JPH051585A - エンジン及び自動変速機の制御装置 - Google Patents

エンジン及び自動変速機の制御装置

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JPH051585A
JPH051585A JP3154494A JP15449491A JPH051585A JP H051585 A JPH051585 A JP H051585A JP 3154494 A JP3154494 A JP 3154494A JP 15449491 A JP15449491 A JP 15449491A JP H051585 A JPH051585 A JP H051585A
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torque
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shift
automatic transmission
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靖 山木
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  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 自動変速機と、変速段毎にエンジン出力特性
が設定されたエンジンとを備えたパワープラントにおい
て、ダウンシフト時の引き込みを悪化させず、シフトク
オリティを高めることができるエンジン及び自動変速機
の制御装置を提供する。 【構成】 変速段を備えた自動変速機2と、エンジン出
力特性が上記変速段毎に設定されたエンジン1とが設け
られたパワープラントPTにおいて、変速時にエンジン
1の出力トルクを変更するトルク変更手段(コントロー
ルユニットC)と、上記トルク変更手段Cによる出力ト
ルク変更動作に同期して、変速段毎に設定されたエンジ
ン出力特性を切り替える出力特性切替手段(コントロー
ルユニットC)とが設けられていることを特徴とする。
好ましくは、エンジン出力特性がエレキスロットル20
によって、低速段ほど低出力となるように設定され、か
つトルク変更手段Cによるトルク変更がトルクダウンで
あることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エンジン及び自動変速
機の制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車には、運転者のアクセル
ペダル踏み込み量に応じて開閉され、吸入空気量すなわ
ちエンジン出力を制御するスロットル弁が設けられる。
そして、従来のスロットル弁は、ワイヤ等を用いてアク
セルペダルと機械的に連結され(以下、このようなスロ
ットル弁をメカスロットル弁という)、かかるメカスロ
ットル弁においては、スロットル開度が、アクセルペダ
ル踏み込み量にほぼ比例するようになっている。しかし
ながら、このようなメカスロットル弁では、アクセルペ
ダルの踏み込み量が小さいときには吸入空気量(エンジ
ン出力)の変化が比較的大きく、踏み込み量が大きいと
きには吸入空気量の変化が非常に小さくなる。したがっ
て、アクセルペダルをある程度以上踏み込むと、吸入空
気量が頭打ちになるといった現象が起こり、アクセルペ
ダル踏み込み量に応じた良好なエンジン出力特性が得ら
れないといった問題がある。
【0003】また、一般に、アクセルペダル踏み込み量
に対するエンジン出力特性を、自動車の運転状態に応じ
て調節すれば、駆動力特性の向上を図ることができる。
しかしながら、上記従来のメカスロットル弁において
は、アクセルペダル踏み込み量に対するスロットル開度
特性が固定的となるので、自動車の運転状態に応じてエ
ンジン出力特性を変えることはできない。
【0004】そこで、スロットル弁を開閉駆動する電動
式のアクチュエータを備え、このアクチュエータをアク
セルペダル踏み込み量に対応する電気信号に応じて作動
させ、吸入空気量を制御するようにした、いわゆるエレ
キスロットル弁が提案されている(例えば、特開平2−
221658号公報参照)。かかるエレキスロットル弁
においては、電気的な信号処理によって、アクセルペダ
ル踏み込み量に対するスロットル開度特性(エンジン出
力特性)を自在に設定することができる。そして、かか
るエレキスロットル弁を備えたエンジンと、複数の変速
段を備えた自動変速機とが設けられた自動車用のパワー
