JP3536601B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents
内燃機関の制御装置Info
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- Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
- Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
- Electrical Control Of Ignition Timing (AREA)
Description
置に係り、詳しくは自動変速機の変速時に吸入空気量を
減少させて変速ショックを低減する装置に関するもので
ある。
は、そのシリンダブロック内にピストンが往復移動可能
に設けられ、ピストンはコンロッドを介して内燃機関の
クランクシャフト(出力軸)に連結されている。そし
て、ピストンの往復移動は、コンロッドによりクランク
シャフトの回転へと変換されるようになっている。ま
た、シリンダブロックにはシリンダヘッドが取り付けら
れ、シリンダヘッドとピストンの頭部との間には燃焼室
が設けられている。更に、シリンダヘッドには、燃焼室
に連通する吸気通路及び排気通路と、燃焼室内へ向けて
燃料を噴射する燃料噴射弁と、燃焼室内の混合ガスに対
し点火を行なうための点火プラグとが設けられている。
吸気通路を介して燃焼室へ空気が吸入されるとともに、
燃料噴射弁から燃焼室へ向かって同燃焼室への吸入空気
量に対応した量の燃料が噴射され、その空気と燃料とか
らなる混合ガスが燃焼室に充填される。その後、内燃機
関の圧縮行程において、ピストンの移動により燃焼室内
の混合ガスが圧縮される。圧縮された混合ガスは点火プ
ラグにより点火されて爆発し、その爆発力によりピスト
ンが前記と逆方向に移動して内燃機関は爆発行程に移
る。その後、内燃機関の排気行程において、ピストンの
移動により燃焼室内の排気ガスが排気通路と同ガスを浄
化するための触媒とを介して外部へ排出される。
路にスロットルバルブが設けられ、同バルブの開度は自
動車の室内に設けられたアクセルペダルの踏込量に基づ
き調整される。そして、このスロットルバルブの開度調
節により、燃焼室内へ吸入される空気の量(結果的には
燃焼室に充填される混合ガスの量)が調節され、ひいて
は内燃機関の出力が調整されるようになる。また、内燃
機関のクランクシャフトは、スロットルバルブの開度及
び車速に基づき変速が行われる自動変速機等を介して自
動車の車輪に連結されている。そして、内燃機関の運転
時には、クランクシャフトの回転が自動変速機を介して
車輪に伝達され、その車輪の回転により自動車が走行す
るようになる。
きに変速ショックが生じることが知られているが、この
ような変速ショックを低減させる装置として例えば特開
平3−157560号公報に記載されたものがある。同
公報に記載の装置では、自動変速機のシフトアップが行
われたとき、スロットルバルブを一瞬の間だけ閉じ側に
制御して吸入空気量を減少させるようにしている。こう
して吸入空気量を減少させることによって内燃機関の出
力トルクを低減させ、自動変速機のシフトアップ時に生
じる変速ショックを低減させることができるようにな
る。
は、吸入空気量に基づき算出された噴射量指令値に応じ
て燃料噴射が行われ、同機関の空燃比が制御されること
となる。例えば排気ガスを浄化するための触媒が過度に
高温になるのを抑制すべく、吸入空気量に基づき燃料噴
射量を増量して同機関の空燃比をリッチ側に制御し、燃
焼室内での混合ガスの燃焼温度を低減するようにしてい
る。更に、同内燃機関にあっては、吸入空気量から求め
られる機関負荷に基づき算出された点火時期指令値に応
じて点火プラグによる点火が行われ、燃焼室内での混合
ガスの良好な燃焼を図るようにしている。なお、こうし
て決定された点火時期は、上記機関負荷が大きい値であ
るほど遅角側へ移行する。
