JPH05153938A - 不編織海苔簀 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 製造工程が簡単（註．編織不要）で大量生産
に適し、使用法の容易な不編織海苔簀の提供。 【構成】 合成樹脂製簀棒を複数本並列かつ平面上に並
べ該平面と織布又は不織布の一面とを融着又は接着させ
てなる海苔簀。 【効果】 海苔簀製造工程の簡略化、生産性の向上、寸
法の変更およびエンドレス海苔簀の製造が容易であるこ
と。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】本発明は、乾海苔製造装置に係止して、生
海苔の乾燥に使用する新規な不編組海苔簀とその製造方
法に関するものである。

【０００２】

【従来の技術とその問題点】乾海苔の製造は、海苔網か
ら摘採した生海苔を適当な大きさに細断した後、真水と
調合し懸濁液とした後、乾海苔製造装置に係止された海
苔簀に流して抄き更に脱水した後、温風を用いて乾燥
し、乾燥された海苔を海苔簀から剥離して乾海苔として
いる。海苔簀は、竹笹、竹ヒゴ、よし等の天然素材をみ
す糸で編組した物を使っていたが、近年乾海苔の増産や
乾海苔製造装置の大型化、更に乾海苔規格の厳格化によ
り、合成樹脂製海苔簀が主流を占めるに至っている。し
かし乍ら従来の合成樹脂製海苔簀の製造法は先づポリオ
レフィン樹脂等の合成樹脂をチューブ状に押出成形した
ものに付着性付与処理を施した後、所定の長さに切断し
た物を簀棒とし更に乾海苔製造装置に係止する部分に使
用する丸棒とみす糸を繋止する部分に使用する端棒を押
出機で成形加工し海苔簀用素材を得る。次に、海苔簀用
織機にて上記３種類の海苔簀素材を化学繊維、天然繊維
等のみす糸で編織しエンドレス状の海苔簀原反を得る。
次に接着剤塗布乾燥機にて端棒とみす糸が交差した部分
に接着剤を塗布し、接着剤が乾燥した後、切断機で端棒
の部分で切り離したものを海苔簀としている。しかし、
海苔簀の加工形態は素材を加工する押出形成部門と海苔
簀を編織する織機部門が分離独立しているケ−スが多
く、特に海苔簀を編織する織機部門は工程が複雑多で多
大な労力と時間を要し経済的でない。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明者は、上述のよ
うな公知の合成樹脂製海苔簀が編織を必須とすることに
伴う製造技術上の問題を解決すべく鋭意研究を行った。
本発明者は、また、公知の合成樹脂製海苔簀の使用上の
問題点すなわち、簀棒と簀棒の間隔の使用中の不均一化
または海苔抄きの際における海苔懸濁液の海苔簀面上に
おける片寄り防止操作の難度を緩和すべく研究を行っ
た。その結果、簀棒の編織に代えて簀棒の長さに合わせ
た巾に裁断された長尺の織布または不織布上に簀棒を所
要の間隔で連続的に並列させ、該簀棒と該織布または不
織布を接着又は融着させ、ひきつづき所定の海苔簀の長
さに切断するときには、公知の海苔簀と異なり、編組上
の複雑さが解消され、かつ、海苔抄き工程における懸濁
液の分散の均一化が容易な海苔簀か得られることを見出
し、本発明を完成した。以上の記述から明らかなように
本発明の目的は、製造工程が簡単で大量生産に適し、使
用法も容易な不編織海苔簀を提供することである。

【０００４】

【問題を解決するための手段】本発明は、下記（１）お
よび（２）の構成を有する。 （１）合成樹脂製の簀棒を複数本並列かつ平面状に並べ
て該合成樹脂製の簀棒の配列面と織布又は、不織布の一
面とを融着若しくは接着させてなる海苔簀。 （２）合成樹脂製の簀棒の複数本並列かつ平面的配列と
織布又は不織布を該織布又は不織布の上で平面状に接着
又は融着させる事により該簀棒の編織なしで海苔簀を形
成させる事を特徴とする不編織の製造方法。

【０００５】本発明を図面について説明すれば 簀棒製造工程と海苔簀製造工程を連続させる。…図１ 海苔簀製造工程は織機を用いず素材受けに蓄積された
素材がピンチロ−ルによって繰り出される織布又は不織
布の上に定量的に供給されヒ−トセットで融着固化した
後、裁断機で所定の長さに切断されて海苔簀製品とな
る。…図２ 簀棒の形状及び簀棒間の間隔維持並びに融着又は接着
処理は公知の技術のどの様な方法でも良いが、６角形状
の簀棒と織布又は不織布が融着一体化した部分拡大され
た状態を示す。…図３

【０００６】

【作用】本発明の海苔簀は、以上の説明からも明らかな
構造であり、これまでの技術の海苔簀と同様に使用する
ことが出来る。

【０００７】

【発明の効果】本発明における効果を要約すると次のと
おりである。 海苔簀製造工程が連続化され工場スペ−スが縮小され
る。 製造工程が簡略化され、生産速度が向上する。 海苔簀の寸法が任意に容易に変更出来る。 エンドレス乾海苔を製造する場合にも問題なく対応出
来る。

【図面の簡単な説明】

図１〜図３は本発明の海苔簀の製造工程の説明図であ
る。

【図１】海苔簀製造工程を連続工程としたフロ−シ−ト

【図２】ベルトコンベアから裁断機に至る工程のフロ−
シ−ト

【図３】融着された簀棒と織布又は不織布の１部拡大断
面図

【符合の説明】

１ 押出機 ２ 冷却槽 ３ 表面処理機 ４ 切断機 ５ ベルトコンベア ６ 簀棒受け ７ ヒ−トセッタ− ８ 裁断機 ９ 海苔簀製品 １０ 簀棒 １１ 織布（又は不織布）

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 合成樹脂製の簀棒を複数本並列かつ平面
   状に並べて該合成樹脂製の簀棒の配列面と織布又は、不
   織布の一面とを融着若しくは接着させてなる海苔簀。
2. 【請求項２】 合成樹脂製の簀棒の複数本並列かつ平面
   的配列と織布又は不織布を該織布又は不織布の上で平面
   状に接着又は融着させる事により該簀棒の編織なしで海
   苔簀を形成させる事を特徴とする不編織の製造方法。