JPH05166614A - 磁石の製造方法および磁石製造用母合金 - Google Patents

磁石の製造方法および磁石製造用母合金

Info

Publication number
JPH05166614A
JPH05166614A JP3354674A JP35467491A JPH05166614A JP H05166614 A JPH05166614 A JP H05166614A JP 3354674 A JP3354674 A JP 3354674A JP 35467491 A JP35467491 A JP 35467491A JP H05166614 A JPH05166614 A JP H05166614A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnet
particles
phase
coating layer
binder
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP3354674A
Other languages
English (en)
Inventor
Akira Fukuno
亮 福野
Tsutomu Ishizaka
力 石坂
Tetsuto Yoneyama
哲人 米山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TDK Corp filed Critical TDK Corp
Priority to JP3354674A priority Critical patent/JPH05166614A/ja
Publication of JPH05166614A publication Critical patent/JPH05166614A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F1/00Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties
    • H01F1/01Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials
    • H01F1/03Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity
    • H01F1/032Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of hard-magnetic materials
    • H01F1/04Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of hard-magnetic materials metals or alloys
    • H01F1/047Alloys characterised by their composition
    • H01F1/053Alloys characterised by their composition containing rare earth metals
    • H01F1/055Alloys characterised by their composition containing rare earth metals and magnetic transition metals, e.g. SmCo5
    • H01F1/059Alloys characterised by their composition containing rare earth metals and magnetic transition metals, e.g. SmCo5 and Va elements, e.g. Sm2Fe17N2
    • H01F1/0596Alloys characterised by their composition containing rare earth metals and magnetic transition metals, e.g. SmCo5 and Va elements, e.g. Sm2Fe17N2 of rhombic or rhombohedral Th2Zn17 structure or hexagonal Th2Ni17 structure

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Powder Metallurgy (AREA)
  • Hard Magnetic Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 R(ただし、Rは希土類元素から選択される
1種以上の元素であり、Smを必須元素として含
む。)、NおよびT(ただし、TはFe、またはFeお
よびCoである。)を含有する磁石を製造する方法であ
って、RおよびTを含有する母合金を鋳造する工程と、
粗粉砕工程と、窒化工程と、微粉砕工程とを有し、前記
母合金が、R217を主相とし、R217よりもRリッ
チであるR−T相を0.02〜10体積%含有すること
を特徴とする。 【効果】 磁石粒子製造の際の粉砕が短時間で済むた
め、磁石粒子中の酸素含有量が極めて少なくなり、ま
た、磁石粒子表面の荒れが少なくなる。このため、高飽
和磁束密度かつ高保磁力の磁石が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、Sm−Fe−N系磁石
を製造する方法および前記方法に用いる母合金に関す
る。
【0002】
【従来の技術】高性能希土類磁石としては、Sm−Co
系磁石やNd−Fe−B系磁石が知られているが、近
年、新規な希土類磁石の開発が盛んに行なわれている。
【0003】例えば、Sm2 Fe17とNとの化合物であ
るSm2 Fe172.3 付近の組成で、4πIs =15.
4kG、Tc =470℃、HA =14Tの基本物性が得ら
れること、Znをバインダとする金属ボンディッド磁石
として10.5MGOeの(BH)max が得られること、また、
Sm2 Fe17金属間化合物へのNの導入により、キュリ
ー温度が大幅に向上して熱安定性が改良されたことが報
告されている(PaperNo.S1.3 at the Sixth Internatio
nal Symposium on Magnetic Anisotropy andCoercivity
in Rare Earth-Transition Metal Alloys,Pittsburgh,
PA,October 25,1990.(Proceedings Book:Carnegie Mell
on University,Mellon Institute,Pittsburgh,PA 1521
3,USA) )。
【0004】この報告では、Sm2 Fe172.3 の粉末
をZn粉末と混合してコールドプレスした場合、μ0
c =0.2T( iHc =2kG)であるが、さらに磁場プ
レスしてZnの融点付近の温度で熱処理して金属ボンデ
ィッド磁石とした場合、μ0Hc =0.6T( iHc =
6kG)が得られている。
【0005】上記報告の金属ボンディッド磁石に用いら
れている磁石粒子は、ほぼ単結晶粒子となる程度の粒径
を有し、保磁力発生機構はニュークリエーションタイプ
である。このため、磁気特性が粒子の表面状態の影響を
受け易い。すなわち、粉砕時の機械的衝撃や粒子の酸化
等により磁石粒子表面には微小突起等の欠陥が生じ、磁
化方向と反対側に磁界が印加されたときに前記欠陥が逆
磁区発生の核となって粒内に磁壁が発生するが、ニュー
クリエーションタイプの磁石では結晶粒内に磁壁のピン
ニングサイトがないため容易に磁壁移動が起こるので、
保磁力は低い。上記報告では、金属ボンディッド磁石と
する際に、溶融した高温のバインダに磁石粒子を接触さ
せ、これにより磁石粒子の表面粗さを減少させて磁壁の
発生を抑制し、高い保磁力を得ていると考えられる。
【0006】しかし、金属ボンディッド磁石は、樹脂バ
インダを用いた樹脂ボンディッド磁石に比べ成形性に劣
り、また、比重が大きいため、適用分野が限定されてし
まう。
【0007】また、Sm2 Fe17磁石の(BH)max の理論
値である約59MGOeから予測されるボンディッド磁石の
(BH)max が約40MGOeであるのに比べ、上記報告に示さ
れる金属ボンディッド磁石の(BH)max は低く、特に保磁
力が低い。
【0008】このような事情から、本発明者らは先に、
R(ただし、Rは希土類元素から選択される1種以上の
元素であり、Smを必須元素として含む。)、Nおよび
T(ただし、TはFe、またはFeおよびCoであ
る。)を含有し、表面に金属の被覆層が形成されている
磁石粒子からなる磁石粉末と、この磁石粉末を樹脂バイ
ンダ中に分散した樹脂ボンディッド磁石とを提案してお
り(特願平3−139640号)、金属ボンディッド磁
石と同様に保磁力が高く、しかも金属ボンディッド磁石
に比べ成形性が良好な樹脂ボンディッド磁石が得られる
ことを開示している。また、磁石粒子周囲の被覆層の少
なくとも一部に、磁石粒子構成元素を含む混在部を形成
した場合、磁石粒子表面の欠陥が良好に修復されるため
極めて高い保磁力が得られる旨を開示している。
【0009】また、本発明者らは、上記提案と同様な混
在部を有する金属ボンディッド磁石も提案している(特
願平3−139641号、同3−139642号)。
【0010】Sm−Fe−N系の各種磁石の製造に用い
られる磁石粒子は、母合金インゴットを粗粉砕し、次い
で窒化処理を施した後、微粉砕することにより製造され
る。Sm−Fe−N系磁石では、Sm2 Fe17x 相が
硬磁性を示し、他の相は不純物相として磁石特性を減じ
