JPH05147101A - 防湿フイルムの製造法 - Google Patents

防湿フイルムの製造法

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JPH05147101A
JPH05147101A JP33757991A JP33757991A JPH05147101A JP H05147101 A JPH05147101 A JP H05147101A JP 33757991 A JP33757991 A JP 33757991A JP 33757991 A JP33757991 A JP 33757991A JP H05147101 A JPH05147101 A JP H05147101A
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JP
Japan
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film
stretching
temperature
less
atmospheric humidity
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Pending
Application number
JP33757991A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshishige Arai
利重 荒井
Yoshiteru Shimakura
義輝 嶋倉
Atsushi Sugitani
厚志 杉谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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  • Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 本発明のポリクロロトリフルオロエチレン
(PCTFE)製防湿フィルムの製造法は、PCTFE
押出フィルムについて、1.05倍以上の延伸を行い、次に
延伸温度以上融点未満で熱処理を行うものであり、特に
延伸及び熱処理の何れも雰囲気湿度が80%以上の条件で
行うことを特徴とする。 【効果】 PCTFEフィルムの柔軟性を損なわずに、
その防湿性を向上させることができる。この防湿フィル
ムは、EL素子等の包装被覆材として極めて有用であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリクロロトリフルオ
ロエチレン(以下、PCTFEと呼ぶ)製防湿フィルム
の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】PCTFEは、各種プラスチック類の中
でも最も水蒸気透過係数小さく、そのフィルムは、EL
素子の防湿用被覆材、各種医薬品の防湿包装等の用途に
広く使用されている。ところで、EL素子に使用されて
いる蛍光体(硫化亜鉛、硫化カドミウム等を主成分とし
ている)は、空気中の水分を吸収し易く、また水分を吸
収すると発光効率が著しく低下するという技術的問題を
有しているため、さらに防湿性が向上したフィルムが要
求されている。
【0003】一般にプラスチックの防湿性を向上させる
ためには比重を大きくすればよいことが知られている。
例えば、PCTFEについては、溶融押出成形によって
得られたフィルムを熱処理することにより、比重を大き
くし、防湿性を向上させることが試みられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】然しながら、上記の方
法では確かに比重は大きくなり防湿性は向上するもの
の、フィルムの柔軟性が失われ、フィルムに曲げ等の応
力を加えると割れが発生するなどの実用上の問題が生じ
る。従って本発明の目的は、柔軟性を損なわずに防湿性
を向上させることが可能なPCTFE製防湿フィルムの
製造法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、ポリク
ロロトリフルオロエチレン押出フィルムを、雰囲気湿度
が80%以上の条件で且つ1.05倍以上の倍率で少なくとも
一方向に延伸した後、雰囲気湿度が80%以上の条件で、
該延伸温度以上融点未満の温度で熱処理を行うことを特
徴とする防湿フィルムの製造法が提供される。
【0006】即ち、本発明によれば、雰囲気湿度が80%
以上の条件下において、一定倍率以上の延伸及び熱処理
を行うことによって、上記目的を達成することに成功し
たものである。
【0007】本発明において、フィルム形成材として使
用するPCTFEとしては、クロロトリフルオロエチレ
ンのホモポリマーに限らず、その優れた防湿性が損なわ
れない範囲において、クロロトリフルオロエチレンに他
のコモノマー、例えば、フッ化ビニリデン等が共重合さ
れたコポリマーも使用することができる。因に、クロロ
トリフルオロエチレンのホモポリマーの代表的な市販品
としては、ダイキン社製の「ネオフロンCTFE」(商
品名)、3M社製「 Kel−F 」(商品名)等があり、コ
ポリマーの代表的な市販品としては、 Allied Fibers &
