JPH05148758A - 抗菌抗カビ防臭性繊維および布帛 - Google Patents

抗菌抗カビ防臭性繊維および布帛

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JPH05148758A
JPH05148758A JP3311130A JP31113091A JPH05148758A JP H05148758 A JPH05148758 A JP H05148758A JP 3311130 A JP3311130 A JP 3311130A JP 31113091 A JP31113091 A JP 31113091A JP H05148758 A JPH05148758 A JP H05148758A
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JP
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fiber
fibers
antibacterial
fine powder
cellulose fine
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JP3311130A
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English (en)
Inventor
Koji Ezaki
孝二 江崎
Koji Tanaka
広司 田中
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Unitika Ltd
Original Assignee
Unitika Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】人体に対する毒性がなく、安全性が極めて高
く、耐久性に富む抗菌性、抗カビ性、防臭性および永続
親水性を有し、一般衣料材、医療衛生材、生活関連材、
寝装材などの原料として好適に使用することができる優
れた繊維および布帛を提供する。 【構成】綿、麻、レーヨン、アセテートなどのセルロー
ス系繊維に、脱アセチル化キチンとセルロース微粉体と
からなる複合体が固着された抗菌抗カビ防臭性繊維、ま
たは絹、羊毛、カシミヤなどの動物性繊維に脱アセチル
化キチンとセルロース微粉体とからなる複合体が固着さ
れた抗菌抗カビ防臭性繊維、またはこのような抗菌抗カ
ビ防臭性繊維を含む布帛。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐久性に富む抗菌性、
抗カビ性、防臭性および永続親水性を有し、肌着、靴
下、芯地などの一般衣料材、病院用ベッドシーツ、包
帯、パップ材基布およびおむつなどの医療衛生材、まく
らカバー、手袋、タオル、エプロンなどの生活関連材、
シーツ、布団カバー、布団詰綿などの寝装材などの原料
として好適に使用できる抗菌抗カビ防臭性繊維および布
帛に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、健康的で快適な生活環境作りの必
要性から、抗菌防臭加工を施した繊維製品が数多く提案
されている。
【0003】例えば、特公昭63−54013 号公報、特開昭
63−175117号公報、特開平1−250413号公報にはゼオラ
イトに担持させた抗菌性金属(Ag、Cu、Zn)のイ
オン的解離により抗菌性を付与することが提案されてい
る。また、抗菌性を付与するためにビグアナイト誘導
体、有機シリコン系第4級アンモニウム塩などの各種抗
菌剤を繊維や布帛に塗付する方法も提案されている。
【0004】しかしながら、これらの方法で得られた繊
維や布帛は、いずれも用いられている抗菌剤が人体に対
し必ずしも安全でなく、使用する用途によっては人体、
特に新生児などの皮膚の弱い者に対しカブレを生じるな
ど、衛生上問題がある。
【0005】そこで近年、人体に対する毒性がなく安全
性の極めて高いキトサンまたはキトサン誘導体を抗菌製
品に適用しようとする試みがなされている。キトサンの
抗菌性を利用した製品としては、例えば、特開昭62−83
875号公報、特開昭63−102623号公報でキトサンが付与
されたフイルムあるいは漁網が提案されている。
【0006】前記キトサンの安全性については、キトサ
ンを含むキチン質がカニ、エビあるいは茸などの農産物
として食用に供されてきた実績からも裏付けられてい
る。また最近、ダイエット食品への添加が行なわれ、厚
生省がまとめた天然食品添加物リストにも掲載されてい
る。また、キトサンの構成単位であるD−グルコサミン
は、体内で生理機能を担う構成物質として存在し、代謝
機能が備わっていることが知られている。さらに、マウ
ス、ラットによる一般毒性、局所毒性の検索においても
急性毒性、変異原性は見られず、人パッチテストにおい
てもほとんど無刺激性であることが報告されている。
【0007】ところが、キトサンを付与した上記従来例
は、フイルムや漁網については記述しているが、肌着、
靴下、芯地などの一般衣料材、病院用ベッドシーツ、包
帯、パップ材基布およびおむつなどの医療衛生材、まく
らカバー、手袋、タオル、エプロンなどの生活関連材、
シーツ、布団カバー、布団詰綿などの寝装材といった人