る原因となる。しかし、母合金インゴット作製の際、特
に凝固工程において、SmFe3 、SmFe2 、α−F
e等の異相が不可避的に生じてしまう。このような異相
を減じるために、例えば、EP 0 369 097 A1公報に示
されるように、母合金インゴットには溶体化処理が施さ
れる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】Sm−Fe−N系磁石
の製造では、窒化後の微粉砕の際の特性劣化が問題であ
る。微粉砕工程では、窒化後の粗粉をほぼ単結晶粒子と
なるまで粉砕するが、このとき粒子の酸化を防ぐために
非酸化性雰囲気とする。しかし、酸素の残留を防ぐこと
は極めて困難であり、また、粉砕時間が長く、しかも粒
子径が小さいために、磁石粒子が酸化され、飽和磁化や
保磁力等の磁気特性を劣化させてしまう。また、長時間
粉砕すると、磁石粒子表面が荒れて逆磁区発生の核とな
り、高保磁力が得られなくなる。
【0012】本発明はこのような事情からなされたもの
であり、Sm、FeおよびNを含有する磁石粉末を製造
する際に、粉砕工程における磁石粒子の酸化および磁石
粒子表面の荒れを抑えることにより、磁気特性の良好な
磁石を得ることを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)〜(6)の本発明により達成される。 (1)R(ただし、Rは希土類元素から選択される1種
以上の元素であり、Smを必須元素として含む。)を5
〜15原子%、Nを0.5〜25原子%含有し、残部が
T(ただし、TはFe、またはFeおよびCoであ
る。)である磁石を製造する方法であって、RおよびT
を含有する母合金を鋳造する工程と、粗粉砕工程と、窒
化工程と、微粉砕工程とを含む磁石粒子製造工程を有
し、前記母合金が、R217相を主相とし、R217
りもRリッチであるR−T相を0.02〜10体積%含
有することを特徴とする磁石の製造方法。
【0014】(2) 前記母合金のα−Fe相の含有量
が、R217よりもRリッチであるR−T相の含有量よ
りも少ない上記(1)に記載の磁石の製造方法。
【0015】(3)前記磁石粒子の表面の少なくとも一
部に金属の被覆層を形成する工程を有する上記(1)ま
たは(2)に記載の磁石の製造方法。
【0016】(4)前記磁石粒子を樹脂または金属のバ
インダ中に分散してボンディッド磁石を作製する工程を
有する上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の磁石
の製造方法。
【0017】(5)R217を主相とし、R217より
もRリッチであるR−T相を0.02〜10体積%含有
することを特徴とする磁石製造用母合金。
【0018】(6) α−Fe相の含有量が、R217
よりもRリッチであるR−T相の含有量よりも少ない上
記(5)に記載の磁石製造用母合金。
【0019】
【作用】本発明では、R217よりもRリッチであるR
−T相を所定量含有する母合金を粉砕して合金粒子と
し、この合金粒子を窒化して窒化粒子を製造し、この窒
化粒子を微粉砕して磁石粒子とする。
【0020】合金粒子中のRリッチR−T相は、窒化す
るための熱処理の際に分解し、窒化粒子にはSmN相等
のRN相や、R、TおよびNを含むアモルファス状態の
相、α−Fe相などが生じている。RN相は結晶粒界付
近に存在し、結晶粒を構成するR217−N相に比べ脆
いため、窒化粒子は結晶粒界で容易に破断可能である。
このため、窒化粒子を高保磁力が得られる粒子径まで短
時間で粉砕することが可能となり、その結果、酸素含有
量の極めて少ない磁石粒子が得られ、高飽和磁化および
高保磁力が実現する。また、粉砕時間が短くて済むため
磁石粒子表面の荒れが少なく、高保磁力が得られる。な
お、RNは硬磁性をもたず、磁石にとっては不純物であ
るが、酸素混入による磁石特性の劣化に比べRN含有に
よる特性低下は小さいため、結果として著しい磁気特性
向上が実現する。また、RリッチR−T相の分解によっ
て生じるα−Feは極めて微量であるため、これによる
特性劣化は殆どない。
【0021】また、本発明では、母合金を粗粉砕および
微粉砕した後、窒化し、磁石粒子を製造してもよい。こ
の場合には、微粉砕時にはRリッチR−T相が結晶粒界
付近に存在するが、RリッチR−T相は主相であるR2
17相に比べ脆いため、やはり微粉砕が効率的に進む。
ただし、窒化後に微粉砕を行なう方法がより好ましい。
【0022】本発明により製造される磁石粒子は、Sm
2 (Fe,Co)17系の合金粒子に窒素(N)を含有さ
せたものである。この磁石粒子はNを含有するためキュ
リー温度が高く、熱安定性に優れる。また、Nを含有す
ることにより高い飽和磁化が得られ、異方性エネルギー
も向上して高い保磁力が得られる。磁気特性の向上は、
Nが結晶格子の特定位置に侵入型の固溶をすることによ
り、Fe原子同士の距離や、Fe原子と希土類金属原子
との距離が最適化されるためであると考えられる。
【0023】
【具体的構成】以下、本発明の具体的構成を詳細に説明
する。
【0024】<磁石組成>本発明により製造される磁石
は、R、NおよびTを含有する。
【0025】Rは、Sm単独、あるいはSmおよびその
他の希土類元素の1種以上である。Sm以外の希土類元
素としては、例えばY、La、Ce、Pr、Nd、E
u、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu
等が挙げられる。Sm以外の希土類元素が多すぎると結
晶磁気異方性が低下するため、Sm以外の希土類元素は
Rの70%以下とすることが好ましい。Rの含有率は、
5〜15原子%、好ましくは7〜14原子%とする。R
の含有率が前記範囲未満であると保磁力 iHc が低下
し、前記範囲を超えると残留磁束密度Br が低下してし
まう。
【0026】Nの含有率は、0.5〜25原子%、好ま
しくは5〜20原子%とする。本発明では、Nの一部に
換えてCおよび/またはSiを含有する構成としてもよ
い。この場合、Nの含有率は0.5原子%以上であり、
N、CおよびSiの合計含有率は25原子%以下であ
る。Nの含有率が前記範囲未満となると、キュリー温度
の上昇と飽和磁化の向上が不十分であり、N、Cおよび
Siの合計含有率が前記範囲を超えるとBr が低下す
る。Nの一部に換えて含有されるCおよび/またはSi
は、飽和磁化、保磁力およびキュリー温度向上効果を示
す。CおよびSiの合計含有率の下限は特にないが、合
計含有率が0.25原子%以上であれば、前記した効果
は十分に発揮される。
【0027】なお、磁石のキュリー温度は、組成によっ
て異なるが430〜650℃程度である。
【0028】TはFe、またはFeおよびCoであり、
T中のFeの含有率は20原子%以上、特に30原子%
以上であることが好ましい。T中のFeの含有率が前記
範囲未満となるとBr が低下する。なお、T中のFe含
有率の上限は特にないが、80原子%を超えるとBr が
低下する傾向にある。
【0029】磁石中には、Mn、Ni、Zn等の上記以
外の元素が含有されていてもよい。これらの元素の含有
率は3重量%以下とすることが好ましい。また、B、
O、P、S等の元素が含有されていてもよいが、これら
の元素の含有率は2重量%以下とすることが好ましい。
【0030】なお、磁石は、主としてTh2 Zn17型の
菱面体晶系の結晶構造を有する。
【0031】<製造方法>本発明の製造方法は、Rおよ
びTを含有する母合金を鋳造する工程と、粗粉砕工程
と、窒化工程と、微粉砕工程とを含む磁石粒子製造工程
を有する。本発明では、通常、粗粉砕工程、窒化工程、
微粉砕工程の順に行なう。この場合、粗粉砕工程では母
合金を粗粉砕して合金粒子を得、窒化工程では前記合金
粒子に窒化処理を施して窒化粒子を得、微粉砕工程では
前記窒化粒子を微粉砕して磁石粒子とする。以下、この
場合について説明する。
【0032】合金粒子の製造方法 各原料金属や合金を混合し、次いで混合物を溶解、鋳造
することにより母合金インゴットを製造し、さらに母合
金インゴットを粗粉砕して合金粒子を製造する。母合金
インゴットの組成は、上記組成の磁石が得られるように
適宜選択すればよい。ただし、本発明では、合金粒子中
にRT3 等のRリッチR−T相を所定量含有させる必要
がある。母合金インゴットは、R217相を主相とし、
母合金インゴットの全体組成がR217よりもRリッチ
であるとRリッチR−T相が生成し、逆にTリッチであ
るとα−Fe相が生成する。そして、RリッチR−T相
とα−Fe相とは共存しにくい。従って、母合金インゴ
ットの組成を、R217に比べRが過剰となるように選
択することが好ましい。
【0033】母合金インゴットの結晶粒径は特に限定さ
れず、後述する微粉砕により単結晶粒子が得られるよう
な寸法とすることが好ましい。
【0034】次に、必要に応じて母合金インゴットに溶
体化処理を施す。溶体化処理は、異相を消してインゴッ
トの均質性を向上させるために施される。ただし、本発
明では、インゴット中にRリッチR−T相を所定量残す
必要があるので、α−Fe相の消失やRリッチR−T相
の含有量の調整を目的として溶体化処理を行なう。溶体
化処理の条件は特に限定されないが、通常、処理温度は
900〜1250℃、特に1000〜1200℃、処理
時間は0.5〜60時間程度とすることが好ましい。な
お、溶体化処理は種々の雰囲気中で行なうことができる
が、不活性ガス雰囲気等の非酸化性雰囲気、還元性雰囲
気、真空中等で行なうことが好ましい。
【0035】次いで、母合金インゴットを粗粉砕して合
金粒子とする。粗粉砕直前の母合金インゴット(溶体化
処理を行なった場合には処理後の母合金インゴット)
は、R217相を主相とし、R217よりもRリッチで
あるR−T相を0.02〜10体積%、好ましくは0.
