JPH05153627A - PAL方式の8mmVTRにおけるクロマ信号の位相補正装置 - Google Patents

PAL方式の8mmVTRにおけるクロマ信号の位相補正装置

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JPH05153627A
JPH05153627A JP3314659A JP31465991A JPH05153627A JP H05153627 A JPH05153627 A JP H05153627A JP 3314659 A JP3314659 A JP 3314659A JP 31465991 A JP31465991 A JP 31465991A JP H05153627 A JPH05153627 A JP H05153627A
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chroma
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chroma signal
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JP3314659A
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Yoshiaki Kimura
善昭 木村
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Akai Electric Co Ltd
Original Assignee
Akai Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 クロマ信号の位相補正装置を簡単な回路と少
数の部品で構成し、小型化,低コスト化を計る。 【構成】 再生クロマ信号の位相を切換えるクロマスイ
ッチ23の接点23aには、再生クロマ信号そのままの
スルー信号が、接点23bには1H遅延回路21により
1H遅延されて位相反転した遅延クロマ信号がそれぞれ
入力している。シュミット回路24,パルス遅延回路2
5からなる切換信号発生回路22は、再生ヘッドがトレ
ースするトラックが変る毎に切換信号を出力し、クロマ
スイッチ23はその切換信号に応じてスルー信号と遅延
クロマ信号を交互に選択し、切換接点23cからは正し
い位相関係に補正されたクロマ信号が出力される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、変速再生又は静止再
生可能なPAL方式の8mmVTRにおけるクロマ信号
の位相補正装置に関する。
【0002】
【従来の技術】PAL方式のビデオ信号は、伝送路の波
形歪による再生色の狂いを防止するため、水平走査線毎
に(B−Y)信号の位相を反転して送出し、受信側で(B
−Y)信号と1水平走査時間(あるいは1水平走査線を
「1H」という)遅延させた(B−Y)信号とを合成す
ることにより波形歪を改善している。そのため、水平帰
線期間中に、図6に示すように(B−Y)軸に対して1H
毎に位相が+135°又は−135°に変化するバース
ト信号が挿入されている。VTR(ビデオテープレコー
ダ)においても、このバースト信号を、画像の輝度を示
すY信号や色を示すクロマ信号を構成する(B−Y)信号
及び(R−Y)信号と共に録画・再生している。
【0003】図7は、標準速度で録画されたビデオテー
プ(以下単に「テープ」という)を磁性面側から見て、
互いにアジマス角の異なる一対のAヘッド及びBヘッド
により交互に記録されたAトラック及びBトラックと、
その各トラック上の1H毎の信号と、矢印で示した1H
毎のクロマ信号の位相関係とを示す説明図である。
【0004】この録画されたビデオ信号を標準速度で再
生する標準再生モードの時には何等問題ないが、標準速
度と異なる速度で再生する変速再生すなわちキュー(C
UE:高速再生)モード,レビュウ(REVIEW:逆
再生)モードや、テープを停止して再生するスティル
(STILL:静止再生)モードの場合は、各ヘッドが
トラックを斜めにトレースするために、クロマ信号の位
相関係が崩れて再生画像に色消失や色反転等のトラブル
が発生する。
【0005】例えば、Aヘッドによる再生信号について
