られた。次に、
記録パワーを7mWとし、周波数196KHzの信号
(11T信号)を記録したところ、記録部の再生強度は
約450mVとなった。これは市販のCDとほぼ同じレ
ベルである。このディスクのミラー部の再生強度は約4
00mVであった。
【0090】また、720KHz(3T信号)を記録し
たところ、信号振幅は150mVとなった。このとき記
録パルス幅を短くすると、再生信号波形はより対称的に
なり、信号振幅も向上した。
【0091】ディスクから3T信号を記録したトラック
を含む小片を切り出し、これをテトラヒドロフランに浸
してポリカーボネートを溶かし、記録層のみを取り出し
た。これを透過電子顕微鏡により観察した結果、未記録
部分は粒径の小さな結晶状態で、記録部分は粒径の大き
な結晶状態を示した。記録部分は、記録層が一旦溶解
し、冷却過程で結晶化したため、結晶が放射状に成長し
たものであった。
【0092】大きさは、長さ、幅ともに約1.5μmで
あった。また、記録済みのトラックを含む小片を王水に
浸して記録層のみを除去した。これを走査電子顕微鏡に
より観察した結果、記録部分の案内溝が扁平な形状に変
形していることを確認した。大きさは、長さが約0.8
μm、幅が約0.7μmであった。王水に浸す時間を長
くした資料を、同じく走査顕微鏡で観察すると、長さが
約0.8μm、幅が約0.7μmの孔が観察された。こ
れは、記録の過程で基板中に形成された空洞である。こ
のように、案内溝の変形のみならず、記録層の原子配列
変化を起こせば、より大きな信号変調度を得ることがで
きる。
【0093】上記の記録層において、Au含有量(原子
%)を変化させたとき、記録部の再生出力信号レベル
(mV)および記録パワー(mW)は、図23に示すよ
うに変化した。また、上記のディスクにおいて、分解温
度(℃)の異なる基板を用いたとき、記録パワー(m
W)は、図24に示すように変化した。さらに、上記の
記録層において、AuとSnの含有率の比を一定に保っ
てTiを添加したとき、記録部の再生出力信号レベル
(mV)およびノイズレベル(dBm)は、図25に示
すように変化した。
【0094】本実験例で例示した媒体は、耐環境性にも
優れており、気温80℃相対湿度90%の環境下に10
00時間置いた後でも、反射率および透過率はほとんど
変化しなかった。
【0095】なお、Auの一部または全部を置換してA
g,Cu,Alのうちの少なくとも1元素を添加して
も、良く似た特性が得られた。また、Snの一部または
全部を置換してGeおよびSiのうちの少なくとも1元
素を添加しても、良く似た特性が得られた。Snの一部
または全部を置換してPb,Ga,In,Tl,Sb,
Bi,Znのうちの少なくとも1元素を添加しても、良
く似た特性が得られた。しかし、このときの反射率ある
いは記録感度はやや低下した。
【0096】また、上記の光情報記録媒体において、記
録層の上にロールコータによってホットメルト接着剤層
を形成し、その後回転塗布法によって、紫外線硬化樹脂
による保護膜を約100μmの厚さに形成したものは、
記録感度はやや低下したが、よく似た特性が得られた。
ホットメルト接着剤の代りに他の熱可塑性樹脂やパラフ
ィンを用いても、ホットメルト接着剤を用いた場合と同
様の特性が得られた。
【0097】また、上記の光情報記録媒体において、基
板側から見て記録層の背面側に反射層を設けると、再生
出力信号が向上した。また、記録層と上記反射層との間
に中間層を設けると、記録感度が向上した。中間層とし
ては、CeO2,La23,SiO,SiO2,In
23,Al23,GeO,GeO2,PbO,SnO,
SnO2,Bi23,TeO2,Ta25,Sc23,Y
23,TiO2,ZrO2,V25,Nb25,Cr
23,WO2,WO3,CdS,ZnS,CdSe,Zn
Se,In23,In2Se3,Sb23,Sb2Se3
Ga23,Ga2Se3,GeS,GeSe,GeS
2,SnS,SnS2,SnSe,SnSe2,Pb
S,PbSe,Bi2Se3,Bi23,MgF2,Ce
3,CaF2,TaN,Si34,AlN,BN,S
i,TiB2,B4C,SiC,B,Cのうちの一者に近
い組成を持ったもの、およびこれらの混合物を用いたと
きに、特に効果があった。
【0098】さらに、基板として、ポリカーボネートの
代りに、表面に直接案内溝などの信号パターンが形成さ
れたポリオレフィン、エポキシ、アクリル樹脂を用いた
