JP3029340B2 - パワートレインの制御装置 - Google Patents

パワートレインの制御装置

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JP3029340B2
JP3029340B2 JP4076639A JP7663992A JP3029340B2 JP 3029340 B2 JP3029340 B2 JP 3029340B2 JP 4076639 A JP4076639 A JP 4076639A JP 7663992 A JP7663992 A JP 7663992A JP 3029340 B2 JP3029340 B2 JP 3029340B2
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throttle valve
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electric throttle
opening
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研司 沢
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  • Electrical Control Of Ignition Timing (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Control Of Transmission Device (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、エンジンと変速機と
が組み合わされてなる所謂パワートレイン、特に、吸気
通路にエレキスロットル弁が介設されたエンジンと自動
変速機とが組み合わされてなるパワートレインの制御装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、自動車等の車両用のエン
ジンには、通常、運転者のアクセルペダルの踏み込み量
に応じて開閉され、吸入空気量を(従ってエンジン出力
を)制御するスロットル弁が設けられている。このスロ
ットル弁としては、ワイヤ等によってアクセルペダルと
機械的に連結され、該アクセルペダルの踏み込み動作に
連動して機械的に開閉駆動されるようにしたもの(以
下、このようなスロットル弁をメカスロットル弁とい
う)が、従来、一般的である。
【0003】かかるメカスロットルで弁は、通常、アク
セルペダルの踏み込み量にほぼ比例してスロットル開度
が制御されるようになっている。しかしながら、吸入空
気量(エンジン出力)の変化特性について言えば、一般
に、アクセルペダルの踏み込み量が小さいときには吸入
空気量の変化が比較的大きく、踏み込み量が大きいとき
には吸入空気量の変化が非常に小さくなる傾向がある。
従って、アクセルペダルの踏み込み量がある程度に達す
ると、それ以上踏み込んでも吸入空気量が頭打ちになる
といった現象が起こり、このようなメカスロットル弁の
みでは、アクセルペダルの踏み込み量に応じた良好なエ
ンジン出力特性を得ることは、実際にはなかなかに難し
いという問題がある。
【0004】ところで、アクセルペダルの踏み込み量に
対するエンジンの出力特性を、車両の運転状態等に応じ
て適宜設定することができれば、車両の駆動力特性の向
上を図る上で極めて好都合である。しかしながら、上記
メカスロットル弁では、アクセルペダルの踏み込み量に
対するスロットル開度の変化特性は、一旦設定されると
固定的なものであるので、車両の運転状態等に応じてエ
ンジンの出力特性を自在に設定することはできなかっ
た。
【0005】そこで、スロットル弁を電動式のアクチュ
エータで開閉駆動するようにし、このアクチュエータ
を、アクセルペダルの踏み込み量に対応して出力される
電気信号に応じて作動させることによって吸入空気量を
制御するようにした、所謂、エレキスロットル弁が提案
されている(例えば、特開平2−221658号公報参
照)。かかるエレキスロットル弁では、電気的な信号処
理によって、アクセルペダルの踏み込み量に対するスロ
ットル開度特性(エンジン出力特性)を自在に設定するこ
とができる。
【0006】尚、このようなエレキスロットル弁を採用
する場合、例えば、信頼性がより高いメカスロットル弁
をメインのスロットル弁とし、上記エレキスロットル弁
を補助的なスロットル弁として用いるなど、両スロット
ル弁を組み合わせて用いることが考えられており、例え
