JPH05168431A - 超高圧処理による無臭化アリウム属植物 - Google Patents

超高圧処理による無臭化アリウム属植物

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JPH05168431A
JPH05168431A JP3342971A JP34297191A JPH05168431A JP H05168431 A JPH05168431 A JP H05168431A JP 3342971 A JP3342971 A JP 3342971A JP 34297191 A JP34297191 A JP 34297191A JP H05168431 A JPH05168431 A JP H05168431A
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JP
Japan
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plant
allium
ultra
high pressure
deodorized
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Pending
Application number
JP3342971A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazunori Kuwata
和典 桑田
Atsushi Kono
淳 河野
Takeshi Kanda
神田  剛
Takanori Yamauchi
孝紀 山内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
IKEDA SHIYOKUKEN KK
Kobe Steel Ltd
Original Assignee
IKEDA SHIYOKUKEN KK
Kobe Steel Ltd
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Publication date
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  • General Preparation And Processing Of Foods (AREA)
  • Preparation Of Fruits And Vegetables (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単な操作で効率よく、かつ、褐変、テクス
チャーの変化、ビタミン類等の有効し成分の消失を抑制
した無臭化アリウム属植物の提供。 【構成】 生のアリウム属植物を超高圧処理に付すこと
により、酵素を失活させて無臭化アリウム属植物を得
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ニンニク、玉ネギ、ラ
ッキョウ、ネギ、ニラに代表されるアリウム(Alliu
m)属植物の特有の臭気を、超高圧法による処理を利用
して減少ないしは無くした無臭化アリウム属植物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ニンニク、玉ネギ、ネギ、ラッキョウ、
ニラに代表される、酵素アリイナーゼを有するアリウム
属植物は、古来から食品として多用されている。特に、
ニンニクは食用のみならず、健康食品、健康食品原料、
化粧品原料、医薬品原料等としての需要も多い。しかし
ながら、これらアリウム属植物は、酵素アリイナーゼの
作用によって生じる特有な刺激臭を有する故に、その使
用が制限される場合が多々ある。これを解消するため、
特に、ニンニクにおいて、溶剤や油によるニンニク粉砕
物およびペーストからの刺激臭抽出除去法(特開昭51
−32753号)、サイクロデキストリン等によるマス
キング法(特開昭61−91128号、特開昭53−1
07442号、特公昭45−96080号)、加熱によ
り酵素を失活させる方法(特公平3−44742号、特
開昭58−107151号)等が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これら従来方法では、
無臭化が完全でなく、無臭化操作が煩雑であったり、ま
た、溶剤抽出や加熱をすることによる褐変、テクスチャ
ーの変化、アリウム属植物の本来有するビタミン類、フ
レーバー等有効成分の分解、消失等の問題がある。 か
かる問題を解消するため、本発明者らはアリウム属植物
の臭気の減少ないしは無臭化(以下、単に、無臭化とい
う)について鋭意研究を重ねた結果、超高圧法がその目
的に極めて有効であることを見出だし、本発明を完成す
るに至った。
【0004】すなわち、超高圧法は、数千気圧にも上る
高圧が生体やその成分に及ぼす作用に基づいて殺菌等を
行う、近年提案されている食品の加工技術の一つである
が、その効果については未だ十分に確認されておらず、
実用化の域に達していない。ところが、この度、意外に
も、従来の方法における問題なしに、アリウム属植物の
無臭化に適用できることが判明した。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、生のアリウム
属植物を超高圧処理に付して得られる臭いの少ないある
いは無いアリウム属植物(以下、無臭化アリウム属植物
という)を提供するものである。本発明は、また、かか
る超高圧処理による無臭化アリウム属植物の製造法およ
びる臭い減少ないしは無臭化方法も提供する。
【0006】本発明によれば、アリウム属植物の葉や鱗
茎を、超高圧処理に付すことにより酵素が失活し、アリ
イナーゼ等酵素により生成する特有の刺激臭が無臭化さ
れたアリウム属植物が得られるものと考えられる。
【0007】以下に本発明を詳細に説明する。本発明の