プラント(エンジン及び変速機の組立体)において、変速
段毎に異なるスロットル開度特性を設定し、変速段の切
り替え時に、スロットル開度特性を切り替えて、駆動力
特性の向上を図るようにしたパワープラントが提案され
ている。このように変速段毎に異なるスロットル開度特
性が設定された上記パワープラントにおいては、通常、
良好な駆動力特性を得るために、スロットル開度特性
は、例えば、図9に示すように、低速段ほどスロットル
開度が小さくなるように、すなわち低出力となるように
設定される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、一般に、複
数の変速段を有する自動変速機を備えた自動車におい
て、低速段側への変速、いわゆるダウンシフトが行なわ
れるときには、ダウンシフト初期に自動車の前後加速度
が落ち込むといった現象、いわゆる「引き込み」が生じ
る。すなわち、加速するためにアクセルペダルを踏み込
み、ダウンシフトが行なわれと、これに伴って変速歯車
機構の切り替えが起こるが、このとき変速歯車機構内で
一時的に空転状態が生じ、駆動輪側へのエンジントルク
伝達量が減少し、前後加速度が落ち込むわけである。そ
して、変速段毎に、低速段ほど低出力となるようなスロ
ットル開度特性が設定された上記パワープラントでは、
かかるダウンシフト時には、スロットル開度特性の切り
替えによってエンジン出力が低下するので、上記引き込
みがますます大きくなり、変速時の走行性、いわゆるシ
フトクオリティが悪くなるといった問題がある。
【0006】本発明は、上記従来の問題点を解決するた
めになされたものであって、複数の変速段を備えた自動
変速機と、変速段毎に異なるスロットル開度特性が設定
されたエンジンとが設けられたパワープラントにおい
て、ダウンシフト時の引き込みを悪化させず、シフトク
オリティを高めることができるエンジン及び自動変速機
の制御装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達するた
め、第1の発明は、複数の変速段を備えた自動変速機
と、運転者のエンジン出力制御動作に対するエンジン出
力特性が上記変速段毎に異なって設定されたエンジンと
が設けられたパワープラントにおいて、変速時にエンジ
ンの出力トルクを変更するトルク変更手段と、変速時に
おいて、上記トルク変更手段による出力トルク変更動作
に同期して、変速段毎に設定された上記エンジン出力特
性を切り替える出力特性切替手段とが設けられているこ
とを特徴とするエンジン及び自動変速機の制御装置を提
供する。
【0008】第2の発明は、第1の発明にかかるエンジ
ン及び自動変速機の制御装置において、変速段毎に設定
される上記エンジン出力特性が、低速段ほど低出力とな
るように設定され、トルク変更手段によるトルク変更が
トルクダウンであることを特徴とするエンジン及び自動
変速機の制御装置を提供する。
【0009】第3の発明は、第2の発明にかかるエンジ
ン及び自動変速機の制御装置において、エンジンの吸入
空気量を制御するエレキスロットル機構が設けられ、変
速段毎のエンジン出力特性が上記エレキスロットル機構
によって設定されるようになっていることを特徴とする
エンジン及び自動変速機の制御装置を提供する。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を具体的に説明する。
図1に示すように、自動車用のパワープラントPTは、
第1〜第4気筒#1〜#4を備えた4気筒エンジン1の
出力トルクを、トルクコンバータ(図示せず)とプラネタ
リギヤシステムからなる変速歯車機構(図示せず)とを備
えた自動変速機2で変速し、変速機出力軸3から駆動輪
側に出力するような基本構成となっている。なお、エン
ジン1には、エアを吸入するための吸気装置4と、燃焼
ガスを排出するための排気装置5とが設けられている。
【0011】図2に示すように、エンジン1の各気筒#
1〜#4(図1参照)においては、夫々、吸気弁6が開か
れたときに、吸気ポート7から燃焼室8に混合気を吸入
し、この混合気をピストン9で圧縮した後、点火プラグ
10で着火・燃焼させ、排気弁11が開かれたときに、
燃焼ガスを排気ポート12から排出するようになってい
る。ここで、点火プラグ10にはイグナイタ13から所
定のタイミングで点火用の電力が供給されるようになっ
ている。なお、イグナイタ13は第1〜第4気筒#1〜
#4に対して1つだけ設けられている。そして、第1〜
第4気筒#1〜#4の各吸気ポート7と連通する吸気通
路14が設けられ、この吸気通路14には、各吸気ポー