場合にも、上記とほぼ同様の結果が得られた。
【0099】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
CDプレーヤやVDプレーヤで再生可能な信号を記録で
き、かつ耐候性に優れた信頼性の高い光情報記録媒体を
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例に係る光情報記録媒体の要部断面図
である。
【図2】第1実施例に係る光情報記録媒体の平面図であ
る。
【図3】案内溝の形状を例示する断面図である。
【図4】案内溝の溝深さと溝幅と信号変調度との関係を
示すグラフ図である。
【図5】第2実施例に係る光情報記録媒体の要部断面図
である。
【図6】第3実施例に係る光情報記録媒体の要部断面図
である。
【図7】第4実施例に係る光情報記録媒体の要部断面図
である。
【図8】第5実施例に係る光情報記録媒体の要部断面図
である。
【図9】第6実施例に係る光情報記録媒体の要部断面図
である。
【図10】本発明に係る光情報記録装置の説明図であ
る。
【図11】光情報記録媒体に対する信号の記録方式を示
すタイミング図である。
【図12】記録時の案内溝及び記録層の形状の第1例を
示す要部断面図である。
【図13】記録時の案内溝及び記録層の形状の第2例を
示す要部断面図である。
【図14】記録時の案内溝及び記録層の形状の第3例を
示す要部断面図である。
【図15】記録時の案内溝及び記録層の形状の第4例を
示す要部断面図である。
【図16】記録時の案内溝及び記録層の形状の第5例を
示す要部断面図である。
【図17】記録時の案内溝及び記録層の形状の第6例を
示す要部断面図である。
【図18】空洞形成部の他の例を示す断面図である。
【図19】光情報記録媒体の情報再生方式を示す説明図
である。
【図20】空洞の効果を示す説明図である。
【図21】光情報記録媒体の反射率と空洞との関係を示
すグラフ図である。
【図22】光情報記録媒体の他の例を示す平面図であ
る。
【図23】Au−Sn合金系記録層におけるAu含有量
と記録部の再生出力信号レベルおよび記録パワーとの関
係を示す説明図である。
【図24】Au−Sn合金系記録層を担持した基板の分
解温度と記録パワーとの関係を示す説明図である。
【図25】Au−Sn合金系記録層におけるTi添加率
と記録部の再生出力信号レベルおよびノイズレベルとの
関係を示す説明図である。
【符号の説明】
1 基板 2 信号面 3 記録層 4 保護層 5a 案内溝 5b プリピット列 11 熱変形層 A 空洞
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願平2−298805 (32)優先日 平2(1990)11月6日 (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平3−78792 (32)優先日 平3(1991)4月11日 (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平3−113707 (32)優先日 平3(1991)4月19日 (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平3−188239 (32)優先日 平3(1991)7月3日 (33)優先権主張国 日本(JP) (72)発明者 遊佐 敦 大阪府茨木市丑寅一丁目1番88号 日立マ クセル株式会社内 (72)発明者 亀崎 久光 大阪府茨木市丑寅一丁目1番88号 日立マ クセル株式会社内

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板の信号面に、少なくとも記録層を含
    む1層または多層の薄膜を担持してなる光情報記録媒体
    において、上記基板の信号面に、直接または上記基板よ
    りも耐熱性の低い物質からなる熱変形層を介して、少な
    くとも膜面方向の一部に〔Au,Ag,Al,Cu〕元
    素群から選択された少なくとも1種類の元素を主成分と
    する合金部を有する記録層を設けたことを特徴とする光
    情報記録媒体。
  2. 【請求項2】 請求項1記載において、上記記録層が、
    〔Au,Ag,Al,Cu〕元素群から選択された少な
    くとも1種類の元素と、〔Ge,Si,Sn,Pb,G