料噴射量増量が行われ、空燃比を理論空燃比よりもリッ
チ側に制御している状態で、上記変速ショック低減のた
めのスロットルバルブの閉じ制御が実行されると、吸入
空気量が一瞬の間だけ減少され、その減少に応じて燃料
噴射量増量も一瞬の間だけ減量される。そして、スロッ
トルバルブの閉じ制御が終了すると吸入空気量が元の状
態に戻るが、噴射量指令値の算出タイミングなどに起因
した噴射量指令の吸入空気量に対する制御遅れから、吸
入空気量が元の状態に戻ったときでも燃料噴射量増量が
減量されたままとなる。この状態にあっては、空燃比が
所望の空燃比よりもリーン側の状態となるため、瞬間的
なノッキングが発生するようになる。
ットルバルブの閉じ制御によって吸入空気量が減少さ
れ、その減少に応じて機関負荷が一瞬の間だけ減少する
と、内燃機関の点火時期も一瞬の間だけ進角する。そし
て、点火時期指令値の算出タイミングなどに起因した点
火時期指令の機関負荷に対する制御遅れから、スロット
ルバルブの閉じ制御が終了して、吸入空気量が元の状態
に戻ったときでも点火時期が進角したままとなる。この
状態にあっては、一瞬の間だけ点火時期が適正状態より
も進角した状態が生じ、瞬間的なノッキングが発生する
ようになる。
ものであって、その目的は、自動変速機の変速ショック
を低減すべく吸入空気量を一瞬の間だけ減少させる際、
その吸入空気量に応じて制御される空燃比や点火時期と
いった内燃機関の制御因子の制御遅れに起因する瞬間的
なノッキングなど、内燃機関の異常運転を防止すること
のできる内燃機関の制御装置を提供することにある。
め、請求項1記載の発明では、自動変速機に連結された
内燃機関への吸入空気量を調整する吸入空気量調整手段
と、前記吸入空気量に基づき内燃機関の制御因子を制御
する制御因子制御手段とを備え、前記自動変速機の変速
時に同機関への吸入空気量を減少させる側に前記吸入空
気量調整手段を制御することで変速ショックを低減する
内燃機関の制御装置において、前記変速ショック低減の
ための吸入空気量調整手段の制御が実行されていると
き、前記制御因子制御手段によって吸入空気量に基づき
制御される内燃機関の制御因子が、同機関の異常運転が
発生する側へ変化するのを抑制する制御因子抑制手段を
備え、前記制御因子制御手段は、内燃機関の空燃比を制
御するものであって、前記制御因子抑制手段は、空燃比
が前記変速ショック低減のための吸入空気量調整手段の
制御開始時の状態からリーン側へ変化するのを抑制すべ
く、前記制御開始時の燃料増量値を記憶し、この記憶し
た燃料増量値で実際の燃料増量値を下限ガードすること
により、実際の燃料増量値が同記憶した燃料増量値に維
持されるようにするものとした。
入空気量調整手段が吸入空気量を減少させる側に制御さ
れると、同機関への吸入空気量が減少して変速ショック
が低減され、その後に吸入空気量調整手段は元の状態に
戻される。こうした吸入空気量調整手段の制御に基づき
増大する吸入空気量に応じて、制御因子制御手段が内燃
機関の制御因子を制御した場合、その制御因子制御手段
に制御遅れが生じる。そして、その制御因子制御手段の
制御遅れに基づき、内燃機関の制御因子が同機関の異常
運転を発生させる側に変化することとなる。しかし、変
速ショック低減のための吸入空気量調整手段の制御が実
行されたとき、内燃機関の制御因子が同機関の異常運転
を発生させる側に変化することは制御因子抑制手段によ
って抑制される。
れて空燃比が理論空燃比よりもリッチ側にある状態で、
上記変速ショック低減のための吸入空気量調整手段の制
御が実行されても、空燃比は制御因子抑制手段によって
上記吸入空気量調整手段の制御開始時の状態からリーン
側へ変化することが抑制される。さらに、制御開始時に
おける燃料増量値を記憶し、この記憶された燃料増量値
で実際の燃料増量値をガードすることで、燃料増量値が
制御開始時の状態に維持され、空燃比のリーン側への変
化が抑制される。従って、上記吸入空気量調整手段の制
御によって吸入空気量が増大したとき、制御因子制御手