ト7近傍において、夫々エア中に燃料を噴射するインジ
ェクタ15が設けられている。吸気通路14は、インジ
ェクタ15が配置された部分の上流側(図2では右側)で
は1つに集合され、この集合された吸気通路14には、
アクセルペダル16と機械的なリンク機構17を介して
連結されたメカスロットル弁18が設けられている。さ
らに、このメカスロットル弁18のやや下流には、電気
式のアクチュエータ19によって開閉されるエレキスロ
ットル弁20が設けられている。このアクチュエータ1
9は、後で説明するエンジンコントロールユニットC1
から印加される信号に従って、エレキスロットル弁20
の開度を制御するようになっている。
【0012】パワープラントPTを制御するために、マ
イクロコンピュータを用いたコントロールユニットCが
設けられ、このコントロールユニットCは、エンジン1
の制御を行なうエンジンコントロールユニットC1と、
自動変速機2の制御を行なうトランスミッションコント
ロールユニットC2とで構成されている。なお、コント
ロールユニットCは、請求項1,2に記載されたトルク
変更手段と出力特性切替手段とを含む制御手段である。
【0013】ここで、エンジンコントロールユニットC
1は、第1スロットル開度センサ21によって検出され
るメカスロットル弁18の開度(メカスロットル開度)、
第2スロットル開度センサ22によって検出されるエレ
キスロットル弁20の開度(エレキスロットル開度)、ト
ランスミッションコントロールユニットC2から入力さ
れる各種信号等を制御情報として、点火プラグ10(イ
グナイタ13)の点火時期制御、インジェクタ15の燃
料噴射制御、エレキスロットル弁20の開閉制御、変速
時のトルクダウン制御等を行なうようになっている。こ
こで、エレキスロットル弁20の開閉制御は、自動変速
機2の変速段毎に設定されるエレキスロットル弁20の
スロットル開度特性マップに従って行なわれるようにな
っている。このスロットル開度特性マップは、メカスロ
ットル開度(すなわちアクセルペダル16の踏み込み量)
に対するエレキスロットル弁20のスロットル開度特性
(すなわちエンジン出力特性)をマップ化したものであっ
て、エンジンコントロールユニットC1内のROMに格
納されている。このスロットル開度特性マップは、低速
段ほど開度が小さくなるように、すなわち低出力となる
ように設定されている。かかるスロットル開度特性の一
例を図5〜図8に示す。図5〜図8では、1速〜4速に
おいて、メカスロットル開度(すなわちアクセルペダル
踏み込み量)をパラメータとして(1/8〜8/8)、エ
ンジン1の出力トルクをエンジン回転数に対してあらわ
している。例えば、メカスロットル開度が1/8で、エ
ンジン回転数が1000r.p.m.の場合、エンジン出力ト
ルクが、1速では約10kg・mであり、約2速では13k
g・mであり、3速では約14kg・mであり、4速では約
15kg・mとなっている。このように、低速段ほど低出
力となっている。
【0014】トランスミッションコントロールユニット
2は、図示していない各種センサから入力される車
速、変速段、タービン回転数等と、エンジンコントロー
ルユニットC1から入力される各種信号(例えば、スロッ
トル開度)とを制御情報として、運転状態に応じて変速
段の切り替え制御を行なうとともに、かかる変速時にお
いて、トルクダウンを行なうべきタイミングを決定し、
これをエンジンコントロールユニットC1に出力するよ
うになっている。なお、変速段の切り替え制御は、車速
とエンジン負荷(スロットル開度)とを元とする普通の変
速マップに基づいて行なわれるようになっている。
【0015】そして、自動変速機2の変速時には、変速
ショックの発生を防止するためにトルクダウンが行なわ
れる一方、変速段毎に設定されたエレキスロットル弁2
0のスロットル開度特性マップが切り替えられるように
なっているが、とくに低速段への変速時すなわちダウン
シフト時には、ダウンシフト初期に生じる前後加速度の
落ち込みすなわち引き込みを悪化させないように、かつ
ダウンシフト後期における前後加速度の過剰な高まり、
いわゆる突き上げを低減できるように、スロットル開度
特性マップの切り替えが、トルクダウン動作と同期して
行なわれるようになっている。以下、図3に示すフロー
チャートに従って、適宜図1〜図2を参照しつつ、コン
トロールユニットCによる、前記したようなトルクダウ
ンと、スロットル開度特性マップの切り替えとを行なう
ダウンシフト制御の制御方法を説明する。なお、エンジ
ンコントロールユニットC1とトランスミッションコン
トロールユニットC2とは、コントロールユニットCの
