JPH05166311A

JPH05166311A - 光ディスクのシーク装置

Info

Publication number: JPH05166311A
Application number: JP35131191A
Authority: JP
Inventors: Masanobu Nakamura; 政信中村; Shigeaki Wachi; 滋明和智
Original assignee: Sony Corp
Current assignee: Sony Corp
Priority date: 1991-12-13
Filing date: 1991-12-13
Publication date: 1993-07-02

Abstract

(57)【要約】［目的］トラックジャンプによってシーク動作を行う
際に、トラックジャンプ中に通過するセクタ数及びシー
ク終了時に読み出すセクタ数を考慮してトラックジャン
プ数を設定する。［構成］制御部１０により目標トラックまでのトラッ
クジャンプ数を演算すると共に、アドレス検出回路１５
でシーク中のセクタアドレスを検出し、このアドレスデ
ータと目標のセクタアドレスを比較して、その比較結果
が現在セクタアドレス＞目標のセクタアドレスの時は、
ジャンプパルス発生器１１をコントロールしてシーク終
了時のトラックナンバをジャンプ方向に対して１だけ少
ない値、又は大きい値に設定し、トラックジャンプを行
うようにしているのでトラックジャンプの行き過ぎが防
止される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、再生、又は記録中の
光ディスクの目標のトラックをシークするときに有用な
光ディスクのシーク装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】光ディスクの記録面に渦巻状のデータが
記録され、又、この記録データを読み出すことができる
ようになされている光ディスク記録再生装置の場合は、
データの読み出し，又は書き込みを行う際に、所望の記
録トラックに高速でレーザビームを移動するシーク動作
が頻繁に行われる。

【０００３】このようなシーク動作は、通常は光ディス
クにレーザビームを照射する光学ヘッドを、光ディスク
の半径方向に移動することによって行われているが、目
標のトラックが現在のトラックより大きく離れていると
きは光学ヘッド全体を移動するシーク動作が行われ、数
１００トラックの場合は光学ヘッドの微トラックアクチ
ュエータのジャンプ動作（マルチトラックジャンプ）に
よって行われている。

【０００４】ところで、数１００以上のトラックジャン
プを行い、目標のトラックをシークする際は、現在、照
射されるレーザビームの位置とジャンプに要する時間を
考慮すると、ジャンプ先のトラックを行き過ぎたり、又
は、目標のトラックより１トラック前をシークすること
があり、シーク時間が長くなるという問題があった。す
なわち、第３図に示すように例えば１周が４１セクタに
分割されている渦巻状のトラックＴ₁ ，Ｔ₂ ，Ｔ₃ ，・
・・Ｔ_n が形成されている光ディスクが、矢印Ａ方向に
回転しているときを想定し、今、トラックアドレスがＴ
_P にあるセクタ＃４１にレーザビームＰが照射されてい
るときに、トラックジャンプによって目的のトラックＴ
_O 上に位置しているセクタ＃１をアクセスさせようとす
ると、レーザビームは軌跡ｒをたどってＱ点に着床し、
所定のトラックジャンプを行っても目的のセクタ＃１は
行き過ぎた状態になる。

【０００５】したがって、この時点で、もう一度、トラ
ックジャンプを内周側に向けて１トラックジャンプを行
わないと、目標のトラック上にあるセクタ＃１に到着す
ることができないという問題があった。このようなシー
ク動作の失敗は、光ディスクの回転数が早くなるほど多
くなるため、光ディスク装置のアクセスタイムを相対的
に長くすることになる。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】そこで、本出願人はこ
のような問題を解消するための光ディスクのシーク装置
（特願平３−３５０８４号）を提案した。この先行技術
にかかわるシーク装置は、目標のトラックアドレスと、
現在のトラックアドレスの差トラック数を演算する手段
と、現在のセクタアドレスと目標のセクタアドレスの差
セクタ数を演算する手段と、現在のトラックから目標の
トラックまでシークする際に必要とされる時間τ、及び
ディスクの回転スピード等からトラックジャンプ中に通
過するセクタ数を演算する手段を備え、これらの各手段
から上記差セクタ数と通過セクタ数の大小を比較して、
実際にジャンプすべきトラック数が設定されるようにし
たものである。しかしながら上記先行技術にかかわるシ
ーク装置は、例えば、外乱等によってシーク時間τが一
時的に変化したときは、トラックジャンプ数の補正がか
えって悪影響を及ぼすという問題があった。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は、かかる問題点
を解消することを目的としてなされたもので、目標のト
ラックをシークする際は、まず、現在のトラックアドレ
スから目標とするトラックアドレス迄のジャンプトラッ
ク数を演算する手段と、シーク中のセクタアドレスを読
み出すシークセクタ検出手段と、このシークセクタ検出
手段から読み出されているセクタアドレスと、目標とす
るトラックのセクタアドレス（通常目標のセクタアドレ
スはアクセスしたいセクタの１又は２だけ少ないアドレ
スにする）を比較する比較手段を備え、この比較手段の
出力によって実際にジャンプするトラック数の補正が行
われるようにしたものである。