ば、上記特開平2−221658号公報では、エンジン
の吸気通路に、上記メカスロットル弁とエレキスロット
ル弁とを例えば直列に配設したものが開示されている。
このように、吸気通路に、従来のメカスロットル弁のみ
ならず、上記エレキスロットル弁を介設して両者で吸入
空気量を制御することにより、アクセルペダルの踏み込
み量に応じた良好なエンジン出力特性を得ることが可能
となり、また、従来に比べてエンジンの出力特性をより
きめ細かく制御し、更には、車両の運転状態等に応じて
エンジンの出力特性を変化させることが可能になる。
【0007】また、上記エレキスロットル弁を備えたエ
ンジンと自動変速機とを組み合わせて所謂パワートレイ
ンを構成した場合、エレキスロットル弁を設けたことに
よるエンジン出力に対するきめ細かい制御特性を利用す
ることができ、自動変速機で変速が行なわれる際の変速
フィーリングを大幅に向上させることができる。すなわ
ち、例えば、上記自動変速機によって1速から2速にア
ップシフトする場合について説明すれば、例えば図10
において折れ線部分Gで示すように、スロットル開度が
一定(つまりアクセルペダルの踏み込み状態が一定)であ
れば、通常、変速終了直後に、急激にトルクが落ち込ん
でかなりの加速度変化が生じる。つまり変速に伴う所謂
トルクショックが不可避的に生じ、変速フィーリングに
悪影響を及ぼすことが知られている。
【0008】この問題に対して、上記パワートレインで
は、上記エレキスロットル弁を開き側に制御し、変速後
におけるエンジン出力トルクを変速前よりも上昇させる
ことにより、変速終了後のトルクダウンを緩やかなもの
として変速フィーリングの向上を図ることが考えられ
る。特に、エレキスロットル弁の開度を各変速段毎に異
なる開度特性に設定し、シフトアップ前におけるエレキ
スロットル弁の開度を比較的絞りぎみに設定することに
より、シフトアップ前における変速段(例えば1速)での
駆動力をある程度制限しておき、一方、シフトアップ後
には上記エレキスロットル弁の開度を比較的開きぎみに
設定して、シフトアップ後における変速段(例えば2速)
での駆動力をある程度増すように制御することにより、
上記シフトアップ時のトルクショックをより効果的に緩
和し、変速フィーリングを向上させることができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記エ
レキスロットル弁を開き側に制御する場合、アクチュエ
ータの性能によってエレキスロットル弁の応答性(つま
りエレキスロットル開度の変化速度)が制限される関係
上、変速後にエレキスロットル弁を開き側に駆動して
も、変速終了直後に生じる加速度変化を抑制するには間
に合わないことが考えられる。従って、上記変速終了直
後の加速度変化を十分に緩やかなものとするためには、
変速中からエレキスロットル弁を開き側に作動させる必
要がある。ところが、変速中に上記エレキスロットル弁
を開き側に駆動した場合、図10において一点鎖線の折
れ線部分Hで示されるように、エンジン出力トルクも変
速中に上昇する。このため、変速に要する時間が長くな
り、耐久性の観点で好ましくないという問題があった。
【0010】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
ので、吸気通路にエレキスロットル弁が設けられたエン
ジンと自動変速機とを組み合わせてなるパワートレイン
の制御装置において、上記自動変速機におけるアップシ
フト変速時に、変速中におけるエンジントルクの上昇を
制限しつつ、変速終了後のトルク低下を時間遅れなく抑
制することができるパワートレインの制御装置を提供す
ることを基本的な目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】このため、本願の第1の
発明は、吸気通路にエレキスロットル弁が設けられたエ
ンジンと自動変速機とを組み合わせてなるパワートレイ
ンの制御装置において、上記自動変速機におけるアップ
シフト変速中に上記エレキスロットル弁の開度を開き側
に設定するエレキスロットル制御手段と、上記エレキス
ロットル弁の開き側への制御に対応しスロットル開度以
外のエンジントルク制御パラメータを制御してエンジン
トルクの上昇を制限するトルク上昇制限手段と、変速終
了時に上記トルク上昇制限手段による制限を解除する制
限解除手段とを備えたものである。
【0012】また、本願の第2の発明は、上記第1の発
明において、上記エレキスロットル弁の開度は、上記自
動変速機における各変速段毎に異なる開度特性に設定さ
れていることを特徴としたものである。
