JPH05159552A - インシュレータ - Google Patents

インシュレータ

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JPH05159552A
JPH05159552A JP34879591A JP34879591A JPH05159552A JP H05159552 A JPH05159552 A JP H05159552A JP 34879591 A JP34879591 A JP 34879591A JP 34879591 A JP34879591 A JP 34879591A JP H05159552 A JPH05159552 A JP H05159552A
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outer casing
insulator
shaft portion
projection piece
vibration
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邦彦 三好
Hideo Yamazaki
秀夫 山崎
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Abstract

(57)【要約】 【目的】構造が簡単で小型化、軽量化でき、尚且つ吸振
特性の優れたインシュレータを提供する。 【構成】外部ケーシング10と圧縮コイルばね20から
成り、このうち外部ケーシング10は、あたかもタイヤ
状の二部材を軸方向に重ね合わせ、これを接合したよう
な形状を有する一体部材であり、その中央にはくびれ部
13を有し、このくびれ部13の内側には突起片14が
設けられていて、この突起片14が、外部ケーシング1
0に挿入される軸部27と連係して補助吸振構造を構成
し、突起片14によるたわみ変形又は、突起片14と軸
部27との間に形成した隙間をオリフィスとして使用す
ることによって生ずるエアークッション効果により吸振
作用を図ることを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の目的】
【産業上の利用分野】本発明は電気的、機械的或いは、
光学的手法等により動作するオーディオ・ビジュアル,
事務処理,各種自動機の制御,測定等の種々の分野で活
用されている精密機器に組み込まれ使用される緩衝部品
に関するものであって、該精密機器の動作に悪影響を及
ぼす外部振動を吸収し、該振動を短時間で収束させるイ
ンシュレータに係るものである。
【0002】
【発明の背景】従来から音響機器,光学機器,測定機器
等の各種精密機器には、その特性に悪影響を及ぼす外部
振動を抑制するため、該振動を吸収し、精密機器への振
動伝達を防止するインシュレータが広く用いられてい
る。例えば音響機器として近時急速に普及するに至った
コンパクトディスクプレーヤにあっては数μ(ミクロ
ン)単位で、フォーカス・トラッキングの各種調整を行
い、ディスクに記録された音声信号を読み取る光ピック
アップを重要部品の一つとしており、該光ピックアップ
に外部振動が直接伝わったならばフォーカス・トラッキ
ングの各種調整が困難となり、音とび等の動作不良を頻
発させることとなる。
【0003】そのため近時は、コンパクトディスクプレ
ーヤの筐体底部に設けるほか、筐体内部においてもイン
シュレータを設け、該光ピックアップ等に悪影響を及ぼ
す外部振動の抑制を行っている。そしてこのうち筐体内
部に設けられるインシュレータとしては、特に高ダンピ
ングの吸振特性の優れたものが要求され、最近ではシリ
コーンゲルを素材としたものが多く用いられるようにな
ってきている。しかしシリコーンゲルを用いるとしても
更に高ダンピングの吸振特性の優れた素材の開発を行
い、またこのシリコーンゲルからなる吸振体の作用方向
を替えたり、機構を替えることにより、いまだ改良の余
地は多いに残されている。
【0004】例えば、ハンディタイプのコンパクトディ
スクプレーヤにあっては、小型化、軽量化が余儀無くさ
れ、機構の簡素化が必要となるが、その反面において据
置きタイプのコンパクトディスクプレーヤに較べ、使用
環境に起因して振動が伝わり易いという問題があり、こ
れら機構の簡素化と、高ダンピングの吸振特性との両目
的を満足するインシュレータは未だ開発されていない。
【0005】
【開発を試みた技術的事項】本発明はこのような背景に
鑑みなされたものであって、外部ケーシングに設けた突
起片と、この外部ケーシングに挿入される軸部との連係
関係に着目し、できるだけ簡素な機構で高ダンピングの
吸振特性が実現でき、また衝撃振動にも対処し得る新規
なインシュレータを提案するものである。
【0006】
【発明の構成】
【目的達成の手段】本出願に係る第一の発明たるインシ
ュレータは、相互に振動が伝達される二部材間に設けら
れ、その振動を吸収し、振動を減衰させる吸振部材にお
いて、該吸振部材は自らの形状を圧縮又は剪断変形させ
ることにより、軸方向又は軸に直角な方向に生じた振動
を吸収する外部ケーシングと、この外部ケーシング内部
に縮設される圧縮ばねとを具えて成り、前記外部ケーシ
ングは、ほぼ筒状をなすと共に軸方向外周の中間近くに
くびれ部を有し、且つ外部ケーシング内側には突起片が
中心に向かって張り出し、この突起片は組立時において
外部ケーシング内に挿入される軸部と連係して補助吸振