【０００８】

【作用】トラックジャンプ数が、シーク中のレーザビー
ム照射位置のセクタアドレスと、目標のトラックのセク
タアドレスとの比較によって補正されるように設定され
るため、１回のトラックジャンプによって目標トラック
のセクタにアクセスできるようになる。

【０００９】

【実施例】図１は、本発明の光ディスクのシーク装置を
ブロック化したもので、１はスパイラル状にトラックア
ドレス、及びセクタアドレス等がプリピットによって記
録されている光ディスク、２は光ディスクを回転させる
ためのスピンドルモータで規定の回転数が保たれるよう
に制御されている。３はレーザビームを光ディスク１に
照射し、その反射光から記録データを読み出すことがで
きる光学ヘッドを示し、この光学ヘッド３の対物レンズ
はトラッキングアクチュエータによって光ディスク１の
半径方向に移動し、トラッキング制御、又はトラックジ
ャンプを行うことができるようになされている。

【００１０】４は再生ＲＦ回路を示し、その出力はデー
タ検出回路５を介して再生データ処理回路６に供給され
る。又、ＰＬＬ回路７によってシステムクロックが形成
され、各セクタを分割しているセグメントに付加されて
いるサンプルピットをカウンタ８等によって計測するこ
とによって、シーク中でも、レーザビームが照射されて
いるセクタの位置を検出することができるようになされ
ている。又、ＲＦ信号の一部はサーボ回路９に供給さ
れ、よく知られているように光ディスク装置のトラッキ
ング制御、スピンドル制御、フォーカス制御等が行われ
る。

【００１１】１０は光ディスク装置のシーク動作をコン
トロールする制御部を示し、光ディスク１の現在アド
レスと目標とするアドレスの比較、スイッチ１３の制御
を行うと共に、あとで述べるようにシーク動作指令が入
力されたときに、目標のアドレスをアクセスするための
演算，ジャンプ指令の出力等を行う。１１は制御部１０
の指令によって所定数のトラックジャンプを行うジャン
プパルスを発生するジャンプパルス発生器で、例えば、
ジャンプトラック数とトラバース中のトラック数が入力
され、ジャンプトラック数とトラバース中の横断トラッ
ク数が等しくなる点でトラックジャンプが終了するよう
なジャンプパルスを形成する。そして、その出力はドラ
イブ回路１２を介してトラッキングサーボループ内に注
入される。１３は通常サーボ回路９の出力を選択してト
ラッキングサーボループを形成すると共に、シーク時に
は制御部１０の指令によって反転するスイッチ、１４は
サーボ回路の位相補償器を示す。

【００１２】１５はセクタのアドレス情報を検出して読
み出すアドレス検出回路で、本発明ではトラックをトレ
ースしている状態の時にも、シーク動作中の時にもアド
レス情報の読み出しが行われるようにしている。１６は
ドライブ装置と上位のコントローラとの間のインターフ
ェース部で、シーク等の指令がコントローラより送ら
れ、シーク後の状態を報告するために使用される。本発
明の光ディスクシーク装置は、通常はスイッチ１３より
入力されているトラッキングエラー信号によって光学ヘ
ッド３より照射されているレーザビームのトラッキング
制御が行われている。

【００１３】続いて、本発明のシーク動作を例えば、ト
ラックナンバ1000，セクタアドレス１０を読み出す場合
について説明する。シーク動作後にトラックナンバ100
0，セクタ１０を読み出すためには、このトラックに到
達する前のトラックにシークする必要がある。すなわ
ち、現在の位置からトラックナンバ1000までのトラック
数ジャンプを行い、トラッキング制御を行うと、一応ト
ラックナンバ1000の上にあるセクタへ到達するが、この
シーク終了時のセクタが１０より大きい場合は、さらに
１トラックジャンプを行う必要がある。すなわち、ジャ
ンプ後の位置が理想的にはトラックナンバ999 ，セクタ
１０からトラックナンバ1000，セクタ９までの間にある
時は、そのままトラッキング制御を行って目標のセクタ
（1000，１０）を達するのを待ち、アクセスが終了する
が、この範囲外のときは再度１トラックジャンプを行う
必要がある。