【0013】更に、本願の第3の発明は、上記第1また
は第2の発明において、上記エンジントルク制御パラメ
ータは、上記エンジンの点火時期であることを特徴とし
たものである。
【0014】
【発明の効果】本願の第1の発明によれば、上記エレキ
スロットル制御手段によってアップシフト変速中に上記
エレキスロットル弁の開度を開き側に設定することによ
り、エレキスロットル弁の応答性の如何に拘わらず、変
速終了直後の加速度変化を時間遅れなく抑制することが
できる。この場合において、上記トルク上昇制限手段に
より、上記エレキスロットル弁の開き側への制御に対応
しスロットル開度以外のエンジントルク制御パラメータ
を制御してエンジントルクの上昇を制限することができ
るので、変速中におけるエンジントルクの上昇を有効に
制限して変速時間が長くかかることを防止できる。ま
た、上記トルク上昇制限手段による制限は上記制限解除
手段によって変速終了後に解除されるので、変速終了後
におけるトルク上昇が阻害されることはない。すなわ
ち、変速中におけるエンジントルクの上昇を制限するこ
とによって変速時間が長くかかることを防止しつつ、変
速終了後のトルク低下を時間遅れなく有効に抑制し、変
速終了直後の加速度変化を十分に緩やかなものとするこ
とができる。
【0015】また、本願の第2の発明によれば、基本的
に上記第1の発明と同様の効果を奏することができる。
その上、特に、上記エレキスロットル弁が上記自動変速
機における各変速段毎に異なる開度特性に設定されてい
る場合において、変速時間が長くかかることを防止しつ
つ、変速終了後のトルク低下を時間遅れなく有効に抑制
することができ、例えばアップシフト時におけるトルク
ショックを緩和すべく、高速段側におけるエレキスロッ
トル開度が開き側に設定されている場合などには、より
一層効果的である。
【0016】更に、本願の第3の発明によれば、基本的
に上記第1または第2の発明と同様の効果を奏すること
ができる。その上、特に、上記エンジントルク制御パラ
メータをエンジンの点火時期としたので、変速中におけ
るエンジントルクの制限および変速終了後におけるその
制限解除を応答性良く行うことができる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を具体的に説明する。
図1に示すように、本実施例に係る自動車のパワートレ
インPTは、第1〜第4気筒#1〜#4を備えた4気筒
エンジン1の出力トルクを、トルクコンバータ(図示せ
ず)とプラネタリギヤシステムからなる変速歯車機構(図
示せず)とを備えた自動変速機2で変速し、変速機出力
軸3から駆動輪側に出力するような基本構成となってい
る。なお、エンジン1には、エアを吸入するための吸気
装置4と、燃焼ガスを排出するための排気装置5とが設
けられている。
【0018】図2に示すように、エンジン1の各気筒#
1〜#4(図1参照)においては、夫々、吸気弁6が開か
れたときに、吸気ポート7から燃焼室8に混合気を吸入
し、この混合気をピストン9で圧縮した後、点火プラグ
10で着火・燃焼させ、排気弁11が開かれたときに、
燃焼ガスを排気ポート12から排出するようになってい
る。ここで、点火プラグ10にはイグナイタ13から所
定のタイミングで点火用の電力が供給されるようになっ
ている。なお、イグナイタ13は第1〜第4気筒#1〜
#4に対して1つだけ設けられている。そして、第1〜
第4気筒#1〜#4の各吸気ポート7と連通する吸気通
路14が設けられ、この吸気通路14には、各吸気ポー
ト7近傍において、夫々エア中に燃料を噴射するインジ
ェクタ15が設けられている。
【0019】上記吸気通路14は、インジェクタ15が
配置された部分の上流側(図2では右側)では1つに集合
され、この集合された吸気通路14には、アクセルペダ
ル16と機械的なリンク機構17を介して連結されたメ
カスロットル弁18が設けられている。さらに、このメ
カスロットル弁18のやや下流には、電気式のアクチュ
エータ19によって開閉されるエレキスロットル弁20
が設けられている。このアクチュエータ19は、後で説
明するエンジンコントロールユニットC1から印加され
る信号に従って、エレキスロットル弁20の開度を制御
するようになっている。
【0020】上記パワートレインPTを制御するため
に、マイクロコンピュータを用いたコントロールユニッ
トCが設けられ、このコントロールユニットCは、エン
ジン1の制御を行なうエンジンコントロールユニットC
1と、自動変速機2の制御を行なうトランスミッション
コントロールユニットC2とで構成されている。