段の制御遅れに基づき空燃比が所望の空燃比よりもリー
ン側に制御され、瞬間的なノッキングが発生するの防止
することができるようになる。
御手段は、内燃機関の点火時期を制御するものであっ
て、前記制御因子抑制手段は、点火時期が前記変速ショ
ック低減のための吸入空気量調整手段の制御開始時の状
態から進角側へ変化するのを抑制すべく、前記制御開始
時の点火時期を記憶し、この記憶した点火時期で実際の
点火時期を進角方向に対してガードすることにより、実
際の点火時期が同記憶した点火時期に維持されるように
するものとした。
ための吸入空気量調整手段の制御が実行されても、点火
時期が制御因子抑制手段によって上記吸入空気量調整手
段の制御開始時の状態から進角側に変化することが抑制
される。さらに、制御開始時における点火時期を記憶
し、この記憶された点火時期で実際の点火時期をガード
することで、点火時期が制御開始時の状態に維持され、
点火時期の進角側への変化が抑制される。従って、上記
吸入空気量調整手段の制御によって吸入空気量が増大し
たとき、制御因子制御手段の制御遅れに基づき点火時期
が一瞬の間だけ適正状態よりも進角側へ変化した状態と
なって瞬間的なノッキングが発生するのを防止すること
ができるようになる。
に適用した一実施形態を図1〜図8に従って説明する。
たエンジン12は、回転可能に支持されたクランクシャ
フト(出力軸)13を備えている。クランクシャフト1
3には、往復移動可能に設けられたピストン14がコネ
クティングロッド15を介して連結されている。そし
て、ピストン14の往復移動は、そのコネクティングロ
ッド15によってクランクシャフト13の回転へと変換
される。このクランクシャフト13の側方には、エンジ
ン回転数NEを検出するための回転数センサ13aが設
けられている。
部14aに対応して位置する燃焼室16が設けられ、燃
焼室16には吸気通路17及び排気通路18が接続され
ている。吸気通路17内にはスロットルバルブ19が設
けられ、スロットルバルブ19は電動モータ19aの駆
動により回動されて開度調節がなされる。このスロット
ルバルブ19の開度調節により吸気通路17の空気流通
面積が変化し、燃焼室16へ吸入される空気の量が調整
される。さらに、スロットルバルブ19の開度(スロッ
トル開度)は、スロットルセンサ20によって検出され
るようになっている。
射弁21と、燃焼室16内に充填された混合ガスに点火
を行なう点火プラグ22とが取り付けられている。この
点火プラグ22は、点火時期を制御するためのイグナイ
タ22aに接続されている。そして、燃料噴射弁21か
ら吸気通路17内へ高圧燃料が噴射されると、その燃料
と空気とが混ざり合って混合ガスとなる。混合ガスは燃
焼室18内で点火プラグ22によって点火がなされて燃
焼し、その燃焼に伴い発生するエネルギーによってピス
トン21は往復移動する。また、燃焼後の混合ガスは、
排気ガスとして排気通路18へ送り出され、同通路18
aに設けられた排気ガスを浄化するための触媒18aを
通過する。
本実施形態にあっては4速式の自動変速機23に接続さ
れている。さらに、自動変速機23は、図示しないプロ
ペラシャフト、ディファレンシャル及びアクスルシャフ
ト等を介して自動車11の車輪24に連結されている。
そして、この自動変速機23は、変速用油圧制御装置2
3aを備え、同装置23aによる油圧制御を通じてシフ
トアップ又はシフトダウンといった変速動作が行われる
ようになっている。
19の開度調節を行なうためのアクセルペダル25と、
自動車11の車速を検出するための車速センサ27とが
設けられている。上記アクセルペダル25は運転者によ
って踏み込み操作され、同ペダル25の踏込量(アクセ
ル開度)はアクセルセンサ28によって検出される。ま
た、上記車速センサ27は、自動変速機23の図示しな
い出力軸の回転速度に基づいて自動車11の車速を検出
するようになっている。
置の電気的構成を図2に基づいて説明する。この制御装