構造を構成することを特徴として成るものである。
【0007】また本出願に係る第二の発明たるインシュ
レータは前記要件に加え、前記突起片は軸部と組合わさ
れることにより、突起片を挟んでその両側における外部
ケーシング内を補助クッション室としたことを特徴とし
て成るものである。
【0008】更に本出願に係る第三の発明たるインシュ
レータは前記請求項1、2記載の要件に加え、前記外部
ケーシング内側において突起片を挟んで構成される補助
クッション室は常時又は一定作動時において、互いにオ
リフィス状に連通していることを特徴として成るもので
ある。
【0009】更にまた本出願に係る第四の発明たるイン
シュレータは前記要件に加え、前記突起片の先端は前記
軸部に当接し、この突起片がたわみ変形することによっ
て補助吸振構造を構成することを特徴として成るもので
ある。
【0010】更にまた本出願に係る第五の発明たるイン
シュレータは前記請求項1、2または3記載の要件に加
え、前記突起片は軸部に対し、わずかの隙間を有して設
けられ、この隙間をオリフィスとして使用したことを特
徴として成るものである。
【0011】更にまた本出願に係る第六の発明たるイン
シュレータは前記請求項1または2記載の要件に加え、
前記軸部における突起片との作用部位は、その全範囲又
は一部範囲において、その横断面積を変化させて形成さ
れることを特徴として成るものである。
【0012】更にまた本出願に係る第七の発明たるイン
シュレータは前記請求項1、2または6記載の要件に加
え、前記軸部における突起片との作用部位は、軸方向の
任意の一点の横断面積を最小とし、漸次一方向又は互い
に逆方向に向かってその横断面積が増大するように構成
され、尚且つ横断面積最小の位置では、少くとも突起片
は軸部に対しわずかの隙間を有して設けられ、また横断
面積が漸次増大していく作用部位途中では、突起片は軸
部に対し当接し得るように設けられていることを特徴と
して成るものである。
【0013】更にまた本出願に係る第八の発明たるイン
シュレータは前記請求項1、2、3または4記載の要件
に加え、前記突起片は軸部における作用部位に対し、そ
の先端が係止状態に支持されることを特徴として成るも
のである。
【0014】更にまた本出願に係る第九の発明たるイン
シュレータは前記各要件に加え、前記外部ケーシングは
シリコーンゲルを素材として構成されることを特徴とし
て成るものである。
【0015】更にまた本出願に係る第十の発明たるイン
シュレータは前記各要件に加え、前記圧縮ばねは前記突
起片を挟んで両方向に1個ずつ設けられることを特徴と
して成るものである。これらをもって前記目的を達成し
ようとするものである。
【0016】
【発明の作用】本発明のインシュレータに外部振動が伝
わると、微小振動に対しては外部ケーシング内側に設け
られる突起片と、外部ケーシングに挿入される軸部とが
連係して構成される補助吸振構造によって吸振作用が行
なわれる。また振動振幅の大きな振動に対しては、これ
に加えて外部ケーシング自体の圧縮または剪断変形も相
まって吸振作用が行なわれ、更に大きな衝撃振動に対し
ては圧縮ばねの圧縮変形に伴う効力が作用する。
【0017】また突起片を挟んでその両側における外部
ケーシング内を補助クッション室とした場合には、補助
クッション室におけるエアーのクッション作用も振動吸
収に作用する。
【0018】また突起片を挟んで両側に形成される補助
クッション室をオリフィス状に連通した場合には、両補
助クッション室に圧力変化が生じ、これに伴うエアーク
ッション作用により吸振作用が行なわれる。
【0019】また突起片の先端を軸部に当接することに
より補助吸振構造を構成した場合には該突起片は、軸部
との当接部と外部ケーシングとの取付け部とを支点とし
てたわみ変形し、このたわみ変形により吸振作用が行な
われる。
【0020】また突起片と軸部との間にわずかの隙間を
設けた場合には、この隙間がオリフィスとして作用し、
これに伴うエアークッション作用による吸振作用が行な
われる他、軸に直角な方向の振動に対する抗力増大が図
られる。
【0021】また軸部における突起片との作用部位を横
断面積が漸次変化するように形成し、尚且つ横断面積最
小の位置では、突起片は軸部に対し、わずかの隙間を有
し、また横断面積が漸次増大していく作用部位途中で
は、突起片は軸部に対して当接するように構成した場合
には、軸部における作用部位と突起片との相対位置の変
化により、前記隙間がオリフィスとして作用し、エアー
クッション作用が行なわれ、また他の位置では突起片が
軸部に当接し、突起片のたわみ変形に伴う吸振作用が行
われる。
【0022】また前記突起片の先端を軸部における作用
部位に係止するようにした場合には、突起片の作用部位
への当接がより確実となり、ある程度大きな外部振動に
対しても、当接位置がずれることもなく突起片のたわみ
変形による吸振作用がより広い範囲で行われる。
【0023】更に外部ケーシングの素材としてシリコー
ンゲルを用いた場合には、より高ダンピングの減衰特性
が得られるようになり、また衝撃荷重に伴う圧縮ばねの
反発力も抑制される。
【0024】更に圧縮ばねを、突起片を挟んで両方向に
1個ずつ設けた場合には、軸方向の過剰振幅に対して両
方向からこれを抑制でき、また使用に際しても、取付け
方向の制約を受けなくなる。
【0025】
【実施例】以下本発明のインシュレータについて図面に