【0021】ここで、エンジンコントロールユニットC
1は、第1スロットル開度センサ21によって検出され
るメカスロットル弁18の開度(メカスロットル開度)、
第2スロットル開度センサ22によって検出されるエレ
キスロットル弁20の開度(エレキスロットル開度)、ト
ランスミッションコントロールユニットC2から入力さ
れる各種信号等を制御情報として、点火プラグ10(イ
グナイタ13)の点火時期制御、インジェクタ15の燃
料噴射制御、エレキスロットル弁20の開閉制御、変速
時のトルク制御等を行なうようになっている。該エレキ
スロットル弁20の開閉制御は、例えば自動変速機2の
変速段毎に設定されるエレキスロットル弁20のスロッ
トル開度特性マップに従って行なわれるようになってい
る。
【0022】このスロットル開度特性マップは、メカス
ロットル開度(すなわちアクセルペダル16の踏み込み
量)に対するエレキスロットル弁20のスロットル開度
特性(すなわちエンジン出力特性)をマップ化したもので
あって、エンジンコントロールユニットC1内のROM
に格納されている。本実施例では、上記自動変速機2に
よって1速から高速段側に順次シフトアップして行く際
に、変速毎に生じるトルクの落ち込み(つまり変速に伴
う所謂トルクショック)によって変速フィーリングが損
なわれることを防止するために、シフトアップ前におけ
るエレキスロットル弁20の開度を比較的絞りぎみに設
定することにより、シフトアップ前における変速段(例
えば1速)での駆動力をある程度低く制限しておき、一
方、シフトアップ後には上記エレキスロットル弁20の
開度を比較的開きぎみに設定して、シフトアップ後にお
ける変速段(例えば2速)での駆動力をある程度増すよう
に制御することにより、上記シフトアップ時のトルクシ
ョックを緩和し、変速フィーリングを向上させるように
している。
【0023】すなわち、エレキスロットル弁20の開度
は変速段毎に異なる開度特性に設定され、上記スロット
ル開度特性マップは、1速〜4速において低速段ほど開
度が小さくなるように、つまり低出力となるように設定
されている。かかるスロットル開度特性に従ってエレキ
スロットル弁20を制御した場合におけるエンジン出力
トルクのエンジン回転数に対する特性の一例を図3〜図
6に示す。図3〜図6では、1速〜4速において、メカ
スロットル開度(すなわちアクセルペダル踏み込み量)を
パラメータとして(1/8〜8/8)、エンジン1の出力
トルクをエンジン回転数に対してあらわしている。例え
ば、メカスロットル開度が1/8で、エンジン回転数が
1000r.p.m.の場合、エンジン出力トルクが、1速で
は約10kg・mであり、2速では約13kg・mであり、3
速では約14kg・mであり、4速では約15kg・mとなっ
ている。このように、低速段ほど低出力となっている。
【0024】上記トランスミッションコントロールユニ
ットC2は、図示していない各種センサから入力される
車速、変速段、タービン回転数等と、エンジンコントロ
ールユニットC1から入力される各種信号(例えば、スロ
ットル開度)とを制御情報として、運転状態に応じて変
速段の切り替え制御を行なうとともに、かかる変速時に
おいてトルク制御を行なうべきタイミングを決定し、こ
れをエンジンコントロールユニットC1に出力するよう
になっている。尚、上記自動変速機2における変速段の
切り替え制御は、つまり車速とエンジン負荷(つまりス
ロットル開度)とに応じて変速段をシフトさせるように
設定された通常の変速マップに基づいて行なわれる。
【0025】本実施例では、上記自動変速機2における
アップシフト変速時に生じる所謂トルクショックを抑制
するために、変速時にエレキスロットル弁20を開き側
に設定してアップシフト変速後におけるトルク低下を抑
制する制御が行なわれるが、この際に、上記エレキスロ
ットル弁20の作動応答性の如何に拘わらず、変速終了
直後の加速度変化を時間遅れなく抑制することができる
ように、アップシフト変速中に上記エレキスロットル弁
20を開き側に駆動するようにしている。また、この場
合において、変速中にエンジントルクが上昇して変速時
間が長くかかることを防止するために、上記エレキスロ
ットル弁20の開き側への制御に対応して、例えばエン
ジン1の点火時期など、スロットル開度以外のエンジン
トルク制御パラメータを制御することにより、変速中に
おけるエンジントルクの上昇を制限するようにしてい
る。
【0026】次に、上記のように構成されたパワートレ
インPTの自動変速機2におけるアップシフト変速時の
制御について、例えば1速から2速に変速する場合を例