考えると、キューモードの時はテープが高速で送られる
ため、図7にトレースCとして示したように、Aヘッド
はA1トラックから始まってB1,A2,B2……と斜
めにトレースしながら再生する。このうちアジマス角の
異なるB1,B2…のBトラックは再生されず、アジマ
ス角が一致するA1,A2…のAトラックの斜線を施し
た部分の信号だけが再生される。
【0006】したがって、図8の(a)に示すように、
Aヘッドによる再生信号(の始めの部分)はそれぞれA
1,A2,A3…の各トラックから再生された信号の連
続したものとなるが、図7から明らかなように、クロマ
信号の位相は図8の(b)に示すようになり、始点から
1H毎に位相が反転する正規のクロマ信号に対して、同
図の(c)に示すように奇数番目のA1,A3…トラッ
クからの再生クロマ信号は正しい(OK)が、偶数番目
のA2,A4…トラックからの再生クロマ信号は位相が
逆転(NG)して了う。
【0007】そのため、再生画像には水平に色消失又は
色反転した帯が現れる。しかしながら、図8の(c)に
示したNGの部分だけクロマ信号の位相を補正(反転)
すれば、同図の(d)に示すように正しいクロマ信号が
得られ、色消失や色反転を生じない。
【0008】図9は、そのための位相補正装置の従来例
を示すブロック図である。カラーサブキャリア(SC)
の周波数fscに対応する角速度ωと磁気的な録画・再生
による位相ズレθ(負となることもある)とを有する再
生クロマ信号cos(ωt+θ)は、変調器1及びバー
ストゲート2と、スルー信号として切換スイッチ3の一
方の接点3aとに入力する。
【0009】変調器1は、移相器4を通過したカラーサ
ブキャリアの2倍の周波数2fscの信号cos2ωtで
再生クロマ信号cos(ωt+θ)を変調(即ち両信号
を積算)して、差信号cos(ωt−θ)と和信号co
s(3ωt+θ)とを、切換スイッチ3の他方の接点3
bと検知器5に出力する。このうち差信号cos(ωt
−θ)は位相が反転したクロマ信号すなわち反転クロマ
信号であり、その3倍の周波数を有する不要な和信号は
後段のBPF(バンドパスフィルタ)6により遮断され
る。
【0010】スルー信号と、それが反転回路7により位
相反転された反転スルー信号とは、水平走査周波数fh
の1/2の周波数で駆動される切換スイッチ8により、
1H毎に切換えられて検知器5に入力する。
【0011】移相器4と共にAPC(オート位相制御)
ループを構成する検知器5は、交互に入力するスルー信
号及び反転スルー信号と、反転クロマ信号との位相差を
検知し、その検知信号に応じて移相器4が信号cos2
ωtを移相することにより、スルー信号と反転クロマ信
号とが互いに90°の位相差を保つように制御されてい
る。
【0012】また、再生クロマ信号はバーストゲート2
を介して位相検波器9に入力し、一方、図示しない水晶
発振器から入力する周波数fscのカラーサブキャリアc
osωtと、反転回路10により位相反転されたカラー
サブキャリアcos(ωt−180°)とは、切換スイ
ッチ11により1H毎に交互に切換えられ、PLL(フ
ェーズロックループ)回路12によって90°遅延され
たカラーサブキャリアcos(ωt−90°)と加算回
路13により加算され、参照バースト信号として位相検
波器9に出力される。
【0013】位相検波器9は、それぞれ入力する再生ク
ロマ信号と参照バースト信号とを位相比較して、切換信
号を切換スイッチ3に出力する。切換スイッチ3は位相
検波器9から入力する切換信号に応じて、再生クロマ信
号と参照バースト信号とが同位相であれば接点3aに入
力するスルー信号を、同位相でなければ接点3bに入力
する反転クロマ信号をそれぞれ選択して、切換接点3c
からBPF6を介し、クロマ信号として出力する。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したように、
従来のPAL方式の8mmVTRにおけるクロマ信号の
位相補正装置は、回路構成が複雑であるから搭載基板の
サイズが大きくなって小型化が困難であり、また高価な
構成部品を数多く使用しているコストが高いという問題
があった。
【0015】この発明は上記の点に鑑みてなされたもの
であり、クロマ信号の位相補正装置を簡単な回路と少数