置は、エンジン12の運転状態を制御するための電子制
御ユニット(以下「ECU」という)92を備えてい
る。このECU92は、ROM93、CPU94、RA
M95及びバックアップRAM96等を備える論理演算
回路として構成されている。
や、その各種制御プログラムを実行する際に参照される
マップ等が記憶されるメモリであり、CPU94はRO
M93に記憶された各種制御プログラムやマップに基づ
いて演算処理を実行する。また、RAM95はCPU9
4での演算結果や各センサから入力されたデータ等を一
時的に記憶するメモリであり、バックアップRAM96
はエンジン12の停止時に保存すべきデータを記憶する
不揮発性のメモリである。そして、ROM93、CPU
94、RAM95及びバックアップRAM96は、バス
97を介して互いに接続されるとともに、外部入力回路
98及び外部出力回路99と接続されている。
a、スロットルセンサ20、車速センサ27及びアクセ
ルセンサ28が接続されている。一方、外部出力回路9
9には、電動モータ19a、燃料噴射弁21、イグナイ
タ22a及び変速用油圧制御装置23aが接続されてい
る。
セルセンサ28からの検出信号に基づきアクセルペダル
25の踏込量を求め、その踏込量が大きくなるに従いス
ロットルバルブ19の開度が大きくなるように、所定の
制御マップに基づいて電動モータ19aを制御する。
の検出信号に基づき燃焼室16への吸入空気量を求め、
その吸入空気量に基づき図4のマップを参照して燃料噴
射量を算出する。こうして算出された燃料噴射量は上記
吸入空気量が増加するほど大きい値となる。
エンジン12に設けられた触媒18aが過度に高温にな
って、排気ガスの浄化効率が低下するようなエンジン1
2の運転状態のとき、吸入空気量に応じた燃料増量値で
燃料噴射量を増量補正して空燃比をリッチ側に制御し、
燃焼室16内での混合ガスの燃焼温度を低減させる。こ
のように混合ガスの燃焼温度の低減を図ることで、エン
ジン12から排出されて触媒18aを通過する排気ガス
の温度を低減し、ひいては触媒18aの温度の過上昇を
抑制することができるようになる。
た燃料噴射量から噴射量指令値を算出し、同指令値に対
応した燃料量が燃焼室16へ供給されるよう燃料噴射弁
21を駆動制御する。このように燃料噴射弁21を制御
することによって、燃焼室16に充填される混合ガスの
空燃比が制御される。
及びスロットルセンサ20からの検出信号に基づきエン
ジン回転数NE及びエンジン負荷を求める。この求めら
れたエンジン負荷は、吸入空気量の増減に応じて増減す
るようになる。ECU92は、それらエンジン回転数N
E及びエンジン負荷に基づき図5に示すマップを参照し
て点火時期指令値を算出する。こうして算出された点火
時期指令値は、エンジン回転数NEを一定とする条件の
もとで、エンジン負荷が大きくなるほど点火時期遅角側
の値として算出される。そして、EUC92は、算出さ
れた点火時期指令値に対応した点火時期となるようイグ
ナイタ22aを駆動制御する。このようにイグナイタ2
2aを制御することによって、燃焼室16内での良好な
混合ガスの燃焼が図られるようになる。
車速センサ27からの検出信号に基づき、スロットルバ
ルブ19の開度(スロットル開度)及び自動車の車速を
求める。そして、ECU92は、求められたスロットル
開度及び車速に基づき図3に示す変速用マップを参照し
て自動変速機23の変速位置を決定し、その決定した変
速位置へと自動変速機23が変速されるよう変速用油圧
制御装置23aを駆動制御する。
速への変速、及び3速から4速への変速は、それぞれ図
中の実線A,B,Cを境界にして行われる。また、4速
から3速への変速、3速から2速への変速、及び2速か
ら1速への変速は、それぞれ図中の破線D,E,Fを境
界にして行われる。それら破線D,E,Fはそれぞれ実
線A,B,Cに対して図中左側にずれて位置している。
仮に、破線D,E,Fと実線A,B,Cとが一致してい
るとすれば、スロットル開度及び車速がそれら線上に位