05〜5体積%含有する。RリッチR−T相の含有量が
前記範囲未満となると、窒化粒子中のRN量が不十分と
なり、窒化粒子の微粉砕に長時間が必要となるので、磁
石粒子中の酸素含有量が過多となって飽和磁化および保
磁力が劣化する。RリッチR−T相の含有量が前記範囲
を超えると、窒化の際のRNやα−Feの生成量が多く
なりすぎ、磁石粒子の飽和磁化および保磁力は、いずれ
も低くなってしまう。なお、母合金インゴット中にはα
−Fe相が含有されていてもよいが、良好な磁気特性を
得るために、α−Fe相の含有量はRリッチR−T相の
含有量よりも少なくすることが好ましい。
【0036】RリッチR−T相には、RT3 相、RT2
相、RT相が含まれるが、RT3 相を主体とすることが
好ましく、RT3 相の比率が50%以上であることが好
ましい。RリッチR−T相は、X線回折チャートにおけ
るピーク高さの分析や、EPMA等により定量すること
ができる。
【0037】RリッチR−T相は、R217相の結晶粒
の結晶粒界付近に存在する。
【0038】合金粒子の平均粒子径は特に限定されない
が、十分な耐酸化性を得るためには、合金粒子の平均粒
子径を好ましくは2μm 以上、より好ましくは5μm 以
上、さらに好ましくは10μm 以上とすることがよく、
1000μm 程度以下、特に200μm 以下とすること
が好ましい。
【0039】粉砕手段は特に限定されず、通常の各種粉
砕機を用いればよい。
【0040】なお、本発明において平均粒子径とは、篩
別により求められた重量平均粒子径D50を意味する。重
量平均粒子径D50は、径の小さな粒子から重量を加算し
ていって、その合計重量が全粒子の合計重量の50%と
なったときの粒子径である。
【0041】窒化粒子の製造方法 次いで、合金粒子に窒化処理を施してNを固溶させ、窒
化粒子とする。この窒化処理は窒素雰囲気中で合金粒子
に熱処理を施すものであり、これにより合金粒子には窒
素が吸収される。上記したようにNを固溶させるために
は、窒化処理を下記の条件にて行なうことが好ましい。
保持温度は400〜700℃、特に450〜650℃程
度とすることが好ましい。温度保持時間は、0.5〜2
00時間、特に2〜100時間程度とすることが好まし
い。
【0042】なお、母合金インゴットに水素を吸蔵させ
て粉砕し、さらに合金粒子を大気にさらすことなく窒化
処理工程に供すれば、粒子表面の酸化膜の発生を抑える
ことができるので、窒化処理の際に高い反応性が得られ
る。
【0043】また、合金に水素を吸蔵させることによ
り、合金中に微細なガス通路が形成され、続く窒化処理
の際に、このガス通路を通って窒素が合金の深部まで侵
入するため、Nを容易に固溶させることが可能となる。
また、このため、寸法の大きな合金粒子を窒化すること
が可能となり、合金粒子や窒化粒子の耐酸化性を向上さ
せることができる。例えば、表面までの距離が0.25
mm以上、さらには5mm以上である領域が存在するような
合金粒子であっても窒化することが可能となる。ただ
し、均質に窒化するためには、表面からの距離が15mm
を超える部分が存在しないような寸法および形状の合金
粒子を用いることが好ましい。
【0044】水素吸蔵処理は、水素ガス雰囲気中で熱処
理することにより合金に水素を吸蔵させるものであり、
このときの熱処理温度は350℃以下、特に100〜3
00℃とすることが好ましく、温度保持時間は0.5〜
24時間、特に1〜10時間とすることが好ましい。ま
た、水素ガスの圧力は、0.1〜10気圧、特に0.5
〜2気圧とすることが好ましい。
【0045】水素吸蔵の際の雰囲気は、水素ガスだけに
限らず、水素ガスと不活性ガスとの混合雰囲気であって
もよい。この場合の不活性ガスとしては、例えばHeま
たはAr、あるいはこれらの混合ガスが好ましい。
【0046】窒化処理の前に水素吸蔵処理を行なった場
合、窒化処理の際の保持温度を低くすることができ、3
50〜650℃、特に400〜550℃にて窒化が可能
である。ただし、この際の温度は水素吸蔵処理の温度よ
りも高いことが好ましい。
【0047】なお、生産性を高くするために、水素吸蔵
処理後、合金から水素を放出させずに続いて窒化処理を
施すことが好ましい。この場合、合金中の水素は窒化処
理の際の加熱により合金から放出されるので、窒化粒子
中に水素は実質的に含まれず、水素含有率を上記した範
囲内に収めることができる。
【0048】ただし、水素吸蔵処理後、合金から水素を
放出させ、次いで窒化処理を施してもよい。この場合、
水素を吸蔵している合金に減圧雰囲気中で熱処理を施す
ことにより、合金から水素を放出させることができる。
この場合の熱処理温度は200〜400℃とすることが
好ましく、温度保持時間は0.5〜2時間とすることが
好ましい。また、圧力は1×10-2Torr以下、特に1×
10-3Torr以下とすることが好ましく、Arガス雰囲気
中で熱処理することが好ましい。
【0049】窒化粒子内の窒素原子分布を均一化するた
めに、Ar雰囲気等の非酸化性雰囲気中で窒化粒子に熱
処理を施すことが好ましい。この熱処理の際の温度は、
合金粒子を窒化処理したときの温度よりも高くすること
が好ましい。具体的には、窒化処理時の温度よりも20
℃以上高く、かつ分解反応が進行しないように700℃
程度以下とすることが好ましい。また、窒素原子分布を
より均一にするためには、表面からの距離が30μm を
超える領域の存在しない窒化粒子を用いることが好まし
い。このような条件で熱処理を施すことにより、表面の
窒素原子濃度と中心の窒素原子濃度の比率が0.80程
度以上である窒化粒子とすることができる。なお、窒化
粒子中の窒素原子分布は、EPMA等により確認するこ
とができる。
【0050】磁石粒子は窒化粒子を粉砕して製造される
ので、窒化粒子の窒素原子分布を均一化することによ
り、窒素含有量の揃った磁石粒子、すなわち、保磁力の
揃った磁石粒子が得られ、その結果、角形比の高い磁石
が実現する。
【0051】磁石粒子の製造方法 次に、多結晶の窒化粒子を粉砕して、ほぼ単結晶の磁石
粒子とする。
【0052】磁石粒子の平均粒子径は特に限定されず、
所望の保磁力が得られるように用途に応じて適宜決定す
ればよい。例えば、樹脂ボンディッド磁石に適用する場
合には、単磁区となる程度の粒子径、例えば0.5〜1
0μm 程度にまで粉砕する。また、磁石粒子表面に後述
する金属被覆層を設けて樹脂ボンディッド磁石に適用す
る場合や、金属ボンディッド磁石に適用する場合には、
必ずしも単磁区となる粒子径まで粉砕しなくても必要な
保磁力が得られる。これらの場合、例えば3〜50μm
程度の平均粒子径とすればよい。
【0053】粉砕手段は特に限定されず、通常の各種粉
砕機を用いればよい。
【0054】なお、本発明では、このような方法の他、
微粉砕後の粒子を窒化してもよい。この場合、微粉砕時
にはRリッチR−T相が結晶粒界付近に存在するため、
微粉砕が容易となる。
【0055】<ボンディッド磁石>上記のようにして製
造された磁石粒子は、通常、各種ボンディッド磁石に適