の部品で構成し、小型化,低コスト化を計ることを目的
とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】この発明は上記の目的を
達成するため、互いにアジマス角の異なる少くとも一対
の再生ヘッドを備えた変速再生可能なPAL方式の8m
mVTRにおいて、一対の再生ヘッドによって1フィー
ルドずつ交互に再生される再生クロマ信号を1水平走査
時間だけ遅延させて遅延クロマ信号を出力する1H遅延
手段と、変速再生のため一対の再生ヘッドがそれぞれ記
録媒体上に1本置きに配列されたアジマス角が対応する
各トラックを斜めにトレースする時にそのトレースする
トラックが変わるごとに切換信号を出力する切換信号発
生手段と、該切換信号発生手段が出力する切換信号に応
じて再生クロマ信号と1H遅延手段が出力する遅延クロ
マ信号とを交互に切換えて出力するクロマ信号切換手段
とを設けたクロマ信号の位相補正装置を提供するもので
ある。
【0017】また、互いにアジマス角の異なる少くとも
一対の再生ヘッドを備えた静止再生可能なPAL方式の
8mmVTRにおいて、一対の再生ヘッドによって1フ
ィールドずつ交互に再生される再生クロマ信号を1水平
走査時間だけ遅延させて遅延クロマ信号を出力する1H
遅延手段と、一対の再生ヘッドを切換えるヘッド切換信
号に応じて再生クロマ信号と1H遅延手段が出力する遅
延クロマ信号とを交互に切換えて出力するクロマ信号切
換手段とを設けたクロマ信号の位相補正装置を提供する
ものである。
【0018】さらに、上記のPAL方式の8mmVTR
におけるクロマ信号の位相補正装置であって、PAL方
式の8mmVTRに、一対の再生ヘッドによる再生信号
を1H分遅延させておき再生信号にドロップアウトが発
生した時にそのドロップアウトが発生した再生信号に代
えて1H遅延された再生信号を再生画像に表示させるド
ロップアウト補正装置を備え、標準再生時にはドロップ
アウト補正のための再生信号の1H遅延用として、それ
以外の時はクロマ信号の位相補正のための再生クロマ信
号の1H遅延用として1H遅延手段をそれぞれ使用する
ように該1H遅延手段の入力及び出力を切換える遅延切
換手段を設けたクロマ信号の位相補正装置を提供するも
のである。
【0019】
【作用】上記のように構成したクロマ信号の位相補正装
置は、変速再生時に一対の再生ヘッドがそれぞれ記録媒
体上に1本置きに配列されたアジマス角が対応する各ト
ラックを斜めにトレースし、切換信号発生手段は再生ヘ
ッドがトレースするトラックが変わるごとに切換信号を
出力する。クロマ信号切換手段はその切換信号に応じ
て、再生クロマ信号とその再生クロマ信号が1H遅延手
段によって1H遅延された遅延クロマ信号とを交互に切
換え、クロマ信号として出力する。
【0020】また、静止再生時にクロマ信号切換手段
は、一対の再生ヘッドを切換えるヘッド切換信号に応じ
て、再生クロマ信号とその再生クロマ信号が1H遅延手
段によって1H遅延された遅延クロマ信号とを交互に切
換え、クロマ信号として出力する。したがって、いずれ
の場合も、クロマ信号の位相関係が崩れず再生画像に色
消失や色反転を生じない。
【0021】さらに、遅延切換手段は、1H遅延手段を
標準再生時にはドロップアウト補正のための再生信号の
1H遅延用として、それ以外はクロマ信号の位相補正の
ための再生クロマ信号の1H遅延用としてそれぞれ使用
するように、その入力及び出力を切換えるから、1H遅
延手段を兼用してコストアップを防ぐことが出来る。
【0022】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基づいて具
体的に説明する。図1は、この発明による変速再生可能
なPAL方式の8mmVTRにおけるクロマ信号の位相
補正装置の第1実施例の構成を示すブロック図であり、
図2及び図3は、それぞれ図1に示した第1実施例にお
ける各信号の一例を示す波形図及びクロマ信号の位相関
係の一例を示す説明図である。
【0023】図1に示したクロマ信号の位相補正装置2
0は、1H遅延手段である例えばCCDからなる1H遅
延回路21と、切換信号発生手段である切換信号発生回
路22と、クロマ信号切換手段であるクロマスイッチ2
3とにより構成され、切換信号発生回路22はさらにシ
