JPH05156912A - 往復動型燃焼エンジンの排気バルブ制御機構 - Google Patents

往復動型燃焼エンジンの排気バルブ制御機構

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JPH05156912A
JPH05156912A JP4130769A JP13076992A JPH05156912A JP H05156912 A JPH05156912 A JP H05156912A JP 4130769 A JP4130769 A JP 4130769A JP 13076992 A JP13076992 A JP 13076992A JP H05156912 A JPH05156912 A JP H05156912A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 部方的負荷の作動下で、排気バルブの閉鎖時
点を変え、燃料の消費を改良できる往復動型燃焼エンジ
ンの排気バルブ制御機構の提供。 【構成】 カムシャフト23に設けられたカム23′によ
って移動させられるストローク伝達装置61は、排気バル
ブ9に連結され、且つストローク伝達装置61から延在す
る管20内に存する流体圧媒体によって作動させられるサ
ーボピストン12に向けて、エンジン速度に対応して流体
圧媒体を移動させ、その際、排気バルブを開放させるよ
うに作動する。流体圧媒体と連通するために、解放チャ
ネル66として形成された閉鎖自在の流路が設けられ、解
放チャネル66は、ストローク伝達装置61に連結された制
御ピストン62に対して作動連結すると共に、調整自在の
絞り弁67′,69を備え、流体圧媒体を所定量流出するよ
うにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、往復動型燃焼エンジン
の排気バルブを制御するための機構に関し、特に、前記
排気バルブに連結され、且つストローク伝達装置から延
在する管内に存する流体圧媒体によって作動させられる
サーボピストンを有し、カムシャフトに設けられたカム
によって移動させられる前記ストローク伝達装置は、前
記サーボピストンに向けて、エンジン速度に対応して前
記流体圧媒体を移動させ、その際、排気バルブを開放さ
せるように作動させられる排気バルブ制御機構に関す
る。
【0002】
【発明の背景】既知の排気バルブ制御機構において、排
気バルブを開放する圧力媒体の圧力及びそれによる排気
バルブの開閉は、ストローク伝達装置を駆動するカムシ
ャフトに設けたカムの形状に依存している。圧縮圧力及
び燃焼エンジンの作業シリンダ内での点火圧力は、排気
バルブの閉鎖時点に依存している。また、一旦設定され
たカム形状は、作動中に変えられることはない。しか
し、燃焼エンジンの作動に関しては、部分的負荷によっ
て変化できることが望まれている。
【0003】また、本発明の根底の課題は、冒頭に述べ
られた排気バルブ制御機構を改良し、排気バルブの閉鎖
時点を、変えることができ、すなわち、カムの形状によ
り決定された閉鎖時点に対応して前進することができる
ようにすることにある。
【0004】
【発明の概要】そこで、本発明の往復動型燃焼エンジン
の排気バルブ制御機構においては、前述した問題点を解
決するために、前記流体圧媒体の領域内に、解放チャネ
ルとして形成された閉鎖自在の流路が設けられ、前記解
放チャネルは、ストローク伝達装置に連結された制御ピ
ストンに対して作動連結すると共に、調整自在の絞り弁
を備え、前記流体圧媒体を所定量流出するように構成す
る。
【0005】従って、解放チャネルを介して圧力媒体を
解放することにより、排気バルブは、今までの閉鎖時点
より早く閉鎖時点に達する。このことは、圧縮圧力や点
火圧力の変更を生じさせ、点火圧力を、部分的負荷の上
方範囲において一定に保つことができる。この可能性を
通して、燃焼エンジンの部分的負荷の作動下で、燃料消
費の改良に成功した。また、解放チャネルにおける絞り
弁の調整は、エンジンの負荷に依存して行われる。
【0006】
【実施例】以下、図面と共に本発明の好適な実施例につ
いて詳細に説明する。図1において、作業ピストン2