用される。ボンディッド磁石は、磁石粒子がバインダ中
に分散された構成を有する磁石であり、バインダとして
樹脂を用いる樹脂ボンディッド磁石や、バインダとして
金属を用いる金属ボンディッド磁石などが一般的である
が、上記磁石粒子はこれらのいずれにも好適である。
【0056】磁石粒子をボンディッド磁石に適用する場
合、磁石粒子はほぼ単結晶粒子となる程度の粒径である
ことが好ましい。しかし、上記磁石粒子の保磁力発生機
構はニュークリエーションタイプであるため、磁気特性
が粒子の表面状態の影響を受け易い。すなわち、粉砕時
の機械的衝撃や粒子の酸化等により磁石粒子表面には微
小突起等の欠陥が生じ、磁化方向と反対側に磁界が印加
されたときに前記欠陥が逆磁区発生の核となって粒内に
磁壁が発生するが、ニュークリエーションタイプの磁石
では結晶粒内に磁壁のピンニングサイトがないため容易
に磁壁移動が起こるので、高い保磁力が得られない。
【0057】金属ボンディッド磁石では、製造時に磁石
粒子表面が溶融した高温のバインダと接触するため、磁
石粒子表面に存在する突起等の表面欠陥が平滑化されて
表面粗さが減少するため逆磁区発生の核が減少し、高い
保磁力が得られる。
【0058】また、磁石粒子表面に、金属の被覆層を形
成した場合にも、磁石粒子の表面欠陥を修復することが
できるので、このような被覆層を有する磁石粒子を樹脂
バインダ中に分散すれば、樹脂ボンディッド磁石におい
ても高い保磁力を得ることが可能である。
【0059】そして、磁石粒子周囲のバインダあるいは
磁石粒子周囲の被覆層に、磁石粒子を構成する元素を含
有する混在部が形成されている場合、極めて高い保磁力
が得られる。
【0060】この混在部は、バインダや被覆層を構成す
る元素と磁石粒子構成元素とが相互に拡散することによ
り形成されるものであり、磁石粒子とは磁気的性質が異
なるものである。磁石粒子の表面粗さの原因となってい
る突起等の表面欠陥は、上記した相互拡散により混在部
の一部となって磁石粒子とは磁気的に隔絶されるので、
磁石粒子表面の実質的な表面粗さは極めて小さくなり、
逆磁区発生の核が著減して極めて高い保磁力が得られる
と考えられる。
【0061】ただし、本発明では、微粉砕が短時間で済
み、磁石粒子の表面欠陥が少ないので、金属の被覆層を
設けない場合でも、良好な磁気特性の樹脂ボンディッド
磁石が得られる。
【0062】以下、これらのボンディッド磁石について
詳細に説明する。
【0063】<樹脂ボンディッド磁石>
【0064】被覆層 樹脂ボンディッド磁石に適用する場合には、上記したよ
うな被覆層を形成することが好ましい。
【0065】被覆層を構成する金属は、磁石粒子表面に
被覆可能であり、かつ磁石粒子表面の欠陥を修復できる
ものであれば特に制限はない。ただし、被覆層と磁石粒
子との間に後述する混在部が形成され得る金属を選択す
ることが好ましい。
【0066】このような金属としては、融点が150〜
500℃程度の金属単体、合金および金属間化合物が好
ましく、例えば、Zn、Sn、Pb、Mg−Ba、Ba
−Pb、Bi、In、Bi−Li、Ni−Ce、Ce−
Ga、Ce−Znなどが挙げられる。これらのうち特
に、ZnまたはSnが好ましい。
【0067】被覆層は、磁石粒子全表面を被覆している
連続膜である必要はない。すなわち、上記した組成を有
する磁石粒子は結晶磁気異方性エネルギーが大きいた
め、被覆層は磁石粒子表面の少なくとも一部、好ましく
は表面の70%以上を覆っていれば十分な保磁力向上効
果が実現する。
【0068】被覆層の厚さは、保磁力向上のためには
0.1μm 以上、特に0.5μm 以上であることが好ま
しい。また、被覆層の厚さの上限は特にないが、樹脂ボ
ンディッド磁石としたときの磁石粒子の充填率を高く
し、かつ樹脂ボンディッド磁石製造時に良好な成形性を
得るためには、通常、25μm 以下とすることが好まし
い。
【0069】また、磁石粒子と被覆層の合計に対する被
覆層の比率は、0.5〜15体積%であることが好まし
い。被覆層の比率が前記範囲未満であると被覆層の厚さ
を上記範囲とすることが困難であり、前記範囲を超える
と、樹脂ボンディッド磁石に適用した場合に磁石粒子充
填率を高くすることが困難となり、成形性も低下する。
【0070】混在部 被覆層の少なくとも一部には、磁石粒子構成元素を含有
する混在部が形成されていることが好ましい。混在部
は、磁石粒子構成元素と被覆層構成元素とが相互に拡散
することにより形成され、磁石粒子周囲に存在する。こ
の混在部の存在により、保磁力の劣化は著しく改善され
る。
【0071】混在部中には、通常、磁石粒子構成元素の
うち少なくともTおよび/またはR、特にFeおよび/
またはSmが含有される。磁石粒子構成元素と被覆層構
成元素とは金属間化合物として存在することが好まし
く、特に、磁石粒子のTと被覆層構成元素との金属間化
合物が混在部に含まれることが好ましい。例えば、被覆
層がZnから構成される場合、混在部には、Zn7 Fe
3 、Zn9 Fe1 、Sm2 Zn17などの金属間化合物が
含有されることが好ましく、特にZn7 Fe3 やZn9
Fe1 が含有されることが好ましい。
【0072】混在部の厚さは、高保磁力を得るためには
0.05μm 以上、特に0.5μm以上であることが好
ましい。また、混在部の厚さの上限は特になく、被覆層
全体が混在部となっていてもよいが、高い飽和磁化を得
るためには10μm 以下であることが好ましい。
【0073】なお、被覆層中において複数の磁石粒子が
互いに接触し二次粒子化して存在する場合、混在部は二
次粒子の周囲に存在することになる。
【0074】混在部の組成および厚さは、X線回折や電
子線プローブマイクロアナライザ(EPMA)などによ
り測定することができる。なお、本明細書において混在
部の厚さとは、磁石粒子構成元素の含有率が10〜90
原子%である領域の厚さとする。
【0075】被覆層および混在部形成方法 磁石粒子表面に被覆層を形成する方法に特に制限はな
く、被覆層の材質などに応じて適宜選択すればよい。
【0076】例えば、被覆層は、熱CVD、プラズマC
VD等のCVD法や、蒸着、スパッタ、イオンプレーテ
ィング等のPVD法など、各種気相成長法により形成す
ることができる。
【0077】これらのうちCVD法は、ステップカバレ
ージが高く、磁石粒子全表面にほぼ均一な厚さの被覆層
を形成することができるので好ましい。特に、熱CVD
を用いる場合、磁石粒子を加熱しながら被覆層を形成す
るので、被覆層形成時の条件を適宜選択することによ
り、被覆層構成元素と磁石粒子構成元素とを相互に拡散
させて、上記した混在部を容易に形成することができ
る。また、例えば、加熱した皿状体の上に磁石粒子を載
置し、前記皿状体を振動させたり回転させたりしながら
熱CVDを行なえば、磁石粒子表面にほぼ均質かつ均一
な厚さの被覆層を形成することができる。
【0078】熱CVDにより被覆層を形成する場合、原
料ガスとしては各種有機金属を用いればよく、例えば亜