ュミット回路24とパルス遅延回路25とからなってい
る。
【0024】再生クロマ信号は、そのままスルー信号
(TH)としてクロマスイッチ23の一方の接点23a
と、1H遅延回路21とに入力し、1H遅延回路21は
入力する再生クロマ信号を1H遅延させた遅延クロマ信
号(DL)をクロマスイッチ23の他方の接点23bに
出力する。既に説明したように、PAL方式においては
1H毎にクロマ信号の位相を反転しているから、クロマ
スイッチ23の接点23a,23bにそれぞれ入力する
スルー信号と遅延クロマ信号とは互いに位相関係が逆転
している。
【0025】図7に示したような再生ヘッドの幅がそれ
ぞれトラック幅と等しい一対の再生ヘッドを用いてキュ
ー(高速再生)モードの再生(トレースC)を行なった
場合、その再生信号の(エンベロープの)レベルはY信
号,クロマ信号とも図2の(a)に示したように、Aヘ
ッドがA1トラックから外れるに従い信号レベルは低下
して一度ゼロになった後、AヘッドはA2トラックから
の信号を拾って信号レベルはゼロから上昇し、再生ヘッ
ドとトラックが一致した時にレベルが最高になる。
【0026】次に、A1トラックの時と同様にゼロに向
いA3トラックからの再生信号に変る。以下Aヘッドが
Aトラック群から外れて、Bヘッドに切換えられるまで
同じことが繰返えされる。Bヘッドに切換えられてから
は、Bトラック群からの再生信号に変るだけで、Aヘッ
ドの場合と全く同様である。
【0027】各ヘッドによる1フィールド分の再生信号
のうち山谷が発生する数は、高速再生の標準再生に対す
る速度の比で決定される。また、レビュウ(逆再生)モ
ードの再生を行なった場合、テープが矢印と逆方向に進
行するためトレースRに示したようなトレースが行なわ
れるが、Aヘッドにより再生されるトラックの順がA
1,A0,A−1…となるだけで再生信号のレベルは同
様であるから、以下キューモードの場合を例として説明
し、レビュウモードの説明は省略する。
【0028】一方、8mmVTRには(限らないが)、
再生ヘッドが各トラックを正確にトレースするためにA
TF(オートマティック・トラック・ファインディン
グ)サーボ機構が設けられ、常に再生ヘッドがトレース
中のトラックから外れたか否かを検出し、外れた場合に
はATFエラー信号を発生して再生ヘッドを正しい位置
に戻すようになっている。
【0029】キューモード,レビュウモードの変速再生
時には、再生ヘッドが各トラックを斜めにトレースする
ため、ATFエラー信号が頻発することになる。図2の
(b)はこのATFエラー信号のレベル変化の一例を示
し、再生ヘッドがトラックと一致した時すなわち同図の
(a)に示した再生信号レベルが最大の時にゼロにな
り、外れた場合はそのズレ量に応じて正負いずれかに偏
れる。
【0030】切換信号発生回路22のシュミット回路2
4はこのATFエラー信号を入力し、図2の(c)に示
したように、ATFエラー信号が正であればレベルがハ
イ、負であればローの信号をパルス遅延回路25に出力
する。パルス遅延回路25は、シュミット回路24から
入力するパルス信号を90°遅延して、同図の(d)に
示した切換信号を形成し、クロマスイッチ23に出力す
る。
【0031】パルス信号を90°遅延するパルス遅延回
路25は、キューモードやレビュウモードの変速再生の
標準再生に対する速度比からATFエラー信号の発生周
期が計算出来るから、プリップフロップ回路や単安定マ
ルチ回路、あるいは図示しないCPUやカウンタにより
基準クロックやカラーサブキャリアfscをカウントする
ことによって構成することが出来る。
【0032】クロマスイッチ23は、この切換信号のレ
ベルがハイの時は接点23aに入力するスルー信号を、
ローの時は接点23bに入力する遅延クロマ信号をそれ
ぞれ選択し、切換接点23cから位相補正を行なったク
ロマ信号として、図示しない次段のクロマ信号処理回路
に出力する。
【0033】すなわち、図3(従来例の図8に相当)に
おいて、同図の(a)に示したようにトラックA1,A
2,A3…からAヘッドがそれぞれ再生したクロマ信号
すなわちスルー信号の位相は、再生レベルの変化は別と
して同図の(b)に示したように変化し、遅延クロマ信
号はそれから1H遅れ(右にシフトし)て、同図の
(c)に示したようになる。
【0034】図3の(d)は図2の(d)に示したと同