基づいて具体的に説明する。尚説明にあたっては本発明
のインシュレータの基本的構成を3種に分類し、それぞ
れの構成のインシュレータについて、その構造、作動状
態を適宜部分的構成を異ならせた他の実施例を折り混ぜ
ながら順番に説明する。
【0026】
【第1の実施例】即ち図1〜8に示す実施例である。図
中符号1に示すものが本発明のインシュレータであって
このものは、例えば図1に示すようなハンディーサイズ
のコンパクトディスクプレーヤー2(以下CDプレーヤ
と略称を用いる。)に適用される。具体的にはCDプレ
ーヤ2のボディー又はフレームを支持枠3とし、この支
持枠3と、これによって支持される駆動部ハウジング5
との間に本発明のインシュレータ1は設けられる。因み
にこの駆動部ハウジング5にはコンパクトディスクAに
記録された情報の読み取りをつかさどる光ピックアップ
6や、この光ピックアップ6をコンパクトディスクAの
半径方向に移動させる摺動機構7及びディスクモータM
等が配設されている。また図中符号9に示すものはコン
パクトディスクAの脱着の際開閉する上蓋である。
【0027】そして本発明のインシュレータ1の第1の
実施例の構造としては、図1〜3に示すように、自らの
形状を圧縮又は剪断変形させることにより、軸方向又は
軸に直角な方向に生じた振動を吸収する外部ケーシング
10と、この外部ケーシング10の内部に縮設され、主
に軸方向の抗力増大に寄与する圧縮ばねの一例である圧
縮コイルばね20とから成る。このうち外部ケーシング
10はほぼ円筒状をなすものであって、あたかもタイヤ
状の二部材を軸方向に重ね合わせこれを接合し、中央の
くびれ部を境にして上下対称形状に形成したような変形
チューブの一体部材である。そしてこのような形状を有
する外部ケーシング10の上部下部の端面を符号11で
示し、その周胴部を符号12で示し、その中央のくびれ
部を符号13で示す。そしてこのうち端面11には後述
する取付ネジ26の受入口となる挿入口11aが設けら
れ、くびれ部13は前記駆動部ハウジング5と結合する
溝が周胴部12の全周に亘り刻設されたものとなってい
る。
【0028】また中央のくびれ部13の内側には突起片
14が中心に向かって張り出すように設けられ、後述す
る取付ネジ26の軸部27の作用部位30にその先端を
当接させている。尚この突起片14は図1〜3に示す実
施例では、外部ケーシング5の内周面に周縁状に設けた
が例えば図4(a)に示すように複数の棒状の突起片1
4を設けたり、図4(b)に示すよう歯形状に形成した
突起片14とすることもできる。
【0029】また突起片14は前記図1〜3に示す実施
例ではくびれ部13の内側に1箇所のみ設けているが、
図5(a)に示すように取付ネジ26の軸方向に多段状
に複数箇所突起片14を設けるようにすることもでき
る。更に突起片14の縦断面形状も図5(b)、(c)
に示すように途中にくぼみ14aや屈曲部14bを設
け、突起片14のたわみ特性に変化を与えることともで
きる。更にまた図5(d)に示すように突起片14を厚
肉に構成し、その作用長さを短くすることで、たわみ変
形に伴う振動吸収より、剪断変形に伴う振動吸収を増大
させた構造とすることもできる。尚図5(d)において
符号26bに示すものは、スペーサであって、この実施
例では取付ネジ26に溝部28を形成する代わりに、こ
のスペーサ26bを3部材に分割し、上部及び下部のス
ペーサ要素にフランジを設け、この間に他のスペーサ要
素を挟持することで溝部28を実質的に形成し、突起部
14との係合を図っている。そして突起片14と軸部2
7との相関的組合せが補助吸振構造を構成する。
【0030】そしてこの外部ケーシング10の素材とし
てはシリコーンゲルを一例として使用する。具体的に
は、本発明に用いるシリコーンゲルとしては例えば次式
[1]で示されるシリコーンゲルの原液たるジオルガノ
ポリシロキサン(以下A成分という): RR1 2SiO−(R2 2SiO)n SiR1 2R・・・[1] [ただし、Rはアルケニル基であり、R1 は脂肪族不飽
和結合を有しない一価の炭化水素基であり、R2 は一価
の脂肪族炭化水素基(R2 のうち少なくとも50モル%
はメチル基であり、アルケニル基を有する場合にはその
含有率は10モル%以下である)であり、nはこの成分
の25℃における粘度が100〜100000cSt にな
るような数である]と、25℃における粘度5000cS
t 以下であり、1分子中に少なくとも2個のSi原子に直
接結合した水素原子を有するシリコーンゲルの原液たる
オルガノハイドロジェンポリシロキサン(B成分)とか
らなり、且つこのB成分中のSi原子に直接結合してい
る水素原子の合計量に対するA成分中に含まれるアルケ
ニル基の合計量の比(モル比)が0.1〜0.2になる
ように調整された混合物を硬化させることにより得られ
る付加反応型シリコーンコポリマーであって、JIS K(K-
2207-1980 50g 荷重)で測定した針入度が5〜250で
あり、且つ剪断周波数0.01〜10ヘルツにおける損
失係数(tan δ)が0.1〜2の範囲内にある硬化物で
ある。
【0031】このシリコーンゲルについてさらに詳しく
説明すると、上記A成分は直鎖状の分子構造を有し、分
子の両末端にあるアルケニル基RがB成分中のSi原子に
直接結合した水素原子と付加して架橋構造を形成するこ
とができる化合物である。この分子末端に存在するアル
ケニル基は、低級アルケニル基であることが好ましく、