体に直接触れる用途についての提案はなされていない。
【0008】また、特開平3−76871 号公報には布帛に
吸水性を付与するために、布帛にキチン系物質を付着さ
せた構成が示されているが、キチン系物質の繊維からの
脱落を防止するために合成樹脂が用いられている。
【0009】さらに、人体に直接触れる用途に使用する
場合、親水性が要求されることも多いが、前記従来例で
は、親水性を付与する手段については示されていない。
親水性を付与する方法としては、原綿あるいは布帛に湿
潤油剤を塗布する方法もあるが、これらの油剤も人体の
皮膚に対しカブレを起こすという問題がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、人体に対す
る毒性がなく、安全性が極めて高く、耐久性に富む抗菌
性、抗カビ性、防臭性および永続親水性を有し、一般衣
料材、医療衛生材、生活関連材、寝装材などの原料とし
て好適に使用することができる優れた繊維および布帛を
提供しようとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決すべく鋭意検討の結果、本発明に到達した。すな
わち本発明は、(1)綿、麻、レーヨン、アセテートな
どのセルロース系繊維に、脱アセチル化キチンとセルロ
ース微粉体とからなる複合体が固着された抗菌抗カビ防
臭性繊維、(2)脱アセチル化キチンとセルロース微粉
体とからなる複合体を固着してなる綿、麻、レーヨン、
アセテートなどのセルロース系繊維を含む抗菌抗カビ防
臭性布帛、(3)脱アセチル化キチンとセルロース微粉
体とからなる複合体を固着してなる綿、麻、レーヨン、
アセテートなどのセルロース系繊維と、前記複合体が固
着されていないセルロース系繊維、絹、羊毛、カシミヤ
などの動物性繊維、ポリアミド、ポリエステル、ポリオ
レフィン、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアルコー
ルなどの合成繊維の群の少なくとも1種の繊維を含む抗
菌抗カビ防臭性繊維、(4)脱アセチル化キチンとセル
ロース微粉体とからなる複合体を固着してなる綿、麻、
レーヨン、アセテートなどのセルロース系繊維と、前記
複合体が固着されていないセルロース系繊維、絹、羊
毛、カシミヤなどの動物性繊維、ポリアミド、ポリエス
テル、ポリオレフィン、ポリアクリロニトリル、ポリビ
ニルアルコールなどの合成繊維の群の少なくとも1種の
繊維を含む抗菌抗カビ防臭性布帛、(5)脱アセチル化
キチンとセルロース微粉体とからなる複合体を固着して
なる綿、麻、レーヨン、アセテートなどのセルロース系
繊維と、絹、羊毛、カシミヤなどの動物性繊維、ポリア
ミド、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリアクリロニ
トリル、ポリビニルアルコールなどの合成繊維の群から
選ばれ脱アセチル化キチンとセルロース微粉体とからな
る複合体が固着された少なくとも1種の他の繊維を含む
抗菌抗カビ防臭性繊維、(6)脱アセチル化キチンとセ
ルロース微粉体とからなる複合体を固着してなる綿、
麻、レーヨン、アセテートなどのセルロース系繊維と、
絹、羊毛、カシミヤなどの動物性繊維、ポリアミド、ポ
リエステル、ポリオレフィン、ポリアクリロニトリル、
ポリビニルアルコールなどの合成繊維の群から選ばれ脱
アセチル化キチンとセルロース微粉体とからなる複合体
が固着された少なくとも1種の他の繊維を含む抗菌抗カ
ビ防臭性布帛、(7)絹、羊毛、カシミヤなどの動物性
繊維に脱アセチル化キチンとセルロース微粉体とからな
る複合体が固着された抗菌抗カビ防臭性繊維、(8)脱
アセチル化キチンとセルロース微粉体とからなる複合体
を固着してなる絹、羊毛、カシミヤなどの動物性繊維を
含む抗菌抗カビ防臭性布帛、(9)脱アセチル化キチン
とセルロース微粉体とからなる複合体を固着してなる
絹、羊毛、カシミヤなどの動物性繊維と、前記複合体が
固着されていない絹、羊毛、カシミヤなどの動物性繊
維、綿、麻、レーヨン、アセテートなどのセルロース系
繊維、ポリアミド、ポリエステル、ポリオレフィン、ポ
リアクリロニトリル、ポリビニルアルコールなどの合成
繊維の群の少なくとも1種の繊維を含む抗菌抗カビ防臭
性繊維、(10)脱アセチル化キチンとセルロース微粉
体とからなる複合体を固着してなる絹、羊毛、カシミヤ
などの動物性繊維と、前記複合体が固着されていない
絹、羊毛、カシミヤなどの動物性繊維、綿、麻、レーヨ
ン、アセテートなどのセルロース系繊維、ポリアミド、
ポリエステル、ポリオレフィン、ポリアクリロニトリ
ル、ポリビニルアルコールなどの合成繊維の群の少なく
とも1種の繊維を含む抗菌抗カビ防臭性布帛、(11)
脱アセチル化キチンとセルロース微粉体とからなる複合
体を固着してなる絹、羊毛、カシミヤなどの動物性繊維
と、絹、羊毛、カシミヤなどの動物性繊維、ポリアミ
ド、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリアクリロニト
リル、ポリビニルアルコールなどの合成繊維の群から選
ばれ脱アセチル化キチンとセルロース微粉体とからなる
複合体が固着された少なくとも1種の他の繊維を含む抗
菌抗カビ防臭性繊維、(12)脱アセチル化キチンとセ