にとって、図7のグラフおよび図8のフローチャートを
参照しながら説明する。尚、エンジンコントロールユニ
ットC1とトランスミッションコントロールユニットC2
とは、コントロールユニットCの構成要素であるので、
以下ではとくに両者を区別する必要がある場合以外は区
別せず、コントロールユニットCによる制御として説明
する。
【0027】システムがスタートすると、まずステップ
#1で、例えば1速から2速へのアップシフト変速信号
が出力されたか否かが判定され、この判定結果がYES
の場合には、ステップ#2で、エンジン回転数の低下が
生じているか否かが判定される。尚、上記ステップ#1
での判定結果がNOの場合には、ステップ#13で変速
フラグF1に1が立てられているか否かが判定される。
この変速フラグF1は、初期値が0に設定され、変速が
開始された後、変速中においては1が立てられ、変速が
終了すると0に戻されるフラグである。上記ステップ#
13での判定結果がYESの場合、つまり、既に変速中
である場合にはステップ#2が実行される。
【0028】次に、ステップ#2での判定結果がYES
の場合には、ステップ#3で、エンジントルク制御パラ
メータとしてのエンジン点火進角をリタード側に設定す
る制御が実行される。尚、エンジントルク制御パラメー
タとして、エンジン1の点火進角を用いたのは、制御応
答性が優れているからである。本実施例では、この点火
進角のリタード量Δαが時間経過(タイマ値t1)に伴って
増加するように、該リタード量Δα←(a+b・t1)と設定
する制御が行なわれる。ここに、aはリタード初期変化
量であり、bはリタード経時変化定数である。
【0029】また、次に、ステップ#4で、エレキスロ
ットル弁20を開き側に設定する制御が実行される。本
実施例では、エレキスロットル開度の開き側変化量Δβ
が時間経時(タイマ値t1)に伴って増加するように、該開
き側変化量Δβ←c・t1と設定する制御が行なわれる。
【0030】次に、ステップ#5で、上記点火進角のリ
タード量Δαが予め設定された限界値Δαmax.に達し
ていないかどうかが判定され、達した場合(ステップ#
5:NO)には、上記点火進角リタード量Δαはその限界
値Δαmax.に設定される(ステップ#6)。これによ
り、図7のグラフにおいて折れ線部分Cで示されるよう
に、上記点火進角のリタード量Δαは、初期値aから限
界値Δαmax.に達するまで、所定の変化率b(b=tan
θ1)に従い時間経過に伴って増加するように変化する。
【0031】また、次に、ステップ#7で、上記エレキ
スロットル開度の開き側への変化量Δβが予め設定され
た限界値Δβmax.に達していないかどうかが判定さ
れ、達した場合(ステップ#7:NO)には、上記開き側
変化量Δβはその限界値Δβmax.に設定される(ステッ
プ#8)。これにより、図7のグラフにおいて折れ線部
分Dで示されるように、スロットル開度は、エレキスロ
ットル開度の変化量Δβが、初期値0から限界値Δβma
x.に達するまで、所定の変化率c(c=tanθ2)に従い時
間経過に伴って増加するように変化する。
【0032】このとき、エンジン1の点火進角がリター
ド側に変化(変化量:Δα)させられているので、エンジ
ン出力トルクがそれだけ制限され、変速中にエンジント
ルクが上昇して変速時間が長くかかることが防止される
ように設定されている。そして、次に、ステップ#9で
変速フラグF1に1が立てられ、ステップ#10で変速
中におけるエレキスロットル開度の変化量Sが上記Δβ
に設定された後、エンジン1の点火進角をΔαだけリタ
ード側に変化させ(ステップ#11)、かつ、エレキスロ
ットル開度をΔβだけ開き側に変化させる(ステップ#
12)制御が実行されるようになっている。
【0033】その後、エンジン回転数の低下が見られな
くなった場合(ステップ#2:NO)には、ステップ#1
4で、エンジン点火進角のリタード変化量Δαが0に戻
されて変速制御が終了し、ステップ#15で変速フラグ
1が0に戻されるようになっている。尚、変速フラグ
1に1が立てられていない場合(ステップ#13:NO)
には、上記エンジン点火進角のリタード変化量Δαは常
に0に維持される(ステップ#16)。
【0034】エンジン点火進角およびエレキスロットル
開度を以上のように制御することにより、図7のグラフ
において折れ線部分Aで示されるように、アップシフト
変速終了直後における加速度変化は緩やかなものとな
り、良好な変速フィーリングが得られる。尚、本実施例
では、変速段毎にエレキスロットル開度が異なるように
設定され、1速よりも2速の方が開き側に制御されるよ