    a,In,Tl,Sb,Bi,Zn〕元素群から選択さ
    れた少なくとも1種類の元素とを主成分とする均一組成
    の合金にて形成されていることを特徴とする光情報記録
    媒体。
  3. 【請求項3】 請求項1記載において、上記記録層が、
    〔Au,Ag,Al,Cu〕元素群から選択された少な
    くとも1種類の元素と、〔Ge,Si,Sn,Pb,G
    a,In,Tl,Sb,Bi,Zn〕元素群から選択さ
    れた少なくとも1種類の元素とを主成分とする合金製で
    あって、組成が膜厚方向に変化している材料にて形成さ
    れていることを特徴とする光情報記録媒体。
  4. 【請求項4】 請求項1記載において、上記記録層が、
    〔Au,Ag,Al,Cu〕元素群から選択された少な
    くとも1種類の元素を主成分とする薄膜と、〔Ge,S
    i,Sn,Pb,Ga,In,Tl,Sb,Bi,Z
    n〕元素群から選択された少なくとも1種類の元素を主
    成分とする薄膜とによって構成される2層以上の積層体
    にて形成されていることを特徴とする光情報記録媒体。
  5. 【請求項5】 請求項1記載において、上記記録層が、
    〔Au,Ag,Al,Cu〕元素群から選択された少な
    くとも1種類の元素と、〔N,O,H,He,Ne,A
    r,Kr,Xe〕元素群から選択された少なくとも1種
    類の元素、もしくは〔B,C,P〕元素群から選択され
    た少なくとも1種類の元素とを含む材料にて形成されて
    いることを特徴とする光情報記録媒体。
  6. 【請求項6】 請求項1記載において、上記記録層が、
    〔Au,Ag,Al,Cu〕元素群から選択された少な
    くとも1種類の元素と、〔Ge,Si,Sn,Pb,G
    a,In,Tl,Sb,Bi,Zn〕元素群から選択さ
    れた少なくとも1種類の元素とを主成分とし、〔N,
    O,H,He,Ne,Ar,Kr,Xe〕元素群から選
    択された少なくとも1種類の元素、もしくは〔B,C,
    P〕元素群から選択された少なくとも1種類の元素とを
    含む材料にて形成されていることを特徴とする光情報記
    録媒体。
  7. 【請求項7】 請求項5または6記載において、上記記
    録層が、均一組成の材料にて形成されていることを特徴
    とする光情報記録媒体。
  8. 【請求項8】 請求項5または6記載において、上記記
    録層が、膜厚方向に組成が変化している材料にて形成さ
    れていることを特徴とする光情報記録媒体。
  9. 【請求項9】 請求項5または6記載において、上記記
    録層が、〔Au,Ag,Al,Cu〕元素群から選択さ
    れた少なくとも1種類の元素を主成分とする薄膜と、
    〔Ge,Si,Sn,Pb,Ga,In,Tl,Sb,
    Bi,Zn〕元素群から選択された少なくとも1種類の
    元素を主成分とする薄膜とによって構成される2層以上
    の積層体からなり、該積層体の少なくとも1層に、
    〔N,O,H,He,Ne,Ar,Kr,Xe〕元素群
    から選択された少なくとも1種類の元素、もしくは
    〔B,C,P〕元素群から選択された少なくとも1種類
    の元素を含む材料にて形成されていることを特徴とする
    光情報記録媒体。
  10. 【請求項10】 請求項1記載において、上記記録層
    が、〔Au,Ag,Al,Cu〕元素群から選択された
    少なくとも1種類の元素と、〔Sc,Ti,V,Cr,
    Mn,Fe,Co,Ni,Y,Zr,Nb,Mo,T
    c,Ru,Rh,Pd,Cd,Hf,Ta,W,Re,
    Os,Ir,Pt〕元素群から選択された少なくとも1
    種類の元素とを含む材料にて形成されていることを特徴
    とする光情報記録媒体。
  11. 【請求項11】 請求項1記載において、上記記録層
    が、〔Au,Ag,Al,Cu〕元素群から選択された
    少なくとも1種類の元素と、〔Ge,Si,Sn,P
    b,Ga,In,Tl,Sb,Bi,Zn〕元素群から
    選択された少なくとも1種類の元素を主成分とし、〔S
    c,Ti,V,Cr,Mn,Fe,Co,Ni,Y,Z
    r,Nb,Mo,Tc,Ru,Rh,Pd,Cd,H