反応性を考慮するとビニル基が特に好ましい。
【0032】また分子末端に存在するR1 は、脂肪族不
飽和結合を有しない一価の炭化水素基であり、このよう
な基の具体例としてはメチル基、プロピル基及びヘキシ
ル基等のようなアルキル基、フェニル基並びにフロロア
ルキル基を挙げることができる。
【0033】上記[1]式においてR2 は一価の脂肪族
炭化水素であり、このような基の具体的な例としては、
メチル基、プロピル基及びヘキシル基等のようなアルキ
ル基並びにビニル基のような低級アルケニル基を挙げる
ことができる。ただしR2 のうち少なくとも50モル%
はメチル基であり、R2 がアルケニル基である場合に
は、アルケニル基は10モル%以下の量であることが好
ましい。アルケニル基の量が10モル%を越えると架橋
密度が高くなり過ぎて高粘度になりやすい。またnは、
このA成分の25℃における粘度が通常は100〜10
0000cSt 、好ましくは200〜20000cSt の範
囲内になるように設定される。
【0034】上記のB成分は、A成分の架橋剤でありSi
原子に直接結合した水素原子がA成分中のアルケニル基
と付加してA成分を硬化させる。B成分は上記のような
作用を有していればよく、B成分としては直鎖状、分岐
した鎖状、環状あるいは網目状などの種々の分子構造の
ものが使用できる。
【0035】また、B成分中のSi原子には水素原子の
他、有機基が結合しており、この有機基は通常メチル基
のような低級アルキル基である。さらに、B成分の25
℃における粘度は通常は5000cSt 以下、好ましくは
500cSt 以下である。このようなB成分の例として
は、分子両末端がトリオルガノシロキシ基で封鎖された
オルガノハイドロジェンポリシロキサン、ジオルガノシ
ロキサンとオルガノハイドロジェンシロキサンとの共重
合体、テトラオルガノテトラハイドロジェンシクロテト
ラシロキサン、HR1 2SiO 1/2単位とSiO 4/2単位とか
らなる共重合シロキサン、及びHR1 2SiO 1/2単位とR
1 3SiO 1/2単位とSiO 4/2単位とからなる共重合体ポリ
シロキサンを挙げることができる。ただし上記式におい
てはR1 は前記と同じ意味である。
【0036】そして上記のB成分中のSiに直接結合して
いる水素原子の合計モル量に対するA成分中のアルケニ
ル基の合計モル量との比率が通常は0.1〜2.0、好
ましくは0.1〜1.0の範囲内になるようにA成分と
B成分とを混合して硬化させることにより製造される。
【0037】この場合の硬化反応は、通常は触媒を用い
て行われる。ここで使用される触媒としては、白金系触
媒が好適であり、この例としては微粉砕元素状白金、塩
化白金酸、酸化白金、白金とオレフィンとの錯塩、白金
アルコラート及び塩化白金酸とビニルシロキ酸との錯塩
を挙げることができる。このような錯塩はA成分とB成
分との合計重量に対して通常は0.1ppm ( 白金換算
量、以下同様 )以上、好ましくは0.5ppm 以上の量で
使用される。このような触媒の量の上限については特に
制限はないが、例えば触媒が液状である場合、あるいは
溶液として使用することができる場合には200ppm 以
下の量で十分である。
【0038】上記のようなA成分、B成分及び触媒を混
合し、室温に放置するか、あるいは加熱することにより
硬化して本発明で使用されるシリコーンゲルが生成す
る。このようにして得られたシリコーンゲルは、JIS K
(K-2207-1980 50g 荷重)で測定した針入度が通常5〜
250を有する。尚このようなシリコーンゲルの硬度
は、上記A成分とB成分とにより形成された架橋構造に
よって変動する。
【0039】またシリコーンゲルの硬化前の粘度及び硬
化後の針入度は両末端がメチル基であるシリコーンオイ
ルを、得られるシリコーンゲルに対して5〜75重量%
の範囲内の量であらかじめ添加することにより調整する
ことができる。このようにシリコーンゲルは上記のよう
にして調整することもできるし、また市販されているも
のを使用することもできる。
【0040】本発明で使用することができる市販品の例
としては、CF5027、TOUGH−3、TOUGH
−4、TOUGH−5、TOUGH−6、TOUGH−
7、(トーレ・ダウコーニングシリコーン社製)やX3
2−902/cat 1300(信越化学工業株式会社
製)、F250−121(日本ユニカ株式会社製)等を
挙げることができる。
【0041】尚、上記A成分、B成分及び触媒の他に、
チクソトロピー性付与剤、顔料、硬化遅延剤、難燃剤、
充填剤等をシリコーンゲルの特性を損なわない範囲内で
配合することもでき、また微小中空球体のフィラーを混
入してなるシリコーンゲルを用いてもよく、このような
材料としては日本フィライト株式会社製造のフィライト
(登録商標)や同社販売のエクスパンセル(登録商標)
等が例示できる。
【0042】そして更に好適なシリコーンゲルとして
は、シリコーンゲルの原液たるジオルガノポリシロキサ
ンとして低分子量物を低減したものを使用して製造され
たシリコーンゲルがある。即ち、前記A成分として1分
子中に2個以上のケイ素原子結合アルケニル基を含有
し、25℃における粘度が50〜100000センチポ
アズであり、且つ4重量体から20重量体までの環状ジ
オルガノポリシロキサンの含有量が、0.5重量%以下
であるジオルガノポリシロキサンを適用したものがそれ
