JPH05160533A - 配線基板およびこれを用いた電子機器 - Google Patents

配線基板およびこれを用いた電子機器

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JPH05160533A
JPH05160533A JP32284891A JP32284891A JPH05160533A JP H05160533 A JPH05160533 A JP H05160533A JP 32284891 A JP32284891 A JP 32284891A JP 32284891 A JP32284891 A JP 32284891A JP H05160533 A JPH05160533 A JP H05160533A
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wiring
solder
wiring board
connection
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JP32284891A
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Yasunori Narizuka
康則 成塚
Akira Yabushita
明 薮下
Eiji Matsuzaki
永二 松崎
Seiji Ikeda
省二 池田
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】薄膜配線を有する配線基板において、外部回路
等と基板上回路とを半田を用いて接続するための接続端
子の溶融半田耐性を向上させる。 【構成】電気配線上の少なくとも半田接続を行う部分の
半田と直接接合する層の材料をとしてTi,Zr,Hf
のうちの一つまたはこれらを合金化した材料を用いる。
あるいは、この3元素とNi,Cr,W,Moのうちの
いずれかとの合金を用いる。さらに、該層の表面をAu
で被覆し濡れ性を改善することに加え、該層と基板との
間にCr,Ti,Alのうちの何れかから成る接着層を
介在させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子計算機および電子
交換器等のように高速で電気的信号を処理する必要のあ
る電子機器および超小型ビデオカメラのように高密度に
回路を組み込む必要のある電子機器に適する配線基板に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の性能は大規模集積回路
(LSI)を限られた空間に多く組み込むための実装技
術に大きく左右されるようになって来た。LSIとの接
続部分は既に従来最も用いられてきたプリント基板にお
ける配線ピッチでは形成できないほど細かい配線パタ−
ンが必要となってきており、セラミック厚膜印刷技術に
よって形成された多層配線基板上に更に細かい回路パタ
−ン形成が可能な薄膜技術によっ接続部分を形成した基
板や薄膜技術によって接続部分を形成した高耐熱樹脂テ
−プをLSIと基板との間に入れるテ−プオ−トメ−テ
ッドボンディング(TAB)と呼ばれる技術が適用され
始めている。一般に薄膜技術によって作られた配線とL
SIとの接続は、Au等の細いワイヤを用いたワイヤボ
ンディングと呼ばれる方法か半田を用いた接続が行われ
ている。半田を用いる接続法の中でもコントロ−ルド
コラプス ボンディング(CCB)法はLSIチップの
表面全面から端子を引き出すことができるために端子数
が多いVLSIに好適の上、基板上の端子とこれに対応
するLSI上の端子間との距離が最小にできるため、L
SIの高密度実装技術として今後適用範囲が拡大すると
予想されている。
【0003】通常のCCB接続は錫(Sn)と鉛(P
b)の合金またはこれを主成分とする合金を半田材料と
して用いるため、接続端子は溶融したこれら合金との反
応が適度に起こるような金属を配線上に形成して接続端
子としている。この接続端子の金属としてはレビュ−・
オブ・ザ・エレクトリカル・コミュニケ−ション・ラボ
ラトリズ第26巻5−6号(1978年)第735頁か
ら第747頁(Review of the Elec