は、2ストロークで往復動するディゼル燃焼エンジンの
作業シリンダ1内で、上下動自在に配置されている。作
業ピストン2は、ピストンロッド(図示せず)によっ
て、クロスヘッドに連結され、このクロスヘッドは、コ
ンロッドによって、クランクシャフトのクランクピン
に、既知の方法でリンク結合されている。作業シリンダ
1の上方端には、燃焼チャンバ7を規制するシリンダヘ
ッド3が設けられている。シリンダヘッド3の中央に
は、底部に排出チャネル8を有するケーシング4が挿入
されている。排気チャネル8の入口端には、排気バルブ
9に適応する弁座5が形成されている。作業シリンダ1
の壁において、多数の掃気スリット10(図1において
は1本のみ示されている)が形成されている。作業シリ
ンダ1の外部で、掃気スリット10は掃気チャンバ11
に連通され、従って、作業ピストン2の下方ストローク
中において、作業ピストン2の上方の境界縁部によっ
て、掃気スリット10が露出させられた場合、空気は、
掃気スリット10を介して、掃気チャンバ11から燃焼
チャンバ7へ導入される。内部に導入された空気によ
り、開放型排気バルブ9を介して、燃焼ガスは排気チャ
ネル8へ押し出され、そして、上方ストローク中におい
て、作業ピストン2の上方の境界縁部が掃気スリット1
0を通過した時に、排気バルブ9が閉鎖され、空気の圧
縮が行われる。シリンダヘッド3には、少なくとも一個
の燃料噴射ノズル(図示せず)が配置され、この燃料噴
射ノズルは、作業ピストン2が上死点の領域に達した場
合、燃焼チャンバ7内で圧縮された空気に向けて燃料を
噴射する。
【0007】前記燃料チャンバ7から遠く離れた排気バ
ルブ9の端部にはサーボピストン12が配置され、この
サーボピストン12は、ケーシング4のシリンダ13内
で案内されている。圧縮空気管15は、スロットル14
を介して、サーボピストン12の下方に位置するシリン
ダ空間部に連通されている。このシリンダ空間部内に閉
じ込められた空気は、空気バネを形成し、この空気バネ
は、排気バルブ9を閉鎖させるように作用する。
【0008】図1において、サーボピストン12の上方
端は、シリンダチャンバ19内へ突入され、このシリン
ダチャンバ19には管20が連結され、この管20は、
燃焼エンジンと分離配置された制御装置68のシリンダ
チャンバ63まで延設されている。シリンダチャンバ1
9,管20及びシリンダチャンバ63は、流体圧媒体例
えばオイルで満たされている。シリンダチャンバ63内
では制御ピストン62が案内摺動させられ、この制御ピ
ストン62は、ストローク伝達装置61の上方部で支持
されている。ストローク伝達装置61の底部にはローラ
22が設けられ、このローラ22は、カムシャフト23
のカム23′に当接支持されている。ポンプ24によ
り、管20内は流体圧媒体で満たされ、この流体圧媒体
は、タンク25から吸い出されて、逆止バルブ27を有
する管26を通って分配されると共に、例えば8バール
と16バールとの間の圧力で管20へ供給される。ポン
プ24と逆止バルブ27との間において、チャネル65
は、管26から分岐されると共に、図1に示すような制
御ピストン62の上端面のレベル位置(この場合の制御
ピストン62は最下位置をなしている)で、シリンダチ
ャンバ63へ向けて開放されている。ポンプ24の分配
側(供給側)において、超過圧力調整バルブ24′は既
知の方法で配置されている。タンク25に至るガス抜き
管54は、チョークを有すると共に、シリンダチャンバ
19に連結されている。シリンダチャンバ19の上方端
部は、ピストン12がシリンダチャンバ19の上方端部
位置に達した場合に、サーボピストン12を流体減衰さ
せるように形成されている。従って、弁座5への排気バ
ルブ9の不完全な着座を回避することができる。また、
シリンダチャンバ63をシールするために、制御ピスト
ン62には、長さ方向に離間して配置された3個のピス
トンリング64が設けられている。
【0009】図1において、流出チャネルすなわち開放
チャネル66は、チャネル65の開口の下方で、シリン
ダチャンバ63から分岐すると共に、肩部67′を介し
て空間部67まで延設され、この空間部67へ向けて、