ルロース微粉体とからなる複合体を固着してなる絹、羊
毛、カシミヤなどの動物性繊維と、絹、羊毛、カシミヤ
などの動物性繊維、ポリアミド、ポリエステル、ポリオ
レフィン、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアルコー
ルなどの合成繊維の群から選ばれ脱アセチル化キチンと
セルロース微粉体とからなる複合体が固着された少なく
とも1種の他の繊維を含む抗菌抗カビ防臭性布帛を要旨
とするものである。
【0012】本発明の繊維および布帛は、セルロース系
繊維、動物性繊維、合成繊維の一種または混合物から構
成され、繊維に脱アセチル化キチンとセルロース微粉体
とからなる複合体が固着されているものである。
【0013】本発明でいうセルロース系繊維とは、綿、
麻などのセルロース系天然繊維、アセテートなどの半合
成繊維、レーヨン、キュプラなどの再生繊維およびそれ
ら繊維の混合物を挙げることができ、動物性繊維とは
絹、羊毛、カシミヤなどであり、合成繊維とはポリアミ
ド、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリアクリロニト
リル、ポリビニルアルコールおよびそれらを基本とする
共重合ポリマーからなる繊維を挙げることができる。ま
た、本発明でいう繊維とは、繊維そのものをいい、原料
綿や糸を含む。また、本発明でいう布帛とは、上記繊維
からなるものであって、不織布、織編物などの通常の繊
維により形成されるすべての形態のものを含む。
【0014】また、本発明で用いる抗菌抗カビ防臭成分
である脱アセチル化キチンとしては、例えば、主として
カニ、エビなどの甲殻類の外殻からカルシウム、タンパ
ク質などの狭雑物を酸およびアルカリ処理で除去して得
られるキチンを、酸あるいは酵素で処理することによっ
て脱アセチル化した分子量数十万のアミノ基を有する高
分子量ポリマー、いわゆるキトサンが挙げられる。ま
た、キトサンを酸あるいは酵素で処理することによって
得られる適度に分解した分子量数千から数万の比較的低
分子量のポリマーであってもよい。このキトサンの脱ア
セチル化度は、有機酸、無機酸への溶解性および抗菌性
を考慮して、50%以上であることが好ましい。ここで
いう脱アセチル化度とは、次のような方法で測定された
値をいう。
【0015】試料約2gを2N−塩酸水溶液200ml
中に投入し、室温で30分間攪拌する。次いで、ガラス
フィルターで濾過して塩酸水溶液を除去した後、200
mlメタノール中に投入して30分間攪拌する。これを
さらにガラスフィルターで濾過し、フレッシュなメタノ
ール200ml中に投入し、30分間攪拌する。このメ
タノールによる洗浄操作を4回繰り返した後、風乾およ
び真空乾燥し、次いで、その約0.2gを精秤し、10
0mlの三角フラスコに取り、イオン交換水40mlを
加えて30分間攪拌する。さらに、この溶液をフェノー
ルフタレインを指示薬として0.1N−苛性ソーダ水溶
液で中和滴定する。脱アセチル化度(A)は、式1によ
って求められる。
【0016】
【数1】
【0017】但し、aは試料の重量(g)、fは0.1
N−苛性ソーダ水溶液の力値、bは0.1N−苛性ソー
ダ水溶液の滴定量(ml)である。また、本発明で用い
るセルロース微粉体とはセルロースパルプをディスクリ
ファイナーなどで破壊して微細化した微粉体であり、直
径約0.1μm、長さ数百μm程度の微細なセルロース
からなるものである。なお、このセルロース微粉体は、
特に高純度である必要はなく、水に対して懸濁可能なも
のであればよい。
【0018】次に、本発明の抗菌抗カビ防臭性繊維およ
び布帛製品を製造する方法について説明する。本発明の
抗菌抗カビ防臭性繊維および布帛製品を製造するには、
繊維に脱アセチル化キチンの有機酸塩水溶液とセルロー
ス微粉体の水懸濁液との混合処理液を塗布した後、乾燥
・熱処理すればよい。
【0019】前記処理液の調整は次の方法により行な
う。まず、脱アセチル化キチンを水に膨潤させた後、酸
に溶解する。可溶化のために使用する酸としては、蟻
酸、酢酸、乳酸、クエン酸、アジピン酸、グルコン酸、
酒石酸などの有機酸または塩酸、燐酸などの無機酸など
を用いることができる。別途、セルロース微粉体を水に
加えて、高速撹拌機を用いて攪拌することによりセルロ
ース微粉体の水懸濁液を作成する。次いで、前記セルロ
ース微粉体の水懸濁液に前記脱アセチル化キチンの有機
酸塩また無機酸塩の水溶液を加えて均一に混合すること
により処理液を調整する。
【0020】塗付の方法としては、浸漬法、噴霧法、パ
ッドドライ法などを用いることができる。塗布は、繊維
が原綿の状態、糸あるいは布帛に加工された状態のいず
れにおいて行なってもよく、特に限定されない。塗布の
速度は、繊維および布帛製品の生産速度でよい。
【0021】乾燥・熱処理は、通常の熱風循環型乾燥機
で行ない、水分を蒸発させるとともに脱アセチル化キチ
ンとセルロース微粉体とからなる複合体を形成させ、こ
の複合体を繊維表面に固着させる。乾燥・熱処理温度
は、脱アセチル化キチンとセルロース微粉体との架橋複
合反応に必要な加熱温度とするが、通常前記繊維および
布帛製品の物性に悪影響を及ぼさない程度とする。
【0022】塗付方法、塗付速度、処理液粘度などの違