    f,Ta,W,Re,Os,Ir,Pt〕元素群から選
    択された少なくとも1種類の元素を含む材料にて形成さ
    れていることを特徴とする光情報記録媒体。
  12. 【請求項12】 請求項10または11記載において、
    上記記録層が、膜厚方向に均一組成の材料にて形成され
    ていることを特徴とする光情報記録媒体。
  13. 【請求項13】 請求項10または11記載において、
    上記記録層が、膜厚方向に組成が変化している材料にて
    形成されていることを特徴とする光情報記録媒体。
  14. 【請求項14】 請求項10または11記載において、
    上記記録層が、〔Au,Ag,Al,Cu〕元素群から
    選択された少なくとも1種類の元素を主成分とする薄膜
    と、〔Ge,Si,Sn,Pb,Ga,In,Tl,S
    b,Bi,Zn〕元素群から選択された少なくとも1種
    類の元素を主成分とする薄膜とによって形成される2層
    以上の積層体からなり、上記記録層の少なくとも1層
    に、〔Sc,Ti,V,Cr,Mn,Fe,Co,N
    i,Y,Zr,Nb,Mo,Tc,Ru,Rh,Pd,
    Cd,Hf,Ta,W,Re,Os,Ir,Pt〕元素
    群から選択された少なくとも1種類の元素とを含む材料
    にて形成されていることを特徴とする光情報記録媒体。
  15. 【請求項15】 請求項1〜14記載のいずれかにおい
    て、上記基板の信号面にプリフォーマットされた記録ト
    ラックに沿ってパルス状の光エネルギを走査したとき、
    高レベルの光エネルギが走査された上記基板の信号面ま
    たは上記熱変形層の上記記録層と接する面の形状が変形
    すると共に、該変形部に接する記録層の少なくとも一部
    に原子配列の変化を生じ、高レベルの光エネルギが走査
    された部分の反射率が低レベルの光エネルギが照射され
    た部分の反射率と異なることにより情報の追記が行なわ
    れることを特徴とする光情報記録媒体。
  16. 【請求項16】 請求項1〜14記載のいずれかにおい
    て、上記基板の信号面にプリフォーマットされた記録ト
    ラックに沿ってパルス状の光エネルギを走査したとき、
    高レベルの光エネルギが走査された上記基板の信号面ま
    たは上記熱変形層の上記記録層と接する面の形状が変形
    すると共に、該変形部に接する記録層の少なくとも一部
    に溶融混合現象または拡散を生じ、高レベルの光エネル
    ギが走査された部分の反射率が低レベルの光エネルギが
    照射された部分の反射率と異なることにより情報の追記
    が行なわれることを特徴とする光情報記録媒体。
  17. 【請求項17】 請求項1〜14記載のいずれかにおい
    て、上記基板の信号面にプリフォーマットされた記録ト
    ラックに沿ってパルス状の光エネルギを走査したとき、
    高レベルの光エネルギが走査された上記基板の信号面ま
    たは上記熱変形層の上記記録層と接する面の形状が変形
    すると共に、該変形部に接する記録層の少なくとも一部
    にも変形を生じ、高レベルの光エネルギが走査された部
    分の反射率が低レベルの光エネルギが照射された部分の
    反射率と異なることにより情報の追記が行なわれること
    を特徴とする光情報記録媒体。
  18. 【請求項18】 請求項1〜14記載のいずれかにおい
    て、上記基板の信号面にプリフォーマットされた記録ト
    ラックに沿ってパルス状の光エネルギを走査したとき、
    高レベルの光エネルギが走査された上記基板の信号面ま
    たは上記熱変形層の上記記録層と接する面の形状が変形
    すると共に、該変形部に接する上記基板もしくは上記熱
    変形層中、基板もしくは熱変形層と記録層との間、記録
    層中のうちの少なくとも1ヵ所に空洞が形成され、高レ
    ベルの光エネルギが走査された部分の反射率が低レベル
    の光エネルギが照射された部分の反射率と異なることに
    より情報の追記が行なわれることを特徴とする光情報記
    録媒体。
  19. 【請求項19】 請求項1〜14記載のいずれかにおい
    て、上記基板の信号面にプリフォーマットされた記録ト
    ラックに沿ってパルス状の光エネルギを走査したとき、