置する状態のとき、頻繁に自動変速機23の変速が行わ
れてしまう。しかし、上記のように破線D,E,Fと実
線A,B,Cとをずらすことによって、その自動変速機
23の頻繁な変速を防止することができるようになる。
制御態様を図6〜図8に基づいて説明する。ここで、図
6は、自動変速機23がシフトアップするときの変速指
令値、スロットルバルブ開度、燃料増量値及び点火時期
の推移態様を示すタイムチャートである。また、図7は
上記シフトアップ時の変速ショックを低減する処理ルー
チンを示すフローチャートであって、図8は上記シフト
アップ時にエンジン12の制御因子変化を抑制する処理
ルーチンを示すフローチャートである。
理ルーチンについて説明する。この処理ルーチンは、E
CU92を通じて例えば所定時間毎の時間割り込みにて
実行される。同処理ルーチンにおいてECU92は、ス
テップS101の処理として、変速ショック低減のため
のエンジン12の出力トルク低減実行タイミングである
か否かを判断する。即ち、スロットル開度及び車速に基
づき図3のマップを参照して自動変速機23のシフトア
ップ判断がなされたときから、その後変速指令がなされ
て特定期間が経過するまでの期間(図6の波形aに示す
期間T)内にあるか否かを判断する。
減実行タイミングであると判断された場合には、ステッ
プS102に進む。ECU92は、ステップS102の
処理として、スロットルバルブ19の閉じ制御を実行す
る。即ち、図6に波形bで示されるように自動変速機2
3の変速時、その変速推移態様に応じてスロットルバル
ブ19が一瞬の間だけ閉じ側へ制御され、その後に元に
戻される。こうしたスロットルバルブ19の開度制御に
よって、自動変速機23がシフトアップするとき、エン
ジン12の吸入空気量が減少されて同エンジン12の出
力トルク低減が図られ、上記シフトアップ時の変速ショ
ックが低減されるようになる。
2は、閉じ制御実行フラグFとして「1」をRAM95
にセットする。その後、ECU92は、当該処理ルーチ
ンを一旦終了する。
低減実行タイミングでないと判断された場合にはステッ
プS104に進み、ECU92は、閉じ制御実行フラグ
Fを「0」にリセットした後、この処理ルーチンを一旦
終了する。
ーチンについて説明する。この処理ルーチンは、ECU
92を通じて例えば所定時間毎の時間割り込みにて実行
される。同処理ルーチンにおいてECU92は、ステッ
プS201の処理として、スロットルバルブ19の閉じ
制御が実行中か否か、即ち閉じ制御実行フラグFが
「1」か否かを判断する。そして、ステップS201に
おいて、「F=0」であってスロットルバルブ19の閉
じ制御が実行されていないと判断された場合には、ステ
ップS205に進む。ECU92は、ステップS205
の処理として、初回判定フラグXを「0」にリセットし
た後、この処理ルーチンを一旦終了する。
1」であってスロットルバルブ19の閉じ制御が実行中
であると判断された場合には、ステップS202に進
む。ECU92は、ステップS202の処理として、初
回判定フラグXが「0」であるか否かを判断する。ここ
で初回判定フラグXが「0」であるということは、上記
スロットルバルブ19の閉じ制御が実行されてから初め
てS202に進んだことを意味する。そして、ステップ
S202で「X=0」であると判断された場合にはステ
ップS203に進み、ECU92は、初回判定フラグX
として「1」をRAM95にセットする。
理として、燃料噴射量における現在の燃料増量値及び現
在の点火時期をRAM95に記憶する。このように記憶
された燃料噴射量の燃料増量値及び点火時期は、自動変
速機23の変速時のスロットルバルブ19の閉じ制御が
実行された直後の燃料増量値及び点火時期となる。上記
ステップS204の処理が実行された後、ECU92
は、この処理ルーチンを一旦終了する。
でないと判断された場合にはステップS206に進み、
ECU92は、ステップS204の処理によってRAM
95に記憶された燃料増量値で、実際の燃料噴射量の燃