いによる固着量の調整は、処理液の濃度を変更すること
により行なう。また、本発明の繊維および布帛製品には
油剤を塗付してもよく、例えば帯電防止剤、吸水剤、撥
水剤などの油剤を混合塗付してもよい。
【0023】なお、本発明の抗菌抗カビ防臭性繊維およ
び布帛は、他の繊維および布帛と混合および複合して用
いてもよい。ここでいう他の繊維とは、本発明の処理を
施されていない綿、麻、アセテート、レーヨンなどのセ
ルロース系繊維、絹、羊毛、カシミヤなどの動物性繊
維、ポリアミド、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリ
アクリロニトリル、ポリビニルアルコールなどの合成繊
維をいう。また、ここでいう他の布帛とは、前記他の繊
維から構成される織編物や不織布をいう。
【0024】本発明の繊維と他の繊維を混合するに際し
ては、本発明の繊維と他の繊維とを例えば、混打綿機を
用いて混繊すればよい。なお、得られた混合繊維は、梳
綿機などの手段によりカーディングし、練条機で牽切し
てスライバーにした後、粗糸、を作成し、精紡機を用い
て精紡することにより、あるいは両繊維を予め別々にカ
ーディング、牽切して粗糸とし、両粗糸を精紡機を用い
て混合紡績することにより、紡績糸とすることができ
る。さらに、この紡績糸を用いて一般の織編工程を経る
ことにより、織編物に加工することができる。あるい
は、得られた混綿をランダムカード、パラレルカードな
どの機械を用いてウエブとした後、熱接着処理あるいは
ウォータージェットニードル処理することによって、不
織布を作成することができる。以上の工程は、本発明の
繊維を他の繊維と混繊する場合に限らず、本発明の繊維
単独で行なうこともできる。
【0025】また、本発明の布帛と他の布帛を複合する
に際しては、例えば、本発明の布帛と他の布帛とを積層
した後、熱接着処理、ニードルパンチ処理、ウォーター
ジェットニードル処理などを施すことによって複合布帛
とすることができる。複合布帛の形態としては、本発明
の布帛と他の布帛が2層に複合されたもの、本発明の布
帛で他の布帛をサンドイッチ状に3層以上に積層された
ものなどを挙げることができる。
【0026】
【作用】本発明の抗菌抗カビ防臭性繊維および布帛は、
前述のように、セルロース系や動物性の原料繊維からな
る繊維および布帛製品に脱アセチル化キチンとセルロー
ス微粉体との複合体が固着されているので、耐久性に富
む抗菌性、抗カビ性および防臭性が発現されるのみなら
ず、永続的な親水性も発現される。キトサンの抗菌作用
についてはカビの増殖抑制作用やEscherichi
a coli(大腸菌)、Staphylococcu
s aureus(黄色ぶどう球菌)、Pseudom
onas aeruginosa(緑膿菌)、Baci
llussubtilis(枯草菌)などのグラム陽
性、グラム陰性細菌に対する増殖抑制作用が報告されて
いる。これら抗菌作用の詳細は不明であるが、四級化し
たキトサンのカチオン性アミノ基によって、菌の細胞壁
中の陰イオン構成物質が吸着され、その結果、細胞壁の
生合成が阻害あるいは壁内外の物質の能動輸送が阻止さ
れるため抗菌作用が発現されるものと推定されている。
【0027】本発明の抗菌抗カビ防臭性繊維および布帛
では、耐久性に富む抗菌性、抗カビ性および防臭性が発
現する。すなわち、脱アセチル化キチンの分子中に存在
するアミノ基がセルロース中のカルボニル基と反応して
架橋複合体を形成し、この複合体が繊維表面に強固に固
着される結果、耐久性に富む抗菌性、抗カビ性および防
臭性が発現するのである。従って、後加工や製品として
使用したときの物理的摩擦あるいは衝撃に対し、高度の
耐剥離性、耐脱落性を有するとともに、優れた耐洗濯
性、耐ウォータージェットニードル性を有する。また、
本発明の抗菌抗カビ防臭性繊維および布帛では、アミノ
基が過剰に存在するため、キトサンのアミノ基とセルロ
ースのカルボニル基との架橋反応によりアミノ基が減少
する結果、抗菌抗カビ防臭性の活性が低下することがな
い。
【0028】また、本発明の抗菌抗カビ防臭性繊維およ
び布帛には、セルロース微粉体が固着されているため永
続親水性が発現する。さらに、身の周りに存在する多く
のカビや細菌が、下着やソックスに吸着した汗の成分を
資化して繁殖し不快な臭いを発生するが、本発明によれ
ば、これら微生物の繁殖を脱アセチル化キチンの有機酸
塩あるいは無機酸塩で抑制することで、臭いの発生を抑
えることも可能である。
【0029】従って、本発明の抗菌抗カビ防臭性繊維お
よび布帛は、一般衣料材、医療衛生材、生活関連材、寝
装材用の素材として好適に使用することができる。ま
た、本発明の繊維および布帛は、耐久性と永続親水性を
兼ね備えているため、ディスポーザブルの用途ばかりで
なく耐久性が要求される用途にも好適に使用することが
できる。
【0030】
【実施例】次に、実施例に基づいて本発明を具体的に説
明する。実施例1〜6において、キチンの脱アセチル化
物として、BL型粘度計を用い、試料濃度1重量%、温
度20℃で測定した粘度が9.8センチポイズ、脱アセ
チル化度が91.6%のキトサンを用い、このキトサン
1重量部に対しイオン交換水25重量部を加えてキトサ
ンを膨潤させた後、氷酢酸0.2重量部と、イオン交換
水23.8重量部を加え、キトサン酢酸水溶液を作成し