案内移動自在をなすスロットルピン69が突出してい
る。管34は、空間部67に連結されると共に、タンク
25まで延在している。アキシャルチャネル70は、制
御ピストン62の上方の端面から始まって、制御ピスト
ン62の底端部で、角度溝71へ向けて開放されてお
り、この角度溝71は、制御ピストン62の下側半分に
環状に配置されている。制御ピストン62に配置された
角度溝71は、制御ピストン62が最上方位置にある場
合に、開放チャネル66の開口の前方に角度溝71が存
在するような位置に形成されている。従って、角度溝7
1の上方に形成された制御ピストン62の表面により、
チャネル65の開口を塞ぐことができる。解放チャネル
66は、通常、図2で示された3つのうちの何れかの断
面形状をなすが、図2の右側のぼぼ断面三角形状のもの
が最も好ましい。なぜなら、この形状のものは、制御ピ
ストン62が下方へ移動する場合に、シリンダチャンバ
63内を真空にすることがないからでる。
【0010】肩部67′に対するスロットルピン69の
位置は、調整装置78に依存し、掃気圧力に対応する電
気信号は、信号用リード線58によって供給され、そし
て、排気バルブ9の閉鎖時点の所望値に対応する電気信
号は、信号用リード線59によって供給される。掃気圧
力に対応する信号は、燃焼エンジンの負荷を表してい
る。出力側において、調整装置78は、2本の圧力媒体
用管72,73を介して、位置決めシリンダ74に連結
され、この位置決め用シリンダ74内では位置決め用ピ
ストン75が移動自在に案内されている。このピストン
75は、ヒンジ結合をもって、カムシャフト77のレバ
ー76に連結され、このカムシャフト77にはカム79
が設けられ、このカム79に揺動レバー80が当接支持
されている。この支持接点と揺動レバー80のヒンジ点
81との間には、スロットルピン69の下方端部が配置
されている。そして、信号用リード線58からの掃気圧
信号に左右されて、調整装置78は、位置決め用ピスト
ン75を介してカム79を調整し、揺動レバー80は、
ヒンジ点81を中心に調整されて、スロットルピン69
を移動させてながらスロットル動作を続ける。
【0011】回動するカムディスク82は、カムシャフ
ト77と連動すると共に、燃料ガバナーリンク83と協
働している。カムディスク82は燃焼エンジンの負荷制
限装置として機能している。
【0012】図3において、制御ピストン62のストロ
ークの経路は、時間軸B上でプロットされ、これに対応
して、時間軸C上には、排気バルブ9のストロークの2
つの経路がプロットされると共に、本発明を適用した場
合のストロークの経路は、実線の曲線Dで示し、本発明
を適用しない場合のストロークの経路は、破線の曲線E
で示す。時間軸B上の地点Fは、下死点UT前でクラン
ク角度が約100゜ の場合を示し、時間軸C上の地点R
(下死点UT前でクランク角度が約80゜ )で、排気バ
ルブ9の開放が開始される。なぜなら、ローラ22がカ
ム23′に追従して移動するからである。時間軸B上に
おいて、下死点UT前のクランク角度約45゜ の地点H
と地点Lとの間においては、制御ピストン62の角度溝
71が開放チャネル66の開口まで移動し、そして、制
御ピストン62は、その場所で維持され、その後、地点
Kと地点Mとの間においては、溝71が、開放チャネル
66の開口から離れるように移動する。従って、時間軸
C上の地点Hにおいて、開放チャネル66を介した流体
圧媒体の流出が開始され、その結果、カム23′の形状
によって設定された経路(破線の曲線E)から外れて、
排気バルブ9は、実線の曲線Dに対応した移動を開始す
る。下死点UTの通過後の約70゜ (地点N)におい
て、排気バルブ9は再度、閉鎖位置(即ち、地点P前の
クランク角度約10゜ )を呈し、排気バルブ9の閉鎖時
点は、カム23′の形状によって決定される。従って、
前記地点Nを地点Pに近づけるか、下死点UTに近づけ
るかは任意である。また、地点Pから離間する地点Nの
最大限はクランク角度約50゜ とする。
【0013】図1に示された装置の動作について以下説
明する。作業ピストン2が引き込まれた場合、カムシャ
フト23の位置における制御ピストン62は、上死点の
