JPH05147283A - インクジエツト記録装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ロール紙に対する印字とカット紙に対する印
字を一台の記録装置によって選択的に行えるようにす
る。 【構成】 ロール紙ａを回転させる一対の搬送ローラ
２，３間に印字ヘッド11を配置し、当該搬送ローラの対
にロール紙を付勢押圧させるロール紙押圧手段５と、カ
ット紙の搬送ガイド15とを設ける一方、カット紙の給紙
モードを選択した際にロール紙の回転を不能にするロッ
ク手段20を設けてある。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ロール紙ならびにカッ
ト紙の何れをも印字対象に選択できるようにしたインク
ジェット記録装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】インクジェット記録装置には、ロール紙
の装填部に印字ヘッドを対設させて、ロール紙に直接印
字させるタイプのもの（例えば特開平２−４１２７９号
公報）と、プラテンローラ（あるいは印字プレート）に
印字ヘッドを対設させて、当該印字ヘッドと印字プレー
トとの間に給紙されるカット紙に印字させるタイプのも
のとがある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、何れも印字対
象の用紙がロール紙またはカット紙に限られており、ロ
ール紙ならびにカット紙の何れをも印字対象にすること
ができない不都合があった。本発明は、簡単な改良によ
って上記の不都合を解消したインクジェット記録装置を
提供することを目的としている。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するに
至った本発明によるインクジェット記録装置は、ロール
紙の装填部に、ロール紙を駆動回転させる一対の搬送ロ
ーラを設けると共に、当該一対の搬送ローラ間に印字ヘ
ッドを配置し、かつ、前記ロール紙を付勢手段によって
搬送ローラの対に付勢押圧させるためのロール紙押圧手
段と、カット紙を搬送方向上流側の搬送ローラに案内す
る搬送ガイドとを設ける一方、前記搬送ローラによるカ
ット紙の給紙モードを選択した際に前記ロール紙の回転
を不能にするロック手段を設けた点に特徴がある。

【０００５】

【作用】上記の特徴構成によれば、ロール紙を回転させ
て当該ロール紙に直接印字させる形態と、ロール紙の回
転を不能にして当該ロール紙に印字プレートの機能を持
たせ、このロール紙と印字ヘッドとの間にカット紙を給
紙させて行うカット紙への印字形態を、任意に選択する
ことができる。

【０００６】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図１および図２はインクジェット記録装置を示
し、これらの図において、１はロール紙ａの装填部で、
ロール紙ａを駆動回転させるための上下一対の搬送ロー
ラ２，３が左右の側板４に架設されている。

【０００７】５はロール紙ａを搬送ローラ２，３の対に
向けて付勢押圧させるためのロール紙押圧手段で、左右
の側板４にロール紙押圧方向の長孔ｂを形成すると共
に、この長孔ｂに沿ってスライド自在な軸受６にロール
紙押圧ローラ７を軸支させ、かつ、当該押圧ローラ７を
ロール紙ａに付勢当接させるための付勢手段（引張りス
プリングを例示する。）８を前記軸受６に作用させて設
けてある。

【０００８】９はキャリッジ10をスライド自在に架設し
たキャリッジ軸で、前記キャリッジ10には、印字部ｃを
搬送ローラ２，３間のロール紙装填部１に対設させる状
態で印字ヘッド11が設けられている。12はキャリッジ10
を連結したエンドレスの駆動ベルトで、当該ベルト12を
巻回したプーリ13の一方には駆動モータ14が連動連結さ
れている。

【０００９】15はカット紙ｄを搬送方向上流側の搬送ロ
ーラ３とロール紙ａとの間に案内する搬送ガイドで、そ
の始端側には、カット紙検出センサー16とレジストロー
ラ対17とが設けられている。18はプリントされたロール
紙ａを所定サイズに切断するスライド式のカッター、19
は排紙トレイである。

【００１０】20は前記ロール紙ａの回転を不能にするロ
ック手段で、搬送方向下流側の搬送ローラ２と押圧ロー
ラ７との間に相当する部位の左右の側板４に、ロール紙
ａの半径方向に沿う長孔ｅを形成すると共に、当該長孔
ｅに沿って移動自在にロール紙押圧部材21を架設し、か
つ、前記左右の側板４にわたって前記押圧部材21の斜め
上方に固定ステイ22を設けると共に、当該ステイ22に固
定される形でソレノイド23を設けてあり、ソレノイド23
のアクチュエータ先端には、前記ロール紙押圧部材21が
固定されている。