である。因みにかかる特性のシリコーンゲルを使用すれ
ば、本発明のスペーサ1が電子基板8と組み合わされた
場合においても、オルガノポリシロキサンガスに起因す
る電気開閉接点の導電障害を防止できる。またこれに加
えて、更にこれらの組成物にチクソトロピー付与剤を配
合した方が好ましく、かかる付与剤としては比表面積5
0m2 /g以上のシリカ微粉が挙げられる。尚このよう
なシリコーンゲルの市販品の例としては、EMX−00
8(トーレ・ダウコーニングシリコーン社製),VP7
612(ワッカーケミカルズイーストアジア社製)等が
ある。
【0043】次に圧縮ばねについて説明する。この圧縮
ばねは、実施例に示す圧縮コイルばね20が最も一般的
であるが、いわゆる竹の子ばね等他のタイプでも可能で
あれば適用して差し支えない。図1〜3に示す実施例で
は圧縮コイルばね20は突起片14を挟んで上下に1個
ずつ計2個設けられ、前記保持部15によりその端部を
保持され、外部ケーシング10内に縮設されて成る。圧
縮コイルばね20の材質としては、ピアノ線、ばね鋼等
の金属製のものの他強化プラスチック製のものも使用で
きる。
【0044】そしてこのようにして成る本発明のインシ
ュレータ1を支持枠3と被支持部材たる駆動部ハウジン
グ5との間にセットするに当たっては、先ず外部ケーシ
ング10の弾性を利用して駆動部ハウジング5における
取付口8に外部ケーシング10のくびれ部13が係合す
るように嵌め込む。次いで上方よりワッシャ25及び支
持枠3内に設けられるサブフレーム4等を介して取付ネ
ジ26により支持枠3に固定してなる。
【0045】そしてこのようにしてインシュレータ1が
支持枠3と駆動部ハウジング5との間に取り付けられた
状態においては、突起片14の先端が取付ネジ26にお
ける軸部27の作用部位30に当接する。因みにこのよ
うに構成されることによって、外部ケーシング10内が
突起片14を挟んで両側に2分されるものであって、多
くは軸部27を垂直に立てて使用することから、これら
2室を一例として上部室10a、下部室10bとし、こ
れらはいわゆるエアクッション的な作用をも奏すること
から補助クッション室として定義する。尚この場合にお
いて補助クッション室内の圧力の増減に対しては、外部
ケーシング10による弾性変形によって対処できるが、
例えば図9に示すように突起片14に細孔Hを1個又は
複数個設けておき、この細孔Hをオリフィスとして使用
することにより、エアークッシヨン作用を行うようにす
ることもできる。
【0046】尚細孔Hの形状としては図9に示すような
円形の他、スリット状のもの或いは細孔Hに開閉機構を
設けたり、逆止弁を設けることにより、外部振動の大き
さに応じて細孔Hの開閉制御を行うようにすることもで
きる。また突起片14の軸部側端縁乃至は全体の断面形
状を上下非対称とすることにより突起片14それ自体逆
止弁様の作用ができるようにして、上部室10aと下部
室10bとの間における緩衝作用に特性をもたせるよう
にすることもできる。
【0047】尚図1〜3に示す実施例では、より係止状
態を確実にするため取付ネジ26における軸部の一部を
切除し溝部28を形成し、この溝部28に突起片14の
先端を結合させている。また作用部位30が設けられる
箇所としては、図1〜3に示す実施例に示すように取付
ネジ26における軸部27の他、図7(a)に示すよう
に支持枠3にスタットボルト状にピン26aを立ち上
げ、これを軸部27として、その一部に作用部位30を
設けるようにすることができる。また図7(b)に示す
ように取付ネジ26に対し、スリーブ状のスペーサ26
bを別途取付け、これを軸部27として、その一部を作
用部位30として用いることもできる。
【0048】また本発明のインシュレータ1の第1の実
施例については更に図8に示すような、バリエーション
が存在する。即ち図8に示す実施例は図1〜3に示す実
施例において2個設けていた圧縮コイルばね20を1個
のみとし、更に突起片14を設ける位置を外部ケーシン
グ10におけるくびれ部13からやや上方としたもので
ある。具体的には圧縮コイルばね20は突起片14の下
方のみに設け、その上方に設けられる突起片14を幾分
傾斜させた構造とする。尚このように突起片14を傾斜
させて設けるのは、圧縮コイルばね20を設けていない
ことによる外部振動に対する抗力不足を補うためであ
る。また圧縮コイルばね20を下側に設けているのは駆
動部ハウジング5を常時下支えしており、支持枠3に伝
わる外部振動が直接伝達される部位であり抗力を比較的
大きくとる必要があるからである。
【0049】次にこのようにしてなる本発明のインシュ
レータ1の第1の実施例の作動状態について図6に示す
作動原理図に基づいて説明する。先ず支持枠3に伝わる
外部振動のうち振動振幅の小さな、微小振動に対しては
図6(a)に示すように軸部27における作用部位30
にその先端を当接している突起片14が、この当接部を
支点としてたわみ変形することにより、振動を吸収す
る。そして更に振動振幅の大きな外部振動に対しては図
6(b)に示すように圧縮コイルばね20が作用し、こ
の圧縮コイルばね20が圧縮変形することにより振動吸
収並びに衝撃荷重に対する緩衝作用をなす。またこの際
外部ケーシング10自体が圧縮又は剪断変形することに
よっても振動吸収は行われる。尚この場合、圧縮コイル
ばね20が圧縮変形するとそれに伴う反発力が問題とな
るが、該反発力は外部ケーシング10の周胴部12が伸