領域内で維持し続ける。ストローク伝達装置61のロー
ラ22がカム23′上を移動し、制御ピストン62がチ
ャネル65の開口を通過する場合には、管20内の柱状
の圧力媒体がシリンダチャンバ19に向けて移動させら
れ、排気バルブ9が開放される。図1において、制御ピ
ストン62に形成した角度溝71の上側境界縁部が、シ
リンダチャンバ63へ向けて、開放チャネル66の開口
を通過するやいなや、管20内の柱状の圧力媒体が無負
荷となる。なぜなら、この時、チャネル70を介して、
柱状の圧力媒体が開放チャネル66へ逃げると共に、空
間部67を介して管34へ逃げるからである。その結
果、管20内の柱状の圧力媒体の体積は減少する。この
場合の逃げ量は、肩部67′に対するスロットルピン6
9の位置に左右される。ストローク伝達装置61のロー
ラ22がカム23′の下降面に達し、再度、制御ピスト
ン62を下方へ向けて移動させ、開放チャネル66の開
口から下方へ向けて、環状の溝71の境界上縁部が、シ
リンダチャンバ63内で降下する場合、開放チャネル6
6を介しての柱状の圧力媒体の逃げは終了している。そ
して、圧力媒体が逃げることで、サーボピストン12の
下に存する空気バネ作用により、排気バルブ9は閉鎖位
置に戻るが、その際、サーボピストン12のストローク
の上方端におけるサーボピストン12の減衰移動によ
り、排気バルブ9は弁座5に対して弱く着座する。
【0014】逃がされた圧力媒体は、制御ピストン62
の下方へのストローク中に、角度溝71が開放チャネル
66の開口の下方に降下した場合に、ポンプ24で管2
6を介して管20に供給され、その結果、圧力媒体の逃
がされた量だけ補充される。
【0015】燃焼エンジンに十分な負荷がある場合、絞
り弁をなす肩部67′とスロットルピン69とからなる
絞り弁は閉鎖される。この場合、排気バルブ9は、図3
における曲線Eに対応した移動が行われる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の往復動型燃焼エンジンの排気バルブ制
御機構を示す断面図である。
【図2】解放チャネルの3種類の実施例を示す断面図で
ある。
【図3】制御ピストンのストロークと排気バルブのスト
ロークとの時間軸に対する関係を示すグラフ図である。
【符号の説明】
9 排気バルブ 12 サーボピストン 20 管 23 カムシャフト 23′ カム 61 ストローク伝達装置 62 制御ピストン 66 解放チャネル 67′ 肩部(絞り弁) 69 スロットルピン(絞り弁)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 往復動型燃焼エンジンの排気バルブ
    (9)を制御するための機構であって、 前記排気バルブ(9)に連結され、且つストローク伝達
    装置(61)から延在する管(20)内に存する流体圧
    媒体によって作動させられるサーボピストン(12)を
    有し、カムシャフト(23)に設けられたカム(2
    3′)によって移動させられる前記ストローク伝達装置
    (61)は、前記サーボピストン(12)に向けて、エ
    ンジン速度に対応して前記流体圧媒体を移動させ、その
    際、排気バルブを開放させるように作動する排気バルブ
    制御機構において、 前記流体圧媒体と連通するために、解放チャネル(6
    6)として形成された閉鎖自在の流路が設けられ、前記
    解放チャネル(66)は、前記ストローク伝達装置(6
    1)に連結された制御ピストン(62)に対して作動連
    結すると共に、調整自在の絞り弁(67′,69)を備
    え、前記流体圧媒体を所定量流出するように構成したこ
    とを特徴とする往復動型燃焼エンジンの排気バルブ制御
    機構。
  2. 【請求項2】 前記排気バルブ(9)を閉鎖するための
    所望値と、燃焼エンジンの掃気チャンバ(11)内の掃
    気圧力とに依存させて、前記絞り弁(67′,69)を
    作動させることを特徴とする請求項1記載の排気バルブ
    制御機構。
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