うに設定されているので、上記エレキスロットル開度
は、変速終了後に元に戻されることなく、Δβだけ開き
側に設定されたままで2速制御が行なわれるようになっ
ている(図7のグラフにおける直線部分B及びE参照)。
【0035】以上、説明したように、本実施例によれ
ば、アップシフト変速中に上記エレキスロットル弁20
の開度を開き側に設定することにより、エレキスロット
ル弁20の応答性の如何に拘わらず、変速終了直後の加
速度変化を時間遅れなく抑制することができる。この場
合において、上記エレキスロットル弁20の開き側への
制御に対応しエンジン点火進角を制御してエンジントル
クの上昇を制限することができるので、変速中における
エンジントルクの上昇を有効に制限して変速時間が長く
かかることを防止できる。また、上記エンジン点火進角
によるトルク制限は変速終了後に解除されるので、変速
終了後におけるトルク上昇が阻害されることはない。す
なわち、変速中におけるエンジントルクの上昇を制限す
ることによって変速時間が長くかかることを防止しつ
つ、変速終了後のトルク低下を時間遅れなく有効に抑制
し、変速終了直後の加速度変化を十分に緩やかなものと
することができるのである。
【0036】また、特に、上記エレキスロットル弁20
が上記自動変速機2における各変速段毎に異なる開度特
性に設定され、アップシフト時におけるトルクショック
を緩和すべく、高速段側におけるエレキスロットル開度
が開き側に設定されている場合について上記制御を適用
したので、より一層効果的に、変速時間が長くかかるこ
とを防止しつつ、変速終了後のトルク低下を時間遅れな
く有効に抑制することができる。
【0037】また、特に、上記エンジントルク制御パラ
メータをエンジンの点火時期としたので、変速中におけ
るエンジントルクの制限および変速終了後におけるその
制限解除を応答性良く行うことができる。
【0038】尚、上記実施例(以下、第1実施例という)
は、エレキスロットル開度が変速段毎に異なるように設
定され、アップシフト変速に際して開き側に設定された
エレキスロットル開度を元に戻さないで2速制御が行な
われる場合についてのものであったが、このエレキスロ
ットル開度を変速終了後に1速での開度に戻すようにす
ることもできる。以下、本発明の第2実施例について、
図9のフローチャートを参照しながら説明する。尚、こ
の図9のフローチャートにおいて、ステップ#21〜ス
テップ#32は、各々図8のフローチャート(第1実施
例)におけるステップ#1〜ステップ#12に対応する
もので、対応する各ステップは全く同一の制御内容を実
行するものである。従って、重複を避けるため、ステッ
プ#21〜ステップ#32の説明は省略する。
【0039】ステップ#32を実行した後、エンジン回
転数の低下が見られなくなった場合(ステップ#22:N
O)には、ステップ#36で、エレキスロットル開度戻
しフラグF2に1が立てられる。このエレキスロットル
開度戻しフラグF2は、初期値が0に設定され、エレキ
スロットル開度を戻すようにエレキスロットル弁20が
駆動された際に1が立てられ、エレキスロットル開度が
1速における開度に戻ると0に戻されるフラグである。
次に、エンジン点火進角のリタード変化量Δαが0に戻
される(ステップ#37)。
【0040】そして、次に、ステップ#38で、エレキ
スロットル開度の開き側変化量Δβが、変速中における
エレキスロットル開度変化量Sを初期値として、時間経
過(タイマ値t2)に伴って減少するように、該開き側変化
量量Δβ←(S−d・t2)と設定する制御が行なわれる。
ここに、dは変速終了後における経時変化定数である。
その後、ステップ#39で、上記エレキスロットル開度
の開き側への変化量Δβがその下限値である0(零)に達
していないかどうかが判定され、達した場合(ステップ
#39:NO)には、上記開き側変化量Δβは0に設定さ
れる(ステップ#40)。
【0041】そして、エレキスロットル開度の戻しが終
了すると、エレキスロットル開度戻しフラグF2が0に
戻され(ステップ#41)、また、変速フラグF1が0に
戻される(ステップ#42)。これにより、図7のグラフ
において2点鎖線の折れ線部分E'で示されるように、
スロットル開度は、変速終了後、エレキスロットル開度
の変化量Δβが0になるまで、1速におけるエレキスロ
ットル開度に戻るまで、所定の変化率d(d=tanθ3)に従
い時間経過に伴って減少するように変化する。また、エ
ンジン出力トルクも、時間経過に伴って1速のレベルま
で低下する(図7のグラフにおける2点鎖線の折れ線部
分B'参照)。更に、変速後における加速度も、第1実施