張することによって吸収されるからこの反発力が吸振特
性に悪影響を及ぼす心配はない。
【0050】
【第2の実施例】即ち図10、11に示す実施例であ
る。インシュレータ1の概ねの構成は、前記1〜3に示
す第一の実施例と同じである。ただ吸振作用を行う突起
片14と軸部27との構成が多少異なる。即ち図1〜3
に示す第1の実施例においては、突起片14の先端が軸
部27に当接するといった構成を採っていたが、図10
に示す実施例の場合には、突起片14は軸部27に対し
振動が生じていない状態においては、接触していない。
【0051】具体的に述べれば取付ネジ26における軸
部27の作用部位30が、他の軸部27に比べ多少細径
に形成されており、この作用部位30においては、外部
ケーシング10内側に形成される突起片14がわずかの
隙間を有して臨んでいる。具体的には本実施例では軸径
2mmの軸部27を作用部位30においては軸径1.9mm
に縮径し、これに臨む突起片14の隙間を0.5mmに設
定した。尚これら各部材の寸法は、インシュレータ1自
体の大きさによっても変動するものであって厳密にこれ
らの数値にはこだわらない。従って、後述する作動状態
に示す作動が可能であり、所定の吸振効果が期待できる
ものであれば種々の寸法設定が可能である。
【0052】尚本実施例においても前記第1の実施例の
項で述べた部材の一部の構造を異ならせた種々の変形例
が採用できる。具体的には図5(a)に示すように突起
片14を複数段設けたり、図5(b)、(c)に示すよ
うに突起片14の一部にくぼみ14aや屈曲部14bを
設けることも可能であり、更にたわみ変形に伴う振動吸
収作用より剪断変形に伴う振動吸収作用を増大させた図
5(d)に示すような形状に突起片14を構成すること
もできる。また軸部27としても取付ネジ26を利用す
る他図7(a)に示すように支持枠3から立ち上げたピ
ン26aを利用したり、図7(b)に示すようにスペー
サ26bを利用することもできる。この他図8に示すよ
うに突起片14の設置箇所を変更した変形例も採用し得
る。
【0053】次にこのようにしてなる本発明のインシュ
レータの第2の実施例の作動状態について図11に示す
作動原理図に基づいて説明する。先ず支持枠3に伝わる
外部振動が極めて小さい極微小振動に対しては、主に外
部ケーシング10自体の圧縮又は剪断変形により振動吸
収が行われる。そして外部振動が大きくなるに連れて、
突起片14と軸部27との作用により振動吸収が行われ
るようになってくる。即ち、外部振動の水平方向成分に
より突起片14は軸部27における作用部位30に当接
するようになり、この状態で軸方向の外部振動が生ずれ
ば、前記図1〜3に示す第1の実施例と同様に突起片1
4はたわみ変形し、これにより振動吸収が行われる。
【0054】また軸方向の外部振動に対しては、突起片
14と軸部27における作用部位30との隙間がオリフ
ィスとして作用し、外部ケーシング10の圧縮変形とも
相まって、外部ケーシング10の内側において突起片1
4を挟んで両側に形成される補助クッション室たる上部
室10aと下部室10b内のエアーがエアークッション
として働くから、このエアークッションによっても振動
吸収が行われる。
【0055】そして更に大きな外部振動に対しては、前
記図1〜3に示す第1の実施例同様圧縮コイルばね20
が作用し、この圧縮コイルばね20が圧縮変形すること
により振動吸収並びに衝撃荷重に対する緩衝が行われ
る。
【0056】
【第3の実施例】即ち図12、13に示す実施例であ
る。インシュレータ1の概ねの構成は前記図1〜3に示
す第1の実施例、図10、11に示す第2の実施例と同
じである。ただ吸引作用を行う突起片14と軸部27と
の構成が多少異なる。即ち図12、13に示す第3の実
施例では前記図1〜3に示す第1の実施例における突起
片14のたわみ変形による吸振作用と前記図10、11
に示す第2の実施例における突起片14と軸部27との
間に形成される隙間によるオリフィス効果による吸振作
用とを軸部27における作用部位30の位置の相違によ
って選択使用可能としたものである。
【0057】具体的には軸部27における作用部位30
を、中央を最小径とし漸次上方、下方の端部に向かうに
したがって、その軸径を増大させ、湾曲凹陥状に構成
し、作用部位30の中央の細径部30aに対しては突起
片14がわずかの隙間を有して臨んでいる。また漸次軸
径を増大させる軸部27における作用部位途中において
は、突起片14が作用部位30における凹陥面に当接す
るような寸法設定となっている。
【0058】尚作用部位30の形状としては図12に示
すような湾曲凹陥状の他、図14(a)に示すように細
径部30aからテーパー状に軸部27の横断面積を漸次
増大させたものや図14(b)に示すように細径部30
aを作用部位30の中央ではなく、いずれか一方の側に
傾寄らせて設け、この細径部30aから一方向のみに湾
曲凹陥面やテーパー面を形成したものも採用し得る。尚
図14(b)のように一方の側のみに横断面積が漸次増
大する形状の作用部位30を適用した場合には、駆動部
ハウジング5等の荷重が常時外部ケーシング10にかか
っていることから細径部30aを作用部位30の上方に
設け、下方にいくに連れ漸次軸部27の横断面積が増大
していくように配し、主に下方にかかる荷重に対する抗
力を増強させるように使用することが望ましい。
【0059】また本実施例においても前記第1の実施例