料増量値を下限ガードする。また、ECU92は、続く
ステップS207の処理において、ステップS204の
処理によってRAM95に記憶された点火時期で、実際
の点火時期を進角方向に対してガードした後、この処理
ルーチンを一旦終了する。上記のような実際の燃料増量
値及び点火時期のガード処理を実行することにより、図
6の波形c及び波形dに実線で示すように、燃料増量値
及び点火時期がスロットルバルブ19の閉じ制御開始時
の状態に維持される。
点火時期のガード処理が実行されない場合には、自動変
速機23のシフトアップ時に行われるスロットルバルブ
19の閉じ制御に対して、図6の波形c及び波形dに二
点鎖線で示すように、燃料増量値及び点火時期が推移す
る。即ち、上記スロットルバルブ19の閉じ制御によ
り、スロットルバルブ19が図6の波形bで示す態様で
一瞬の間だけ閉じ側に制御されると、そのスロットルバ
ルブ19の開度変化に伴う吸入空気量の変化に対して若
干の遅れを持って、燃料増量値及び点火時期が変化する
ようになる。
料増量値及び点火時期の変化が遅れるのは、噴射量指令
値及び点火時期指令値を算出するタイミングなどに起因
した制御遅れが生じるためである。こうして吸入空気量
の変化に対する燃料増量値及び点火時期の制御遅れが生
じると、スロットルバルブ19の開度が元の状態に戻っ
て、吸入空気量が同バルブ19の閉じ制御前の値に戻っ
たとしても、燃料増量値及び点火時期が減量及び進角し
たままになるという状態が生じる。
御が終了してから図6に示す所定時間tが経過するまで
の間は、空燃比が所望の空燃比よりもリーン側の状態に
なり、且つ点火時期が適正状態よりも進角した状態にな
る。そのため、スロットルバルブ19の閉じ制御の終了
時に、燃料増量値の制御遅れによって空燃比が所望の空
燃比よりもリーン側の状態になることで、瞬間的なノッ
キングが発生するようになる。また、上記のようにスロ
ットルバルブ19の閉じ制御の終了時に、点火時期が一
瞬の間だけ適正状態よりも進角した状態になることによ
っても、瞬間的なノッキングが発生するようになる。
バルブ19の閉じ制御開始時における燃料増量値及び点
火時期を記憶し、当該閉じ制御中においては記憶された
燃料増量値及び点火時期で、実際の燃料増量値及び点火
時期をガードするようにした。このように燃料増量値及
び点火時期に対するガード処理を実行することで、燃料
増量値及び点火時期がスロットルバルブ19の閉じ制御
開始時の状態に維持され、空燃比のリーン側への変化及
び点火時期の進角側への変化が抑制される。従って、上
記のような制御遅れに起因する瞬間的なノッキングの発
生を防止することができるようになる。
よれば、以下に示す効果が得られるようになる。・自動
変速機23のシフトアップ時における変速ショックを低
減するためのスロットルバルブ19の閉じ制御実行中に
は、燃料増量値が当該閉じ制御開始時の値に維持される
ことで、空燃比のリーン側への変化が抑制される。従っ
て、上記スロットルバルブ19の閉じ制御が実行された
とき、上記のような燃料増量値の制御遅れが生じて瞬間
的なノッキングが発生するのを防止することができる。
フトアップ時における変速ショックを低減するためのス
ロットルバルブ19の閉じ制御実行中には、当該閉じ制
御開始時の状態に維持されることで、進角側への変化が
抑制される。従って、上記スロットルバルブ19の閉じ
制御が実行されたとき、上記のような点火時期の制御遅
れが生じて瞬間的なノッキングが発生するのを防止する
ことができる。
変更することもできる。・本実施形態では、上記カード
処理によって燃料増量値及び点火時期をスロットルバル
ブ19の閉じ制御開始時の状態に維持したが、本発明は
これに限定されない。例えば、スロットルバルブ19の
閉じ制御時には、燃料噴射量や燃料増量値及び点火時期
指令値が通常よりもリッチ側及び遅角側の値として算出
される別のマップを参照する。そして、その別のマップ
に基づき燃料噴射量や燃料増量値及び点火時期指令値を