じ切換信号であり、その切換信号に応じてクロマスイッ
チ23が図3の(b),(c)に示したスルー信号,遅
延クロマ信号を選択するから、その切換接点23cから
出力される位相補正後のクロマ信号の位相は、同図の
(e)に示したようになり、正しい位相関係を保ったク
ロマ信号になる。
【0035】ただし、※印を付したように、スルー信号
から遅延クロマ信号に切換えられた直後のクロマ信号
は、最初の1H分だけ位相が逆転している。しかしなが
ら、それは一瞬の現象であり、しかも図2の(a)に示
したように再生信号レベルが殆んどゼロになっていて、
再生画像に横方向に延びるノイズ化している細い帯すな
わちノイズバンドが現れている箇所であるから実用上問
題にならない。遅延クロマ信号からスルー信号に切換え
られた時には、図3の(e)から明らかなように、位相
関係の狂いは発生しない。
【0036】スティル(静止再生)モードの場合はテー
プが静止しているから、図7にトレースSとして示した
ように、Aヘッド,Bヘッドとも、A1トラックからB
0トラックにかけて交互にトレースする。図4はこのス
ティルモード時の再生信号の(エンベロープの)レベル
とヘッド切換信号との関係の一例を示す波形図である。
【0037】すなわち、再生ヘッドの幅がそれぞれトラ
ック幅と等しい一対の再生ヘッドを用いてスティルモー
ドの再生を行った場合、再生信号レベルは図4の(a)
に実線で示したように、AヘッドによるトレースがA1
トラックから始まってB0トラックに終る1フィールド
の間に、A1トラックの再生信号レベルは最大からゼロ
まで漸減し、次に同じ所をトレースするBヘッドによる
B0トラックの再生信号レベルはゼロから最大まで漸増
することが繰返えされる。
【0038】この間、図4の(b)に示したATFエラ
ー信号は、1Hでゼロから始まって正又は負の最大に達
し、次の1Hでゼロに戻ることを繰返しているから、図
1に示したシュミット回路24の出力は2H毎にハイ又
はローになり、クロマスイッチ23の切換信号としては
使用出来ない。しかしながら、一般にVTRはその録画
又は再生にあたって、回転しているヘッドドラムの位置
(位相)を検出して、一対の録画又は再生ヘッドを切換
えるヘッド切換信号を出力する手段を備えているから、
図4の(c)に示したそのヘッド切換信号をクロマスイ
ッチ23の切換信号として使用すればよい。
【0039】図5は、この発明による静止再生可能な8
mmVTRにおけるクロマ信号の位相補正装置の第2実
施例を示すブロック図である。この第2実施例は、既に
説明した第1実施例にスティルモードの再生機能を加え
たものであり、さらに再生クロマ信号の1H遅延回路
を、従来のVTRも備えていたドロップアウト補正用の
Y信号の1H遅延回路と兼用し、部品数を減らしたもの
である。
【0040】図5に示したクロマ信号の位相補正装置3
0は、1H遅延手段である1H遅延回路31と、変速再
生時に使用される切換信号発生手段でありシュミット回
路34とパルス遅延回路35とからなる切換信号発生回
路32と、クロマ信号切換手段であるクロマスイッチ3
3と、そのクロマスイッチ33の駆動信号を切換信号発
生回路32が出力する切換信号又はヘッド切換信号に切
換える駆動切換スイッチ36と、1H遅延回路31の入
出力信号をY信号又はクロマ信号に切換える遅延切換手
段である信号切換スイッチ37,38とにより構成され
ている。
【0041】1H遅延回路31は、第1実施例の1H遅
延回路21(図1)と同一回路であるがその作用は異な
る。即ち、標準再生モードとキュー,レビュウ,スティ
ル等のトリック再生モードとを切換えるための標準/ト
リック切換信号によって、標準再生モードの時には信号
切換スイッチ37,38がともに接点37a,38a側
に切換えられているから、1H遅延回路31は接点37
aに入力する再生Y信号を1H遅延し、遅延Y信号とし
て接点38aからドロップアウト補正装置39に出力す
る。
【0042】ドロップアウト補正装置39は、既によく
知られているように、標準再生時に再生中の再生Y信号
にノイズが発生したり、うまくY信号が再生されなかっ
たドロップアウト時に、再生Y信号の代りにノイズや障
害のなかった1H前の遅延Y信号に切換えて、再生画像
にドロップアウトが現れるのを防止するものである。し
