JP4931073B2 - 音響信号発生用圧電装置 - Google Patents

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本発明は、音声電気信号を音響振動に変換して人体頭部の一部に伝え、この振動が聴覚器官に伝わることにより音を認識させる骨伝導スピーカ用の音響信号発生用装置に関し、特に圧電素子を利用した音響信号発生用圧電装置に関する。
携帯電話機や固定電話機のハンドセット、そして、ヘッドホンなどの音声や音楽のインターフェースとして、音声電気信号を音響振動に変換して人体頭部の一部に伝え、この振動が聴覚器官に伝わることにより、その利用者に音を認識させる骨伝導スピーカが使用されている。
骨伝導スピーカを携帯電話機や携帯端末機器等に使用する場合には、その音響信号発生装置には、出来る限りの小型化と高出力が要求される。このため、印加される信号に対し、より大きな出力を、より簡単な構造で得られることが好ましい。そこで、この目的に適ったものとして、特許文献1に略コの字型の構造の変位拡大機構を持つ音響信号発生用圧電装置が示されている。
その構造の断面図を図8に示す。図8において、電気信号の振動的変化を機械振動に変換する積層型圧電素子2と、積層型圧電素子2が発生した機械振動による変位を拡大する拡大機構部である変位拡大レバー1と、変位拡大レバー1が拡大した変位による機械振動を音響振動として外部へ伝達するための音響振動部であるパッド16とからなり、変位拡大レバー1が変位拡大レバー弾性部1cと、その両端にそれぞれ一端が一体として結合され、積層型圧電素子2をその振動方向に挟んで互いに対向して配置された変位拡大レバーベース部1aおよび変位拡大レバー振動出力部1bとからなり、変位拡大レバー振動出力部1bはパッド16と結合して音響振動出力部を構成し、変位拡大レバーベース部1aと変位拡大レバーベース部1aに固定されたベース錘3とにより構成されたベース部と変位拡大レバー振動出力部1bは変位拡大レバー弾性部1cより高い剛性を有し、ベース部は音響振動出力部より大きな質量を有している。
変位拡大レバー1は略コ字型の形状となっており、量産に適した鋼板のプレス成形加工にて作られている。この変位拡大機構は、コ字型の対向する上下辺間すなわち上辺である変位拡大レバー振動出力部1bと下辺である変位拡大レバーベース部1aの間に積層型圧電素子2を配して、この積層型圧電素子2の積層方向の伸縮変位でコの字の開放端側、即ち変位拡大レバー振動出力部1bと変位拡大レバーベース部1aが変位拡大レバー弾性部1cと弾性的に結合されている側と反対側の先端部が互いに開くように変位し、この先端側の相対的な変位が積層型圧電素子2の変位より大きくなるようにしたものである。
変位拡大レバー振動出力部1bと変位拡大レバーベース部1aは、これを繋ぐ変位拡大レバー弾性部1cに比べて大きな剛性を持たせ、且つ、変位拡大レバーベース部1aには比重の大きな金属材料の成形品であるベース錘3が固定ねじ4で強固に取り付けられている。一方、変位拡大レバー振動出力部1bの上面にはプラスチック成形品のパッド16が接着結合されている。従って、変位拡大レバー振動出力部1bとパッド16より成る音響振動出力部よりも、変位拡大レバーベース部1aとベース錘3よりなるベース部は大きな質量を持っている。
積層型圧電素子2が変位した時には、変位拡大レバー弾性部1cはベース部と音響振動出力部が互いに回動変位するときのヒンジの役割を有し、戻り力を発生する弾性変形部となる。この回動変位において、質量の大きさの違いから音響振動出力部の回動変位が、ベース部の回動変位より大きくなる設計である。この音響振動出力部の上面即ちパッド16の上面部は、人体に接触し、拡大した変位による振動を伝える役割を有している。
音響信号が積層型圧電素子2に印加された場合、この変位拡大機構は音響信号に対応した積層型圧電素子2の機械振動の変位を拡大し、その出力部である変位拡大レバー振動出力部1bを介しパッド16から利用者の人体、頭部へ拡大された機械振動を伝達する。
特開2007−74663号公報