算出することで、上記閉じ制御中の空燃比及び点火時期
を同閉じ制御開始時の状態に維持するようにしてもよ
い。
期をスロットルバルブ19の閉じ制御開始時の状態に維
持するようにしたが、本発明はこれに限定されない。即
ち、吸入空気量に基づき制御される燃料噴射系及び点火
系以外の制御系を、同バルブ19の閉じ制御開始時の状
態に維持するようにし、その閉じ制御終了時における当
該制御系の制御遅れを防止するようにしてもよい。
すべてにおいて、燃料増量値及び点火時期の維持を行う
必要はない。即ち、例えば自動変速機が1速から2速に
シフトアップするときと、2速から3速にシフトアップ
するときとにのみ上記燃料増量値及び点火時期の維持を
行ってもよい。また、自動変速機23がシフトダウンす
るときにおいても、スロットルバルブ19の閉じ制御を
実行するようにしてもよく、このときのスロットルバル
ブ19の閉じ制御中においても上記燃料増量値及び点火
時期をスロットルバルブ19の閉じ制御開始時の状態に
維持するようにしてもよい。
シフトアップ時に、燃料増量値と点火時期とのいずれか
一方についてのみ維持処理を実行するようにしてもよ
い。この場合、ECU92の制御負荷が軽減する。
機の変速時に吸入空気量調整手段が吸入空気量を減少さ
せる側に制御されると、同機関への吸入空気量が減少し
て変速ショックが低減され、その後に吸入空気量調整手
段は元の状態に戻される。こうした吸入空気量調整手段
の制御に基づき増減する吸入空気量に応じて、制御因子
制御手段が内燃機関の制御因子を制御した場合、その制
御因子制御手段に制御遅れが生じる。そして、その制御
因子制御手段の制御遅れに基づき、内燃機関の制御因子
が同機関の異常運転を発生させる側に制御されることと
なる。しかし、変速ショック低減のための吸入空気量調
整手段の制御が実行されたとき、内燃機関の制御因子が
同機関の異常運転を発生させる側に制御されることは制
御因子抑制手段によって抑制される。従って、変速ショ
ック低減のための吸入空気量調整手段の制御が実行され
たとき、上記制御因子制御手段の制御遅れに起因して内
燃機関にノッキング等の異常運転が生じるのを防止する
ことができる。
入空気量調整手段の制御が実行されても、空燃比は制御
因子抑制手段によって上記吸入空気量調整手段の制御開
始時の状態からリーン側へ変化することが抑制される。
さらに、制御開始時における燃料増量値を記憶し、この
記憶された燃料増量値で実際の燃料増量値をガードする
ことで、燃料増量値が制御開始時の状態に維持され、空
燃比のリーン側への変化が抑制される。従って、上記吸
入空気量調整手段の制御によって吸入空気量が増大した
とき、制御因子制御手段の制御遅れに基づき空燃比が所
望の空燃比よりもリーン側に制御され、瞬間的なノッキ
ングが発生するの防止することができる。
ョック低減のための吸入空気量調整手段の制御が実行さ
れても、点火時期が制御因子抑制手段によって上記吸入
空気量調整手段の制御開始時の状態から進角側に変化す
ることが抑制される。さらに、制御開始時における点火
時期を記憶し、この記憶された点火時期で実際の点火時
期をガードすることで、点火時期が制御開始時の状態に
維持され、点火時期の進角側への変化が抑制される。従
って、上記吸入空気量調整手段の制御によって吸入空気
量が増大したとき、制御因子制御手段の制御遅れに基づ
き点火時期が一瞬の間だけ適正状態よりも進角側に制御
され、瞬間的なノッキングが発生するのを防止すること
ができる。
ック図。
るマップ。
プ。
度、燃料増量値及び点火時期の推移態様を示すタイムチ
ャート。
を示すフローチャート。
すフローチャート。
噴射弁、22a…イグナイタ、23…自動変速機、92
…電子制御ユニット(ECU)。
Claims (2)
- 【請求項1】自動変速機に連結された内燃機関への吸入
空気量を調整する吸入空気量調整手段と、前記吸入空気
量に基づき内燃機関の制御因子を制御する制御因子制御
手段とを備え、前記自動変速機の変速時に同機関への吸
入空気量を減少させる側に前記吸入空気量調整手段を制