かしながら、トリック再生時の画像は再生信号レベルが
ゼロに近づくたびに走査線にノイズバンドが混入する画
像であるから、ドロップアウト補正の意味があまりな
い。
【0043】したがって、トリック再生モードの時には
標準/トリック切換信号によって信号切換スイッチ3
7,38がともに接点37b,38b側に切換えられ、
1H遅延回路31は接点37bに入力する再生クロマ信
号を1H遅延し、遅延クロマ信号として接点38bから
クロマスイッチ33の接点33bに出力する。クロマス
イッチ33のもう一方の接点33aには、1H遅延回路
31に入力する再生クロマ信号がそのままスルー信号と
して入力している。
【0044】切換信号発生回路32及びそれを構成する
シュミット回路34,パルス遅延回路35は、それぞれ
第1実施例(図1)の切換信号発生回路22,シュミッ
ト回路24,パルス遅延回路25と同一であるから説明
を省略する。ただし、切換信号発生回路32が出力する
切換信号は、直接クロマスイッチ33を駆動するもので
はなく、駆動切換スイッチ36の接点36aに出力され
る。
【0045】駆動切換スイッチ36は、トリック再生の
場合に、キュー,レビュウの変速再生モードかスティル
モードかを指示する変速/静止信号に応じて、変速再生
モード時ならば接点36aに入力する切換信号を、ステ
ィルモード時ならば接点36bに入力するヘッド切換信
号をそれぞれ選択し、駆動信号としてクロマスイッチ3
3に出力する。
【0046】したがって、スティルモードの場合には、
図4の(c)に示したヘッド切換信号がハイの時はクロ
マスイッチ33は接点33aに入力するスルー信号を、
ローの時は1H遅延回路31から信号切換スイッチ38
を介して接点33bに入力する遅延クロマ信号をそれぞ
れ選択し、位相補正を行なったクロマ信号として次段の
クロマ信号処理回路に出力する。
【0047】なお、スティルモードの再生にあたって、
再生ヘッドの幅がそれぞれトラック幅より広い、例えば
一対の2倍幅再生ヘッドを用いれば、図4の(a)に破
線で示したように、再生信号のレベルはゼロになること
はなく、最もレベルの低い画面の上下端に相当する所で
も最大レベルの1/2程度得られるから、実線で示した
等幅再生ヘッドを用いた場合のようなノイズバンドは現
れない。
【0048】以上説明したように、図1に示した第1実
施例は、図9に示した従来例に比較し一見して明らかな
ように、回路構成が極めて簡素化され構成部品も遙かに
少なくなっているから、搭載基板のサイズを小型化する
ことが出来、コストダウンが計れる。
【0049】第2実施例は、静止再生機能のために第1
実施例に追加した部品は駆動切換スイッチ36のみであ
る。また、1H遅延回路31を専用でなく従来からある
ドロップアウト補正装置39の1H遅延回路と兼用する
ために、信号切換スイッチ37,38が増えただけであ
る。1H遅延回路をドロップアウト補正装置と兼用する
ことは、第1実施例にも適用出来ることはいうまでもな
い。
【0050】また、図9に示した従来例のように、カラ
ーサブキャリアfscやその2倍の周波数の信号2fscを
位相補正するために使用していないから、位相補正の対
象となるクロマ信号は、fscをサブキャリアとするハイ
クロマ信号でも、磁気記録のために低域に周波数をシフ
トダウンしたロークロマ信号(再生ヘッドから出力され
た信号はロークロマ信号であり、周波数をシフトアップ
してハイクロマ信号に戻す)でも全く同様に処理するこ
とが出来る。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれば
PAL方式の8mmVTRにおけるクロマ信号の位相補
正装置を簡単な回路と少数の部品で構成し、小型化,低
コストを計ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるクロマ信号の位相補正装置の第
1実施例の構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示した第1実施例における高速再生時の
各信号波形の一例を示す波形図である。
【図3】図1に示した第1実施例における高速再生時の
各部クロマ信号の位相関係の一例を示す説明図である。
【図4】この発明によるクロマ信号の位相補正装置にお
