JPH0515069U - 訓練用シミユレータ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 任意の時点でインストラクタ用制御盤の操作
履歴情報および、訓練用制御盤の不良運転履歴情報を確
認したり、インストラクタ操作履歴を随時再現出来る訓
練用シミュレータ装置を得ることを目的とする。 【構成】 不良運転判定装置４で訓練員の不良運転を判
定し不良運転信号を出力し、各訓練状態における訓練状
態設定信号及び不良運転信号を時系列にシミュレーショ
ン記憶装置１に記憶し、入力される任意の再現時点情報
に基づいて各訓練状態における訓練状態設定信号及び不
良運転信号をシミュレーション記憶装置１から随時読み
出して出力または再現するように構成したものである。 【効果】 インストラクタ操作を記憶し、任意の時点か
らの再現が可能となり、また訓練員の不良運転をしたタ
イミングがわかるので、訓練終了後の評価、検証及び訓
練状態の反復再現が出来る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案はプラントのプロセス制御訓練のための訓練用シミュレータ装置に係 り、例えば発電所の運転訓練のための装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

図２はたとえば特開照61−194464号公報に示された従来の訓練用シミュレータ 装置を示すブロック図であり、図において、11は模擬演算装置で、制御信号及び 状態信号14が入力されると、シミュレート信号15を訓練用制御盤12に出力する。 13はインストラクタ用制御盤で、例えば火力発電所のボイラ点火時状態等の訓練 状態設定信号16を模擬演算装置11に出力する。17は訓練状態表示信号で、各種の 訓練状態を表示するために模擬演算装置11からインストラクタ用制御盤13に出力 される。

【０００３】 次に動作について説明する。訓練用制御盤12には実際のプラントに対し制御信 号および状態信号14を入力すると同様の訓練を行うため、制御用スイッチおよび 状態設定用スイッチ（図示せず）が設けられ、運転員はこれらのスイッチを操作 して制御信号および状態信号14を発生して模擬演算装置11に入力する。また、実 際のプラントがどのような状態で運転されているかどうかを示す状態信号を入力 して表示する各種メータ、表示ランプ、ブラウン管表示装置等に相当する表示装 置（図示せず）を備えていて、実際のプラントからの状態信号をシミュレートし たシミュレート信号15が模擬演算装置11から入力され、これが上記表示装置に表 示される。 模擬演算装置11は、制御信号および状態信号14が入力されると、これに対応し 実際の制御対象が行なう動作をプログラム制御によってシミュレートし、その動 作結果の状態に示すシミュレート信号15を発生し、訓練用制御盤12に入力する。 訓練状態信号16は、例えば火力発電所のボイラ点火時状態等の状態設定信号で あって、インストラクタ用制御盤13から模擬演算装置11に入力される。訓練状態 表示信号17は、各種の訓練状態を表示するための信号であって、模擬演算装置11 からインストラクタ用制御盤13へ入力される。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

従来の訓練用シミュレータ装置は以上のように構成されているので、訓練時に インストラクタがどういう操作を行い、その操作結果による訓練状態設定信号16 が模擬演算装置11にどういう状態で入力されたかの情報及びインストラクタの操 作に対応した訓練員の操作で制御信号及び状態信号14が模擬演算装置11にどうい う状態で入力されたかの情報が保存されていないので、訓練後の訓練員の評価、 検証が不備が不明確になるとともに、訓練状態を前回と全く同一に再現出来ず、 また再訓練において再確認しておきたい部分のインストラクタの操作に対応した 訓練員の運転操作に対する評価が出来ない等の問題があった。

【０００５】 この考案は、上記のような課題を解決するためになされたもので、各訓練時に おけるインストラクタ用制御盤の操作状態を時系列に記憶保存するとともに訓練 員における訓練用制御盤での不良運転を判定しその判定結果も時系列に保存する ことにより、任意の時点でのインストラクタ用制御盤の操作履歴情報および、訓 練用制御盤の不良運転履歴情報を確認したり、インストラクタ操作履歴を随時再 現出来る訓練用シミュレータ装置を得ることを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