た。
【0031】別途、セルロース微粉体として、商品名セ
リッシュR KY−100S(ダイセル化学工業株式会
社製α−セルロース、水に対する固形分25重量%)を
用い、このセルロース微粉体1重量部に対して11.5
部のイオン交換水を加えた後、家庭用ミキサーで5分間
攪拌することにより均一な懸濁液を作成した。
【0032】次いで、キトサン酢酸塩水溶液を攪拌しな
がらセルロース微粉体水懸濁液を加えて均一に混合し、
処理液とした。なお、混合に際し、両液の相溶性は良好
であり、混合液は長期の静置に対しても凝集沈降するこ
ともなく安定であった。セルロースとキトサンの混合重
量比は、それぞれの液容量比を変更することにより調整
した。また、繊維や布帛への付着量の調節は、処理液濃
度を変更することにより実施した。
【0033】抗菌性は、シェイクフラスコ法(繊維製品
衛生加工協議会認定の抗菌効果試験方法)により菌減少
率(%)を測定することにより評価した。抗菌耐久性
は、JIS L0217−103に準じ、中性洗剤を用
いて10回洗濯を行なった後の繊維の菌減少率を測定す
ることにより耐洗濯性を評価した。また、ウォータージ
ェットニードル処理後の不織布の菌減少率を測定するこ
とにより耐水性を評価した。
【0034】なお、菌減少率の測定に当っては、使用菌
株としてK.pneumoniaeATCC4352を
用いた。親水性は、ろ紙上に重ねて水平に靜置した不織
布面上1cmの高さから滴下した10滴のイオン交換水
のうち、吸水した滴数を百分率で求めて評価した。な
お、イオン交換水は50mlのビュレットから1秒間に
1滴の割合で滴下した。
【0035】実施例1 平均繊維長1インチ、平均繊度2デニールの綿を用い、
キトサン酢酸塩水溶液とセルロース微粉体水懸濁液との
混合処理液を塗付した。塗付は噴霧法によって行ない、
上記綿を手でかき混ぜながら所定濃度に調整した混合処
理液を塗付した後、100℃の熱風循環型乾燥機を使用
して乾燥・熱処理を施した。なお、キトサン酢酸塩水溶
液とセルロース微粉体水懸濁液との混合処理液を塗付す
るに際しては、前記処理原液にイオン交換水を加えて濃
度を変更し、キトサンとセルロース微粉体との複合体の
付着量の異なる繊維(実施例1−1から1−7)を得
た。
【0036】比較例1 キトサン酢酸塩水溶液とセルロース微粉体の水懸濁液と
の混合処理液の代りに、イオン交換水を噴霧塗付した以
外は、実施例1と同様な工程で繊維(比較例1)を得
た。
【0037】比較実施例1 実施例1と同様の工程で、キトサンのみが付着した繊維
(比較実施例1−1)、セルロース微粉体のみが付着し
た繊維(比較実施例1−2)を作成した。
【0038】実施例1で得た繊維(実施例1−1から1
−7)のキトサン対セルロースの混合重量比、複合体付
着綿50g中のキトサンとセルロースとからなる複合体
の付着量、シェイクフラスコ菌減少率試験の結果、およ
び比較例1および比較実施例1で得た繊維(比較例1、
比較実施例1−1、1−2)50g中のキトサンまたは
セルロース微粉体の付着量、シェイクフラスコ菌減少率
試験の結果および親水性試験の結果を表1に示す。ま
た、実施例1−1から1−7および比較実施例1−1、
1−2の10回洗濯後の菌減少率を同じく表1に示し
た。
【0039】表1からも明らかなように、本発明の実施
例1−1から1−7のキトサンとセルロースとからなる
複合体が一定量以上固着された繊維は、極めて高い菌減
少率と高い親水性を有し、かつ10回洗濯後も高い菌減
少率を保持するものであった。一方、比較実施例1−1
のキトサンのみが固着された繊維は、10回洗濯後の菌
減少率が低いものであった。
【0040】
【表1】
【0041】但し、表1においてキトサンとセルロース
複合体付着量のカラムに示した比較実施例1−1、1−
2の値は、それぞれキトサンのみ、セルロース微粉体の
みの付着量である。
【0042】実施例2 実施例1で得た繊維(実施例1−6)と、平均繊度2デ
ニール、繊維長51mmのポリエチレンテレフタレート
繊維とを用い、混打綿機を使用して表2に示した混合率
で混合し、得られた繊維を、梳綿機によりカーディング
し、練条機でスライバーにした後、粗糸を作成し、リン
グツイスターを用いて精紡することにより混合紡績糸を
作成した。次いで、この糸を用いて織密度(経方向:8
5本/インチ、緯方向:50本/インチ)で製織し、布
帛(実施例2−1から2−3)を作成した。
【0043】比較例2 実施例1の繊維の代りに、、比較例1で得た繊維を用い
た以外は実施例2と同様の方法で、比較例1の繊維とポ
リエチレンテレフタレート繊維の混合比が1:1の布帛
(比較例2)を得た。
【0044】比較実施例2 実施例1の繊維の代りに、、比較実施例1で得た繊維
(比較実施例1−1)を用いた以外は実施例2と同様の
方法で、キトサン付着繊維とポリエチレンテレフタレー
ト繊維の混合比が1:1の布帛(比較実施例2)を得
た。
【0045】実施例2(実施例2−1から2−3)、比
較例2および比較実施例2で得た布帛の繊維混合比、菌
減少率試験の結果および親水性試験の結果を表2に示
す。また、実施例2−1から2−3および比較実施例2
の10回洗濯処理後のシェイクフラスコ菌減少率試験の
結果を同じく表2に示す。
【0046】表2からも明らかなように、実施例2のキ