ここで、変位拡大機構は弾性体により構成されているので、広い周波数範囲で振動させた場合には一般的にいずれかの周波数において共振振動を伴うものとなる。使用する音響周波数でこのような共振が発生すると様々な問題が生ずる。骨伝導スピーカとしての周波数特性が劣化するばかりでなく、共振点で振動の振幅があまり大きくなると、振幅のピーク時に積層型圧電素子2の上部端面と変位拡大レバー振動出力部1bの接触面が一次的に離れてはまた接触するジャンピングを伴った振動現象が発生する。あるいは積層型圧電素子2の上部端面と変位拡大レバー振動出力部1bが強固に接着結合されている時は、積層型圧電素子2には信号電圧印加による自己の変位以上に変位しようとする大きな引張力が作用する状態になる。積層型圧電素子2は積層方向に破壊し易いので、この共振振動が発生するとその信頼性を損なうことになる。
従って、共振点ではできる限り振動を減衰させてその振幅を小さくする必要がある。一方、減衰を大きくすると、共振点以外の周波数での振動も減衰してしまい、本装置の本来の目的である積層型圧電素子の振動の振幅の拡大が減じられることになり、共振点での振幅減少と共振点以外での振幅拡大率の確保とのバランスが必要である。
図7は、このような共振点での振幅を抑制する手段として減衰シートを使用した音響信号発生用圧電装置の断面図を示す。図7において、基本的な構造は図8に示した従来の変位拡大機構を持つ音響信号発生用圧電装置と同じであり、変位拡大レバー1が変位拡大レバー弾性部1cと変位拡大レバーベース部1aおよび変位拡大レバー振動出力部1bとからなり、変位拡大レバー振動出力部1bはパッド5と結合して音響振動出力部を構成している。
ここでは前記の共振振動を積極的に減衰させる構造として、ベース錘73の上面に設けたベース錘窪み部73aに減衰シート6が設置され、パッド5の下面よりベース部側に突出した突起部5aが減衰シート6を上面より振動方向に圧縮変形させるように当たっている。ここで変位拡大レバー振動出力部1bが振動すると、パッド5の突起部5aが減衰シート6を振動的に変形させて、この時に発生する変形に対する抵抗力が熱に変換され振動力を減衰する。図6は圧電素子に印加される一定電圧の正弦波入力に対する振動の振幅の周波数特性を示す。図7の減衰構造が無い装置での振動の振幅の周波数特性は破線で示し、適式に条件が設定された図7の減衰構造があるものの特性は実線で示す。即ち減衰構造なしのものは共振から外れた1,000Hzでの振幅に対して、3,000Hz付近の共振点での振幅は約25dB増加するのに対して、減衰構造ありのものは共振点での振幅の増加は約7dBにとどまっている。しかも減衰構造による1,000Hzでの振幅の減少は1dB程度と小さい。
減衰シート6は圧縮による変形が大きいほど振動に対する減衰効果が大きい性質があるため、その圧縮変形の程度がばらつくと、共振点での振幅の減少幅もばらつく。減衰効果が大きすぎると共振点のピーク値は更に減少するが、共振点以外の周波数での振幅自体も大きく減少し、音響振動全体の出力レベルが小さくなってしまう。全体出力の確保と共振点での振幅低減を両立させるため適度な減衰の制御が必要であり、このため減衰シート6の圧縮変形量をばらつき少なく制御する必要がある。
一方、減衰シート6の圧縮による変形量のばらつきは突起部5aとベース錘73のベース錘窪み部73aの相互の位置関係のばらつきによっても発生し、そのばらつきの原因で一番大きなウエイトを占めるのが変位拡大レバー1をコの字にプレスで曲げて製作するときの曲げ角度のばらつきにより生ずるばらつきである。通常、このプレスの曲げ角度はばらつきが発生し易く、実際にはこの制御のために加工の条件管理を厳しくするためコストアップの原因になっている。
また、減衰シート6の圧縮の反発力はパッド5を変位拡大レバー振動出力部1bから引き剥がす方向に作用するので、パッド5と変位拡大レバー振動出力部1bの接着工程では、接着硬化の間、治具を使用して両者を固定しておく必要がある。また、接着工程で要する時間を短縮するために、1液型の熱硬化性の接着剤を使用することもあるが、この場合、加熱を短時間に行うためには温度を高くする必要がある。しかし減衰シート6の材質は圧縮変形して高温に曝すと残留歪が発生し減衰効果を弱めるため、過度の高温放置は避けなければならない。実際には加熱70℃で1時間放置の条件が使用されているが、これでも加工時間が長いことによるコストアップと、残留歪により若干性能が低下するという問題を抱えている。