【００１４】そこで、本発明のシーク装置ではシーク中
の間もアドレス検出回路１５でシーク中のセクタ位置を
ＣＰＵ１０に取り込み、上記した例の場合は、この検出
されるセクタアドレスが１０以上のときは、ジャンプ先
のトラックナンバが999 となるように、現在のトラック
位置からのジャンプ数を制御部１０によって設定し、ジ
ャンプパルス発生器１１をコントロールする。又、この
読み出しセクタアドレスが９以下のときは、目標のトラ
ックナンバが1000となるようなトラックジャンプを設定
する。したがって、本発明の方式では、トラックジャン
プによって目標のセクタアドレスの直前にビームが到達
したときにトラッキング制御をかけることができ、再度
のトラックジャンプを行う必要がなくなるという効果が
ある。

【００１５】なお、目標セクタを設定する際は、読み出
しアドレス情報のデータ処理時間等を考慮して、実際の
目標アドレスより数（１〜３）セクタ手前のセクタアド
レスを制御部１０に入力するか、又は制御部１０内でそ
のような設定変更が行われるようにすることが好まし
い。又、シーク中に読み出しを行っているアドレス検出
回路の出力がエラーとなる場合が生じるが、ＰＬＬ回路
７はシーク中でもロックした状態にすることができるの
で、この場合はその前に読み込んだ正常なセクタ出力デ
ータに対して、セクタマーク等の１セクタに１度発生す
る信号により、カウントアップを行うことにより、当該
時点のセクタアドレスを更新して行けばよく、シーク中
のセクタアドレスを常に知ることができる。又、このア
ドレス検出回路１５は、トラバース速度が低下するシー
ク動作の終了前にセクタアドレスを読み込み、制御部１
０に入力されるものでもよい。

【００１６】図２は、本発明のシーク中における制御部
１０の動作をフローチャートとしたもので、シーク指令
が入力されると、（Ｆ１）で現在のアドレスを読み出
し、次に目標トラックまでのジャンプ数を初期値として
記憶させる（Ｆ２）。次にシーク中特に、シーク終了直
前のアドレス検出を行いながら（Ｆ３）、この検出デー
タが変化して次のセクタアドレスが得られるときは（Ｆ
４）、このセクタアドレスと目標のセクタアドレスを比
較する（Ｆ５）。そして、この比較結果が目標トラック
のセクタアドレスよりシーク中の現在のセクタアドレス
が小さいと判断されているときは、目標のトラックナン
バを変更しないで（Ｆ６Ａ）ジャンプパルス発生回路を
コントロールする（Ｆ７）するが、若し、目標のセクタ
アドレスより現在のセクタアドレスが大きくなったとき
は、目標のトラックナンバより１だけ少ないトラックジ
ャンプが行われるように設定する（Ｆ６Ｂ）。このよう
な判断はシーク中常に行っており、トラックジャンプが
終了（Ｆ８）する。なお、上記フローはトラックジャン
プが終了する直前だけ行われるようにしてもよい。

【００１７】なお、上記実施例は図３にしたがってトラ
ックジャンプが外周側に向かって行われる場合について
述べたが、トラックジャンプがディスクの内周側に向か
って行われる場合にも適用できることはいうまでもな
い。但し、この場合は１トラック分だけジャンプトラッ
ク数を増加するようにコントロールすることになる。な
お、光ディスクがＣＬＶ方式の場合でも、サンプルサー
ボ方式のディスクでは、各トラック上のセクタアドレス
をクロックピットを計数することにより読み出すことが
可能になり、上式を使用してジャンプコントロールを行
うことが可能になる。

【００１８】

【発明の効果】以上説明したように、本発明の光ディス
クのシーク装置は、現時点のセクタアドレスと、目標の
セクタアドレスをシーク中に比較し、その比較結果に基
づいてトラックジャンプ数を設定するように構成されて
いるから、トラックジャンプ後に目標のセクタが通過し
て、再度のシーク動作を行うというシークの失敗がなく
なり、シーク時間が短縮されるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の光ディスクのシーク装置に関するブロ
ック図である。

【図２】トラックジャンプを設定するためのフローチャ
ートである。

【図３】トラックジャンプに行われるシーク動作の説明
図である。

【符号の説明】

１光ディスク２スピンドルモータ３光学ヘッド４再生回路５データ検出回路６再生データ処理回路７ＰＬＬ回路８カウンタ９サーボ回路１０制御部１１ジャンプパルス発生器１５アドレス検出回路

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】１周回トラックがセクターによって分割
されている光ディスクのシーク装置において、目標トラ
ックアドレスと現在のトラックアドレスの間の差トラッ
ク数を演算する手段と、前記差トラック数に対応するト
ラックジャンプ信号を形成するトラックジャンプ手段
と、シーク中に照射されているセクタ位置のセクタアド
レスを検出するセクタ検出手段と、該セクタ検出手段で
検出したセクタアドレスと、目標とするトラックのセク
タアドレスを比較する比較手段を備え、この比較手段の
出力によって、前記トラックジャンプ手段の出力を目標
トラックジャンプ数に対して１トラック分だけ移動させ
るようにしたことを特徴とする光ディスクのシーク装
置。