トサンとセルロース複合体が固着された繊維とポリエチ
レンテレフタレート繊維との混繊糸からなる布帛は、高
い菌減少率を有し、かつ高い親水性も有している。一
方、比較実施例2の布帛は、高い菌減少率を有するもの
の、親水性に乏しいものであった。また、実施例2−1
から2−3の布帛は10回洗濯処理後も高い菌減少率を
示したが、比較実施例2の布帛は10回洗濯処理後の菌
減少率が低いものであった。
【0047】
【表2】
【0048】実施例3 平均繊度2デニール、平均繊維長1インチの綿50重量
部と、繊度2デニール、繊維長51mmのポリエチレン
テレフタレート繊維50重量部とを用い、混打綿機を使
用して混合した後、池上機械株式会社製のローラーカー
ド機M32タイプ60−M32を使用して目付けが50
g/m2 のウエブを作成した。次いで、このウエブをキ
トサンとセルロースの混合重量比が1:1の混合処理液
中に浸漬した後、ニップローラーを使用して線圧力4k
g/cmの条件で絞り、70℃の熱風循環型乾燥機中で
30分の乾燥処理を行なった。次いで、このウエブと、
芯がポリエチレンテレフタレート、鞘がポリエチレンで
ある芯鞘型複合長繊維からなる目付30g/m2 の不織
布(ユニチカ株式会社製、商品名「エルベス])とを積
層し、圧力80kg/cmの条件でウォータージェット
ニードル処理を施すことにより、複合不織布を得た。な
お、前記処理を行なうに当たり、混合処理液濃度を変更
して脱アセチル化キチンとセルロース微粉体とからなる
複合体の付着量の異なる3種の不織布(実施例3−1か
ら3−3)を作成した。
【0049】比較例3 キトサンとセルロースの混合処理液の代りに、イオン交
換水を用いた以外は、実施例3と同様の方法で不織布
(比較例3)を作成した。
【0050】比較実施例3 実施例3と同様の工程で、キトサンのみが付着した不織
布(比較実施例3−1)、セルロース微粉体のみが付着
した不織布(比較実施例3−2)を作成した。
【0051】表3に実施例3で得た不織布(実施例3−
1から3−3)のキトサンとセルロース微粉体とからな
る複合体の付着量、シェイクフラスコ菌減少率試験の結
果および比較例3、比較実施例3で得た不織布(比較例
3、比較実施例3−1、3−2)のキトサン酢酸塩また
はセルロース微粉体付着量、菌減少率試験の結果を示
す。
【0052】表3からも明らかなように、実施例3で得
た不織布(実施例3−1から3−3)は高い菌減少率を
示した。一方、比較実施例3−1の不織布は菌減少率が
低く、耐ウォータージェットニードル性に劣るものであ
った。
【0053】
【表3】
【0054】但し、表3中の比較実施例3−1、3−2
についてはキトサンとセルロース複合体の代りに、キト
サンのみまたはセルロース微粉体のみの付着量を示し
た。
【0055】実施例4 平均繊維長70mm、平均繊維直径18μmの羊毛を用
い、キトサン酢酸塩水溶液とセルロース微粉体水懸濁液
との混合処理液を塗付した。塗付は上記羊毛に所定濃度
に調整した混合処理液を手作業により噴霧塗付した後、
100℃の熱風循環型乾燥機を使用して乾燥・熱処理を
施した。なお、キトサン酢酸塩水溶液とセルロース微粉
体水懸濁液との混合処理液を塗付するに際しては、前記
処理原液にイオン交換水を加えて濃度を変更し、キトサ
ンとセルロース微粉体との複合体の付着量の異なる繊維
(実施例4−1から4−7)を得た。
【0056】比較例4 キトサン酢酸塩水溶液とセルロース微粉体の水懸濁液と
の混合処理液の代りに、イオン交換水を噴霧塗付した以
外は、実施例4と同様な工程で繊維(比較例4)を得
た。
【0057】比較実施例4 実施例4と同様の工程で、キトサンのみが付着した繊維
(比較実施例4)を作成した。
【0058】実施例4で得た繊維(実施例4−1から4
−7)のキトサン対セルロースの混合重量比、複合体付
着繊維50g中のキトサンとセルロースとからなる複合
体の付着量、シェイクフラスコ菌減少率試験の結果、お
よび比較例4および比較実施例4で得た繊維(比較例
4、比較実施例4)50g中のキトサンまたはセルロー
ス微粉体の付着量、シェイクフラスコ菌減少率試験の結
果および親水性試験の結果を表4に示す。また、実施例
4−1から4−7および比較実施例4の10回洗濯後の
菌減少率を同じく表4に示した。
【0059】表4からも明らかなように、本発明の実施
例4−1から4−7のキトサンとセルロースとからなる
複合体が一定量以上固着された繊維は、極めて高い菌減
少率と高い親水性を有し、かつ10回洗濯後も高い菌減
少率を保持するものであった。一方、比較実施例4のキ
トサンのみが固着された繊維は、10回洗濯後の菌減少
率が低いものであった。
【0060】
【表4】
【0061】但し、表4においてキトサンとセルロース
複合体付着量のカラムに示した比較実施例4の値は、キ
トサンのみの付着量である。
【0062】実施例5 実施例4で得た繊維(実施例4−6)と、平均繊度2デ
ニール、繊維長51mmのポリエチレンテレフタレート
繊維とを用い、混打綿機を使用して表5に示した混合率
で混合し、得られた繊維を、梳綿機によりカーディング
し、練条機でスライバーにした後、粗糸を作成し、リン
グツイスターを用いて精紡することにより混合紡績糸を
作成した。次いで、この糸を用いて織密度(経方向:8