そこで、本発明の課題は、製造上のばらつきが小さく、製造工程の時間短縮が可能で、コストの低減が可能である共振点での振動の振幅を減衰させる構造を有する変位拡大機構を持つ音響信号発生用圧電装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明の音響信号発生用圧電装置は、電気信号の振動的変化を機械振動に変換する圧電素子と、前記圧電素子が発生した機械振動による変位を拡大する拡大機構部と、前記拡大機構部が拡大した変位による機械振動を音響振動として外部へ伝達するための音響振動部とからなり、前記拡大機構部弾性部と、前記弾性部の両端にそれぞれ一端が一体として結合され前記圧電素子をその振動方向に挟んで互いに対向して配置されたベース部および振動出力部とからなり、前記ベース板部は前記振動出力部との間にベース錘部を固定することによりベース部を構成するとともに、前記振動出力部は前記音響振動部と結合して音響振動出力部を構成し、前記ベース部と前記振動出力部は前記弾性部より高い剛性を有し、前記ベース部は前記音響振動出力部より大きな質量を有する音響信号発生用圧電装置であって、一端が開口したU字状の減衰部材と、前記圧電振動子、前記拡大機構部、前記ベース錘部及び前記音響振動部を搭載し、前記拡大機構部のある側に突出した部分を有するケースとを備え、前記振動出力部の前記弾性部のある側と反対側の端部、または前記端部の近傍に位置する前記音響振動部の端部に一端が結合し前記ベース部側に突出した柱状部材と、前記ベース錘部に前記減衰部材を固定する溝とを設け、前記拡大機構部に前記圧電素子、前記ベース錘部を組み込み、前記ケースに前記拡大機構部をはめ込み、前記ベース錘部の溝に前記減衰部材を保持するとともに、前記減衰部材に前記柱状部材をその振動方向と直交する方向より挟むように配置し、前記ケースの突出した部分により、前記減衰部材の開口した部分を覆ったことを特徴とする。
本発明では、変位拡大レバーの曲げ角度のばらつきによっては減衰部材の圧縮変形量が影響されないで、且つ、製造上、寸法精度の出しやすい構造を採用する。また、この構造は音響振動部のパッドと変位拡大機構部の振動出力部との接着工程では両者を引き剥がす方向の力が作用しない構造であり、部品の寸法管理レベルを下げることができ、また、加工時間の短縮によりコストの低減が可能となる。
よって、本発明により、製造上のばらつきが小さく、製造工程の時間短縮が可能で、コストの低減が可能である共振点での振動の振幅を減衰させる構造を有する変位拡大機構を持つ音響信号発生用圧電装置が得られる。
以下、図面を参照して本発明の実施例について説明する。
図1から図5には、本発明による音響信号発生用圧電装置の一実施例を示す。図1は外観図であり、図1(a)は平面図、図1(b)は側面図、図2はB−B断面図、図3はC−C断面図、図4はB−B断面の拡大図、図5は部品展開斜視図である。これらの図を使用して本実施例を説明する。
図4において、図8の従来の音響信号発生用圧電装置と同様に電気信号の振動的変化を機械振動に変換する積層型圧電素子2と、積層型圧電素子2が発生した機械振動による変位を拡大する拡大機構部である変位拡大レバー1と、変位拡大レバー1が拡大した変位による機械振動を音響振動として外部へ伝達するための音響振動部であるパッド8とからなり、変位拡大レバー1が変位拡大レバー弾性部1cと、その両端にそれぞれ一端が一体として結合され、積層型圧電素子2をその振動方向に挟んで互いに対向して配置された変位拡大レバーベース部1aおよび変位拡大レバー振動出力部1bとからなり、変位拡大レバー振動出力部1bはパッド8と結合して音響振動出力部を構成している。
変位拡大レバー1は略コ字型の形状となっており、量産に適した鋼板のプレス成形加工にて作られている。変位拡大レバーベース部1aの両側端および変位拡大レバー振動出力部1bの両側端はそれぞれ剛性向上のための立ち曲げリブ20、21(図3)が下方に形成されている。変位拡大レバーベース部1aには比重の大きな金属材料の成形品であるベース錘7が固定ねじ4で強固に取り付けられている。一方、変位拡大レバー振動出力部1bの上面にはパッド8が接着結合されている。従って、変位拡大レバー振動出力部1bとパッド8より成る音響振動出力部よりも、変位拡大レバーベース部1aとベース錘7よりなるベース部は大きな質量を持っている。具体的にはベース錘7と位置決め板12と変位拡大レバーベース部1aの合計質量は、変位拡大レバー振動出力部1bおよびパッド8の合計質量の2倍以上、理想的には4倍以上の質量を持つよう体積と材質が考慮されている。