構成要素であるので、以下ではとくに両者を区別する必
要がある場合以外は区別せず、コントロールユニットC
による制御として説明する。
【0016】ステップ#1では、車速、変速段位、ター
ビン回転数、メカスロットル開度、エレキスロットル開
度等が制御情報として読み込まれる。ステップ#2では
ダウンシフトフラグFに1がたてられているか否かが比
較・判定される。このダウンシフトフラグFは、初期値
が0に設定され、所定のダウンシフトが開始されたとき
にはステップ#6で1がたてられ、このダウンシフトが
終了したときにはステップ#11で0に戻されるフラグ
である。このステップ#2で、ダウンシフトフラグが1
であれば(YES)、すでにダウンシフトが開始されてい
るので、ダウンシフトすべきか否かを判定するステップ
#3と、ダウンシフト開始時に一度だけ実行されるステ
ップ#4〜ステップ#6とをスキップして、後で説明す
るステップ#7が実行される。
【0017】ステップ#2で、ダウンシフトフラグFに
1がたてられていなければ(NO)、ステップ#3で、自
動車の運転状態が、所定のダウンシフト(例えば、3速
→2速)を行なうべき状態にあるか否か、すなわち今回
の運転状態に対応する目標変速段が、現在セレクトされ
ている変速段より低速段側に変化したか否かが比較・判
定される。ここで、目標変速段は、各目標変速段(1速
〜4速)を車速及びスロットル開度の関数としてあらわ
した普通の変速マップに照らして判定される。このステ
ップ#3で、ダウンシフトすべき運転状態にないと判定
されれば(NO)、ダウンシフト動作を実行する以下のス
テップ#4〜ステップ#11をすべてスキップしてステ
ップ#1に復帰する。
【0018】他方、ステップ#3で、ダウンシフトすべ
き運転状態にあると判定されれば(YES)、以下のステ
ップでダウンシフトが実行される。ステップ#4では、
運転状態の変化に対応する変速信号(ダウンシフト指令)
が出され、ステップ#5で自動変速機2(変速歯車機構)
の変速動作が開始され、ステップ#6でダウンシフトフ
ラグFに1がたてられる。この場合、例えば、時刻t1
加速するためにアクセルペダル16が踏み込まれたとす
ると、図4に示すように、メカスロットル弁18とエレ
キスロットル弁20とはともに時刻t1で開かれ(折れ線
5)、エンジン出力が高まり、これに伴って車体の前後
加速度が上昇する(曲線G4)。そして、時刻t2で変速信
号が出され(折れ線G1)、これに伴って変速動作が開始
されると、自動変速機2の変速歯車機構は一時的に空転
状態となる。したがって、一時的に、エンジン1の出力
トルクの駆動輪側への伝達量が減少し、あるいは伝達量
が0になり、車体の前後加速度は急激に低下し、曲線G
4中のAのような引き込みが発生する。この場合、自動
変速機2(トルクコンバータ)のタービン回転数は、折れ
線G2のように、時刻t2より若干遅れた時刻t3で上昇し
始める。
【0019】次に、ステップ#7で、今回のタービン回
転数が、トルクダウンを行なうべき目標タービン回転数
まで上昇したか否かが比較・判定される。変速時におい
て、エンジン1の出力トルクが高いと、自動変速機2の
変速歯車機構内でクラッチあるいはブレーキがオン・オ
フされる際に、駆動輪側に伝達されるトルクが急変し、
突き上げないし変速ショックが発生する。このような突
き上げないし変速ショックを防止するために、所定のタ
イミングでエンジン1のトルクダウンを行なうようにし
ている。図4に示すように(折れ線G2)、目標タービン
回転数は、実際のタービン回転数とダウンシフト開始時
のタービン回転数の差aが、ダウンシフト終了時の予想
タービン回転数とダウンシフト開始時のタービン回転数
の差bに対して、所定の割合となるような回転数に設定
される。なお、ダウンシフト終了時の予想回転数は、今
回のダウンシフトの段位と車速とから普通の方法で算出
される。ステップ#7で、タービン回転数が目標タービ
ン回転数に達していなければ(NO)、トルクダウンある
いはスロットル開度特性マップの切り替えを行なうため
の以下のステップ#8〜ステップ#11をスキップし、
ステップ#1に復帰してダウンシフト動作が継続され
る。
【0020】他方、ステップ#7で、タービン回転数が
目標タービン回転数に達していれば、ステップ#8で、
トランスミッションコントロールユニットC2からエン
ジンコントロールユニットC1に、トルクダウン開始要
求信号が出力される。すなわち、変速段の切り替え制御
がトランスミッションコントロールユニットC2によっ
て行なわれる関係上、トルクダウンを行なうべきタイミ