trical Communication Labo
ratories,vol.26,No.5〜6(19
78)p.p.735−747)に記載の例および第4
1回アイ イ− イ− イ− エレクトリック コンポ
−ネンツ テクノロジ− コンファレンス予稿集第10
頁から第13頁に記載の例では図2のような構成が用い
られている。この例では、絶縁性基板1上の接続端子部
は接続層の酸化を防ぐための酸化防止層2とはんだと反
応して接続される接続層3および接続層と絶縁性基板ま
たは下層との接着性を確保するための接着層4から成
る。酸化防止層2は何れの例でもAuから成り、接続層
は前者の例でははロジウム(Rh)で形成され、後者の
例ではCuとNiの2層で形成されている。接着層はC
rまたはTiから形成されることも多いが、図2のよう
に接着層がCuやAl等からなる配線5または配線の一
部を兼ねている場合も多い。接続層の材料はRh,C
u,Niの他、白金(Pt)およびパラジウム(Pd)
もはんだとの反応が比較的遅く、接続層として好適であ
ることが知られている。しかし、上記材料のうちRh,
Pt,Pdは何れも貴金属であるため材料費が非常に高
く、電気回路に用いるのは不適当である。従って、通常
用いられる材料はCuまたはNiあるいはこれらを積層
したものが一般的である。さらに、米国特許パテントナ
ンバ−4806725に記載の如く、接続層をCuとN
iの合金で形成する例が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】接続層としての機能を
決定するSn−Pb系の熔融半田に対する耐性をAu
6,銀(Ag)7,Cu8,Pd9,Pt10,Ni1
1について比較した例を図3に示した。この図からAu
6およびAg7は非常に早く半田に熔融するが、Pt1
0,Ni11はゆっくり熔融し、Cu8,Pd9はこれ
らの中間に位置することが判る。熔融半田への溶解速度
が早い金属を接続層とした場合、半田接続時に失われる
厚みが大きいために必要な膜厚が厚くなる。筆者等の検
討によれば、Cuを接続層とした場合、60重量%Sn
−40重量%Pbの組成を有す半田を用いて200℃程
度の温度下で、数秒でLSIを接続する間に約1μmの
厚みのCuが熔融している半田中へ融け出し、Cu膜の
膜厚が減少する。
【0005】通常、基板にLSIを接続した後に基板上
の端子を用いてLSIの検査を行うため、接続後に不良
と判別されたLSIは端子上から外して別のLSIと交
換する。従って、端子は溶融半田との接触としては、最
初の接続・取外し・余分な半田の除去・2回目の接続の
計4回があり、この間に計4μm厚さのCu層が失われ
ることになる。そのため、端子の厚みはこれを考慮して
5μm程度以上とする必要があった。さらに、基板上に
搭載するLSIの数が多い場合は2回目に接続したLS
Iが不良である確率が高くなるため3回ないし4回の付
け替えも予想され、10μmを越えるような膜厚が必要
となり、端子部分に薄膜技術による成膜およびパタ−ニ
ングを適用することが困難となってくる。この傾向は今
後ますます顕著になり、Cuのように半田に溶け込み易
い金属は半田付けのための端子の材料としては不適当に
なってくる。
【0006】この問題は接続層をNiにすることで例え
ば3回の付け替えで必要な膜厚が2μm程度ですむよう
になるが、Niは強固な表面酸化膜を形成しやすく、一
旦形成されると端子部に損傷を与えずに安定に除去する
ことは現状ではできない。また、Niは強磁性体のた
め、近年薄膜形成技術として多用されるマグネトロンス
パッタ法による成膜についても適用は容易ではない。こ
のNiの問題点を解決するためにNi−Cu合金が開発
されたが、半田耐性の点で若干Niより劣る。
【0007】さらに、近年では各種目的のためにSn−
Pb系の半田による接続においても300℃を越えるよ
うなより高温で用いるような場合が多く、溶融半田耐性
の点においてもNiをもってしても不十分な場合が散見
されるようになってきた。本発明は上記諸問題に鑑み、
代表的な半田であるSn合金系半田における熔融半田耐
性が高く、薄膜として形成容易で加工・接続もNi以上
に容易な接続層の材料を提供することで大規模高密度実