Plastics 社製「Aclon CTFE」(商品名)等がある。
【0008】延伸及び熱処理すべきPCTFE押出フィ
ルムは、それ自体公知の方法によって得ることができ、
例えば、PCTFE樹脂を、その融点(約 215℃)より
も約100〜130 ℃高い温度で溶融押出し、これを表面温
度が60℃以下に調節された冷却ロールを用いてフィルム
状に成形することによって製造される。
【0009】延伸処理 本発明によれば、上記PCTFE押出フィルムを、倍率
1.05倍以上の延伸を雰囲気湿度80%以上、特に90%以上
の条件で行うことが重要である。即ち、延伸倍率が1.05
倍未満では、得られるフィルムは柔軟性に乏しいものと
なり、曲げなどによって割れを生じる。また雰囲気湿度
が80%未満の条件で延伸を行うと、柔軟性を付与するた
めに延伸倍率を1.05倍以上とすると、厚みムラが大き
く、フィルムの商品価値が著しく損なわれる。
【0010】本発明において、上記延伸は、少なくとも
一方向に行わればよく、例えば一軸延伸、二軸延伸、同
時二軸延伸等の何れの延伸処理であってもよく、これら
の延伸は、上記の条件で行うことを除けば、通常の延伸
と同様、ガラス転移点以上融点未満の温度で行われる。
例えば、縦方向の一軸延伸であれば、延伸ロールの表面
温度を60〜160 ℃、好ましくは80〜130℃の範囲に設定
する。60℃以下ではフィルムが伸びず、また、160℃以
上ではフィルムが溶融するため、延伸困難となる。ま
た、横方向の一軸延伸は、一般的にはテンタークリップ
式横延伸により行われるが、この場合にも上記と同様に
理由により、延伸温度は 130〜210 ℃、好ましくは 150
〜190 ℃の範囲に設定される。二軸延伸は、延伸順序を
問わず、縦方向、横方向、何れを先におこなってもよ
い。また同時二軸延伸は、通常、パンタグラフ式テンタ
ークリップ式同時二軸延伸により行われるが、この延伸
温度は、テンタークリップ式横延伸と同様の温度条件、
即ち、 130〜210 ℃、好ましくは 150〜190 ℃の範囲に
設定される。
【0011】熱処理 本発明においては、上記延伸処理後、熱処理を行う。こ
の熱処理も雰囲気湿度80%以上、特に90%以上の条件で
行うことが必要である。即ち、80%未満の湿度で熱処理
を行った場合には、やはりフィルムの柔軟性が損なわれ
る。この熱処理は、延伸温度以上融点以下の温度、例え
ば 130〜210 ℃、好ましくは 160〜210 ℃の温度で行わ
れる。熱処理時間は、比重が増大し、満足するような防
湿性の向上が認められる程度に行われる。一般には 0.3
〜5分間程度で十分である。例えば、CTFEホモポリ
マーのフィルムについて、延伸処理前と上記熱処理終了
後の物性を比較すると、次の通りである。
【0012】
【0013】
【実施例】本発明の優れた効果を次の実施例で説明す
る。実施例1 PCTFEペレット(3M社製、商品名:Kel−F 6050)
を、40φ押出機、 300巾Tダイを用いて、押出機先端温
度 330℃、Tダイ温度 340℃の条件で押出し、これを表
面温度50℃に調節された冷却ロールを介して 280μm の
厚さで巻き取った。このフィルムを、ロール表面温度80
℃、雰囲気湿度90%に調節したロール式縦延伸機にて1.
15倍に延伸した後、雰囲気を温度 190℃、湿度90%に調
節した箱型熱風式熱処理炉で30秒間、熱処理を行った。
得られたフィルムについて、比重、柔軟性、厚みムラ及
び水蒸気透過度を測定した。結果は表1に示した。
【0014】尚、測定方法は次の通りである。 比重;JIS K 7112に準拠して測定した。 柔軟性;フィルムを40°に折り曲げて40℃で24時間放置
した後、曲げを元に戻して割れの発生を観察した。 ○:割れ発生なし ×:割れ発生 厚みムラ;押出原反(約 200mm巾)に巾方向に5mm間隔
で41点厚み測定用マークを施しておき、延伸及び/また
は熱処理をした後に、各マークの厚みをミツトヨ製ID
F−112 (最小目盛り 0.001mm)により測定し、平均値
(X)、標準偏差(σn )を算出し、(3σn /X)×
100 を厚みムラ(%)とした。但し、比較例4について
は、延伸、熱処理前の厚みムラを示した。 水蒸気透過度;フィルムを縦、横、それぞれ11cmになる
ように切断し、これを2枚重合わせ、端縁部の全周を5
mm巾の範囲でヒートシールし、袋状とした。この袋内に
約20gの乾燥シリカゲルを封入した後、温度50℃、相対
湿度90%の雰囲気中に放置し、1000時間後にシリカゲル
を取り出し、吸湿量を測定した。
【0015】比較例1 実施例1において、熱処理を全く行わないでフィルムを
作成し、各物性の測定を行った。結果を表1に示す。
【0016】比較例2 実施例1において、延伸及び熱処理における雰囲気湿度
を70%にした以外は実施例1と同様にしてフィルムを作
成し、各物性の測定を行った。結果を表1に示す。
【0017】比較例3 実施例1において、縦延伸倍率を1.02倍とした以外は実
施例1と同様にしてフィルムを作成し、各物性の測定を
行った。結果を表1に示す。
【0018】比較例4 実施例1において、延伸及び熱処理を行わなかった。そ
のときのフィルムの各物性を表1に示す。
【0019】比較例5 実施例1において、延伸処理を行わず、直ちに熱処理を