5本/インチ、緯方向:50本/インチ)で製織し、布
帛(実施例5−1から5−3)を作成した。
【0063】比較実施例5 実施例4の繊維の代りに、、比較実施例4で得た繊維を
用いた以外は実施例5と同様の方法で、キトサン付着繊
維とポリエチレンテレフタレート繊維の混合比が1:1
の布帛(比較実施例5)を得た。
【0064】比較例5 実施例4の繊維の代りに、、比較実施例4で得た繊維を
用いた以外は実施例5と同様の方法で、比較例4の繊維
とポリエチレンテレフタレート繊維の混合比が1:1の
布帛(比較例5)を得た。
【0065】実施例5(実施例5−1から5−3)、比
較例5および比較実施例5で得た布帛の繊維混合比、菌
減少率試験および親水性試験の結果を表5に示す。ま
た、実施例5−1から5−3および比較実施例5の10
回洗濯処理後のシェイクフラスコ菌減少率試験の結果を
同じく表5に示す。
【0066】表5からも明らかなように、実施例5のキ
トサンとセルロース複合体が固着された繊維とポリエチ
レンテレフタレート繊維との混繊糸からなる布帛は、高
い菌減少率を有し、かつ高い親水性を有し、10回洗濯
処理後も高い菌減少率を示した。一方、比較実施例5の
布帛は10回洗濯処理後の菌減少率が低いものであっ
た。
【0067】
【表5】
【0068】実施例6 平均繊維直径18μm、平均繊維長70mmの羊毛50
重量部と、繊度2デニール、繊維長51mmのポリエチ
レンテレフタレート繊維50重量部とを用い、混打綿機
を使用して混合した後、池上機械株式会社製のローラー
カード機M32タイプ60−M32を使用して目付けが
50g/m2 のウエブを作成した。次いでこのウエブを
キトサンとセルロースの混合重量比が1:1の混合処理
液中に浸漬した後、ニップローラーを使用して線圧力4
kg/cmの条件で絞り、100℃の熱風循環型乾燥機
中で10分の乾燥処理を行なった。次いで、このウエブ
と、芯がポリエチレンテレフタレート、鞘がポリエチレ
ンである芯鞘型複合長繊維からなる目付30g/m2
不織布(ユニチカ株式会社製、商品名「エルベス])と
を積層し、圧力80kg/cmの条件でウォータージェ
ットニードル処理を施すことにより、複合不織布を得
た。なお、前記処理を行なうに当たり、混合処理液濃度
を変更して脱アセチル化キチンとセルロース微粉体とか
らなる複合体の付着量の異なる3種の不織布(実施例6
−1から6−3)を作成した。
【0069】比較例6 キトサンとセルロースの混合処理液の代りに、イオン交
換水を用いた以外は、実施例6と同様の方法で不織布
(比較例6)を作成した。
【0070】比較実施例6 実施例6と同様の工程で、キトサンのみが付着した不織
布(比較実施例6)を作成した。
【0071】表6に実施例6で得た不織布(実施例6−
1から6−3)のキトサンとセルロース微粉体とからな
る複合体の付着量、シェイクフラスコ菌減少率試験の結
果および比較例6、比較実施例6で得た不織布(比較例
6、比較実施例6)のキトサン付着量、菌減少率試験の
結果を示す。
【0072】表6からも明らかなように、実施例6で得
た不織布(実施例6−1から6−3)は高い菌減少率を
示した。一方、比較実施例6の不織布は菌減少率が低
く、耐ウォータージェットニードル性に劣るものであっ
た。
【0073】
【表6】
【0074】但し、表6中の比較実施例6についてはキ
トサンとセルロース複合体の代りに、キトサンのみの付
着量を示した。
【0075】
【発明の効果】本発明の抗菌抗カビ防臭性繊維および布
帛は、前記構成をとるものであり、耐久性に富む抗菌
性、抗カビ性、防臭性および永続親水性を有する。しか
も、キチンの脱アセチル化物とセルロース微粉体を用い
ているので、無毒性であるとともに、使用に際してカブ
レなど人体への影響を生じることもなく、安全性が極め
て高い。従って、本発明の抗菌抗カビ防臭性繊維および
布帛は、肌着、靴下などの一般衣料材、病院用ベッドシ
ーツ、包帯、パップ材基布およびおむつなどの衣料衛生
材、まくらカバー、手袋、タオル、エプロンなどの生活
関連材、シーツ、布団カバー、布団詰綿などの寝装材用
の素材として好適に使用することができる。また、抗菌
耐久性と永続親水性を兼ね備えているため、ディスポー
ザブルの用途ばかりでなく、耐久性が要求される用途に
も好適に使用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61L 2/16 Z 7108−4C C08L 101/00 7167−4J D06M 23/08

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 綿、麻、レーヨン、アセテートなどのセ
    ルロース系繊維に、脱アセチル化キチンとセルロース微
    粉体とからなる複合体が固着された抗菌抗カビ防臭性繊
    維。
  2. 【請求項2】 脱アセチル化キチンとセルロース微粉体
    とからなる複合体を固着してなる綿、麻、レーヨン、ア
    セテートなどのセルロース系繊維を含む抗菌抗カビ防臭
    性布帛。
  3. 【請求項3】 脱アセチル化キチンとセルロース微粉体
    とからなる複合体を固着してなる綿、麻、レーヨン、ア
    セテートなどのセルロース系繊維と、前記複合体が固着
    されていないセルロース系繊維、絹、羊毛、カシミヤな