装が可能な配線基板を実現することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】Sn合金系半田における
熔融半田耐性に影響する要因を明らかにするため、半田
の主成分であり接続を大きく左右するSnに対する各種
金属の平衡状態図を検討した。Au,Cu,Pd,P
t,Niについて調べると、図3ではこの順序で半田に
対する溶解速度が遅くなるが、筆者等はこの順序を決定
するのは、図4のNi−Sn平衡状態図の例で示せばS
n側の液相線12の立上りであることを見出した。図4
における液相線12と上記複数金属における同様のSn
側の液相線の比較を図5に示したが、この図より明らか
なように、液相線の傾きはAu13,Cu14,Pd1
5,Pt16,Ni17と急俊になる程、熔融半田耐性
が向上することが明白である。
【0009】従って、Niより半田耐性の高い材料を選
定するためにはこの液相線の立上りがNi17のものよ
り急俊なものを見い出せば良いことになる。そこで、各
種金属のSnに対する平衡状態図を調査した結果、図1
に示す如くTi18,Zr19,Hf20,Nb21,
Taがこれに該当することが明らかになった。ただし、
Nb21,Taについては液相線が明瞭に現われるのが
800℃を越えるような非常に高温であるため、通常の
半田接続を行う温度域(180〜400℃)では液相の
半田が接してもSn原子が固相のNb,Ta中に拡散し
ていく反応によって合金化が進行するため、通常の半田
接続を行う時間(1分以内)では実質的に接続が行われ
ないと考えられる。そこで、Cu14,Ni17等の場
合のように230℃程度の低温でSn側の液相線が現わ
れ、Sn濃度の低下と共に急激に液相線が高温側へ上昇
する、つまり液相線の傾きが急俊である材料が半田耐性
の高い材料として最適という結論を得、熔融半田耐性が
Niと同等以上の材料としてTi18,Zr19,Hf
20の3元素を選定し、Zr,Hfについては実験によ
ってNiより熔融半田耐性が数倍以上高いことを確認し
た。また、TiについてはNiと同等であった。従っ
て、上記の熔融半田耐性の傾向と平衡状態図との関連も
裏付けられた。これら3元素の溶融半田耐性の類似性は
これらが元素周期表の4A族に属していることで理解で
きる。
【0010】
【作用】従来より半田接続用の金属として多用されてい
るCu,Niに比べ溶融半田耐性が同等以上のためTi
を用いた場合はNiより半田濡れ性良好で必要膜厚が同
等以下、Zrの場合は必要膜厚が数分の一、Hfの場合
には10分の一ですむようになる。このため、薄膜の形
成および回路パタ−ンの形成が非常に容易になる。ま
た、これらの材料はいずれも非磁性体であるためマグネ
トロンスパッタによる形成も容易である。価格はCu,
Niに比べれば高いが、Zr,Hfについては必要膜厚
が数分の一で済むことを考えれば、若干高くなる程度と
考えられる。また、これら元素の表面酸化層は何れも希
弗酸で容易に除去できるため、溶融半田の濡れ不良によ
る接続不良を防ぐことができる。また、表面にAu層を
連続形成すれば、長期保管による表面酸化の進行を防ぐ
ことができる上、溶融半田に対する表面濡れ性をAuに
よって向上できるため、接続工程直前に酸化層を除去す
る作業をしなくとも接続不良が防止できる。また、これ
らの金属どうしは全率固溶する組合せであるため、これ
らを合金にすることにより各々の特性の中間的な特性を
持つ接続層を得ることができる。さらに、これらとNi
との合金を接続層とすることでNiとこれらの材料の中
間的な特性を得ることもできる。また、Niとの合金に
おいてはその組成の一部においては接続層表面にパラジ
ウム処理のような前処理をしなくとも無電解Niメッキ
が可能であるため、Niとの合金の上にNi/Auをメ
ッキにより安価に形成することも可能である。
【0011】溶融半田耐性は単一元素としてはこれら3
元素が実質的に最も優れると考えられるが、Snと合金
を作らない元素であるCr,Mo,Wを上記3元素に混
ぜた合金を接続層とすると、添加元素が半田との反応を
抑制するために半田耐性はさらに改善される。
【0012】上記の接続層を基板上に形成する場合に、
基板または下地層との接着力が弱い場合は半田接続時ま