例の場合に比べて若干低くはなるものの、比較的緩やか
に低下し、変速直後における急激な加速度変化が抑制さ
れる(図7のグラフにおける2点鎖線の折れ線部分A'参
照)。尚、変速フラグF1及びエレキスロットル開度戻し
フラグF1のいずれにも1が立てられていない場合(ステ
ップ#33:NO)には、上記エンジン点火進角のリター
ド変化量Δα及びエレキスロットル開度の開き側への変
化量Δβは共に、常に0に維持される(ステップ#43
及びステップ#44)ようになっている。
【0042】尚、上記各実施例は、いずれも、1速から
2速へのアップシフト変速についてのものであったが、
本発明は、この場合に限らず、変速時における加速度変
化の緩和が求められる他のアップシフト変速時に対して
も適用することができるのは勿論のことである。また、
上記各実施例は、いずれも、エンジントルク制御パラメ
ータとして、エンジン1の点火進角を採用したものであ
ったが、この代わりに、例えばエンジン1の燃料減量あ
るいは空燃比など、エンジン1の出力トルクを制御し得
る他の制御パラメータを用いるようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例に係る制御装置を備えた
パワートレインの模式図である。
【図2】 図1に示すパワープラントの制御機構を示す
模式図である。
【図3】 1速時用のスロットル開度特性マップに従っ
てエレキスロットル弁を制御した場合におけるエンジン
出力トルクのエンジン回転数に対する特性の一例を示す
図である。
【図4】 2速時用のスロットル開度特性マップに従っ
てエレキスロットル弁を制御した場合におけるエンジン
出力トルクのエンジン回転数に対する特性の一例を示す
図である。
【図5】 3速時用のスロットル開度特性マップに従っ
てエレキスロットル弁を制御した場合におけるエンジン
出力トルクのエンジン回転数に対する特性の一例を示す
図である。
【図6】 4速時用のスロットル開度特性マップに従っ
てエレキスロットル弁を制御した場合におけるエンジン
出力トルクのエンジン回転数に対する特性の一例を示す
図である。
【図7】 アップシフト変速時における車両加速度およ
びエンジン特性の変化を示すグラフである。
【図8】 上記第1実施例に係るパワートレインにおけ
るアップシフト変速制御を説明するフローチャートであ
る。
【図9】 本発明の第2実施例に係るパワートレインに
おけるアップシフト変速制御を説明するフローチャート
である。
【図10】 従来例に係るパワートレインのアップシフ
ト変速時における車両加速度およびエンジン特性の変化
を示すグラフである。
【符号の説明】
PT…パワープラント C…コントロールユニット C1…エンジンコントロールユニット C2…トランスミッションコントロールユニット 1…エンジン 2…自動変速機 14…吸気通路 20…エレキスロットル弁 Δα…エンジン点火時期のリタード変化量 Δβ…エレキスロットル開度の開き側変化量
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 59/00 - 61/12 F16H 61/16 - 61/24 F16H 63/40 - 63/48 B60K 41/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸気通路にエレキスロットル弁が設けら
    れたエンジンと自動変速機とを組み合わせてなるパワー
    トレインの制御装置において、 上記自動変速機におけるアップシフト変速中に上記エレ
    キスロットル弁の開度を開き側に設定するエレキスロッ
    トル制御手段と、上記エレキスロットル弁の開き側への
    制御に対応しスロットル開度以外のエンジントルク制御
    パラメータを制御してエンジントルクの上昇を制限する
    トルク上昇制限手段と、変速終了時に上記トルク上昇制
    限手段による制限を解除する制限解除手段とを備えたこ
    とを特徴とするパワートレインの制御装置。
  2. 【請求項2】 上記エレキスロットル弁の開度は、上記
    自動変速機における各変速段毎に異なる開度特性に設定
    されていることを特徴とする請求項1記載のパワートレ
    インの制御装置。
  3. 【請求項3】 上記エンジントルク制御パラメータは、
    上記エンジンの点火時期であることを特徴とする請求項
    1または請求項2記載のパワートレインの制御装置。
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