この考案に係る訓練用シミュレータ装置は、訓練員が訓練用制御盤を操作して 出力する制御信号及び状態信号の良否を判定し判定結果の不良運転信号を出力す る不良運転情報判定手段と、各訓練状態における訓練状態設定信号および不良運 転信号を時系列に記憶する訓練状態情報記憶手段と、入力される任意の再現時点 情報に基づいて各訓練状態における訓練状態設定信号及び不良運転信号を訓練状 態情報記憶手段から読み出して出力または再現するシミュレート状態再現手段と を設けたものである。

【０００７】

【作用】

この考案における訓練用シミュレータ装置は、訓練員が訓練用制御盤を操作し て出力する制御信号及び状態信号の良否を不良運転情報判定手段で判定し判定結 果の不良運転信号を出力し、各訓練状態における訓練状態設定信号及び不良運転 信号が訓練状態情報記憶手段に時系列に記憶され、入力される任意の再現時点情 報に基づいてシミュレート状態再現手段が各訓練状態における訓練状態設定信号 及び不良運転信号を訓練状態情報記憶手段から随時読み出して出力または再現す る。

【０００８】

【実施例】

実施例１． 以下、この考案の一実施例を図で説明する。 図１において、４はこの考案の不良運転情報判定手段となる不良運転判定装置 で、例えば判定プログラムで構成されている。不良運転判定装置４は常に模擬演 算装置11から実際のプラントからの状態信号をシミュレートしたシミュレート運 転判定信号５を入力し、プログラム制御によって不良運転を判定する。１はこの 考案の訓練状態情報記憶手段となるシミュレーション操作記憶装置で、例えば磁 気記憶ディスク等の記憶媒体で構成されている。シミュレーション操作記憶装置 １は模擬演算装置11から時系列となって出力されるインストラクタ操作記憶信号 ２と不良運転判定装置４から時系列となって出力される不良運転信号６を記憶す る。３はインストラクタ操作再現信号で、シミュレーション操作記憶装置１の図 示しないリクエストパネルまたはキーボード等から再現時点情報が入力された場 合に、シミュレーション操作記憶装置１から読み出され、この考案のシミュレー ト状態再現手段を兼ねる模擬演算装置11に出力される。 図３は図１に示した訓練用シミュレータ装置のハードウエア構成を説明するハ ード構成図であり、９はシミュレータ制御用コンピュータで、訓練用制御盤12と インストラクタ用制御盤13から入力を処理し、シミュレート及び不良運転を判定 し、処理した入力データ及び不良運転データをシミュレーション操作記憶装置１ を構成するシミュレータシステムデータ記憶用ディスクファイル10ａ，インスト ラクタ操作記憶用ディスクファイル10ｂに書き込むとともに、シミュレータシス テムデータ記憶用ディスクファイル10ａ、インストラクタ操作記憶用ディスクフ ァイル10ｂに書き込まれた時系列なインストラクタ操作情報をインストラクタ操 作再現信号３として読み出す。７はシミュレータ入出力機器群で、プラントデー タ表示用ＣＲＴ7a、ディジタル入力スイッチ7b、ディジタル出力ランプ7c、アナ ログ入力スイッチ7d、アナログ出力メータ7eから構成される。８はインストラク タ入出力機器群で、インストラクタ用ＣＲＴ8a、ディジタル入力スイッチ8b，デ ィジタル出力ランプ8c等から構成されている。