鉛アルコキシド等の各種アルコキシドやステアリン酸亜
鉛等の金属セッケンなどを用いることができる。
【0079】被覆層は、機械的エネルギーにより形成す
ることもできる。例えば、被覆層構成元素を含有する被
覆層原料粒子と磁石粒子とを混合し、これらの粒子に機
械的エネルギーを与えて融合させる。このとき、少なく
とも磁石粒子の磁気特性が破壊されないように機械的エ
ネルギーを与える。
【0080】このように機械的エネルギーを与える方法
としては、被覆条件の制御および作業が容易で、しかも
均質かつ均一な厚さの連続膜を形成でき、膜厚の制御が
容易な点で、メカノフュージョンが好ましい。
【0081】本明細書においてメカノフュージョンと
は、複数の異なる素材粒子間に機械的エネルギー、特に
機械的歪力を加えて、メカノケミカル的な反応を起こさ
せる技術のことである。このような機械的な歪力を印加
する装置としては、例えば、特開昭63−42728号
公報等に記載されているような粉粒体処理装置があり、
具体的には、ホソカワミクロン社製のメカノフュージョ
ンシステムや奈良機械製作所製ハイブリダイゼーション
システムなどが好適である。
【0082】メカノフュージョン被覆装置の一例を図1
に示す。図1においてメカノフュージョン被覆装置7
は、粉体を入れたケーシング8を高速回転させて粉体層
6をその内周面81に形成すると共に、摩擦片91、か
き取り片95をケーシング8と相対回転させ、ケーシン
グ8の内周面81にて、摩擦片91により粉体層6に圧
縮や摩擦をかけ、同時にかき取り片95により、かき取
りや分散、攪拌を行なうものである。
【0083】メカノフュージョンの際の各種条件は、被
覆層原料粒子の組成や目的とする被覆層の構成に応じて
適宜設定すればよいが、例えば上記の装置にて、混合時
間は20〜40分程度、ケーシング8の回転数は800
〜2000rpm 程度、温度は15〜70℃程度とし、そ
の他の条件は通常のものとすればよい。また、被覆層原
料粒子の平均粒子径は、0.5〜10μm 程度とするこ
とが好ましい。
【0084】このようなメカノフュージョンにおいて各
種条件を適宜選択することにより、被覆層形成と共に混
在部を形成することが可能である。
【0085】また、液相めっきにより被覆層を形成する
こともできる。液相めっきとしては、各種の電気めっき
や無電解めっきなどを用いればよい。
【0086】なお、上記した各方法により被覆層を形成
した場合、磁石粒子が凝集することがあるが、樹脂ボン
ディッド磁石に適用する場合には必要に応じて解砕すれ
ばよく、被覆層中に複数の磁石粒子が存在していてもよ
い。
【0087】以上に挙げた方法のように磁石粒子に直接
被覆層を形成する方法の他、金属のバインダ中に磁石粒
子が分散されている金属ボンディッド磁石を粉砕する方
法を用いても、被覆層を有する磁石粒子を製造すること
ができる。この場合、バインダが被覆層となる。
【0088】粉砕される金属ボンディッド磁石の製造方
法に特に制限はない。例えば、磁石粒子からなる磁石粉
末とバインダ粒子からなるバインダの粉末とを混合して
成形した後、熱処理すれば、磁石粒子をバインダにより
結合することができ、金属ボンディッド磁石が得られ
る。
【0089】この方法を用いる場合、550℃以下、好
ましくは500℃以下で磁石粒子を結合可能なバインダ
を用いる。また、バインダの粉末の平均粒子径は特に限
定されないが、磁石粉末と均一に混合するためには、
0.5〜30μm 程度とすることが好ましい。混合手段
にも特に制限はなく、例えば、ライカイ機などを用いれ
ばよい。
【0090】磁石粉末とバインダの粉末との混合物中に
おけるバインダの粉末の含有率は特に限定されないが、
バインダの粉末の含有率が低過ぎると成形性が悪くなっ
て粉砕したときに均一な被覆層が得られにくくなり、含
有率が高すぎると粉砕したときに被覆層が厚くなりすぎ
るので、通常、2〜25体積%とすることが好ましい。
成形手段は特に限定されないが、通常、コンプレッショ
ン成形を行なう。成形時の圧力に特に制限はないが、通
常、0.2〜16t/cm2 程度である。
【0091】なお、このような場合、金属ボンディッド
磁石を粉砕して用いるため、金属ボンディッド磁石に異
方性を付与する必要はないが、被覆層中に複数の磁石粒
子を含む粉砕粉が得られる場合は、これら複数の磁石粒
子の磁化容易軸方向が配向していることが好ましい。こ
のように配向させるには、上記した成形を磁場中で行な
えばよい。
【0092】バインダにより磁石粒子を結合するための
熱処理温度は、550℃以下、好ましくは500℃以下
とする。熱処理温度が550℃を超えると磁石粉末が分
解してNが放出されてしまい、磁気特性が極端に低下す
る。熱処理温度は550℃以下であれば特に制限はな
く、必要な粘度が得られるようにバインダの融点に応じ
て適宜選択すればよいが、150℃未満で溶融するバイ
ンダを用いた場合、実用的に十分な熱安定性が得られな
い。また、熱処理の際の温度保持時間は、10分〜5時
間程度することが好ましい。熱処理手段は特に限定され
ないが、加圧しながら加熱する手段が好ましく、例え
ば、ホットプレスやプラズマ活性化焼結(PAS)等が
好ましい。
【0093】なお、バインダにより磁石粒子を結合する
際にホットプレス等の加圧加熱手段を用いる場合、熱処
理温度がバインダの融点以下であっても、すなわちバイ
ンダが溶融状態になっていなくても、金属ボンディッド
磁石を形成することが可能である。
【0094】熱処理後、冷却する。なお、磁場中で冷却
すれば、上記した磁場中成形による異方性化を良好に保
つことができる。
【0095】この方法において混在部は、バインダによ
り磁石粒子を結合する際の熱処理時および冷却時に形成
される。混在部の組成および厚さを制御して高保磁力を
得るためには、熱処理および冷却の際の温度やその時間
的変化を適宜制御すればよい。
【0096】また、金属ボンディッド磁石を製造する際
には、鋳造法により成形を行なってもよい。鋳造法を用
いる場合、溶湯状のバインダ中に磁石粉末が分散された
流動体を鋳造により成形する。前記流動体を作製する方
法に特に制限はない。例えば、バインダを溶融して溶湯
状とし、この中に磁石粉末を投入して攪拌混合する方法
を用いてもよく、あるいは、バインダの粉末と磁石粉末
とを混合した後、加熱してバインダを溶融する方法を用
いてもよい。
【0097】磁石粉末を溶湯状バインダ中に投入する方
法を用いる場合、磁石粉末とバインダとを攪拌混合する
手段に特に制限はなく、例えば、バインダと反応しない
材質(ステンレス等)のインペラにより攪拌する方法な
どを用いることができる。
【0098】流動体中のバインダの含有率は特に限定さ
れないが、バインダの含有率が低過ぎると成形性が悪く
なって粉砕したときに均一な被覆層が得られにくくな
り、含有率が高すぎると粉砕したときに被覆層が厚くな
りすぎるので、通常、バインダの含有率を10〜40体
積%とすることが好ましい。
【0099】また、上記流動体を作製後、必要に応じて