行ってフィルムを作成した。得られたフィルムの各物性
を表1に示す。
【0020】実施例2 実施例1において、ロール式縦延伸機の代わりにテンタ
ークリップ式横延伸機を用いて延伸温度 180℃の条件で
横延伸を行った以外は実施例1と同様にしてフィルムを
作成し、各物性の測定を行った。結果を表2に示す。
【0021】比較例6 熱処理を行わない以外は実施例2と同様にしてフィルム
を作成し、各物性の測定を行った。結果を表2に示す。
【0022】比較例7 実施例2において、延伸及び熱処理における雰囲気湿度
を70%にした以外は実施例2と同様にしてフィルムを作
成し、各物性の測定を行った。結果を表2に示す。
【0023】比較例8 実施例2において、横延伸倍率を1.02倍とした以外は実
施例2と同様にしてフィルムを作成し、各物性の測定を
行った。結果を表2に示す。
【0024】実施例3 実施例1の縦延伸と実施例2の横延伸とを組み合わせて
縦横逐次二軸延伸を行った以外は実施例1と同様にして
フィルムを作成し、各物性の測定を行った。結果を表3
に示す。
【0025】比較例9 熱処理を行わない以外は実施例3と同様にしてフィルム
を作成し、各物性の測定を行った。結果を表3に示す。
【0026】比較例10 実施例3において、延伸及び熱処理における雰囲気湿度
を70%にした以外は実施例3と同様にしてフィルムを作
成し、各物性の測定を行った。結果を表3に示す。
【0027】比較例11 実施例3において、縦横延伸倍率をそれぞれ1.02倍とし
た以外は実施例3と同様にしてフィルムを作成し、各物
性の測定を行った。結果を表3に示す。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】
【表3】
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、柔軟性を損なわずに、
PCTFEフィルムの防湿性を顕著に向上することがで
きる。本発明方法により得られた防湿フィルムは、例え
ばEL素子の被覆材として有効に使用される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉谷 厚志 茨城県鹿島郡波崎町大字砂山2668−22 信 越化学工業株式会社高分子機能性材料研究 所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリクロロトリフルオロエチレン押出フ
    ィルムを、雰囲気湿度が80%以上の条件で且つ1.05倍以
    上の倍率で少なくとも一方向に延伸した後、雰囲気湿度
    が80%以上の条件で、該延伸温度以上融点未満の温度で
    熱処理を行うことを特徴とする防湿フィルムの製造法。
JP33757991A 1991-11-27 1991-11-27 防湿フイルムの製造法 Pending JPH05147101A (ja)

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JP33757991A JPH05147101A (ja) 1991-11-27 1991-11-27 防湿フイルムの製造法

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JP33757991A JPH05147101A (ja) 1991-11-27 1991-11-27 防湿フイルムの製造法

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JPH05147101A true JPH05147101A (ja) 1993-06-15

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ID=18309983

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JP33757991A Pending JPH05147101A (ja) 1991-11-27 1991-11-27 防湿フイルムの製造法

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0684123A3 (en) * 1994-05-25 1996-02-07 Kureha Chemical Ind Co Ltd Stretched polychlorotrifluoroethylene film, process for its manufacture and use of the film for packaging a product.

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0684123A3 (en) * 1994-05-25 1996-02-07 Kureha Chemical Ind Co Ltd Stretched polychlorotrifluoroethylene film, process for its manufacture and use of the film for packaging a product.

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