無臭化アリウム属植物は、ニンニク、玉ネギ、ラッキョ
ウ、ネギ、ニラ等の酵素アリイナーゼを含有する植物で
あって、その特有の刺激臭を無臭化したものである。特
に、その経済的価値等から、無臭化のニンニクが好まし
い。これら本発明の無臭化アリウム属植物は、抽出処理
することなく、加熱を極力抑えて生のアリウム属植物を
超高圧処理に付すことにより得られるので、超高圧処理
による殺菌効果と共に、加熱や抽出による褐変のない、
また、高温加熱しないことによる植物中に本来有するビ
タミン類、フレーバー等有効成分の分解、損失の抑制さ
れた、野菜本来のテクスチャーを保持した製品となる。
【0008】該超高圧処理は、生のアリウム属植物の
葉、鱗茎等植物組織、細胞膜をできるだけ傷付けること
なく行う。傷が付くと酵素が活性化され、刺激臭が生じ
易くなる。好ましくは、収穫後できるだけ新鮮なうち
に、超高圧処理することが望ましい。処理時の形態は特
に限定するものでなく、例えば、鱗茎の場合乾皮質鱗葉
がついたままの状態、また、ニンニクのように小鱗茎を
有するものでは小鱗茎に分け鱗葉で包まれた状態、もし
くは鱗葉をも除去した状態にして行う。これを、例え
ば、レトルト・パウチのような軟らかい包材に真空包装
したり、または、水、調味料等と共に適当な加圧包材に
充填した状態で、あるいは包装なしに直接、水等の圧力
媒体を充填した高圧処理槽に投入して超高圧処理を行
う。
【0009】超高圧処理は、アリウム属植物中の酵素が
失活する条件、通常、2000kg/cm2以上の圧力下、
温度0℃〜90℃の範囲で行う。好ましくは、3000
〜6000kg/cm2の圧力下、温度0〜60℃で行い、
圧力保持時間は特に限定するものではない。ただし、温
度、圧保持時間の設定においては、加熱による褐変やビ
タミン類等有効成分の分解、テクスチャーの変化を最小
限に抑えるよう出来るだけ低温で、短時間、通常5〜3
0分間の保持が好ましい。
【0010】得られた無臭化アリウム属植物は、そのま
ま食用に供することも可能であり、通常の食品原料とし
て、また、各種健康食品、医薬品の原料として有用であ
る。さらに、無臭化されているため、エキス、粉末化等
の加工工程における刺激臭の発生が少なく、作業環境お
よび加工上非常に有利である。
【0011】
【実施例】次に、実施例を挙げて、本発明をさらに詳し
く説明する。 実施例1 市販ニンニクを小鱗茎に分け、鱗葉で包まれた状態に
し、これを、レトルト・パウチに真空包装した。これ
を、実験用超高圧処理装置((株)神戸製鋼所製)を用
いて、温度25℃、圧力4000kg/cm2、保持時間1
0分間の条件にて超高圧処理した。超高圧処理、並びに
未処理ニンニクの酵素アリイナーゼ活性および官能評価
(刺激臭)結果を表1に示す。超高圧処理品は、酵素
(アリイナーゼ等)失活がみられ、ミンチにしても刺激
臭の発生が無く、テクスチャーも処理前とほとんど変化
が無かった。
【0012】
【表1】 超高圧処理条件 酵素活性 官能評価 温度 圧力 保持時間 アリイナーセ゛ 刺激臭試料 (℃) (kg/cm2) (分) 活性 超高圧処理 25 4000 10 21 殆ど感じ ない 未処理 − − − 496 非常に強
【0013】酵素活性:ニンニク小鱗茎をミンチにし、
0.1Mリン酸緩衝液(PH6.5)をニンニクの10倍
量添加し、37℃、2時間インキュベートした後、アリ
イナーゼ活性の有無をピルビン酸生成量(Schwimmer,
S.,and Weston,W.J.,J.Agr.Food Chem.,,3
01(1961)で測定。ピルビン酸は、F−キットピ
ルビン酸(ベーリンガーハイム山ノ内(株)で定量)を
もって測定した(単位:ピルビン酸mg/ニンニク100
g)。官能評価:ニンニク小鱗茎をミンチにし、30分間
室温放置後、官能評価した。
【0014】実施例2 実施例1と同等の条件にて超高圧処理をしたニンニクを
用いて常法によりニンニクエキスおよび凍結乾燥粉末を
製造した。これらは従来品に比べ、刺激臭の無いもので
あり、品質は極めて良好であった。
【0015】
【発明の効果】以上記載したごとく、本発明によれば、
超高圧処理を採用することにより、酵素反応で生じる刺
激臭や褐変の少ないか、あるいは無い、また、熱履歴の
少ないために、有効成分の分解、損失も少なく、テクス
チャーも超高圧処理前とあまり変わらない無臭化アリウ
ム属植物が得られる。得られた無臭化アリウム属植物は
通常の食品原料としては勿論、各種の健康食品、化粧品
原料、医薬品原料として使用することができ、製品の品
質が極めて良好なものである。また、該アリウム属植物
は酵素が失活しているため、エキス、粉末化等の加工工
程において刺激臭の発生が少なく、作業環境および加工
上非常に有益である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 神田 剛 兵庫県西宮市老松町14−15−507 (72)発明者 山内 孝紀 兵庫県神戸市東灘区魚崎中町1−1−24− 1E1302

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生のアリウム属植物を超高圧処理に付し
    て得られる臭いの減少したあるいは無いアリウム属植
    物。
  2. 【請求項2】 生のアリウム属植物を超高圧処理に付す
    ことを特徴とする臭いの減少したあるいは無いアリウム
    属植物の製造法。
  3. 【請求項3】 生のアリウム属植物を超高圧処理に付す
    ことを特徴とするアリウム属植物の臭いの減少ないしは
    無臭化方法。
JP3342971A 1991-12-25 1991-12-25 超高圧処理による無臭化アリウム属植物 Pending JPH05168431A (ja)

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