    基板の変形を伴わずに、高レベルの光エネルギが走査さ
    れた部分の基板と記録層との間、記録層中のうちの少な
    くとも1ヵ所に空洞が形成され、高レベルの光エネルギ
    が走査された部分の反射率が低レベルの光エネルギが照
    射された部分の反射率と異なることにより情報の追記が
    行なわれることを特徴とする光情報記録媒体。
  20. 【請求項20】 請求項1〜14記載のいずれかにおい
    て、上記記録層として、融点が1000℃以下、熱伝導
    率が50W/m・K以下、光吸収率が15%以上という
    3つの条件のうちの少なくとも1つの条件を満たすもの
    を設けたことを特徴とする光情報記録媒体。
  21. 【請求項21】 請求項1〜14記載のいずれかにおい
    て、上記基板側から見て上記記録層の背面側に、当該記
    録層よりも再生用光に対する反射率が高い反射層を積層
    したことを特徴とする光情報記録媒体。
  22. 【請求項22】 請求項1〜14記載のいずれかにおい
    て、上記基板側から見て上記記録層の背面側に、無機材
    料からなる中間層と、上記記録層よりも再生用光に対す
    る反射率が高い反射層とを順次積層したことを特徴とす
    る光情報記録媒体。
  23. 【請求項23】 請求項1〜14記載のいずれかにおい
    て、上記基板または熱変形層を、熱分解温度が800℃
    以下の物質にて形成したことを特徴とする光情報記録媒
    体。
  24. 【請求項24】 請求項1〜14記載のいずれかにおい
    て、上記基板または熱変形層と上記記録層との界面に、
    有機色素層を設けたことを特徴とする光情報記録媒体。
  25. 【請求項25】 基板の信号面に、直接または上記基板
    よりも耐熱性の低い物質からなる熱変形層を介して、少
    なくとも膜面方向の一部に、〔Au,Ag,Al,C
    u〕元素群から選択された少なくとも1種類の元素を主
    成分とする合金部を有する記録層が形成された光情報記
    録媒体に、パルス状に強度変調された記録用光エネルギ
    を走査し、その光エネルギを上記記録層にて熱エネルギ
    に変換し、その熱エネルギによって高レベルの光エネル
    ギが走査された上記基板の信号面または上記熱変形層の
    上記記録層と接する面の形状を変形させると共に、該変
    形部に接する記録層の少なくとも一部に原子配列の変
    化、溶融混合現象、変形、空洞の生成などの熱的変形を
    生じさせ、高レベルの光エネルギが走査された部分の反
    射率を低レベルの光エネルギが照射された部分の反射率
    と異ならせることによって情報の記録を行ない、また、
    記録トラックに沿って低レベルかつ一定強度の光エネル
    ギを走査し、上記記録層の熱的変形および上記基板また
    は熱変形層の変形に伴う反射率の変化を光学的に読み出
    すことによって情報の再生を行うことを特徴とする情報
    の記録再生方法。
  26. 【請求項26】 光情報記録媒体を着脱自在に装着して
    これを駆動する媒体駆動部と、上記光情報記録媒体にプ
    リフォーマットされた記録トラックに沿ってパルス状に
    強度変調された光エネルギを走査する光ヘッドとを備え
    た情報記録装置において、上記媒体駆動部に、基板の信
    号面に直接または上記基板よりも耐熱性の低い物質から
    なる熱変形層を介して、少なくとも膜面方向の一部に
    〔Au,Ag,Al,Cu〕元素群から選択された少な
    くとも1種類の元素を主成分とする合金部を有する記録
    層が形成された光情報記録媒体を装着し、上記光ヘッド
    から照射される高レベルの光エネルギ強度を、上記基板
    の信号面または上記熱変形層の上記記録層と接する面の
    形状を変形させると共に、該変形部に接する記録層の少
    なくとも一部にも原子配列の変化、溶融混合現象、変
    形、空洞の生成などの熱的変形を生じさせ得る強度に調
    整し、上記光ヘッドから照射される低レベルの光エネル
    ギ強度を、上記基板および記録層に何らの熱的変形をも
    生じさせない強度に調整したことを特徴とする情報記録
    装置。
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