御することで変速ショックを低減する内燃機関の制御装
置において、 前記変速ショック低減のための吸入空気量調整手段の制
御が実行されているとき、前記制御因子制御手段によっ
て吸入空気量に基づき制御される内燃機関の制御因子
が、同機関の異常運転が発生する側へ変化するのを抑制
する制御因子抑制手段を備え、 前記制御因子制御手段は、内燃機関の空燃比を制御する
ものであって、前記制御因子抑制手段は、空燃比が前記
変速ショック低減のための吸入空気量調整手段の制御開
始時の状態からリーン側へ変化するのを抑制すべく、前
記制御開始時の燃料増量値を記憶し、この記憶した燃料
増量値で実際の燃料増量値を下限ガードすることによ
り、実際の燃料増量値が同記憶した燃料増量値に維持さ
れるようにする ことを特徴とする内燃機関の制御装置。 - 【請求項2】自動変速機に連結された内燃機関への吸入
空気量を調整する吸入空気量調整手段と、前記吸入空気
量に基づき内燃機関の制御因子を制御する制御因子制御
手段とを備え、前記自動変速機の変速時に同機関への吸
入空気量を減少させる側に前記吸入空気量調整手段を制
御することで変速ショックを低減する内燃機関の制御装
置において、 前記変速ショック低減のための吸入空気量調整手段の制
御が実行されているとき、前記制御因子制御手段によっ
て吸入空気量に基づき制御される内燃機関の制御因子
が、同機関の異常運転が発生する側へ変化するのを抑制
する制御因子抑制手段を備え、 前記制御因子制御手段は、内燃機関の点火時期を制御す
るものであって、前記制御因子抑制手段は、点火時期が
前記変速ショック低減のための吸入空気量調整手段の制
御開始時の状態から進角側へ変化するのを抑制すべく、
前記制御開始時 の点火時期を記憶し、この記憶した点火
時期で実際の点火時期を進角方向に対してガードするこ
とにより、実際の点火時期が同記憶した点火時期に維持
されるようにする ことを特徴とする内燃機関の制御装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21198797A JP3536601B2 (ja) | 1997-08-06 | 1997-08-06 | 内燃機関の制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21198797A JP3536601B2 (ja) | 1997-08-06 | 1997-08-06 | 内燃機関の制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1150869A JPH1150869A (ja) | 1999-02-23 |
JP3536601B2 true JP3536601B2 (ja) | 2004-06-14 |
Family
ID=16615023
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21198797A Expired - Lifetime JP3536601B2 (ja) | 1997-08-06 | 1997-08-06 | 内燃機関の制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3536601B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6221837B2 (ja) * | 2014-03-03 | 2017-11-01 | トヨタ自動車株式会社 | 内燃機関の制御装置 |
-
1997
- 1997-08-06 JP JP21198797A patent/JP3536601B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH1150869A (ja) | 1999-02-23 |
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