ける静止再生時の各信号波形の一例を示す波形図であ
る。
【図5】この発明によるクロマ信号の位相補正装置の第
2実施例の構成を示すブロック図である。
【図6】PAL方式におけるクロマ信号を構成する(B
−Y)信号とバースト信号との位相関係を示すベクトル
図である。
【図7】標準速度で録画されたテープを磁性面側から見
て示す説明図である。
【図8】図7に示したテープを高速再生した時の再生ク
ロマ信号の位相関係の一例を示す説明図である。
【図9】クロマ信号の位相補正装置の従来例の構成を示
すブロック図である。
【符号の説明】
20,30 位相補正装置 21,31 1H遅延回路(1H遅延手段) 22,32 切換信号発生回路(切換信号発生手段) 23,33 クロマスイッチ(クロマ信号切換手段) 37,38 信号切換スイッチ(遅延切換手段)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いにアジマス角の異なる少くとも一対
    の再生ヘッドを備えた変速再生可能なPAL方式の8m
    mVTRにおいて、 前記一対の再生ヘッドによって1フィールドずつ交互に
    再生される再生クロマ信号を1水平走査時間だけ遅延さ
    せて遅延クロマ信号を出力する1H遅延手段と、 変速再生のため前記一対の再生ヘッドがそれぞれ記録媒
    体上に1本置きに配列されたアジマス角が対応する各ト
    ラックを斜めにトレースする時に、そのトレースするト
    ラックが変わるごとに切換信号を出力する切換信号発生
    手段と、 該切換信号発生手段が出力する切換信号に応じて、前記
    再生クロマ信号と前記1H遅延手段が出力する遅延クロ
    マ信号とを交互に切換えて出力するクロマ信号切換手段
    とを設けたことを特徴とするクロマ信号の位相補正装
    置。
  2. 【請求項2】 互いにアジマス角の異なる少くとも一対
    の再生ヘッドを備えた静止再生可能なPAL方式の8m
    mVTRにおいて、 前記一対の再生ヘッドによって1フィールドずつ交互に
    再生される再生クロマ信号を1水平走査時間だけ遅延さ
    せて遅延クロマ信号を出力する1H遅延手段と、 前記一対の再生ヘッドを切換えるヘッド切換信号に応じ
    て、前記再生クロマ信号と前記1H遅延手段が出力する
    遅延クロマ信号とを交互に切換えて出力するクロマ信号
    切換手段とを設けたことを特徴とするクロマ信号の位相
    補正装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のPAL方式の8m
    mVTRにおけるクロマ信号の位相補正装置であって、 前記PAL方式の8mmVTRに、前記一対の再生ヘッ
    ドによる再生信号を1H分遅延させておき、前記再生信
    号にドロップアウトが発生した時にそのドロップアウト
    が発生した再生信号に代えて1H遅延された再生信号を
    再生画像に表示させるドロップアウト補正装置を備え、 標準再生時には前記ドロップアウト補正のための再生信
    号の1H遅延用として、それ以外の時は前記クロマ信号
    の位相補正のための再生クロマ信号の1H遅延用とし
    て、前記1H遅延手段をそれぞれ使用するように該1H
    遅延手段の入力及び出力を切換える遅延切換手段を設け
    たことを特徴とするクロマ信号の位相補正装置。
JP3314659A 1991-11-28 1991-11-28 PAL方式の8mmVTRにおけるクロマ信号の位相補正装置 Pending JPH05153627A (ja)

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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5917680B2 (ja) * 1976-04-23 1984-04-23 豊和工業株式会社 ロ−ラ刻印装置
JPH03203485A (ja) * 1989-12-29 1991-09-05 Sharp Corp 色信号位相補正回路

Patent Citations (2)

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