【０００９】 次に動作について説明する。 インストラクタ用制御盤13から模擬演算装置11に対して訓練状態信号16を出力 すると、模擬演算装置11はその訓練状態に応じたシミュレート信号15を訓練用制 御盤12に出力することにより、各種メータ表示（例えばアナログ出力メータ7eへ の表示）、ランプ出力例えばディジタル出力ランプ7cへのランプ出力）、ブラウ ン管表示（例えばプラントデータ表示用ＣＲＴ7a）を行なう。 この時、不良運転判定装置４は模擬演算装置11からシミュレート運転判定信号 ５を入力する。入力されたシミュレート運転判定信号５からプログラム制御によ って不良運転を判定する。模擬演算装置11及び不良運転判定装置４からシミュレ ーション操作記憶装置１に対してインストラクタ操作記憶信号２及び不良運転信 号６を入力する。入力されたインストラクタ操作記憶信号２及び不良運転信号６ は、時系列的にシミュレーション操作記憶装置１に記憶されて行く。従って。訓 練終了後にシミュレーション操作記憶装置１のブラウン管（例えばインストラク タ用ＣＲＴ8a）またはタイプライタ等に表示または出力することにより、訓練終 了後訓練評価、検証用の情報として、訓練員またはインストラクタに的確に報知 できる。 また、シミュレーション操作記憶装置１の図示しないリクエストパネルまたは キーボード等ら再現時点情報が入力された場合に、シミュレーション操作記憶装 置１からインストラクタ操作記憶信号２が読み出され、インストラクタ操作再現 信号３として模擬演算装置11に出力される。これに応じて、模擬演算装置11がイ ンストラクタ操作再現信号３に基づいて各訓練コースの操作履歴に任意の時点ま での状態を演算し、訓練用制御盤12にシミュレート信号15を出力する。 これにより、訓練終了後、任意の時点までの履歴を再現出来、訓練の評価、検 証の信頼性を高めることができる。 なお、上記実施例１では発電プラントにおける運転訓練を例にして説明したが 、一般のプラントの運転訓練用に適用可能となる。

【００１０】

【考案の効果】

以上のように、この考案によれば各訓練状態における訓練状態設定信号及び不 良運転信号を時系列で記憶し、入力される任意の再現時点情報に基づいて各訓練 状態における訓練状態設定信号及び不良運転信号を訓練状態情報記憶から随時読 み出して出力または再現するように構成したので、インストラクタ操作の記憶、 再現を任意の時点で実行可能となり、また訓練員が不良運転をしたタイミングが わかるので、訓練終了後の評価、検証に有効に活用できる。また、各訓練員の訓 練状態を反復再現できるので、各訓練員の学習進行状態に適した訓練を効果的に 実行できる等の利点を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の実施例１を示す訓練用シミュレータ
装置の構成を説明するブロック図である。

【図２】従来の訓練用シミュレータ装置の構成を説明す
るブロック図である。

【図３】この考案の実施例１の訓練用シミュレータ装置
のハードウエア構成図である。

【符号の説明】

１ シミュレーション操作記憶装置 ４ 不良運転判定装置 11 模擬演算装置 12 訓練用制御盤 13 インストラクタ用制御盤

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 スイッチ操作によってプラントに対する
   制御信号および状態信号を出力する訓練用制御盤と、前
   記制御信号および状態信号に基づいて実際の制御対象が
   動作した時の動作結果としてのシミュレート信号を発生
   して前記訓練用制御盤に与え表示させる模擬演算装置
   と、訓練の各状態を保存し前記模擬演算装置に訓練状態
   設定信号を出力するインストラクタ用制御盤とを有する
   訓練用シミュレータ装置において、前記制御信号および
   状態信号に基づいて実際の制御対象が動作した時の動作
   結果を判定し不良運転に対し不良運転信号を出力する不
   良運転判定手段と、各訓練状態における前記訓練状態設
   定信号及び前記不良運転信号を時系列に記憶する訓練状
   態情報記憶手段と、入力される任意の再現時点情報に基
   づいて前記訓練状態情報記憶手段に記憶される各訓練状
   態における前記訓練状態設定信号及び前記不良運転信号
   を読み出して出力または再現するシミュレート状態再現
   手段とを具備したことを特徴とする訓練用シミュレータ
   装置。