たは配線基板の使用中に基板から剥がれてしまうので、
これを防ぐためにCr,Ti,Alを接着層として形成
することが有効である。
【0013】
【実施例】以下本発明による実施例を図を用いて説明す
る。
【0014】実施例1 図6に示すごとく、セラミックの基板22上にCr(膜
厚0.1μm)23/Cu(2.0μm)24/Cr
(0.1μm)25/Zr(0.5μm)26/Au
(0.1μm)27の5層をマグネトロンスパッタリン
グ法により大気に曝すこと無く連続成膜する。連続成膜
をするのは、Cr層23,25とCu層24間の接着性
を確保するためと、Zr層26表面に酸化層が形成され
るのを防ぐためである。CrとCuは相互溶解域が1原
子%以下と非常に僅かなために、Cr層23表面の酸化
層にはCuが殆ど接着しないこと、Cu層24の表面の
酸化層は脆いために上層の金属層が剥がれやすいことの
2つの影響が非常に大きく現われるが、真空中で連続成
膜することで層間剥離を防ぐことができる。また、Zr
層25の表面の酸化をAu層27で防ぐことで確実に半
田接続ができる。
【0015】その後、接続端子パタ−ンを形成するため
のフォトレジストパタ−ンを形成し、Au層27をヨウ
素系のエッチング液で、Zr層26を弗酸系のエッチン
グ液でエッチングした後、レジストを除去する。次に配
線パタ−ンを形成するためのフォトレジストパタ−ンを
形成し、上層Cr層25をフェリシアン化カリウム系の
エッチング液または塩酸系のエッチング液でエッチング
する。次にCu層24をヨウ素系のエッチング液または
塩化第二鉄系の液でエッチングする。さらに、最下層の
Cr層23をフェリシアン化カリウム系のエッチング液
または塩酸系のエッチング液でエッチングする。このよ
うな工程により、半田接続端子を有する配線パタ−ンを
形成することができる。
【0016】この例でZrをTiまたはHfに替えても
殆ど同じ工程により配線パタ−ンを形成することができ
る。
【0017】実施例2 図7に示すごとく、実施例1と同様にCr23/Cu2
4/Cr25層を形成した後、60原子%Ni−40原
子%Zr合金薄膜28を形成する。その後接続端子パタ
−ンを形成するためのフォトレジストパタ−ンを形成
し、弗酸と硝酸の混合エッチング液を用いてNi−Zr
合金薄膜28をエッチングする。その後実施例1と同様
にCr23/Cu24/Cr25層をエッチングして配
線パタ−ンを形成する。その後Niの無電解メッキ液に
浸してNi−Zr合金薄膜28表面およびCu膜24側
面にNi層29を析出させ、更に無電解金メッキ液中に
浸してNi層29上にAu層27を析出させる。このよ
うな工程により、半田接続端子を有する配線パタ−ンを
形成することができる。この例では最表面のAu層27
を選択メッキにより形成するため、Au膜形成のコスト
が安価である。
【0018】Ni−Zr合金薄膜28を形成するにあた
って、薄膜の組成の選択には以下の点に留意する必要が
ある。Ni量が増えるに従って溶融半田耐性は低下す
る。Ni量が50〜60原子%以下では無電解Niメ
ッキができない。Ni量が約80原子%を越えると強
磁性が現われて常用される磁場強度のマグネトロンスパ
ッタリングが困難となる。従って、Ni−Zr合金薄膜
28の利点を活かすためにはNi量が50〜80原子%
の範囲が最適である。TiおよびHfに関しても同様の
ことが言えるため、各々のNiとの合金においてNi量
が50〜80原子%が適当である。Niにこれら元素を
混ぜることはそれだけでNiの熔融半田耐性を向上させ
ることができるので、本特許はこの組成範囲に限定され
るものではない。また、Ti,Zr,HfのNiとの合
金薄膜を成膜するために用いるスパッタリングタ−ゲッ
トは、各々の材料の粉末を所定の割合で混合した後に真
空中で焼結することにより容易に得ることができる。
【0019】実施例3 実施例1と同様にCr23/Cu24/Cr25層上に
10原子%W−90原子%Zr合金薄膜層30/Au層
27を連続成膜する。本合金は弗酸系のエッチング液に
て容易にエッチングできるため、実施例1と同様に容易
に配線基板を得ることができる。また、本合金は、Zr
に比べ溶融半田耐性が数倍と良好なため、溶融半田に長
時間浸しておいても端子が殆ど侵食されず、半田付けと