バインダの一部を除去してもよい。磁石粉末をバインダ
中に均一に分散するためには一定量以上のバインダが必
要とされるが、板状などの比較的単純な形状の金属ボン
ディッド磁石を製造する場合、成形時に高い流動性は必
要とされないため、バインダ量は少なくてもよい。樹脂
ボンディッド磁石製造に用いる場合には、金属ボンディ
ッド磁石の形状は単純な塊状や板状であってよいため、
十分な量のバインダを用いて分散した後、バインダの一
部を除去しても成形可能であり、これにより被覆層の厚
さを薄くできる。被覆層の厚さを薄くできれば、樹脂ボ
ンディッド磁石を形成する際に磁石粒子の充填率を高く
することができ、しかも成形性は低下しない。バインダ
の一部を除去する方法としては、例えば濾過や遠心分離
などが好ましく、また、減圧下で加熱してバインダを蒸
発させる方法を用いてもよい。
【0100】溶湯状バインダと磁石粉末からなる流動体
は、鋳型中において冷却されて凝固するが、バインダの
凝固する温度が磁石粉末のキュリー温度以下である場
合、磁場中で凝固させれば磁石粒子の磁化容易軸を配向
させることができ、異方性金属ボンディッド磁石を得る
ことができるので、上記したように被覆層中に複数の磁
石粒子が含有される場合に磁気特性の向上が可能であ
る。
【0101】分散および鋳造する際の流動体の温度は、
550℃以下、好ましくは500℃以下とする。流動体
の温度が550℃を超えると、磁石粉末が分解してNが
放出されてしまい、磁気特性が極端に低下する。流動体
の温度は550℃以下であれば特に制限はなく、鋳造に
必要とされる粘度が得られるようにバインダの融点に応
じて適宜選択すればよいが、150℃未満で溶融するバ
インダを用いた場合、実用的に十分な熱安定性が得られ
ない。
【0102】なお、磁石粒子構成元素とバインダ構成元
素との相互拡散による混在部は、磁石粉末を溶湯状バイ
ンダ中に分散させる際や、鋳造、冷却時の条件を適宜選
択することにより形成可能である。
【0103】これらの方法により製造された金属ボンデ
ィッド磁石を粉砕する方法に特に制限はなく、例えば、
ディスクミルやアトライター等により粉砕すればよい。
粉砕により、金属のバインダを被覆層として有する磁石
粒子が得られる。なお、被覆層中に1個の磁石粒子が含
まれるように粉砕することが好ましいが、前述したよう
に複数の磁石粒子が含まれていてもよい。
【0104】上記した各種の被覆層形成方法により好ま
しい混在部が得られない場合、被覆層を有する磁石粒子
に熱処理を施すことにより、混在部を形成したり混在部
の組成や厚さを制御することが可能である。また、金属
ボンディッド磁石を用いる方法では、粉砕前の金属ボン
ディッド磁石にこのような熱処理を施してもよい。
【0105】このような熱処理の際の保持温度および温
度保持時間に特に制限はなく、磁気特性向上に有効な混
在部が形成されるような条件を適宜選択すればよいが、
通常、250〜470℃にて10分〜5時間程度であ
る。
【0106】本発明では、被覆層形成後、必要に応じて
被覆層の一部を除去してもよい。例えば被覆層をZnで
構成した場合、混在部にはZn7 Fe3 が含まれるが、
ZnおよびZn7 Fe3 は非磁性である。そして、前述
したように、被覆層は磁石粒子の表面欠陥を修復する作
用をもてばよいので、磁石粒子の表面欠陥修復に必要と
される厚さを超える領域の被覆層を除去すれば、保磁力
向上効果を維持したままでさらに磁気特性を向上させる
ことが可能となる。特に、上記した被覆層形成方法のう
ち、金属ボンディッド磁石を粉砕する方法を用いる場
合、被覆層が厚くなり易いので、この方法は有効であ
る。
【0107】被覆層の一部を除去する方法は特に限定さ
れないが、被覆層を有する磁石粒子をアルカリ性溶液や
酸性溶液により洗浄する方法が好ましい。例えば被覆層
をZnで構成した場合、Znは両性化合物なのでアルカ
リ性溶液および酸性溶液のいずれにも容易に溶解する。
一方、混在部構成成分であるZn7 Fe3 は、これらの
溶液に溶解しにくい。このため、混在部以外の被覆層だ
けを選択的に除去することができる。被覆層の一部除去
に用いる溶液のpHや温度、あるいは洗浄時間や洗浄方
法等の各種条件は特に限定されず、適当な条件を実験的
に定めればよいが、例えば、0.1〜0.2mol/l 程度
のNa2 CO3 溶液を50〜70℃程度に加熱し、この
溶液中に被覆層を有する磁石粒子を投入して10分〜4
時間程度攪拌すれば、混在部を残して大部分の被覆層を
除去することができる。
【0108】なお、混在部が形成されていない場合で
も、溶解時間を制御することにより被覆層の一部を必要
なだけ除去することが可能である。
【0109】樹脂ボンディッド磁石の製造方法 上記のようにして製造された被覆層を有する磁石粒子
は、樹脂バインダ中に分散されて樹脂ボンディッド磁石
とされる。
【0110】樹脂ボンディッド磁石の製造は、通常の方
法に従って行なえばよい。すなわち、まず、被覆層を有
する磁石粒子と樹脂バインダとを混合後、成形し、必要
に応じて熱処理を施す。
【0111】成形方法に特に制限はなく、コンプレッシ
ョン成形を用いるコンプレッションボンディッド磁石お
よびインジェクション成形を用いるインジェクションボ
ンディッド磁石のいずれであってもよい。
【0112】用いるバインダに特に制限はなく、公知の
樹脂ボンディッド磁石に利用される各種樹脂を用いれば
よい。例えば、コンプレッションボンディッド磁石の場
合は各種硬化剤を用いたエポキシ樹脂等の各種熱硬化性
樹脂を、また、インジェクションボンディッド磁石の場
合はポリアミド樹脂等の各種熱可塑性樹脂を用いればよ
い。なお、混合時のバインダの状態には特に制限はな
い。
【0113】磁石粒子とバインダとの混合方法に特に制
限はなく、水平回転円筒型混合機、正立方体型混合機、
縦形二重円錐型混合機、V型混合機、鋤板混合機、らせ
ん混合機、リボン混合機、衝撃回転混合機等のいずれを
用いてもよい。コンプレッション成形あるいはインジェ
クション成形の条件に特に制限はなく、公知の条件から
適当に選択すればよい。
【0114】なお、樹脂ボンディッド磁石には、上記し
た磁石粒子およびバインダに加え、必要に応じて潤滑
剤、カップリング剤、可塑剤、酸化防止剤等が含有され
ていてもよい。
【0115】<金属ボンディッド磁石>上記磁石粒子を
金属ボンディッド磁石に適用する場合、上記した被覆層
形成の際と同様な方法により金属ボンディッド磁石を作
製すればよい。
【0116】
【実施例】以下、本発明の具体的実施例を挙げる。
【0117】[実施例1]
【0118】<合金粒子の製造>まず、高周波誘導加熱
により母合金インゴットを作製した。母合金インゴット
はTh2 Zn17型の菱面体晶構造の結晶粒を有し、平均
結晶粒径は約8μm であった。なお、結晶構造はX線回
折法により確認した。
【0119】次に、母合金インゴットに溶体化処理を施
した。溶体化処理は、Arガス雰囲気中にて1150℃
で16時間行なった。
【0120】溶体化処理後、母合金インゴットを平均粒