この拡大変位機構は、コ字型の対向する上下辺間すなわち上辺である変位拡大レバー振動出力部1bと下辺である変位拡大レバーベース部1aの間に積層型圧電素子2を配しており、その上端は変位拡大レバー振動出力部1bに当接し、ベース錘7に設けた穴7b(図5)に挿入され、ゴム状材質の位置決め板10により位置ずれしないように周囲を保持されている。積層型圧電素子2の下端は変位拡大レバーベース部に設けられたねじ穴に保持された予圧ねじ11の端面と当接し、さらに位置決め板12の異形孔12a(図5)で4側面を規制されると共に、組立工程において予圧ねじ11の挿入用穴から接着剤を所要部に注入されて、予圧付与の作業後に加熱硬化され固められている。積層型圧電素子2の入力線は変位拡大レバー弾性部1c下部の穴を通して外部に配線されている。
変位拡大レバー振動出力部1bの上面には熱伝導率が低く比重が小さな、かつ剛性もある材質からなるパッド8が位置決めのためのリブ構造と嵌合し位置決めされた上で接着されている。ここで、パッド8には変位拡大レバーベース部1a側に突出した柱状のリブ8aが設けられている。
図5に示すように、ベース錘7にはリブ8aが挿入される位置にベース錘溝7aが設けられており、このベース錘溝7aの中に減衰シート9が配置されている。減衰シート9は厚さ方向に圧縮変形し、自由な状態では平板状であり、ベース錘溝7aにはその溝の空間に沿う形のU字型に折り曲げた形で配置されている。材質は減衰特性の良い防振材であり、ゴム状のものである。上記U字型の減衰シート9の中にリブ8aが挿入される。また、保護のためケース13及び14が取り付けられている。
次に動作を説明する。積層型圧電素子2に交流電圧を印加することにより長手方向(積層方向)に伸縮変位し、この変位に従って変位拡大レバー1の変位拡大レバー振動出力部1bと変位拡大レバーベース部1aが押され変位拡大レバー弾性部1cの湾曲変形を伴って相互に変位し振動する。本構造は、変位拡大レバーベース部1aと変位拡大レバー弾性部1cの結合部を支点とするテコの構造により変位が拡大し、積層型圧電素子2の伸縮量に対し、変位拡大レバー振動出力部1bの中央部から先では、その変位量は3〜5倍程度に拡大し、十分な音量を得られる振幅をもった振動となる。
また動作時、変位拡大レバー振動出力部1bと変位拡大レバーベース部1aは相互に先端側が開閉する方向の振動動作をするが、振動出力部の質量よりもベース部の質量の方が十分に大きいので主に変位拡大レバー振動出力部1bが振動することになる。言い換えればケースに支持される側のベース部側は振動が少ないので、ケースに伝わる振動も少なく、音漏れの主な原因となるケースへの振動伝達量を大幅に低減している。この効果はベース部の質量が大きいほど大きいが、実用上は部品としての重さや大きさが考慮され設定される。
また、これらの振動体構造は共振点を持ち、本構造の場合音声周波数帯域にそれが出やすい。この共振周波数での前述のような悪影響を除くための減衰手段として、本実施例ではリブ8aとベース錘溝7aの中の減衰シート9を用いている。弾性材質の減衰シート9はリブ8aを振動方向に直交する方向に挟み、それが振動に伴って圧縮変形し、また、せん断方向の変形動作を受け、振動の抵抗となって振動を減衰する。
従来例では減衰シートの変形動作は圧縮変形のみであるが、せん断変形でも同じように減衰作用が生ずる。本実施例の従来構造と比べた利点は、減衰シートの設置された静的状態での圧縮変形量が安定している点である。従来例ではその静的状態での圧縮変形量は製作工程での変位拡大レバー1のコの字の曲げ精度に大きく左右されたが、本実施例の構造では、ベース錘溝7aの幅とリブ8aの厚みのばらつきが静的状態での圧縮変形量のばらつきとなる。これらの2つの部品の寸法ばらつきはそれぞれの成形型の形状寸法精度で決まるために、プレスの曲げ角度精度を向上させて従来の構造の減衰手段のばらつきを安定化させる場合に比べて、同じ程度の生産コストで一桁以上高精度にばらつきの安定化を実現できる。即ち、必要な安定した減衰付加手段を安価に実現できる。