ングはトランスミッションコントロールユニットC2
よって決定されるが、エンジン1のトルクダウンは、エ
ンジンコントロールユニットC1によって、点火時期を
リタード(遅角)させて行なわれるので、トランスミッシ
ョンコントロールユニットC2からエンジンコントロー
ルユニットC1に上記信号が出力されるようになってい
る。このトルクダウン開始要求信号を受けると、エンジ
ンコントロールユニットC1は、点火時期を所定値だけ
リタード(遅角)させ、エンジン出力を低下させ、突き上
げないし変速ショックの発生を防止する。
【0021】ステップ#9では、エンジンコントロール
ユニットC1によって、トルクダウン開始要求信号の入
力と同期して、スロットル開度特性マップが切り替えら
れる。前記したとおり、このマップは、低速段ほどエレ
キスロットル弁20の開度が小さくなるように、すなわ
ちエンジン1が低出力となるように設定されているの
で、このマップの切り替えによって、エンジン出力が低
下することになる。この場合、時刻t4でタービン回転数
が目標タービン回転数に達してトルクダウン開始要求信
号が出されたとすると(折れ線G3)、折れ線G5(実線)の
ように、エレキスロットル弁20の開度が小さくなり、
これに伴ってエンジン1の出力トルクが低下する。な
お、メカスロットル弁18はアクセルペダル16の踏み
込み量に対応するので、その開度は破線G5'のように変
化しない。前記したとおり、タービン回転数が目標ター
ビン回転数に達した頃から、駆動輪側に伝達されるトル
クが急上昇するので、突き上げが発生し、これを防止す
るため、点火時期をリタードさせ、突き上げを低減する
ようにしている。しかしながら、エミッション対策等に
より、点火時期のリタード量には限界があるので、この
ようなトルクダウンのみでは、曲線G4'(破線)のよう
に、突き上げを完全に押さえきれない場合がある。しか
しながら、本実施例では、トルクダウンと同期してスロ
ットル開度特性マップが切り替えられ、これによってエ
ンジン出力が低下するので、曲線G4(実線)のように、
突き上げが抑制され、変速ショックをより有効に防止す
ることができる。なお、この後、時刻t5でタービン回転
数が目標タービン回転数に達すると、これより若干遅れ
て、時刻t6でトルクダウン信号がオフされることにな
る。
【0022】ステップ#10では、ダウンシフト動作
(変速動作)が終了したか否か、すなわちトルクダウン信
号がオフされたか否かが比較・判定され、ダウンシフト
動作が終了していなければ(NO)、このステップ#10
が繰り返し実行される。他方、ダウンシフト動作が終了
していれば(YES)、ステップ#11でダウンシフトフ
ラグFが0に戻され、今回のダウンシフトが終了する。
この後、ステップ#1に復帰する。
【0023】
【発明の作用・効果】第1の発明によれば、一般に変速
動作中期以降に行なわれるトルク変更に同期して、エン
ジン出力特性が切り替えられる。このため、エンジン出
力特性が低速段ほど低出力に設定されているような場合
には、ダウンシフト時において、エンジン出力特性の切
り替え時期が、ダウンシフト動作の初期に発生する車体
の前後加速度の落ち込み、いわゆる引き込みが発生する
時期と重複しないので、引き込みの悪化が防止される。
【0024】第2の発明によれば、ダウンシフト時にお
いて、エンジンの出力トルクが駆動輪側に十分に伝達さ
れ始める時期、すなわちダウンシフト初期に発生する引
き込みが回復する時期にトルクダウンが開始され、この
トルクダウンの開始と同期して、エンジン出力特性が低
出力パターンに切り替えられる。したがって、エンジン
出力特性の切り替えによりエンジン出力が低下する時期
が、引き込みが発生する時期と重ならないので、引き込
みが悪化しない。また、ダウンシフト中期以降の急加速
(突き上げ)ないし変速ショックを防止するためのトルク
ダウンが行なわれる時期に、エンジン出力特性の切り替
えによりさらにエンジン出力が低下するので、トルク変
更手段によるトルクダウンのみでは、十分に突き上げを
防止できない場合でも、突き上げないし変速ショックの
発生が確実に防止される。
【0025】第3の発明によれば、基本的には、第2の
発明と同様の作用・効果が得られる。さらに、エンジン
出力特性が、電気的に制御されるエレキスロットル機構
によって設定されるので、制御機構が簡素化される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる制御装置を備えたパワープラン
トの模式図である。
【図2】図1に示すパワープラントの制御機構を示す模
式図である。