の項で述べた、部材の一部の構造を異ならせた種々の変
形例が採用できる。具体的には、図5(a)に示すよう
に突起片14を複数段設けたり、図5(b)、(c)に
示すように突起片14の一部にくぼみ14aや屈曲部1
4bを設けることも可能であり、更にたわみ変形に伴う
振動吸収作用より剪断変形に伴う振動吸収作用を増大さ
せた図5(d)に示すような形状に突起片14を構成す
ることもできる。また軸部27としても取付ネジ26を
利用する他、図7(a)に示すように支持枠3から立ち
上げたピン26aを利用したり、図7(b)に示すよう
にスペーサ26bを利用することもできる。この他図8
に示すように突起片14の設置箇所を変更した変形例も
採用し得る。
【0060】次にこのようにしてなる本発明のインシュ
レータの第3の実施例の作動状態について図13に示す
作動原理図に基づい説明する。先ず支持枠3に伝わる外
部振動が極めて小さい極微小振動に対しては、主に外部
ケーシング10自体の圧縮又は剪断変形により振動吸収
が行われる。そして外部振動が大きくなるに連れて、突
起片14と軸部27との作用により振動吸収が行われる
ようになってくる。即ち、外部振動の水平方向成分によ
り突起片14は軸部27における作用部位30に当接す
るようになり、この状態で軸方向の外部振動が生ずれ
ば、前記図1〜3に示す第1の実施例と同様に突起片1
4はたわみ変形し、これにより振動吸収が行われる。
【0061】また軸方向の外部振動に対しては、突起片
14と軸部27における作用部位30との隙間がオリフ
ィスとして作用し、外部ケーシング10の圧縮変形とも
相まって、外部ケーシング10内側に形成される上部室
10aと下部室10b内のエアーがエアークッションと
して働くから、このエアークッションによっても振動吸
収が行われる。
【0062】そして更に軸方向の外部振動が大きくなる
と突起片14と軸部27における作用部位30との相対
位置が変動し、突起片14が作用部位30の漸次その軸
径を増大させる湾曲凹陥面の一部に当接するようにな
り、この当接部を支点として主に突起片14によるたわ
み変形に伴う吸振作用が行われるようになる。
【0063】また更に大きな外部振動に対しては、前記
図1〜3に示す第1の実施例及び前記図10、11に示
す第2の実施例同様圧縮コイルばね20が作用し、この
圧縮コイルばね20が圧縮変形することにより振動吸収
並びに衝撃荷重に対する緩衝が行われる。
【0064】
【発明の効果】本発明のインシュレータ1は以上説明し
た構成を有するものであり、このような構成を有するこ
とにより以下のような効果を発揮する。先ず本発明のイ
ンシュレータ1は外部ケーシング10と圧縮コイルばね
20とから成る二物品のみにより構成されており、また
取付けに際して使用される取付ネジ26を吸振作用を行
うに当たり利用するという比較的簡単な構成を有してい
るから、小型化、軽量化に寄与でき、図1に示すような
ハンディタイプのCDプレーヤ2用のインシュレータと
しては最適なものである。また外部ケーシング10自体
の圧縮又は剪断変形による振動吸収に加え、突起片14
と軸部27との相関関係に伴う振動吸収も相まって、吸
振特性の向上も図れる。
【0065】また、図1〜3に示す第1の実施例の場合
には、軸部27に当接することによって生ずる突起片1
4のたわみ変形及び補助クッション室内のエアークッシ
ョン作用により振動吸収が行われ、前述したように吸振
特性の向上が図れる他、部材の取付けが容易とな組立コ
ストの軽減にも役立つ。またインシュレータ1に作用す
る水平方向の振動成分に対する抗力増大にも役立ちこれ
により、水平方向のみならず縦方向にも設置でき、設置
範囲が拡がる。更に減衰特性としては単に外部ケーシン
グ10の圧縮又は剪断変形による場合と比較し、共振倍
率が多少高くなるが高周波域における振動伝導率が低
く、主に高周波域における振動吸収用として使用に適す
る。
【0066】また図10、11に示す第2の実施例の場
合には突起片14と軸部27における作用部位30との
隙間がオリフィスとして作用し上部室10aと下部室1
0b内のエアークッションが働き、これにより吸振特性
向上が図れる。また減衰特性としては、全周波域を通
じ、比較的なだらかな特性を示し、ほぼ全周波域わたっ
て広い範囲で使用できる。
【0067】更に図12、13に示す第3の実施例の場
合には、前記図1〜3に示す第1の実施例における突起
片14のたわみ変形に伴う吸振作用と、図10、11に
示す第2の実施例におけるエアークッション効果に伴う
吸振作用が突起片14と作用部位30との相対位置の変
化に伴い選択され、複次的な吸振作用が行われる。
【0068】この他、突起片14を作用部位30に係止
するようにした場合には、突起片14の作用部位30へ
の圧接がより確実となり、振動振幅の大きな外部振動に
対しても突起片14先端の作用部位30との接触部の位
置ズレが防止でき、より大きな外部振動にも突起片14
のたわみ変形による振動吸収が行えるようになる。
【0069】また、外部ケーシング10の材質を先に述
べた成分より成るシリコーンゲルによって構成すれば、
より高ダンピングの吸振特性が得られ、圧縮コイルばね
20による反発力もより抑制できる。
【0070】更に圧縮コイルばね20を突起片14を挟
んで上下に1個ずつ設けた場合には、下向きに作用する
過剰振幅のみならず上向きに作用する過剰振幅をも抑制
でき、また取付けに際しても上下対象の構造となるか