しては非常に高温の350℃程度の条件でも十分に耐え
ることができる。しかし、同じ端子においてLSIの交
換のような作業を繰り返すと、接続層中のWは溶融半田
に混ざらないため結果的にZrのみが選択的に半田中に
拡散し、この拡散した部分をLSI交換により持ち去ら
れることが繰り返されることになる。その結果、接続層
表面にはWが濃縮され、ついには端子表面が溶融半田を
はじくようになるため、10回程度で接続ができなくな
る。しかし、通常は特定の端子上のLSIが10回交換
しても不良である確率は非常に小さいため、問題とはな
らないと考えられる。
【0020】Wの混合比は20原子%程度が上限で、こ
れを越えると接続層表面で溶融半田をはじくようになり
接続ができない。この特性はTiおよびHfでも同様で
あり、溶融半田耐性を無限に改善できるわけではない
が、上記組成範囲内でも実際の工程中においては十分な
耐性である。また、添加する金属としてCr,MoもW
と全く同じ効果があり、上限はやはり20原子%程度で
ある。Crを添加する場合に注意しなければならないの
は表面酸化層であり、一旦形成されると除去するのが困
難であるため、上記の如く連続成膜により表面をAu層
で保護して用いるのが望ましい。Mo,Wの場合は希弗
酸にて酸化層が比較的容易に除去できるためにAu層は
必須ではなく、半田付け工程直前に酸化層除去作業を行
うことで問題なく半田接続できる。
【0021】本実施例においては接続層の膜厚を0.1
〜0.2μm程度とすることで上記特性を発揮すること
ができるため、材料コストを補って余りあるコスト低減
ができる。薄膜形成においてもこれら合金薄膜は非磁性
のため、マグネトロンスパッタリングにより容易に形成
が可能であり、形成工程で用いるスパッタリングタ−ゲ
ットも前述の焼結法により容易に製造可能である。
【0022】実施例4 図8−1に示すごとくセラミックの基板上にCr23/
Cu24/Zr26/Au27をマグネトロンスパッタ
リング法により順次連続成膜する。図8−2、図8−3
の順に実施例1と同様に加工して配線基板とする。この
例ではZr26が配線の一部を兼ねているため、実施例
1における接着層25が不要となり製造コストを低減す
ることができる。これにSn−Pbはんだによる接続を
行うと図8−4のようにAu27が残っている部分のみ
熔融半田が濡れ、半田ボ−ル31が形成される。Zr層
26上の他の部分の表面は工程中で形成された酸化膜に
よって覆われ、熔融半田には濡れない。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、350℃程度の高温の
溶融はんだに数十分程度曝してもなお半田接続ができる
ような従来の薄膜材料の半田接続用端子では不可能であ
った溶融半田耐性が得られるため、接続部の信頼性が向
上する上に従来では不可能であった接続工程を採用する
ことができるようになる。さらにメッキ等による厚膜化
が不要になりコストも低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】Ni,Ti,Zr,Hf,NbのSnとの平衡
状態図におけるSn側の液相線の比較を示す図である。
【図2】従来例による半田接続のための端子構造を示す
図である。
【図3】従来の半田接続に用いられている金属の熔融半
田耐性を比較する図である。
【図4】NiとSnの平衡状態図である。
【図5】従来の半田接続に用いられている金属のSnと
の平衡状態図におけるSn側の液相線の比較を示す図で
ある。
【図6】実施例1による電極および配線の製造工程を示
す図である。
【図7】実施例2による電極および配線の製造工程を示
す図である。
【図8】実施例4による電極および配線の製造工程を示
す図である。
【符号の説明】
1…絶縁性基板 2…酸化防止層 3…接続層 4…接
着層 5…配線 6…Auの熔融半田耐性の特性 7…
Agの熔融半田耐性の特性 8…Cuの熔融半田耐性の
特性 9…Pdの熔融半田耐性の特性 10…Ptの熔
融半田耐性の特性11…Niの熔融半田耐性の特性 1
2…Ni−Sn平衡状態図のSn側の液相線 13…A
u−Sn平衡状態図のSn側の液相線 14…Cu−S
n平衡状態図のSn側の液相線 15…Pd−Sn平衡