また、本構造では減衰シート9を圧縮変形させる力はリブ8aを振動と直交する方向に挟む力だけであるので、パッド8を変位拡大レバー振動出力部1bから引き剥がす力として作用しない。即ちパッド8を変位拡大レバー振動出力部1bに接着するときに、従来の図7の構成で固定時に浮き上がり防止のために必要とした治具が不要になり、さらに、接着部に強い力が作用しないことから、接着剤として粘着性の両面接着テープなどを使用しても高温放置によるクリープ剥がれを起こす心配がない。このため、更に製造コストを低減できる。
以上説明したように、本実施例では、共振点での振動の振幅を減衰させる制御を安価な精度管理で実現でき、また、組立工程においてもパッドの接着工程で治具固定することなく加熱処理でき、組み立てられるようになるので、製造コストも低減できる。すなわち、製造上のばらつきが小さく、製造工程の時間短縮が可能で、コストの低減が可能である共振点での振動の振幅を減衰させる構造を有する変位拡大機構を持つ音響信号発生用圧電装置が得られる。
なお、本発明は上記の実施例に限定されるものではないことは言うまでもなく、変位拡大機構や音響振動部の形状、寸法、用いる材料などはその音響信号発生用圧電装置の目的、用途に応じて任意に設計変更できる。
本発明による音響信号発生用圧電装置の一実施例を示す外観図、図1(a)は平面図、図1(b)は側面図。 本実施例を示す図、図1のB−B断面図。 本実施例を示す図、図1のC−C断面図。 本実施例を示す図、図1のB−B断面の拡大図。 本実施例の部品展開斜視図。 圧電素子に印加される一定電圧の正弦波入力に対する振動の振幅の周波数特性を示す図。 共振点での振幅を抑制する手段として減衰シートを使用した音響信号発生用圧電装置の断面図。 略コの字型の構造の変位拡大機構を持つ従来の音響信号発生用圧電装置の断面図。
符号の説明
1 変位拡大レバー
1a 変位拡大レバーベース部
1b 変位拡大レバー振動出力部
1c 変位拡大レバー弾性部
2 積層型圧電素子
3、7、73 ベース錘
4 固定ねじ
5、8、16 パッド
5a 突起部
6、9 減衰シート
7a ベース錘溝
7b 穴
8a リブ
10、12 位置決め板
11 予圧ねじ
12a 異形孔
13、14 ケース
20、21 立ち曲げリブ
73a ベース錘窪み部

Claims (1)

  1. 電気信号の振動的変化を機械振動に変換する圧電素子と、
    前記圧電素子が発生した機械振動による変位を拡大する拡大機構部と、
    前記拡大機構部が拡大した変位による機械振動を音響振動として外部へ伝達するための音響振動部とからなり、
    前記拡大機構部弾性部と、
    前記弾性部の両端にそれぞれ一端が一体として結合され前記圧電素子をその振動方向に挟んで互いに対向して配置されたベース部および振動出力部とからなり、
    前記ベース板部は前記振動出力部との間にベース錘部を固定することによりベース部を構成するとともに、前記振動出力部は前記音響振動部と結合して音響振動出力部を構成し、
    前記ベース部と前記振動出力部は前記弾性部より高い剛性を有し、
    前記ベース部は前記音響振動出力部より大きな質量を有する音響信号発生用圧電装置であって、
    一端が開口したU字状の減衰部材と、
    前記圧電振動子、前記拡大機構部、前記ベース錘部及び前記音響振動部を搭載し、前記拡大機構部のある側に突出した部分を有するケースとを備え、
    前記振動出力部の前記弾性部のある側と反対側の端部、または前記端部の近傍に位置する前記音響振動部の端部に一端が結合し前記ベース部側に突出した柱状部材と、
    前記ベース錘部に前記減衰部材を固定する溝とを設け、
    前記拡大機構部に前記圧電素子、前記ベース錘部を組み込み、
    前記ケースに前記拡大機構部をはめ込み、
    前記ベース錘部の溝に前記減衰部材を保持するとともに、
    前記減衰部材に前記柱状部材をその振動方向と直交する方向より挟むように配置し、
    前記ケースの突出した部分により、前記減衰部材の開口した部分を覆ったことを特徴とする音響信号発生用圧電装置。
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