子径50μm まで粉砕し、合金粒子とした。溶体化処理
後の母合金インゴットの組成と、母合金インゴット中の
Sm2 Fe17相、Sm2 Fe17相よりもSmリッチなS
m−Fe相およびα−Fe相の含有量を、下記表1に示
す。なお、表1において、SmリッチSm−Fe相は単
にSm−Fe相と表記した。
【0121】これら各相の定量は、X線回折およびEP
MAにより行なった。SmリッチSm−Fe相は、合金
粒子の結晶粒界付近に存在していた。また、SmFe3
相は、SmリッチSm−Fe相の75%以上を占めてい
た。
【0122】<窒化粒子の製造>次に、合金粒子に窒化
処理を施し、窒化粒子を製造した。窒化処理は、N2
ス雰囲気中にて450℃で10時間熱処理することによ
り行なった。
【0123】窒化粒子を分析したところ、SmリッチS
m−Fe相は著減していた。また、結晶粒界付近にはほ
ぼ等量のSmとNとが認められ、SmNが生じているこ
とが確認された。
【0124】<磁石粒子の製造>窒化粒子をアトライタ
ーにより平均粒子径3μm まで粉砕し、磁石粒子とし
た。窒化粒子の粉砕に要した時間を表1に示す。
【0125】これらの磁石粒子について、酸素含有量
(O2 量)および飽和磁化(4πIs)の測定を行なっ
た。結果を表1に示す。なお、酸素含有量はガス分析に
より、飽和磁化はVSMにより測定した。
【0126】
【表1】
【0127】表1に示される結果から本発明の効果が明
らかである。すなわち、SmリッチSm−Fe相の含有
量が本発明範囲内である母合金インゴットを用いて作製
された磁石粒子は、酸素含有量が少ないために飽和磁化
が高い。
【0128】[実施例2]
【0129】<樹脂ボンディッド磁石の製造>実施例1
で製造した磁石粒子を用いて樹脂ボンディッド磁石を作
製した。
【0130】まず、エポキシ樹脂の粉末を有機溶剤に溶
解し、さらに磁石粒子を前記有機溶剤中に投入して攪拌
し、スラリーとした。このスラリーを、スプレードライ
ヤーにより乾燥させ、磁石粒子をエポキシ樹脂で被覆し
た。具体的には、8kgf/cm2の圧力で噴射されている窒
素ガス中に前記スラリーを吐出し、前記スラリー1kgに
対し50m3/10minの流量の窒素ガスで乾燥させた。
【0131】次いで、磁石粒子をコンプレッション成形
し、さらに熱硬化を行なって、樹脂ボンディッド磁石を
得た。
【0132】これらの樹脂ボンディッド磁石について保
磁力の測定を行なったところ、本発明により製造された
磁石粒子を用いたものは、微粉砕時間が短いために、よ
り高い保磁力が得られていた。
【0133】<被覆層の形成>
【0134】メカノフュージョン法 平均粒子径1.2μm のZn粒子からなる被覆層原料粉
末と上記各磁石粒子からなる磁石粉末とを混合し、メカ
ノフュージョン法により被覆層原料粒子と磁石粒子とを
融合させ、磁石粒子表面に被覆層を形成した。メカノフ
ュージョンは、ホソカワミクロン社製のメカノフュージ
ョンシステムにより行ない、その際の条件は、ケーシン
グ回転数1500rpm 、処理時間40分とした。
【0135】熱CVD法 原料ガスとしてステアリン酸亜鉛を用い、熱CVD法に
より上記磁石粒子表面に被覆層を形成した。CVDに際
しては、加熱した皿状体の上に磁石粉末を載置し、この
皿状体に振動を与えながら磁石粉末を均等に加熱した。
磁石粉末の温度は200℃とした。
【0136】金属ボンディッド磁石の粉砕 平均粒子径15μm のバインダの粉末と上記磁石粒子と
の混合物を、超硬合金製ライカイ機により作製した。バ
インダにはZn(融点419℃)を用い、混合物中のバ
インダの粉末の含有率は12.5体積%とした。混合物
をコンプレッション成形し、得られた成形体をホットプ
レスにより加圧熱処理した。ホットプレスの際のプレス
時間は1時間、保持温度は450℃、加圧圧力は8t/cm
2 とした。なお、ホットプレスは、1気圧の窒素ガス流
中で行なった。
【0137】ホットプレス後、冷却し、金属ボンディッ
ド磁石を得た。この金属ボンディッド磁石をディスクミ
ルにより粉砕し、被覆層を有する磁石粒子を得た。な
お、一部の粉砕粉は、10個程度以下の凝集した磁石粒
子の周囲を被覆層が囲んだ構成となっていた。
【0138】また、金属ボンディッド磁石粉砕後、70
℃のNa2 CO3 0.5mol/l 溶液に浸漬して被覆層の
一部を溶解除去した磁石粒子を作製した。
【0139】上記各方法により被覆層形成後、窒素ガス
雰囲気中で磁石粒子に熱処理を施した。熱処理は450
℃で1時間行なった。
【0140】熱処理後、被覆層を形成した磁石粒子に対
してX線回折を行ない、混在部に含有される化合物の種
類を調べたところ、SmN、Sm2 Zn17、Fe2 N、
Fe3 Zn7 等が確認された。
【0141】被覆層を形成した磁石粒子を用い、上記と
同様にして樹脂ボンディッド磁石を作製した。これらの
樹脂ボンディッド磁石について、保磁力の測定を行なっ
たところ、上記各ボンディッド磁石に対し、保磁力が向
上した。
【0142】また、被覆層構成材料としてSnを用いて
上記各方法により被覆層を有する磁石粒子を作製し、上
記と同様にしてEPMAにより測定したところ、混在部
の存在が確認された。また、X線回折の結果、混在部に
はFeSn2 の存在が確認された。
【0143】なお、上記各実施例において磁石粒子のF
eの一部をCoで置換した場合、Tc の上昇、4πIs
の向上ならびに iHc の僅かな低下が認められた。
【0144】
【発明の効果】本発明によれば、磁石粒子製造の際の粉
砕が短時間で済むため、磁石粒子中の酸素含有量が極め
て少なくなり、また、磁石粒子表面の荒れが少なくな
る。このため、高飽和磁束密度かつ高保磁力の磁石が得
られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】磁石粒子表面に被覆層を形成する際に用いるメ
カノフュージョンによる被覆装置の1例を示す断面図で
ある。
【符号の説明】
6 粉体層 7 メカノフュージョン被覆装置 8 ケーシング 91 摩擦片 95 かき取り片

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 R(ただし、Rは希土類元素から選択さ
    れる1種以上の元素であり、Smを必須元素として含
    む。)を5〜15原子%、Nを0.5〜25原子%含有
    し、残部がT(ただし、TはFe、またはFeおよびC
    oである。)である磁石を製造する方法であって、 RおよびTを含有する母合金を鋳造する工程と、粗粉砕
    工程と、窒化工程と、微粉砕工程とを含む磁石粒子製造
    工程を有し、 前記母合金が、R217相を主相とし、R217よりも
    RリッチであるR−T相を0.02〜10体積%含有す
    ることを特徴とする磁石の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記母合金のα−Fe相の含有量が、R
    217よりもRリッチであるR−T相の含有量よりも少