【図3】ダウンシフト時における変速制御の制御方法を
示すフローチャートである。
【図4】ダウンシフト時における、変速信号と、タービ
ン回転数と、トルクダウン信号と、車体の前後加速度と
スロットル開度の時間に対する特性を示す図である。
【図5】1速時用のスロットル開度特性マップに従って
エレキスロットル弁を制御した場合の、エンジン出力ト
ルクのエンジン回転数に対する特性を示す図である。
【図6】2速時用のスロットル開度特性マップに従って
エレキスロットル弁を制御した場合の、エンジン出力ト
ルクのエンジン回転数に対する特性を示す図である。
【図7】3速時用のスロットル開度特性マップに従って
エレキスロットル弁を制御した場合の、エンジン出力ト
ルクのエンジン回転数に対する特性を示す図である。
【図8】4速時用のスロットル開度特性マップに従って
エレキスロットル弁を制御した場合の、エンジン出力ト
ルクのエンジン回転数に対する特性を示す図である。
【図9】低速段ほど開度を絞るようにした、従来のエレ
キスロットル弁のスロットル開度特性を示す図である。
【符号の説明】
PT…パワープラント C…コントロールユニット C1…エンジンコントロールユニット C2…トランスミッションコントロールユニット 1…エンジン 2…自動変速機 13…イグナイタ 16…アクセルペダル 19…アクチュエータ 20…エレキスロットル弁

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の変速段を備えた自動変速機と、運
    転者のエンジン出力制御動作に対するエンジン出力特性
    が上記変速段毎に異なって設定されたエンジンとが設け
    られたパワープラントにおいて、変速時にエンジンの出
    力トルクを変更するトルク変更手段と、変速時におい
    て、上記トルク変更手段による出力トルク変更動作に同
    期して、変速段毎に設定された上記エンジン出力特性を
    切り替える出力特性切替手段とが設けられていることを
    特徴とするエンジン及び自動変速機の制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載されたエンジン及び自動
    変速機の制御装置において、変速段毎に設定される上記
    エンジン出力特性が、低速段ほど低出力となるように設
    定され、トルク変更手段によるトルク変更がトルクダウ
    ンであることを特徴とするエンジン及び自動変速機の制
    御装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載されたエンジン及び自動
    変速機の制御装置において、エンジンの吸入空気量を制
    御するエレキスロットル機構が設けられ、変速段毎のエ
    ンジン出力特性が上記エレキスロットル機構によって設
    定されるようになっていることを特徴とするエンジン及
    び自動変速機の制御装置。
JP3154494A 1991-06-26 1991-06-26 エンジン及び自動変速機の制御装置 Expired - Lifetime JP3051205B2 (ja)

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3154494A JP3051205B2 (ja) 1991-06-26 1991-06-26 エンジン及び自動変速機の制御装置
DE4221044A DE4221044A1 (de) 1991-06-26 1992-06-26 Regeleinrichtung fuer ein triebwerk eines kraftfahrzeuges
KR1019920011238A KR960000634B1 (ko) 1991-06-26 1992-06-26 자동변속기를 장착한 엔진의 제어장치
US08/141,356 US5417625A (en) 1991-06-26 1993-10-28 Control system for engine having dual throttles with hold during a shift for an automatic transmission with the electric throttled controlled by patterns based in the mechanical throttle, engine speed and gear speed

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