    どの動物性繊維、ポリアミド、ポリエステル、ポリオレ
    フィン、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアルコール
    などの合成繊維の群の少なくとも1種の繊維を含む抗菌
    抗カビ防臭性繊維。
  4. 【請求項4】 脱アセチル化キチンとセルロース微粉体
    とからなる複合体を固着してなる綿、麻、レーヨン、ア
    セテートなどのセルロース系繊維と、前記複合体が固着
    されていないセルロース系繊維、絹、羊毛、カシミヤな
    どの動物性繊維、ポリアミド、ポリエステル、ポリオレ
    フィン、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアルコール
    などの合成繊維の群の少なくとも1種の繊維を含む抗菌
    抗カビ防臭性布帛。
  5. 【請求項5】 脱アセチル化キチンとセルロース微粉体
    とからなる複合体を固着してなる綿、麻、レーヨン、ア
    セテートなどのセルロース系繊維と、絹、羊毛、カシミ
    ヤなどの動物性繊維、ポリアミド、ポリエステル、ポリ
    オレフィン、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアルコ
    ールなどの合成繊維の群から選ばれ脱アセチル化キチン
    とセルロース微粉体とからなる複合体が固着された少な
    くとも1種の他の繊維を含む抗菌抗カビ防臭性繊維。
  6. 【請求項6】 脱アセチル化キチンとセルロース微粉体
    とからなる複合体を固着してなる綿、麻、レーヨン、ア
    セテートなどのセルロース系繊維と、絹、羊毛、カシミ
    ヤなどの動物性繊維、ポリアミド、ポリエステル、ポリ
    オレフィン、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアルコ
    ールなどの合成繊維の群から選ばれ脱アセチル化キチン
    とセルロース微粉体とからなる複合体が固着された少な
    くとも1種の他の繊維を含む抗菌抗カビ防臭性布帛。
  7. 【請求項7】 絹、羊毛、カシミヤなどの動物性繊維に
    脱アセチル化キチンとセルロース微粉体とからなる複合
    体が固着された抗菌抗カビ防臭性繊維。
  8. 【請求項8】 脱アセチル化キチンとセルロース微粉体
    とからなる複合体を固着してなる絹、羊毛、カシミヤな
    どの動物性繊維を含む抗菌抗カビ防臭性布帛。
  9. 【請求項9】 脱アセチル化キチンとセルロース微粉体
    とからなる複合体を固着してなる絹、羊毛、カシミヤな
    どの動物性繊維と、前記複合体が固着されていない絹、
    羊毛、カシミヤなどの動物性繊維、綿、麻、レーヨン、
    アセテートなどのセルロース系繊維、ポリアミド、ポリ
    エステル、ポリオレフィン、ポリアクリロニトリル、ポ
    リビニルアルコールなどの合成繊維の群の少なくとも1
    種の繊維を含む抗菌抗カビ防臭性繊維。
  10. 【請求項10】 脱アセチル化キチンとセルロース微粉
    体とからなる複合体を固着してなる絹、羊毛、カシミヤ
    などの動物性繊維と、前記複合体が固着されていない
    絹、羊毛、カシミヤなどの動物性繊維、綿、麻、レーヨ
    ン、アセテートなどのセルロース系繊維、ポリアミド、
    ポリエステル、ポリオレフィン、ポリアクリロニトリ
    ル、ポリビニルアルコールなどの合成繊維の群の少なく
    とも1種の繊維を含む抗菌抗カビ防臭性布帛。
  11. 【請求項11】 脱アセチル化キチンとセルロース微粉
    体とからなる複合体を固着してなる絹、羊毛、カシミヤ
    などの動物性繊維と、絹、羊毛、カシミヤなどの動物性
    繊維、ポリアミド、ポリエステル、ポリオレフィン、ポ
    リアクリロニトリル、ポリビニルアルコールなどの合成
    繊維の群から選ばれ脱アセチル化キチンとセルロース微
    粉体とからなる複合体が固着された少なくとも1種の他
    の繊維を含む抗菌抗カビ防臭性繊維。
  12. 【請求項12】 脱アセチル化キチンとセルロース微粉
    体とからなる複合体を固着してなる絹、羊毛、カシミヤ
    などの動物性繊維と、絹、羊毛、カシミヤなどの動物性
    繊維、ポリアミド、ポリエステル、ポリオレフィン、ポ
    リアクリロニトリル、ポリビニルアルコールなどの合成
    繊維の群から選ばれ脱アセチル化キチンとセルロース微
    粉体とからなる複合体が固着された少なくとも1種の他
    の繊維を含む抗菌抗カビ防臭性布帛。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07258972A (ja) * 1994-03-16 1995-10-09 Rado Kikaku:Kk キトサンとタンパク質材料との複合素材
CN110079916A (zh) * 2019-04-09 2019-08-02 于洪海 一种自带按摩功效的纺织面料及其制作工艺

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