    ない請求項1に記載の磁石の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記磁石粒子の表面の少なくとも一部に
    金属の被覆層を形成する工程を有する請求項1または2
    に記載の磁石の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記磁石粒子を樹脂または金属のバイン
    ダ中に分散してボンディッド磁石を作製する工程を有す
    る請求項1ないし3のいずれかに記載の磁石の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 R217を主相とし、R217よりもR
    リッチであるR−T相を0.02〜10体積%含有する
    ことを特徴とする磁石製造用母合金。
  6. 【請求項6】 α−Fe相の含有量が、R217よりも
    RリッチであるR−T相の含有量よりも少ない請求項5
    に記載の磁石製造用母合金。
JP3354674A 1991-12-19 1991-12-19 磁石の製造方法および磁石製造用母合金 Withdrawn JPH05166614A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3354674A JPH05166614A (ja) 1991-12-19 1991-12-19 磁石の製造方法および磁石製造用母合金

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3354674A JPH05166614A (ja) 1991-12-19 1991-12-19 磁石の製造方法および磁石製造用母合金

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05166614A true JPH05166614A (ja) 1993-07-02

Family

ID=18439142

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3354674A Withdrawn JPH05166614A (ja) 1991-12-19 1991-12-19 磁石の製造方法および磁石製造用母合金

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05166614A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005290563A (ja) * 2005-05-30 2005-10-20 Nichia Chem Ind Ltd 希土類金属−鉄−窒素系磁性材料
JP2016207677A (ja) * 2015-04-15 2016-12-08 Tdk株式会社 Sm−Fe−N系希土類磁石
JP2020050892A (ja) * 2018-09-21 2020-04-02 トヨタ自動車株式会社 磁性粒子及び磁性粒子成形体並びにその製造方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005290563A (ja) * 2005-05-30 2005-10-20 Nichia Chem Ind Ltd 希土類金属−鉄−窒素系磁性材料
JP4506565B2 (ja) * 2005-05-30 2010-07-21 日亜化学工業株式会社 希土類金属−鉄−窒素系磁性材料
JP2016207677A (ja) * 2015-04-15 2016-12-08 Tdk株式会社 Sm−Fe−N系希土類磁石
JP2020050892A (ja) * 2018-09-21 2020-04-02 トヨタ自動車株式会社 磁性粒子及び磁性粒子成形体並びにその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0886284B1 (en) Cast alloy used for production of rare earth magnet and method for producing cast alloy and magnet
CA2340362C (en) Iron-rare earth-boron-refractory metal magnetic nanocomposites
JPH05190311A (ja) 磁石の製造方法および磁石粉末
JP4389427B2 (ja) 希土類−鉄−硼素系磁石用合金粉末を用いた焼結磁石
JP3724513B2 (ja) 永久磁石の製造方法
JPH1036949A (ja) 希土類磁石用合金及びその製造方法
JPH1041116A (ja) R−t−m−n系永久磁石粉末および異方性ボンド磁石の製造方法
JP2004111481A (ja) 希土類焼結磁石およびその製造方法
JPH05175022A (ja) 磁石の製造方法およびボンディッド磁石
JPH05166614A (ja) 磁石の製造方法および磁石製造用母合金
JP2020053440A (ja) 希土類磁石の製造方法
JP2001267111A (ja) 磁石粉末および等方性ボンド磁石
JPH05166615A (ja) 磁石の製造方法および磁石製造用母合金
JPH04338605A (ja) 金属ボンディッド磁石の製造方法および金属ボンディッド磁石
JP4862269B2 (ja) 希土類−遷移金属−窒素系磁石粉末、その製造方法及びそれを用いたボンド磁石用組成物、並びにボンド磁石
JPH04338603A (ja) 磁石粉末およびその製造方法ならびに樹脂ボンディッド磁石
JPH04338604A (ja) 金属ボンディッド磁石およびその製造方法
JP2002043110A (ja) R2t17nx系磁石材料の磁気異方性凝集体とその製造方法およびボンド磁石
JPH01171209A (ja) 永久磁石の製造法
JPH04368102A (ja) 焼結磁石およびその製造方法、磁石粉末およびその製造方法、樹脂ボンディッド磁石ならびに金属ボンディッド磁石
JP2003334643A (ja) 希土類合金の製造方法、r−t−b系磁石用合金塊、r−t−b系磁石、r−t−b系ボンド磁石、r−t−b系交換スプリング磁石用合金塊、r−t−b系交換スプリング磁石、およびr−t−b系交換スプリングボンド磁石
JPH04350903A (ja) 磁石材料およびその製造方法
JPH04359405A (ja) 磁石粉末およびその製造方法ならびに樹脂ボンディッド磁石
JP2006165008A (ja) R−t−b系焼結磁石の製造方法
WO2009125671A1 (ja) R-t-b系合金及びr-t-b系合金の製造方法、r-t-b系希土類永久磁石用微粉、r-t-b系希土類永久磁石、r-t-b系希土類永久磁石の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 19990311