ら、組立が容易となる。そしてこれら各効果が相乗的に
作用し、構造が簡単で小型化、軽量化でき、尚且つ吸振
特性の優れたインシュレータが得られるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインシュレータの第1の実施例の使用
状態を示す分解斜視図である。
【図2】同上インシュレータを拡大して示す分解斜視図
である。
【図3】同上半縦断面図である。
【図4】突起片の横断面形状を異ならせた他の二種の実
施例を示す横断平面図である。
【図5】突起片の縦断面形状を異ならせた他の種々の実
施例を示す縦断側面図である。
【図6】本発明のインシュレータの第1の実施例の作動
状態を示す作動原理図である。
【図7】軸部を設ける箇所を異ならせた二種の実施例を
示す縦断側面図である。
【図8】突起片を設ける位置を異ならせた他の実施例を
示す半縦断面図である。
【図9】突起片に細孔を設けた実施例を示す縦断面図で
ある。
【図10】本発明のインシュレータの第2の実施例を示
す縦断面図である。
【図11】同上作動原理図である。
【図12】本発明のインシュレータの第3の実施例を示
す縦断面図である。
【図13】同上作動原理図である。
【図14】軸部における作用部位の形状を異ならせた二
種の実施例を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 インシュレータ 2 コンパクトディスクプレーヤ(CDプレーヤ) 3 支持枠 4 サブフレーム 5 駆動部ハウジング 6 光ピックアップ 7 摺動機構 8 取付口 9 上蓋 10 外部ケーシング 10a 上部室 10b 下部室 11 端面 11a 挿入口 12 周胴部 13 くびれ部 14 突起片 14a くぼみ部 14b 屈曲部 15 保持部 15a 保持部 15b 保持部 20 圧縮コイルばね 25 ワッシャ 26 取付ネジ 26a ピン 26b スペーサ 27 軸部 28 溝部 30 作用部位 30a 細径部 M ディスクモータ A コンパクトディスク H 細孔

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相互に振動が伝達される二部材間に設け
    られ、その振動を吸収し、振動を減衰させる吸振部材に
    おいて、該吸振部材は自らの形状を圧縮又は剪断変形さ
    せることにより、軸方向又は軸に直角な方向に生じた振
    動を吸収する外部ケーシングと、この外部ケーシング内
    部に縮設される圧縮ばねとを具えて成り、前記外部ケー
    シングは、ほぼ筒状をなすと共に軸方向外周の中間近く
    にくびれ部を有し、且つ外部ケーシング内側には突起片
    が中心に向かって張り出し、この突起片は組立時におい
    て外部ケーシング内に挿入される軸部と連係して補助吸
    振構造を構成することを特徴とするインシュレータ。
  2. 【請求項2】 前記突起片は軸部と組合わされることに
    より、突起片を挟んでその両側における外部ケーシング
    内を補助クッション室としたことを特徴とする請求項1
    記載のインシュレータ。
  3. 【請求項3】 前記外部ケーシング内側において突起片
    を挟んで構成される補助クッション室は常時又は一定作
    動時において、互いにオリフィス状に連通していること
    を特徴とする請求項2記載のインシュレータ。
  4. 【請求項4】 前記突起片の先端は前記軸部に当接し、
    この突起片がたわみ変形することによって補助吸振構造
    を構成することを特徴とする請求項1、2または3記載
    のインシュレータ。
  5. 【請求項5】 前記突起片は軸部に対し、わずかの隙間
    を有して設けられ、この隙間をオリフィスとして使用し
    たことを特徴とする請求項3記載のインシュレータ。
  6. 【請求項6】 前記軸部における突起片との作用部位
    は、その全範囲又は一部範囲において、その横断面積を
    変化させて形成されることを特徴とする請求項1、また
    は2記載のインシュレータ。
  7. 【請求項7】 前記軸部における突起片との作用部位
    は、軸方向の任意の一点の横断面積を最小とし、漸次一
    方向又は互いに逆方向に向かってその横断面積が増大す
    るように構成され、尚且つ横断面積最小の位置では、少
    くとも突起片は軸部に対しわずかの隙間を有して設けら
    れ、また横断面積が漸次増大していく作用部位途中で
    は、突起片は軸部に対し当接し得るように設けられてい
    ることを特徴とする請求項6記載のインシュレータ。
  8. 【請求項8】 前記突起片は軸部における作用部位に対
    し、その先端が係止状態に支持されることを特徴とする
    請求項4記載のインシュレータ。
  9. 【請求項9】 前記外部ケーシングはシリコーンゲルを
    素材として構成されることを特徴とする請求項1、2、
    3、4、5、6、7または8記載のインシュータ。
  10. 【請求項10】 前記圧縮ばねは前記突起片を挟んで両
    方向に1個ずつ設けられることを特徴とする請求項1、
    2、3、4、5、6、7、8または9記載のインシュレ
    ータ。
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