状態図のSn側の液相線 16…Pt−Sn平衡状態図
のSn側の液相線 17…Ni−Sn平衡状態図のSn
側の液相線 18…Ti−Sn平衡状態図のSn側の液
相線 19…Zr−Sn平衡状態図のSn側の液相線
20…Hf−Sn平衡状態図のSn側の液相線 21…Nb−Sn平衡状態図のSn側の液相線 22…
セラミック基板 23…Cr層 24…Cu層 25…
Cr層 26…Zr層 27…Au層 28…60原子
%Ni−40原子%Zr合金薄膜層 29…Ni層 3
0…10原子%W−90原子%Zr合金薄膜層 31…
半田ボ−ル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池田 省二 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地株式 会社日立製作所生産技術研究所内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁層および該層上に電気的配線を形成し
    た配線基板または絶縁層と電気的配線とを交互に積層し
    た配線基板において、基板上の配線のうち少なくとも他
    の基板に形成された回路と該基板上の配線とをはんだに
    より接続するための接続端子の部分がTi(チタン),
    Zr(ジルコニウム)またはHf(ハフニウム)のうち
    の何れかの金属またはこれらの金属の合金により形成さ
    れていることを特徴とする配線基板。
  2. 【請求項2】請求項1記載の配線を形成する金属とNi
    (ニッケル)との合金を用いたことを特徴とする配線基
    板。
  3. 【請求項3】請求項1記載の配線を形成する金属にCr
    (クロム),Mo(モリブデン)またはW(タングステ
    ン)を0.5乃至20原子%含有させたことを特徴とす
    る配線基板。
  4. 【請求項4】請求項1,2または3記載の配線とCu
    (銅)またはCuを主成分とする合金の配線とを積層し
    た構造を有する配線であることを特徴とする配線基板。
  5. 【請求項5】請求項1,2,3または4記載の配線にお
    いて、該配線の表面のうち少なくともはんだ接続のため
    の端子部分の最表面をAu(金)またはCuで覆ったこ
    とを特徴とする配線基板。
  6. 【請求項6】請求項1,2,3,4または5記載の配線
    において、該配線と基板との間にCr,TiおよびAl
    のうちの何れかまたはこれらの合金またはこれらを積層
    した層を設けたことを特徴とする配線基板。
  7. 【請求項7】請求項1,2または3記載の金属層をマグ
    ネトロンスパッタリング法または真空蒸着法により0.
    05〜10μmの厚さに形成することを特徴とする配線
    基板の製造方法。
  8. 【請求項8】請求項4記載の配線基板の配線を形成する
    工程において、請求項1,2または3記載の金属層上に
    Au層またはCu層を形成するにあたり、該金属層とA
    u層またはCu層をマグネトロンスパッタリング法によ
    り真空中にて連続形成することを特徴とする配線基板の
    製造方法。
  9. 【請求項9】請求項5記載の配線基板の配線を形成する
    工程において、請求項1,2または3記載の金属層上に
    直接またはメッキ法により形成したNi層を介して無電
    解または電解メッキによりAu層を形成することを特徴
    とする配線基板の製造方法。
  10. 【請求項10】請求項1,2,3,4または5記載の配
    線基板を用いたことを特徴とする電子機器。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7361996B2 (en) 2004-09-08 2008-04-22 Denso Corporation Semiconductor device having tin-based solder layer and method for manufacturing the same

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