【００１１】前記ソレノイド23は、出退駆動されるアク
チュエータの出退二位置が自己保持されるタイプのもの
であって、前記搬送ローラ２，３によるカット紙ｄの搬
送モードが選択されると、この情報を基にして、次に搬
送ローラ２，３によるロール紙ａの搬送モードが選択さ
れるまでの間、前記押圧部材21をロール紙周面に押圧さ
せて、当該ロール紙ａの回転を不能にするように駆動さ
れる。

【００１２】上記の構成によれば、ロール紙搬送のモー
ドが選択されると、搬送ローラ２，３の駆動ならびに印
字ヘッド11の作動に伴って前記ロール紙ａに直接印字が
行われ、かつ、所定長さの用紙送り出しが検知されるた
びにカッター18によってロール紙ａが切断され、所定サ
イズの印字用紙が排紙トレイ19に取り出される。そし
て、ロール紙ａの消費に伴って当該ロール紙ａは縮径す
るが、当該ロール紙ａは押圧手段５による押圧力を受け
て搬送ローラ２，３に押圧されることで、常に安定した
ロール紙ａの搬送が達成される。

【００１３】一方、カット紙搬送のモードが選択される
と、図３に示すように、前記ロック手段20のソレノイド
23が駆動されてロール紙ａを押圧し、前記搬送ローラ
２，３が駆動されてもロール紙ａの回転が不能となり、
当該ロール紙ａは単なる印字プレートと化す。而して、
この回転不能になったロール紙ａと搬送ガイド15との間
にカット紙ｄを差し込んで、当該カット紙ｄを上流側の
搬送ローラ３とロール紙ａとの間に給紙させることでカ
ット紙ｄに対する印字が達成されるのであり、かつ、印
字後のカット紙ｄは排紙トレイ19に取り出されることに
なる。即ち、ロール紙ａとカット紙ｄとに対する印字を
一台の記録装置で選択的に行うことができるのである。

【００１４】図４は別実施例のロール紙押圧手段５を装
備させたインクジェット記録装置を示し、図５にも示す
ように、ロール紙押圧ローラ７を軸支する一方の軸受６
に、当該軸受６と押圧ローラ７とを解除自在に一体化さ
せる電磁クラッチ24を設けると共に、搬送ローラ２，３
によるカット紙ｄの給紙モードが選択された際に当該電
磁クラッチ24を作動させて、前記押圧ローラ７の回転を
不能ならしめるように構成したもので、押圧ローラ７の
押圧力を利用してロール紙ａを回転不能にさせる点に特
徴がある。尚、図４，５において、図１，２に示すもの
と同じ構成部材に同符号を付して重複説明を避けること
にする。

【００１５】

【発明の効果】以上説明したように本発明のインクジェ
ット記録装置によれば、ロール紙を回転させて当該ロー
ル紙に直接印字させる形態と、ロール紙の回転を不能に
し当該ロール紙に印字プレートの機能を持たせて、この
ロール紙と印字ヘッドとの間にカット紙を給紙させて行
うカット紙への印字形態を、任意に選択することが可能
となり、即ち、ロール紙とカット紙とに対する印字を一
台の記録装置によって選択的に達成できるに至ったので
ある。

【図面の簡単な説明】

【図１】インクジェット記録装置の概略縦断側面図であ
る。

【図２】インクジェット記録装置の主要部の平面図であ
る。

【図３】カット紙に対する印字の説明図である。

【図４】別実施例のロール紙押圧手段を装備させたイン
クジェット記録装置の概略縦断側面図である。

【図５】上記別実施例のロール紙押圧手段の要部の平面
図である。

【符号の説明】

１…ロール紙の装填部、２，３…搬送ローラ、５…ロー
ル紙押圧手段、８…付勢手段、11…印字ヘッド、15…搬
送ガイド、20…ロック手段、ａ…ロール紙、ｄ…カット
紙。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐武 健一 大阪府大阪市中央区玉造１丁目２番28号 三田工業株式会社内

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ロール紙の装填部に、ロール紙を駆動回
   転させる一対の搬送ローラを設けると共に、当該一対の
   搬送ローラ間に印字ヘッドを配置し、かつ、前記ロール
   紙を付勢手段によって搬送ローラの対に付勢押圧させる
   ためのロール紙押圧手段と、カット紙を搬送方向上流側
   の搬送ローラに案内する搬送ガイドとを設ける一方、前
   記搬送ローラによるカット紙の給紙モードを選択した際
   に前記ロール紙の回転を不能にするロック手段を設けて
   あることを特徴とするインクジェット記録装置。